JP2005037883A - メッシュ層を有するメタルマスク - Google Patents

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Abstract

【目的】 極めて薄いメッシュパターンのメッキ金属層と画像に対応するパターンのメッキ金属層が存在する部分を含むメタルマスクの製造方法の提供。
【構成】
ベース板上に第一の金属層を鍍金し、メッシュの穴の部分に対応する位置のみにレジストが残るように現像し、レジストが残っている部分以外に第二の金属層を鍍金し、(第二の金属層の表面に第三の金属層を鍍金し)、ベース板を鍍金金属の層から取り除き、第一(と第三)の層の表面レジストを塗布し、エッチングで金属を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残すように現像し、第二の金属は腐食しないエッチング溶液で腐食させ、レジストを除去する段階からなる。ベース板を金属としベース板をエッチングにより取り除くこと、ベース板を除去する前に枠へ張り付けること、ベース板を除去する前にメタルマスク周囲部分を厚くすることも含んでいる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メッシュパターンのメッキで形成された層が中間又は片側に存在する部分を含むメタルマスクの製造方法に関する。
特公平01−028376号は複数のメッキ金属層を含んでいるサスペンドメタルマスクスクリーン版を開示している。また、特許第2678598号もサスペンドメタルマスク版の製法を開示している。これらの公報に示される図面は、金属の編まれたメッシュ又は紗と鍍金金属層とで形成されるサスペンドメタルマスク版の製造方法を示している。
一方、メッシュ部分をメッキにより形成することも知られている。特開平10−228114号は、スクリーン印刷等に用いられるメタルマスクの製造方法を開示している。その方法は、
1)導電性を有する基板上に第1の感光性樹脂層(2)を形成し、
2)メッシュパターンが形成された第1のフォトマスク(3)を上記第1の感光性樹脂層上に重ねて露光し、
3)現像処理をおこなって不要部分(2a)を除去し、
4)該除去部分に上記基板を一方の電極として電鋳により、厚さが上記第1の感光性樹脂層を越えないように第1のメッキ層(4)を形成し、
5)該第1のメッキ層及び上記第1の感光樹脂層の表面にスパッタリング法によって導電性の薄膜(5)を形成し、
6)該薄膜の表面に第2の感光性樹脂層(2')を形成し、
7)印刷パターンが形成された第2のフォトマスク(3')を上記第2の感光性樹脂層上に重ねて露光し、
8)現像処理をおこなって不要部分を除去し、
9)該除去部分に上記薄膜を一方の電極として電鋳により、厚さが上記第2の感光性樹脂層を越えないように第2のメッキ層(4')を形成した後に上記基板(1)を剥離し、かつ上記第1の感光性樹脂層(2)、上記第2の感光性樹脂層(2)、及び上記薄膜(5)の露出部分を除去して成る。更に、上記第1及び第2の感光性樹脂層は、共にポジ型フォトレジストであること、上記第1の感光性樹脂層の厚さは、上記メッシュパターンの幅や間隔に応じて適宜に設定することが記載されている。この方法では最初にメッシュ層(4)がメッキで形成される。従って、基板に固定されているメッキされたメッシュ層にメッキ金属層を形成する技術である。従ってその「形成」のために薄膜(5)をスパッタリングで形成する必要がある。即ち、第二のメッキ層(4')は予め形成されたメッキ層をエッチングするのではなく薄膜(5)上に予めレジストが形成された部分に電鋳法で形成される。しかし、スパッタリングで薄膜(5)を形成するのは製作物が大きいものや広いものになると、大型の装置が必要となり、コストがかかってしまうという問題がある。
また、特開2001-334629は、スクリーン印刷用メッシュとマスクパターンを電鑄技術により一体化製造する、精密印刷用メッシュ・パターン一体化スクリーンマスクの製造方法方法を開示している。その方法は、
1)ステンレス基板上にエマルジョンレジストまたはドライフィルムを施し、この上にメッシュパターンの露光を行う1次レジスト処理露光工程と、
2)前記エマルジョンレジストまたはドライフィルムのメッシュの繊維に相当する部分を溝状に溶解除去してステンレス基板上に露出部を形成し、この露出部分にニッケルメッキを行うニッケルメッキ工程と、
3)前記ニッケルメッキ層が所定の厚みに達した後、残りのレジストを溶解除去してニッケルメッシュパターンを生成するニッケルメッシュパターン生成工程と、
4)前記ニッケルメッシュパターンと同じ面に銅メッキを行ってメッシュを固定するニッケルメッシュパターン固定工程と、
5)前記ニッケルメッシュパターンを固定した後、ステンレス基板を剥離し、剥離面の露出したメッシュの表面に直接レジスト処理を行う2次レジスト処理工程と、
6)印刷目的に対応したパターンを重ねて露光し、パターン部以外のレジストを溶解除去するパターン露光レジスト除去工程と、
7)前記パターン露光レジスト除去工程でレジスト除去した露出部にニッケルメッキを施して遮蔽マスク部とした後、パターン部のレジストおよび銅メッキ部を溶解除去する工程とからなる。
特開2001-334629に示される方法は、段階(e)で予めステンレス基板1上に固定されたメッキで形成したメッシュ層が出来、その後2次ニッケルメッキ層が既に形成済みのメッシュ層上に形成されるものであるので、金属メッシュにメッキ金属層をくっつける従来技術に近いものである。更に段階(i)に示される銅とニッケルからなる金属平面上に2次レジストで覆って露光しパターン部10のみレジストを残した後段階(k)に示される二次ニッケルメッキ層が形成され、その後裏側の銅層を除去するものであり、上記の「くっつける」かわりにメッキ形成することのためにメッシュ部分まで埋めてしまう余分な銅層をメッキで形成し、メタルマスク完成の為には後でそれを除去する必要がある。また、メッシュ層にはニッケルが用いられていて、特に引っ張り強度の強い金属は用いられていない。
特公平1−46592号は、穴の断面に於いて第二及び第三の金属層における穴の幅が第一の金属層における穴の幅よりも大きいスリットを有する精密金属部品の製法により、エッチングでの精度の悪化を防ぎ精密な光学式スリット板等(エンコーダー等)を得ることを開示している。
特公平1−028376号公報 特開2001-334629号公報 特開平10−228114号公報 特公平1−46592号公報
本願発明者は、特公平1−46592号の発明の様にエッチングの特性の異なる2種以上の金属を使用し、しかもメッシュ部分には引っ張り強度の強い金属を使用することによって、蒸着等の工程を必要とせず大きい又は広い金属部品を製作するのにも適した方法を提供するという、まず最初の課題を解決することが出来ないかを検討した。
その結果、後で述べる構成によりこの課題を解決出来ることを発見し、本発明を完成させた。即ち、全ての金属層をメッキで形成するが、マスク部分にあたる金属層の少なくとも一つを形成した後にその上にメッシュ層をエッチングなしで形成し、その後メッシュ層の反対側にも金属層を形成するか形成しないで、そのマスク部分にあたる金属層又はそれとその反対側の金属層をメッシュ層を腐食しないエッチング溶液でエッチングすることによりマスク部分を形成する方法を提供することによって先ず最初の課題を解決した。
