JP6538394B2 - ダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクおよびダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの製造方法 - Google Patents

ダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクおよびダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、サスペンドメタルマスク、及びその製造方法に関するものである。
サスペンドメタルマスクとは、SUSやタングステンといった金属製のスクリーンメッシュと、パターン形成されたニッケルやニッケル合金製のメタルマスクとを密着させ、さらにその状態からニッケルめっきやニッケル合金めっきの貼り付けめっきを行うことによって、スクリーンメッシュとメタルマスクを貼り合わせたメッシュ一体型メタルマスクであり、その構造上、スクリーンメッシュに感光性樹脂でパターン形成した従来のスクリーン印刷版と比べると印刷時の耐久性が高く、印刷時の経時変化による寸法伸びが抑制されて寸法安定性に優れているといった特徴がある。
前記メタルマスクや前記貼り付けめっきは、通常電解めっき法(電鋳法)を用いて形成する。この電解めっき法では、単位面積当たりに電着される金属量(電着量)はほぼ一定である。よって、メタルマスクの作製において、メタルマスクの全面に亘ってパターン開口密度にあまり差がない場合は、メタルマスクの厚みに差が生じず、略均一な厚みのパターン形成されたメタルマスクを得ることができる。しかしながら、メタルマスクの多くは、開口部が形成されているパターン部分とパターンが形成されていない部分が存在する。さらにほとんどの場合、パターン部が形成されている部分はメタルマスクの略中央部で、パターンが形成されていない部分はその周辺部(外周部)となる。よって、電解めっき法にて金属を電着してメタルマスクを作製する場合、開口密度が高い部分であるパターン形成部と開口密度が低い部分であるパターン周辺部とでは電流密度の差が生じ、パターン形成部ではメタルマスクの厚みが厚く、パターン周辺部ではメタルマスクの厚みが薄くなるといった現象が発生する。この対策として、低い電流値でメタルマスクを作製したり、さらに作製したメタルマスクを研磨すること等で、ある程度メタルマスクの板厚の差を抑制することは可能であるが、限界がある。
そこで、これを解決するために従来技術として、版枠と、前記版枠の内側に外周を接着固定して張設され、少なくとも中央部に通電性のある金属製メッシュを有するメッシュと、前記金属製メッシュに密着重合させて接合めっきにより一体接合され、印刷用開口パターンが設けられたベースメタルとを備えたスクリーン印刷用サスペンドメタルマスクにおいて、前記ベースメタルは、中央部に前記印刷用開口パターンを形成し、かつその外周部に前記印刷用開口パターンを取り囲むようにダミー開口パターンを形成することにより、前記印刷用開口パターン領域の板厚とそれを取り囲むダミー開口パターン領域の板厚とを均一にするとともに、中央部の印刷用開口パターンは開口したままとし、この印刷用開口パターンを取り囲む前記ダミー開口パターンに乳剤を充填してダミー開口パターンを閉塞することにより、印刷されないようにしたことを特徴とするスクリーン印刷用サスペンドメタルマスク(例えば特許文献1参照)が存在している。
特開2014−121804号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図12を参照)
サスペンドメタルマスク製造時の電解めっきの厚みの差は、前述したようにメタルマスクの開口パターンのあるなしにも関係する。
つまり、パターン中央部はめっきの厚みが厚く、パターン外周部に行くにしたがってめっきの厚みが徐々に薄くなり、パターン部とパターン外周部の境界部付近は最も薄くなるという傾向にある。
そのため、上記従来技術では印刷パターンの外周部に印刷用開口パターンを取り囲むようにダミー開口パターンを形成することにより、印刷用開口パターン領域のめっき厚とそれを取り囲むダミー開口パターン領域のめっき厚とを均一にすることによってめっき板厚を均一にしている。
