図1はこの発明の一実施の形態の電動ブラインドの全体構成を示す図である。図1において、ヘッドボックス1には、コンセント2と、ブラインドの動作を指令する制御手段であるコントローラ3とが接続される。コントローラ3に設けられるスイッチ類については、後の図6で詳細に説明する。
ヘッドボックス1内には、ブラインドを上昇あるいは下降させるための昇降機構と、後の図2に示すように上下2段に分割された下段側となる下段側グループ(第1のグループ)のスラットを開閉(角度調整)するための第1スラット開閉機構部と、上段側となる上段側グループ(第2のグループ)のスラットを開閉(角度調整)させるための第2スラット開閉機構部と、コントローラ3からの操作信号を判別するとともに各機構部の動作を制御する制御部と、各機構部および制御部に必要な電力を供給する電源部とが設けられる。
上述の昇降機構部と第1スラット開閉機構部とは共通する部材を有し、相互に協動する構成となっている。昇降機構部および第1スラット開閉機構部は、第1モータ4と、このモータの回転軸に連結された昇降シャフト5と、昇降シャフト5に連結されたドラムユニット6,7,8とを含む。ドラムユニット6および8には、ブラインドの各スラット9を貫通し、かつブラインドの最下部に位置するボトムレール10に接続されたリフティングテープ11と、下段側グループの各スラット9に連結された第1ラダーコード12とが取り付けられている。ドラムユニット7には、第1ラダーコード12のみが取り付けられている。リフティングテープ11は、ブラインドを上昇あるいは下降するためのものであり、ラダーコード12は、スラットを開閉させるためのものである。
第2スラット開閉機構部は、第2モータ13と、第2モータ13の回転軸に連結された回転シャフト14と、回転シャフト14に連結された角度検出部15と、回転シャフト14に連結された角度検出部16とを含む。第2モータ13は、適当な減速を行うギヤーを有するギヤーモータである。角度調節部15には、上段側グループの各スラット9に連結された第2ラダーコード17が取り付けられている。角度調節部15および角度検出部16の構成については、後の図5で詳細に説明する。
制御部は、制御用基板18を含み、制御用基板18には通常段設定スイッチ181、昇降動作モード設定スイッチ182が含まれる。通常段設定スイッチ181は、コントローラ3における開閉操作を上下2段のどちらのグループへの操作であるかを判別するためのものである。昇降動作モード設定スイッチ182は、コントローラ3における昇降操作を上下2段のいずれでも可能にするか否かを設定するためのものである。
電源部は、電源トランス19と電源用基板20とを含む。
なお、ヘッドボックス1内には、昇降シャフト5に連結され、ブラインドの最下限の位置を検出する下限リミットスイッチ21が設けられる。
図2は、図1に示すスラット部分の外観的構成を示す図である。図2において、第1ラダーコード12には、より下方に位置する複数枚のスラット92が取り付けられる。すなわち、下方の所定範囲において、第1ラダーコード12の一方のコードと他方のコードとの間に紐状部材121を取付け、ほぼはしご状をした四角形の中にスラット92を1枚ずつ配置し、各スラット92が紐状部材121上に載置されるようにする。
また、第2ラダーコード17には、より上方に位置する複数枚のスラット91が取り付けられている。第1ラダーコード12の場合と同様にして、上方の所定範囲において、第2ラダーコード17の一方のコードと他方のコードとの間に紐状部材171を取付け、各紐状部材171上に各スラット91が載置されるようにする。第1ラダーコード12および第2ラダーコード17は、テープホルダ22により、ボトムレール10に固定される。
第1ラダーコード12の一方のコードを他方のコードに対して上下させることにより、スラット92は開閉され、第2ラダーコード17の一方のコードを他方のコードに対して上下させることにより、スラット91は開閉される。スラット91とスラット92の分割位置は、紐状部材121、171の取付位置を変えることにより、任意に変えることができる。
図3は、図1に示すドラムユニット6の構成を示す図である。図4は、図3に示すドラムユニットの主要部の外観的構成を示す斜視図である。図3において、ドラムユニット6を構成するドラムケース30のほぼ中央部には、巻取ドラム31が設けられる。巻取ドラム31は、昇降シャフト5に取り付けられ、昇降シャフト5と一体的に回転する。
ドラムケース30の下部中央には、貫通孔32が設けられ、貫通孔32を介して巻取ドラム31には、リフティングテープ11の一端が取り付けられる。第1モータ4を正転すると、昇降シャフト5と巻取ドラム31が一体に回転し、リフティングテープ11が巻き上げられ、ブラインドが上昇する。これとは反対に、第1モータ4を逆転させると、リフティングテープ11が巻き戻しされ、ブラインドは下降する。
昇降シャフト5には、チルトドラム33が、スプリングホルダ34およびクラッチスプリング35を介して摩擦力を有する状態で嵌合している。すなわち、スプリングホルダ34とクラッチスプリング35とはクラッチの働きをする。ドラムケース30には、チルトドラム33の回転範囲を規制するために、図示しないストッパが設けられていて、チルトドラム33が約180度の範囲内で回動されるようになっている。
ドラムケース30の下部には、貫通孔40が形成され、貫通孔40を介して、第1ラダーコード12がドラムケース30に係合される。第1モータ4を回転することにより、第1ラダーコード12を上下させて、図2に示すスラット92を開閉することができる。これにより、下段側となる下段側グループのスラット92のみを単独に開閉することができる。
チルトドラム33には、スラットの角度を検出するためのチルトエンコーダ36が固定される。チルトエンコーダ36には、図4に示すように、ほぼ半円周部分に角穴361が設けられる。チルトエンコーダ36の回転角度を検出するために、チルトエンコーダ36に関連して、フォトインタラプタ37が設けられる。フォトインタラプタ37からは、チルトエンコーダ36の回動に応じたパルス信号が出力され、それにより、第1スラット92の角度が検出される。
昇降シャフト5には、高さエンコーダ38が固定される。高さエンコーダ38には、図4に示すように、円周の全周にわたって放射状に角穴381が設けられる。高さエンコーダ38の回転を検出するために、高さエンコーダ38に関連して、高さ検出手段の一例のフォトインタラプタ39が設けられる。フォトインタラプタ39からは高さエンコーダ38の回転に応じたパルス信号が出力され、そのパルス信号が入力部からマイクロコンピュータ70に入力され、それによりブラインドの降下高さが検出される。
ドラムケース30の下部には、角度調節部15から下方に延びる第2ラダーコード17を通すための貫通孔41が設けられる。また、ドラムユニット6には、ドラムケース30から下方に突出した上限スイッチ42が設けられる。上限スイッチ42は、ボトムレール10が上昇するとき、最頂部に位置するスラットにより押圧されてオンし、ブラインドの上限位置を検出するとともに、ボトムレール10が下降してオフし、ブラインドが下降していることあるいはスラットが下方に下がっていることを検出するスイッチである。この他、ドラムユニット6には、ボトムレール10が降下途中で障害物に当たり、リフティングテープ11が緩んだことを検出するための障害スイッチが設けられる。
図1に示すドラムユニット8には、巻取ドラムおよびチルトドラムが設けられるが、高さエンコーダおよびチルトエンコーダは設けられない。また、ドラムユニット7には、巻取ドラムおよびチルトドラムのみが設けられ、高さエンコーダ、チルトエンコーダはもちろん、上限スイッチおよび障害スイッチなども設けられない。
