JP2006347099A - メッシュ層を有するメタルマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、メタルマスクとその製造に使用するメッシュパターンの原版の提供である。
【解決手段】 メッシュパターンのメッキ金属層と画像に対応するパターンのメッキ金属層が存在する部分を含み、パターンの周辺部でメッシュにペースト状物が目詰まりを起こさないようにしたメタルマスクと、その製造に使用するメッシュ画像の製造方法、
ある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び開口率とが異なっているメタルマスク、
一つのパターン開口部の領域中で、位置によって開口率を変えていることを特徴とするメタルマスクからなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 メッシュパターンのメッキ金属層と画像に対応するパターンのメッキ金属層が存在する部分を含み、パターンの周辺部でメッシュにペースト状物が目詰まりを起こさないようにしたメタルマスクと、その製造に使用するメッシュ画像の製造方法、
ある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び開口率とが異なっているメタルマスク、
一つのパターン開口部の領域中で、位置によって開口率を変えていることを特徴とするメタルマスクからなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、メッシュパターンのメッキで形成された層が中間又は片側に存在する部分を含むメタルマスクの製造方法に関する。
複数のメッキ金属層を含んでいるサスペンドメタルマスクスクリーン版が、特許文献1により開示されており、さらに具体的には、5〜50ミクロンの厚さを有する平坦な画像形成層と、この画像形成層とメッシュスクリーンを接着させるための接着層と、上記メッシュスクリーンからなり、上記画像形成層と上記接着層の一方若しくは双方を化学腐食が可能でかつビッカース硬度400〜800のニッケル又は合金ニッケルとした硬質フラットメタルマスクスクリーン版が記載されている。
また、特許文献2もサスペンドメタルマスク版の製法を開示している。これらの公報に示される図面は、金属の編まれたメッシュ又は紗と鍍金金属層とで形成されるサスペンドメタルマスク版の製造方法を示している。
一方、メッシュ部分をメッキにより形成することも知られている。特許文献4は、スクリーン印刷等に用いられるメタルマスクの製造方法を開示している。その方法は、
1)導電性を有する基板上に第1の感光性樹脂層(2)を形成し、
2)メッシュパターンが形成された第1のフォトマスク(3)を上記第1の感光性樹脂層上に重ねて露光し、
3)現像処理をおこなって不要部分(2a)を除去し、
4)該除去部分に上記基板を一方の電極として電鋳により、厚さが上記第1の感光性樹脂層を越えないように第1のメッキ層(4)を形成し、
5)該第1のメッキ層及び上記第1の感光樹脂層の表面にスパッタリング法によって導電性の薄膜(5)を形成し、
6)該薄膜の表面に第2の感光性樹脂層(2')を形成し、
7)印刷パターンが形成された第2のフォトマスク(3')を上記第2の感光性樹脂層上に重ねて露光し、
8)現像処理をおこなって不要部分を除去し、
9)該除去部分に上記薄膜を一方の電極として電鋳により、厚さが上記第2の感光性樹脂層を越えないように第2のメッキ層(4')を形成した後に上記基板(1)を剥離し、かつ上記第1の感光性樹脂層(2)、上記第2の感光性樹脂層(2)、及び上記薄膜(5)の露出部分を除去して成る。更に、上記第1及び第2の感光性樹脂層は、共にポジ型フォトレジストであること、上記第1の感光性樹脂層の厚さは、上記メッシュパターンの幅や間隔に応じて適宜に設定することが記載されている。この方法では最初にメッキ層(4)がメッキで形成される。従って、基板に固定されているメッキされたメッキ層にメッキ金属層を形成する技術である。従ってその「形成」のために薄膜(5)をスパッタリングで形成する必要がある。即ち、第2のメッキ層(4')は予め形成されたメッキ層をエッチングするのではなく薄膜(5)上に予めレジストが形成された部分に電鋳法で形成される。しかし、スパッタリングで薄膜(5)を形成するのは製作物が大きいものや広いものになると、大型の装置が必要となりコストがかかるという問題がある。
1)導電性を有する基板上に第1の感光性樹脂層(2)を形成し、
2)メッシュパターンが形成された第1のフォトマスク(3)を上記第1の感光性樹脂層上に重ねて露光し、
3)現像処理をおこなって不要部分(2a)を除去し、
4)該除去部分に上記基板を一方の電極として電鋳により、厚さが上記第1の感光性樹脂層を越えないように第1のメッキ層(4)を形成し、
5)該第1のメッキ層及び上記第1の感光樹脂層の表面にスパッタリング法によって導電性の薄膜(5)を形成し、
6)該薄膜の表面に第2の感光性樹脂層(2')を形成し、
7)印刷パターンが形成された第2のフォトマスク(3')を上記第2の感光性樹脂層上に重ねて露光し、
8)現像処理をおこなって不要部分を除去し、
9)該除去部分に上記薄膜を一方の電極として電鋳により、厚さが上記第2の感光性樹脂層を越えないように第2のメッキ層(4')を形成した後に上記基板(1)を剥離し、かつ上記第1の感光性樹脂層(2)、上記第2の感光性樹脂層(2)、及び上記薄膜(5)の露出部分を除去して成る。更に、上記第1及び第2の感光性樹脂層は、共にポジ型フォトレジストであること、上記第1の感光性樹脂層の厚さは、上記メッシュパターンの幅や間隔に応じて適宜に設定することが記載されている。この方法では最初にメッキ層(4)がメッキで形成される。従って、基板に固定されているメッキされたメッキ層にメッキ金属層を形成する技術である。従ってその「形成」のために薄膜(5)をスパッタリングで形成する必要がある。即ち、第2のメッキ層(4')は予め形成されたメッキ層をエッチングするのではなく薄膜(5)上に予めレジストが形成された部分に電鋳法で形成される。しかし、スパッタリングで薄膜(5)を形成するのは製作物が大きいものや広いものになると、大型の装置が必要となりコストがかかるという問題がある。
