JP2018007403A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブートストラップ回路に含まれるダイオードの特性に依存することなく、ブートストラップ回路からのノイズを低減することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】ブートストラップ回路2は、低電位側半導体スイッチング素子13を制御する低電位側駆動回路17に供給される第2の直流電力DC2が入力される電力入力端子IPと、高電位側半導体スイッチング素子12を制御する高電位側駆動回路16に第3の直流電力DC3を供給するコンデンサ23とを含む。ブートストラップ回路2は、電力入力端子IPとコンデンサ23の第1の端子P21との間に、直列に接続された充電用ダイオード21と電流制限部22とを含む。高電位側半導体スイッチング素子12がオン状態からオフ状態に変化する時刻よりも前の時刻に、電流制限部22は、電力入力端子IPと第1の端子P21の間の電流経路を遮断する。
【選択図】図1
【解決手段】ブートストラップ回路2は、低電位側半導体スイッチング素子13を制御する低電位側駆動回路17に供給される第2の直流電力DC2が入力される電力入力端子IPと、高電位側半導体スイッチング素子12を制御する高電位側駆動回路16に第3の直流電力DC3を供給するコンデンサ23とを含む。ブートストラップ回路2は、電力入力端子IPとコンデンサ23の第1の端子P21との間に、直列に接続された充電用ダイオード21と電流制限部22とを含む。高電位側半導体スイッチング素子12がオン状態からオフ状態に変化する時刻よりも前の時刻に、電流制限部22は、電力入力端子IPと第1の端子P21の間の電流経路を遮断する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電力変換装置に関し、特に直流電力を交流電力に変換するDC/AC電力変換装置に関する。
DC/AC電力変換装置内蔵のスイッチング素子のうち直流電力の高電位側に接続されるスイッチング素子をオン・オフ制御する高電位側駆動回路の電源にブートストラップ回路を使用する技術が知られている(たとえば、特許文献1の段落[0011]〜[0017]を参照)。
一方、ブートストラップ回路内のダイオードは、順方向に電流を流している状態で逆バイアスを印加されると逆回復電流が流れる。この逆回復電流がノイズとなることが報告されている(たとえば、非特許文献1を参照)。
森本哲弘「ソフトリカバリーLLD」、富士時報Vol.79、No.5、2006
しかしながら、特許文献1および非特許文献1では、ブートストラップ回路からのノイズ低減はブートストラップ回路内のダイオードの逆回復特性に依存するのみであった。
本発明は、ブートストラップ回路に含まれるダイオードの特性に依存することなく、ブートストラップ回路からのノイズを低減することができる電力変換装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、外部から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して、出力端子から交流電力を出力する電力変換装置であって、第1の直流電力が伝送される高電位側の母線と低電位側の母線との間に直列に接続される高電位側半導体スイッチング素子と低電位側半導体スイッチング素子と、高電位側半導体スイッチング素子および低電位側半導体スイッチング素子のそれぞれに逆並列で接続される2つの還流用ダイオードと、外部から入力される第1の制御信号に基づいて、高電位側半導体スイッチング素子をオン状態またはオフ状態のいずれかの状態に制御する高電位側駆動回路と、外部から入力される第2の制御信号に基づいて、低電位側半導体スイッチング素子をオン状態またはオフ状態のいずれかの状態に制御する低電位側駆動回路と、低電位側駆動回路を動作させるために第2の直流電力を供給する電源回路と、ブートストラップ回路とを備える。ブートストラップ回路は、第2の直流電力が入力される電力入力端子と、第1の端子と、第2の端子とを有し、高電位側駆動回路に第3の直流電力を供給するコンデンサとを含み、ブートストラップ回路は、さらに、電力入力端子と、コンデンサの第1の端子との間に、直列に接続された充電用ダイオードと電流制限部とを含む。充電用ダイオードの順方向が、電力入力端子からコンデンサの第1の端子への方向である。高電位側半導体スイッチング素子がオン状態からオフ状態に変化する時刻よりも前の時刻に、電流制限部は、電力入力端子とコンデンサの第1の端子の間の電流経路を遮断する。
