JP6131874B2 - インバータ回路の故障検出方法、駆動装置及びモータ駆動システム - Google Patents

インバータ回路の故障検出方法、駆動装置及びモータ駆動システム Download PDF

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本発明は、並列に接続された複数のスイッチング素子が上アームと下アームのそれぞれに設けられたスイッチング回路を有するインバータ回路の故障検出方法、駆動装置及びモータ駆動システムに関する。
従来、並列に接続された複数のスイッチング素子が上アームと下アームのそれぞれに設けられたスイッチング回路を有するインバータ装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このインバータ装置は、並列に接続された複数のスイッチング素子の中間に配置された温度検出センサによって、それらの複数のスイッチング素子のオープン故障を検出するものである。
特開2012−75279号公報
しかしながら、上述の従来技術では、並列に接続されたスイッチング素子群毎に温度検出センサが必要であるため、オープン故障を簡易な構成で検出できず、コストが上昇するおそれがある。
そこで、並列に接続された各スイッチング素子のオープン故障を検出する構成を簡易化できる、インバータ回路の故障検出方法、駆動装置及びモータ駆動システムの提供を目的とする。
一つの案では、
並列に接続された複数のスイッチング素子が上アームと下アームのそれぞれに設けられ、前記上アームと前記下アームとが直列に接続されて設けられたスイッチング回路を複数相有するインバータ回路の故障検出方法であって、
前記上アームと前記下アームのいずれか一方のアームの駆動中に、前記一方のアームに設けられた前記複数のスイッチング素子のうち一部のスイッチング素子の駆動を停止し、
前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記一方のアームと同相のスイッチング回路に設けられた他方のアームに流れることが検出されたとき、前記一方のアームに設けられた前記複数のスイッチング素子のうち前記一部のスイッチング素子とは別のスイッチング素子がオープン故障していると判定する、インバータ回路の故障検出方法が提供される。
一態様によれば、並列に接続された各スイッチング素子のオープン故障を検出する構成を簡易化できる。
駆動装置及びモータ駆動システムの一例を示す構成図 インバータ回路の故障検出方法の一例を示すフローチャート 上アームの片側のスイッチング素子のオープン故障の検出方法の一例を説明するための図 上アームの片側のスイッチング素子がオープン故障していないときの各波形の一例を示すタイミングチャート 上アームの片側のスイッチング素子がオープン故障しているときの各波形の一例を示すタイミングチャート 下アームの片側のスイッチング素子のオープン故障の検出方法の一例を説明するための図 下アームの片側のスイッチング素子がオープン故障していないときの各波形の一例を示すタイミングチャート 下アームの片側のスイッチング素子がオープン故障しているときの各波形の一例を示すタイミングチャート
図1は、駆動装置11及びモータ駆動システム1の一例を示す構成図である。モータ駆動システム1は、車両に搭載されるシステムの一例であり、駆動装置11と、駆動装置11によって駆動されるモータ12とを備えている。
モータ12は、駆動装置11のインバータ回路20から供給される電流によって駆動される誘導性負荷の一例である。モータ12は、例えば3相(U相、V相、W相)式のブラシレスモータであるが、3相式以外の多相式のモータ(例えば、5相式のモータなど)であってもよい。
なお、図示のインバータ回路20では、説明の便宜上、2相分のスイッチング回路40,60のみが示され、1相分のスイッチング回路の図示が省略されている。すなわち、インバータ回路20は、3相式のモータを駆動する場合であれば、3相式のモータの相数と同じ3つのスイッチング回路を有し、5相式のモータを駆動する場合であれば、5相式のモータの相数と同じ5つのスイッチング回路を有している。
モータ駆動システム1の具体例として、運転者によるステアリング操作をアシストする電動パワーステアリング装置が挙げられる。この場合、モータ12は、例えば、駆動装置11のインバータ回路20によって駆動されることによって、運転者によるステアリング操作をアシストするためのアシスト力を発生させるアクチュエータの一例である。
駆動装置11は、インバータ回路20と、制御部30とを備えている。
