JPH11215587A - Mfb型オーディオ再生装置 - Google Patents

Mfb型オーディオ再生装置

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Publication number
JPH11215587A
JPH11215587A JP2651198A JP2651198A JPH11215587A JP H11215587 A JPH11215587 A JP H11215587A JP 2651198 A JP2651198 A JP 2651198A JP 2651198 A JP2651198 A JP 2651198A JP H11215587 A JPH11215587 A JP H11215587A
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JP
Japan
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frequency
low
pass filter
input
correction circuit
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Application number
JP2651198A
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English (en)
Inventor
Joji Kasai
譲治 笠井
Kazunari Takemura
和斉 竹村
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Onkyo Corp
Original Assignee
Onkyo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モーショナルフィードバック作用に悪影響を
及ぼすことなく、再生周波数帯域を、最低共振周波数よ
りも低い周波数まで拡大すると共に、ローパスフィルタ
ーの前段への受動型リミッターの装備を可能とする。 【解決手段】 入力端子1に、ハイパスフィルター3、
入力系低域補正回路4、ローパスフィルター4及び差動
増幅器7の一方の入力端子が上記の順で接続され、スピ
ーカ装置9の振動系の加速度を検出する加速度センサー
11が、センサーアンプ13、帰還系低域補正回路14
を介して、差動増幅器7の他方の入力端子に接続され、
差動増幅器7の出力端子が、パワーアンプ8を介して、
スピーカ装置9に接続されている。入力系低域補正回路
4は、その入力信号における、スピーカ装置9の最低共
振周波数よりも低い周波数成分を増幅する。帰還系低域
補正回路14は、入力系低域補正回路4と略同一の周波
数特性を有し、その入力信号における、スピーカ装置9
の最低共振周波数よりも低い周波数成分を増幅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽再生やA/V
(オーディオ/ビジュアル)システムにおけるオーディ
オ再生に使用されるMFB型オーディオ再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】サブウーファ装置(システム)は低域専
用の独立したオーディオ再生装置であるが、一般家庭で
使用される従来のもの(従来例1)では、図13に示す
ように、音響信号の入力端子40に、レベル調整回路4
1、ハイパスフィルター(HPF)42、低域補正回路
43、リミッター44、ローパスフィルター(LHF)
45、パワーアンプ46、スピーカ装置47が上記の順
で接続されている。ところで、サブウーファ装置に、低
域補正回路43とリミッター44が備えられているの
は、下記理由による。
【0003】即ち、一般家庭で使用されるサブウーファ
装置では、スピーカ48が備えられるキャビネット容積
はせいぜい100リットル程度である。そのため、大口
径のドライバー(スピーカ)を使用しても、スピーカ装
置47としての最低共振周波数(fo)は、キャビネットが
密閉型の場合で、60〜70Hz程度である。しかし、
サブウーファ装置は低域専用で、図2に示すように、最
低共振周波数(fo)よりも低い20〜40Hz程度まで、
再生周波数帯域(再生帯域、可聴周波数帯域)を拡大す
ることが望まれるから、図4に示すような低域増強特性