本発明によれば、高電位側半導体スイッチング素子がオン状態からオフ状態に変化するタイミングよりも前の時刻に、電流制限部は、電力入力端子とコンデンサの第1の端子の間の電流経路を遮断するので、充電用ダイオードに順方向電流が流れなくなって、充電用ダイオードに逆方向電圧が印加されても逆回復電流は流れないようにできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における交流電力1相分の電力変換装置の構成を表わす図である。
図1は、実施の形態1における交流電力1相分の電力変換装置の構成を表わす図である。
この電力変換装置1は、高電位側半導体スイッチング素子12と、低電位側半導体スイッチング素子13と、高電位側還流用ダイオード14と、低電位側還流用ダイオード15と、高電位側駆動回路16と、低電位側駆動回路17とを備える。
電力変換装置1は、さらに、電源回路18と、ブートストラップ回路2とを備える。
系統電源を整流した電力または太陽光発電から供給される電力などの第1の直流電力DC1が、高電位側の直流母線11aと低電位側の直流母線11bを通じて電力変換装置1に供給される。
系統電源を整流した電力または太陽光発電から供給される電力などの第1の直流電力DC1が、高電位側の直流母線11aと低電位側の直流母線11bを通じて電力変換装置1に供給される。
高電位側半導体スイッチング素子12と低電位側半導体スイッチング素子13とは直列に接続される。高電位側半導体スイッチング素子12が高電位側の直流母線11aに接続される。低電位側半導体スイッチング素子13が低電位側の直流母線11bに接続される。
高電位側半導体スイッチング素子12に対して逆並列に高電位側還流用ダイオード14が接続される。低電位側半導体スイッチング素子13に対して逆並列に低電位側還流用ダイオード15が接続される。
高電位側半導体スイッチング素子12は、高電位側駆動回路16の出力に基づいて、オン(導通)状態またはオフ(遮断)状態のいずれかの状態になる。低電位側半導体スイッチング素子13は、低電位側駆動回路17の出力に基づいて、オン(導通)状態またはオフ(遮断)状態にいずれかの状態になる。
高電位側半導体スイッチング素子12と低電位側半導体スイッチング素子13とは、交流電力ACの出力端子19と接続される。交流電力ACの出力端子19は、モータなどの負荷に接続される。
高電位側駆動回路16は、外部からの第1の制御信号C1に基づいて、高電位側半導体スイッチング素子12をオン状態またはオフ状態にするための信号(たとえば、PWM(Pulse Width Modulation)信号)を生成する。低電位側駆動回路17は、外部からの第2の制御信号C2に基づいて、低電位側半導体スイッチング素子13をオン状態またはオフ状態にするための信号(たとえば、PWM信号)を生成する。
低電位側駆動回路17は、電源回路18が生成する第2の直流電力DC2によって動作する。
電源回路18は、第1の直流電力DC1、第1の制御信号C1または第2の制御信号C2を供給する外部に存在する装置からの電力、または鉛蓄電池などの独立した直流電力などから、第2の直流電力DC2を生成する。
第2の直流電力DC2の電位は低電位側半導体スイッチング素子13がオン状態とオフ状態とに切り替わる電位であれば十分である。従って、第2の直流電力DC2の電位は、10Vから20Vの電位の範囲で選択することができる。
電源回路18の出力端子P65は、低電位側駆動回路17の高電位側の電圧入力端子P63、ブートストラップ回路2に接続される。低電位側駆動回路17の低電位側の電圧入力端子P64、および電源回路18の電圧入力端子P66は、低電位側の直流母線11bに接続する。低電位側駆動回路17の基準電位は、低電位側の直流母線11bの電位となるように構成される。これによって、低電位側駆動回路17が出力するPWM信号のハイレベルの電圧を電源回路18の出力端子P65の電圧、PWM信号のロウレベルの電圧を低電位側の直流母線11bの電圧とすることができる。
ブートストラップ回路2は、高電位側駆動回路16に第3の直流電力DC3を供給する。
ブートストラップ回路2は、電力入力端子IPと、充電用ダイオード21と、電流制限部22と、コンデンサ23とを備える。