このような2層又は3層の構造であって、最大で20ミクロン程度メッシュ層で支えられそして3層の場合には最大20ミクロン程度の第三の層でも支えられた構造の場合1層を極薄のもの(例えば0.5ミクロン)から最大10ミクロン程度とし、その1層でメタルマスクのパターンの精度を出すことにより、合計でも50ミクロン以下の従来のサスペンドメタルマスクよりずっと薄く精度の良好なサスペンドメタルマスクが実現出来る。
更に、本発明者等は、この方法を実施するうちに、メタルマスクが極めて薄いものとなってきているため、しかも高精度のパターンの貫通部分を有しているため、薄いアルミ箔のような性質に近づき、剛性を有さず、変形しやすく、引っ張りに対する強度や折れ曲がりに対抗する強度が弱いため、
イ) 金属層を、金属層のメッキ形成に使用するベース板から剥離する場合に破れ易く、剥離操作が大変困難であるという課題、
ロ) 枠に張り付ける場合に強度が不足するという課題、
ハ) 取り扱いの際に、折れ曲がりなどで傷んでしまうという課題
からなる更なる課題を克服する必要があることが分かった。
本発明者等は、更に種々工夫を重ねた結果、これらの更なる課題を、
A) ベース板を金属又は合金製とし、ベース板をエッチングにより取り除くこと、
B) ベース板を除去する前に、枠への張り付け又は枠に張られたポリエステル繊維の紗に貼り付けることを実施すること、
C) ベース板を除去する前に、メタルマスクの周囲部分をメッキ補強層を形成することなどにより分厚いものにすること、
によって解決出来ることを発見した。
上記の最初に述べた課題を解決するための、反対側にも金属層を形成する場合のメタルマスクの製造方法は、
1)少なくとも表面が導電性であるベース板上に第一の金属を鍍金して第一の金属層を形成し、
2)形成された該第一の金属層の表面上にフォトレジストを塗布してメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストが残るように所定のパターンのマスクをあてて露光して現像し、
3)該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の金属層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属を鍍金して第二の金属層を形成し、
4)必要なら該第二の金属層と該フォトレジストとで形成される面を研磨して平坦にし、
5)該第二の金属層の表面に該第一の金属又は第三の金属を鍍金して第三の層を形成し、
6)該ベース板を鍍金金属の層から取り除き、
7)該第一の金属層と該第三の層の表面全体にフォトレジストを塗布して、該第一の金属層の表面と該第三の層からエッチングで金属を除去しようとする位置のみにフォトレジストを残さないように所定のパターンのマスクをあてて露光して現像し、
8)該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないか、又は該第一の金属と該第三の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング溶液で該第一の金属又は該第一の金属及び該第三の金属の表面露出部分を腐食させ、
9)残存するフォトレジストを全て除去する、
段階からなる。
一方、反対側に金属層を形成しない場合のメタルマスクの製造方法の例は、
1)少なくとも表面が導電性であるベース板上に第一の金属を鍍金して第一の金属層を形成し、
2)形成された該第一の金属層の表面上にフォトレジストを塗布してメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストが残るように所定のパターンのマスクをあてて露光して現像し、
3)該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の金属層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属を鍍金して第二の金属層を形成し、
該ベース板を鍍金金属の層から取り除き、
該第一の表面全体にフォトレジストを塗布して、該第一の金属層の表面からエッチングで金属を除去しようとする位置のみにフォトレジストを残さないように所定のパターンのマスクをあてて露光して現像し、
該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング溶液で該第一の金属の表面露出部分を腐食させ、
残存するフォトレジストを全て除去する、
以上の段階からなり得る(図2参照)。
メッシュ層金属層と画像形成層の金属層の形成は、順序を逆にすることも出来る(図4参照)。メタルマスクが極薄く破れやすい場合に、ベース板を金属又は合金製とし、該ベース板を鍍金金属の層から取り除く工程を、ベース板の金属又は合金は腐食するが該メタルマスクの製造に使用されているそれ以外の金属又は合金は腐食しないエッチング液でエッチングすることにより行うことが出来る。メタルマスクがベース板からの剥がしに十分耐える厚みや強さであれば、該ベース板を鍍金金属の層から取り除く工程を、ベース板から鍍金金属の層を引き剥がすことにより行うことが出来る。
本発明の方法は以下の態様を含む。
(1) ベース板除去がエッチングによるものと限定した場合
「イ)少なくとも表面が導電性であるベース板上に於いて金属又は合金の2層又は3層であって金属又は合金の種類が2種以上であるものをメッキにより形成すること、ロ)メタルマスクを構成する金属又は合金の各層にそれぞれのパターンの貫通部を形成するが、その貫通部の形成が、先ず上記の2層又は3層のうちの第2層目又は第1層目を形成する際に第1層目又はベース板の表面上で、第2層目又は第1層目用の該パターンに対応して選択的に付けられたレジストを用いて、電鋳法により該層を形成し、次に上記の2層又は3層のうちの第1層目又は第2層目と、ベース板除去後にメッキで形成される第3層目がある場合には第3層目とに対し、それぞれの層用の該パターンに対応してそれぞれの層の露出面上に選択的な非被覆部分のあるレジスト層を用いるエッチングを行うことによって形成されること、ハ)該2層又は3層の貫通部のパターンのうち、少なくとも1層はメッシュパターンであること、ニ)該ベース板が、製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から、除去されること、を含んでいる極めて薄いメタルマスクの製造方法に於いて、該ベース板が金属又は合金で造られており、該ベース板をメッキで形成された金属又は合金の層から除去することが、該ベース板の金属又は合金をエッチングすることにより行われるメタルマスクの製造方法。
(1‐A)ベース板の除去前に枠に固定する場合(2層の場合と3層の場合)
(1‐A‐イ):2層
「金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層を形成し、この時点で又はこの時点以後の任意の段階で、存在するフォトレジストを除去しないで又は除去した後にその次の段階に進み、該メッシュを含む層としての第二の層の周囲を枠又は枠に張られた紗に固定し、該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、該第一の層の表面にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食し、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。」