しかしながら、前記従来技術では、ダミー開口パターンが印刷用開口パターンを取り囲むように設けているため、サスペンドメタルマスク内のダミー開口パターン部の範囲が広くなってしまう。このダミー開口パターンは、実際の印刷では必要のない開口部のため、印刷時に印刷物が転写されないように開口部に乳剤を充填して閉塞しなければならないが、乳剤は感光性の樹脂であり、金属のメタルマスクと比較して耐久性や耐薬品性に劣るのは当然である。よって、ダミー開口パターン部が多ければ多いほど、乳剤でダミー開口パターンを閉塞する部分が多くなり、その分、このサスペンドメタルマスクを使用して印刷していくにつれて、ダミー開口パターンを閉塞している乳剤が剥がれてダミー開口パターンが開口してピンホールが発生する可能性が高くなる。このピンホールの発生は即ち、サスペンドメタルマスクの特徴の一つでもある印刷耐久性の低下をもたらし、さらにはピンホールが発生することで印刷時に必要のない部分に印刷物が転写され、印刷不良を引き起こして製品の歩留まりが低下する可能性が出てくる。
そこで本発明は、印刷用パターンの中央部と端部のめっき厚を略均一にすることにより、メタルマスクとスクリーンメッシュの密着性がよい、高い耐久性をもつサスペンドメタルマスクを提供すること目的としている。
上記の目的を達成することができる本発明の第1発明は、請求項1に記載された通りのダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
タルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られたサスペンドメタルマスクにおいて、印刷用パターンの四隅近傍に多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンの外観形状、前記サスペンドメタルマスクの中心部から印刷用パターンの四隅方向へ伸び、先端が円形状に形成された十字手裏剣型の形状を有し、少なくとも前記ダミー開口パターンは開口部が樹脂で閉塞されている構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第2発明は、請求項2に記載された通りのダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
メタルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られたサスペンドメタルマスクにおいて、印刷用パターンの四隅近傍に多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンの外観形状が、前記サスペンドメタルマスクの中心部から印刷用パターンの四隅方向へ伸び先端が多角形状に形成された十字手裏剣型の形状を有し、少なくとも前記ダミー開口パターンは開口部が樹脂で閉塞されている構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第3発明は、請求項3に記載された通りのダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
請求項1、または請求項2に記載の発明に加えて、前記多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンにおいて、前記ダミーパターンの単位面積当たりの開口率が前記印刷用パターンの単位面積当たりの開口率よりも小さく形成されている構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第4発明は、請求項4に記載された通りのダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクであり、次のようなものである。
請求項1〜請求項に記載の発明に加えて、前記多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンにおいて、前記ダミーパターンの単位面積当たりの開口率が前記ダミーパターンの外縁端部に向かって小さくなる構成である。
上記の目的を達成することができる本発明の第発明は、請求項に記載された通りのダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの製造方法であり、次のようなものである。
メタルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られるサスペンドメタルマスクの製造方法であって、電解めっき用の母材に印刷開口パターンとして形成したレジストと、印刷開口パターンとして形成したレジストの四隅近傍のみにダミー開口パターン用のレジストを形成する工程と、前記印刷開口パターンとダミー開口パターンをレジストで形成した電解めっき用の母材を用いて電解めっき法でメタルマスクを作製する工程と、前記メタルマスクと前記スクリーンメッシュを電解めっき法で一体に接合する工程と、前記メタルマスクから電解めっき用の母材と前記レジストを剥離することにより、印刷開口パターンとダミー開口パターンを形成する工程と、少なくともダミー開口パターンに樹脂を充填してダミー開口パターン部分を閉塞する工程を有することにより、印刷開口パターンから印刷物を被印刷物に転写することができるサスペンドメタルマスクを作製する構成である。
