JP4804916B2 - 昇圧装置 - Google Patents

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この発明は、昇圧装置に関する。
従来、例えば電気負荷であるモータに対し、モータの駆動状態では電源電圧を昇圧して得た出力電圧をモータに印加し、モータの回生状態ではモータから出力される回生電流を回収する双方向の昇圧回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この昇圧回路は、一端が電源に接続されて電源電圧が印加されるコイルと、このコイルの他端を接地または開放する第1のFETと、コイルの他端に接続される第2のFETと、この第2のFETの出力側に接続される平滑コンデンサとを備えて構成されている。
特開2003−244943号公報
ところで、上記従来技術に係る昇圧回路においては、例えば昇圧回路の出力電圧に対する目標値である目標出力電圧と実際の出力電圧との差分や、例えば各FETのドレイン電圧等と、所定の各判定閾値とを比較することによって、各FETのオープン故障やショート故障等の異常を検知する方法が知られている。
しかしながら、このような昇圧回路においては、各FETのオン/オフ状態に加えて、昇圧回路の動作状態(例えば、回生動作等)が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知すると共に、昇圧回路を構成する各構成要素の状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを適切に検知することが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、昇圧装置の動作状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知すると共に、昇圧装置を構成する各構成要素の状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを適切に検知することが可能な昇圧装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の昇圧装置は、一端が電源(例えば、実施の形態でのバッテリ11)に接続されて電源電圧が印加されるコイル(例えば、実施の形態でのコイル12)と、該コイルの他端を接地または開放する第1のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第1トランジスタ13)と、前記コイルの他端に接続される第2のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第2トランジスタ14a)と、該第2のスイッチング素子の出力側(例えば、実施の形態での出力端子Vout側)に接続される平滑コンデンサ(例えば、実施の形態での平滑コンデンサ15)とを備える昇圧装置であって前記昇圧装置が通常の動作状態であり、前記コイルから出力される電流(例えば、実施の形態での電流IC)の平均値が所定値以下である場合に前記コイルに流れる電流の検出結果に基づき、回生動作は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する診断手段(例えば、実施の形態での状態診断部20)を備え、前記診断手段は、前記コイルに流れる電流が0をまたぐ場合に、回生動作は正常であると診断することを特徴としている。
上記の昇圧装置によれば、昇圧装置の出力電圧が印加される電気負荷の負荷状態がゼロを含む相対的に低い状態である場合には、各スイッチング素子のオン/オフ状態に応じてコイルに流れる電流は符号が正/負に変化する三角波となることから、例えば電流値が最小値となるボトムタイミングにおいて、電流の符号が負であれば、昇圧装置の回生動作は正常であると判断することができる。これにより、昇圧装置の動作状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知することができる。しかも、昇圧装置の正常または異常を診断する際には、昇圧装置の状態を特別な状態に設定する必要無しに、通常の動作状態における所定のタイミング、つまり電気負荷の負荷状態が相対的に低く、かつ、コイルに流れる電流がボトムタイミングとなるタイミングで診断処理を実行することができる。
また、請求項2に記載の本発明の昇圧装置は、一端が電源(例えば、実施の形態でのバッテリ11)に接続されて電源電圧が印加されるコイル(例えば、実施の形態でのコイル12)と、該コイルの他端を接地または開放する第1のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第1トランジスタ13)と、前記コイルの他端に接続される第2のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第2トランジスタ14a)と、該第2のスイッチング素子の出力側に接続される平滑コンデンサ(例えば、実施の形態での平滑コンデンサ15)とを備える昇圧装置であって前記昇圧装置が初期作動時に、前記第2のスイッチング素子のコイル側の電圧よりも前記第2のスイッチング素子の出力側(例えば、実施の形態での出力端子Vout側)の電圧が高くなるように設定し、前記コイルに流れる電流が回生電流である場合に、回生動作は正常であると診断する診断手段(例えば、実施の形態での状態診断部20)を備えることを特徴としている。
上記の昇圧装置によれば、第2のスイッチング素子のコイル側の電圧よりも第2のスイッチング素子の出力側の電圧が高くなるように設定して、昇圧装置の出力側から入力側へと向かいコイルに回生電流が流れる状態とすることにより、昇圧装置の動作状態、特に、回生動作が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知することができる。