インバータ回路20は、上アームと下アームとが直列に接続されて設けられたスイッチング回路を複数相有するインバータ回路の一例であり、同一構成の複数のスイッチング回路が並列に接続された回路構成を有している。インバータ回路20は、例えば、U相用のスイッチング回路40と、V相用のスイッチング回路60と、W相用のスイッチング回路(図示省略)とを有している。
スイッチング回路40は、上アーム41と下アーム46とが高電源電位部21と低電源電位部22との間で直列に接続されて設けられたスイッチング回路の一例である。上アーム41は、中間ノード51に対して高電源電位部21側のハイサイドに設けられたスイッチング素子群であり、下アーム46は、中間ノード51に対して低電源電位部22側のローサイドに設けられたスイッチング素子群である。中間ノード51は、例えば、モータ12のU相のコイルに接続される。
高電源電位部21は、例えば、バッテリやコンバータ等の電源の正極端子に導電的に接続される部位である。高電源電位部21よりも低電位の低電源電位部22は、例えば、バッテリやコンバータ等の電源の負極端子、又は車体アース部に、導電的に接続されるグランド部位である。
スイッチング回路40には、並列に接続された複数のスイッチング素子が上アーム41と下アーム46のそれぞれに設けられている。図示の場合、上アーム41には、並列に接続された2つのトランジスタ42とトランジスタ43とが設けられ、下アーム46には、並列に接続された2つのトランジスタ47とトランジスタ48とが設けられている。
スイッチング回路60は、上アーム61と下アーム66とが高電源電位部21と低電源電位部22との間で直列に接続されて設けられたスイッチング回路の一例である。上アーム61は、中間ノード71に対して高電源電位部21側のハイサイドに設けられたスイッチング素子群であり、下アーム66は、中間ノード71に対して低電源電位部22側のローサイドに設けられたスイッチング素子群である。中間ノード71は、例えば、モータ12のV相のコイルに接続される。
スイッチング回路60には、並列に接続された複数のスイッチング素子が上アーム61と下アーム66のそれぞれに設けられている。図示の場合、上アーム61には、並列に接続された2つのトランジスタ62とトランジスタ63とが設けられ、下アーム66には、並列に接続された2つのトランジスタ67とトランジスタ68とが設けられている。
各トランジスタは、オンオフ動作するスイッチング素子の一例であり、例えば、制御電極と第1の主電極と第2の主電極とを有する、絶縁ゲート型の電圧制御可能な半導体素子である。トランジスタの具体例として、MOSFET,IGBTなどのパワートランジスタ素子が挙げられる。図面には、Nチャネル型のMOSFETが示されている。
以下、説明の便宜上、各トランジスタがMOSFETであるとして、説明する。各トランジスタがIGBTの場合であれば、「ドレイン」を「コレクタ」に、「ソース」を「エミッタ」に置き換えて読むとよい。
トランジスタ42のゲート電極は、制御部30のインバータ駆動回路31に接続される制御電極の一例である。トランジスタ42のドレイン電極は、高電源電位部21に接続される第1の主電極の一例である。トランジスタ42のソース電極は、中間ノード51及び下アーム46を介して、低電源電位部22に接続される第2の主電極の一例である。トランジスタ43も同様である。
トランジスタ42,43のゲート電極は、インバータ駆動回路31に接続され、それぞれ別々のプリドライバに接続されている。トランジスタ42,43の各ドレイン電極は、互いに接続され、トランジスタ42,43の各ソース電極も、互いに接続されている。
トランジスタ47のゲート電極は、制御部30のインバータ駆動回路31に接続される制御電極の一例である。トランジスタ47のドレイン電極は、中間ノード51及び上アーム41を介して、高電源電位部21に接続される第1の主電極の一例である。トランジスタ47のソース電極は、低電源電位部22に接続される第2の主電極の一例である。トランジスタ48も同様である。
トランジスタ47,48のゲート電極は、インバータ駆動回路31に接続され、それぞれ別々のプリドライバに接続されている。トランジスタ47,48の各ドレイン電極は、互いに接続され、トランジスタ47,48の各ソース電極も、互いに接続されている。
トランジスタ42は、逆導通用のダイオード44をドレイン電極とソース電極との間に備えている。ダイオード44は、トランジスタ42に逆導通接続された素子であり、トランジスタ42のドレイン電極に接続されたカソードと、トランジスタ42のソース電極に接続されたアノードとを有している。ダイオード45,49,50も同様である。
スイッチング回路60の構成は、スイッチング回路40の構成と同一であるため、スイッチング回路60の説明は、スイッチング回路40の説明を援用することで省略する。
制御部30は、インバータ駆動回路31と、制御回路32とを備えている。