また特許文献3は、スクリーン印刷用メッシュとマスクパターンを電鑄技術により一体化製造する、精密印刷用メッシュ・パターン一体化スクリーンマスクの製造方法を開示している。その方法は、
1)ステンレス基板上にエマルジョンレジストまたはドライフィルムを施し、この上に
メッシュパターンの露光を行う1次レジスト処理露光工程と、
2)前記エマルジョンレジストまたはドライフィルムのメッシュの繊維に相当する部分を溝状に溶解除去してステンレス基板上に露出部を形成し、この露出部分にニッケルメッキを行うニッケルメッキ工程と、
3)前記ニッケルメッキ層が所定の厚みに達した後、残りのレジストを溶解除去してニッケルメッシュパターンを生成するニッケルメッシュパターン生成工程と、
4)前記ニッケルメッシュパターンと同じ面に銅メッキを行ってメッシュを固定するニッケルメッシュパターン固定工程と、
5)前記ニッケルメッシュパターンを固定した後、ステンレス基板を剥離し、剥離面の露出したメッシュの表面に直接レジスト処理を行う2次レジスト処理工程と、
6)印刷目的に対応したパターンを重ねて露光し、パターン部以外のレジストを溶解除去するパターン露光レジスト除去工程と、
7)前記パターン露光レジスト除去工程でレジスト除去した露出部にニッケルメッキを施して遮蔽マスク部とした後、パターン部のレジストおよび銅メッキ部を溶解除去する工程とからなる。
1)ステンレス基板上にエマルジョンレジストまたはドライフィルムを施し、この上に
メッシュパターンの露光を行う1次レジスト処理露光工程と、
2)前記エマルジョンレジストまたはドライフィルムのメッシュの繊維に相当する部分を溝状に溶解除去してステンレス基板上に露出部を形成し、この露出部分にニッケルメッキを行うニッケルメッキ工程と、
3)前記ニッケルメッキ層が所定の厚みに達した後、残りのレジストを溶解除去してニッケルメッシュパターンを生成するニッケルメッシュパターン生成工程と、
4)前記ニッケルメッシュパターンと同じ面に銅メッキを行ってメッシュを固定するニッケルメッシュパターン固定工程と、
5)前記ニッケルメッシュパターンを固定した後、ステンレス基板を剥離し、剥離面の露出したメッシュの表面に直接レジスト処理を行う2次レジスト処理工程と、
6)印刷目的に対応したパターンを重ねて露光し、パターン部以外のレジストを溶解除去するパターン露光レジスト除去工程と、
7)前記パターン露光レジスト除去工程でレジスト除去した露出部にニッケルメッキを施して遮蔽マスク部とした後、パターン部のレジストおよび銅メッキ部を溶解除去する工程とからなる。
特許文献3に示される方法は、段階(e)で予めステンレス基板1上に固定されたメッキで形成したメッシュ層が出来、その後2次ニッケルメッキ層が既に形成済みのメッシュ層上に形成されるものであるので、金属メッシュにメッキ金属層をくっつける従来技術に近いものである。更に段階(i)に示される銅とニッケルからなる金属平面上に2次レジストで覆って露光しパターン部10のみレジストを残した後段階(k)に示される二次ニッケルメッキ層が形成され、その後裏側の銅層を除去するものであり、上記の「くっつける」かわりにメッキ形成することのためにメッシュ部分まで埋めてしまう余分な銅層をメッキで形成し、メタルマスク完成の為には後でそれを除去する必要がある。また、メッシュ層にはニッケルが用いられていて、特に引っ張り強度の強い金属は用いられていない。
特許文献5は、穴の断面に於いて第二及び第三の金属層における穴の幅が第一の金属層における穴の幅よりも大きいスリットを有する精密金属部品の製法により、エッチングでの精度の悪化を防ぎ精密な光学式スリット板等(エンコーダー等)を得ることを開示している。
特公平1−28376号公報
特許第2678598号公報
特開2001-334629号公報
特開平10−228114号公報
特公平1−46592号公報
本願発明者は、エッチングの特性の異なる2種以上の金属を使用し、しかもメッシュ部分には引っ張り強度の強い金属を使用することによって、蒸着等の工程を必要とせず大きい又は広い金属部品を製作するのにも適した方法を提供するという課題について検討した。
その結果、全ての金属層をメッキで形成するが、マスク部分にあたる金属層の少なくとも一つを形成した後にその上にメッシュ層をエッチングなしで形成し、その後メッシュ層の反対側にも金属層を形成するか形成しないで、そのマスク部分にあたる金属層又はそれとその反対側の金属層を、メッシュ層を腐食しないエッチング溶液でエッチングすることによりマスク部分を形成する方法を提供することによって上記課題を解決した。
このような2層又は3層の構造であって、最大で20ミクロン程度のメッシュ層で支えられそして3層の場合には最大20ミクロン程度の第三の層でも支えられた構造の場合1
層を極薄のもの(例えば0.5ミクロン)から最大10ミクロン程度とし、その1層でメタルマスクのパターンの精度を出すことにより、合計でも50ミクロン以下の従来のサスペンドメタルマスクよりずっと薄く精度の良好なサスペンドメタルマスクが実現出来る。
このような2層又は3層の構造であって、最大で20ミクロン程度のメッシュ層で支えられそして3層の場合には最大20ミクロン程度の第三の層でも支えられた構造の場合1
層を極薄のもの(例えば0.5ミクロン)から最大10ミクロン程度とし、その1層でメタルマスクのパターンの精度を出すことにより、合計でも50ミクロン以下の従来のサスペンドメタルマスクよりずっと薄く精度の良好なサスペンドメタルマスクが実現出来る。
本発明者等は、さらに次のような課題を見出した。
イ) パターンを形成するためのメタルマスクの貫通部分の縁とメッシュ金属の網部分が鋭角でつながっている場合があるために、その部分において、メタルマスクを通過するようにメタルマスク上でスクイーズされるインキやハンダペースト等のペースト状物が鋭角の部分に詰まりを生じ固着してしまうという課題、
