JP4808954B2 - 印刷用メタルマスク版の製造方法と印刷用メタルマスク版 - Google Patents

印刷用メタルマスク版の製造方法と印刷用メタルマスク版 Download PDF

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Description

本発明は、たとえば、プリント配線板上への実装工程において、プリント配線板上に各種の一次実装部品を搭載したのち、更に二次実装部品を搭載するためのクリーム半田印刷などを行うときに用いられる、印刷用メタルマスク版およびその製造方法に関する。
この種の印刷用メタルマスク版の分野において、プリント配線板上の一次実装部品を逃がすために、当該部品の厚みや高さに応じた形の凹部を設けることは公知であり、例えば特許文献1では、印刷用メタルマスク版の版厚内で、エッチングにより凹部を形成している。
しかし、特許文献1のようにエッチングにより凹部を形成する方法では、精度良く凹部を形成することができない。また、レーザーのよる場合には、形成する凹部の数が多いと製造コストが高くつき、また、形成時に熱の影響を受けて凹部の周りの熱反応による反り、すなわちうねりが生じやすい。各開口の垂直断面性が低下しやすい点でも不利がある。
以上のような不具合を解決するものとして、本発明者等による特許文献2や特許文献3がある。それらにおいては、電鋳母型の表面に、一次実装部品の逃げ用の凹部に対応する凹みを形成したうえで、該電鋳母型上に電着層を電鋳形成することにより、基板上に凹部を備える印刷用メタルマスク版を作製している。
実開昭61−98070号公報 特開平5−220920号公報 特開平5−220921号公報
上記の特許文献2および3によれば、電鋳法により基板を形成しているため、エッチングやレーザーによる方法に比べて、高精度に印刷用メタルマスク版を作製することが可能であり、その点で有用なものではある。問題は、凹部の外形形状や凹み寸法等の設定が、予め電鋳母型の表面に形成した凹みで規定されるため、プリント配線板の設計変更に伴って凹部の位置や深さ寸法等を変更することが容易でないことにある。また、印刷用メタルマスク版の製造コストが多大にかかる点でも不利がある。
本発明の目的は、電鋳法により高精度の印刷用メタルマスク版を得ることにある。そのうえで本発明の目的は、凹部の位置や深さ寸法等の設計変更に容易且つ安価に対応できる印刷用メタルマスク版の製造方法を提供することにある。
本発明は、図1に示すごとく、基板2に、所望の印刷パターンにパターニングされた開孔3と、実装部品逃げ用の凹部5とを有する印刷用メタルマスク版の製造方法において、図3(b)に示すごとく、平板状の電鋳母型13の所定位置に、前記凹部5の形成箇所に対応するレジスト体19aを形成する工程と、図3(c)に示すごとく、電鋳母型13上のレジスト体19aで覆われていない表面に、電鋳により前記凹部5の上方を塞ぐ天板6となる一次電着層20を電鋳により形成する工程と、図4(b)に示すごとく、一次電着層20上に凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体25aを形成するとともに、電鋳母型13上に開孔3の開孔パターンに対応するレジスト体25bを形成する工程と、図4(c)に示すごとく、電鋳母型13および一次電着層20上のレジスト体25a・25bで覆われていない表面に、電鋳により基板2となる二次電着層26を形成する工程と、図4(d)に示すごとく、電鋳母型13から一次および二次電着層20・26を剥離する工程とを含むことを特徴とする。これにて、図1に示すごとく、スキージ面側(電鋳母型13側すなわち、図1における上方側)が平面で、被印刷物面側(電鋳面側、すなわち図1における下方側)に段差がある印刷用メタルマスク版を得ることができる。また、図1に示すごとく、開孔(3)の深さ寸法と凹部(5)の深さ寸法とが、同寸法に設定された印刷用メタルマスク版を得ることができる。
