JP6437271B2 - 駆動回路 - Google Patents

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Description

本発明はスピーカを駆動する駆動回路に関する。
スピーカの周波数特性を改善するために、駆動回路に対してさまざまな改良が試みられている。例えば特許文献1の音響再生帯域拡大装置では、低域駆動用スピーカユニットの駆動電流に対応する電圧信号をアンプ入力側に正帰還することによって低域駆動用スピーカユニットの固有の内部インピーダンスを等価的に低減または無効化し、スピーカユニットを駆動用アンプからの駆動信号入力にのみ応動する要素として実質的に共振系でなくすることにより、バスレフのヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数を下げること、共鳴のQ値を十分に高い値に維持して共鳴器として十分な音響放射能力を確保することを両立させている。
特許第2751190号公報
特許文献1のようにスピーカの駆動回路に電流正帰還を適用すると、発振が起こりやすくなり、スピーカの品質が不安定になる問題があった。特許文献1の方式において発振が起こらないようにするためには、負性インピーダンス成分を大きな値とすることができず、スピーカの特性を十分に改善できない場合があった。そこで本発明では、帰還信号によってスピーカの周波数特性を改善し、安定かつ簡単に実現可能な駆動回路を提供することを目的とする。
本発明の駆動回路は、ミキサと、増幅器と、スピーカ負荷と、電圧検出部と、L成分補正部と、素子と、電流検出部と、反転回路を含む。
ミキサは、入力信号に第1の帰還信号と第2の帰還信号を合成する合成器と、合成器で合成された信号を逆相に反転する反転回路を含む。増幅器は、ミキサの出力信号を増幅する。スピーカ負荷には、増幅器で増幅された信号が入力される。電圧検出部は、スピーカ負荷の電圧を検出する。L成分補正部は、電圧検出部で検出された信号を帯域通過して第1の帰還信号として出力する。素子は、スピーカ負荷に直列に接続され、オーム則に従う。電流検出部は、素子に流れる電流を検出する。反転回路は、電流検出部で検出された信号を逆相に反転して、第2の帰還信号として出力する。
本発明の駆動回路によれば、帰還信号によってスピーカの周波数特性を改善し、位相余裕があまりとれない高周波帯域を帰還させないことにより、発振が起こりにくく安定した動作が実現できる。
実施例1の駆動回路の電気的構成を示すブロック図。 実施例1の駆動回路の電気的構成を示すブロック図。 駆動回路の各点における周波数特性をシミュレーションした結果を表す図。 駆動回路の各点における周波数特性をシミュレーションした結果を表す図。 従来の小型バスレフ型スピーカの周波数特性の例と、実施例1の駆動回路を用いた小型バスレフ型スピーカの周波数特性の例を示す図。 周波数特性の変化の過程を説明する図。 シングルエンド型増幅器と接続される電流検出部の回路図。 ブリッジ接続負荷型増幅器と接続される電流検出部の回路図。 実施例1の変形例の駆動回路の電気的構成を示すブロック図。 実施例1の変形例の駆動回路の電気的構成を示すブロック図。 実施例1の駆動回路のL成分補正部における補正について説明する図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
以下、図1を参照して本発明の実施例1の駆動回路について説明する。図1は本実施例の駆動回路10の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すように、駆動回路10は、入力信号の低域成分を抑圧するハイパスフィルタ105と、ハイパスフィルタ105の出力側に接続され、ハイパスフィルタ105により帯域通過された入力信号の帯域を選択的に通過させるバンドパスフィルタ110と、バンドパスフィルタ110の出力レベルを調整するVCA113と、ハイパスフィルタ105により帯域通過された入力信号に対して、バンドパスフィルタ110により帯域通過された入力信号と、後述する第1〜第3の帰還信号を合成するミキサ115と、ミキサ115の出力側に接続され、ミキサ115から出力される合成信号を増幅するシングルエンド型増幅器120と、シングルエンド型増幅器120