ロ) 現実の基板製造現場等では、単一の種類のメッシュだけではなく、ペースト状物の量を加減する必要性のために、一つのパターン開口部と別のパターン開口部との間で目の粗さが異なる、複数種類のメッシュを有するメタルマスクが要求されるという課題、
ハ) また同じ一つのパターン開口部に於いても、メタルマスクをスクイーズされる媒体の性質や量の違いに基づいて、メッシュの開口率を変化させる必要があるという課題が見出された。
イ) パターンを形成するためのメタルマスクの貫通部分の縁とメッシュ金属の網部分が鋭角でつながっている場合があるために、その部分において、メタルマスクを通過するようにメタルマスク上でスクイーズされるインキやハンダペースト等のペースト状物が鋭角の部分に詰まりを生じ固着してしまうという課題、
ロ) 現実の基板製造現場等では、単一の種類のメッシュだけではなく、ペースト状物の量を加減する必要性のために、一つのパターン開口部と別のパターン開口部との間で目の粗さが異なる、複数種類のメッシュを有するメタルマスクが要求されるという課題、
ハ) また同じ一つのパターン開口部に於いても、メタルマスクをスクイーズされる媒体の性質や量の違いに基づいて、メッシュの開口率を変化させる必要があるという課題が見出された。
本発明者等は、更に研究を重ねた結果、これらの課題は、次の1〜5に示す技術により解決できるとの結論に達した。
1.ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層は複数の領域に於いて、それぞれの領域内に、固有のパターンの貫通部分を有し、
該第二の金属層は、該第一の金属層のそれぞれの領域に対応する位置のみに、又はそれぞれの領域内の固有のパターンの貫通部分に対応する位置のみに、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、且つ少なくともある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率とが異なっていること、及び
該第二の金属層は、該メッシュパターンを形成していない部分に於いて、貫通部を有していないことを特徴とするメタルマスク。
1.ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層は複数の領域に於いて、それぞれの領域内に、固有のパターンの貫通部分を有し、
該第二の金属層は、該第一の金属層のそれぞれの領域に対応する位置のみに、又はそれぞれの領域内の固有のパターンの貫通部分に対応する位置のみに、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、且つ少なくともある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率とが異なっていること、及び
該第二の金属層は、該メッシュパターンを形成していない部分に於いて、貫通部を有していないことを特徴とするメタルマスク。
2.ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層はあるパターンの貫通部分又は貫通部分の群を有していること、
該第二の金属層は、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成していること、
該第二の金属層の該メッシュパターンは、格子状、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状であり、目の間隔が全て一致しているメッシュパターンを形成するように配置された、多数の微細な貫通部からなること、及び
該メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えていることを特徴とするメタルマスク。
該第一の金属層はあるパターンの貫通部分又は貫通部分の群を有していること、
該第二の金属層は、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成していること、
該第二の金属層の該メッシュパターンは、格子状、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状であり、目の間隔が全て一致しているメッシュパターンを形成するように配置された、多数の微細な貫通部からなること、及び
該メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えていることを特徴とするメタルマスク。
3.ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層は複数の領域に於いて、それぞれの領域内に、固有のパターンの貫通部分を有し、
該第二の金属層は、該第一の金属層のそれぞれの領域に対応する位置のみに、又はそれぞれの領域内の固有のパターンの貫通部分に対応する位置のみに、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、且つ少なくともある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率とが異なっていること、及び
該第二の金属層は、該メッシュパターンを形成していない部分に於いて、貫通部を有していないこと、
少なくとも1つの領域内に於いて、該メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えていることを特徴とするメタルマスク。
該第一の金属層は複数の領域に於いて、それぞれの領域内に、固有のパターンの貫通部分を有し、
該第二の金属層は、該第一の金属層のそれぞれの領域に対応する位置のみに、又はそれぞれの領域内の固有のパターンの貫通部分に対応する位置のみに、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、且つ少なくともある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率とが異なっていること、及び
該第二の金属層は、該メッシュパターンを形成していない部分に於いて、貫通部を有していないこと、