本発明に係るダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスク及びダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの製造方法は、上記説明のような構成を有するので、以下に記載する効果を奏する。
(1)印刷開口パターンの四隅近傍にダミーパターンを設けることにより、略均一な厚みの印刷開口パターンを有するメタルマスクを電解めっき法で作製することができる。
(2)印刷開口パターン全体(印刷用パターン)を囲むのではなく、電解めっきの厚みが最も薄くなる印刷用パターンの四隅近傍を中心にダミーパターンを設けるため、ダミーパターンの形成範囲を最小限にすることができるので、結果的にダミーパターンの範囲が少なくなり、得られたサスペンドメタルマスクでパターンを印刷している内に、ダミーパターンを埋めた樹脂が剥がれる等してピンホールが発生する可能性を最小限にすることができる。また、ダミーパターンの範囲を最小限にすることができるため、印刷パターン全体をダミーパターンで囲む従来技術のサスペンドメタルマスクよりも耐久性が向上する。
(3)印刷開口パターンの電解めっきの厚みを略均一にすることができるので、サスペンドメタルマスクのスクリーンメッシュとメタルマスク部分の貼り付いている部分が多くなり、スクリーンメッシュからメタルマスク部分が剥がれにくくなる。
(4)印刷開口パターンの電解めっきの厚みが印刷用パターン中心部でも印刷用パターン端部でも略均一となるので、印刷物の厚みも印刷用パターン中心部と印刷用パターン端部で略均一となり、印刷物の厚みが薄いことによる製品の不良が減少し、製品の歩留まりが向上する。
メタルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られたサスペンドメタルマスクにおいて、印刷用パターンの四隅近傍に多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンを有し、少なくともダミー開口パターンは開口部を樹脂で閉塞することにより、印刷用パターンの中央部と端部の印刷開口パターンめっきの厚みが略均一になるダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクである。
本発明のダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの一実施例を示す概略正面図である。 本発明のダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクに使用するダミーパターンの一実施例を示す要部拡大正面図である。 めっき析出の時の印刷開口パターンの部分的なめっき厚の違いを示す説明図である。 本発明のダミーパターンを使用した際の印刷開口パターンの部分的なめっき厚の違いを示す説明図である。 本発明のダミーパターンの他の先端形状を示す説明図である。 本発明のダミーパターンを形成する一実施例を示す説明図である。
以下、本発明のサスペンドメタルマスクの一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの一実施例を示す概略正面図、図2は図1の要部拡大正面図、図3は電解めっき析出時の印刷開口パターンの部分的なめっき厚の違いを示す説明図、図4は本発明のダミーパターンを使用した際の印刷開口パターンの部分的なめっき厚の違いを示す説明図である。
先ず、電解めっき法によるめっきの析出について説明する。前述したように単位面積当たりの電解めっき法による金属の析出量(金属の電着量)はほぼ一定である。しかしながら、図3からも理解できるように、レジスト等で開口パターンを形成した電着母材に電解めっき法でめっきを析出させる場合、レジストで覆われていない電着母材部分にのみめっきが析出するため、レジストが形成されている部分、つまり開口パターンが形成されている部分は、レジストで電着母材が覆われている分だけ電着母材が露出している面積が少ないため、開口パターンが形成されていない外周部と比較してめっきが厚く析出する。そのため、図3のようにレジストが密集して形成されている印刷用パターンの中央部が最もめっきの厚みが厚くなり、印刷用パターン周辺部に向かってめっきの厚みが薄くなっていき、特に印刷用パターン端部のめっきの厚みが最も薄くなるという傾向がある。