図5は、図1に示す第2スラット開閉機構部の要部を示す図である。図5において、第2モータ13の出力シャフト131には、クラッチスプリング51およびスプリングホルダ52を介してエンコーダホルダ53が取付けられる。エンコーダホルダ53はねじなどにより回転シャフト14に固定される。このような構成により、第2モータ13の回転力は回転シャフト14に与えられる。回転シャフト14には、角度調節部15としてのチルトドラム56が取り付けられる。チルトドラム56は、回転シャフト14と一体的に回転する。チルトドラム56には、その下方に位置するドラムユニット8を貫通して下方に延びる第2ラダーコード17が係合される。第2モータ13を回転させることにより、第2ラダーコード17を上下させて、図2に示すスラット91を開閉することができる。したがって、上段の上段側グループのスラット91のみを単独で開閉することができる。
上述のエンコーダホルダ53には、チルトエンコーダ54が一体的に取り付けられる。チルトエンコーダ54には、図4に示すチルトエンコーダ36に形成されるのと同様の角穴が形成される。また、チルトエンコーダ54に関連して、チルトエンコーダ54の回動を検出するためのフォトインタラプタ55が設けられる。フォトインタラプタ55からは、チルトエンコーダ54の回動に応じたパルス信号が出力され、それにより、上段側グループのスラット91の角度が検出される。
なお、ドラムユニット7とその上方に位置する角度調節部15との関係およびドラムユニット6とその上方に位置する角度調節部15との関係は、上述のドラムユニット8とその上方に位置する角度調節部15との関係と同様であるので、説明は省略する。
図6は図1に示すコントローラに設けられる複数の操作部の一例のスイッチ類の配置および構成を示す図である。図6において、コントローラ3は、接続コード60を介して図1に示すヘッドボックス1に接続される。
コントローラ3には、ブラインドの上昇を指令するための上昇スイッチ61と、下降を指令するための下降スイッチ63と、上昇および下降の停止を指令するための停止スイッチ62と、スラットを時計方向に回動するためのスラット開閉スイッチ64(以降では、FORスイッチとも記す)と、スラットを反時計方向に回動するためのスラット開閉スイッチ65(以降では、REVスイッチとも記す)とが設けられる。すなわち、コントローラ3は、通常の昇降開閉操作スイッチしか設けられていない非分割式電動ブラインド用コントローラで構成されている。
なお、各スイッチ類61〜65のオン・オフ信号は独立してマイクロコンピュータ70に入力している。多重押しした場合は多重押しされているスイッチの全てのオン信号がマイクロコンピュータ70に入力することになる。
そして、停止スイッチ62とスラット開閉スイッチ64とを多重押しして、停止スイッチ62のオン信号とスラット開閉スイッチ64のオン信号を同時にマイクロコンピュータ70に入力した場合は、上段側(上段側グループ)の制御段切替と判断し、停止スイッチ62とスラット開閉スイッチ65とを多重押しして、停止スイッチ62のオン信号ともう一つのスラット開閉スイッチ65のオン信号を同時にマイクロコンピュータ70に入力した場合は、下段側(下段側グループ)の制御段切替と判断している。さらには、停止スイッチ62のオン信号と上昇スイッチ61のオン信号を同時にマイクロコンピュータ70に入力した場合は、上段側と下段側との境界の降下高さ位置である境界位置の設定操作と判断している。
なお、先にスラット開閉スイッチ64または65のオン信号が入力され、その後に更に停止スイッチのオン信号が入力されたときの多重押しオン信号時は、無効信号として開閉動作を停止させるのみで、制御段切替は実施しない。同様に、先に上昇スイッチ61のオン信号が入力され、その後に更に停止スイッチのオン信号が入力されたときの多重押しオン信号時は、無効信号として境界位置設定は実施しない。すなわち、先に停止スイッチ62のオン信号が入力され、その後に更にスラット開閉スイッチ64または65、あるいは上昇スイッチ61のオン信号が入力された場合、あるいはまったく同時にオン信号が入力された場合のみ、制御段切替あるいは境界位置設定を行うようにしている。
なお、これらの制御段切替は切替操作後10秒間およびこの10秒間に昇降開閉操作された場合はその昇降開閉操作後10秒間のみ有効であり、10秒経過後は通常段設定スイッチ181の入力信号による制御段切替となる(10秒間としているが、15秒あるいは20秒などの任意の時間でも良い)。
これらのスイッチは、コントローラ3のスイッチ面の左側に上側から上昇スイッチ61、その下側に停止スイッチ62、その下側に下降スイッチ63が配置され、上昇スイッチ61の右側にスラット開閉スイッチ64、下降スイッチ63の右側にもう一つのスラット開閉スイッチ65が配置されている。
すなわち、操作指令切替については上述したように停止スイッチ62とスラット開閉スイッチ64または65との多重押し操作としているが、停止スイッチ62とその上側のスラット開閉スイッチ64との多重押し時を上段側の制御段切替とし、逆に下側のスラット開閉スイッチ65との多重押し時を下段側の制御段切替とし、操作する段(上段/下段)と多重押しするスイッチの配置(上側/下側)を一致させている。
なお、上述の各スイッチの配置は一例であり、制御段切替するグループ(上段/下段)と多重押しするスイッチの配置(上側/下側)とが一致しておれば他の配置例でもかまわない。また、前述の各スイッチ類61〜65を、たとえばタッチパネルで構成し、指で触れることにより操作してもよい。
なお、上述の停止スイッチ62と上昇スイッチ61との多重押し操作にて設定される境界位置は、上段側と下段側との境界となる降下高さとなり、境界位置データ185としてメモリ回路183に保存される。
そして、昇降動作モード設定スイッチ182の入力信号がオン信号の場合は「非全体昇降動作モード」として上述の開閉動作時と同様に制御段を区別して、制御段が下段の場合は下段側の範囲となる境界位置から下限までに、制御段が上段の場合は上段側の範囲となる上限から境界位置までに、昇降範囲が制限され、制御段が下段のときの上昇動作中、および制御段が上段のときの下降動作中に降下高さが境界位置となった場合には境界位置にて停止するようにしている。
なお、他方の制御段へ移行するには制御段を切り替えて昇降操作を行うこととなる。すなわち、下段側での昇降操作/動作から上段側へ移行するには制御段を下段から上段へ切り替えて上昇スイッチ61をオンして上昇操作を行う。上段側での昇降操作/動作から下段側へ移行するには制御段を上段から下段に切り替えて下降スイッチ63をオンして下降操作を行う。この場合は、境界位置にて停止することはなく、他方の制御段への昇降動作を可能としている。
なお、昇降動作モード設定スイッチ182の入力信号がオフ信号の場合は「全体昇降動作モード」として境界位置にて停止することはなく、上段と下段の両段にての昇降動作を可能としている。ここで、昇降動作モード設定スイッチ182の入力信号がオフ信号の場合を「全体昇降動作モード」としているが、逆のオン信号時を「全体昇降動作モード」とし、オフ信号を「非全体昇降動作モード」としてもよい。
また、上述のメモリ回路183には上段フラグ184が、昇降動作の制御段が上段側のときはセット(1)、逆に下段側のときはリセット(0)として保存されている。
図7は、図1に示す制御用基板18の電気的構成を示す概略ブロック図である。図7において、制御用基板18には、電動ブラインドの動作を制御するマイクロコンピュータ70が設けられる。マイクロコンピュータ70には、上述の通常段設定スイッチ181、および昇降動作モード設定スイッチ182のオン・オフ信号とともに、上述のコントローラ3の各スイッチ類61〜65のオン・オフ信号が各々独立して入力される。