(1‐A‐ロ):3層
「金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層を形成し、該第二の層の該第二の金属又は合金上に該第一の金属又は合金又は第三の金属又は合金をメッキし更にメッシュの目を塞いでいるフォトレジストを覆うまでメッキを続けて第三の層を形成し、該第三の層の周囲を枠又は枠に張られている紗に固定し、該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液又は該第一乃至該第三の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、該第一の層と該第三の層の表面にフォトレジストを塗布して、それぞれ所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層には該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第三の層には該第三の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液又は該第一の金属と該第三の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層及び該第三の層の露出部を腐食させ、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。」
「金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層を形成し、該第二の層の該第二の金属又は合金上に該第一の金属又は合金又は第三の金属又は合金をメッキし更にメッシュの目を塞いでいるフォトレジストを覆うまでメッキを続けて第三の層を形成し、該第三の層の表面全体にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第三の層には該第三の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第三の金属は腐食するが該第二の金属及びそれ以外の金属は腐食しないエッチング液で該第三の層の露出部を腐食し、該第三の層の周囲を枠又は枠に張られた紗に固定し、該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液又は該第一乃至該第三の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、該第一の層の表面にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層には該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食させ、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。」
(1‐B)ベース板の除去前に周囲を厚くする場合(2層の場合と3層の場合)
(1‐B‐イ):2層
「金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面をそのままで又は該面を平坦に仕上げた後、メッシュを含む第二の層として形成し、該第二の層の面に更に別のフォトレジスト層を付け、該別のフォトレジストがメッシュパターンを含んでいる中心部は覆うがメッシュパターンを含んでいない周囲部分は覆わないように、所定パターンのマスクをあてて露光し現像し、該第二の層の該別のフォトレジストに覆われていない表面に鍍金により補強金属層を形成し、この時点で又はこの時点以後の任意の段階で、存在するフォトレジストを除去しないで又は除去した後にその次の段階に進み、該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、該第一の層の表面にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食し、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。」
(1‐B‐ロ):3層
「金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面をそのままで又は該面を平坦に仕上げた後、メッシュを含む第二の層として形成し、該第二の層の該第二の金属又は合金上に該第一の金属又は合金又は第三の金属又は合金をメッキし更にメッシュの目を塞いでいるフォトレジストを覆うまでメッキを続けて第三の層を形成し、該第三の層の面に更に別のフォトレジスト層を付け、該別のフォトレジストがメッシュパターンを含んでいる中心部は覆うがメッシュパターンを含んでいない周囲部分は覆わないように、所定パターンのマスクをあてて露光し現像し、該第三の層の該別のフォトレジストに覆われていない表面に鍍金により補強金属層を形成し、該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属及び補強金属層は腐食させないエッチング液又は該第一乃至該第三の金属及び補強金属層は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、該第一の層と該第三の層の表面全体にフォトレジストを塗布して、それぞれの所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層には該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置のみフォトレジストが残らないようにし、該第三の層には該第三の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置のみフォトレジストが残らないようにし、該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液又は該第一の金属と該第三の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層及び該第三の層の露出部を腐食させ、残存するフォトレジストを全て除去する、以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。」
(2) ベース板除去前に周囲を厚くする場合(ベース板除去法は特定なし)