電力入力端子IPには、電源回路18の出力端子P65と接続し、直流電力DC2が入力される。
コンデンサ23は、高電位側駆動回路16に第3の直流電力DC3を供給し、高電位側駆動回路16の電源として動作する。
コンデンサ23の第1の端子P21は、高電位側駆動回路16の高電位側の電圧入力端子P61、および電流制限部22の第2の端子P12と接続する。
コンデンサ23の第2の端子P22は、高電位側駆動回路16の低電位側の電圧入力端子P62、および交流電力の出力端子19と接続する。高電位側駆動回路16とブートストラップ回路2の基準電位は、交流電力ACの出力端子19の電位となるように構成される。これによって、高電位側駆動回路16が出力するPWM信号のハイレベルの電圧をコンデンサ23の第1の端子P21の電圧、PWM信号のロウレベルの電圧をコンデンサ23の第2の端子P22の電圧とすることができる。
電力入力端子IPとコンデンサ23の第1の端子P21との間に、充電用ダイオード21と電流制限部22とが直列に接続される。
充電用ダイオード21のアノードは、電力入力端子IPに接続される。充電用ダイオード21のカソードは、電流制限部22の第1の端子P11に接続される。充電用ダイオードの順方向は、電力入力端子IPからコンデンサ23の第1の端子への方向である。
電流制限部22は、第1の端子P11、第2の端子P12、および、制御端子P13を備える。第1の端子P11は、充電用ダイオード21のカソードに接続される。第2の端子P12は、コンデンサ23の第1の端子P21に接続される。制御端子P13は、外部から第3の制御信号C3を受ける。
電流制限部22は、第3の制御信号C3に基づいて、第1の端子P11と第2の端子P12の間をオン(導通)状態またはオフ(遮断)状態のいずれかの状態に設定する。第1の端子P11と第2の端子P12の間がオン状態のときに、電力入力端子IPと、コンデンサ23の第1の端子P21との間の電流経路が接続する。第1の端子P11と第2の端子P12の間がオフ状態のときに、電力入力端子IPと、コンデンサ23の第1の端子P21との間の電流経路が遮断する。
次に、実際の電力変換装置として、例えば、三相交流モータを負荷とした場合の構成を説明する。
図2は、交流電力3相分の電力変換装置と、三相交流モータを備えるシステムの構成を表わす図である。
電力変換装置(1相分)1aと、1bと、1cとは、図1の電力変換装置1と同一である。
電力変換装置(1相分)1aと1bと1cとは、第1の直流電力DC1を伝送する直流母線11a,11bに対して、並列に接続される。即ち、電力変換装置(1相分)1aおよび1bおよび1cは、直流電力DC1の高電位側の直流母線11aに接続されるとともに、直流電力DC1の低電位側の直流母線11bに接続される。
電力変換装置(1相分)1aの交流電力ACの出力端子19aが、三相交流モータ3のU相に接続される。電力変換装置(1相分)1bの交流電力ACの出力端子19bが、三相交流モータ3のV相に接続される。電力変換装置(1相分)1cの交流電力ACの出力端子19cが、三相交流モータ3のW相に接続される。
電力変換装置(1相分)1a、1b、1cと三相交流モータ3のU相、V相、W相のそれぞれに接続される配線のうち、少なくとも2相分に対して、電流検出部4aと4bが設置される。図2では、三相交流モータ3のU相とW相のそれぞれに電流検出部4aと4bとが設置された例が示される。
電流検出部4aと4bとが検出した電流量Ia,Ibを表わす信号が、制御信号生成回路5に出力される。
回転角検出部31は、使用者が、三相交流モータ3の運動の終着位置も指示する場合に、三相交流モータ3の回転角を表わす信号を制御信号生成回路5に出力する。
制御信号生成回路5は、電流量Ia,Ibと、使用者が指示する三相交流モータ3の速度指令と、三相交流モータ3の回転角のうちの少なくとも1つに基づいて、電力変換装置(1相分)1aへの第1の制御信号である「U相に対する第1の制御信号」CU1と、電力変換装置(1相分)1aへの第2の制御信号である「U相に対する第2の制御信号」CU2と、電力変換装置(1相分)1aへの第3の制御信号である「U相に対する第3の制御信号」CU3とを出力し、電力変換装置(1相分)1bへの第1の制御信号である「V相に対する第1の制御信号」CV1と、電力変換装置(1相分)1bへの第2の制御信号である「V相に対する第2の制御信号」CV2と、電力変換装置(1相分)1bへの第3の制御信号である「V相に対する第3の制御信号」CV3とを出力し、電力変換装置(1相分)1cへの第1の制御信号である「W相に対する第1の制御信号」CW1と、電力変換装置(1相分)1cへの第2の制御信号である「W相に対する第2の制御信号」CW2と、電力変換装置(1相分)1cへの第3の制御信号である「W相に対する第3の制御信号」CW3とを出力する。