マイクロコンピュータ70は、これらの入力設定信号および入力指令信号に基づいて、境界位置設定、制御段切替を行うとともに、第1モータ4および第2モータ13を回転あるいは停止させる。また、マイクロコンピュータ70には、下段側となる下段側グループのスラットの角度変化に対応して回動するチルトエンコーダ36に関連して設けられたフォトインタラプタ37からのパルス信号、上段側となる上段側グループのスラットの角度変化に対応して回動するチルトエンコーダ54に関連して設けられたフォトインタラプタ55からのパルス信号およびブラインドの降下高さに対応して回動する高さエンコーダ38に関連して設けられたフォトインタラプタ39からのパルス信号が入力される。さらには、メモリ回路183が接続される。メモリ回路183は、マイクロコンピュータ70から与えられる境界位置データ、上段フラグをメモリするとともに、マイクロコンピュータ70から参照される回路である。
マイクロコンピュータ70は、これらのパルス信号をカウントして、下段側グループのスラット角度、上段側グループのスラット角度およびブラインドの降下高さを認識し、各々角度データ、位置データとして内蔵しているメモリに保存する。そして、位置データとメモリ回路183の境界位置データ184とを比較して降下高さが上段側のときは上段フラグ185をセット(1)、降下高さが下段側のときは上段フラグ185をリセット(0)としてメモリ回路183に保存する。さらに、マイクロコンピュータ70には、上限スイッチ42および下限リミットスイッチ21からのオン・オフ信号が与えられる。
マイクロコンピュータ70および上述の各電気的構成には、トランス19を介して電源が供給される電源用基板20から、各部分に必要な電源が与えられる。
前述の第1モータ4と第2モータ13とにより、所定の駆動源が構成されている。マイクロコンピュータ70とメモリ回路183と昇降動作モード設定スイッチ182と通常段設定スイッチ181とにより、ユーザが操作手段により羽根の開閉操作を行った場合に、駆動源の駆動力を利用して羽根の開閉制御を行う制御部が構成されている。前述のコントローラ3により、ユーザによる操作が可能な操作手段が構成されている。また、コントローラ3により、第1の電動機(第1モータ4)と第2の電動機(第2モータ13)の回転または停止を個別に操作可能な複数の昇降開閉用操作スイッチを持つコントローラが兼用構成されている。前述のフォトインタラプタ39により、ブラインドの降下高さを検出するための高さ検出手段が構成されている。フォトインタラプタ39の検出信号が入力されるマイクロコンピュータ70の入力ポートにより、ブラインドの降下高さを検出するための高さ検出手段の検出信号が入力される入力部が構成されている。境界位置データ185を記憶しているメモリ回路183により、第1グループと第2グループの羽根の境界位置となる降下高さを記憶している境界位置記憶手段が構成されている。昇降動作モード設定スイッチ182により、ユーザが昇降操作した場合のコントローラからの昇降操作信号による昇降範囲を第1グループと第2グループの全体昇降動作モードとするか、第1グループまたは第2グループだけの非全体昇降動作モードにするかの昇降動作モード設定手段が構成されている。上段フラグ184を記憶しているメモリ回路183により、昇降動作している羽根のグループが第1グループまたは第2グループかを管理する昇降動作段管理手段が構成されている。
図8は、この発明の一実施の形態のメインルーチンの一部である昇降開閉操作時の昇降開閉動作制御段の管理処理のフロー図であり、図9は、コントローラ3からの各スイッチ入力処理のフロー図である。そして、図10は、図9のステップS26の第1モータ正転処理のサブルーチンプログラムであり、上昇操作時の第1モータ回転セット時の判別を含む詳細フロー図である。図11は図9のステップS27の第1モータ反転処理とを示すサブルーチンプログラムであり、下降操作時の第1モータ回転セット時の判別を含む詳細フロー図である。図12は図9のステップS28の第1モータ、第2モータ停止処理を示すサブルーチンプログラムであり、停止操作時の判別を含む詳細フロー図である。図13は昇降動作中の境界位置における判別フロー図である。次に、図1ないし図13を参照して、この発明の一実施の形態の動作について説明する。
まず、ステップS1(図示ではS1と略称する)において、コントローラ3の各スイッチからのオン信号が読み込まれ、入力スイッチ値が取得される。そして、ステップS2にて入力スイッチ信号がすべてオフ信号(以降は、入力スイッチ値として「無」と記す)であるかが判別される。
ここで、スイッチ操作が行われない通常時の入力信号はすべてオフ信号の「無」となることから、ステップS2にて「YES」、何らかのスイッチ操作が行われている「無」でないときには「NO」と判別され、「無」の場合はステップS3にて制御段管理タイマ(マイクロコンピュータ70のRAMに設けられている)が「+1」され、「無」でない場合はステップS4にて制御段管理タイマが「0」にリセットされる。
なお、メインルーチンの周期は10m秒(一例値であり、他の15m秒などでもいい)となるように別途管理処理にて管理されている。すなわち、何らかのスイッチ操作が行われている期間の制御段管理タイマは「0」に保持され、スイッチ操作が行われなくなり「無」となると制御段管理タイマは10m秒毎に「+1」され10秒後には「1000」となる。
そして、次のステップS5にて制御段管理タイマ値が10秒以上かどうかが判別されて10秒以上時には、通常段設定スイッチ181の設定入力値により開閉動作時の制御段が「上段」あるいは「下段」にセットされる。すなわち、ステップS6にて通常段設定スイッチ181の入力値が「下段」時は、ステップS7にて制御段が下段に、入力値が「上段」時には、ステップS8にて制御段が上段にセットされる。なお、制御段管理タイマ値が10秒未満時には制御段はセットされている値が変更されないことから現行値が保持されることとなる。
次に、図9のステップS11にて入力スイッチ値が判別される。判別種類は、「上昇」(スイッチ61)、「停止」(スイッチ62)、「下降」(スイッチ63)、「FOR」(スイッチ64)、「REV」(スイッチ65)、そして多重オン信号の「停止+FOR」(スイッチ62と64)、「停止+REV」(スイッチ62と65)、「停止+上昇」(スイッチ62と61)であり、これら以外の場合となる「その他」である。なお、「その他」には上述の「無」(すべてがオフ信号)の場合が含まれる。
そして、各入力スイッチ値別となる次のステップS12〜S19、およびS30では前回のメインルーチン時の入力スイッチ値である旧入力スイッチ値が判別される。ここで、スイッチ操作が行われない通常時は入力スイッチ値および旧入力スイッチ値が「無」であることから、ステップS11にて「その他」、そして次のステップS19にても「FOR、REV以外」と判別され、次のステップS29にて旧入力スイッチ値を「無」から実質的変化のない「無」に更新するのみであり、コントローラ3からのオン信号が入力するまで本処理を繰り返すこととなる。また、メインルーチンが10m秒毎に処理されることにより、ステップS2にて「無」と判別されてステップS3にて制御段管理タイマが「+1」され続けて10秒以上以降はステップS5にて10秒以上と判別され、ステップS6にて通常段設定スイッチの設定値が判別されて次のステップS7またはS8にて制御段が通常段設定スイッチの設定どおりに設定され続けることとなる。
次に、コントローラ3がスイッチ操作された場合として、まず開閉操作となるFORスイッチ64が操作されたときの動作を説明する。なお、通常段設定スイッチ181は「下段」に設定されているとする。
FORスイッチ64が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると、ステップS1にて入力スイッチ値「FOR」が取得され、次のステップS2にて「無」でないと判別されてステップS4の制御段管理タイマ「0」処理が実施され制御段管理タイマ値は「0」となり、次のステップS5にてタイマ値「10秒未満」と判別されてステップS6〜S8の通常段設定スイッチ181による制御段設定処理は実施されないことから、制御段は現行値が保持される。