インバータ駆動回路31は、制御回路32から供給される指令信号に従って、インバータ回路20の各トランジスタをオン又はオフさせる制御信号を各トランジスタの制御電極に対して出力する複数のプリドライバを備えている。インバータ駆動回路31の各プリドライバは、モータ12の駆動用の三相交流電力がインバータ回路20からモータ12に供給されるように、インバータ回路20内の各トランジスタを制御回路32からの指令信号に同期してオン又はオフさせる制御信号を出力する。プリドライバは、例えば、IC(集積回路)である。
インバータ駆動回路31は、制御回路32からの指令信号S13,S14に従って、スイッチング回路40の上アーム41をオン又はオフさせ、制御回路32からの指令信号S15,S16に従って、スイッチング回路40の下アーム46をオン又はオフさせる。インバータ駆動回路31は、制御回路32からの指令信号S33,S34に従って、スイッチング回路60の上アーム61をオン又はオフさせ、制御回路32からの指令信号S35,S36に従って、スイッチング回路60の下アーム66をオン又はオフさせる。
駆動装置11は、低電源電位部22と中間ノード51との間に配置された下アーム46に流れる相電流I1を検出する検出回路52と、低電源電位部22と中間ノード71との間に配置された下アーム66に流れる相電流I2を検出する検出回路72とを備えている。検出回路52は、下アーム46に流れる相電流I1の電流値に応じたフィードバック信号S21を出力し、検出回路72は、下アーム66に流れる相電流I2の電流値に応じたフィードバック信号S41を出力する。図面には、検出回路52,72の一例が示されている。
検出回路52は、例えば、シャント抵抗53と、差動アンプ54と、AD変換器55とを有している。シャント抵抗53は、下アーム46と低電源電位部22との間に直列に挿入され、相電流I1の電流値に応じた検出電圧を発生させる。差動アンプ54は、シャント抵抗53で発生した検出電圧を差動増幅したアナログ電圧S22を出力する。AD変換器55は、アナログ電圧S22をAD変換し、デジタルのフィードバック信号S21を出力する。
検出回路72は、例えば、シャント抵抗73、差動アンプ74と、AD変換器75とを有している。シャント抵抗73は、下アーム66と低電源電位部22との間に直列に挿入され、相電流I2の電流値に応じた検出電圧を発生させる。差動アンプ74は、シャント抵抗73で発生した検出電圧を差動増幅したアナログ電圧S42を出力する。AD変換器75は、アナログ電圧S42をAD変換し、デジタルのフィードバック信号S41を出力する。
制御回路32は、駆動制御部33と、割り込み部34と、故障判定部37とを備えている。制御回路32の具体例として、CPUを搭載するマイクロコンピュータが挙げられる。なお、AD変換器55,75は、マイクロコンピュータに内蔵された回路でも、マイクロコンピュータに外付けされた回路でもよい。
駆動制御部33は、各スイッチング回路の下アームに流れる相電流のフィードバック信号と、相電流の目標値とに基づいて、各アームをPWM駆動させるためのPWM信号(パルス幅変調信号)を出力するフィードバック制御を行う。駆動制御部33は、PWM信号S11,S12,S31,S32を出力する。PWM信号S11は、スイッチング回路40の上アーム41をオンオフさせるための信号である。PWM信号S12は、スイッチング回路40の下アーム46をオンオフさせるための信号である。PWM信号S31は、スイッチング回路60の上アーム61をオンオフさせるための信号である。PWM信号S32は、スイッチング回路60の下アーム66をオンオフさせるための信号である。
割り込み部34は、アームのPWM駆動中にそのアーム内の一部のトランジスタのPWM駆動を一時的に禁止する割り込みをインバータ駆動回路31に与えることで、そのアーム内の残りのトランジスタのみをPWM駆動させる割り込み制御を行う。割り込み部34は、この割り込み制御を論理積ゲート36を用いてトランジスタ毎に行う割り込み制御部35を有している。
故障判定部37は、駆動制御部33から出力される各PWM信号の状態で決まる各相の相電流の期待値と、フィードバック信号S21,S41等により得られる各相の相電流の検出値とを比較して、各トランジスタのオープン故障を判定する制御を行う。故障判定部37は、いずれかのトランジスタがオープン故障していると判定した場合、例えば、オープン故障と判定されたトランジスタの異常情報(例えば、オープン故障の発生をユーザに知らせるためのダイアグ情報や警告情報など)を出力する。
図2は、インバータ回路20の故障検出方法の一例を示すフローチャートである。図2に示される故障検出方法は、制御回路32(駆動制御部33、割り込み部34及び故障判定部37)によって、インバータ回路20内のトランジスタ一つずつについて実行される。以下、図1を参照して図2を説明する。