そこで、本発明のサスペンドメタルマスク1を作製するのに使用するメタルマスク3には印刷用パターン6の四隅近傍にダミーパターン7を形成している。これにより、印刷用パターン6の端部でもめっきが厚く析出するようになる。よって、このダミーパターン7の形成により、印刷用パターン6の中央部のめっきの厚みが厚く、端部のめっきの厚みが薄くならず、印刷用パターン6の中央部および印刷用パターン6の端部において略均一な厚みでめっきを析出させることができるようになるものである。
次に、本発明の一実施例に基づいて説明すると、図1のようなサスペンドメタルマスクのメタルマスク3にメタルマスク3の中央部からメタルマスク3の四隅方向へ伸び、先端が円形状に形成された十字手裏剣型のダミーパターン7を形成する。尚、8は枠体を示すものである。
前述したように、印刷用パターン6が形成されたメタルマスク3は、印刷用パターン6の端部に行くにしたがって、電解めっきの厚みが薄くなっていく傾向にある。特に印刷用パターン6の四隅は、最も印刷用パターン6の外周部とのパターン開口密度の差が大きくなる部分であるので、電解めっきの厚みが最も薄くなってしまう傾向にある。これを抑制するためにダミー開口パターン5を形成して電解めっきの厚みを略均一化させるものであるが、ダミー開口パターン5が多すぎると、つまり開口部の数が多すぎると、印刷に使用しない開口部をメタルマスク3に大量に設けてしまうことになり、サスペンドメタルマスクとしての耐久性に問題が出てくる。
そこで本実施例では、メタルマスク3の外周部全てではなく、特にめっきの厚みの薄さが際立つ印刷用パターン6の四隅近傍(特に、図1、図2に示されるように、四隅近傍)に集中してダミー開口パターン5を形成している。印刷用パターン6の四隅近傍に集中してダミー開口パターン5を形成する一実施例を以下に示す。
先ず、CAD等を使用して先端が円形状の十字手裏剣型の外形形状を持つダミー開口パターン5の集合体であるダミーパターン7を作図する(図6(a))。次に、印刷開口パターン4の集合体である印刷用パターン6の図を前記十字手裏剣型外形形状を有するダミーパターン7の先端部が印刷用パターン6の四隅の略延長線上に位置するように重ね合わせる(図6(b))。次に、印刷用パターン6の図とダミーパターン7の図が重なった部分を削除する(図6(c))。これにより、容易に印刷用パターン6の四隅近傍にダミーパターン7を形成した図面を得ることができる。ダミー開口パターン5の作図に関しては、図6(a)〜図6(c)に示す何れかの工程の前後、あるいは行程中に行えばよい。なお、ダミー開口パターン5の開口部と開口部間の間隙に関しては、実際にメタルマスク3を作製する際に、最低でもめっき析出部分が細かくなって形成できなくならない程度の間隙幅に適宜調整して作図すれば良いものである。また、ダミーパターン7と印刷用パターン6とは適宜の間隙を開けて作図をするのが望ましい(図6(c))。これは、ダミー開口パターン5を樹脂等で閉塞するときに、ダミーパターン7近傍の印刷開口パターン4を誤って樹脂で閉塞するのを防ぐためである。
また、ダミーパターン7の単位面積当たりの開口率は印刷用パターン6の単位面積当たりの開口率よりも小さくなるようにダミー開口パターン5の開口径を設定するのが望ましく、ダミーパターン7の単位面積当たりの開口率がダミーパターン7の外縁端部に向かって小さくなるようにダミー開口パターン5の開口径を設定するのがさらに望ましい。
前述したように、印刷開口パターン4のない部分のめっき厚は、印刷開口パターン4のある部分のめっき厚よりも薄くなる。印刷用パターン6の中央部でも印刷用パターン6の端部でもめっきの厚みを略均一にすることは勿論、印刷用パターン6から印刷用パターン6のない外周部へ向かってなだらかにめっき厚が薄くなるようにすることで、サスペンドメタルマスク1を作製する際に、スクリーンメッシュ2とメタルマスク3の密着性が向上し、スクリーンメッシュ2とメタルマスク3とが剥がれ難くすることが可能となる。そこで、ダミーパターン7の単位面積当たりの開口率を印刷用パターン6の単位面積当たりの開口率よりも小さくなるように、さらにダミーパターン7の単位面積当たりの開口率がダミーパターン7の外縁端部に向かって小さくなるようにダミー開口パターン5の開口径を設定すると、印刷用パターン6から印刷用パターン6のない外周部へ向かってなだらかにめっき厚が薄くなるようにすることができるからである。