なお、通常は上述のように通常段設定スイッチ181の設定段となっていることから「下段」が保持される。そして、ステップS11にて入力スイッチ「FOR」と判別され、次のステップS14では旧入力スイッチ「無」と判別され、ステップS20では制御段が上述したように「下段」と判別されてステップS32にて上段フラグが判別される。ここで上段フラグがリセット(0)すなわちブラインドの降下高さが下段側である場合はステップS26にて第1モータ4が正転セットされる。
第1モータ4が正転することにより、下段のスラット92は時計方向に回転する。しかし、上段フラグがセット(1)すなわちブラインドの降下高さが上段側である場合はステップS24にて制御段とは異なる第2モータが正転セットされる。そして、第2モータが正転することにより、上段のスラット91は時計方向に回転する。
下記するように、第1モータ4または第2モータの正転はFORスイッチ64が非押下されるまで継続される。そして、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から「FOR」に更新される。そして、次のメインルーチン時には上述と同様にステップS1にて入力スイッチ値「FOR」が取得され、次のステップS2にて「無」でないと判別されてステップS4の制御段管理タイマ「0」処理が実施され、次のステップS5にてタイマ値「10秒未満」と判別されて制御段は現行値が保持される。
そして、ステップS11にて「FOR」と判別されるが、次のステップS14では旧入力スイッチ値が「FOR」であることから「無以外」と判別されてステップS29にて「FOR」から実質的変化のない「FOR」に更新されるだけとなり、これを繰り返すこととなる。
次に、FORスイッチ64を押下から非押下にすると、ステップS1にてスイッチ入力値「無」が取得され、ステップS2にて「無」と判別されてステップS3の制御段管理タイマ「+1」処理が実施され制御段管理タイマ値は「0」から「1」となる。そして、ステップS11にて「無」すなわち「その他」と判別され、ステップS19にて旧入力スイッチ値が「FOR」であることから「FORまたはREV」と判別され、ステップS28の第1モータ、第2モータ停止セット処理が行われる。この処理のサブルーチンプログラムのフローチャートが図12に示されており、ステップS281にて開閉中と判別されてステップS284にて第1モータ4および第2モータ13が停止セットされ、正転していた第1モータ4または第2モータ13は停止し、下部のスラット92の回転は停止する。そして、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「FOR」から「無」に更新される。
そして、次のメインルーチン時には上述と同様にステップS1にて入力スイッチ値「無」が取得され、次のステップS2にて「無」と判別されて制御段管理タイマ「+1」処理(ステップS3)が実施され制御段管理タイマ値は「1」から「2」となる。次のステップS5にてタイマ値「10秒未満」と判別されて制御段は現行値すなわち「下段」が保持される。そして、ステップS11にて「無」すなわち「その他」と判別されるが、次のステップS19では旧入力スイッチ値が「無」であることから「FOR、REV以外」と判別されてステップS29にて「無」から実質的変化のない「無」に更新されるだけとなる。
そして、これを繰り返すこととなるが、ステップS3の制御段管理タイマ「+1」処理によりタイマ値が「1000」となり10秒以上となると、ステップS5にて「10秒以上」と判別されて制御段が通常段設定スイッチ181の設定段に更新される。すなわち、ステップS6により通常段設定スイッチ181の設定が「下段」と判別されてステップS7にて制御段が「下段」に更新される。なお、更新前も「下段」であることから実質的変化はないこととなる。
同様にして、REVスイッチ65が操作された場合は、上述のFORスイッチ64が操作された場合と同様に処理されるが、ステップS11にて入力スイッチ値「REV」と判別されるとともにステップS15にて旧入力スイッチ値が「無」と判別され、ステップS21にて通常段設定スイッチ181の設定が「下段」と判別されてステップS33にて上段フラグが判別される。そして、上段フラグがリセット(0)すなわち下段側である場合はステップS27にて第1モータ4が反転セットされ、下段のスラット92は上述のFORスイッチ64の操作時とは逆の反時計方向に回転する。しかし、上段フラグがセット(1)すなわち上段側である場合はステップS25にて第2モータ13が反転セットされ、上段のスラット91は上述のFORスイッチ64の操作時とは逆の反対方向に回転する。
そして、REVスイッチ65が押下から非押下となった時には、ステップS11にて入力スイッチ値「無」すなわち「その他」と判別されるとともにステップS19にて旧入力スイッチ値「REV」であることから「FORまたはREV」と判別されてステップS28、すなわちステップS284のモータ停止セット処理が行われ反転していた第1モータ4は停止し、下部のスラット92の回転は停止する。または反転していた第2モータ13は停止し、上部のスラット91の回転は停止する。
上述したように、制御段が下段の場合、後述する制御段を切替えることなく、ブラインドの降下高さが下段のときには下段側のスラットの開閉動作を、ブラインドの降下高さが上段のときには上段側のスラットの開閉動作となっている。
次に、制御段切替操作を説明する。
停止スイッチ62が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると上述してきた制御段の管理処理が行われ、制御段管理タイマを「0」(ステップS4)にした後、ステップS11にて入力スイッチ値「停止」、そしてステップS18にて旧入力スイッチ値「無」と判別され、ステップS28にて第1モータ4および第2モータ13は停止セットされる。
すなわち、第1モータ4および第2モータ13が停止している場合は停止を維持することとなる。なお、上述したように、動作している場合は停止することとなる。そして、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から「停止」に更新される。そして、次以降のメインルーチン時にはステップS18にて旧入力スイッチ値が「停止」であることから「無、上昇、下降、FOR、REV以外」と判別されてステップS29の旧入力スイッチ値更新、すなわち「停止」から実質的変化のない「停止」に更新されるだけとなる。
その状態、すなわち停止スイッチ62のオン信号が入力している状態で、次に「FOR」スイッチ64が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると、ステップS1にて「停止+FOR」入力スイッチ値が取得され、上述のようにステップS4にて制御段管理タイマ「0」とした後、ステップS11にて入力スイッチ値「停止+FOR」、ステップS12にて旧入力スイッチ値「停止」と判別され、ステップS22にて制御段を「上段」に切り替える。
そして、ステップS29にて旧入力スイッチが「停止」から「停止+FOR」に更新される。上述と同様に次以降のメインルーチン時はステップS12では「停止、無以外」と判別され旧入力スイッチ値も「停止+FOR」が保持され続けることとなる。また、制御段管理タイマ値も「0」が保持され続けることとなることから、制御段も現行値となっている設定値の「上段」が保持され続けることとなる。
次に、押下している停止スイッチ62と「FOR」スイッチ64とを同時に非押下した場合、ステップS1にて「無」取得、ステップS2にて「無」と判別されて制御段管理タイマ「+1」(ステップS3)され、制御段管理タイマは「0」から「1」となるが、10秒未満と判別(ステップS5)されて制御段値は現行値、すなわち「上段」が保持される。
そして、ステップS11では「無」すなわち「その他」、ステップS19で旧入力スイッチ値「停止+FOR」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「停止+FOR」から入力スイッチ値の「無」に更新される。