少なくとも1つの領域内に於いて、該メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えていることを特徴とするメタルマスク。
4.ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層はあるパターンの貫通部分又は貫通部分の群を有していること、
該第二の金属層は、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成していること、
該第二の金属層の該メッシュパターンは、該貫通部分又は貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分以外は、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部からなること、及び
該第二の金属層の該メッシュパターンは、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分に於いては、該縁をなす線に対し80〜100度の範囲の直角又は直角に近い角度の多数のブリッジを形成しており、該ブリッジを介してメッシュパターン、望ましくは該縦横直角の規則正しいメッシュパターン部分と該第二の金属層の該貫通部を有しない部分とが連結されていることを特徴とするメタルマスク。
該第一の金属層はあるパターンの貫通部分又は貫通部分の群を有していること、
該第二の金属層は、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成していること、
該第二の金属層の該メッシュパターンは、該貫通部分又は貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分以外は、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部からなること、及び
該第二の金属層の該メッシュパターンは、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分に於いては、該縁をなす線に対し80〜100度の範囲の直角又は直角に近い角度の多数のブリッジを形成しており、該ブリッジを介してメッシュパターン、望ましくは該縦横直角の規則正しいメッシュパターン部分と該第二の金属層の該貫通部を有しない部分とが連結されていることを特徴とするメタルマスク。
5.上記4に記載のメタルマスクを製造するために、周辺部分にブリッジを有するメッシュパターンを有する該第二の金属層を導電面上に電鋳法により形成する際のレジストの選択的露光に使用する原版の製作方法又は原版の製作のためのデータの記録方法であって、
該第二の金属層のメッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンに使用するのと同じメッシュ間隔と開口率を有している、メッシュパターン用の画像データを、記憶手段の第一領域に記憶する手順、
該第一の金属層の該あるパターンの貫通部分又は貫通部分の群の輪郭情報と貫通部分か否かの情報を含む画像データを、記憶手段の第二領域に記憶する手順、
該第一の金属層の貫通部分の輪郭の画像データに対して、該輪郭線から貫通部側に一定距離はなれて引かれた線を結んで得られる別の仮想内側輪郭線を加える手順、
前段階で得た該別の仮想内側輪郭線を加えた画像の該別の仮想内側輪郭線の該輪郭線側とは反対側のみに該メッシュパターン用の画像を加えた合成画像のデータを得、該別の仮想内側輪郭線の上がメッシュの穴にあたる位置に存在するかメッシュの格子部分にあたる
位置に存在するかを決定した結果と共に、記憶手段に記憶する手順、
該合成画像中の該別の仮想内側輪郭線をたどるが、その際に該線が下記ブリッジの幅よりも長くメッシュの格子部分にあたる位置に連続してあり続ける線をなすことを示す場合には、その位置に、該別の仮想内側輪郭線と該貫通部分の輪郭の画像の線とをそれら又はそれらの接線にほぼ直角に結ぶ一定幅の2本線等で形成されるブリッジを付けるように該合成画像を修正し、この操作を該別の仮想内側輪郭線全体にわたって実施するが、但し、連続した同一直線に近い線上では隣接するブリッジの間隔は一定距離以下には接近しないという条件を満たすように該操作がなされるようにする手順、
を含むメッシュ画像データを作る工程と、
完成したメッシュ画像のデータを、原版の材料に描き写すための手段に入力して原版を製作すること又は外部記録装置に記憶することからなる方法。
該第二の金属層のメッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンに使用するのと同じメッシュ間隔と開口率を有している、メッシュパターン用の画像データを、記憶手段の第一領域に記憶する手順、
該第一の金属層の該あるパターンの貫通部分又は貫通部分の群の輪郭情報と貫通部分か否かの情報を含む画像データを、記憶手段の第二領域に記憶する手順、
該第一の金属層の貫通部分の輪郭の画像データに対して、該輪郭線から貫通部側に一定距離はなれて引かれた線を結んで得られる別の仮想内側輪郭線を加える手順、
前段階で得た該別の仮想内側輪郭線を加えた画像の該別の仮想内側輪郭線の該輪郭線側とは反対側のみに該メッシュパターン用の画像を加えた合成画像のデータを得、該別の仮想内側輪郭線の上がメッシュの穴にあたる位置に存在するかメッシュの格子部分にあたる
位置に存在するかを決定した結果と共に、記憶手段に記憶する手順、
該合成画像中の該別の仮想内側輪郭線をたどるが、その際に該線が下記ブリッジの幅よりも長くメッシュの格子部分にあたる位置に連続してあり続ける線をなすことを示す場合には、その位置に、該別の仮想内側輪郭線と該貫通部分の輪郭の画像の線とをそれら又はそれらの接線にほぼ直角に結ぶ一定幅の2本線等で形成されるブリッジを付けるように該合成画像を修正し、この操作を該別の仮想内側輪郭線全体にわたって実施するが、但し、連続した同一直線に近い線上では隣接するブリッジの間隔は一定距離以下には接近しないという条件を満たすように該操作がなされるようにする手順、