また、請求項3に記載の本発明の昇圧装置は、一端が電源(例えば、実施の形態でのバッテリ11)に接続されて電源電圧が印加されるコイル(例えば、実施の形態でのコイル12)と、該コイルの他端を接地または開放する第1のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第1トランジスタ13)と、前記コイルの他端に接続される第2のスイッチング素子(例えば、実施の形態での第2トランジスタ14a)と、該第2のスイッチング素子の出力側に接続される平滑コンデンサ(例えば、実施の形態での平滑コンデンサ15)とを備える昇圧装置であって前記昇圧装置が通常の動作状態であり、前記コイルに流れる電流のピーク値(例えば、実施の形態でのピーク電流値IP)とボトム値(例えば、実施の形態でのボトム電流値IB)の時間変化率(例えば、実施の形態での変化量(IP−IB)/T)が前記スイッチング素子のオン/オフ状態の切り替えタイミングに応じた所定範囲内である場合に、前記コイルは正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断するコイル診断手段(例えば、実施の形態での状態診断部20)を備えることを特徴としている。
上記の昇圧装置によれば、各スイッチング素子のオン/オフ状態に応じてコイルに流れる電流は最大値(ピーク値)と最小値(ボトム値)との間で変化する三角波となることから、例えばコイルに流れる電流のピーク値とボトム値の時間間隔または時間変化率が、各スイッチング素子のオン/オフ状態の切換タイミングに応じた時間特性を有する場合には、コイルは正常であると判断することができる。これにより、昇圧装置の動作状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かに加えて、昇圧装置を構成する構成要素であるコイルの状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを適切に検知することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明の昇圧装置によれば、昇圧装置の状態を特別な状態に設定する必要無しに、通常の動作状態での所定のタイミングで、昇圧装置の動作状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知することができる。
また、請求項2に記載の本発明の昇圧装置によれば、昇圧装置の動作状態、特に、回生動作が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知することができる。
また、請求項3に記載の本発明の昇圧装置によれば、昇圧装置の動作状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かに加えて、昇圧装置を構成する構成要素であるコイルの状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを適切に検知することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る昇圧装置について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による昇圧装置10は、例えば車両の運転者の手動操舵力を補助するパワーステアリング用のアシストトルクをモータMから出力させる電動パワーステアリング装置に具備され、この電動パワーステアリング装置1は、例えば図1に示すように、モータMと、モータ駆動部2とを備えて構成され、モータ駆動部2は、例えばトランジスタのスイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるHブリッジ等のブリッジ回路を具備し、昇圧装置10から供給される直流電力に基づき、パルス幅変調(PWM)により各スイッチング素子をオン/オフ駆動させ、モータMの各相への通電を順次転流させる。
この実施の形態に係る昇圧装置10は、一端が電源であるバッテリ11に接続されて電源電圧が印加されるコイル12と、このコイル12の他端を接地または開放する第1のスイッチング素子であって、例えばnチャンネル型MOSFET(Metal Oxide Semi-conductor Field Effect Transistor)等の第1トランジスタ13と、コイル12の他端に接続される第2のスイッチング素子であって、例えばnチャンネル型MOSFET等の第2トランジスタ14aおよびダイオード14bと、第2トランジスタ14aの出力側に接続される平滑コンデンサ15と、コイル12に流れる電流ICを検出するコイル電流センサ16と、第1トランジスタ13のドレイン側の電圧VAを検出する第1電圧センサ17と、第2トランジスタ14aのドレイン側の電圧VBを検出する第2電圧センサ18と、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態を制御する各駆動信号S1,S2を供給する駆動制御部19と、状態診断部20とを備えて構成されている。
コイル12の一端は、入力端子Vinであるバッテリ11の正極側端子に接続され、コイル12の他端は、第1トランジスタ13のドレインおよび第2トランジスタ14aのソースに接続されている。そして、第1トランジスタ13のソースは、接地されたバッテリ11の負極側端子に接続されている。
また、第2トランジスタ14aのドレインは、出力端子Voutに接続されると共に、平滑コンデンサ15を介して接地されている。