で増幅された信号が入力されるスピーカ負荷(ZL)145と、スピーカ負荷(ZL)145に流れる電流ILを検出するために、スピーカ負荷(ZL)145の出力側に直列に接続され、二次側がグラウンドに接続された電流検出用抵抗(ZS)150と、シングルエンド型増幅器120とスピーカ負荷(ZL)145の接続点Xに接続され、接続点Xにおける電圧(スピーカ負荷の電圧)を検出する電圧検出部125と、電圧検出部125の出力側に接続され、電圧検出部125で検出された信号の帯域を選択的に通過させる中域Q補正部130と、電圧検出部125の出力側に接続され、電圧検出部125で検出された信号の帯域を選択的に通過させるL成分補正部135と、L成分補正部135の出力側に接続された抵抗140と、電流検出用抵抗(ZS)150に流れる電流を検出する電流検出部155と、電流検出部155で検出された信号を逆相に反転させる反転回路160と、反転回路160の出力側に接続された抵抗165を含む構成である。ここで、ミキサ115は、合成器1150と反転回路1155を含む構成である。反転回路1155は、合成器1150で合成された信号を逆相に反転する。シングルエンド型増幅器120は、オペアンプ1205を含む構成である。電流検出用抵抗(ZS)150は、オームの法則に従う素子であって、抵抗の電圧降下分で電流検出しているが、これに限らず他の電流検出素子であってもよい。例えば電流検出用抵抗(ZS)150は電流プローブなどでもよい。なお、VCA113は、スピーカ出力において、バンドパスフィルタ110で増幅した周波数帯域の音が、他の帯域の音よりも先に歪んでしまわないように、予め設定したレベルを超える入力信号が入ってきた場合、合成器1150に加えるバンドパスフィルタ110の信号レベルを瞬時に減衰させる。
合成器1150には、ハイパスフィルタ105により帯域通過された入力信号と、ハイパスフィルタ105およびバンドパスフィルタ110を通過した信号と、3つの経路からの帰還信号(第1、第2、第3の帰還信号)が入力される。第1の帰還信号は、電圧検出部125によって電圧検出された信号のうち、L成分補正部135によって高音域の帯域を抑圧され、抵抗140を通過した信号である。第2の帰還信号は、電流検出部155により電流検出され、反転回路160により逆相に反転され、抵抗165を通過した信号である。第3の帰還信号は、電圧検出部125によって電圧検出された信号のうち、中域Q補正部130により中音域の帯域を選択的に通過させた信号である。ハイパスフィルタ105のみを通過する入力信号の符号を正とした場合に、合成器1150には、バンドパスフィルタ110を通過する入力信号、第2帰還信号が正符号で入力される(第2帰還信号は反転回路1155と反転回路160で二回符号反転される)。第1、第3の帰還信号は負符号で入力される(これらの信号は、反転回路1155で符号反転される)。
<L成分補正部135>
以下、図11を参照して帰還量の決め方と、L成分補正について説明する。図11は、本実施例の駆動回路のL成分補正部135における補正について説明する図である。図11AはL成分補正部135による補正を行う前の各特性を示すグラフである。図11BはL成分補正部135による補正を行った後の各特性を示すグラフである。図11A、Bにおいて電圧検出部125で検出される電圧を実線、電流検出部155において検出される電流を破線、帰還量(電圧−電流)を一点鎖線で表示している。図11に示すように、電圧検出部125で検出される電圧は、インピーダンスに寄らず周波数特性が一定であるのに対して、電流検出部155において検出される電流は周波数が高くなるにつれ減衰する傾向がある(図11Aの領域8)。これは、ボイスコイルのインダクタンス成分が電流検出に影響したことによる。これにより領域9に示すような高周波帯域における帰還量が認められる。高周波帯域における帰還量が残ったままでは、駆動回路が不安定動作となる可能性がある。そこで、ボイスコイルのインダクタンス成分を打ち消すような補正を電圧検出側で行うことにより、不安定動作となる帯域を帰還させない工夫が必要となる。図11Bに示すように、L成分補正部135において、高周波数帯域における電圧検出量を電流検出量の傾きに合わせるように補正することで、高周波帯域における帰還量をほとんどなくすことができる。