次に、実施の形態1の動作について説明する。
図3は、交流電力ACの出力端子19の電位、および交流電力ACの出力端子19を流れる電流を表わす図である。
図3は、交流電力ACの出力端子19の電位、および交流電力ACの出力端子19を流れる電流を表わす図である。
第1の制御信号C1が「1」のレベルの信号の場合には、高電位側駆動回路16は、「1」の状態のレベルの信号を高電位側半導体スイッチング素子12に出力し、高電位側半導体スイッチング素子12はオン状態になる。一方、第1の制御信号C1が「0」のレベルの信号の場合には、高電位側駆動回路16は、「0」の状態のレベルの信号を高電位側半導体スイッチング素子12に出力し、高電位側半導体スイッチング素子12はオフ状態になる。
第2の制御信号C2が「1」のレベルの信号の場合には、低電位側駆動回路17は、「1」の状態のレベルの信号を低電位側半導体スイッチング素子13に出力し、低電位側半導体スイッチング素子13はオン状態になる。一方、第2の制御信号C2が「0」のレベルの信号の場合には、低電位側駆動回路17は、「0」の状態のレベルの信号を低電位側半導体スイッチング素子13に出力し、低電位側半導体スイッチング素子13はオフ状態になる。
図1の第1の制御信号C1と第2の制御信号C2とは、凡そ反転した信号である。なぜなら、僅かではあるが第1の制御信号C1の「1」から「0」への変化時刻が第2の制御信号C2の「0」から「1」への変化時刻より早く、かつ、僅かではあるが第2の制御信号C2の「1」から「0」への変化時刻が第1の制御信号C1の「0」から「1」への変化時刻よりも早いからである。この僅かな時間差はデッドタイムと呼ばれ、高電位側半導体スイッチング素子12と低電位側半導体スイッチング素子13とが同時にオン状態になることを防止して、第1の直流電力DC1の高電位側と低電位側との短絡を回避するために設定される。
しかしながら、以下では、便宜上、デッドタイムの存在を省略して説明する。すなわち、第1の制御信号C1と第2の制御信号C2とは反転状態にあるとして説明する。
第1の制御信号C1が「1」のレベル(即ち、第2の制御信号C2は「0」のレベル)の場合、高電位側半導体スイッチング素子12はオン状態になり、低電位側半導体スイッチング素子13はオフ状態になる。その結果、交流電力ACの出力端子19の電位は、高電位側の直流母線11aの電位に等しくなる。
一方、第1の制御信号C1のレベルが「0」(即ち、第2の制御信号のレベルが「1」)の場合、高電位側半導体スイッチング素子12はオフ状態になり、低電位側半導体スイッチング素子13はオン状態になるとする。その結果、交流電力ACの出力端子19の電位は、低電位側の直流母線11bの電位に等しくなる。
第1の制御信号C1の「1」のレベルと「0」のレベルの時間比率を徐々に変化させることで、図3に示すように、交流電力ACの出力端子19の電位を櫛歯状に変化させることができる。これによって、三相交流モータ3のような誘導性負荷においては、交流電力ACの出力端子19を流れる電流は、図3に示すように正弦波状に制御することができる。
図4(a)は、図3の交流電力ACの出力端子19の電位波形の一部を拡大した図である。
図4(a)は、交流電力ACの出力端子19の電位が、第1の直流電力DC1の高電位側の直流母線11aの電位から低電位側の直流母線11bの電位へ変化した(すなわち、高電位側半導体スイッチング素子がオン状態からオフ状態に変化する)時刻TSから、交流電力ACの出力端子19の電位が、第1の直流電力DC1の低電位側の直流母線11bの電位から高電位側の直流母線11aの電位へ復帰した(すなわち、高電位側半導体スイッチング素子12がオフ状態からオン状態に変化する)時刻T0までを表わす。
図4(b)は、第3の制御信号C3の波形を表わす図である。第3の制御信号C3が「1」のレベルの場合には、電流制限部22がオン状態になり、第3の制御信号が「0」レベルの場合には電流制限部22がオフ状態になる。
図4(c)は、充電用ダイオード21に流れる電流量の波形を表わす図である。
