JP4805749B2 - スピーカ装置 - Google Patents
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Description
図1を参照して、本発明における第1の実施形態に係るスピーカ装置1について説明する。図1は、第1の実施形態に係るスピーカ装置1の構成例を示すブロック図である。図1において、スピーカ装置1は、非線形成分除去フィルタ10、線形フィルタ11、理想フィルタ12、加算器13および14、フィードバック制御フィルタ15、スピーカ16、およびセンサ17を有する。
F(t)=Bl(x)*I(t) …(1)
図3に示すように、ボイスコイル161の振幅が大きくなると力係数Bl(x)の値が減少する。したがって、上式(1)より、振幅が大きくなると駆動力F(t)が入力信号I(t)のレベルに比例しなくなる。また、駆動力F(t)が入力信号I(t)のレベルに比例しなければ、振動変位xも入力信号I(t)のレベルに比例しなくなることはいうまでもない。これにより、スピーカ16から非線形歪が発生する。
Bl*E(t)/Ze=K*x(t)+(r+Bl2/Ze)*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(2)
ただし、式(2)において、支持系のスティフネスをKと、スピーカ16の機械抵抗をrと、ボイスコイル161の電気インピーダンスをZeと、振動系質量をmとする。
Bl(x)*E(t)/Ze=K(x)*x(t)+(r+Bl(x)2/Ze)*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(3)
また、Bl(x)とK(x)を振動変位xについて多項式近似してモデル化すると、それぞれ式(4)、式(5)となる。
Bl(x)=A0+A1*x+A2*x2+A3*x3+… …(4)
K(x)=K0+K1*x+K2*x2+K3*x3+… …(5)
上式(4)および式(5)において、A0およびK0は、振動変位xに依存しない線形成分のパラメータである。したがって、式(4)および式(5)を線形成分と非線形成分とに分けて表現すると、それぞれ式(6)および式(7)と表現される。
Bl(x)=A0+Ax …(6)
K(x)=K0+Kx …(7)
ただし、AxはBl(x)の非線形成分であり、Kxは、K(x)の非線形成分である。したがって、式(3)におけるBl(x)およびK(x)に、式(6)および式(7)を代入すると、式(8)となる。
(A0+Ax)*E(t)/Ze=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(8)
A0*E(t)/Ze=K0*x(t)+[r+A02/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(9)
したがって、式(8)から式(9)を減じれば、式(10)のようにスピーカの非線形成分のみの動作式を取り出すことができる。
Ax*E(t)/Ze=Kx*x(t)+[(2*A0*Ax+A02)/Ze]*dx(t)/dt …(10)
また、式(8)から式(10)を減じれば、式(11)のように非線形成分を取り除いた動作式を得ることができる。
(A0+Ax)*E(t)/Ze−Ax*E(t)/Ze
=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2
−Kx*x(t)+[(2*A0*Ax+A02)/Ze]*dx(t)/dt …(11)
ここで、式(11)の右辺をもともとのスピーカ16の動作式である式(8)の右辺と等しくすれば、式(11)は式(12)と表現される。
(A0+Ax)*E(t)/Ze−Ax*E(t)/Ze+Kx*x(t)+[(2*A0*Ax+A02)/Ze]*dx(t)/dt
=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(12)
上式(12)の左辺を整理すれば、下式(13)が得られる。そして、式(13)の左辺がパラメータの非線形成分を打ち消すためのフィルタ係数である。
(A0+Ax)/Ze*[E(t)−Ze/(A0+Ax)*(Ax/Ze*E(t)−(2*A0*Ax+Ax2)/Ze*dx(t)/dt−Kx*x(t))]
=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(13)
x(s)/E(s)=(A0/Ze)/[K0+s*(r+A02/Ze)+s2*m] …(14)