上述した駆動回路10は、シングルエンド型の増幅器を用いた場合の構成である。次に図2を参照して増幅器をBTL型(ブリッジ接続負荷型)とした場合の駆動回路の構成について説明する。図2は本実施例の駆動回路20の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施例の駆動回路20は、駆動回路10におけるシングルエンド型増幅器120の代わりにブリッジ接続負荷型増幅器220を備える構成である。また本実施例の駆動回路20は、駆動回路10における電圧検出部125、電流検出部155の代わりに電圧検出部225、電流検出部255を備える。ブリッジ接続負荷型増幅器220は、正相信号オペアンプ2205と、反転回路2210と、逆相信号オペアンプ2215を含む構成である。電圧検出部225は、正相信号オペアンプ2205とスピーカ負荷(ZL)145の接続点Yと、逆相信号オペアンプ2215と電流検出用抵抗(ZS)150の接続点Zの電位差を検出する。駆動回路20の他の要素については、駆動回路10と共通している。なお、駆動回路10、20を搭載するスピーカはバスレフ(バス・レフレックス)型スピーカであり、比較的小型のエンクロージャを有するものとする。
以下、図3、図4を参照して、駆動回路20の周波数特性について説明する。図3、図4は、駆動回路20の各点における周波数特性をシミュレーションした結果を表す図である。図3、図4は縦軸を増幅率[dB]、横軸を周波数[Hz]としてプロットしたグラフである。シミュレーションしたポイントは、図2に示すA〜Gの7点とし、図2に×印で示した部分はシミュレーションの際に回路上で切り離した。なお、F点のシミュレーションのときは、第1帰還信号と第2帰還信号を切り離している×印を結線した。。当シミュレーションにおいてスピーカ負荷(ZL)145は、共振周波数80Hz、箱の内容積1Lのバスレフ構造のエンクロージャに取り付けられているものとする。ハイパスフィルタ105は、入力信号における超低域の周波数帯域の無駄な振幅を抑圧するために設けられている。例えばハイパスフィルタ105のカットオフ周波数を90Hz、減衰傾度を12dB/octとすることができる。図2のA点の周波数特性は図3Aのようになる。バンドパスフィルタ110は、帰還によって減衰した帯域と等価な帯域を通過させるバンドパスフィルタであって、例えばピーク周波数を100Hzとし、減衰傾度を6dB/octとすることができる。図2のB点の周波数特性は図3Bのようになる。前述したように、電圧検出部225は、接続点Yと接続点Zの電位差を検出する。図2のC点の周波数特性は図3Cのようになる。図2のC点を通過する信号は、高域になるにつれ、位相余裕がなくなり、動作が不安定となる可能性がある。そこで、L成分補正部135において、図2のC点を通過する信号の高帯域を抑圧する。従ってL成分補正部135はローパスフィルタといえる。例えば、L成分補正部135のカットオフ周波数を3〜4kHz、減衰傾度を3dB/octとすることができる。図2のD点の周波数特性は図3Dのようになる。なお、第1の帰還信号は、ミキサ115の反転回路1155により負符号に反転されていることに注意する。次に、電流検出部255はスピーカ負荷(ZL)145に流れる電流ILを検出する。図2のE点の周波数特性は図4Eのようになる。図4Eに示すように、図2のE点を通過する信号は、50Hz近傍、200Hz近傍において−10dB以下に抑圧される一方、100Hz近傍においては、15dB程度に増幅される。なお、図2のE点を通過する信号は、予めミキサ115の反転回路1155により負符号に反転されているが、反転回路160において再度反転され、正符号の第2の帰還信号となる。
図2のF点の周波数特性は図4Fのようになる。図4Fに示すように、図2のF点では、50Hz近傍では約−20dB、200Hz近傍において約−10dBの増幅率となる一方、80Hz近傍においては、約−55dB程度の増幅率となる。このように図2のF点では、増幅率のピークが二つ含まれ、これらはバスレフのダクト共鳴による最低共振周波数における増幅率の局所的歪み(盛り上がり)、エンクロージャを小型にしたことによるエンクロージャの最低共振周波数近傍の増幅率の局所的歪み(盛り上がり)の平坦化に寄与する。
