以下、図を用いて、光電話ユーザ網のユーザを対象としたNGNへの収容網替えの機能の詳細を説明する。
図1は、加入者単位での収容替えの概要説明図であり、図2は、加入者収容エッジ単位での収容替えの概要説明図である。図3は、加入者単位の移行手順の概要であり、図4〜図8は、加入者単位の詳細機能の説明図である。図9は、呼処理連携機能−1の説明図であり、図10は、呼処理連携機能−2の説明図である。図11は、加入者収容エッジ単位の移行手順の概要であり、図12〜図16は、加入者収容エッジ単位の詳細機能の説明図である。
図1において、NGN1は、加入者呼制御装置(以下「SSC」と称する)11と、中継呼制御装置(以下「ISC」と称する)12と、ネットワーク装備管理装置(以下「EMS」と称する)13と、加入者収容エッジ14と、を含む。加入者収容エッジ14は、VoIP−TA(IP電話ターミナルアダプタ)15を収容している。光電話ユーザ網2は、加入者収容エッジ21と、加入者サーバ22と、を含む。加入者収容エッジ21は、VoIP−TA3を収容している。
NGN1は、第2通信網の一例であり、光電話ユーザ網2は、第1通信網の一例である。
端末情報書換部32は、管理手段の一例である。端末情報書換部32は、少なくとも、VoIP−TA3の収容先(帰属先)サーバのアドレス情報を格納する。
VoIP−TA3は、所定通信装置の一例である。VoIP−TA3は、起動時または再起動時に、端末情報書換部32に取得要求を送信して、VoIP−TA3が帰属する(収容される)サーバ(以下「帰属先サーバ」と称する)のアドレス情報を取得する。
VoIP−TA3は、帰属先サーバのアドレス情報を取得すると、VoIP−TA3と通信するためのレジスタ(REGISTER)情報を、帰属先サーバのアドレス情報を用いて、帰属先サーバ(例えば、加入者サーバ22またはSSC11)に送信する。
レジスタ情報は、VoIP−TA3に接続するための情報、具体的には、VoIP−TA3の電話番号(VoIP−TA3のユーザである加入者に割り当てられた電話番号)と、VoIP−TA3のIPアドレス(VoIP−TA3にルーチングされるアドレス)と、を含む。
帰属先サーバは、レジスタ情報を受信すると、そのレジスタ情報を自己に格納することによって、そのレジスタ情報の送信元を、自己が属する通信網に収容する。
加入者データ管理部(以下「SMS」と称する)8は、加入者サーバ22内の情報を管理する。
加入者サーバ22は、第1制御手段の一例である。加入者サーバ22は、光電話ユーザ網2への通信装置(例えば、VoIP−TA)の収容を制御する。本実施形態では、加入者サーバ22は、光電話ユーザ網2の呼制御サーバとして機能する。加入者サーバ22は、VoIP−TA3を収容している。
加入者サーバ22は、VoIP−TA3が光電話ユーザ網2に収容されている場合、VoIP−TA3のユーザ(加入者)にて登録されVoIP−TA3から送信された情報である加入者情報(以下「カスコンデータ」と称する)と、VoIP−TA3に対してのサービスオーダ(以下「SO」と称する)と、VoIP−TA3のレジスタ情報と、を格納している。なお、加入者サーバ22は、これらの情報を、加入者サーバ22内のメモリ(格納手段)に格納している。
カスコンデータは、VoIP−TA3への接続要求の処理方法を記録する処理方法データの一例である。
カスコンデータは、例えば、迷惑電話拒否サービス機能で登録される電話番号、転送サービス機能で登録される転送先の電話番号などの、ユーザからのカスコン(電話端末で登録する操作)にて登録されるデータである。
SOは、VoIP−TA3のユーザ(加入者)の識別番号と、VoIP−TA3の電話番号(加入者に割り当てられた電話番号)と、付加サービスなどへの加入情報などからなる、加入者登録・変更時に網側で保守者が設定するデータである。
加入者サーバ22は、VoIP−TA3が光電話ユーザ網2に収容されている間、VoIP−TA3のカスコンデータに基づいて、さらに言えば、VoIP−TA3のカスコンデータとレジスタ情報とを用いて、VoIP−TA3への接続要求を処理する。
SSC11は、第2制御手段の一例である。SSC11は、NGN1への通信装置の収容を制御する。
サービスオーダ投入装置4は、VoIP−TA3の収容先を光電話ユーザ網2からNGN1に切り替える旨の切替指示(以下、単に「切替指示」と称する)を、例えば、保守者からキーボード等の入力部を介して受け付けると、VoIP−TA3の収容先が光電話ユーザ網2からNGN1に切り替わるように、SMS8、EMS13および端末情報書換部32を制御する。
なお、サービスオーダ投入装置4とSMS8とEMS13とで、移行制御手段として機能する移行制御システム100が構成される。
移行制御システム100は、切替指示を受け付けると、端末情報書換部32に格納されている、VoIP−TA3の収容先のアドレス情報を、加入者サーバ22のアドレス情報からSSC11のアドレス情報に書き換える。
端末情報書換部32は、VoIP−TA3の収容先のアドレス情報が加入者サーバ22のアドレス情報からSSC11のアドレス情報に変更された後に、VoIP−TA3から取得要求を受信すると、SSC11のアドレス情報を、VoIP−TA3に送信する。