そして、各トランジスタ13,14aのゲートには、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態を制御するパルスからなる各駆動信号S1,S2が駆動制御部19から入力されている。
この昇圧装置10において、駆動制御部19から入力される駆動信号S1によって第1トランジスタ13がオン状態に設定されると共に、駆動制御部19から入力される駆動信号S2によって第2トランジスタ14aがオフ状態に設定され、順次、バッテリ11の正極側端子、コイル12、第1トランジスタ13、バッテリ11の負極側端子へと電流が流れ、コイル12が直流励磁されて磁気エネルギーが蓄積される。
そして、駆動制御部19から入力される駆動信号S1によって第1トランジスタ13がオフ状態に設定されると共に、駆動制御部19から入力される駆動信号S2によって第2トランジスタ14aがオン状態に設定されると、コイル12に流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてコイル12の両端間に起電圧(誘導電圧)が発生し、コイル12に蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧が電源電圧(つまり、バッテリ電圧)に重畳されて、バッテリ11からの入力電圧値よりも高い電圧がコイル12から出力され、第2トランジスタ14aを介して出力端子Voutへ電流が出力される。
なお、駆動制御部19から入力される駆動信号S2によって第2トランジスタ14aがオン状態に設定される直前では、ダイオード14bを介して出力端子Voutへ電流が出力されるようになっている。
また、昇圧装置10の昇圧動作時においては、例えば、各トランジスタ13,14aのオン/オフのデューティー比(つまりオン/オフ状態の比率)に応じて、昇圧装置10の出力電圧が適宜の値となるように制御されている。
一方、昇圧装置10の回生動作時においては、例えば、第1トランジスタ13のオフ状態の設定が維持されると共に、第2トランジスタ14aのオン状態の設定が維持されるように制御される。
また、各トランジスタ13,14aは、同時にオン状態となることが禁止され、第1トランジスタ13のオン状態の時間は、第2トランジスタのオフ状態の時間よりも短くなるように設定され、各トランジスタ13,14aが同時にオフ状態となる適宜のデッドタイムが設けられている。このため、各トランジスタ13,14aの各動作の過渡状態においても、各トランジスタ13,14aのオン状態が重複することがなく、出力側の相対的な高電圧に応じて電流が逆流してしまうことは防止されている。
平滑コンデンサ15は、コイル12から印加される電圧によって蓄電を行うと共に、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態の切換によって発生する電圧変動を平滑化する。
駆動制御部19は、例えば外部の制御装置や、後述する状態診断部20等から入力される制御指令に応じて各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態を指示するパルスを出力する。
状態診断部20は、後述するように、例えば昇圧装置10の起動時あるいは昇圧装置10の作動状態での所定のタイミング等において、コイル12から出力される電流の平均値が所定値以下である場合、つまり電気負荷であるモータMの負荷が相対的に小さい場合には、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態に応じてコイル12に流れる電流が最小値となるボトムタイミングにおいて、コイル12に流れる回生電流の検出結果に基づき、回生動作は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する。
また、状態診断部20は、後述するように、例えば昇圧装置10の起動時において、駆動制御部19による各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態の切換による昇圧動作によって強制的に第2トランジスタ14aのコイル12側の電圧(つまり第1電圧センサ17の検出結果)よりも第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧(出力電圧、つまり第2電圧センサ18の検出結果)が高くなるように、かつ、第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧が、昇圧装置10の回生動作の実行が開始される際の所定の出力電圧である初期出力電圧と同等の値となるように設定し、この状態でコイル12に流れる回生電流の検出結果に基づき、回生動作は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する。
なお、状態診断部20は、出力電圧が初期出力電圧以上となった場合に、駆動制御部19から出力される駆動信号S1によって第1トランジスタ13のオフ状態の設定を維持すると共に、駆動制御部19から出力される駆動信号S2によって第2トランジスタ14aのオン状態の設定を維持し、昇圧装置10の回生動作の実行を開始するようになっている。
また、状態診断部20は、後述するように、例えば昇圧装置10の起動時あるいは昇圧装置10の作動状態での所定のタイミングにおいて、コイル12に流れる電流のピーク値とボトム値の時間間隔または時間変化率に基づき、コイル12は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する。
本実施の形態による昇圧装置10は上記構成を備えており、次に、この昇圧装置10の動作について説明する。
以下に、例えば昇圧装置10の起動時あるいは昇圧装置10の作動状態での所定のタイミング等において、昇圧装置10の回生動作は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する処理について説明する。