を持つ低域補正回路43が必然的に必要となる。尚、図
4において、周波数(fo') は、上記拡大後の再生周波数
帯域の低域カットオフ周波数である。
【0004】又、サブウーファ装置で、上記のように増
強された低域において、中域の最大音圧と同程度の最大
音圧を実現するためには、パワーアンプ46の出力を非
常に大きくする必要がある。しかし、パワーアンプ46
の大出力が必要とされるのは、オーディオ再生時におけ
る、僅かな時間だけであり、この僅かな時間だけのため
に、大出力のパワーアンプ46を用意するのはあまり現
実的ではない。そのため、通常は、低域補正回路43の
後段に、ローパスフィルター45への入力信号の振幅を
制限するリミッター44を設けて、出力を制限し、大出
力パワーアンプ46を避けるのが一般的である。
【0005】ところで、上記サブウーファ装置では、低
域補正回路43の出力端子からパワーアンプ46出力端
子までの伝達周波数特性は、その再生周波数帯域におい
て基本的にフラットである。そのため、低域補正回路4
3の後段の上記リミッター44を受動型とでき、これに
より、低域補正回路43の出力信号の再生周波数帯域内
における、各周波数成分に対して、一様な振幅制限を行
なえる利点がある。又、リミッター44の後段のローパ
スフィルター45により、リミッター44による振幅制
限時に発生した高調波を減衰できる利点もある。
【0006】しかしながら、上記サブウーファ装置で
は、低域補正回路43による、低域増強により、スピー
カ48の変位が増加し、その磁束密度の不均一さによ
り、駆動力の非線形性が生じると共に、スピーカ48の
ダンパーやエッジ等のスティフネスの非線形性が生じ
て、再生音に大きな歪みを生じる問題がある。
【0007】そこで、再生音の歪みを取り除くために、
図14に示すようなMFB型サブウーファ装置(従来例
2)が提案されている。この装置は、モーショナルフィ
ードバック(MFB)作用を行うもので、音響信号の入
力端子40に、ハイパスフィルター41、ローパスフィ
ルター45及び差動増幅器50の+側入力端子が上記の
順で接続され、スピーカ48のボイスコイルの加速度を
検出する加速度センサー51が、センサーアンプ52を
介して、差動増幅器50の−側入力端子に接続され、差
動増幅器50の出力端子が、パワーアンプ46を介し
て、スピーカ装置47に接続されている。
【0008】上記装置では、スピーカ48のボイスコイ
ルの加速度が加速度センサー51により検出され、この
検出された信号がフィードバックされて、再生音の歪み
が取り除かれると共に、差動増幅器50により、音響信
号の低域増強が行なわれ、ハイパスフィルター42の出
力端子からパワーアンプ46の出力端子までの伝達周波
数特性は、図15に示すような低域増強特性を表すこと
になる。(尚、図15において、周波数(fhp) はハイパ
スフィルター42のカットオフ周波数とされて、拡大後
の再生周波数帯域の上記低域カットオフ周波数(fo') と
同一とされ、又、周波数(flp) はローパスフィルター4
5のカットオフ周波数とされている。)
【0009】そのため、上記MFB型サブウーファ装置
では、従来例1のように、ハイパスフィルター42の後
段に、受動型リミッターを挿入することは、下記理由に
より、行えない。即ち、増強された低域に対して有効な
振幅制限は、増強されていない中低域に対しては、不要
な振幅制限を招来するため、再生周波数帯域内の各周波
数成分に対して、一様な振幅制限を行なえないからであ
る。
【0010】このため、MFB型サブウーファ装置で
は、パワーアンプ46に、下記のような帰還型リミッタ
ーが備えられている。即ち、このリミッターでは、パワ
ーアンプ46の出力レベルを監視して、出力レベルが所
定のレベルを超えると、越えた部分をカット(ピークカ
ット)している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、パワーアンプ46で、ピークカット(ピークリ
ミット)した場合には、パワーアンプ46やその後段
に、ピークカット時に発生した高調波成分を減衰させる
手段がないため、スピーカ48から高調波成分も再生さ
れて、リミッター動作時の再生音質が著しく劣化する問
題がある。
【0012】これを避けるためには、リミッターとして
は、パワーアンプ46の出力レベルを監視して、出力レ
ベルが所定のレベルを超えた際に、上記のように、ピー