図8を参照して、本発明における第2の実施形態に係るスピーカ装置2について説明する。図8は、第2の実施形態に係るスピーカ装置2の構成例を示すブロック図である。図8において、スピーカ装置2は、非線形成分除去フィルタ10、線形フィルタ11、理想フィルタ12、加算器13、加算器14、フィードバック制御フィルタ15、スピーカ16、センサ17、および前段フィルタ20を有する。図8に示すように、本実施形態に係るスピーカ装置2は、上述した図1に示すスピーカ装置1に対して、前段フィルタ20を新たに備える点で異なる。以下、異なる点を中心に説明する。また、非線形成分除去フィルタ10、線形フィルタ11、理想フィルタ12、加算器13、加算器14、フィードバック制御フィルタ15、スピーカ16、およびセンサ17は、第1の実施形態で説明した各構成と同様であるため、同一の符号を付して、説明を省略する。
Y(s)/E(s)=(P'(s)*[1+P(s)])/(P(s)*[1+P'(s)])*F(s) …(15)
上式(15)より、スピーカ16の伝達関数P(s)が変動しないとき(P’(s)=P(s)となるとき)、式(15)の右辺はF(s)となる。つまり、スピーカ16の出力特性が所望特性F(s)に収束する。
Y(s)/E(s)=(P(s)*[1+F(s)])/[1+P(s)] …(16)
上式(16)より、スピーカ16の伝達関数P(s)が変動しないとき(P’(s)=P(s)となるとき)、式(16)の右辺はF(s)とはならない。つまり、スピーカ16の出力特性が所望特性F(s)に収束しない。
Y(s)/E(s)=(P'(s)*[1+F(s)])/[1+P'(s)] …(17)
図11を参照して、本発明における第3の実施形態に係るスピーカ装置3について説明する。図11は、第3の実施形態に係るスピーカ装置3の構成例を示すブロック図である。図11において、スピーカ装置3は、非線形成分除去フィルタ10、理想フィルタ12、加算器13、加算器14、フィードバック制御フィルタ15、スピーカ16、センサ17、および前段フィルタ20を有する。本実施形態に係るスピーカ装置3は、図1、図7〜図10に示したスピーカ装置1および2に対して、非線形成分除去フィルタ10が加算器13とスピーカ16との間に配置される点で異なり、この異なる点によって歪除去効果が得られる周波数帯域を低域まで伸ばすことが可能なスピーカ装置である。
H=k*(1+1/(T*s)) ・・・(18)
ただし、T=1/(2*π*fmax)とする。
ここで、kはゲイン、fmaxは周波数特性の変曲周波数である。変曲周波数とは、周波数特性の傾きが変わるときの周波数を意味する。例えば変曲周波数を、ゲインが0dBから3dBだけ変化した点の周波数とする。式(18)に示す伝達関数の周波数特性は、図16に示す特性となる。図16は、補償フィルタのゲイン特性および位相特性と、スピーカ装置3のゲイン特性(G5およびG6)および位相特性(P5およびP6)を示した図である。図16に示すスピーカ装置3のゲイン特性によれば、図16に示す点線のゲイン特性G5は、補償フィルタ21のフィルタ特性によって、実線で示されるゲイン特性G6へと変化する。また、位相交差周波数fpcが存在しない状態で、低域が上昇することとなるので、ゲイン交差周波数fgcをDCに近づけることができる。これにより、上述した歪除去効果が得られる周波数が低下するので、大入力時に歪除去効果が損なわれることをさらに防止でき、より低い周波数帯域まで歪除去効果を発揮することができる。
図24を参照して、本発明における第4の実施形態に係るスピーカ装置4について説明する。図24は、第4の実施形態に係るスピーカ装置4の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係るスピーカ装置4は、上述した第1〜第3の実施形態に係るスピーカ装置1〜3に対して、パワーアンプ23をさらに備える点で異なる。図24では、一例として、スピーカ装置4は、非線形成分除去フィルタ10、線形フィルタ11、理想フィルタ12、加算器13、加算器14、フィードバック制御フィルタ15、スピーカ16、センサ17、前段フィルタ20、およびパワーアンプ23を有する。
(A0+Ax)*E(t)/Ze=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(8)
ここで、パワーアンプ23のゲインが10倍であるとしたので、各パラメータに1/10を乗算する。これにより、式(8)は、1/10のモデルにスケールダウンし、式(19)のようになる。
1/10・(A0+Ax)*E(t)/(1/10・Ze)
=1/10・(K0+Kx)*x(t)+[1/10・r+[1/10(A0+Ax)]2/(1/10・Ze)]*dx(t)/dt