第3の制御信号C3は、時刻TSよりも後であり、かつ時刻T0よりも前である時刻T1で、「1」から「0」に変化するように制御される。これにより、時刻T1以降において、電流制限部22は、オフとなり、電力入力端子IPとコンデンサ23の第1の端子P21の間の電流経路を遮断する。時刻T1以降においては、充電用ダイオード21に順方向電流が流れないので、充電用ダイオード21に逆方向電圧が印加されても逆回復電流は流れない。
第3の制御信号C3は、時刻TSよりも後であり、かつ時刻T0よりも前である時刻T1で、「1」から「0」に変化するように制御される。これにより、時刻T1以降において、電流制限部22は、オフとなり、電力入力端子IPとコンデンサ23の第1の端子P21の間の電流経路を遮断する。時刻T1以降においては、充電用ダイオード21に順方向電流が流れないので、充電用ダイオード21に逆方向電圧が印加されても逆回復電流は流れない。
以上のように、実施の形態1では、ブートストラップ回路において逆回復電流によるノイズの発生を抑制することができる。
また、逆方向電圧がダイオードに印加される時刻直前で順方向電流が流れていないので、高速リカバリ電流仕様の高価なダイオードを充電用ダイオード21に使用する必要がなくなり、電力変換装置を安価に構成することが可能になる。
なお、上記の実施形態では、ブートストラップ回路2の電力入力端子IPからコンデンサ23の第1の端子P21までの間に、充電用ダイオード21と電流制限部22とをこの順序で配置される例について説明したが、これに限定するものではない。充電用ダイオード21と電流制限部22の配置順序を逆にしてもよい。
実施の形態2.
図5は、実施の形態2のブートストラップ回路2の構成を表わす図である。
図5は、実施の形態2のブートストラップ回路2の構成を表わす図である。
実施の形態2でのブートストラップ回路2は、電力入力端子IPと、抵抗24と、充電用ダイオード21と、電流制限部22と、コンデンサ23とを備える。
電力入力端子IPと、充電用ダイオード21と、電流制限部22と、コンデンサ23とは、実施の形態1で説明したものと同様である。
電源回路18の出力である第2の直流電力DC2は、電力入力端子IPを通じて、抵抗24の第1の端子P31に入力される。
電力入力端子IPと、コンデンサ23との間に抵抗24が配置されることによって、電力変換装置1の動作開始時やコンデンサ23の電荷枯渇時において、コンデンサ23に突発的な電流量の大きい充電電流(突入電流)が流れるのを抑制することが可能になる。
実施の形態2の電流制限部22の制御方法は、実施の形態1と同様である。すなわち、第3の制御信号C3は、時刻T0より前の時刻T1で「1」から「0」に変化するように制御される。
実施の形態2では、実施の形態1の効果に加えて、コンデンサ23に突発的な電流量の大きい充電電流(突入電流)が流れるのを抑制することが可能になる。突入電流の抑制により、充電電流のリンギングを小さく、かつ、時間的に短くすることが可能になるので、電力変換装置1の迅速な立ち上げが可能になる。また、充電電流のリンギングを小さく、かつ、時間的に短くすることが可能になることで、コンデンサ23の寿命の長期間化も可能となる。
なお、上記の実施形態では、ブートストラップ回路2の電力入力端子IPからコンデンサ23の第1の端子P21までの間に、抵抗24と充電用ダイオード21と電流制限部22とをこの順序で配置される例について説明したが、これに限定するものではなく、これら3つの構成要素の配置順序は、いずれであってもよい。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3のブートストラップ回路2の構成を表わす図である。
図6は、実施の形態3のブートストラップ回路2の構成を表わす図である。
実施の形態3でのブートストラップ回路2は、抵抗24と、充電用ダイオード21と、電流制限部32と、コンデンサ23とを備える。電流制限部32は、NチャネルMOS−FET25と、ゲート抵抗26とを含む。
NチャネルMOS−FET25は、以降、NMOS−FET25と記載する。
抵抗24と、充電用ダイオード21と、コンデンサ23とは、実施の形態2で説明したものと同様である。
抵抗24と、充電用ダイオード21と、コンデンサ23とは、実施の形態2で説明したものと同様である。