また、本発明は、図5に示すごとく、基板2に、所望の印刷パターンにパターニングされた開孔3と、実装部品逃げ用の凹部5とを有する印刷用メタルマスク版の製造方法において、図6(b)に示すごとく、平板状の電鋳母型13の所定位置に、前記凹部5の形成箇所に対応するレジスト体19aを形成する工程と、図6(c)に示すごとく、電鋳母型13上のレジスト体19aで覆われていない表面に、電鋳により前記凹部5の上方を塞ぐ天板6となる一次電着層20を電鋳により形成する工程と、図7(b)に示すごとく、一次電着層20上に凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体35aを形成するとともに、一次電着層20の無い電鋳母型13の全面を覆うレジスト体35bを形成する工程と、図7(c)に示すごとく、レジスト体35a・35bの無い一次電着層20の表面に、電鋳により所定の高さ寸法を有する二次電着層36を形成する工程と、図8(a)に示すごとく、レジスト体35a・35bを除去したのち、一次電着層20上に凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体40aを形成するとともに、電鋳母型13上に開孔3の開孔パターンに対応するレジスト体40bを形成する工程と、図8(b)に示すごとく、電鋳母型13上のレジスト体40a・40bで覆われていない表面、および二次電着層36の表面に、電鋳により基板2となる三次電着層41を形成する工程と、図8(d)に示すごとく、電鋳母型13から一次、二次および三次電着層20・36・41を剥離する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明は、図1に示すごとく、基板2に、所望の印刷パターンにパターニングされた開孔3と、実装部品逃げ用の凹部5とを有する印刷用メタルマスク版であって、スキージ面側が平面で、被印刷物面側に突出する段差があり、この段差は、凹部(5)を有する部分の厚み寸法を基板(2)の厚み寸法よりも大きくすることで形成しており、実装部品逃げ用の凹部5の深さ寸法が開孔3の深さ寸法と同寸法あるいはそれよりも大きく設定されていることを特徴とする。


本発明に係る印刷用メタルマスク版の製造方法によれば、電鋳で高精度に印刷用メタルマスク版を作製できるので、精密な印刷が可能となる。なによりも、電着層の厚み寸法を調整するだけで、実装部品9(図1参照)の高さ寸法に合わせた各種深さ寸法の凹部5を簡単確実に形成することができるので、従来の特許文献2および3のように、電鋳母型に形成された凹みの深さ寸法により、実装部品の逃げ用の凹部の大きさや深さ寸法が決定される形態に比べて、被印刷物であるプリント配線板7(図1参照)の設計変更に伴う基板2上の凹部5の位置や深さ寸法等の変更に、容易且つ低コストに対応できる点で優れている。
すなわち請求項1記載の本発明に係る製造方法によれば、一次電着層20および二次電着層26の厚み寸法を調整するだけで、開孔3や凹部5の深さ寸法や、基板2とプリント配線板7との対向間隔寸法などを簡単容易に変更することが可能である。
請求項2記載の本発明に係る製造方法においては、図8(b)の電鋳工程において、三次電着層41を構成する電着金属は、二次電着層36および電鋳母型13の表面から同時的に成長していく。このため、一次および二次電着層20・36の厚み寸法の和ぶんだけ、該二次電着層36上に形成される三次電着層41の高さ位置は、電鋳母型13上に形成される三次電着層41のそれよりも高い位置となる。したがって凹部5の深さ寸法を大きく採ることが容易である。しかるに、当該製造方法によって作製される印刷用メタルマスク版1は、凹部5の深さ寸法を開孔3のそれよりも大きく設定したい場合に好適に適用でき、換言すれば、一次実装部品9(図1参照)の高さ寸法が大きい場合に好適に適用できる。また、一次電着層20および二次電着層36の厚み寸法を調整するだけで、開孔3や凹部5の深さ寸法や、基板2とプリント配線板7との対向間隔寸法などを簡単容易に変更することが可能である点でも優れている。
請求項記載の本発明に係る印刷用メタルマスク版によれば、スキージ (母型)面側が平面なのでスキージしやすく、被印刷物(電鋳)面側に段差があるのでスキージ終了後にメタルマスク版を被印刷物から離しやすいという効果がある。また、開孔3の深さ寸法と実装部品逃げ用の凹部5の深さ寸法とを同寸法に設定するようにしてあると、実装部品と略同じ厚みの印刷が可能となる。また、実装部品逃げ用の凹部5の深さ寸法を開孔3の深さ寸法よりも大きく設定することにより、実装部品の高さ寸法が大きい場合に好適に適用できる。