先ず、例えば図2に示すステップS01においては、例えば外部の制御装置や状態診断部20等から入力される制御指令に応じて各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態を指示するパルスを出力する。
次に、ステップS02においては、電気負荷であるモータMの負荷が相対的に小さい低負荷状態であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS03に進む。
そして、ステップS03においては、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態に応じてコイル12を流れる電流の電流値が最小値となるボトムタイミング(例えば、図3に示す時刻tb、つまり第1トランジスタ13がオンとなるタイミング)であるか否かを判定する。
ステップS03の判定結果が「NO」の場合には、ステップS03の処理を繰り返す。
一方、ステップS03の判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
そして、ステップS04においては、コイル電流センサ16から出力される検出信号をボトム電流値IBとして取得する。
そして、ステップS05においては、ボトム電流値IBがゼロ未満、つまり符号が負であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS10に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまりコイル12に回生電流が流れていることが検出された場合には、ステップS06に進む。
そして、ステップS06においては、正常カウンタ値Nnに1を加算して得た値を、新たに正常カウンタ値Nnとして設定する。
そして、ステップS07においては、正常カウンタ値Nnが所定の判定閾値Nnthよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS02に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS08に進む。
そして、ステップS08においては、回生動作が正常であると判定する。
そして、ステップS09においては、診断処理を終了し、一連の処理を終了する。
また、ステップS10においては、異常カウンタ値Naに1を加算して得た値を、新たに異常カウンタ値Naとして設定する。
そして、ステップS11においては、異常カウンタ値Naが所定の判定閾値Nathよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS02に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS12に進む。
そして、ステップS12においては、回生動作が異常であると判定し、上述したステップS09に進む。
以下に、例えば昇圧装置10の起動時等において、昇圧装置10の回生動作は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する処理について説明する。
先ず、例えば図4に示すステップS20においては、初期出力電圧の設定(昇圧)を行う。例えば、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態の切換による昇圧動作によって、強制的に、第2トランジスタ14aのコイル12側の電圧よりも第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧が高くなるように、かつ、第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧(出力電圧)が、昇圧装置10の回生動作の実行が開始される際の所定の出力電圧である初期出力電圧と同等の値となるように設定する。
次に、ステップS21において、昇圧装置10の回生動作の実行を開始する。
次に、ステップS22においては、出力電圧は、例えば初期出力電圧よりも大きい所定電圧以上であるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS23に進み、このステップS23においては、出力電圧が過剰に増大したと判断し、回生動作が異常であると判定する。
そして、ステップS24においては、診断処理を終了し、一連の処理を終了する。
また、ステップS25においては、コイル電流センサ16から出力される検出信号に基づき、コイル12に回生電流が流れていることが検出されたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS26に進み、このステップS26においては、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態の切換による昇圧動作によって、強制的に出力電圧を、例えば所定電圧だけ増大させ、上述したステップS22に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS27に進む。
そして、ステップS27においては、正常カウンタ値Nnに1を加算して得た値を、新たに正常カウンタ値Nnとして設定する。
そして、ステップS28においては、正常カウンタ値Nnが所定の判定閾値Nnthよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS25に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS29に進む。
そして、ステップS29においては、回生動作が正常であると判定し、上述したステップS24に進む。