そして、次のメインルーチン時には上述と同様にしてステップS3にて制御段管理タイマが「1」から「2」に、ステップS19では旧入力スイッチ値「無」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から実質的変化のない「無」に更新される。そして、以降のメインルーチン時ではステップS3にて制御段管理タイマが「+1」されるだけとなるが、「1000」になるまでの10秒間はステップS5にて10秒未満と判別されて通常段設定スイッチ181の設定による制御段の切替処理が行われず、現行の制御段すなわち「上段」を保持する。
しかし、10秒以上となるとステップS5にて10秒以上と判別されて制御段は通常段設定スイッチ181の設定の「下段」に切替えられてしまう。
なお、上述の制御段切替操作では、まず停止スイッチ62を押下した後、FORスイッチ64を押下した場合を説明したが、同時に押下した場合には、ステップS11にて入力スイッチ値「停止+FOR」の判別後、ステップS12にて旧入力スイッチ値「無」と判別されて同様にステップS22の「上段」制御段切替処理が実施される。
しかし、逆にFORスイッチ64の押下後に停止スイッチ62を押下した場合には、まずステップS29にて旧入力スイッチ値が「FOR」となることから、後で停止スイッチ62を押下してステップS11にて「停止+FOR」と判別されたとしても次のステップS22にて旧入力スイッチ値が「FOR」であることから「停止、無以外」と判別されてステップS22の制御段切替処理は実施されない。
また、上述の制御段切替操作では、押下から非押下の順番を同時として説明したが、FORスイッチ64から非押下とした場合には、ステップS11の入力スイッチ値判別では、まず「停止」と判別され次のステップS18では旧入力スイッチ値「停止+FOR」であることから「無、上昇、下降、FOR、REV以外」と判別されステップS29の旧入力スイッチ値更新(「停止+FOR」から「停止」へ)のみの処理となるとともに、停止スイッチ62も非押下となるとステップS11の入力スイッチ値判別では「無」すなわち「その他」と判別され次のステップS19では旧入力スイッチ値「停止」であることから「FOR、REV以外」と判別されステップS29の旧入力スイッチ値更新(「停止」から「無」へ)のみの処理となり、上述の同時に非押下とした場合と同一の結果となる。
しかし、逆の停止スイッチ62から非押下とした場合には、ステップS11の入力スイッチ値判別では、まず「FOR」と判別され次のステップS14では旧入力スイッチ値「停止+FOR」であることから「無以外」と判別されステップS29の旧入力スイッチ値更新(「停止+FOR」から「FOR」へ)のみの処理となるとともに、FORスイッチ64も非押下となるとステップS11の入力スイッチ値判別では「無」すなわち「その他」と判別され次のステップS19では旧入力スイッチ値「FOR」であることから「FOR、またはREV」と判別されて、ステップS29の旧入力スイッチ更新(「FOR」から「無」へ)の前にステップS28の第1モータおよび第2モータの停止セットが実施される。しかし、第1モータも第2モータも動作していないことから冗長処理となるだけとなる。
次に、もう一つの制御段切替操作の動作を説明する。上述の停止スイッチ62を押下した後に、その状態、すなわち停止スイッチ62のオン信号が入力している状態で、次に「REV」スイッチ65が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると、ステップS1にて「停止+REV」入力スイッチ値が取得され、上述のようにステップS4にて制御段管理タイマ「0」とした後、ステップS11にて入力スイッチ値「停止+REV」、ステップS12にて旧入力スイッチ値「停止」と判別され、ステップS23にて制御段を「下段」に切り替える。
そして、ステップS29にて旧入力スイッチが「停止」から「停止+REV」に更新される。上述と同様に次以降のメインルーチン時はステップS12では「停止、無以外」と判別され旧入力スイッチ値も「停止+REV」が保持され続けることとなる。また、制御段管理タイマ値も「0」が保持され続けることとなることから、制御段も現行値となっている「下段」が保持され続けることとなる。
次に、押下している停止スイッチ62と「REV」スイッチ65とを同時に非押下した場合、ステップS1にて「無」取得、ステップS2にて「無」と判別されて制御段管理タイマ「+1」(ステップS3)され、制御段管理タイマは「0」から「1」となるが、10秒未満と判別(ステップS5)されて制御段値は現行値、すなわち「下段」が保持される。
そして、ステップS11では「無」すなわち「その他」、ステップS19で旧入力スイッチ値「停止+REV」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「停止+REV」から入力スイッチ値の「無」に更新される。そして、次のメインルーチン時には上述と同様にしてステップS3にて制御段管理タイマが「1」から「2」に、ステップS19では旧入力スイッチ値「無」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から実質的変化のない「無」に更新される。
そして、以降のメインルーチン時ではステップS3にて制御段管理タイマが「+1」されるだけとなるが、「1000」になるまでの10秒間はステップS5にて10秒未満と判別されて通常段設定スイッチ181の設定による制御段の切替処理が行われず、現行の制御段すなわち「下段」を保持する。しかし、10秒以上となるとステップS5にて10秒以上と判別されて制御段は通常段設定スイッチ181の設定すなわち「下段」に切り替えられるようになる。
なお、この場合は「下段」から「下段」への実質的変化のない更新となるが、通常段設定スイッチ181の設定が「上段」側である場合には、スイッチ操作が行われない通常時はステップS6〜S8にて制御段は通常段設定スイッチ181の設定の「上段」に保持されていることから、「上段」から「下段」への切替更新となる。
なお、停止スイッチ62とREVスイッチ65との押下順序、および押下から非押下時の順序による違いは、上述の「上段」制御段切替操作と同様であるので説明は省略するが、同時に押下した場合もステップS23の「下段」制御段切替処理が実施されるが、REVスイッチ65の押下後に停止スイッチ62を押下した場合にはステップS23の「下段」制御段切替処理は実施されない。
また、REVスイッチ65から非押下した場合には旧入力スイッチ値の更新(ステップS29)のみであり、停止スイッチ62から非押下とした場合の旧入力スイッチ値「REV」の場合はステップS19にて「FORまたはREV」と判別されるが、ステップS28のサブルーチンプログラムのフローチャート(図12参照)において、ステップS281にて停止中と判別されるだけとなる。
上述の制御段切替操作が行われた場合、上述してきたように制御段は切り替えられた値を10秒間だけ保持している。この10秒間の間に上述の開閉操作すなわちFORスイッチ64またはREVスイッチ65を操作した場合、通常は上述したようにステップS20またはS21にて制御段「下段」と判別されるが、上述の「上段」制御段切替操作を行った10秒以内であれば、制御段「上段」と判別される。
そして、上述の開閉操作時とは異なり、FORスイッチ64操作時にはステップS24にて第2モータ13が正転セットされ第2モータ13が正転することにより、上段のスラット91は時計方向に回転し、FORスイッチ64が非押下されるとステップS11にて「無」すなわち「その他」と判別され、次のステップS19では旧入力スイッチ値「FOR」であることから「FORまたはREV」と判別されてステップS28のサブルーチンプログラムのフローチャート(図12参照)において、ステップS281にて開閉中と判別されてステップS284の第2モータ13の停止セットにより上段のスラット91の回転が停止する。