一方、図2のG点の周波数特性は、図4Gのようになる。中域Q補正部130は、第1、第2の帰還信号などによる周波数特性の補正によって生じた中域の周波数特性の劣化を補うことを目的とした構成であり、例えば100〜500Hzの周波数帯域を通過させるバンドパスフィルタといえる。なお、第3の帰還信号は、ミキサ115の反転回路1155により負符号に反転されている。
以下、図5を参照して従来のスピーカの周波数特性の例と、本実施例の駆動回路10(20)により改良されたスピーカの周波数特性について説明する。図5は、従来の小型バスレフ型スピーカの周波数特性の例と、本実施例の駆動回路10(20)を用いた小型バスレフ型スピーカの周波数特性の例を示す図である。図5Aに示すように、従来の小型バスレフ型スピーカでは、バスレフのダクト共鳴による最低共振周波数近傍(図の50Hz付近)において周波数特性が不均一になりやすいこと、エンクロージャを小型化することによってエンクロージャの最低共振周波数近傍(図の200Hz付近)において周波数特性が不均一になることがしばしば問題となる。そこで本発明のように、電圧検出した信号(負符号)と電流検出した信号(正符号)とを帯域選択して帰還させ、バンドパスフィルタ110、中域Q補正部130により中域のQに補正を施すことにより、図5Bのように低域から高域まで平坦な周波数特性をもつ小型バスレフ型スピーカを実現することができる。
図6を参照してさらに詳細に説明する。図6は、周波数特性の変化の過程を説明する図である。図6Aは、無限大バッフル型スピーカ、又はスピーカユニットを巨大な密閉箱に格納したスピーカの周波数特性をシミュレーションしたグラフである。f0は、ユニット単体の最低共振周波数である。無限大バッフル型スピーカでは、単体ユニットとほぼ同等の周波数特性が得られる。図6Bは、図6Aにおけるスピーカユニットを小型の密閉箱に格納した場合の周波数特性をシミュレーションしたグラフである。fcは、密閉箱の最低共振周波数である。このシミュレーション結果では、密閉箱の内容積が小さいので、ユニット単体の最低共振周波数f0もfcの位置に上昇し、Qは最も平坦な条件である0.7以上に上昇している。図6Cは、図6Bの密閉箱をヘルムホルツ共鳴構造(バスレフ型)にした場合の周波数特性をシミュレーションしたグラフである。fpはダクト共鳴による最低共振周波数である。図6Cに示すように、fp近傍の周波数領域では、スピーカユニットの動作が低減されるものの、ポートの音圧も総合特性も複雑になることが分かる。図6Dは、図6Cの状態(スピーカユニットを小型バスレフ型のエンクロージャに格納した状態)で、スピーカユニットに速度帰還をかけた状態の周波数特性をシミュレーションしたグラフである。より具体的には、図6Dは駆動回路10(20)におけるバンドパスフィルタ110、中域Q補正部130を除いた構成における周波数特性のシミュレーション結果である。つまり図6Dは、前述したハイパスフィルタによる超低域の周波数を抑圧する補正と、第1、第2の帰還信号による補正が加えられたシミュレーション結果である。図6Dに示すように、エンクロージャの内容積が小さい場合であってもQを最も平坦な条件である0.7以下に設定できるので、周波数特性の平坦化が容易になる。また図6Dのシミュレーション結果の場合、ポートの音圧も単峰特性となるので、総合特性も比較的素直な特性となる。図6Eは、図6Dの状態で、周波数特性最適化補正を施した状態の周波数特性をシミュレーションしたグラフである。より具体的には、図6Eは、バンドパスフィルタ110、中域Q補正部130を含む駆動回路10(20)の全ての構成要件によって、周波数特性を補正した場合のシミュレーション結果である。図6Eに示すようにエンクロージャの内容積が小さい場合であっても、無限大バッフルと同等の低域再生を得ることが出来る。スピーカユニットの動作は共鳴器の出力分だけ軽減され、fp近傍の周波数領域では、振動板はほとんど停止する。