+1/10・m*d2x(t)/dt2 …(19)
上式(19)を整理すると、式(20)のようになる。
(A0+Ax)*E(t)/0.1/Ze
=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(20)
これは、入力電圧Eが1Vのとき、あたかも10Vの電圧が加えられたときの動作を表している。
Eff(t)=
[E(t)−Ze/(A0+Ax)*(Ax/Ze*E(t)−(2*A0*Ax+Ax2)/Ze*dx(t)/dt−Kx*x(t))] …(21)
ここで、式(19)と同様に考えると、入力電圧Eが1Vのとき、あたかも10Vの電圧が加えられたスピーカの動作に対応した非線形歪を除去する出力を得るには、式(21)の各パラメータに1/10を乗算すればよい。したがって、式(21)は、式(22)のようになる。
Eff(t)=
[E(t)-(1/10・Ze)/[1/10・(A0+Ax)]*[(1/10・Ax)/(1/10・Ze)*E(t)
-(2*1/10・A0*1/10・Ax+(1/10・Ax)2)]/(1/10・Ze)*dx(t)/dt−1/10・Kx*x(t))] …(22)
さらに、上式(22)を整理すると、式(23)のようになる。
Eff(t)=
[E(t)/0.1−Ze/(A0+Ax)*(Ax/Ze*E(t)/0.1−(2*A0*Ax+Ax2)/Ze*dx(t)/dt−Kx*x(t))]
…(23)
式(23)によって示される電圧Eff(t)が入力されたスピーカ16の動作は、上式(13)から、式(24)のようになる。
(A0+Ax)/Ze*[E(t)/0.1−Ze/(A0+Ax)*(Ax/Ze*E(t)/0.1−(2*A0*Ax+Ax2)/Ze*dx(t)/dt−Kx*x(t))]
=(K0+Kx)*x(t)+[r+(A0+Ax)2/Ze]*dx(t)/dt+m*d2x(t)/dt2 …(24)
つまり、入力電圧E(t)が1Vであるとすると、E(t)/0.1は10Vであるから、アンプのゲインによって10Vに増幅された電圧を加えたときの動作及び処理と同じ動作及び処理となり、いわゆるスケーリング処理が可能となる。
Eff(t)=
[E(t)-(1/G・Ze)/[1/G・(A0+Ax)]*[(1/G・Ax)/(1/G・Ze)*E(t)
-(2*1/G・A0*1/G・Ax+(1/G・Ax)2)]/(1/G・Ze)*dx(t)/dt−1/G・Kx*x(t))] …(25)
10 非線形成分除去フィルタ
11 線形フィルタ
12 理想フィルタ
13、14 加算器
15 フィードバック制御フィルタ
16 スピーカ
17 センサ
20 前段フィルタ
21 補償フィルタ
22 ハイパスフィルタ
23 パワーアンプ
24 リミッタ
161 ボイスコイル
162 振動板
163 マグネット
164 磁気回路
165 磁気ギャップ
166 ダンパー
167 エッジ
Claims (22)
- 振動板と、当該振動板を振動可能に支持するためのエッジおよびダンパで構成される支持系部材と、当該振動板を振動可能にする駆動力を発生させるボイスコイルとを含むスピーカと、
前記振動板の振動変位に対する前記支持系部材のスティフネスを示す振動変位特性をモデル化した固定のパラメータと、前記ボイスコイルに作用する力係数であって前記振動板の振動変位に対する力係数を示す振動変位特性をモデル化した固定のパラメータとを少なくとも含むフィルタ係数であって、各パラメータの非線形成分を打ち消すように設定されたフィルタ係数に基づいて、前記スピーカに入力されるべき電気信号をフィードフォワード処理するフィードフォワード処理部と、
前記振動板の振動を検出し、当該振動に関する電気信号を、前記スピーカに入力されるべき電気信号に対してフィードバック処理するフィードバック処理部とを備え、
前記フィードバック処理部は、前記支持系部材のスティフネスを示す振動変位特性の変化を打ち消すように、かつ、前記振動板の振動に関する周波数特性を所望の周波数特性となるように、前記振動に関する電気信号をフィードバック処理する、スピーカ装置。 - 前記フィードバック処理部は、
前記スピーカに入力されるべき電気信号を入力とし、当該電気信号の周波数特性を前記所望の周波数特性に変換する理想フィルタと、
前記振動板の振動を検出するセンサと、
前記理想フィルタにおいて変換された所望の周波数特性を示す電気信号と前記センサにおいて検出された前記振動に関する電気信号との差分をとり、当該差分した電気信号を誤差信号として出力する第1の加算器と、