イ)少なくとも表面が導電性であるベース板上に於いて金属又は合金の2層又は3層であって金属又は合金の種類が2種以上であるものをメッキにより形成すること、ロ)メタルマスクを構成する金属又は合金の各層にそれぞれのパターンの貫通部を形成するが、その貫通部の形成が、先ず上記の2層又は3層のうちの第2層目又は第1層目を形成する際に第1層目又はベース板の表面上で、第2層目又は第1層目用の該パターンに対応して選択的に付けられたレジストを用いて、電鋳法により該層を形成し、次に上記の2層又は3層のうちの第1層目又は第2層目と、ベース板除去後にメッキで形成される第3層目がある場合には第3層目とに対し、それぞれの層用の該パターンに対応してそれぞれの層の露出面上に選択的な非被覆部分のあるレジスト層を用いるエッチングを行うことによって形成されること、ハ)該2層又は3層の貫通部のパターンのうち、少なくとも1層はメッシュパターンであること、ニ)該ベース板が、製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から、除去されること、を含んでいる極めて薄いメタルマスクの製造方法に於いて、該ベース板が製造方法の途中でメッキで形成された1種以上の金属又は合金の1層以上から除去される前に、該メッキで形成された金属又は合金の層の周囲部分に厚い金属又は合金の部分を形成することを含んでいるメタルマスクの製造方法。
(3) ベース板除去前に枠に固定する場合(ベース板除去法は特定なし)
イ)少なくとも表面が導電性であるベース板上に於いて金属又は合金の2層又は3層であって金属又は合金の種類が2種以上であるものをメッキにより形成すること、ロ)メタルマスクを構成する金属又は合金の各層にそれぞれのパターンの貫通部を形成するが、その貫通部の形成が、先ず上記の2層又は3層のうちの第2層目又は第1層目を形成する際に第1層目又はベース板の表面上で、第2層目又は第1層目用の該パターンに対応して選択的に付けられたレジストを用いて、電鋳法により該層を形成し、次に上記の2層又は3層のうちの第1層目又は第2層目と、ベース板除去後にメッキで形成される第3層目がある場合には第3層目とに対し、それぞれの層用の該パターンに対応してそれぞれの層の露出面上に選択的な非被覆部分のあるレジスト層を用いるエッチングを行うことによって形成されること、ハ)該2層又は3層の貫通部のパターンのうち、少なくとも1層はメッシュパターンであること、ニ)該ベース板が、製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から、除去されること、を含んでいる極めて薄いメタルマスクの製造方法に於いて、該ベース板が製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から除去される前に、該メッキで形成された金属又は合金の層の周囲部分を、枠又は枠に張り付けられた紗に固定することを含んでいるメタルマスクの製造方法。
従って、本発明のメタルマスクは、極薄(例えば0.5ミクロン)から最大10ミクロン程度のメタルマスクのパターンの精度を出す1層が、少なくとも最大で20ミクロン程度メッシュ層により、そして3層の場合はメッシュ層と反対側で大段20ミクロン程度の第三の層により支えられている、2層又は3層の合計でも50ミクロン以下の厚みを有する構造を有していることが出来る。
ここで、該第二の金属(メッシュ層)に高引っ張り強度の金属又は合金を用いることが好ましい。そして、該第二の金属が鉄合金、クロム合金、ニッケル燐合金(Ni‐P)、ニッケルタングステン合金(Ni‐W)、ニッケルホウ素合金(Ni‐B)であり、該第一の金属がニッケルであることが好ましい。更に、該第一の層及び/又は該第三の層にレジストを付ける前に予め極薄い銅メッキ層を形成することも好ましい。
本発明のメタルマスクの用途としては、例えば印刷用のサスペンドメタルマスクとして、又は有機EL画素蒸着マスクとして使用される用途を挙げることができる。
ベース板を金属製とし、ベース板をエッチングにより取り除く場合に用いられるエッチング自体は、周知のエッチング法により実施することが出来る。この場合、ベース板の厚みは100μ程度であれば都合がよい。ベース板は完全に溶かしきってしまう。ベース板としては銅を用いるのが最も都合がよい。ステンレスなどはそのエッチング液がニッケルも溶かしてしまう場合が多いからベース板として適しない場合が多い。
ベース板を除去する前に、枠への張り付けを実施する場合に、枠への張り付け自体は通常の枠への張り付け方法で実施することが出来る。例えば、図11に示すように、枠にポリエステル繊維製などの紗を高い張力をかけて張り、メタルマスクを紗に接着してからメタルマスクの中心部分(マスクとして必要な部分)の紗を取り除く方法がある。枠への張り付け後に実施する操作で枠や紗などの存在が邪魔になるようであれば、図10に示すようにメタルマスクの枠や紗への固定側を最後まで完成させてから枠や紗への張り付けや固定を実施してもよい。
ベース板を除去する前に、メタルマスクの周囲部分を分厚いものにするためにメッキ補強層を形成するには、補強される周囲以外をレジストで覆った後覆われていない金属面にメッキを行うことによって実施される。図面では、片面のみに補強層が形成されているものが示されているが、メッキ補強層は、補強層を付けることだけを考えれば片面又は両面に付けることが出来る。メッキで形成する補強層の代わりに、図9に示すように、メッシュ層を分厚いものとしてメッキで形成し、分厚くしたい周囲部分のみをレジストで覆って、それ以外の部分をエッチングで薄くすることも可能である。補強層の厚みは、メタルマスクを取り扱う場合に折れ曲がりなどによるメタルマスクの傷みを防止するのに十分な剛性を与える厚みである。
イ)メッキで形成されエッチング溶液ではエッチングされないメッシュ層をいずれもが同様にエッチングで貫通されるそしてすくなくともいずれかは厳密な画像の形成に寄与する金属層で両側から挟む構造を一体のものとして造ることによって、予想外にもエッチングの精度を向上させたサスペンドメタルマスクが実現できる。
ロ)メッシュ層はあとで画像形成層となるべき充実した金属層上で直接形成されるから、後から取り除く金属でメッシュを埋めたり、メッシュとレジストとからなる表面に金属薄膜をスパッタリングで形成したりする必要がない。
ハ)金属薄膜などをメッキ以外の方法で形成する必要がないから、大型のサスペンドメタルマスクを造るばあいにも大型の蒸着装置などを必要とせず、製造が比較的簡単で、一つのサスペンドメタルマスクで一度に沢山の部品を製作するのにも適している。
ニ)メッシュ部分が薄くても強度が得られる。強度があって、腐食液に対する性質が第一の金属層及び/又は第三の層に用いるのに適したニッケルなどと異なって腐食されないような、第二の金属層に使用する金属自体は知られている。
ホ)画像形成層がメッシュに小さな接触面積で固着されるものではなく、画像形成層とメッシュ層が一体的に形成されるから、長いスリットや大きなスリットに対して、画像形成層と一体のメッシュ層でスリットの橋渡しがされることにより強度を保持できる。即ち、細長いスリット等のパターンを有する印刷用のサスペンドメタルマスクに於いて、スリットに架橋部分を入れる代わりに、メッシュが架橋部分を代用することが出来る。
ヘ)3層にした場合、蒸着マスクとして使用するのであれば、対象に密着させる側と反対の側の金属層に架橋を入れても、気体が回り込みにより問題なく蒸着が行える。
ト)画像形成層の貫通部分のみにしか又はその部分とその付近の周囲のみにしかメッシュ層が存在しないメタルマスクを容易に製作することが出来、且つそのような形態であっても破損のないものが製作できる。
チ)そのようなものはメッシュ部分の面積を大幅に小さくすることが出来、インキ等の写されるべきメタルマスク通過物質がメッシュに残る量も少ない。