クカット動作を行うのではなく、利得を減少させるよう
な帰還型のものが望ましい。しかし、後者のものでは、
動作時間やパワーアンプ46の出力レベルの息継ぎ現象
などの問題があって、実現には大きな困難を伴う問題が
ある。
【0013】本発明は、上記問題を解決できるMFB型
オーディオ再生装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とするところは、音響信号の入力端子
に、ハイパスフィルター、ローパスフィルター及び差動
増幅器の一方の入力端子が上記の順で接続され、スピー
カ装置の振動系の加速度を検出する加速度センサーが、
センサー増幅回路を介して、差動増幅器の他方の入力端
子に接続され、差動増幅器の出力端子が、パワーアンプ
を介して、スピーカ装置に接続されたものにおいて、ハ
イパスフィルターとローパスフィルター間に、ハイパス
フィルターの出力信号における、スピーカ装置の最低共
振周波数よりも低い周波数成分を増幅する入力系低域補
正回路が介装され、センサー増幅回路に、入力系低域補
正回路と略同一の伝達周波数特性を有し且つ加速度セン
サーの検出信号における、スピーカ装置の最低共振周波
数よりも低い周波数成分を増幅する帰還系低域補正回路
が備えられた点にある。尚、入力系低域補正回路とロー
パスフィルター間に、ローパスフィルターへの入力信号
の振幅を制限する受動型リミッターが介装されることも
ある。又、摺動子が抵抗体上を摺動する可変抵抗器が備
えられ、摺動子が差動増幅器の他方の入力端子に接続さ
れ、抵抗体の摺動方向一端に、センサー増幅回路の出力
端子が接続され、抵抗体の摺動方向他端に、パワーアン
プの出力端子が低域特性模擬回路を介して接続され、低
域特性模擬回路の伝達周波数特性が、パワーアンプの出
力端子からセンサー増幅回路の出力端子までの伝達周波
数特性と略同一とされることもある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明をMFB型サブウー
ファ装置(システム)に適用した実施の形態の第1例を
図1〜図10の図面に基づき説明すると、図1に示すよ
うに、サブウーファ装置では、音響信号の入力系とし
て、音響信号の入力端子1に、入力信号のレベル調整を
行うレベル調整回路2、ハイパスフィルター(HPF)
3、入力系低域補正回路4、受動型リミッター5、ロー
パスフィルター(LPF)6及び差動増幅器(オペアン
プ、演算増幅器)7の+側入力端子が上記の順で接続さ
れている。
【0016】又、サブウーファ装置の帰還系として、ス
ピーカ10のボイスコイル(振動系)の加速度を検出す
る加速度センサー11が、センサー増幅回路12を介し
て、差動増幅器7の−側入力端子に接続されている。そ
して、差動増幅器7の出力端子が、パワーアンプ8を介
して、スピーカ装置9に接続されている。スピーカ装置
9は、スピーカ10と、スピーカ10が備えられるキャ
ビネット(エンクロージャ、図示省略)等から構成され
ている。
【0017】サブウーファ装置では、図2に示すよう
に、再生周波数帯域が、スピーカ装置9としての最低共
振周波数(fo)よりも低い周波数まで拡大(補正)されて
いる。尚、上記拡大後の再生周波数帯域の低域カットオ
フ周波数を(fo') としている。又、図2では、減衰域特
性は12dB/octとされている。
【0018】ハイパスフィルター3は、音響信号におけ
る、上記拡大後(補正後)の再生周波数帯域以下の周波
数成分をカットするもので、そのカットオフ周波数(fh
p) は、上記低域カットオフ周波数(fo') と実質的に等
しくされている。ハイパスフィルター3としては、例え
ば、図3に示すような2次のハイパスフィルターが使用
される。該フィルターは、抵抗R11,R12と、コン
デンサC11,C12、差動増幅器16等から構成され
ている。ハイパスフィルター3として、図3に示すもの
と同様の特性を有する回路を使用しても良く、必要に応
じて、図3に示す回路等を、複数段、縦続接続してもよ
い。
【0019】入力系低域補正回路4は、ハイパスフィル
ター3とリミッター5間に介装されて、図4に示すよう
に、ハイパスフィルター3の出力信号における、スピー
カ装置9の最低共振周波数(fo)よりも低い周波数成分の
みを増幅する。尚、図4に示す例では、低域増強部のカ
ットオフ周波数は、上記低域カットオフ周波数(fo')、
即ち、ハイパスフィルターのカットオフ周波数と実質的