(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。図1に、本発明の対象とする印刷用メタルマスク版の使用態様例を、図2に、該メタルマスク版の外観斜視図を示す。図1および図2に示すように、印刷用メタルマスク版1は、平板状の基板2にインキ・ペースト吐出し用の開孔3と、一次実装部品(実装部品)の逃げ用の凹部5とを備えている。図1および図2において符号6は、逃げ用の凹部5の上方を塞ぐように、基板2と不離一体的に接合された天板を示す。凹部5を有する部分の厚み寸法は、基板2の厚み寸法よりも若干大きくなっている。なお、ここで言う「インキ・ペースト」とは、はんだペースト、クリームはんだ、液状はんだ、導電性インキ等を含む概念である。
符号7は、既に一次実装部品9を搭載したプリント配線板を、10はスキージを示す。スキージ10は、二次実装工程で印刷用メタルマスク版1上にのせたインキ・ペースト11を掻くためのものである。図1においては、印刷用メタルマスク版1の上面をスキージ面、下面をプリント配線板7との接触面として、スキージングを行っている。なお、図示例では、開孔3および凹部5を四角形状に形成したが、これら開孔3および凹部5の外形形状は四角形状に限られない。
図3および図4に、上記の印刷用メタルマスク版1の製造方法を示す。まず、図3(a)に示すごとく、導電性を有するステンレス製の電鋳母型13の表面にフォトレジスト層15を形成したうえで、該フォトレジスト層15の上に、天板6に対応する透光孔16aを有するパターンフィルム16(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図3(b)に示すごとく、天板6に対応するレジスト体19aを有する一次パターンレジスト19を電鋳母型13上に形成した。より詳しくは、天板6の形成箇所を囲むような一次パターンレジスト19を形成した。なおフォトレジスト層15は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成したものを用いた。
次に、図3(c)に示すごとく、レジスト体19aの無い電鋳母型13上に、電着金属としてのニッケル−コバルトを電着させることにより、天板6となる一次電着層20を電鋳形成した。なお、図3(c)において符号21は、レジスト体19aを挟んで一次電着層20を囲むように形成された一次電着層を示しており、かかる一次電着層21は、次の図3(d)の工程において、レジスト体19aの除去後に剥離除去した。
図3(d)に示すようにレジスト体19aおよび一次電着層21を除去したのち、図4(a)に示すごとく、一次電着層20および電鋳母型13の全面に、フォトレジスト層22を形成したうえで、該フォトレジスト層22の上に、凹部5および開孔3に対応する透光孔23aを有するパターンフィルム23(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図4(b)に示すごとく、一次電着層20上に凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体25aを有するとともに、電鋳母型13上に所定の開孔3の開口パターンに対応するレジスト体25bを有する二次パターンレジスト25を形成した。
次に、図4(c)に示すごとく、レジスト体25a・25bの無い一次電着層20および電鋳母型13の表面に、電鋳により電着金属を電着させて、基板2となる二次電着層26を形成した。ここでは、ニッケル−コバルトを電着金属として、二次電着層26を形成した。
二次電着層26は、一次電着層20および電鋳母型13の表面から同時的に成長していく。このため、一次電着層20の厚み寸法ぶんだけ、該一次電着層20上に形成される二次電着層26の高さ位置を、電鋳母型13上に形成される二次電着層26のそれよりも高い位置とすることができた。
開孔3となる部分および凹部5となる部分のそれぞれに係る二次電着層26の表面に対して、各部分が所定の厚み寸法を有するように研磨処理を施したうえで、レジスト体25a・25bを除去した。かかるレジスト体25aの除去により凹部5が形成され、レジスト体25bの除去により開孔3が形成された。最後に電鋳母型13から一次および二次電着層20・26を剥離した。これにて、図4(d)に示すごとく、二次電着層26である基板2内に、開孔3と凹部5とを有する印刷用メタルマスク版1を得た。
(第2実施形態)