SSC11は、VoIP−TA3がSSC11のアドレス情報を用いて送信した、VoIP−TA3のレジスタ情報を受信すると、そのレジスタ情報を格納することによって、VoIP−TA3をNGN1に収容する。
このため、SSC11は、VoIP−TA3の新たな電話番号、および、VoIP−TA3用の新たな加入者収容エッジを設けることなく、光電話ユーザ網2に収容されていたVoIP−TA3を、NGN1収容することができる。
SSC11は、このレジスタ情報を、SSC11内のメモリ(記憶手段)に格納する。
また、移行制御システム100は、切替指示を受け付けると、さらに、加入者サーバ22内のVoIP−TA3のカスコンデータを収集し、VoIP−TA3のカスコンデータを、SSC11に送信する。
本実施形態では、移行制御システム100は、切替指示を受け付けると、加入者サーバ22内のVoIP−TA3のカスコンデータの変更を禁止し、その後、加入者サーバ22内のVoIP−TA3のカスコンデータを読み取ることによって収集する。
このため、カスコンデータの収集時に、カスコンデータが変更されることを防止でき、例えば、変更途中のカスコンデータを収集してしまうことを防止できる。
SSC11は、移行制御システムからVoIP−TA3のカスコンデータを受信すると、そのカスコンデータを自己(例えば、自己内の記憶手段としてのメモリ)に格納し、VoIP−TA3がNGN1に収容されている間、VoIP−TA3のカスコンデータ、さらに言えば、VoIP−TA3のカスコンデータとレジスタ情報とを用いて、VoIP−TA3への接続要求を処理する。
このため、光電話ユーザ網2で使用されていたVoIP−TA3のカスコンデータを、NGN1で、引き継ぐことが可能になる。
SSC11は、VoIP−TA3のカスコンデータを格納してからVoIP−TA3のレジスタ情報を受信するまでの間、VoIP−TA3のカスコンデータの変更を禁止する。
このため、収容先の移行が完全に終了する前に、カスコンデータが変更されてしまうことを防止できる。
また、端末情報書換部32は、SSC11のアドレス情報をVoIP−TA3に送信すると、送信済み情報を、移行制御システム100に送信する。
移行制御システム100は、送信済み情報を受信すると、加入者サーバ22内のVoIP−TA3のカスコンデータを削除する。
この場合、収容先の移行の終了に伴い、不要となった加入者サーバ22内のVoIP−TA3のカスコンデータを自動的に削除することができる。
また、加入者サーバ22は、VoIP−TA3への接続要求を受け付けた状況において、VoIP−TA3が既にNGN1に収容されている場合には、その接続要求をSSC11に送信し、VoIP−TA3がまだNGN1に収容されていない場合には、その接続要求を光電話ユーザ網2に収容されているVoIP−TA3に提供する。
また、SSC11は、VoIP−TA3への接続要求を受け付けた状況において、VoIP−TA3が既にNGN1に収容されている場合には、その接続要求をVoIP−TA3に送信し、VoIP−TA3がまだNGN1に収容されていない場合には、その接続要求を加入者サーバ22に送信する。
この場合、可能な限り、VoIP−TA3に接続要求を送信することが可能になり、VoIP−TA3のユーザに、VoIP−TA3で着信できないという不都合を生じさせることを回避可能になる。
次に、動作の概要を説明する。
サービスオーダ投入装置4は、キーボード等を介して、保守者から切替指示を受け付けると、SMS8に、VoIP−TA3の移行を準備する旨の準備指示を投入する。
SMS8は、準備指示を受信すると、VoIP−TA3が移行中である旨の設定と、VoIP−TA3のカスコンデータの変更を規制する旨の設定と、の両方を行う旨の設定指示を、VoIP−TA3を収容している加入者サーバ22に投入する。
加入者サーバ22は、設定指示を受信すると、VoIP−TA3のSOに、移行中を示す情報(例えば、移行中を示すフラグ)を付加して、SOに移行中を設定し、また、VoIP−TA3のカスコンデータの変更を規制(例えば、禁止)する。
VoIP−TA3のSOが移行中と設定されたため、加入者サーバ22は、VoIP−TA3が移行中であると認識する。
SMS8は、その後、加入者サーバ22から、VoIP−TA3のカスコンデータを収集する。
続いて、サービスオーダ投入装置4は、VoIP−TA3に対する新たなSO(以下「新SO」と称する)を、EMS13に投入する。
なお、新SOは、保守者によって作成され、移行先のSSC11用のデータ様式に対応している。
EMS13は、新SOを受信すると、SMS8から、SMS8が収集したVoIP−TA3のカスコンデータを取得する。
EMS13は、VoIP−TA3のカスコンデータを取得すると、VoIP−TA3のカスコンデータを、SSC11用のデータ様式に変換する。
また、EMS13は、移行中を示す情報(例えば、移行中を示すフラグ)を、新SOに付加して、新SOに移行中を設定する。
EMS13は、移行中設定された新SOと、変換後のカスコンデータとを、SSC11に投入する。
SSC11は、移行中設定された新SOと、変換後のカスコンデータと、を受け付けると、移行中設定された新SOと、変換後のカスコンデータとを、SSC11、例えば、SSC11内のメモリ(記憶手段)に格納する。