リ)どんなに薄くてもベース板をエッチングにより容易に除去できる方法が提供される。
ヌ)取り扱いを容易にするために、周囲が補強されたメタルマスクが提供される。
ル)枠への張り付けをベース板を付けたまま実施することにより、張り付け時に十分な強度が確保できる。
以下図面を参照して本発明を説明する。図1は本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示すものである。まずベース板1上に第一の金属としてニッケルをメッキして第一の金属の層2を形成する。次に形成された第一の金属層2の表面上にフォトレジスト3を塗布してメッシュの穴の部分4に対応する位置のみにフォトレジストが残るように所定のパターンのマスク8(パターンの付けられたフィルムやガラスの原版)をあてて露光して現像する。次にフォトレジスト3が残っている部分以外の第一の金属層2の表面上に、フォトレジスト3の厚みを越えないように、又はフォトレジスト3を覆ってしまわないように、第二の金属としての鉄合金を鍍金して第二の金属層5を形成する。次に第二の金属層5と該フォトレジスト3とで形成される面を研磨して平坦にした後、第二の金属層5の表面にニッケル(ニッケル以外の第三の金属でもよい)を鍍金して第三の層6を形成する。次にベース板1を鍍金金属の層2、5、6からなる金属板から取り除く。第一の金属層2と該第三の層6の表面全体にフォトレジスト7,7'を塗布して、第一の金属層2の表面と第三の層6からエッチングで金属を除去しようとする位置のみにフォトレジストが残らないように所定のパターンのマスク9をあてて露光して現像し、ニッケル(と該第三の金属)は腐食するが上記第二の金属層の鉄合金は腐食しないエッチング溶液で第一の金属2(と第三の層6)の表面露出部分を腐食させ、エッチングの後、残存するフォトレジストは全て除去される。
このエッチングは、第三の層6が存在する場合には、特公平1−46592号で得られる効果と同じ効果が得られる。即ち、エッチングが両面から行われるからエッチングが片側から行われる場合と比較してサイドエッチが少なく、サイドエッチによる精度の悪化を少なくすることが出来る。
第三の層6は存在しない場合もありうる。図2は、第三の層が存在しない本発明のメタルマスクの製造方法の例の工程を、各段階の製品断面図で示すものである。まずベース板1上に第一の金属としてニッケルをメッキして第一の金属の層2を形成する。次に形成された第一の金属層2の表面上の必要部分にフォトレジスト3を塗布してメッシュの穴の部分4に対応する位置のみにフォトレジストが残るように所定のメッシュパターンのマスク8(パターンの付けられたフィルムやガラスの原版)をあてて露光して現像する。この際、マスク8は全面メッシュパターンを有するものでもよいが、マスク8として、メッシュ状の光透過部パターンが下に述べる画像パターンの画像部分のにみ又はその部分とそのすこし周りのみに限定されたものを用いれば、メッシュを限定範囲のみに形成することが出来、そのようなメッシュパターンのマスクは写真技術で容易に造ることが可能である。次にフォトレジスト3が残っている部分以外の第一の金属層2の表面上に、フォトレジスト3の厚みを越えないように、又はフォトレジスト3を覆ってしまわないように、第二の金属としての鉄合金を鍍金して第二の金属層5を形成する。次に第二の金属層5と該フォトレジスト3とで形成される面を研磨して平坦にし、次にベース板1を鍍金金属の層2、5、からなる金属板から取り除く。第一の金属層2の表面全体にフォトレジスト7を塗布して、第一の金属層2の表面からエッチングで金属を除去しようとする位置のみにフォトレジストが残らないように所定の画像パターンのマスク9をあてて露光して現像し、ニッケルは腐食するが上記第二の金属層の鉄合金は腐食しないエッチング溶液で第一の金属2の表面露出部分を腐食させ、エッチングの後、残存するフォトレジストは全て除去される。
一方図4に示すように、図2の方法に於けるメッシュ層の形成と画像形成層の形成の順序は逆にすることが出来る。図4のの例では、予めメッキで造られたメッシュ形成用金属層41上で画像形成金属層45が先にメッキにより形成されており、メッシュパターンを含む金属層46は後でメッシュ用金属層41がエッチングされることにより形成される。
前記の通り、本発明のメタルマスクの用途としては、印刷用のサスペンドメタルマスクとして、又は有機EL画素蒸着マスクとして使用される用途を挙げることができるが、第三の層6は印刷用のサスペンドメタルマスクとして使用する場合には存在しないほうがよい場合がある。一方、蒸着マスクとして使用される場合、被蒸着物に対して第一の金属層2の側を密着させて蒸着を実施すると、蒸着金属がメッシュの穴から回り込んで第一の金属層2の表面に形成された穴の輪郭に対応したパターンでの蒸着を行うことが出来る。
例えばスリットのパターンを有している印刷用のサスペンドメタルマスク代替物として使用する場合に、そのスリットが長くなると薄い金属部品では隣り合うスリットの間の金属の強度が持たなくなり得る。通常はそのような場合には図3で示されるように、スリットを橋渡しする架橋部分31が設けられる。印刷したときにそのような架橋部分は、写らないことが好ましい。写ることを防止するには、被印刷面に密着される側の第一の金属層2には架橋を設けないことであるが、通常のサスペンドメタルマスクの場合にはそれが困難である。本発明の場合には、第二の金属層5のメッシュ全体が第一の金属層1と密着形成されているものから出発しているから、このような架橋部分は第二の金属層のメッシュ層が代用することが出来る。
図5は、図2で示される方法のメッシュ層形成段階のあとで、ベース板が除去される前にベース板が付いたままの金属層を枠に張り付け、枠に張り付けた後でベース板を除去し、その後図2で示される方法に於ける残りの段階を枠に張り付けられた状態で実施する場合の、本発明のメタルマスクの製造方法の各工程を示している。図4に示す方法と同様に、この方法でもメッシュ層とメッシュ層でない層の形成の順番を逆にすることが出来る。なお、枠をエッチングによる腐食から保護する方法は、枠を腐食しない材質にすることや、エッチング液に触れさせないことなど、それ自体は当業者に自明の範囲内の事項である。
ここで、ベース板の除去は、金属層の厚みが薄くて剥離が困難な場合、ベース板のみを選択的にあるエッチング液でエッチング可能となるように選択した金属又は合金でベース板を造り、ベース板をエッチングで除去するようにすれば、どんなに薄い金属層をベース板上に形成した場合でも容易に除去が可能である。例えば、ベース板を銅製とし、銅だけを選択的にエッチングしベース板上の金属層(例えばニッケル)はエッチングしないエッチング液を使用することが出来、そのようなエッチング液は当業者に周知である。更にベース板上に、ベース板の金属とは別に複数の異なる金属の層があって、その層の少なくとも1つをエッチングによって所定パターンの貫通部を形成する場合には、異なる金属の一方は、エッチング液Aではエッチングされエッチング液Bではエッチングされず、異なる金属の他方は、エッチング液Bではエッチングされエッチング液Aではエッチングされないという関係を相互に有する必要がある。そのような異なる金属と、それぞれをエッチングするエッチング液A、Bの関係を持つものの組み合わせは当業者に周知である。