図5に、本発明の第2実施形態に係る印刷用メタルマスク版を示す。この印刷用メタルマスク版1は、平板状の基板2にインキ・ペースト吐出し用の開孔3と、一次実装部品の逃げ用の凹部5とを備えている。図5に示すように、各凹部5は、その内周面が基板2と、該基板2に埋設状に形成された下地層30とで区画されており、その上方部分は、基板2の上面と面一状に形成された天板6で区画されている。すなわち、凹部5の上方は、天板6で塞がれている。開孔3および凹部5の内周面は、ストレート状に形成されている。ここでは、凹部5の深さ寸法が、開孔3のそれよりも大きく設定されている点が着目される。なお、ここで言う「インキ・ペースト」とは、はんだペースト、クリームはんだ、液状はんだ、導電性インキ等を含む概念である。
図6ないし図8に、上記の印刷用メタルマスク版1の製造方法を示す。まず、図6(a)に示すごとく、導電性を有するステンレス製の電鋳母型13の表面にフォトレジスト層15を形成したうえで、該フォトレジスト層15の上に、天板6に対応する透光孔16aを有するパターンフィルム16(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図6(b)に示すごとく、天板6に対応するレジスト体19aを有する一次パターンレジスト19を電鋳母型13上に形成した。すなわち、天板6の形成箇所を囲むような一次パターンレジスト19を形成した。なおフォトレジスト層15は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成したものを用いた。
次に、図6(c)に示すごとく、レジスト体19aの無い電鋳母型13上に、電着金属としてのニッケル−コバルトを電着させることにより、天板6となる一次電着層20を電鋳形成した。なお、図6(c)において符号21は、レジスト体19aを挟んで一次電着層20を囲むように形成された一次電着層を示しており、かかる一次電着層21は、次の図6(d)の工程において、レジスト体19aの除去後に剥離除去した。
図6(d)に示すようにレジスト体19aおよび一次電着層21を除去したのち、図7(a)に示すごとく、一次電着層20および電鋳母型13の全面に、フォトレジスト層32を形成したうえで、該フォトレジスト層32の上に、凹部5および基板2に対応する透光孔33aを有するパターンフィルム33(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図7(b)に示すごとく、一次電着層20上に凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体35aを有するとともに、一次電着層20の無い電鋳母型13の全面を覆うレジスト体35bを有する二次パターンレジスト35を形成した。
次に、図7(c)に示すごとく、レジスト体35a・35bの無い一次電着層20の表面に、電鋳により電着金属を電着させて、下地層30となる二次電着層36を形成した。ここでは、ニッケル−コバルトを電着金属として、二次電着層36を形成した。二次電着層36の高さ寸法は、レジスト体35a・35bの高さ寸法を超えない程度とした。
次に、図7(d)に示すごとく、レジスト体35a・35bを除去したうえで、図7(e)に示すごとく、一次・二次電着層20・36および電鋳母型13の全面を覆うように、フォトレジスト層37を形成した。そして、該フォトレジスト層37の上に、凹部5および開孔3に対応する透光孔39aを有するパターンフィルム39(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図8(a)に示すごとく、一次電着層20上に凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体40aを有するとともに、電鋳母型13上に所定の開孔3の開孔パターンに対応するレジスト体40bを有する三次パターンレジスト40を形成した。
次に、図8(b)に示すごとく、レジスト体40a・40bの無い二次電着層36および電鋳母型13の表面に、電鋳により電着金属を電着させて、基板2となる三次電着層41を形成した。ここでは、ニッケル−コバルトを電着金属として、三次電着層41を形成した。
三次電着層41は、二次電着層36の上端面および電鋳母型13の表面から同時的に成長していく。このため、一次電着層20と二次電着層36の厚み寸法の和ぶんだけ、該二次電着層36上に形成される三次電着層41の高さ位置を、電鋳母型13上に形成される三次電着層41のそれよりも高い位置とすることができた。