次に、図7を参照して駆動回路10の電流検出部155の構成について詳細に説明する。図7は、シングルエンド型増幅器120と接続される電流検出部155の回路図である。図7に示すように電流検出部155は、オペアンプ1555を含む構成である。シングルエンド型増幅器120のオペアンプ1205の出力端は、スピーカ負荷(ZL)145と接続される。スピーカ負荷(ZL)145の二次側は、電流検出用抵抗(R1)150に接続される。本実施例では、R1は例えば0.22[Ω]とすることができる。電流検出用抵抗(R1)150の二次側は、シングルエンド型増幅器120内のグラウンドに接続される。電流検出用抵抗(R1)150の入力端と、オペアンプ1555の負入力端とが抵抗R3を介して接続される。電流検出用抵抗(R1)150の出力端と、オペアンプ1555の正入力端とが抵抗R2を介して接続される。R2、R3は例えば1k[Ω]とすることができる。抵抗R2とオペアンプ1555の接続点は抵抗R4を介してグラウンドに接続される。抵抗R3とオペアンプ1555の接続点は抵抗R5を介して、オペアンプ1555の出力側に接続される。R4、R5は例えば10k[Ω]とすることができる。なお、図7においては、スピーカと抵抗の間の電圧を測定することで電流検出する構成としたが、これに限らず、差動増幅器を用いることで、パワーアンプ出力とスピーカの間に抵抗を挿入して抵抗の両端の電位差を測定することでも、電流検出することが可能である。
次に、図8を参照して駆動回路20の電流検出部255の構成について詳細に説明する。図8は、ブリッジ接続負荷型増幅器220と接続される電流検出部255の回路図である。図8に示すように電流検出部255は、オペアンプ1555を含む構成である。正相信号オペアンプ2205(正相信号を増幅するオペアンプ)の出力端は、スピーカ負荷(ZL)145の一次側と接続される。逆相信号オペアンプ2215(逆相信号を増幅するオペアンプ)の出力端は、スピーカ負荷(ZL)145の二次側と接続される。スピーカ負荷(ZL)145と並列に、スピーカの駆動電圧を分圧する分圧抵抗R4、R3の直列回路と、分圧抵抗R5、R2の直列回路が設けられている。抵抗R1の1次側は、分圧抵抗R4、R3の直列回路の二次側と接続され、抵抗R1の2次側は、分圧抵抗R5、R2の直列回路の二次側と接続されている。R2〜R5は、例えば2.2k[Ω]とすることができる。分圧抵抗R4とR3の接続点は、オペアンプ1555の負入力端と接続される。分圧抵抗R5とR2の接続点は、オペアンプ1555の正入力端と接続される。オペアンプ1555の正入力端は、抵抗R7、電圧計V1を介してグラウンドに接続される。オペアンプ1555の負入力端は抵抗R6を介して、オペアンプ1555の出力側に接続される。R6、R7は例えば10k[Ω]とすることができる。
図8の電流検出回路の原理は以下の通りである。BTL出力の2つのアンプの出力は、同電位(DC1/2Vcc)で、同振幅で位相が逆の関係にあるので、双方の出力間に2つの等しい抵抗を接続し、その中点はGNDから見れば、信号分は打ち消され、DC(1/2Vcc)のみとなる。従って電流検出抵抗の前後で同様な接続をし、その双方の中点電位を引き算器で演算すれば、引き算器には、出力電圧分は除去され、電流検出分しか扱わなくなる。よってダイナミックレンジが広くなり、素子感度を下げることができる。
[変形例]
以下、図9、図10を参照して実施例1の変形例について説明する。図9は、実施例1の駆動回路10の変形例である駆動回路10Aの電気的構成を示すブロック図である。図10は、実施例1の駆動回路20の変形例である駆動回路20Aの電気的構成を示すブロック図である。図9、図10に示すように、中域Q補正部130は、ハイパスフィルタ105とミキサ115の間にあってもよい。この場合、中域Q補正部130は、ハイパスフィルタ105により帯域通過された入力信号の帯域のうち中音域の帯域を選択的に通過させて出力する。合成器1150は、中域Q補正部130により帯域通過された入力信号に対して第1、第2の帰還信号を合成する。
上述の駆動回路10、20(10A、20A)については、図1、図2(図9、図10)に開示した電気的構成に限らず、他の電気的構成も考えられる。例えば、上述の駆動回路10、20(10A、20A)からハイパスフィルタ105、バンドパスフィルタ110、中域Q補正部130のうちの何れかの構成、又は何れか2つ以上の構成を省略してもよい。例えば、バンドパスフィルタ110と中域Q補正部130を省略した場合、その特性は図6Dに開示した通りであり、小型バスレフ型スピーカに用いる駆動回路として実用に十分な平坦性を確保できている。