図6は、図5で示される方法と類似するが、但し枠に張られずに、メッシュ層形成段階のあとで補強層として更にメッキの層を形成する段階を含む場合の、本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。ここで、補強層を更にメッキするかわりに、図13で示した方法と同じ方法によって、予めメッシュ層を厚く形成した後、周囲の厚くしようとする部分のみをレジストで覆ってそれ以外の部分をエッチングすることによっても、周囲部分の補強をすることが出来る。
図7は、図1で示される方法に於いてベース板が除去される前にベース板が付いたままの金属層を枠に張り付け、枠に張り付けた後でベース板を除去し、その後図1で示される方法に於ける残りの段階が枠に張り付けられた状態で実施される場合の工程を示している。ベース板の除去法に関しては前に述べた。
図8は、図7で示される方法と類似するが、但し枠には張られずに、図6の場合と同様に金属層に補強層がメッキで形成される場合を示している。
図9は、2層構造のメタルマスクの製造において、ベース板を用いて電鋳法でメッシュ層が形成されるが、ベース板が除去される前にメタルマスクに十分な強度を与えるために周囲を厚くする場合に、その厚い部分の形成が、全体を厚くメッキした後に厚くすべき部分以外の部分をエッチングにより薄くすることによりなされる場合を示している。
図10〜21には実際に製造したメッシュ層を有するサスペンドメタルマスク版の代替物が示されているが、メッシュ層の金属として引っ張り強度のある適当な金属を選択することによって、金属であっても薄くて引っ張りに強く、且つ柔軟性に富むものが製作できる。従ってメッシュ層を通じてインキを反対側に満遍なく押し出す作業をスキージーを用いて行う場合に、そのような柔軟性は作業を円滑にするものである。
図1は、中間の電鋳法で形成されたメッシュ層をはさむ上下2層がエッチングにより貫通部が設けられた3層からなる本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。但し、全ての工程図は、一部の断面のみを表しているものとする。 図2は、電鋳法で形成されたメッシュ層とエッチングにより貫通部が設けられたもう1層との2層からなる本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図3は、細長いスリットに架橋を入れる図を示す。 図4は、図2とは工程が逆である本発明のメタルマスクの製造方法の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図5は、図2で示される方法に於いてベース板が除去される前に金属層を枠に張り付け、その後の段階が枠に張り付けられた状態で実施される場合の、本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図6は、補強層がメッキで形成される場合の、本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図7は、図1で示される方法に於いてベース板が除去される前に金属層を枠に張り付け、その後の段階が枠に張り付けられた状態で実施される場合の、本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図8は、補強層がメッキで形成される場合の、本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図9は、ベース板が除去される前にメタルマスクに十分な強度を与えるために周囲に厚い部分がメッキで形成されるが、その厚い部分の形成が、全体を厚くメッキした後に厚くすべき部分以外の部分をエッチングにより薄くすることによりなされる、本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 図7と同様の方法であるが、片側のエッチングを枠への張りつけ前に実施する本発明のメタルマスクの製造方法の一例の工程を、各段階の製品断面図で示す工程図である。 枠に張られた紗にメタルマスクを接着し固定する手順を示す略図。 図2の形式のメッシュ層の片側のみに別の金属層があり、メッシュ層のメッシュ部分が必要な部分のみに存在するメタルマスクの斜めからの顕微鏡写真の3種類の倍率のうちの一つの顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。 図12と同様の顕微鏡写真である。

Claims (17)

  1. 少なくとも表面が導電性であるベース板上に第一の金属を鍍金して第一の金属層を形成し、
    形成された該第一の金属層の表面上にフォトレジストを塗布し、少なくともメッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の金属層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属を鍍金してメッシュ層として第二の金属層を形成し、
    該第二の金属層と該フォトレジストとで形成される面を研磨して平坦にし、
    該第二の金属層の表面に該第一の金属又は第三の金属を鍍金して第三の層を形成し、
    該ベース板を鍍金金属の層から取り除き、
    該第一の金属層と該第三の層の表面全体にフォトレジストを塗布して、該第一の金属層の表面と該第三の層からエッチングで金属を除去しようとする位置のみにフォトレジストが残らないように所定画像パターンのマスクをあてて露光して現像し、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないか、又は該第一の金属と該第三の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング溶液で該第一の金属又は該第一の金属及び該第三の金属の表面露出部分を腐食させ、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
  2. 少なくとも表面が導電性であるベース板上に第一の金属を鍍金して第一の金属層を形成し、
    形成された該第一の金属層の表面上にフォトレジストを塗布し、あるパターンを含むマスクをあてて露光して現像して該あるパターンの貫通穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の金属層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属を鍍金して第二の金属層を形成し、
    該ベース板を鍍金金属の層から取り除き、
    該第一の表面全体にフォトレジストを塗布して、該第一の金属層の表面からエッチングで金属を除去しようとする位置のみにフォトレジストが残らないように別のパターンのマスクをあてて露光して現像し、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング溶液で該第一の金属の表面露出部分を腐食させ、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    段階を含み、該あるパターンと該別のパターンのいずれかがメッシュパターンであり、該パターンが記載されている段階の次の段階の結果形成されるパターンを有する金属層がメッシュ層又はメッシュ部分を有する層であることを特徴とするメタルマスクの製造方法。