なお、これまでは通常段設定スイッチ181の設定を「下段」として説明してきたが、設定が「上段」である場合には、上述の通常時の開閉動作が「下段」であるのに対し、ステップS6〜S8にて制御段は通常段設定スイッチ181の設定の「上段」に保持されることになるからステップS20またはS21では制御段「上段」と判別されてステップS24またはS25により、上述同様の「上段」の開閉動作となる。
また、上述の「下段」制御段切替操作を行った10秒以内に開閉操作すなわちFORスイッチ64またはREVスイッチ65を操作した場合には、ステップS20またはS21にて制御段「下段」と判別されてステップS26またはS27により、上述同様の「下段」の開閉動作となる。
また、制御段切替操作後の10秒以内に開閉操作を行った場合、ステップS4にて制御段管理タイマが「0」リセットされていることから、その開閉操作後の10秒間も切り替えられた制御段は保持されている。そのため、再度の続けての切り替えられた制御段での開閉操作も10秒以内ならば可能となる。
以上説明したように、本発明でいう「多重操作」とは、2以上の操作部の操作期間が少なくとも一部重複している操作状態であり、必ずしも2以上の操作部の操作期間が最初から最後まで全て重複している必要はない。
次に昇降操作について説明する。なお、昇降動作モード設定スイッチ182は「全体昇降動作モード」に設定されているとする。
上昇スイッチ61が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると、ステップS1にて入力スイッチ値「上昇」が取得され、次のステップS2にて「無」でないと判別されてステップS4の制御段管理タイマ「0」処理が実施され制御段管理タイマ値は「0」となり、次のステップS5にてタイマ値「10秒未満」と判別されてステップS6〜S8の通常段設定スイッチ181による制御段設定処理は実施されないことから、制御段は現行値の「下段」が保持される。
そして、ステップS11にて入力スイッチ「上昇」と判別され、次のステップS16では旧入力スイッチ「無」と判別されてステップS26の第1モータ正転セット処理が行われる。この第1モータ正転セット処理のサブルーチンプログラムのフローチャートが図10に示されている。図10を参照して、前述の場合にはステップS261にて全体昇降動作モードと判別され、ステップS264にて第1モータ4が正転セットされる。これにより、昇降シャフト5と巻取ドラム31が一体に回転し、リフティングテープ11が巻き上げられ、ブラインドが上昇する。そして、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から「上昇」に更新される。
そして、次のメインルーチン時には上述と同様にステップS1にて入力スイッチ値「上昇」が取得され、次のステップS2にて「無」でないと判別されてステップS4の制御段管理タイマ「0」処理が実施され、次のステップS5にてタイマ値「10秒未満」と判別されて制御段は現行値が保持される。
そして、ステップS11にて「上昇」と判別されるが、次のステップS16では旧入力スイッチ「無以外」と判別されてステップS29にて「上昇」から実質的変化のない「上昇」に更新されるだけとなり、これを繰り返すこととなり、また上昇動作を続けることとなる。
次に、上昇スイッチ61を押下から非押下にすると、ステップS1にてスイッチ入力値「無」が取得され、ステップS2にて「無」と判別されてステップS3の制御段管理タイマ「+1」処理が実施され制御段管理タイマ値は「0」から「1」となる。そして、ステップS11にて「無」すなわち「その他」と判別され、ステップS19にて旧入力スイッチ値が「上昇」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「上昇」から「無」に更新される。
そして、次のメインルーチン時では同様にしてステップS3にて制御段管理タイマ「+1」により制御段管理タイマ値は「1」から「2」に、そしてステップS19では旧入力スイッチ値が「無」であることから「FOR、REV以外」と判別されてステップS29にて旧入力スイッチが「無」から実質的変化のない「無」に更新され、次のコントローラ3が操作されてオン信号が入力されるまで、上述処理を繰り返すこととなる。すなわち、ステップS3にて10m秒毎に制御段管理タイマ値が「+1」されるだけとなる。
次に、停止スイッチ62が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると、上述してきた制御段の管理処理が行われ、制御段管理タイマを「0」(ステップS4)にした後、ステップS11にて入力スイッチ値「停止」、そしてステップS18にて旧入力スイッチ値「無」と判別され、ステップS28のサブルーチンプログラムのフローチャート(図12参照)において、ステップS281にて昇降中と判別され次のステップS282にて上段フラグの判別が行われる。ここで上述したように上段側である上段フラグのセット(1)時は、ステップS284にて第1モータが停止セットされて、正転していた第1モータ4が停止し、上述の上昇動作は停止する。
しかし、下段側である上段フラグのリセット(0)時は、ステップS283にて昇降動作が判別されて上昇中であったとしてステップS285にて第1モータ4の反転セットが行われる。これは、上述の上昇動作開始時に第1モータ4が正転動作するためにスラットの角度が端部まで開動作した状態となり、上昇動作からの停止時にはスラットの角度が端部となっているのを上昇動作開始前の角度にするためであり、第1モータ反転動作すなわち閉動作が行われる。なお、フローを図示していないが上昇動作開始前のスラットの角度にて停止することとなる。
なお、入力キー処理的には、ステップ29にて旧入力スイッチ値が「無」から「停止」に更新される。そして、次のメインルーチン時には制御段の管理処理に続き、ステップS11にて「停止」と判別されるが、次のステップS18では旧入力スイッチ値が「停止」であることから旧入力スイッチ「無以外」と判別されてステップS29にて「停止」から実質的変化のない「停止」に更新されるだけとなり、これを繰り返すこととなる。
次に、停止スイッチ62を押下から非押下にすると、制御段の管理処理は制御段管理タイマ「+1」処理に切り替わるが、入力スイッチ処理はステップS11にて「無」すなわち「その他」と判別され、ステップS19にて旧入力値が「停止」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力値が「停止」から「無」に更新される。そして、以降のメインルーチン時では同様にしてステップS3にて制御段管理タイマ「+1」により制御段管理タイマ値はカウントアップし、そしてステップS19では旧入力スイッチ値が「無」であることから「FOR、REV以外」と判別されてステップS29にて旧入力スイッチが「無」から実質的変化のない「無」に更新され、次のコントローラ3が操作されてオン信号が入力されるまで、上述処理を繰り返すこととなる。
同様にして、下降スイッチ63が操作された場合は、上述の上昇スイッチ61が操作された場合と同様に処理されるが、ステップS11にて入力スイッチ値「下降」と判別されるとともにステップS17にて旧入力スイッチ値が「無」と判別されてステップS27、すなわちステップ274にて第1モータが反転セットされる。
これにより、昇降シャフト5と巻取ドラム31が一体に回転し、リフティングテープ11が巻き下げられ、ブラインドが下降する。そして、下降スイッチ63が押下から非押下となった場合、そして停止スイッチ62が押下された場合は、上述の上昇スイッチ61の場合と同様の処理となることから、説明を省略する。なお、停止スイッチ62が押下された時に下段側すなわち上段フラグがリセット(0)時は、同様にステップS283にて下降動作中と判別されてステップS286にて下降動作と逆の第1モータ4の正転セットによる開動作が行われ、下降動作開始前のスラットの角度に戻る。