上アームと下アームの少なくともいずれか一方のアームが駆動制御部33によってPWM駆動されているときに(ステップS10)、割り込み部34は、その一方のアームにおける一部のトランジスタのPWM駆動を一時的に停止する(ステップS20)。つまり、割り込み部34は、ステップS20において、その一方のアームに設けられた複数のトランジスタのうち、PWM駆動が一時的に停止された一部のトランジスタに並列に接続された別のトランジスタについては、PWM駆動を一時的に停止せずに継続させる。
仮に、PWM駆動が一時的に停止された一部のトランジスタを「トランジスタA」とし、PWM駆動が一時的に停止された一部のトランジスタに並列に接続された別のトランジスタを「トランジスタB」とする。また、トランジスタAを有する一方のアームと同相のスイッチング回路に設けられた他方のアーム(言い換えれば、一方のアームに対向するアーム)を「アームC」とする。また、トランジスタAのPWM駆動が一時的に停止している期間を「期間X」とする。
図1において、例えば、トランジスタAがトランジスタ42であれば、トランジスタBはトランジスタ43に相当し、アームCは下アーム46に相当する。例えば、トランジスタAがトランジスタ68であれば、トランジスタBはトランジスタ67に相当し、アームCは上アーム61に相当する。
トランジスタBがオープン故障していない正常な状態であれば、トランジスタBをPWM駆動させる制御信号がトランジスタBの制御電極に期間Xに入力されると、トランジスタBは期間Xでオンする。したがって、期間XではトランジスタAはオフしたままトランジスタBはオンするため、期間Xで還流する相電流は、トランジスタBには流れるが、トランジスタA及びアームCには流れない。
しかしながら、トランジスタBがオープン故障している異常な状態であれば、トランジスタBをPWM駆動させる制御信号がトランジスタBの制御電極に期間Xに入力されても、トランジスタBはオンしない。したがって、期間XではトランジスタAとトランジスタBが両方ともオンしないため(オフしているため)、期間Xで還流する相電流は、トランジスタA,Bには流れずに、アームCに流れる。
したがって、ステップS30で、故障判定部37は、期間Xで還流する相電流が一方のアームに対向する他方のアーム(すなわち、アームC)に流れるか否かを検出する。故障判定部37は、期間Xで還流する相電流がアームCに流れることが検出されたとき、一方のアーム内の複数のトランジスタのうちトランジスタAとは別のトランジスタ(すなわち、トランジスタB)がオープン故障していると判定する(ステップS50)。一方、故障判定部37は、期間Xで還流する相電流がアームCに流れないことが検出されたとき、トランジスタBがオープン故障していないと判定する(ステップS40)。
したがって、図2に示される故障検出方法は、例えば温度検出センサ等の特別な素子を追加することなく制御回路32により実行されるプログラムによって実現できるため、並列に接続された各トランジスタのオープン故障を検出する構成を簡易化できる。
図3は、スイッチング回路40の上アーム41に配置されたトランジスタ43のオープン故障を検出するときの、インバータ回路20の故障検出方法の一例を説明するための図である。図4は、トランジスタ43がオープン故障していないときの各波形の一例を示すタイミングチャートである。図5は、トランジスタ43がオープン故障しているときの各波形の一例を示すタイミングチャートである。以下、図4,5を参照して、図3について説明する。
図4,5において、指令信号S14がハイレベル(H)であるとき、トランジスタ43をオンさせるためのハイレベルの制御信号が、トランジスタ43の制御電極に入力される。指令信号S14がローレベル(L)であるとき、トランジスタ43をオフさせるためのローレベルの制御信号が、トランジスタ43の制御電極に入力される。同様に、指令信号S13がハイレベル(H)であるとき、トランジスタ42をオンさせるためのハイレベルの制御信号が、トランジスタ42の制御電極に入力される。指令信号S13がローレベル(L)であるとき、トランジスタ42をオフさせるためのローレベルの制御信号が、トランジスタ42の制御電極に入力される。
図4,5において、相電流I2は、スイッチング回路60の下アーム66に還流する電流である。正(+)の相電流I2は、中間ノード71から下アーム66及び検出回路72を経由して低電源電位部22に流れる方向に還流していることを表す。相電流I2が零(0)のとき、相電流I2が下アーム66に流れていないことを表す。