電源回路18の出力である第2の直流電力DC2は、電力入力端子IPを通じて、抵抗24の第1の端子P31に入力される。抵抗24の第2の端子P32は、充電用ダイオード21のアノードに接続される。充電用ダイオード21のカソードは、NMOS−FET25のドレイン端子(D)に接続される。NMOS−FET25のソース端子(S)は、コンデンサ23の第1の端子P21に接続される。NMOS−FET25のゲート端子(G)は、ゲート抵抗26の第1の端子P41に接続される。
ゲート抵抗26の第2の端子P42は、第3の制御信号C3を受ける。
NMOS−FET25の制御方法は、実施の形態2と同様である。すなわち、第3の制御信号C3が時刻T0より前の時刻T1で「1」から「0」に変化するように制御される。
NMOS−FET25の制御方法は、実施の形態2と同様である。すなわち、第3の制御信号C3が時刻T0より前の時刻T1で「1」から「0」に変化するように制御される。
図7(a)は、交流電力ACの出力端子19の電位波形を表わす図である。
図7(b)は、第3の制御信号C3の波形を表わす図である。
図7(b)は、第3の制御信号C3の波形を表わす図である。
図7(c)は、充電用ダイオード21に流れる電流量の波形を表わす図である。
NNOS−FET25のゲート端子(G)には寄生容量が存在するため、ゲート端子(G)の寄生容量とゲート抵抗26とで低域通過型フィルタ(ローパスフィルタ)が構成される。そのため、この低域通過型フィルタの特性によって、図7(c)に示すように、充電用ダイオード21を流れる電流は、時刻T1から即座に0になるのではなく、徐々に減少して、最終的に0となる。
NNOS−FET25のゲート端子(G)には寄生容量が存在するため、ゲート端子(G)の寄生容量とゲート抵抗26とで低域通過型フィルタ(ローパスフィルタ)が構成される。そのため、この低域通過型フィルタの特性によって、図7(c)に示すように、充電用ダイオード21を流れる電流は、時刻T1から即座に0になるのではなく、徐々に減少して、最終的に0となる。
実施の形態3では、実施の形態1および2の効果に加えて、ブートストラップ回路におけるノイズの発生量を実施の形態1および2の場合よりも一層抑制することが可能になる。
なお、上記の実施形態では、ブートストラップ回路2の電力入力端子IPからコンデンサ23の第1の端子P21までの間に、抵抗24と充電用ダイオード21とNNOS−FET25とをこの順序で配置される例について説明したが、これに限定するものではなく、これら3つの構成要素の配置順序は、いずれであってもよい。
上記の実施形態では、ブートストラップ回路2は、NチャネルMOSFET25を備えるものとしたが、これに限定するものではなく、PチャネルMOS−FETを備えるものとしてもよい。
また、上記の実施形態では、ブートストラップ回路2は、実施の形態2と同様に、抵抗24を備えるものとしたが、これに限定するものではなく、実施の形態1と同様に抵抗24を備えないものとしてもよい。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4における交流電力1相分の電力変換装置の構成を表わす図である。
図8は、実施の形態4における交流電力1相分の電力変換装置の構成を表わす図である。
実施の形態4の電力変換装置1は、実施の形態1の高電位側半導体スイッチング素子12に代えてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)60を備え、実施の形態1の低電位側半導体スイッチング素子13に代えてIGBT61を備える。
IGBT60のコレクタ端子60cは、第1の直流電力DC1の高電位側の直流母線11aと高電位側還流用ダイオード14のカソードとに接続される。
IGBT60のエミッタ端子60eは、高電位側還流用ダイオード14のアノードと、交流電力ACの出力端子19と、IBGT61のコレクタ端子61cと、低電位側還流用ダイオード15のカソードとに接続される。
IGBT61のエミッタ端子61eは、第1の直流電力DC1の低電位側の直流母線11bと低電位側還流用ダイオード15のアノードとに接続される。
IGBT60のゲート端子60gは、高電位側駆動回路16の出力に接続される。IGBT61のゲート端子61gは、低電位側駆動回路17の出力に接続される。