前記フィードフォワード処理部において処理された電気信号と前記誤差信号とを加算して、前記スピーカに出力する第2の加算器とを有する、請求項1に記載のスピーカ装置。 - 前記フィードフォワード処理部は、
前記スピーカに入力されるべき電気信号を入力とし、前記フィルタ係数に基づいて、当該電気信号を処理する除去フィルタと、
前記スピーカに入力されるべき電気信号を入力とし、前記振動板が線形で振動すると仮定したときの振動変位を示す電気信号を生成する線形フィルタとを有し、
前記除去フィルタは、前記線形フィルタにおいて生成された振動変位を示す電気信号を参照することを特徴とする、請求項2に記載のスピーカ装置。 - 前記第2の加算器と前記スピーカとの間に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインを増幅するパワーアンプをさらに備え、
前記除去フィルタにおける前記フィルタ係数、前記理想フィルタにおけるフィルタ係数、および前記線形フィルタにおけるフィルタ係数は、前記パワーアンプにおいて増幅されるゲインの逆数が乗算されたフィルタ係数である、請求項3に記載のスピーカ装置。 - 前記センサにおいて検出された電気信号は、前記振動板の振動変位を示す電気信号であり、
前記フィードフォワード処理部は、前記センサにおいて検出された振動変位を示す電気信号を参照することを特徴とする、請求項2に記載のスピーカ装置。 - 前記フィードフォワード処理部の前段に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号を入力とし、前記所望の周波数特性を前記スピーカが有する振動に関する特性で除算して求められるフィルタ係数に基づいて処理する前段フィルタをさらに備える、請求項2に記載のスピーカ装置。
- 前記スピーカに所定のレベル以上の電気信号が入力されないように電気信号のレベルを制限するリミッタをさらに備える、請求項2に記載のスピーカ装置。
- 前記第2の加算器と前記スピーカとの間に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインを増幅するパワーアンプをさらに備え、
前記フィードフォワード処理部における前記フィルタ係数と前記理想フィルタにおけるフィルタ係数は、前記パワーアンプにおいて増幅されるゲインの逆数が乗算されたフィルタ係数である、請求項2に記載のスピーカ装置。 - 前記フィードフォワード処理部は、前記スピーカの前段に設けられ、かつ、前記フィードバック処理部で形成されるフィードバックループ内に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のスピーカ装置。
- 前記フィードバック処理部は、
前記スピーカに入力されるべき電気信号を入力とし、当該電気信号の周波数特性を前記所望の周波数特性に変換する理想フィルタと、
前記振動板の振動を検出するセンサと、
前記理想フィルタにおいて変換された所望の周波数特性を示す電気信号と前記センサにおいて検出された前記振動に関する電気信号との差分をとり、当該差分した電気信号を誤差信号として出力する第1の加算器と、
前記スピーカに入力されるべき電気信号と前記誤差信号とを加算して、前記フィードフォワード処理部に出力する第2の加算器とを有し、
前記フィードフォワード処理部は、前記第2の加算器から出力された電気信号をフィードフォワード処理して前記スピーカに出力する、請求項1に記載のスピーカ装置。 - 前記第2の加算器と前記フィードフォワード処理部との間に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインが第1の周波数以下の周波数帯域において−6dB/oct以下の傾きで傾斜する特性を示すフィルタ係数を有するローパスフィルタをさらに備え、
前記第1の周波数は、前記フィードバック処理部で形成されるフィードバックループの開ループ伝達特性が示すゲイン交差周波数以上の周波数であることを特徴とする、請求項10に記載のスピーカ装置。 - 前記フィードフォワード処理部の前段に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインが第2の周波数以下の周波数帯域において6dB/oct以上の傾きで傾斜する特性を示すフィルタ係数を有するハイパスフィルタをさらに備え、
前記第2の周波数は、前記フィードバック処理部で形成されるフィードバックループの開ループ伝達特性が示すゲイン交差周波数以上の周波数であることを特徴とする、請求項10に記載のスピーカ装置。 - 前記第2の加算器と前記フィードフォワード処理部との間に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインが第1の周波数以下の周波数帯域において−6dB/oct以下の傾きで傾斜する特性を示すフィルタ係数を有するローパスフィルタと、