に等しくされ(これが望ましいが、このようにしなくて
もよい。)、周波数(fo') 以下の周波数成分の増幅率が
XdB(X≒12(fo/fo'))とされ、周波数(fo') 〜(f
o)における、増幅率の傾斜の傾きが12dB/octと
され、周波数(fo)以上の増幅率が0dBとされている。
【0020】入力系低域補正回路4は、例えば、図5に
示すように、抵抗R1〜R7、コンデンサC1〜C3、
差動増幅器18等から構成されている。差動増幅器18
の+側入力端子には、ハイパスフィルター3の出力端子
が、抵抗R1,R2を介して、接続され、抵抗R1,R
2の接続中点に、差動増幅器18の出力端子が、抵抗R
3,コンデンサC1を介して、接続されると共に、抵抗
R2と差動増幅器18の接続中点が、コンデンサC2を
介して、接地されている。又、差動増幅器18の−側入
力端子が、抵抗R4を介して、接地され、差動増幅器1
8と抵抗R4の接続中点と、差動増幅器18の出力端子
間に、抵抗R5とコンデンサC3が、並列状に介装され
ている。差動増幅器18の出力端子は、抵抗R6を介し
て、リミッター5の入力端子に接続され、抵抗R6とリ
ミッター5の接続中点は、抵抗R7を介して、ハイパス
フィルター3と抵抗R1の接続中点に接続されている。
尚、低域補正回路4として、図5に示す回路と同様の特
性を有する回路を使用してもよい。
【0021】受動型リミッター(ピークリミッター)5
は、入力系低域補正回路4とローパスフィルター6間に
介装されて、ローパスフィルター6への入力信号の振幅
制限を行うもので、例えば、下記の、のように構成
される。
【0022】 リミッター5が、図6に示すように、
抵抗Ra,Rd,Rsと、ツェナダイオードZDO1〜
ZDO4と、差動増幅器20とから構成され、差動増幅
器20の−側入力端子に、入力系低域補正回路4が、抵
抗Rsを介して、接続され、差動増幅器20の+側入力
端子が接地されている。差動増幅器20の出力端子は、
抵抗Rd,Raを介して、差動増幅器20と抵抗Rsの
接続中点に接続されている。差動増幅器20と抵抗Rd
の接続中点は、アノード同士が接続されたツェナダイオ
ードZDO1,ZDO2を介して、抵抗Rs,Raの接
続中点に接続されている。又、抵抗Rd,Raの接続中
点は、アノード同士が接続されたツェナダイオードZD
O3,ZDO4を介して、抵抗Rs,Raの接続中点に
接続されている。
【0023】 リミッター5が、図7に示すように、
抵抗Rd,Rsと、ツェナダイオードZDO1〜ZDO
4から構成され、抵抗Rsが、入力系低域補正回路4と
ローパスフィルター6間に介装され、抵抗Rsとローパ
スフィルター6の接続中点が、アノード同士が接続され
たツェナダイオードZDO1,ZDO2を介して、接地
されると共に、上記接続中点が、アノード同士が接続さ
れたツェナダイオードZDO3,ZDO4、抵抗Rdを
介して、接地されている。
【0024】リミッター5は、図8に示す特性を有し、
入力信号の振幅が、第1のレベル(Limit1)を越
えるまでは、利得が(略)1とされる。そして、入力信
号の振幅が第1のレベル(Limit1)を越えた際に
は、その超過分について、入力信号の振幅が大となるに
従って、利得を徐々に減少させて、出力信号の振幅を制
限し、入力信号の振幅が第2のレベル(Limit2)
を越えると、その超過分について、利得を零として、出
力信号の振幅を一定値とする。尚、第1のレベルは、ツ
ェナダイオードZDO1,ZDO2の特性により、又、
第2のレベルは、ツェナダイオードZDO3,ZDO4
の特性により、それぞれ、設定される。
【0025】ローパスフィルター6は、入力信号におけ
る、再生周波数帯域以上の周波数成分をカットするもの
で、ローパスフィルター6としては、例えば、図9に示
すような2次のローパスフィルターが使用される。該フ
ィルターは、抵抗R21,R22と、コンデンサC2
1,C22、オペアンプ22等から構成されている。
尚、ローパスフィルター6として、図9に示すものと同
様の特性を有する回路を使用しても良く、又、必要に応
じて、図9に示す回路等を、複数段、縦続接続してもよ
い。
【0026】又、センサー増幅回路12は、センサーア
ンプ13と、帰還系低域補正回路14により構成され、
センサーアンプ13は、加速度センサー11の検出信号
を増幅する。帰還系低域補正回路14は、入力系低域補
正回路4と(略)同一の伝達周波数特性を有し、センサ