以下に、例えば昇圧装置10の起動時あるいは昇圧装置10の作動状態での所定のタイミング等において、昇圧装置10の構成要素であるコイル12は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する処理について説明する。
先ず、例えば図5に示すステップS31においては、例えば外部の制御装置や状態診断部20等から入力される制御指令に応じて各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態を指示するパルスを出力する。
次に、ステップS32においては、コイル電流センサ16から出力される検出信号に基づき、コイル12に流れる電流が所定の閾電流以上であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS38に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS33に進む。
そして、ステップS33においては、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態を切り換える昇圧動作の実行を停止する。
そして、ステップS34においては、電流過大カウンタ値Niに1を加算して得た値を、新たに電流過大カウンタ値Niとして設定する。
そして、ステップS35においては、電流過大カウンタ値Niが所定の判定閾値Nithよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS31に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS36に進む。
そして、ステップS36においては、コイル12が異常であると判定する。
そして、ステップS37においては、診断処理を終了し、一連の処理を終了する。
また、ステップS38においては、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態に応じてコイル12を流れる電流の電流値が最大値となるピークタイミング(例えば、図3に示す時刻tp、つまり第1トランジスタ13がオフとなるタイミング)であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS32に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS39に進む。
そして、ステップS39においては、コイル電流センサ16から出力される検出信号をピーク電流値IPとして取得する。
また、ステップS40においては、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態に応じてコイル12を流れる電流の電流値が最小値となるボトムタイミング(例えば、図3に示す時刻tb、つまり第1トランジスタ13がオンとなるタイミング)であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS40の処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS41に進む。
そして、ステップS41においては、コイル電流センサ16から出力される検出信号をボトム電流値IBとして取得する。
そして、ステップS42においては、ピークタイミングとボトムタイミングとの間の時間間隔Tを取得する。
そして、ステップS43においては、例えばボトム電流値IBからピーク電流値IPへの時間変化量(IP−IB)/Tが所定値K1よりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS44に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS45に進む。
そして、ステップS44においては、例えばボトム電流値IBからピーク電流値IPへの時間変化量(IP−IB)/Tが所定値K2よりも小さいか否かを判定する。
ステップS44の判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS47に進む。
一方、ステップS44の判定結果が「YES」の場合には、ステップS45に進む。
なお、各所定値K1,K2は、例えばバッテリ11からの入力電圧値、各トランジスタ13,14aのオン時間、コイル12のインダクタンス値に応じた値である。
そして、ステップS45においては、異常カウンタ値Naに1を加算して得た値を、新たに異常カウンタ値Naとして設定する。
そして、ステップS46においては、異常カウンタ値Naが所定の判定閾値Nathよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、上述したステップS36に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS43に戻る。
また、ステップS47においては、正常カウンタ値Nnに1を加算して得た値を、新たに正常カウンタ値Nnとして設定する。
そして、ステップS48においては、正常カウンタ値Nnが所定の判定閾値Nnthよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS43に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS49に進む。
そして、ステップS49においては、コイル12が正常であると判定し、上述したステップS37に進む。