次に、図8(c)に示すごとく、開孔3となる部分、および凹部5となる部分、すなわち一次および二次電着層20・36から成長した三次電着層41の表面に対して、所定の高さ寸法となるように、研磨処理を施したのち、図8(d)に示すごとく、レジスト体40a・40bを除去した。かかるレジスト体40aの除去により凹部5が形成され、レジスト体40bの除去により開孔3が形成された。最後に電鋳母型13から一次、二次、三次電着層20・36・41を剥離した。これにて、図8(d)および図5に示すごとく、三次電着層41である基板2内に、開孔3と凹部5とを有する印刷用メタルマスク版1を得た。
(第3実施形態)
図9に、本発明の第3実施形態に係る印刷用メタルマスク版を示す。この印刷用メタルマスク版1は、平板状の基板2にインキ・ペースト吐出し用の開孔3と、一次実装部品の逃げ用の凹部5とを備えている。図9に示すように、基板2は、スキージ面となる上側の第1層45と、印刷対象物(プリント配線板7:図1参照)との接触面となる下側の第2層46とからなる二層構造を呈している。各凹部5は、その内周面が第2層46で区画されており、その上方部分は、第1層45で区画されている。開孔3および凹部5の内周面は、ストレート状に形成されている。ここでは、凹部5の深さ寸法が、開孔3のそれよりも、第1層45の厚み寸法ぶんだけ小さくなっている点が着目される。なお、ここで言う「インキ・ペースト」とは、はんだペースト、クリームはんだ、液状はんだ、導電性インキ等を含む概念である。
図10および図11に、上記の印刷用メタルマスク版1の製造方法を示す。まず、図10(a)に示すごとく、導電性を有するステンレス製の電鋳母型13の表面にフォトレジスト層47を形成したうえで、該フォトレジスト層47の上に、開孔3に対応する透光孔49aを有するパターンフィルム49(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図10(b)に示すごとく、開孔3に対応するレジスト体50aを有する一次パターンレジスト50を電鋳母型13上に形成した。なお、フォトレジスト層47は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成したものを用いた。
次に、図10(c)に示すごとく、レジスト体50aの無い電鋳母型13上に、電着金属としてのニッケル−コバルトを電着させることにより、第1層45となる一次電着層51を電鋳形成した。
図11(a)に示すごとく、レジスト体50aの無い一次電着層51の全面に、フォトレジスト層52を形成したうえで、該フォトレジスト層52の上に、凹部5に対応する透光孔53aを有するパターンフィルム53(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ17で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を除去することにより、図11(b)に示すごとく、一次電着層51上の所定位置に、凹部5の凹みパターンに対応するレジスト体55aを有する二次パターンレジスト55を形成した。
次に、図11(c)に示すごとく、レジスト体50a・55aの無い一次電着層51の表面に、電鋳により電着金属を電着させて、第2層46となる二次電着層56を形成した。ここでは、ニッケルを電着金属として、二次電着層56を形成した。
二次電着層56の表面に対して研磨処理を施して、その高さ寸法を揃えたうえで、図11(d)に示すごとく、レジスト体50a・55aを除去した。かかるレジスト体50aの除去により開孔3が形成され、レジスト体55aの除去により凹部5が形成された。最後に電鋳母型13から一次および二次電着層51・56を剥離した。これにて、図11(d)および図9に示すごとく、一次および二次電着層51・56である第1および第2層45・46からなる二層構造の基板2内に、開孔3と凹部5とを有する印刷用メタルマスク版1を得た。
上記各実施形態においては、ニッケル−コバルトやニッケルなどを電着金属として、各電着層を形成していたが、本発明において使用できる電着金属はこれに限られない。