新SOには移行中が設定されているため、SSC11は、新SOにて表された電話番号を持つ通信装置(具体的には、VoIP−TA3)が、移行中であると認識する。
また、サービスオーダ投入装置4は、端末情報書換部32内に、VoIP−TA3の識別情報(例えば、VoIP−TA3の電話番号)と関連づけて格納されている、帰属サーバのアドレス情報(加入者サーバ22のアドレス情報)を、SSC11のアドレス情報に書き換える。
この状態で、VoIP−TA3の電源がOFF/ONされて、VoIP−TA3が再起動すると、VoIP−TA3は、端末情報書換部32から、自己の識別情報に関連づけられているSSC11のアドレス情報を取得し、SSC11のアドレス情報を、帰属サーバのアドレス情報として設定する。
この設定動作によって、VoIP−TA3の帰属サーバのアドレス情報は、加入者サーバ22のアドレス情報からSSC11のアドレス情報に変更される。
VoIP−TA3は、SSC11のアドレス情報を設定すると、SSC11のアドレス情報を用いて、自己のレジスタ情報を、SSC11に送信する。
SSC11は、VoIP−TA3のレジスタ情報を受け付けると、VoIP−TA3のレジスタ情報を、新SOおよびカスコンデータと共に格納する。
以上の動作によって、VoIP−TA3の収容先が、光電話ユーザ網2からNGN1に変更される。
なお、上記動作は、図1のSO関連処理を表す点線で説明される。
光電話ユーザ網2の加入者端末であるVoIP−TA3が、NGN1の加入者端末であるVoIP−TA15と通信する場合、収容替え前の通信経路は、VoIP−TA3から、光電話ユーザ網2の加入者収容エッジ21および加入者サーバ22、そして、NGN1のISC12とSSC11と加入者収容エッジ14とを経由して、VoIP−TA15に至る経路である。
一方、収容替え後には、VoIP−TA3は、SSC11つまりNGN1に収容され、VoIP−TA3とVoIP−TA15との通信経路は、VoIP−TA3から、加入者収容エッジ21を経て、NGN1のSSC11と加入者収容エッジ14とを経由して、VoIP−TA15に至る経路となる。
なお、上記通信経路は、図1の呼処理を表す実線で説明される。
呼制御装置(具体的には、加入者サーバ22およびSSC11)は、SIP(Session Initiation Protocol)を用いたセッション確立とサービス制御機能を備えている。
VoIP−TA3およびVoIP−TA15は、SIPによるNGN1との通信部と、音声データのIPパケット変換部と、を備えている。
図2は、加入者収容エッジ単位の収容替えの場合であってオフラインツール30を利用しての収容替えをする。なお、図2において、図1に示したものと同一機能を有するものには同一符号を付してある。
図2では、加入者収容エッジ21には、移行対象となる複数のVoIP−TAが接続されているとする。
加入者サーバ22は、移行対象となるVoIP−TAごとに、移行対象となるVoIP−TAと対応づけて、そのVoIP−TAのカスコンデータを格納し、そのVoIP−TAが光電話ユーザ網2に収容されている間、そのVoIP−TAに対応するカスコンデータに基づいて、さらに言えば、そのVoIP−TA3のカスコンデータとレジスタ情報とを用いて、そのVoIP−TA3への接続要求を処理する。
オフラインツール30は、パソコンなどのワークステーション上で動作するソフトウェアである。
オフラインツール30は、ユーザ毎ではなく大量加入者のデータをまとめて処理するために、外部ツールにてデータ生成を行うことを目的として設けられている。
図2では、サービスオーダ投入装置4とSMS8とEMS13とオフラインツール30とを含む移行制御システム100Aが、移行制御手段として機能する。
移行制御システム100Aは、移行制御システム100と同様の機能を有し、また、切替指示を受け付けると、さらに、加入者サーバ22に格納されている複数のカスコンデータを収集し、その複数のカスコンデータをまとめて、SSC11に送信する。
サービスオーダ投入装置4は、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAごとに、端末情報書換部32内に、VoIP−TAの識別情報と関連づけて格納されている、帰属サーバのアドレス情報(加入者サーバ22のアドレス情報)を、SSC11のアドレス情報に書き換える。
オフラインツール30は、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAのそれぞれに1対1で対応する複数のSO(以下「移行元SO」と称する)を含む移行元SOファイルを、サービスオーダ投入装置4から収集する。
なお、移行元SOは、加入者サーバ22用のデータ様式に対応している。
オフラインツール30は、各移行元SOをSSC11用のデータ様式に変換することによって、SO投入データを作成し、SO投入データ内の各移行元SOに、移行中を示す情報(例えば、移行中を示すフラグ)を付加して、各移行元SOに移行中を設定する。
また、オフラインツール30は、カスコンデータ出力要求を、SMS8に送信する。
SMS8は、カスコンデータ出力要求を受け付けると、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAが移行中である旨の設定と、各VoIP−TAのカスコンデータの変更を規制する旨の設定と、の両方を行う旨のエッジ単位設定指示を、加入者収容エッジ21を収容している加入者サーバ22に投入する。