前記フィードフォワード処理部の前段に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインが第2の周波数以下の周波数帯域において6dB/oct以上の傾きで傾斜する特性を示すフィルタ係数を有するハイパスフィルタとをさらに備え、
前記第1および第2の周波数は、前記フィードバック処理部で形成されるフィードバックループの開ループ伝達特性が示すゲイン交差周波数以上の周波数であることを特徴とする、請求項10に記載のスピーカ装置。 - 前記フィードフォワード処理部は、
前記第2の加算器から出力された電気信号を入力とし、前記フィルタ係数に基づいて、当該電気信号を処理する除去フィルタと、
前記第2の加算器から出力された電気信号を入力とし、前記振動板が線形で振動すると仮定したときの振動変位を示す電気信号を生成する線形フィルタとを有し、
前記除去フィルタは、前記線形フィルタにおいて生成された振動変位を示す電気信号を参照することを特徴とする、請求項10に記載のスピーカ装置。 - 前記フィードフォワード処理部と前記スピーカとの間に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインを増幅するパワーアンプをさらに備え、
前記除去フィルタにおける前記フィルタ係数、前記理想フィルタにおけるフィルタ係数、および前記線形フィルタにおけるフィルタ係数は、前記パワーアンプにおいて増幅されるゲインの逆数が乗算されたフィルタ係数である、請求項14に記載のスピーカ装置。 - 前記センサにおいて検出された電気信号は、前記振動板の振動変位を示す電気信号であり、
前記フィードフォワード処理部は、前記センサにおいて検出された振動変位を示す電気信号を参照することを特徴とする、請求項10に記載のスピーカ装置。 - 前記第2の加算器の前段に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号を入力とし、前記所望の周波数特性を前記スピーカが有する振動に関する特性で除算して求められるフィルタ係数に基づいて処理する前段フィルタをさらに備える、請求項10に記載のスピーカ装置。
- 前記スピーカに所定のレベル以上の電気信号が入力されないように電気信号のレベルを制限するリミッタをさらに備える、請求項10に記載のスピーカ装置。
- 前記フィードフォワード処理部と前記スピーカとの間に設けられ、前記スピーカに入力されるべき電気信号のゲインを増幅するパワーアンプをさらに備え、
前記フィードフォワード処理部における前記フィルタ係数と前記理想フィルタにおけるフィルタ係数は、前記パワーアンプにおいて増幅されるゲインの逆数が乗算されたフィルタ係数である、請求項10に記載のスピーカ装置。 - 前記支持系部材のスティフネスを示す振動変位特性の変化は、前記支持系部材を構成する材料の経年変化、または、前記支持系部材を構成する材料のクリープ現象によって生じる、請求項1に記載のスピーカ装置。
- 前記支持系部材を構成する材料は、布、または、樹脂である、請求項1に記載のスピーカ装置。
- 振動板と、当該振動板を振動可能に支持するためのエッジおよびダンパで構成される支持系部材と、当該振動板を振動可能にする駆動力を発生させるボイスコイルとを含むスピーカに対して入力されるべき電気信号を処理する集積回路であって、
前記振動板の振動変位に対する前記支持系部材のスティフネスを示す振動変位特性をモデル化した固定のパラメータと、前記ボイスコイルに作用する力係数であって前記振動板の振動変位に対する力係数を示す振動変位特性をモデル化した固定のパラメータとを少なくとも含むフィルタ係数であって、各パラメータの非線形成分を打ち消すように設定されたフィルタ係数に基づいて、スピーカに入力されるべき電気信号をフィードフォワード処理するフィードフォワード処理部と、
前記振動板の振動を検出し、当該振動に関する電気信号を、前記スピーカに入力されるべき電気信号に対してフィードバック処理するフィードバック処理部とを備え、
前記フィードバック処理部は、前記支持系部材のスティフネスを示す振動変位特性の変化を打ち消すように、かつ、前記振動板の振動に応じた周波数特性を所望の周波数特性となるように、前記振動に関する電気信号をフィードバック処理する、集積回路。
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