を含むメッシュ画像データを作る工程と、
完成したメッシュ画像のデータを、原版の材料に描き写すための手段に入力して原版を製作すること又は外部記録装置に記憶することからなる方法。
6.該別の仮想内側輪郭線の該輪郭線側とは反対側のみに該メッシュパターン用の画像を加えた合成画像のデータを得る前に、該仮想内側輪郭線のより多くの部分がメッシュの格子部分にくるように、メッシュパターン、望ましくは縦横直角の規則正しいメッシュパターンの最適配置、最適角度、及び/又は最適縮尺を得る手順を含んでいる、上記5に記載の方法。
本発明者は、上記1〜6により本発明を完成させ上記の課題を解決した。
本発明者は、上記1〜6により本発明を完成させ上記の課題を解決した。
メタルマスクの製造方法の例示
ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体物のメタルマスクの製造方法を例示する。
例えば図10に示されるような段階からなる方法を挙げることができる。
金属又は合金製のベース板(1)上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層(2)を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジスト(3)を塗布し、メッシュパターンを含むマスク(8)、例えばメッシュ間隔及び又は開口率が各パターンの領域毎に異なるマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残す。
そして該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層(5)を形成する。
この時点で又はこの時点以後の任意の段階で、存在するフォトレジストを除去しないで又は除去した後にその次の段階に進み、
(ここで必要なら該メッシュを含む層としての第二の層の周囲を枠又は枠に張られた紗に固定し、)
該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させる。
さらに該第一の層の表面にフォトレジスト(7)を塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食し、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
但し、上記の本発明のメタルマスクを製造するにあたって、製造方法はこれに限定されるものではない。
ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体物のメタルマスクの製造方法を例示する。
例えば図10に示されるような段階からなる方法を挙げることができる。
金属又は合金製のベース板(1)上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層(2)を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジスト(3)を塗布し、メッシュパターンを含むマスク(8)、例えばメッシュ間隔及び又は開口率が各パターンの領域毎に異なるマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残す。
そして該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層(5)を形成する。
この時点で又はこの時点以後の任意の段階で、存在するフォトレジストを除去しないで又は除去した後にその次の段階に進み、
(ここで必要なら該メッシュを含む層としての第二の層の周囲を枠又は枠に張られた紗に固定し、)
該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させる。
さらに該第一の層の表面にフォトレジスト(7)を塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食し、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
但し、上記の本発明のメタルマスクを製造するにあたって、製造方法はこれに限定されるものではない。
イ)パターンを形成するためのメタルマスクの貫通部分(パターン開口部)の縁とメッシュ金属の網部分が鋭角でつながっていないために、その部分において、メタルマスク上でスクイーズされ通過するインキやハンダペースト等のペースト状物が鋭角の部分に詰まりを生じ固着してしまうことがない。
ロ)コンピュータープログラムを使用することにより、複雑なメッシュ形態をつくるための画像を有する原版を自動的に作成できる。
ハ)単一の種類のメッシュだけではなく、ペースト状物の量を加減するために、一つのパターン開口部と別のパターン開口部との間で目の粗さが異なる、複数種類のメッシュを有するメタルマスクを提供することにより、基板製造の現場等からの要求を満たすことができる。
ニ)同じ一つのパターン開口部に於けるメッシュの開口率を変化させながら、目の間隔は同じにして開口率のみ変化させることにより、異なる開口率部分の境界でもメッシュのつながりを維持できるという効果を有する。
ホ)本願発明により、メタルマスクの画像形成層の厚さが1ミクロン〜200ミクロンで、引っ張り強度は1000〜2000Mpa(メガパスカル)程度のものが製造できる。その結果、厚塗りが可能であると共に、従来にはなかった微細な加工に適したメタルマスクを得ることができる。
ロ)コンピュータープログラムを使用することにより、複雑なメッシュ形態をつくるための画像を有する原版を自動的に作成できる。
ハ)単一の種類のメッシュだけではなく、ペースト状物の量を加減するために、一つのパターン開口部と別のパターン開口部との間で目の粗さが異なる、複数種類のメッシュを有するメタルマスクを提供することにより、基板製造の現場等からの要求を満たすことができる。
ニ)同じ一つのパターン開口部に於けるメッシュの開口率を変化させながら、目の間隔は同じにして開口率のみ変化させることにより、異なる開口率部分の境界でもメッシュのつながりを維持できるという効果を有する。