図4,5において、相電流I1は、スイッチング回路40の下アーム46に還流する電流である。負(−)の相電流I1は、低電源電位部22から検出回路52及び下アーム46を経由して中間ノード51に流れる方向に還流していることを表す。相電流I1が零(0)のとき、相電流I1が下アーム46に流れていないことを表す。
図3において、上アーム41のPWM駆動中、トランジスタ42とトランジスタ43は同じタイミングでオンオフしている。割り込み制御部35は、上アーム41のPWM駆動中に、割り込み信号S18をハイレベルに固定した状態でローレベルの割り込み信号S17を、PWM信号S11が入力される論理積ゲート36に一時的に入力する。
これにより、指令信号S14のレベルは、PWM信号S11と同じタイミングでハイレベルとローレベルが繰り返される一方で、指令信号S13のレベルは、ローレベルに一時的に固定される(図4,5の期間t3−t4を参照)。期間t3−t4が、上述の期間Xの一例である。
トランジスタ43がオープン故障していない正常な状態であれば、トランジスタ42がローレベルの指令信号S13により一時的にオフしている期間t3−t4に、トランジスタ43がハイレベルの指令信号S14によりオンする。そのため、期間t3−t4ではトランジスタ42はオフしたままトランジスタ43はオンする。したがって、期間t3−t4で還流する相電流は、高電源電位部21からトランジスタ43を経由して中間ノード51に至る経路81(図3参照)で流れた後、モータ12及びオン状態のトランジスタ67,68を経由して低電源電位部22に流れる。しかし、期間t3−t4で還流する相電流は、トランジスタ42及び下アーム46には流れない。よって、相電流I2は期間t3−t4で検出回路72によって検出されるが、相電流I1は期間t3−t4で検出回路52によって検出されない(図4参照)。
一方、トランジスタ43がオープン故障している異常な状態であれば、トランジスタ42がローレベルの指令信号S13により一時的にオフしている期間t3−t4に、指令信号S14がローレベルからハイレベルに遷移しても、トランジスタ43はオンしない。そのため、期間t3−t4ではトランジスタ42もトランジスタ43もオフしている。したがって、期間t3−t4で還流する相電流は、低電源電位部22からダイオード49,50を経由して中間ノード51に至る経路82(図3参照)で流れた後、モータ12及びオン状態のトランジスタ67,68を経由して低電源電位部22に流れる。期間t3−t4で還流する相電流は、トランジスタ42,43には流れない。よって、相電流I2は期間t3−t4で検出回路72によって検出されるとともに、相電流I1も期間t3−t4で検出回路52によって検出される(図5参照)。
したがって、故障判定部37は、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム46に流れることが検出回路52によって検出されたとき、トランジスタ43がオープン故障していると判定する。一方、故障判定部37は、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム46に流れることが検出回路52によって検出されないとき、トランジスタ43がオープン故障していないと判定する。
図6は、スイッチング回路60の下アーム66に配置されたトランジスタ68のオープン故障を検出するときの、インバータ回路20の故障検出方法の一例を説明するための図である。図7は、トランジスタ68がオープン故障していないときの各波形の一例を示すタイミングチャートである。図8は、トランジスタ68がオープン故障しているときの各波形の一例を示すタイミングチャートである。以下、図7,8を参照して、図6について説明する。
図7,8において、指令信号S36がハイレベル(H)であるとき、トランジスタ68をオンさせるためのハイレベルの制御信号が、トランジスタ68の制御電極に入力される。指令信号S36がローレベル(L)であるとき、トランジスタ68をオフさせるためのローレベルの制御信号が、トランジスタ68の制御電極に入力される。同様に、指令信号S35がハイレベル(H)であるとき、トランジスタ67をオンさせるためのハイレベルの制御信号が、トランジスタ67の制御電極に入力される。指令信号S35がローレベル(L)であるとき、トランジスタ67をオフさせるためのローレベルの制御信号が、トランジスタ67の制御電極に入力される。
図7,8において、相電流I2は、スイッチング回路60の下アーム66に還流する電流である。正(+)の相電流I2は、中間ノード71から下アーム66及び検出回路72を経由して低電源電位部22に流れる方向に還流していることを表す。相電流I2が零(0)のとき、相電流I2が下アーム66に流れていないことを表す。