このように実施例1およびその変形例の駆動回路によれば、特定帯域にのみ電流帰還、電圧帰還をかけることで、発振が起こりにくくなり、安定かつ簡易に、精度よくスピーカの特性を改善することが出来る。また、実施例1およびその変形例の駆動回路は複数のフィルターを組み合わせることでその周波数特性を改善しているため、小型エンクロージャのスピーカであっても、広帯域に渡り周波数特性を平坦化することができる。
10 駆動回路
105 ハイパスフィルタ
110 バンドパスフィルタ
113 VCA
115 ミキサ
1150 合成器
1155 反転回路
120 シングルエンド型増幅器
1205 オペアンプ
125 電圧検出部
130 中域Q補正部
135 L成分補正部
140 抵抗
145 スピーカ負荷
150 電流検出用抵抗
155 電流検出部
1555 オペアンプ
160 反転回路
165 抵抗
20 駆動回路
220 ブリッジ接続負荷型増幅器
2205 正相信号オペアンプ
2210 反転回路
2215 逆相信号オペアンプ
225 電圧検出部
255 電流検出部
10A 駆動回路
20A 駆動回路

Claims (5)

  1. 入力信号を帯域通過させるハイパスフィルタと、
    前記ハイパスフィルタにより帯域通過された入力信号に第1の帰還信号と第2の帰還信号を合成する合成器と、前記合成器で合成された信号を逆相に反転する反転回路を含むミキサと、
    前記ミキサの出力信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器で増幅された信号が入力されるスピーカ負荷と、
    前記スピーカ負荷の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部で検出された信号を帯域通過して前記第1の帰還信号として出力するL成分補正部と、
    前記スピーカ負荷に直列に接続された、オーム則に従う素子と、
    前記素子に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出された信号を逆相に反転して、前記第2の帰還信号として出力する反転回路を含む
    駆動回路。
  2. 入力信号に第1の帰還信号と第2の帰還信号と第3の帰還信号を合成する合成器と、前記合成器で合成された信号を逆相に反転する反転回路を含むミキサと、
    前記ミキサの出力信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器で増幅された信号が入力されるスピーカ負荷と、
    前記スピーカ負荷の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部で検出された信号を帯域通過して前記第1の帰還信号として出力するL成分補正部と、
    前記スピーカ負荷に直列に接続された、オーム則に従う素子と、
    前記素子に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出された信号を逆相に反転して、前記第2の帰還信号として出力する反転回路と、
    前記電圧検出部で検出された信号を帯域通過して前記第3の帰還信号として出力する中域Q補正部を含む
    駆動回路。
  3. 請求項1に記載の駆動回路であって、
    前記ハイパスフィルタにより帯域通過された入力信号を帯域通過させるバンドパスフィルタをさらに含み、
    前記合成器は、前記ハイパスフィルタにより帯域通過された入力信号に、さらに前記バンドパスフィルタにより帯域通過された入力信号を合成する
    駆動回路。
  4. 請求項1又は3に記載の駆動回路であって、
    前記電圧検出部で検出された信号を帯域通過して第3の帰還信号として出力する中域Q補正部をさらに含み、
    前記合成器は、前記ハイパスフィルタにより帯域通過された入力信号にさらに前記第3の帰還信号を合成する
    駆動回路。
  5. 請求項1又は3に記載の駆動回路であって、
    前記ハイパスフィルタにより帯域通過された入力信号を帯域通過させる中域Q補正部をさらに含み、
    前記合成器は、前記中域Q補正部により帯域通過された入力信号に対して前記合成を行う
    駆動回路。
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