ホ)本願発明により、メタルマスクの画像形成層の厚さが1ミクロン〜200ミクロンで、引っ張り強度は1000〜2000Mpa(メガパスカル)程度のものが製造できる。その結果、厚塗りが可能であると共に、従来にはなかった微細な加工に適したメタルマスクを得ることができる。
以下図面を参照して本発明を説明する。図1は、例えば図10の方法で製造される、一定厚みを有する第一の金属層と、それと同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクの平面図を示しており、このメタルマスクは、第一の金属層8は複数の領域に於いて、それぞれの領域内(領域A、領域B−1、領域B−2、領域C−1〜領域C−2)に、固有のパターンの貫通部分を有し、第二の金属層9は、該第一の金属層8のそれぞれの領域に対応する位置のみに、縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、領域Aのメッシュパターンのメッシュ間隔と領域Bのメッシュパターンのメッシュ間隔と、領域Cのメッシュパターンのメッシュ間隔が異なっている。
図2は、例えば図10の方法で製造される、一定厚みを有する第一の金属層と、それと同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクのある領域だけを切り取って示した部分平面図を示している。
このメタルマスクは、第一の金属層21は輪郭が23で示されるパターンの貫通部分を有し、第二の金属層22は、第一の金属層21の貫通部分23に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、第一の金属層21の貫通部分23以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成する。
さらに第二の金属層22のメッシュパターンは、縦横直角の規則正しい格子状であり、目の間隔が全て一致しているメッシュパターンを形成するように配置された、多数の微細な貫通部24、25からなり、メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えている(24の位置、25の位置)。
このメタルマスクは、第一の金属層21は輪郭が23で示されるパターンの貫通部分を有し、第二の金属層22は、第一の金属層21の貫通部分23に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、第一の金属層21の貫通部分23以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成する。
さらに第二の金属層22のメッシュパターンは、縦横直角の規則正しい格子状であり、目の間隔が全て一致しているメッシュパターンを形成するように配置された、多数の微細な貫通部24、25からなり、メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えている(24の位置、25の位置)。
図3は、例えば図10の方法で製造される、一定厚みを有する第一の金属層と、それと同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体物のメタルマスクのある領域だけを切り取って示した部分平面図を示している。
このメタルマスクは、第一の金属層31はあるパターンの貫通部分の群33a、33b、33cを有し、第二の金属層32は、第一の金属層31の貫通部分の群33a、33b、33cに対応する位置のみにメッシュパターンを有する。
さらに、第一の金属層31の貫通部分の群33a、33b、33c以外の部分に対応す
る位置に於いては貫通部を有していない部分を形成し、第二の金属層32のメッシュパターンは、貫通部分の群33a、33b、33cの縁に隣接する周辺部分以外は、縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部34からなる。
また第二の金属層32のメッシュパターンは、第一の金属層31の貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分に於いては、縁をなす線に対し80〜100度の範囲の直角又は直角に近い角度の多数のブリッジ35を形成しており、ブリッジ35を介して縦横直角の規則正しいメッシュパターン部分と第二の金属層32の貫通部を有しない部分とが連結されている。
このメタルマスクは、第一の金属層31はあるパターンの貫通部分の群33a、33b、33cを有し、第二の金属層32は、第一の金属層31の貫通部分の群33a、33b、33cに対応する位置のみにメッシュパターンを有する。
さらに、第一の金属層31の貫通部分の群33a、33b、33c以外の部分に対応す
る位置に於いては貫通部を有していない部分を形成し、第二の金属層32のメッシュパターンは、貫通部分の群33a、33b、33cの縁に隣接する周辺部分以外は、縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部34からなる。
また第二の金属層32のメッシュパターンは、第一の金属層31の貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分に於いては、縁をなす線に対し80〜100度の範囲の直角又は直角に近い角度の多数のブリッジ35を形成しており、ブリッジ35を介して縦横直角の規則正しいメッシュパターン部分と第二の金属層32の貫通部を有しない部分とが連結されている。
図4は、図1と同様のメタルマスクの一部を切り取って拡大した平面図を示している。
図5〜7は、図3に記載されるような第一の金属層のパターンの開口部(貫通部分)の縁に隣接するメッシュパターンに、コンピュータによる画像処理でブリッジ部分を形成して、メッシュを通過するペースと状物の詰まりを防止するメタルマスクを製造するための原版の製作方法を、単純な形状でない開口部の輪郭を挙げて例示している。