加入者サーバ22は、エッジ単位設定指示を受け付けると、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの移行元SOに、移行中を示す情報(例えば、移行中を示すフラグ)を付加して、移行元SOに移行中を設定し、また、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAのカスコンデータの変更を規制(例えば、禁止)する。
加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの移行元SOが、移行中と設定されたため、加入者サーバ22は、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAが移行中であると認識する。
SMS8は、その後、加入者サーバ22から、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAのカスコンデータを収集する。
また、オフラインツール30は、SMS8から、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAのそれぞれのカスコンデータを収集する。
オフラインツール30は、各カスコンデータと、移行中設定されたSO投入データと、をマージ(結合)して、SO/カスコンファイルを生成し、SO/カスコンファイルを、SSC11への投入データ様式に変換する。
続いて、オフラインツール30は、変換後のSO/カスコンファイルを、EMS13に出力する。
EMS13は、変換後のSO/カスコンファイルを受け付けると、そのSO/カスコンファイルと共に、大量加入者データ投入コマンドを、SSC11に投入する。
SSC11は、SO/カスコンファイルと共に大量加入者データ(大加データ)投入コマンドを受け付けると、SO/カスコンファイルを格納する。ここで格納されたSOが移行先SOとなる。
各移行先SOには移行中が設定されているため、SSC11は、各移行先SOにて表された電話番号を持つ通信装置(具体的には、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TA)が、移行中であると認識する。
この状態で、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TA(例えば、VoIP−TA3)の電源がOFF/ONされて、各VoIP−TAが再起動すると、各VoIP−TAは、端末情報書換部32から、自己の識別情報に関連づけられているSSC11のアドレス情報を取得し、SSC11のアドレス情報を、帰属サーバのアドレス情報として設定する。
この設定動作によって、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの帰属サーバのアドレス情報は、加入者サーバ22のアドレス情報からSSC11のアドレス情報に変更される。
加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAは、SSC11のアドレス情報を設定すると、SSC11のアドレス情報を用いて、自己のレジスタ情報を、SSC11に送信する。
SSC11は、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAのレジスタ情報を受け付けると、それらVoIP−TAのレジスタ情報を、移行先SOおよびカスコンデータと共に格納する。
以上の動作によって、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの収容先が、光電話ユーザ網2からNGN1に変更される。
なお、上記動作は、図2のSO関連処理を表す点線で説明される。
収容替えの前後における呼処理のルート変更は、図1の場合と同じであって実線で表されている。なお、加入者収容エッジ配下には複数のVoIP−TAが存在し、全てのVoIP−TAの収容替えが行われる。
図3は、加入者単位で行う移行手順の概要を示した説明図である。
図3を参照すると、まず、大括りの移行フェーズとして、所データが関連する切替準備のフェーズと、加入者データが関連する切替中1のフェーズと、端末データ(VoIP−TA)と加入者データ(カスコンデータ)が関連する切替中2のフェーズとがある。
また、それぞれの移行手順として、(1)局番展開、(2−1)移行元加入者移行中設定、(2−2)収容替えオーダ(SO)投入、(3−1)VoIP−TA設定情報の設定、(3−2)VoIP−TAの再起動(例えば電源OFF/ON)とがある。(1)と(2−1)を図4で、(2−2)を図5で、(3−1)を図6で、(3−2)を図7と図8で説明する。
以下、移行フローの詳細を、図4から図8を参照して説明する。
図4は、移行先の切替準備から、移行元に「移行中を設定しカスコンデータの収集」を指示するまでの動作を説明するための説明図である。