ーアンプ13の出力信号における、スピーカ装置9の最
低共振周波数(fo)よりも低い周波数成分のみを増幅す
る。尚、帰還系低域補正回路14は、例えば、図5に示
すように構成される。
【0027】上記構成例によれば、入力端子1に入力さ
れた音響信号は、まず、レベル調整回路2で、レベル調
整されて、スピーカ10からの再生音量が決められた
後、ハイパスフィルター3に入力されて、音響信号にお
ける、目的とする再生周波数帯域以下の周波数成分が除
去される。ハイパスフィルター3の出力信号は、入力系
低域補正回路4に入力されて、上記出力信号における、
スピーカ装置9の最低共振周波数(fo)よりも低い周波数
成分のみが増幅された後、リミッター5に入力されて、
リミッター5により、ローパスフィルター6への入力信
号の振幅制限が行われる。
【0028】リミッター5の出力信号はローパスフィル
ター6に入力され、上記出力信号における、再生周波数
帯域以上の周波数成分がカットとされて、リミッター5
による振幅制限時に発生した高調波成分がカットされ、
差動増幅器7の+側入力端子に入力される。一方、スピ
ーカ10のボイスコイルの加速度が加速度センサー11
により検出され、この検出信号が、センサーアンプ13
により増幅された後、帰還系低域補正回路14に入力さ
れて、信号における、スピーカ装置9の最低共振周波数
(fo)よりも低い周波数成分のみが増幅された後、差動増
幅器7の−側入力端子に入力される。
【0029】そして、差動増幅器7で、各入力端子に入
力された信号の電位差に応じて、信号が増幅された後、
差動増幅器7からの出力信号が、パワーアンプ8によ
り、増幅されて、スピーカ10が駆動される。
【0030】上記のようにして、再生周波数帯域を、最
低共振周波数(fo)よりも低い周波数まで拡大できると共
に、モーショナルフィードバック(MFB)作用によ
り、再生音の歪みを取り除くことができる。
【0031】ところで、ローパスフィルター6、帰還系
低域補正回路14及び加速度センサー11の各出力信号
電圧を、それぞれ、Vr,Vb,Vsとすると、これら
は、下記の式(1)(2)(3)で表される。
【0032】 Vr=Hhp・Hlc・Hlp・Es (1) Vb=Hsa・Hlc・Vs (2) Vs=Hss・A1・A2・(Vr−Vb) (3) 但し、Es:ハイパスフィルター3の入力信号電圧 Hhp:ハイパスフィルター3の伝達関数 Hlc:入力系と帰還系の低域補正回路4,14の伝達
関数 Hlp:ローパスフィルター6の伝達関数 Hsa:センサーアンプ13の伝達関数 Hss:パワーアンプ8の出力端子から加速度センサー
11の出力端子までの伝達関数 A1:差動増幅器7の利得 A2:パワーアンプ8の利得
【0033】式(1)(2)(3)から、VsとEsの
関係を求めると、下記の式(4)のようになる。 Vs/Es=(Hss・A1・A2・Hhp・Hlc・Hlp)/(1+A1 ・A2・Hss・Hsa・Hlc) (4) 式(4)で、A1、A2が十分に大きく、(A1・A2
・Hss・Hsa・Hlc)が1より十分大きいとする
と、式(4)は、下記の式(5)のように簡略化でき
る。 Vs/Es=(Hhp・Hlp)/Hsa (5) 式(5)において、Hsaは基本的にフラットな特性で
あるので、加速度センサー11の出力信号電圧Vs、即
ち、スピーカ10のボイスコイルの加速度は(Hhp・
Hlp)で決まる周波数特性となる。
【0034】次に、パワーアンプ8の出力信号電圧をV
o、ローパスフィルター6の入力信号電圧をV1とする
と、Vo=Vs/Hss、Vl=Hhp・Hlc・Es
であるので、VoとV1の関係は、下記の式(6)とな
る。 (Hss・Vo・Hhp・Hlc)/Vl=(Hhp・Hlp)/Hsa (6) 式(6)より、VoとV1の比の値を求めると、下記の
式(7)のようになる。 Vo/Vl=Hlp/(Hss・Hsa・Hlc) (7)
【0035】式(7)で、(Hss・Hlc)は、再生
周波数帯域の拡大後(補正後)の特性で、低域カットオ
フ周波数(fo') 以下の周波数では増強特性となるが、ハ
イパスフィルター3により、音響信号における、低域カ
ットオフ周波数(fo') 以下の周波数成分は予めカットさ
れているので、(Hss・Hlc)は略フラットな特性
となる。又、Hsaは上記のように基本的にフラットな
特性であるので、図10に示すように、Vo/Vl、即
ち、増幅率Avは再生周波数帯域において実質的にフラ