この方法では、図示していないが、まず第二の金属層の縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンに使用するのと同じメッシュ間隔と開口率を有している、十分な大きさのメッシュパターン用の画像データを、記憶手段の第一領域に記憶する。
次に、第一の金属層のあるパターンの貫通部分の輪郭情報と貫通部分か否かの情報を含む画像データ(図5の輪郭1)を、記憶手段の第二領域に記憶する。
次に、第一の金属層の貫通部分の輪郭線から貫通部側に一定距離はなれて引かれた線を結んで得られる別の仮想内側輪郭線を画像に加える。
仮想内側輪郭線は、コンピュータを用いた画像処理により、同じ幅、一定距離はなれて当該画像を基礎にして作成される。
次に図6に示すように、この画像の上記別の輪郭の内側のみにメッシュパターン画像を重ね、上記別の仮想内側輪郭線上がメッシュの穴66にあたる位置に存在するかメッシュの格子部分67にあたる位置に存在するかをによって、例えば線種を変えてメッシュの格子部分にあたるときは点線で描く。
次に図7に示すように、上記別の仮想内側輪郭線上をたどったときに、点線がブリッジの幅とする最低限の距離よりも長く連続していれば、その位置に別の仮想内側輪郭線と貫通部分の輪郭線とを結ぶブリッジ78を、コンピュータを用いた画像処理により設ける。ブリッジ78はそれらの線にほぼ直角に向ける。ブリッジ78を付け修正した合成イメージとして更新する操作を、上記別の仮想内側輪郭線全体にわたって実施する。但し、連続した同一直線上では隣接するブリッジの間隔は一定距離以下には接近しないという条件を満たすようにする。そしてブリッジの形成により、スクリーンの当該部分の開口面積が拡大して良好な画像を形成することができる。
完成したメッシュ画像のデータを、原版の材料に描き写すための手段に入力することにより、具体的には例えばレーザープロッタを用いて画像を転写することにより、原版79を製作する。
この方法では、図示していないが、まず第二の金属層の縦横直角の規則正しい格子状のメッシュパターンに使用するのと同じメッシュ間隔と開口率を有している、十分な大きさのメッシュパターン用の画像データを、記憶手段の第一領域に記憶する。
次に、第一の金属層のあるパターンの貫通部分の輪郭情報と貫通部分か否かの情報を含む画像データ(図5の輪郭1)を、記憶手段の第二領域に記憶する。
次に、第一の金属層の貫通部分の輪郭線から貫通部側に一定距離はなれて引かれた線を結んで得られる別の仮想内側輪郭線を画像に加える。
仮想内側輪郭線は、コンピュータを用いた画像処理により、同じ幅、一定距離はなれて当該画像を基礎にして作成される。
次に図6に示すように、この画像の上記別の輪郭の内側のみにメッシュパターン画像を重ね、上記別の仮想内側輪郭線上がメッシュの穴66にあたる位置に存在するかメッシュの格子部分67にあたる位置に存在するかをによって、例えば線種を変えてメッシュの格子部分にあたるときは点線で描く。
次に図7に示すように、上記別の仮想内側輪郭線上をたどったときに、点線がブリッジの幅とする最低限の距離よりも長く連続していれば、その位置に別の仮想内側輪郭線と貫通部分の輪郭線とを結ぶブリッジ78を、コンピュータを用いた画像処理により設ける。ブリッジ78はそれらの線にほぼ直角に向ける。ブリッジ78を付け修正した合成イメージとして更新する操作を、上記別の仮想内側輪郭線全体にわたって実施する。但し、連続した同一直線上では隣接するブリッジの間隔は一定距離以下には接近しないという条件を満たすようにする。そしてブリッジの形成により、スクリーンの当該部分の開口面積が拡大して良好な画像を形成することができる。
完成したメッシュ画像のデータを、原版の材料に描き写すための手段に入力することにより、具体的には例えばレーザープロッタを用いて画像を転写することにより、原版79を製作する。
図8は、目の間隔が同じであるが異なる開口率のメッシュの例を拡大して示した平面図である。図8に於いて、開口率は (w2/d2)×100 で示される。
図9は図5と同様な工程を示すフローチャートである。
Claims (6)
- ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層は複数の領域に於いて、それぞれの領域内に、固有のパターンの貫通部分を有し、
該第二の金属層は、該第一の金属層のそれぞれの領域に対応する位置のみに、又はそれぞれの領域内の固有のパターンの貫通部分に対応する位置のみに、格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、且つ少なくともある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率とが異なっていること、及び
該第二の金属層は、該メッシュパターンを形成していない部分に於いて、貫通部を有していないこと、
を特徴とするメタルマスク。 - ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層はあるパターンの貫通部分又は貫通部分の群を有していること、
該第二の金属層は、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成していること、
該第二の金属層の該メッシュパターンは、格子状であり、目の間隔が全て一致しているメッシュパターンを形成するように配置された、多数の微細な貫通部からなること、及び
該メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えていること、を特徴とするメタルマスク。 - ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層は複数の領域に於いて、それぞれの領域内に、固有のパターンの貫通部分を有し、