  3. 該メッシュ層又はメッシュ部分を有する層の金属に高引っ張り強度の金属又は合金を用いる請求項1又は2に記載の方法。
  4. 該メッシュ層又はメッシュ部分を有する層の金属が、鉄合金、クロム合金、ニッケル燐合金(Ni‐P)、ニッケルタングステン合金(Ni‐W)、ニッケルホウ素合金(Ni‐B)であり、メッシュ層又はメッシュ部分を有する層ではない金属層の金属がニッケルである請求項3に記載の方法。
  5. 銅以外の金属の層にレジストを付ける各場合に於いて、レジストを付ける前にその金属の層に予め薄い銅メッキ層を形成する請求項1〜4に記載の方法。
  6. 該メタルマスクが印刷用のサスペンドメタルマスクとして使用されるものである請求項1〜5に記載の方法。
  7. 該メタルマスクが有機EL画素蒸着マスクである請求項1〜5に記載の方法。
  8. 該ベース板が金属又は合金製であり、該ベース板を鍍金金属の層から取り除く工程が、ベース板の金属又は合金は腐食するが該メタルマスクの製造に使用されているそれ以外の金属又は合金は腐食しないエッチング液でエッチングすることによりなされる請求項1〜7のいずれか一に記載の方法。
  9. 該ベース板を鍍金金属の層から取り除く工程が、ベース板から鍍金金属の層を引き剥がすことによりなされる請求項1〜7のいずれか一に記載の方法。
  10. 金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、
    形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層を形成し、
    この時点で又はこの時点以後の任意の段階で、存在するフォトレジストを除去しないで又は除去した後にその次の段階に進み、
    該メッシュを含む層としての第二の層の周囲を枠又は枠に張られた紗に固定し、
    該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、
    該第一の層の表面にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食し、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
  11. 金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、
    形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面をそのままで又は該面を平坦に仕上げた後、メッシュを含む第二の層として形成し、
    該第二の層の面に更に別のフォトレジスト層を付け、該別のフォトレジストがメッシュパターンを含んでいる中心部は覆うがメッシュパターンを含んでいない周囲部分は覆わないように、所定パターンのマスクをあてて露光し現像し、
    該第二の層の該別のフォトレジストに覆われていない表面に鍍金により補強金属層を形成し、
    この時点で又はこの時点以後の任意の段階で、存在するフォトレジストを除去しないで又は除去した後にその次の段階に進み、
    該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、
    該第一の層の表面にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食し、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
  12. 金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、
    形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層を形成し、
    該第二の層の該第二の金属又は合金上に該第一の金属又は合金又は第三の金属又は合金をメッキし更にメッシュの目を塞いでいるフォトレジストを覆うまでメッキを続けて第三の層を形成し、
    該第三の層の周囲を枠又は枠に張られている紗に固定し、
    該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液又は該第一乃至該第三の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、
    該第一の層と該第三の層の表面にフォトレジストを塗布して、それぞれ所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層には該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、該第三の層には該第三の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液又は該第一の金属と該第三の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層及び該第三の層の露出部を腐食させ、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
  13. 金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、
    形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、そのままで又は該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面を平坦に仕上げた後に、メッシュを含む層として第二の層を形成し、
    該第二の層の該第二の金属又は合金上に該第一の金属又は合金又は第三の金属又は合金をメッキし更にメッシュの目を塞いでいるフォトレジストを覆うまでメッキを続けて第三の層を形成し、
    該第三の層の表面全体にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第三の層には該第三の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
    該第三の金属は腐食するが該第二の金属及びそれ以外の金属は腐食しないエッチング液で該第三の層の露出部を腐食し、
    該第三の層の周囲を枠又は枠に張られた紗に固定し、
    該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属は腐食させないエッチング液又は該第一乃至該第三の金属は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、
    該第一の層の表面にフォトレジストを塗布して、所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層には該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置以外の位置のみにフォトレジストを残し、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層の露出部を腐食させ、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