ットな特性となる。尚、図10において、周波数(flp)
は、ローパスフィルター6のカットオフ周波数である。
【0036】上記のように、音響信号入力系に、スピー
カ装置9の最低共振周波数(fo)よりも低い周波数まで、
再生周波数帯域を拡大するに必要な入力系低域補正回路
4を備えると共に、帰還系に、伝達周波数特性が上記入
力系低域補正回路4と略同一の帰還系低域補正回路14
を備えたので、入力系低域補正回路4の出力端子からパ
ワーアンプ8の出力端子までの伝達周波数特性を、再生
周波数帯域において概略フラットとできる。従って、パ
ワーアンプ8等に帰還型リミッターを備える必要はな
く、入力系低域補正回路4とローパスフィルター6間
に、上記のような受動型リミッターを介装できて、リミ
ッター5による振幅制限時に発生した高調波成分をロー
パスフィルター6によりカットできる。
【0037】図11及び図12は本発明の実施の形態の
第2例を示し、MFB型オーディオ再生装置に、可変抵
抗器VRと補正後低域特性模擬回路(補償回路)24が
備えられている。可変抵抗器VRは、抵抗体26と、抵
抗体26上を摺動する摺動子27を有する。抵抗体26
の摺動方向一端には、センサー増幅回路12の出力端
子、即ち、帰還系低域補正回路14の出力端子が接続さ
れ、抵抗体26の摺動方向他端には、パワーアンプ8の
出力端子が上記低域特性模擬回路24を介して接続さ
れ、摺動子27が差動増幅器7の−側入力端子に接続さ
れている。
【0038】低域特性模擬回路24の伝達周波数特性
は、パワーアンプ8の出力端子からセンサー増幅回路1
2の出力端子(帰還系低域補正回路14の出力端子)ま
での伝達周波数特性と(略)同一とされている。即ち、
低域特性模擬回路24の伝達関数をHsimとした場合
に、Hsimが、(Hss・Hsa・Hlc)と(略)
同一とされ、帰還系低域補正回路の出力信号電圧Vb
と、低域特性模擬回路24の出力信号電圧Vb’が
(略)同一とされている。尚、パワーアンプ8の出力端
子からセンサーアンプ13の出力端子までの伝達周波数
特性は、2次のハイパスフィルターと略同じであり、セ
ンサーアンプ13の伝達周波数特性は再生周波数帯域に
おいて基本的にフラットであるので、センサーアンプ1
3と帰還系低域補正回路14から成るセンサー増幅回路
12の伝達周波数特性は、カットオフ周波数が上記低域
カットオフ周波数(fo') とされた2次のハイパスフィル
ターと略同じとなる。
【0039】従って、低域特性模擬回路24を、例え
ば、図12に示すように、レベル調整部と2次のハイパ
スフィルター、即ち、抵抗R31,R32,R34,R
35と、抵抗体29と該抵抗体29上を摺動する摺動子
30を有する可変抵抗器VR33と、コンデンサC3
1,32と、差動増幅器32,33等から構成できる。
このものでは、パワーアンプ8の出力端子に、抵抗R3
1,可変抵抗器R33の抵抗体29及び抵抗R32が上
記の順で接続されて、抵抗R32が接地されている。差
動増幅器32の+側入力端子には、可変抵抗器VR33
の摺動子30が接続され、差動増幅器32の−側入力端
子には、差動増幅器32の出力端子が接続されている。
差動増幅器33の+側入力端子には、差動増幅器32の
出力端子が、コンデンサC31,C32を介して接続さ
れ、コンデンサC31,C32の接続中点に、差動増幅
器33の出力端子が抵抗R34を介して接続され、コン
デンサC32と差動増幅器33の接続中点が、抵抗R3
5を介して、接地されている。差動増幅器33の−側入
力端子には、差動増幅器33の出力端子が接続されると
共に、この出力端子が可変抵抗器VRの抵抗体26に接
続されている。
【0040】上記構成例では、可変抵抗器VRの摺動子
27を抵抗体26上を摺動させれば、差動増幅器7に入
力されるMFB量を調整できる。又、MFB量と低域特
性模擬回路24の帰還量の和、即ち、差動増幅器7への
帰還量を常に一定にできると共に、低域特性模擬回路2
4の伝達周波数特性を、パワーアンプ8の出力端子から
センサー増幅回路12の出力端子までの伝達周波数特性
と(略)同一としたので、帰還系全体、即ち、MFB型
オーディオ再生装置の周波数特性を、常時、(略)一定
とできる。従って、MFB型オーディオ再生装置の周波
数特性を殆ど(全く)変えること無く、MFB量を調整
でき、MFBの効果を確認できる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