該第二の金属層は、該第一の金属層のそれぞれの領域に対応する位置のみに、又はそれぞれの領域内の固有のパターンの貫通部分に対応する位置のみに、格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部を有しており、且つ少なくともある領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率と別の領域の該メッシュパターンのメッシュ間隔及び/又は開口率とが異なっていること、及び
該第二の金属層は、該メッシュパターンを形成していない部分に於いて、貫通部を有していないこと、
少なくとも1つの領域内に於いて、該メッシュパターンの多数の微細な貫通部は、位置によって開口率を変えていること、
を特徴とするメタルマスク。 - ベース板上に第一の金属と第二の金属をメッキ又はメッキとエッチングの組み合わせによりそれぞれ貫通部パターンを有する複数層に形成し、形成した複数層をベース板から剥がすか又はベース板をエッチング除去することにより得られる、一定厚みを有する第一の金属層と同一又は異なる一定厚みを有する第二の金属層からなる一体のメタルマスクに於いて、
該第一の金属層はあるパターンの貫通部分又はの貫通部分の群を有していること、
該第二の金属層は、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群に対応する位置のみにメッシュパターンを有し、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群以外の部分に対応する位置に於いては貫通部を有していない部分を形成していること、
該第二の金属層の該メッシュパターンは、該貫通部分又は貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分以外は、格子状のメッシュパターンを形成するように配置された多数の微細な貫通部からなること、及び
該第二の金属層の該メッシュパターンは、該第一の金属層の該貫通部分又は貫通部分の群の縁に隣接する周辺部分に於いては、該縁をなす線に対し80〜100度の範囲の直角又は直角に近い角度の多数のブリッジを形成しており、該ブリッジを介して該縦横直角の規則正しいメッシュパターン部分と該第二の金属層の該貫通部を有しない部分とが連結されていること、
を特徴とするメタルマスク。 - 請求項4に記載のメタルマスクを製造するために、周辺部分にブリッジを有するメッシュパターンを有する該第二の金属層を導電面上に電鋳法により形成する際のレジストの選択的露光に使用する原版の製作方法又は原版の製作のためのデータの記録方法であって、
該第二の金属層の格子状のメッシュパターンに使用するのと同じメッシュ間隔と開口率を有している、メッシュパターン用の画像データを、記憶手段の第一領域に記憶する手順、
該第一の金属層の該あるパターンの貫通部分又は貫通部分の群の輪郭情報と貫通部分か否かの情報を含む画像データを、記憶手段の第二領域に記憶する手順、
該第一の金属層の貫通部分の輪郭の画像データに対して、該輪郭線から貫通部側に一定距離はなれて引かれた線を結んで得られる別の仮想内側輪郭線を加える手順、
前段階で得た該別の仮想内側輪郭線を加えた画像の該別の仮想内側輪郭線の該輪郭線側とは反対側のみに該メッシュパターン用の画像を加えた合成画像のデータを得、該別の仮想内側輪郭線の上がメッシュの穴にあたる位置に存在するかメッシュの格子部分にあたる位置に存在するかを決定した結果と共に、記憶手段に記憶する手順、
該合成画像中の該別の仮想内側輪郭線をたどるが、その際に該線が下記ブリッジの幅よりも長くメッシュの格子部分にあたる位置に連続してあり続ける線をなすことを示す場合には、その位置に、該別の仮想内側輪郭線と該貫通部分の輪郭の画像の線とをそれら又はそれらの接線にほぼ直角に結ぶ一定幅の2本線等で形成されるブリッジを付けるように該合成画像を修正し、この操作を該別の仮想内側輪郭線全体にわたって実施するが、但し、連続した同一直線に近い線上では隣接するブリッジの間隔は一定距離以下には接近しないという条件を満たすように該操作がなされるようにする手順、
を含むメッシュ画像データを作る工程と、
完成したメッシュ画像のデータを、原版の材料に描き写すための手段に入力して原版を製作すること又は外部記録装置に記憶することからなる方法。 - 該別の仮想内側輪郭線の該輪郭線側とは反対側のみに該メッシュパターン用の画像を加えた合成画像のデータを得る前に、該仮想内側輪郭線のより多くの部分がメッシュの格子部分にくるように、縦横直角の規則正しいメッシュパターンの最適配置、最適角度、及び/又は最適縮尺を得る手順を含んでいる、請求項5に記載の方法。
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JP2005179019A JP2006347099A (ja) | 2005-06-20 | 2005-06-20 | メッシュ層を有するメタルマスク |
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DE102007059794A1 (de) * | 2007-12-11 | 2009-06-25 | Nb Technologies Gmbh | Schablone für den technischen Siebdruck |
JP2010110920A (ja) * | 2008-11-04 | 2010-05-20 | Bonmaaku:Kk | スクリーン印刷用メタルマスク及びその製造方法 |
JP2011201321A (ja) * | 2011-07-12 | 2011-10-13 | Bonmaaku:Kk | マスク |
JP2015519223A (ja) * | 2012-04-10 | 2015-07-09 | 昆山允升吉光電科技有限公司 | 金属メッシュクロス |
WO2022091449A1 (ja) * | 2020-10-30 | 2022-05-05 | 株式会社ボンマーク | 印刷用メタルマスク |
-
2005
- 2005-06-20 JP JP2005179019A patent/JP2006347099A/ja active Pending
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