ステップ101では、保守者は、MES13の入力部(例えば、キーボード)を操作して、契約者収容の関連所データをSSC11に設定し、局番を展開する旨の設定展開コマンドを入力する。なお、関連所データは、移行対象のVoIP−TA3の電話番号が属する番号帯を表す。EMS13は、設定展開コマンドを受け付けると、移行先のSSC11とISC12に、設定展開コマンドを送信する。
続いて、ステップ102では、SSC11は、設定展開コマンドを受け付けると、設定展開コマンドに示された番号帯を格納して、その番号帯に対応する局番を展開して格納する。
また、ステップ103では、ISC12は、設定展開コマンドを受け付けると、SSC11が契約者収容の関連所データを設定し、その番号帯に対応する局番を展開した旨の情報を格納する。ISC12は、この情報を、接続要求(INVITE)等のルーチングの際に使用する。
また、ステップ104では、サービスオーダ投入装置4は、保守者に操作されることによって、SMS8に、VoIP−TA3の移行を準備する旨の準備指示を投入する。
続いて、ステップ105では、SMS8は、準備指示を受け付けると、VoIP−TA3が移行中である旨の設定と、カスコンデータの変更を規制する旨の設定と、の両方を行う旨の設定指示を、加入者サーバ22に投入する。
続いて、ステップ106では、加入者サーバ22は、設定指示を受け付けると、VoIP−TA3の移行元SOに、移行中を示す情報を付加して、移行元SOに移行中を設定し、また、カスコンデータの変更を規制(例えば、禁止)する。
VoIP−TA3のSOが移行中と設定されたため、加入者サーバ22は、VoIP−TA3が移行中であると認識する。
SMS8は、その後、加入者サーバ22から、VoIP−TA3のカスコンデータを収集する。
図5に示した移行フェーズ切替中1(移行手順2−2)では、サービスオーダ投入装置4からのSOの投入の手順から移行先のカスコンデータ設定までの手順が行われる。
ステップ107では、サービスオーダ投入装置4は、VoIP-TA3に対する新SOを、EMS13に投入し、「移行中設定」と「SOの設定」とを指示する。
続いて、ステップ108では、EMS13が、新SOを受信する。
続いて、ステップ109では、EMS13は、新SOを受信すると、SMS8に、SMS8が収集したカスコンデータ、つまり、VoIP−TA3のカスコンデータを要求する。
続いて、ステップ110では、SMS8は、VoIP−TA3のカスコンデータを要求されると、VoIP−TA3のカスコンデータを、EMS13に提供する。
続いて、ステップ111では、EMS13は、カスコンデータを取得すると、そのカスコンデータを、SSC11用のデータ様式に変換する。また、EMS13は、移行中を示す情報を、新SOに付加して、新SOに移行中を設定する。EMS13は、移行中設定された新SOと、変換後のカスコンデータとを、SSC11に投入する。
続いて、ステップ112では、SSC11は、移行中設定された新SOと、変換後のカスコンデータと、を受け付けると、移行中設定された新SOと、変換後のカスコンデータと、を格納し、また、変換後のカスコンデータを変更することを規制(禁止)する。
新SOには移行中が設定されているため、SSC11は、新SOにて表された電話番号を持つ通信装置(具体的には、VoIP−TA3)が、移行中であると認識する。
ステップ112のアクション完了後、移行先加入者は移行中設定されているので、SSC11と加入者サーバ22は、呼処理連携状態となり、移行先加入者のVoIP−TA3に着信した呼は、移行元加入者のVoIP−TA3にルーチングされる(図9、図10を参照)。また、SSC11では、カスコンデータ変更規制が行われる。
図6に示した移行フェーズ切替中2(移行手順3−1)では、サービスオーダ投入装置4が、端末情報書換部32に、VoIP−TA3の設定情報に関する帰属サーバのアドレス情報を書き換えて設定する。
ステップ113では、サービスオーダ投入装置4は、VoIP−TA3の設定情報の設定指示を、端末情報書換部32に出力する。VoIP−TA3の設定情報の設定指示は、端末情報書換部32内に、VoIP−TA3の識別情報と関連づけて格納されている、帰属サーバのアドレス情報(加入者サーバ22のアドレス情報)を、SSC11のアドレス情報に書き換える旨を示す。
続いて、ステップ114では、端末情報書換部32は、VoIP−TA3の設定情報の設定指示を受信すると、端末情報書換部32内に、VoIP−TA3の識別情報と関連づけて格納されている、帰属サーバのアドレス情報(加入者サーバ22のアドレス情報)を、SSC11のアドレス情報に書き換える。
図7に示した移行フェーズ切替中2(移行手順3−2)では、VoIP−TA3の再起動により、以下の動作を行う。
ステップ115では、VoIP−TA3が再起動(例えば電源OFF/ON)される。
続いて、ステップ116では、VoIP−TA3は、端末情報書換部32へアクセスし、端末情報書換部32から、自己の識別情報に関連づけられているSSC11のアドレス情報を取得し、自己内のSSC11のアドレス情報を、帰属サーバのアドレス情報として設定する。
この設定動作によって、VoIP−TA3の帰属サーバのアドレス情報は、加入者サーバ22のアドレス情報からSSC11のアドレス情報に変更される。
続いて、ステップ117では、VoIP−TA3は、SSC11のアドレス情報を設定すると、SSC11のアドレス情報を用いて、自己のレジスタ情報を、加入者収容エッジ21経由で、SSC11に送信する。