図7,8において、相電流I1は、スイッチング回路40の下アーム46に還流する電流である。負(−)の相電流I1は、低電源電位部22から検出回路52及び下アーム46を経由して中間ノード51に流れる方向に還流していることを表す。相電流I1が零(0)のとき、相電流I1が下アーム46に流れていないことを表す。
図6において、下アーム66のPWM駆動中、トランジスタ67とトランジスタ68は同じタイミングでオンオフしている。割り込み制御部35は、下アーム66のPWM駆動中に、割り込み信号S40をハイレベルに固定した状態でローレベルの割り込み信号S39を、PWM信号S32が入力される論理積ゲート36に一時的に入力する。
これにより、指令信号S36のレベルは、PWM信号S32と同じタイミングでハイレベルとローレベルが繰り返される一方で、指令信号S35のレベルは、ローレベルに一時的に固定される(図7,8の期間t3−t4を参照)。期間t3−t4が、上述の期間Xの一例である。
トランジスタ68がオープン故障していない正常な状態であれば、トランジスタ67がローレベルの指令信号S35により一時的にオフしている期間t3−t4に、トランジスタ68がハイレベルの指令信号S36によりオンする。そのため、期間t3−t4ではトランジスタ67はオフしたままトランジスタ68はオンする。したがって、期間t3−t4で還流する相電流は、高電源電位部21からオン状態のトランジスタ42,43及び中間ノード51を経由してからモータ12に流れた後、中間ノード71からトランジスタ68を経由して低電源電位部22に至る経路83(図6参照)で流れる。しかし、期間t3−t4で還流する相電流は、トランジスタ67及び上アーム61には流れない。よって、相電流I2は期間t3−t4で検出回路72によって検出されるが、相電流I1は期間t3−t4で検出回路52によって検出されない(図7参照)。
一方、トランジスタ68がオープン故障している異常な状態であれば、トランジスタ67がローレベルの指令信号S35により一時的にオフしている期間t3−t4に、指令信号S36がローレベルからハイレベルに遷移しても、トランジスタ68はオンしない。そのため、期間t3−t4ではトランジスタ67もトランジスタ68もオフしている。したがって、期間t3−t4で還流する相電流は、高電源電位部21からオン状態のトランジスタ42,43及び中間ノード51を経由してからモータ12に流れた後、中間ノード71からダイオード64,65を経由して高電源電位部21に至る経路84(図6参照)で流れる。期間t3−t4で還流する相電流は、トランジスタ67,68には流れない。よって、相電流I2は期間t3−t4で検出回路72によって検出されないとともに、相電流I1も期間t3−t4で検出回路52によって検出されない(図8参照)。
したがって、故障判定部37は、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム66に流れることが検出回路72によって検出されないとき(あるいは、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム66に流れないことが検出回路72によって検出されたとき)、トランジスタ68がオープン故障していると判定する。つまり、故障判定部37は、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム66に流れることが検出回路72によって検出されないとき(あるいは、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム66に流れないことが検出回路72によって検出されたとき)、期間t3−t4で還流する相電流が上アーム61に流れていると推定して、トランジスタ68がオープン故障していると判定する。一方、故障判定部37は、期間t3−t4で還流する相電流が下アーム66に流れることが検出回路72によって検出されたとき、トランジスタ68がオープン故障していないと判定する。
オープン故障の検出対象が図3,6の場合と異なるトランジスタであっても、図3,6の場合と同様に考えることができる。制御回路32は、インバータ検出回路20内の各トランジスタについて、上述の故障検出方法を繰り返して実行すればよい。
以上、インバータ回路の故障検出方法、駆動装置及びモータ駆動システムを実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、スイッチング素子は、MOSトランジスタやIGBTに限られず、バイポーラトランジスタでもよい。
また、例えば、並列に接続されたスイッチング素子の数は、2つに限らず、3つ以上であってもよい。例えばトランジスタが3つ並列に接続されたアームの場合、制御回路32は、1つのトランジスタAの駆動が停止している期間Xで還流する電流がアームCに流れることが検出されたとき、1つのトランジスタAに接続された残りの2つのトランジスタBがオープン故障していると判定する。また例えばトランジスタが3つ並列に接続されたアームの場合、制御回路32は、2つのトランジスタAの駆動が停止している期間Xで還流する電流がアームCに流れることが検出されたとき、2つのトランジスタAに接続された残りの1つのトランジスタBがオープン故障していると判定する。