  14. 金属又は合金製のベース板上に第一の金属又は合金を鍍金して第一の層を形成し、
    形成された該第一の層の表面上にフォトレジストを塗布し、メッシュパターンを含むマスクをあてて露光して現像することによりメッシュの穴の部分に対応する位置のみにフォトレジストを残し、
    該フォトレジストが残っている部分以外の該第一の層の表面上に、該フォトレジストの厚みを越えないように、又は該フォトレジストを覆ってしまわないように、第二の金属又は合金を鍍金し、該第二の金属又は合金と該フォトレジストとで形成される面をそのままで又は該面を平坦に仕上げた後、メッシュを含む第二の層として形成し、
    該第二の層の該第二の金属又は合金上に該第一の金属又は合金又は第三の金属又は合金をメッキし更にメッシュの目を塞いでいるフォトレジストを覆うまでメッキを続けて第三の層を形成し、
    該第三の層の面に更に別のフォトレジスト層を付け、該別のフォトレジストがメッシュパターンを含んでいる中心部は覆うがメッシュパターンを含んでいない周囲部分は覆わないように、所定パターンのマスクをあてて露光し現像し、
    該第三の層の該別のフォトレジストに覆われていない表面に鍍金により補強金属層を形成し、
    該ベース板の金属又は合金は腐食させるが該第一及び該第二の金属及び補強金属層は腐食させないエッチング液又は該第一乃至該第三の金属及び補強金属層は腐食させないエッチング液で該ベース板の金属又は合金を腐食させることにより、該ベース板を除去して該第一の層の表面全体を露出させ、
    該第一の層と該第三の層の表面全体にフォトレジストを塗布して、それぞれの所定画像パターンのマスクをあてて露光し現像して、該第一の層には該第一の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置のみフォトレジストが残らないようにし、該第三の層には該第三の層からエッチングで金属又は合金を除去しようとする位置のみフォトレジストが残らないようにし、
    該第一の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液又は該第一の金属と該第三の金属は腐食するが該第二の金属は腐食しないエッチング液で該第一の層及び該第三の層の露出部を腐食させ、
    残存するフォトレジストを全て除去する、
    以上の段階からなるメタルマスクの製造方法。
  15. イ) 少なくとも表面が導電性であるベース板上に於いて金属又は合金の2層又は3層であって金属又は合金の種類が2種以上であるものをメッキにより形成すること、
    ロ) メタルマスクを構成する金属又は合金の各層にそれぞれのパターンの貫通部を形成するが、その貫通部の形成が、先ず上記の2層又は3層のうちの第2層目又は第1層目を形成する際に第1層目又はベース板の表面上で、第2層目又は第1層目用の該パターンに対応して選択的に付けられたレジストを用いて、電鋳法により該層を形成し、次に上記の2層又は3層のうちの第1層目又は第2層目と、ベース板除去後にメッキで形成される第3層目がある場合には第3層目とに対し、それぞれの層用の該パターンに対応してそれぞれの層の露出面上に選択的な非被覆部分のあるレジスト層を用いるエッチングを行うことによって形成されること、
    ハ) 該2層又は3層の貫通部のパターンのうち、少なくとも1層はメッシュパターンであること、
    ニ) 該ベース板が、製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から、除去されること、
    を含んでいる極めて薄いメタルマスクの製造方法に於いて、
    該ベース板が金属又は合金で造られており、該ベース板をメッキで形成された金属又は合金の層から除去することが、該ベース板の金属又は合金をエッチングすることにより行われるメタルマスクの製造方法。
  16. イ) 少なくとも表面が導電性であるベース板上に於いて金属又は合金の2層又は3層であって金属又は合金の種類が2種以上であるものをメッキにより形成すること、
    ロ) メタルマスクを構成する金属又は合金の各層にそれぞれのパターンの貫通部を形成するが、その貫通部の形成が、先ず上記の2層又は3層のうちの第2層目又は第1層目を形成する際に第1層目又はベース板の表面上で、第2層目又は第1層目用の該パターンに対応して選択的に付けられたレジストを用いて、電鋳法により該層を形成し、次に上記の2層又は3層のうちの第1層目又は第2層目と、ベース板除去後にメッキで形成される第3層目がある場合には第3層目とに対し、それぞれの層用の該パターンに対応してそれぞれの層の露出面上に選択的な非被覆部分のあるレジスト層を用いるエッチングを行うことによって形成されること、
    ハ) 該2層又は3層の貫通部のパターンのうち、少なくとも1層はメッシュパターンであること、
    ニ) 該ベース板が、製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から、除去されること、
    を含んでいる極めて薄いメタルマスクの製造方法に於いて、
    該ベース板が製造方法の途中でメッキで形成された1種以上の金属又は合金の1層以上から除去される前に、該メッキで形成された金属又は合金の層の周囲部分に厚い金属又は合金の部分を形成することを含んでいるメタルマスクの製造方法。
  17. イ) 少なくとも表面が導電性であるベース板上に於いて金属又は合金の2層又は3層であって金属又は合金の種類が2種以上であるものをメッキにより形成すること、
    ロ) メタルマスクを構成する金属又は合金の各層にそれぞれのパターンの貫通部を形成するが、その貫通部の形成が、先ず上記の2層又は3層のうちの第2層目又は第1層目を形成する際に第1層目又はベース板の表面上で、第2層目又は第1層目用の該パターンに対応して選択的に付けられたレジストを用いて、電鋳法により該層を形成し、次に上記の2層又は3層のうちの第1層目又は第2層目と、ベース板除去後にメッキで形成される第3層目がある場合には第3層目とに対し、それぞれの層用の該パターンに対応してそれぞれの層の露出面上に選択的な非被覆部分のあるレジスト層を用いるエッチングを行うことによって形成されること、
    ハ) 該2層又は3層の貫通部のパターンのうち、少なくとも1層はメッシュパターンであること、
    ニ) 該ベース板が、製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から、除去されること、
    を含んでいる極めて薄いメタルマスクの製造方法に於いて、
    該ベース板が製造方法の途中でメッキで形成された金属又は合金の層から除去される前に、該メッキで形成された金属又は合金の層の周囲部分を、枠又は枠に張り付けられた紗に固定することを含んでいるメタルマスクの製造方法。
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