上述したように、本実施の形態による昇圧装置10によれば、昇圧装置10の出力電圧が印加される電気負荷の負荷状態がゼロを含む相対的に低い低負荷状態である場合には、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態に応じてコイル12に流れる電流は符号が正/負に変化する三角波となることから、例えば電流値が最小値となるボトムタイミングにおいて、コイル12を流れる電流の符号が負であれば、昇圧装置10の回生動作は正常であると判断することができる。
これにより、昇圧装置10の動作状態、特に回生動作が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、直接的かつ迅速に検知することができる。
しかも、昇圧装置10の正常または異常を診断する際には、昇圧装置10の状態を特別な状態に設定する必要無しに、通常の動作状態における所定のタイミング、つまり電気負荷の負荷状態が相対的に低く、かつ、コイル12に流れる電流が最低値となるボトムタイミングで診断処理を容易に実行することができる。
また、例えば昇圧装置10の起動時等において、強制的に、第2トランジスタ14aのコイル12側の電圧よりも第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧が高くなるように設定して、診断処理を実行する場合には、回生動作が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを、容易に精度良く検出することができる。
また、コイル12が正常であれば、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態に応じてコイル12に流れる電流はピーク電流値IPとボトム電流値IBとの間で三角波状に変化することから、この変化の時間特性が、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態の切換タイミングに応じた時間特性を有するか否かを判定することにより、昇圧装置10を構成する構成要素であるコイル12の状態が正常であるか否か、或いは異常であるか否かを適切かつ容易に検知することができる。
なお、上述した実施の形態において、強制的に第2トランジスタ14aのコイル12側の電圧よりも第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧が高くなるように設定する際には、例えば昇圧装置10の昇圧動作によって第2トランジスタ14aの出力端子Vout側の電圧を増大させてもよい。
なお、上述した実施の形態においては、例えばステップS43およびステップS44に示すように、ボトム電流値IBからピーク電流値IPへの時間変化量(IP−IB)/Tが所定値K1よりも大きいか否か、あるいは所定値K2よりも小さいか否かを判定するとしたが、これに限定されず、例えば、単にピークタイミングとボトムタイミングとの間の時間間隔Tが、各トランジスタ13,14aのオン/オフ状態の切換タイミングに応じた所定時間よりも大きいか否かを判定してもよい。
本発明の実施の形態に係る昇圧装置の構成図である。 図1に示す昇圧装置の動作を示すフローチャートである。 各スイッチング素子のオン/オフ状態に応じてコイルに流れる電流の一例を示すグラフ図である。 図1に示す昇圧装置の動作を示すフローチャートを示す図である。 図1に示す昇圧装置の動作を示すフローチャートを示す図である。
符号の説明
10 昇圧装置
12 コイル
13 第1トランジスタ(第1のスイッチング素子)
14a 第2トランジスタ(第2のスイッチング素子)
15 平滑コンデンサ
20 状態診断部(診断手段、コイル診断手段)

Claims (3)

  1. 一端が電源に接続されて電源電圧が印加されるコイルと、
    該コイルの他端を接地または開放する第1のスイッチング素子と、
    前記コイルの他端に接続される第2のスイッチング素子と、
    該第2のスイッチング素子の出力側に接続される平滑コンデンサとを備える昇圧装置であって
    前記昇圧装置が通常の動作状態であり、前記コイルから出力される電流の平均値が所定値以下である場合に前記コイルに流れる電流の検出結果に基づき、回生動作は正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断する診断手段を備え、
    前記診断手段は、前記コイルに流れる電流が0をまたぐ場合に、回生動作は正常であると診断することを特徴とする昇圧装置。
  2. 一端が電源に接続されて電源電圧が印加されるコイルと、
    該コイルの他端を接地または開放する第1のスイッチング素子と、
    前記コイルの他端に接続される第2のスイッチング素子と、
    該第2のスイッチング素子の出力側に接続される平滑コンデンサとを備える昇圧装置であって
    前記昇圧装置が初期作動時に、前記第2のスイッチング素子のコイル側の電圧よりも前記第2のスイッチング素子の出力側の電圧が高くなるように設定し、前記コイルに流れる電流が回生電流である場合に、回生動作は正常であると診断する診断手段を備えることを特徴とする昇圧装置。
  3. 一端が電源に接続されて電源電圧が印加されるコイルと、
    該コイルの他端を接地または開放する第1のスイッチング素子と、
    前記コイルの他端に接続される第2のスイッチング素子と、
    該第2のスイッチング素子の出力側に接続される平滑コンデンサとを備える昇圧装置であって
    前記昇圧装置が通常の動作状態であり、前記コイルに流れる電流のピーク値とボトム値の時間変化率が前記スイッチング素子のオン/オフ状態の切り替えタイミングに応じた所定範囲内である場合に、前記コイルは正常であるか否か、或いは異常であるか否かを診断するコイル診断手段を備えることを特徴とする昇圧装置。
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