モーショナルフィードバック(MFB)作用に悪影響を
及ぼすことなく、下記の2つの効果を奏することができ
る。 再生周波数帯域を、最低共振周波数よりも低い周波
数まで拡大できる。 入力系低域補正回路の出力端子からパワーアンプの
出力端子までの伝達周波数特性を、再生周波数帯域にお
いて略フラットとできる。従って、パワーアンプ等に帰
還型リミッターを備える必要はなく、入力系低域補正回
路とローパスフィルター間に、受動型リミッターを介装
できて、リミッターによる振幅制限時に発生した高調波
成分をローパスフィルターによりカットできる。
【0042】請求項3によれば、MFB型オーディオ再
生装置の周波数特性を殆ど変えること無く、MFB量を
調整でき、MFBの効果を確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示すブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の第1例における、補正前
と補正後の音圧周波数特性を示すグラフである。
【図3】図1のハイパスフィルターの回路図である。
【図4】図1の入力系低域補正回路の増幅率と周波数の
関係を示すグラフである。
【図5】図1の入力系低域補正回路の回路図である。
【図6】図1のリミッターの回路図の一例である。
【図7】図1のリミッターの回路図の他例である。
【図8】図1のリミッターの入力振幅と出力振幅の関係
を示すグラフである。
【図9】図1のローパスフィルターの回路図である。
【図10】本発明の実施の形態の第1例における、増幅
率と周波数の関係を示すグラフである。
【図11】本発明の実施の形態の第2例を示すブロック
図である。
【図12】図12の補正後低域特性模擬回路の回路図で
ある。
【図13】第1従来例を示すブロック図である。
【図14】第2従来例を示すブロック図である。
【図15】第2従来例における、増幅率と周波数の関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 入力端子 3 ハイパスフィルター 4 入力系低域補正回路 5 受動型リミッター 6 ローパスフィルター 7 差動増幅器 8 パワーアンプ 9 スピーカ装置 10 スピーカ 11 加速度センサー 12 センサー増幅回路 13 センサーアンプ 14 帰還系低域補正回路 24 低域特性模擬回路 VR 可変抵抗器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号の入力端子に、ハイパスフィル
    ター、ローパスフィルター及び差動増幅器の一方の入力
    端子が上記の順で接続され、 スピーカ装置の振動系の加速度を検出する加速度センサ
    ーが、センサー増幅回路を介して、差動増幅器の他方の
    入力端子に接続され、 差動増幅器の出力端子が、パワーアンプを介して、スピ
    ーカ装置に接続されたものにおいて、 ハイパスフィルターとローパスフィルター間に、ハイパ
    スフィルターの出力信号における、スピーカ装置の最低
    共振周波数よりも低い周波数成分を増幅する入力系低域
    補正回路が介装され、 センサー増幅回路に、入力系低域補正回路と略同一の伝
    達周波数特性を有し且つ加速度センサーの検出信号にお
    ける、スピーカ装置の最低共振周波数よりも低い周波数
    成分を増幅する帰還系低域補正回路が備えられたことを
    特徴とするMFB型オーディオ再生装置。
  2. 【請求項2】 入力系低域補正回路とローパスフィルタ
    ー間に、ローパスフィルターへの入力信号の振幅を制限
    する受動型リミッターが介装された請求項1記載のMF
    B型オーディオ再生装置。
  3. 【請求項3】 摺動子が抵抗体上を摺動する可変抵抗器
    が備えられ、 摺動子が差動増幅器の他方の入力端子に接続され、 抵抗体の摺動方向一端に、センサー増幅回路の出力端子
    が接続され、 抵抗体の摺動方向他端に、パワーアンプの出力端子が低
    域特性模擬回路を介して接続され、 低域特性模擬回路の伝達周波数特性が、パワーアンプの
    出力端子からセンサー増幅回路の出力端子までの伝達周
    波数特性と略同一とされた請求項1又は2記載のMFB
    型オーディオ再生装置。
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