次に境界位置設定操作について説明する。なお、本実施例では、境界位置を設定するときの昇降動作モード設定スイッチ182は全体昇降動作モードに切り替えられているものとする。また、上述の全体昇降動作モードでの昇降操作および停止操作を行い、境界位置として設定したい降下高さにて停止させているものとする。
停止スイッチ62が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると上述してきた制御段の管理処理が行われ、制御段管理タイマを「0」(ステップS4)にした後、ステップS11にて入力スイッチ値「停止」、そしてステップS18にて旧入力スイッチ値「無」と判別され、ステップS28にて第1モータ4および第2モータ13は停止セットされる。
すなわち、第1モータ4および第2モータ13が停止している場合は停止を維持することとなる。そして、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から「停止」に更新される。そして、次以降のメインルーチン時にはステップS18にて旧入力スイッチ値が「停止」であることから「無、上昇、下降、FOR、REV以外」と判別されてステップS29の旧入力スイッチ値更新、すなわち「停止」から実質的変化のない「停止」に更新されるだけとなる。
その状態、すなわち停止スイッチ62のオン信号が入力している状態で、次に「上昇」スイッチ61が操作されオン信号がマイクロコンピュータ70に入力されると、ステップS1にて「停止+上昇」入力スイッチ値が取得され、上述のようにステップS4にて制御段管理タイマ「0」とした後、ステップS11にて入力スイッチ値「停止+上昇」、ステップS30にて旧入力スイッチ値「停止」と判別され、ステップS31にてブラインドの降下高さ、すなわちその時の位置データを境界位置データにセットする。
そして、ステップS29にて旧入力スイッチが「停止」から「停止+上昇」に更新される。上述と同様に次以降のメインルーチン時はステップS30では「停止、無以外」と判別され旧入力スイッチ値も「停止+上昇」が保持され続けることとなる。また、制御段管理タイマ値も「0」が保持され続けることとなることから、制御段も現行値が保持され続けることとなる。
次に、押下している停止スイッチ62と上昇スイッチ63とを同時に非押下した場合、ステップS1にて「無」取得、ステップS2にて「無」と判別されて制御段管理タイマ「+1」(ステップS3)され、制御段管理タイマは「0」から「1」となるが、10秒未満と判別(ステップS5)されて制御段値は現行値が保持される。
そして、ステップS11では「無」すなわち「その他」、ステップS19で旧入力スイッチ値「停止+上昇」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「停止+上昇」から入力スイッチ値の「無」に更新される。
そして、次のメインルーチン時には上述と同様にしてステップS3にて制御段管理タイマが「1」から「2」に、ステップS19では旧入力スイッチ値「無」であることから「FOR、REV以外」と判別され、ステップS29にて旧入力スイッチ値が「無」から実質的変化のない「無」に更新される。そして、以降のメインルーチン時ではステップS3にて制御段管理タイマが「+1」されるだけとなるが、「1000」になるまでの10秒間はステップS5にて10秒未満と判別されて通常段設定スイッチ181の設定による制御段の切替処理が行われず、現行の制御段を保持する。
しかし、10秒以上となるとステップS5にて10秒以上と判別されて制御段は通常段設定スイッチ181の設定の制御段に切替えられてしまう。
なお、上述の境界位置設定操作では、まず停止スイッチ62を押下した後、上昇スイッチ61を押下した場合を説明したが、同時に押下した場合には、ステップS11にて入力スイッチ値「停止+上昇」の判別後、ステップS30にて旧入力スイッチ値「無」と判別されて同様にステップS31の境界位置設定処理が実施される。
しかし、逆に上昇スイッチ61の押下後に停止スイッチ62を押下した場合には、まずステップS29にて旧入力スイッチ値が「上昇」となることから、後で停止スイッチ62を押下してステップS11にて「停止+上昇」と判別されたとしても次のステップS30にて旧入力スイッチ値が「上昇」であることから「停止、無以外」と判別されてステップS31の境界位置設定処理は実施されない。
また、上述の境界位置設定操作では、押下から非押下の順番を同時として説明したが、上昇スイッチ61から非押下とした場合には、ステップS11の入力スイッチ値判別では、まず「停止」と判別され次のステップS18では旧入力スイッチ値「停止+上昇」であることから「無、上昇、下降、FOR、REV以外」と判別されステップS29の旧入力スイッチ値更新(「停止+上昇」から「停止」へ)のみの処理となるとともに、停止スイッチ62も非押下となるとステップS11の入力スイッチ値判別では「無」すなわち「その他」と判別され次のステップS19では旧入力スイッチ値「停止」であることから「FOR、REV以外」と判別されステップS29の旧入力スイッチ値更新(「停止」から「無」へ)のみの処理となり、上述の同時に非押下とした場合と同一の結果となる。
しかし、逆の停止スイッチ62から非押下とした場合には、ステップS11の入力スイッチ値判別では、まず「上昇」と判別され次のステップS17では旧入力スイッチ値「停止+上昇」であることから「無以外」と判別されステップS29の旧入力スイッチ値更新(「停止+上昇」から「上昇」へ)のみの処理となるとともに、上昇スイッチ61も非押下となるとステップS11の入力スイッチ値判別では「無」すなわち「その他」と判別され次のステップS19では旧入力スイッチ値「上昇」であることから「FOR、またはREV以外」と判別されて、ステップS29の旧入力スイッチ更新(「上昇」から「無」へ)が実施されるだけとなる。
なお、上述の昇降動作については、昇降動作モード設定スイッチ182が「全体昇降動作モード」に設定されているとし、降下高さが上段であるか下段であるかに関係なく昇降可能である(ステップS26、S27)とした。そして、ステップS41にて全体昇降動作モードと判別され、ステップS42にて降下高さが上段側であると判別されたときにはステップS47にて上段フラグをセット(1)し、下段側であると判別されたときにはステップS49にて上段フラグをリセット(0)するのみであり、下降動作時には上段から下段へ、上昇動作時には下段から上段へと降下高さが変化することとなり、下降高さが上段から下段となった時には上段フラグをセットし、下段から上段となった時には上段フラグをリセットする。
しかし、昇降動作モード設定スイッチ182が「非全体昇降動作モード」に設定されている場合、上述の上昇操作が行われたときのステップS26では、そのサブルーチンプログラムのフローチャート(図10参照)であるステップS261にて非全体昇降動作モードと判別され、ステップS262による制御段の判別が実施されて、上段のときには全体昇降動作モード時と同様にステップS264の第1モータ正転セットが行われる。そして、制御段が下段のときにはステップS263にて上段フラグが判別されて、上述したように下段側であるリセット(0)時にはステップS264の第1モータ正転セットが行われるが、上段側であるセット(1)時にはステップS264の第1モータ正転セットは行われない。
同様にして、下降操作が行われたときのステップS27では、そのサブルーチンプログラムのフローチャート(図11参照)において、ステップS271にて非全体昇降動作モードと判別され、制御段が下段のときと制御段が上段のときで上段フラグがセット(1)のときにはステップS274の第1モータ反転セットが実施されるが、制御段が上段のときで上段フラグがリセット(0)のときにはステップS274の第1モータ反転セットは実施されずに無効操作となる。