なお、上記の実施形態では、高電位側半導体スイッチング素子12と低電位側半導体スイッチング素子とを、IGBT60とIGBT61に置換した場合を示したが、高電位側半導体スイッチング素子12と低電位側半導体スイッチング素子13のいずれか一方をIGBTに置換しても構わない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1a,1b,1c 電力変換装置(1相分)、2 ブートストラップ回路、3 三相交流モータ、4a,4b 電流検出部、5 制御信号生成回路、11a 高電位側の直流母線、11b 低電位側の直流母線、12 高電位側半導体スイッチング素子、13 低電位側半導体スイッチング素子、14 還流用ダイオード、15 還流用ダイオード、16 高電位側駆動回路、17 低電位側駆動回路、18 電源回路、19,19a,19b,19c 交流電力の出力端子、21 充電用ダイオード、22,32 電流制限部、23 コンデンサ、24 抵抗、25 NMOS−FET、26 ゲート抵抗、31 回転角検出部、60,61 IGBT、60c,61c コレクタ端子、60g,61g ゲート端子、60e,61e エミッタ端子、IP,P11,P12,P13,P21,P22,P61〜P66 端子。
Claims (8)
- 外部から供給される第1の直流電力を交流電力に変換して、出力端子から前記交流電力を出力する電力変換装置であって、
前記第1の直流電力が伝送される高電位側の母線と低電位側の母線との間に直列に接続される高電位側半導体スイッチング素子と低電位側半導体スイッチング素子と、
前記高電位側半導体スイッチング素子および前記低電位側半導体スイッチング素子のそれぞれに逆並列で接続される2つの還流用ダイオードと、
外部から入力される第1の制御信号に基づいて、前記高電位側半導体スイッチング素子をオン状態またはオフ状態のいずれかの状態に制御する高電位側駆動回路と、
外部から入力される第2の制御信号に基づいて、前記低電位側半導体スイッチング素子をオン状態またはオフ状態のいずれかの状態に制御する低電位側駆動回路と、
前記低電位側駆動回路を動作させるために第2の直流電力を供給する電源回路と、
ブートストラップ回路とを備え、
前記ブートストラップ回路は、
前記第2の直流電力が入力される電力入力端子と、
第1の端子と、第2の端子とを有し、前記高電位側駆動回路に第3の直流電力を供給するコンデンサとを含み、
前記ブートストラップ回路は、さらに、
前記電力入力端子と、前記コンデンサの第1の端子との間に、直列に接続された充電用ダイオードと電流制限部とを含み、
前記充電用ダイオードの順方向が、前記電力入力端子から前記コンデンサの第1の端子への方向であり、
前記高電位側半導体スイッチング素子がオフ状態からオン状態に変化する時刻よりも前の時刻において、前記電流制限部は、前記電力入力端子と前記コンデンサの第1の端子の間の電流経路を遮断する、電力変換装置。 - 前記ブートストラップ回路は、
前記電力入力端子と、前記コンデンサの第1の端子との間に、直列に接続された前記充電用ダイオードと、前記電流制限部と、抵抗とを含む、請求項1記載の電力変換装置。 - 前記電流制限部は、MOS−FETによって構成される、請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 前記電流制限部は、外部から入力される第3の制御信号に基づいて、前記電流経路を遮断または接続する、請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 前記電流制限部は、
MOS−FETと、
前記MOS−FETのゲート端子と接続する端子と、前記第3の制御信号を受ける端子とを有するゲート抵抗を備える、請求項4記載の電力変換装置。 - 前記高電位側半導体スイッチング素子および低電位側半導体スイッチング素子のうちの少なくとも1つは、IGBTによって構成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記高電位側駆動回路の高電位側の電圧入力端子は、前記コンデンサの第1の端子と接続し、
前記高電位側駆動回路の低電位側の電圧入力端子、および前記コンデンサの第2の端子は、前記交流電力の出力端子と接続する、請求項1記載の電力変換装置。 - 前記低電位側駆動回路の高電位側の電圧入力端子は、前記電源回路の出力端子と接続し、前記低電位側駆動回路の低電位側の電圧入力端子は、前記低電位側の母線と接続する、請求項1記載の電力変換装置。
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