また、下アームに流れる電流を検出する検出回路は、シャント抵抗を用いて電流を検出する構成に限られない。例えば、下アームに流れる電流を検出する検出回路は、下アームのトランジスタに並列に接続されたセンストランジスタと、下アームのダイオードに並列に接続されたセンスダイオードとを用いて、電流を検出する構成であってもよい。
1 モータ駆動システム
11 駆動装置
12 モータ
20 インバータ回路
21 高電源電位部
22 低電源電位部
30 制御部
31 インバータ駆動回路
32 制御回路
33 駆動制御部
34 割り込み部
35 割り込み制御部
36 論理積ゲート
37 故障判定部
40,60 スイッチング回路
41,61 上アーム
42,43,47,48,62,63,67,68 トランジスタ
44,45,49,50,64,65,69,70 ダイオード
46,66 下アーム
51,71 中間ノード
52,72 検出回路
53,73 シャント抵抗
54,74 差動アンプ
55,75 AD変換器
81,82,83,84 経路

Claims (5)

  1. 並列に接続された複数のスイッチング素子が上アームと下アームのそれぞれに設けられ、前記上アームと前記下アームとが直列に接続されて設けられたスイッチング回路を複数相有するインバータ回路の故障検出方法であって、
    前記上アームと前記下アームのいずれか一方のアームの駆動中に、前記一方のアームに設けられた前記複数のスイッチング素子のうち一部のスイッチング素子の駆動を停止し、
    前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記一方のアームと同相のスイッチング回路に設けられた他方のアームに流れることが検出されたとき、前記一方のアームに設けられた前記複数のスイッチング素子のうち前記一部のスイッチング素子とは別のスイッチング素子がオープン故障していると判定する、インバータ回路の故障検出方法。
  2. 前記上アームに設けられた前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記下アームに流れることが検出されたとき、前記上アームに設けられた前記別のスイッチング素子がオープン故障していると判定し、
    前記下アームに設けられた前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記下アームに流れないことが検出されたとき、前記下アームに設けられた前記別のスイッチング素子がオープン故障していると判定する、請求項1に記載のインバータ回路の故障検出方法。
  3. 並列に接続された複数のスイッチング素子が上アームと下アームのそれぞれに設けられ、前記上アームと前記下アームとが直列に接続されて設けられたスイッチング回路を複数相有するインバータ回路と、
    前記上アームと前記下アームのいずれか一方のアームの駆動中に、前記一方のアームに設けられた前記複数のスイッチング素子のうち一部のスイッチング素子の駆動を停止する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記一方のアームと同相のスイッチング回路に設けられた他方のアームに流れることが検出されたとき、前記一方のアームに設けられた前記複数のスイッチング素子のうち前記一部のスイッチング素子とは別のスイッチング素子がオープン故障していると判定する、駆動装置。
  4. 前記下アームに流れる電流を検出する検出回路を備え、
    前記制御部は、
    前記上アームに設けられた前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記下アームに流れることが前記検出回路によって検出されたとき、前記上アームに設けられた前記別のスイッチング素子がオープン故障していると判定し、
    前記下アームに設けられた前記一部のスイッチング素子の駆動が停止している期間で還流する電流が、前記下アームに流れることが前記検出回路によって検出されないとき、前記下アームに設けられた前記別のスイッチング素子がオープン故障していると判定する、請求項3に記載の駆動装置。
  5. 請求項3又は4に記載の駆動装置と、該駆動装置によって駆動されるモータとを備える、モータ駆動システム。
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