すなわち、非全体昇降動作モードの昇降操作は、制御段と停止している段とが一致する場合は昇降操作が有効となり昇降動作が行われるが、制御段と停止している段とが一致していない場合は、昇降動作により降下高さが制御段と一致する方向への昇降操作は有効となり昇降動作は行われるが、一致する方向でない昇降操作は無効となり昇降動作は行われない。
また、非全体昇降動作モードでの昇降動作中において、降下高さが境界位置でないときには、ステップS41にて非全体昇降動作モードと判別され、ステップS43にて境界位置不一致と判別されてステップS47〜S49の上段フラグ更新あるいは第1モータ停止セットなどは行われないが、降下高さが境界位置となれば、ステップS43にて境界位置一致と判別されてステップS44の制御段が判別される。そして、制御段が上段の場合、ステップS45にて昇降動作が判別されて下降動作中であったときにはステップS48の第1モータ停止セットが行われ、上昇動作中であったときにはステップS47の上段フラグのセット(1)が行われるだけとなり、引き続き上昇動作が実施される。制御段が下段の場合はステップS46にて昇降動作が判別されて上昇動作中であったときにはステップS48の第1モータ停止セットが行われ、下降動作中であったときにはステップS49の上段フラグのリセット(0)が行われるだけとなり、引き続き下降動作が実施される。
すなわち、非全体昇降動作モードにおいては制御段と昇降動作の降下高さが一致するように、昇降操作および昇降動作は有効/無効の判断が行われる。
また、昇降動作モード設定スイッチ182が「非全体昇降動作モード」に設定されている場合、上述の上昇操作が行われて上昇動作中に降下高さが境界位置となった時には強制的に第1モータ4を停止させるが、上段フラグはリセット(0)されたままであり、第1モータ4の慣性にて降下高さが境界位置を越えた場合でも下段と管理される。逆に、上述の下降操作が行われて下降動作中に降下高さが境界位置となった時には強制的に第1モータ4を停止させるが、上段フラグはセット(1)されたままであり、第1モータ4の慣性にて降下高さが境界位置を越えた場合でも上段と管理される。このことから、昇降動作開始時の位置データと境界位置データとの関係ではなく、上段フラグの判別のみで昇降動作の有効/無効を判別することから、慣性にて降下高さが境界位置を越えないように制御する必要がなくなる。
なお、通常段設定スイッチ181、昇降動作モード設定スイッチ182を制御用基板18に含めているが、ヘッドボックス1などに取り付けて容易に切り替え可能としても良い。
また、境界位置設定操作を停止スイッチ62と上昇スイッチ61との2重押し操作としているが、この方法に限定されるものではなく、たとえば、停止スイッチ62と下降スイッチ63との2重押し操作としても良く、判別に制御段を追加すなわち、制御段が上段の場合の停止スイッチ62と上昇スイッチ61との2重押し操作としても良い。
また、制御段管理をコントローラではなく、本体側としているが、複数のブラインドへの通信線を使用して操作する場合などでは、制御段のデータ(上段/下段/全段)を含めた操作通信信号としてコントローラ側に制御段管理を持たせた方が良い。なお、この場合に一般のグループが一つであるブラインドとの互換性を考慮して、制御段のデータがない操作通信信号は通常段設定スイッチ181の設定段とするように処理しても良い。さらに、通常段設定スイッチ181、昇降動作モード設定スイッチ182の切替を操作通信信号で行うようにしても良い。
さらに、前述の通常段設定スイッチ181を設けないようにし、制御段切替操作後特定時間(10秒)経過後は常に下段側グループが制御対象として選択指定されるように構成してもよい。
また、制御段切替操作後特定時間のカウントをキー操作後としているが、昇降開閉動作中はカウントしないようにして昇降開閉動作中に特定時間とならないようにして、昇降開閉停止後の昇降開閉操作時も制御段を維持しておくようにしてもいい。
また、境界位置を設定するときの昇降動作モード設定スイッチ182は全体昇降動作モードに切り替えられているものとして説明したが、境界位置設定モードの操作を新設してその設定モードの場合にも全体昇降動作モードと同様に上段と下段の両方にわたって昇降動作を可能としても良い。
また、上記実施の形態では、昇降動作と開閉動作を兼用させている第1の電動機を下段側の羽根の角度調節用とし、開閉動作のみを行う第2の電動機を上段側の羽根の角度調節用として用いている。しかし、これに限らず、昇降動作と開閉動作を兼用させている第1の電動機を上段側の羽根の角度調節用とし、開閉動作のみを行う第2の電動機を下段側の羽根の角度調節用として用いてもよい。
前述のステップS42、S43により、入力部に入力された検出信号に基づいて、高さ検出手段が検出した降下高さを境界位置記憶手段に記憶されている境界位置と比較判定する判定手段が構成されている。また、ステップS47、S49、S32、S24、S26、S33、S25、S27により、判定手段により高さ検出手段が検出した降下高さが第1グループ側(下段)の羽根の降下高さである旨の判定が行なわれているときに(ステップS42により下段側と判定されたときに)、操作手段からの開閉操作信号に基づいて第1グループの羽根の開閉制御を行い、判定手段により第2グループ側(上段)の羽根の降下高さである旨の判定が行なわれているときに(ステップS42により上段側と判定されたときに)、操作手段からの開閉操作信号に基づいて第2グループの羽根の開閉制御を行う制御部が構成されている。この制御部は、判定手段により第1グループ側の羽根の降下高さである旨の判定が行なわれているときに(ステップS42により下段側と判定されたときに)、コントローラからの開閉操作信号に基づいて第1の電動機(第1モータ4)を回転させ(ステップS26、S27)、判定手段により第2グループ側の羽根の降下高さである旨の判定が行なわれているときに(ステップS42により上段側と判定されたときに)、コントローラからの開閉操作信号に基づいて第2の電動機(第2モータ13)を回転させる(ステップS24、S25)。
また、制御手段は、ユーザによる昇降操作が行われたときのコントローラからの昇降操作信号に基づいて第1の電動機(第1モータ4)を回転させて複数の羽根を昇降させるとともに、高さ検出手段が検出した降下高さが境界位置記憶手段に記憶している境界位置の降下高さとなった旨の判定が判定手段により行われた時に(ステップS43により境界位置一致と判定された時に)、昇降動作モード設定手段の設定が非全体昇降動作モードの場合には第1の電動機を停止させるが(ステップS48)、全体昇降動作モードの場合には停止させない(ステップS41により全体と判定されてステップS48へは移行しない)。さらに、制御手段は、ユーザによる昇降操作が行われたときのコントローラからの昇降操作信号に基づいて、第1の電動機(第1モータ4)を回転させて複数の羽根を昇降させるとともに、高さ検出手段が検出した降下高さが境界位置記憶手段に記憶している境界位置の降下高さを越えた旨の判定が判定手段により行われた時には昇降動作段管理手段の管理データを切り替えるとともに(ステップS42、S47、S49)、昇降動作モード設定手段の設定が非全体昇降動作モードのときには降下高さが境界位置の降下高さとなった旨の判定が判定手段により行われた時に第1の電動機を停止させるのみで(ステップS48)昇降動作段管理手段の管理データは切り替えない(ステップS47とS49とは実行しない)。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ヘッドボックス、3 コントローラ、4 第1モータ、5 昇降シャフト、6,7,8 ドラムユニット、9 スラット、12 第1ラダーコード、13 第2モータ、14 回転シャフト、15 角度調節部、16 角度検出部、17 第2ラダーコード、70 マイクロコンピュータ、181 通常段設定スイッチ、182 昇降動作モード設定スイッチ、184 上段フラグ、185 境界位置データ。