続いて、ステップ118では、SSC11は、VoIP−TA3のレジスタ情報を受け付けると、VoIP−TA3のレジスタ情報を、新SOおよびカスコンデータと共に格納し、カスコンデータ変更規制を解除する。
図8に示した移行フェーズ切替中2(移行手順3−2)では、加入者移行中の設定の解除と移行済み加入者情報の削除を行う。
ステップ119では、端末情報書換部32は、VoIP−TA3がSSC11のアドレス情報を取得すると、VoIP−TA3が再起動(電源OFF/ON)されたことを、サービスオーダ投入装置4へ通知する。
続いて、ステップ120では、サービスオーダ投入装置4は、VoIP−TA3が再起動されたことを通知されると、EMS13へ、加入者移行中の解除指示を送信する。
続いて、ステップ121では、EMS13は、解除指示を受信すると、解除指示をSSC11に送信する。SSC11は、解除指示を受信すると、新SOに付与されていた移行中を示す情報を削除して、加入者移行中設定を解除する。
また、ステップ122では、サービスオーダ投入装置4は、SMS8へ、移行済み加入者の削除指示を送信する。
続いて、ステップ123では、SMS8は、削除指示を受信すると、収集済みのカスコンデータを削除し、また、その削除指示を加入者サーバ22に送信する。
続いて、ステップ124では、加入者サーバ22は、削除指示を受信すると、VoIP−TA3のカスコンデータとSOを削除する。
以上により、加入者単位の収容替え機能フローのステップが完了する。
図9は、移行中加入者にNGNユーザから着信した場合のSSC11と加入者サーバ22との呼処理連携機能の説明図である。
図9において、左の図が、加入者のVoIP−TA3の再起動以前に着信した場合の機能説明図であり、右の図が、VoIP−TA3の再起動後に着信した場合の機能説明図である。
SSC11への移行中加入者のVoIP−TA3宛に、VoIP−TA3の再起動以前に発信があった場合、SSC11は、VoIP−TA3のREGISTER情報を有してないため、NGN1では着信不可となる。
このため、移行先SSC11は、新SOの移行中設定を確認し、移行中加入者のVoIP−TA3に着信させようとした際に、VoIP−TA3のREGISTER情報がない場合は、ISC12経由で、加入者サーバ22へ呼を転送する。
なお、301返却では、SSC11は、Contactに着信番号@ISC識別子を設定し、ISC12が接続した加入者サーバ22は、加入者が移行中であるので、SSC11にREGISTERの有無をSIPのINVITEで問い合わせる。
しかしながら、SSC11にはREGISTER登録は無しなので、SSC11は、SIPの301で切替え未完了を回答する。
この確認後、加入者サーバ22は、加入者のREGISTER登録があるので、移行中であっても切替え未完了と判断して、VoIP−TA3へ着信接続を行う。
右の図のVoIP−TA3の再起動後にVoIP−TA3宛に発信した場合には、SSC11に着信すると、SSC11には移行中であってもREGISTER情報があるので、SSC11は、切替完了と判断して、SSC11は、VoIP−TA3への着信を行う。
図10は、移行中加入者に光電話網ユーザから発信した場合のSSC11と加入者サーバ22との呼処理連携機能の説明図である。
図10において、左の図が、加入者のVoIP−TA3の再起動以前にVoIP−TA3宛に発信した場合の機能説明図であり、右の図が、VoIP−TA3の再起動後にVoIP−TA3宛に発信した場合の機能説明図である。
加入者サーバ22につながる移行中加入者のVoIP−TA3宛に、VoIP−TA3の再起動以前に発信した場合、加入者サーバ22は、加入者のVoIP−TA3が移行中であるので、SSC11にREGISTERの有無をSIPのINVITEで問い合わせる。
SSC11にはREGISTER登録は無しなので、SSC11は、SIPの301で切替え未完了を回答する。
この確認後、加入者サーバ22は、加入者のREGISTER登録があるので、移行中であっても切替え未完了と判断して、VoIP−TA3へ着信接続を行う。
VoIP−TA3の再起動後にVoIP−TA3宛に発信した場合には、加入者サーバ22は、加入者が移行中であるので、SSC11にREGISTERの有無をSIPのINVITEで問い合わせる。
SSC11にはREGISTER登録が有りなので、SSC11は、VoIP−TA3への着信を行う。VoIP−TA3の応答により、SSC11は、加入者サーバ22へ200OKを返送する。
次に、図2に示した加入者収容エッジ単位で収容替えを行う大量加入者の一括収容替えの場合であるが、計画的な大量加入者収容替えであり、移行元からのSO、カスコン情報の収集、移行先SSC11のフォーマットへのデータ変換およびファイル出力を、オフラインツール30が行う。
図11は、加入者収容エッジ単位で行う移行手順の概要を示した説明図である。
図11を参照すると、まず、大括りの移行フェーズとして、所データと端末データが関連する切替準備のフェーズと、加入者データが関連する切替中1のフェーズと、端末データと加入者データが関連する切替中2のフェーズとがある。