本発明の第1実施形態に係る印刷用メタルマスク版の使用態様例を示す縦断側面図 印刷用メタルマスク版の全体斜視図 本発明の第1実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図 本発明の第1実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図 本発明の第2実施形態に係る印刷用メタルマスク版の縦断側面図 本発明の第2実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図 本発明の第2実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図 本発明の第2実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図 本発明の第3実施形態に係る印刷用メタルマスク版の縦断側面図 本発明の第3実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図 本発明の第3実施形態に係る印刷用メタルマスク版の製造方法の工程説明図
符号の説明
1 印刷用メタルマスク版
2 基板
3 開孔
5 実装部品の逃げ用の凹部
6 天板
13 電鋳母型
19a レジスト体
20 一次電着層
25a レジスト体
25b レジスト体
26 二次電着層
35a レジスト体
35b レジスト体
36 二次電着層
40a レジスト体
40b レジスト体
41 三次電着層
45 第1層
46 第2層
50a レジスト体
51 一次電着層
55a レジスト体
56二次電着層

Claims (3)

  1. 基板(2)に、所望の印刷パターンにパターニングされた開孔(3)と、実装部品逃げ用の凹部(5)とを有する印刷用メタルマスク版の製造方法において、
    平板状の電鋳母型(13)の所定位置に、前記凹部(5)の形成箇所に対応するレジスト体(19a)を形成する工程と、
    電鋳母型(13)上のレジスト体(19a)で覆われていない表面に、電鋳により前記凹部(5)の上方を塞ぐ天板(6)となる一次電着層(20)を電鋳により形成する工程と、
    一次電着層(20)上に凹部(5)の凹みパターンに対応するレジスト体(25a)を形成するとともに、電鋳母型(13)上に開孔(3)の開孔パターンに対応するレジスト体(25b)を形成する工程と、
    電鋳母型(13)および一次電着層(20)上のレジスト体(25a・25b)で覆われていない表面に、電鋳により基板(2)となる二次電着層(26)を形成する工程と、
    電鋳母型(13)から一次および二次電着層(20・26)を剥離する工程とを含むことを特徴とする印刷用メタルマスク版の製造方法。
  2. 基板(2)に、所望の印刷パターンにパターニングされた開孔(3)と、実装部品逃げ用の凹部(5)とを有する印刷用メタルマスク版の製造方法において、
    平板状の電鋳母型(13)の所定位置に、前記凹部(5)の形成箇所に対応するレジスト体(19a)を形成する工程と、
    電鋳母型(13)上のレジスト体(19a)で覆われていない表面に、電鋳により前記凹部(5)の上方を塞ぐ天板(6)となる一次電着層(20)を電鋳により形成する工程と、
    一次電着層(20)上に凹部(5)の凹みパターンに対応するレジスト体(35a)を形成するとともに、一次電着層(20)の無い電鋳母型(13)の全面を覆うレジスト体(35b)を形成する工程と、
    レジスト体(35a・35b)の無い一次電着層(20)の表面に、電鋳により所定の高さ寸法を有する二次電着層(36)を形成する工程と、
    レジスト体(35a・35b)を除去したのち、一次電着層(20)上に凹部(5)の凹みパターンに対応するレジスト体(40a)を形成するとともに、電鋳母型(13)上に開孔(3)の開孔パターンに対応するレジスト体(40b)を形成する工程と、
    電鋳母型(13)上のレジスト体(40a・40b)で覆われていない表面、および二次電着層(36)の表面に、電鋳により基板(2)となる三次電着層(41)を形成する工程と、
    電鋳母型(13)から一次、二次および三次電着層(20・36・41)を剥離する工程とを含むことを特徴とする印刷用メタルマスク版の製造方法。
  3. 基板(2)に、所望の印刷パターンにパターニングされた開孔(3)と、実装部品逃げ用の凹部(5)とを有する印刷用メタルマスク版であって、
    スキージ面側が平面で、被印刷物面側に突出する段差があり、
    この段差は、凹部(5)を有する部分の厚み寸法を基板(2)の厚み寸法よりも大きくすることで形成しており、
    実装部品逃げ用の凹部(5)の深さ寸法が開孔(3)の深さ寸法と同寸法あるいはそれよりも大きく設定されていることを特徴とする印刷用メタルマスク版。
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