あとはこの図面のデータを使用して、印刷開口パターン4とダミー開口パターン5をレジスト等を用いて形成してメタルマスク3を作製すれば良い。
これにより、最小限のダミー開口パターン5で印刷開口パターン4のめっき厚を略均一にすることが可能となる。
従って、メタルマスク3とスクリーンメッシュ2とを接合する際に、メタルマスク3の部分的な厚みの違いにより、接合不良が発生する問題を抑制することができる。また、実際の印刷においては、印刷物の厚みが印刷用パターン6の中心部も印刷用パターン6の端部も略均一となるので、製品の歩留まりが飛躍的に向上するものである。
さらに図2に示すように、ダミーパターン7の単位面積当たりの開口率を、ダミーパターン7の外縁端部に向かって小さくすることにより、印刷用パターン6の厚みを略均一にしつつ、開口部のない外周部に向かってよりなだらかに電解めっきの厚みを薄く形成することができる。これにより、開口部を有する部分と、有さない部分の境界付近で極端な板厚の変化の発生を抑制することができるので、よりスクリーンメッシュ2とメタルマスク3の密着性が向上し、接合不良を抑制することができる。
なお、本発明のダミーパターン7は、印刷用パターン6の形状や大きさが確定してから形成する方法もあるが、本発明のダミーパターン7は先端が円形状の十字手裏剣型の外形形状を採用しているため、印刷用パターン6の四隅と前記ダミーパターン7の形状に多少のズレがあっても問題なくめっきの厚みを略均一化することができるので、印刷用パターン6の形状や大きさによっては、事前に用意していたダミーパターン7の形状を使用することも可能である。
また、ダミーパターン7の先端形状は、特に限定はなく、前記実施例のように円形状でも良いし、図5(a)のような多角形状でも良い。なお、多角形状には図5(b)のような矩形形状も含まれ、円形状には図5(c)のような楕円形状も含まれるものである。なお、多角形状の角部は丸まっていても良い。
また、ダミー開口パターン5の形状に関しては、大きさや形状に特に限定はない。実施例ではダミー開口パターン5の形状を円形状としているが、例えば正方形や長方形といった矩形形状や、三角形や六角形や八角形といった多角形形状、星形や楕円といった形状で形成しても良い。
次に、本発明のダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの製造方法について説明する。
本発明のサスペンドメタルマスクは、メタルマスク3とスクリーンメッシュ2とを貼り付けめっきで貼り付けてサスペンドメタルマスク1を得るものであり、既存の電解めっき法によるサスペンドメタルマスクの製造方法を用いればよい(例えば、特開平8−183151号公報や特開2014−120804号公報)。
本発明の特徴は、メタルマスク3において、印刷用パターン6の四隅近傍にダミーパターン7が形成されていることである。よって、不要なレジストを剥離した状態のサスペンドメタルマスク1には印刷開口パターン4以外にダミー開口パターン5が形成されている。このままの状態で印刷を行うと、ダミー開口パターン5から印刷物が被印刷物に転写されてしまうため、ダミー開口パターン5を感光性乳剤といった樹脂等を用いて閉塞する。樹脂等をサスペンドメタルマスク1に形成してダミー開口パターン5を閉塞する方法に関しては特に限定はないが、例えば従来の感光性乳剤で形成するスクリーン印刷版の製版工程のように、サスペンドメタルマスク1のスキージ面側(メタルマスク3が貼り付いていない側、つまりスクリーンメッシュ2が露出している側)にバケット等を用いて感光性乳剤を適宜の厚みで塗布してから、不必要な感光性乳剤塗布部分をフォトマスク等でマスキングして露光し、露光されていない感光性乳剤を水等で現像して除去すればよい。このとき、ダミーパターン7部のみ感光性乳剤で被覆してダミー開口パターン5を閉塞しても良いし、ダミーパターン7以外の部分にも感光性乳剤による樹脂を形成しても良い。サスペンドメタルマスク1のスキージ面側の適宜の部分に樹脂を形成して印刷性を向上させるという従来技術(例えば、特開平11−157042号公報)があるが、この処理と同時にダミー開口パターン5を閉塞してしまえば、作業工程の削減にも繋がる。
以上により、感光性乳剤でダミー開口パターン5を閉塞して得られたダミーパターン7を使用したサスペンドメタルマスク1が製造されるものである。