また、それぞれの移行手順として、(1−1)局番展開、(1−2)通知サーバ設定情報設定、(1−3)VoIP−TA設定情報の設定、(2−1)移行元加入者のSO収集/変換、(2−2)移行元加入者の移行中設定、(2−3)移行元加入者のカスコンデータ収集変換、(2−4)移行先加入者のSO/カスコンデータ投入、(3−1)VoIP−TAの再起動とがある。
(1−1)、(1−2)と(1−3)を図12で、(2−1)を図13で、(2−2)を図14で、(2−3)を図15で、(2−4)を図16で説明し、(3−1)は図7と図8で説明される。
以下、移行フローの詳細を、図12〜図16そして図7と図8により説明する。
図12は、移行先の切替準備(1−1)から、通知サーバ33に設定情報を設定(1−2)し、端末情報書換機能32にVoIP−TA設定情報を設定(1−3)する動作を説明するための説明図である。
ステップ201では、保守者は、MES13の入力部を操作して、契約者収容の関連所データをSSC11に設定し、局番を展開する旨の設定展開コマンドを入力する。なお、関連所データは、移行対象のVoIP−TA、つまり、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの電話番号が属する番号帯を表す。EMS13は、設定展開コマンドを受け付けると、移行先のSSC11とISC12に、設定展開コマンドを送信する。
続いて、ステップ202では、SSC11は、設定展開コマンドを受け付けると、設定展開コマンドに示された番号帯を格納して、その番号帯に対応する局番を展開して格納する。また、ISC12は、設定展開コマンドを受け付けると、SSC11が契約者収容の関連所データを設定し、その番号帯に対応する局番を展開した旨の情報を格納する。
ステップ203では、サービスオーダ投入装置4が、通知サーバ33に、設定情報「工事時間」を設定する。
工事時間は、移行元から移行先への移行時間を示し、この工事時間は、予め設定されている。なお、この工事時間は、ユーザ単位、さらに言えば、VoIP−TA単位で、通知サーバ33に設定される。
続いて、ステップ204では、サービスオーダ投入装置4は、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAの設定情報の設定指示を、端末情報書換部32に出力する。
加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAの設定情報の設定指示は、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAごとに、端末情報書換部32内に、VoIP−TAの識別情報と関連づけて格納されている、帰属サーバのアドレス情報(加入者サーバ22のアドレス情報)を、SSC11のアドレス情報に書き換える旨を示す。
続いて、ステップ205では、端末情報書換部32は、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAの設定情報の設定指示を受信すると、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAごとに、端末情報書換部32内に、VoIP−TAの識別情報と関連づけて格納されている、帰属サーバのアドレス情報(加入者サーバ22のアドレス情報)を、SSC11のアドレス情報に書き換える。
図13は、オフラインツール30が、サービスオーダ投入装置4を介して、移行元SOを収集し、移行元SOをSSCデータ形式に変換してSO投入データを生成する動作を説明するための説明図である。
ステップ206では、オフラインツール30は、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TAのそれぞれに1対1で対応する複数の移行元SOを含む移行元SOファイルを、サービスオーダ投入装置4から収集する。
続いて、ステップ207では、オフラインツール30は、各移行元SOをSSC11用のデータ様式に変換することによって、SO投入データ(移行先SO)を作成し、SO投入データ内の各移行先SOに、移行中を示す情報を付加して、各移行先SOに移行中を設定する。
図14は、オフラインツール30が、移行元サーバにカスコンデータ出力要求を送信し、加入者サーバ22とSMS8では、加入者移行中を設定し、カスコンデータの規制状態になる動作を説明するための説明図である。
ステップ208では、オフラインツール30は、カスコンデータ出力要求を、SMS8に送信する。
続いて、ステップ209では、SMS8は、カスコンデータ出力要求を受け付けると、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAが移行中である旨の設定と、各VoIP−TAのカスコンデータの変更を規制する旨の設定と、の両方を行う旨のエッジ単位設定指示を、加入者収容エッジ21を収容している加入者サーバ22に投入する。
続いて、ステップ210では、加入者サーバ22は、エッジ単位設定指示を受け付けると、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの移行元SOに、移行中を示す情報を付加して、移行元SOに移行中を設定し、また、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAのカスコンデータの変更を規制(例えば、禁止)する。
加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAの移行元SOが移行中と設定されたため、加入者サーバ22は、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAが移行中であると認識する。
SMS8は、その後、加入者サーバ22から、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAのカスコンデータを収集する。
図15は、オフラインツール30が、移行元のカスコンデータを収集し、移行先用のデータに変換する動作を説明するための説明図である。
ステップ211では、SMS8は、加入者収容エッジ21に収容されている各VoIP−TAのカスコンデータを収集すると、それらカスコンデータを含む移行元カスコンデータファイルを生成し、移行元カスコンデータファイルを、オフラインツール30に出力する。
続いて、ステップ212では、オフラインツール30が、SMS8から、移行元カスコンデータファイルを受信し、各カスコンデータと、移行中設定されたSO投入データと、をマージ(結合)して、SO/カスコンファイルを生成し、SO/カスコンファイルを、SSC11への投入データ様式に変換する。
図16は、切替中1(移行フェーズ2−4)の動作を説明するための説明図である。
ここでは、オフラインツール30が、移行先サーバ(EMS13)に、移行先加入者のSO/カスコンファイルを出力し、EMS13が、大量加入者データ投入コマンドを実行し、SSC11にSOとカスコンデータが設定される。
本フェーズ完了後から、移行先加入者は呼処理連携状態となり、移行先加入者に発信した呼は、移行元加入者にルーティグされる。
ステップ213では、オフラインツール30は、変換後のSO/カスコンファイルを、EMS13に出力する。
続いて、ステップ214では、EMS13は、変換後のSO/カスコンファイルを受け付けると、そのSO/カスコンファイルと共に、大量加入者データ投入コマンドを、SSC11に投入する。
続いて、ステップ215では、SSC11は、SO/カスコンファイルと共に大量加入者データ投入コマンドを受け付けると、SO/カスコンファイルを格納する。ここで格納されたSOが移行先SOとなる。
各移行先SOには移行中が設定されているため、SSC11は、各移行先SOにて表された電話番号を持つ通信装置(具体的には、加入者収容エッジ21に収容されているVoIP−TA)が、移行中であると認識する。
そして、SSC11は、カスコンデータ変更規制を行う。
ステップ215のアクション完了後、移行先加入者は、移行中設定されているので、SSC11と加入者サーバ22は、呼処理連携状態となり、移行先加入者のVoIP−TAに着信した呼は、移行元加入者のVoIP−TA3にルーチングされる(図9、図10を参照)。
以上で、加入者収容エッジ単位での収容替えのためのデータ設定が完了し、この状態で、VoIP−TA3が再起動(例えば電源OFF/ON)すると、VoIP−TA3は端末情報書換部32へアクセスすることにより、帰属先サーバのアドレス情報を書き換え、その後、SSC11へレジスタ情報を送信すると、SSC11へ、VoIP−TA3のレジスタ情報が登録される(図7参照)。
なお、例えば、工事時間(移行元から移行先への移行が行われる時間)になると、移行元サーバ(本実施形態では、加入者サーバ22)が、移行対象のVoIP−TAのレジスタ情報に対して応答しないようにし、移行対象のVoIP−TAは、移行元サーバが無応答になると、通知サーバ33に問い合わせを行い、工事時間を経過している場合にはVoIP−TA3が再起動する方法もある。
VoIP−TA3の再起動を契機として、サービスオーダ投入装置4は、SSC11へ当該VoIP−TAの加入者移行中の解除指示を投入し、SSC11内の移行中状態は解除される。
また、サービスオーダ投入装置4は、移行元の加入者サーバ22へ、当該VoIP−TAの加入者データの削除指示を投入し、移行元光電話ユーザ網2から移行済み加入者のデータ(カスコンデータとSO)が消去される(図8参照)。
加入者収容エッジ21配下の全VoIP−TAが再起動を行うことにより、加入者収容エッジ単位でのNGN1への収容網替えが完了する。
加入者収容エッジ単位での移行中における着信呼についても、加入者単位での移行中と同様に行われる(図9、図10参照)。
次に、効果を説明する。
本実施形態によれば、光電話加入者のフロースルーでのNGNへの移行技術は、サービス中断時間を極力短くし、ユーザへの影響が少なく収容移行作業が効率よく短時間に実行できるので、NGNへの加入者増、特にサービス開始時点でのサービス利用者数の増加に役立つ可能性がある。
また、本実施形態によれば、移行対象の通信装置の番号を変更せず、加入者収容エッジを新設しないで、光電話ユーザのデータ(カスコンデータ)を引継ぎ、サービス中断時間を極力短くし、ユーザへの影響が少ない収容替えを効率良く行うことが可能になる。
以上説明した実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。