本発明のダミーパターン7を使用することにより、印刷用パターン6の電解めっきの厚みが印刷用パターン6の中央部でも印刷用パターン6の端部でも略均一となり、従来のように電解めっきの厚みの差が発生しないため、メタルマスク3とスクリーンメッシュ2とを接合する際に、メタルマスク3の部分的な厚みの違いにより接合不良が発生する問題を抑制することができるものである。また、実際の印刷においては、印刷物の厚みが印刷用パターン6の中心部でも印刷用パターン6の端部であっても略均一となるので、製品の歩留まりが飛躍的に向上するものである。
なお、本発明のサスペンドメタルマスク1を実際に印刷に使用する形態に関しては特に限定はない。例えば、アルミパイプ材やアルミ鋳物等で構成された枠体に直接サスペンドメタルマスクのスクリーンメッシュ部を張り付けた、所謂「直張版」と呼ばれる構造や、枠体に直接サスペンドメタルマスクのスクリーンメッシュ部を張り付ける構造ではなく、化繊等のスクリーンメッシュを介して枠体に取り付けた、所謂「コンビネーション版」と呼ばれる構造で使用することは勿論、サスペンドメタルマスクに適宜の方法で撥水性や撥油性といった撥液性を付与したり、サスペンドメタルマスクの表面粗さを適宜な粗さに形成しても良いものである。
サスペンドメタルマスクだけではなく、スクリーンメッシュを使用したさまざまなスクリーン印刷版に利用することができる。
1・・・・サスペンドメタルマスク
2・・・・スクリーンメッシュ
3・・・・メタルマスク
4・・・・印刷開口パターン
5・・・・ダミー開口パターン
6・・・・印刷用パターン
7・・・・ダミーパターン
8・・・・枠体

Claims (5)

  1. タルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られたサスペンドメタルマスクにおいて、印刷用パターンの四隅近傍に多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンの外観形状、前記サスペンドメタルマスクの中心部から印刷用パターンの四隅方向へ伸び、先端が円形状に形成された十字手裏剣型の形状を有し、少なくとも前記ダミー開口パターンは開口部が樹脂で閉塞されていることを特徴とするダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスク。
  2. メタルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られたサスペンドメタルマスクにおいて、印刷用パターンの四隅近傍に多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンの外観形状が、前記サスペンドメタルマスクの中心部から印刷用パターンの四隅方向へ伸び先端が多角形状に形成された十字手裏剣型の形状を有し、少なくとも前記ダミー開口パターンは開口部が樹脂で閉塞されていることを特徴とするサスペンドメタルマスク。
  3. 前記多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンにおいて、前記ダミーパターンの単位面積当たりの開口率が前記印刷用パターンの単位面積当たりの開口率よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスク。
  4. 前記多数のダミー開口パターンで構成されたダミーパターンにおいて、前記ダミーパターンの単位面積当たりの開口率が前記ダミーパターンの外縁端部に向かって小さくなることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスク。
  5. メタルマスクとスクリーンメッシュとを貼り付けめっきで貼り付けて得られるサスペンドメタルマスクの製造方法であって、電解めっき用の母材に印刷開口パターンとして形成したレジストと、印刷開口パターンとして形成したレジストの四隅近傍のみにダミー開口パターン用のレジストを形成する工程と、前記印刷開口パターンとダミー開口パターンをレジストで形成した電解めっき用の母材を用いて電解めっき法でメタルマスクを作製する工程と、前記メタルマスクと前記スクリーンメッシュを電解めっき法で一体に接合する工程と、前記メタルマスクから電解めっき用の母材と前記レジストを剥離することにより、印刷開口パターンとダミー開口パターンを形成する工程と、少なくともダミー開口パターンに樹脂を充填してダミー開口パターン部分を閉塞する工程を有することにより、印刷開口パターンから印刷物を被印刷物に転写することができることを特徴とするダミーパターンを使用したサスペンドメタルマスクの製造方法。
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