JP4803939B2 - ビタミンd誘導体 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、新規なビタミンD誘導体に関するものであり、詳しくは、医薬品(例えば乾癬等の皮膚疾患治療薬等)として有用なビタミンD誘導体に関するものである。
背景技術
ビタミンDは、生体内で最初肝臓においてその25位が水酸化されて25−ヒドロキシビタミンDとなり、次いで腎臓において1α位あるいは24位が水酸化され、1α,25−ジヒドロキシビタミンDと24R,25−ジヒドロキシビタミンDとなる。これらの代謝産物の中で、例えば、1α,25−ジヒドロキシビタミンDおよびその合成アナログは、カルシウム代謝調節作用、腫瘍細胞などの増殖抑制作用や分化抑制作用、免疫調節作用など多岐に亘って生理活性を示すことが知られている。
従来、ビタミンDを長期かつ連続的に使用すると、高カルシウム血症を起こしやすいという問題があった。これを解決するため、種々のビタミンD誘導体の合成が検討されてきており、カルシウム上昇作用の低下したビタミンD誘導体が提案されている(例えば、特開平7−330714号、特開平10−231284号)。
発明の開示
本発明は、医薬、特に、乾癬などの皮膚疾患治療薬として良好な生理活性を示し、しかも、カルシウム上昇作用が低下したビタミンD誘導体を提供することを目的とする。
本発明者はこうした課題に鑑み、22位に酸素原子または硫黄原子を有する化合物に着目し、カルシウム上昇作用がより低下したビタミンD誘導体を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)
Figure 0004803939
{一般式(1)中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Rは水素原子または一般式(2)
Figure 0004803939
[一般式(2)中、Aは−CO−、−CR10−(RおよびR10は水素原子またはヒドロキシ基を表す。)、−CR11=CR12−(R11およびR12は水素原子またはアルキル基を表す。)または−C≡C−を表し、RおよびRは水素原子または保護基を有していてもよいヒドロキシ基を表し、mは0乃至4の数を表し、nは0乃至2の数を表す。]を表し、
は水素原子またはアルキル基を表し、
およびRは水素原子またはアルキル基を表すか、或いは、RおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成し、
は水素原子または−OR13(R13は水素原子または保護基を表す。)を表し、
は水素原子または保護基を表す。}
で表されるビタミンD誘導体により所期の目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、一般式(1)で表されるビタミンD誘導体が提供される。
一般式(1)において、好ましくは、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Rは水素原子または一般式(2)[一般式(2)中、Aは−CO−、−CH−、−CH(OH)−、−CH=CH−または−C≡C−を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表し、mは0乃至2の数を表し、nは0乃至1の数を表す。]を表し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、RおよびRは水素原子を表すか、或いは、RおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表す。
また、一般式(1)において、好ましくは、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Rは一般式(2)[一般式(2)中、Aは−CO−、−CH−、−CH(OH)−、−CH=CH−または−C≡C−を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表し、mは0乃至2の数を表し、nは0乃至1の数を表す。]を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、RおよびRは、RおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成しており、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表す。
一般式(1)において、好ましくは、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Rは一般式(2)[一般式(2)中、Aは−CO−、−CH−、−CH=CH−または−C≡C−を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表し、mは0乃至1の数を表し、nは0乃至1の数を表す。]を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、RおよびRは、RおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成しており、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表す。
一般式(1)において、好ましくは、Xは酸素原子を表し、Rは一般式(2)[一般式(2)中、Aは−CH−または−C≡C−を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表し、mは1の数を表し、nは0乃至1の数を表す。]を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、RおよびRは、RおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成しており、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表す。
一般式(1)において、好ましくは、Xは酸素原子を表し、Rは一般式(2)[一般式(2)中、Aは−C≡C−を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表し、mは1の数を表し、nは0を表す。]を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、RおよびRは、RおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成しており、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表す。
一般式(1)において、好ましくは、Xは酸素原子を表し、Rは水素原子または一般式(2)[一般式(2)中、Aは−CH−を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表し、mは1乃至2の数を表し、nは0乃至1の数を表す。]を表し、Rは水素原子を表し、RおよびRは水素原子を表し、Rはヒドロキシ基を表し、Rは水素原子を表す。
本発明の他の側面によれば、上述のビタミンD誘導体を含む医薬品組成物が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、上述のビタミンD誘導体を有効成分とする皮膚疾患治療剤が提供される。好ましくは、皮膚疾患は乾癬である。
本発明のさらに別の側面によれば、上述のビタミンD誘導体の皮膚疾患治療剤の製造への使用が提供される。好ましくは、皮膚疾患治療剤は乾癬治療剤である。
本発明のさらに別の側面によれば、上述のビタミンD誘導体を使用する皮膚疾患の治療方法が提供される。好ましくは、皮膚疾患は乾癬である。
なお、本出願が主張する優先権の基礎となる出願である特願2000−117791号の開示は全て引用により本明細書の中に取り込まれる。
発明を実施するための好ましい形態
以下に、本発明の一般式(1)で表されるビタミンD誘導体およびそれを含む医薬品組成物の実施態様および実施方法についてより詳細に説明する。
本明細書中において、アルキル基とは、一般的には炭素数1〜15の直鎖または分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基のほか、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられる。炭素数は、1から8であることが好ましく、さらに好ましくは、炭素数1から4である。好ましくはメチル基またはエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
保護基とは、アシル基、置換シリル基、置換アルキル基などが挙げられ、好ましくはアシル基、置換シリル基である。
アシル基とは、置換されたカルボニル基を意味し、ここでいうカルボニル基の置換基とは、水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい低級アルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基等を意味する。アシル基は、好ましくはホルミル基、低級アルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいフェニルカルボニル基、低級アルキルオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいフェニルアルキルオキシカルボニル基などを示し、さらに好ましくはホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等を示す。なお、本明細書おいては、特に定義がない限り、低級アルキル基、低級アルキルオキシ基、低級アルキルカルボニル基、低級アルキルオキシカルボニル基とは、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基を意味する。
置換シリル基とは、1以上の置換基を有していてもよい低級アルキル基または置換基を有していてもよいアリール基などで置換されたシリル基を意味し、好ましくは3置換されたシリル基を示す。置換シリル基の好ましい例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。
アリール基とは一般的には炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜14のアリール基を意味する。
置換アルキル基とは1以上の置換基で置換されているアルキル基を示し、ここで置換基の好ましい例としては、置換基を有していてもよいアルキルオキシ基や置換基を有していてもよいアリール基が挙げられ、特に置換基を有していてもよい低級アルキルオキシ基が挙げられる。アルキルオキシ基などの置換基を有していてもよいアルキルオキシ基で置換された置換アルキル基としては、例えばメトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基の他にテトラヒドロピラン−2−イル基などが挙げられる。また置換基の例としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、低級アルキル基、低級アルキルオキシ基、低級アシルオキシ基、スルホニル基等が挙げられる。
下記の表1〜17に、本発明の一般式(1)で表されるビタミンD誘導体の非限定的具体例を挙げる。
表1においては、Rは水素原子であり、表2〜17においては、Rは下記の一般式(2)で表される。
Figure 0004803939
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本発明の一般式(1)で表されるビタミンD誘導体は、例えば下記の方法により、製造することができる。しかし、特にこの方法に限られるものではなく、他の公知の方法を用いても合成してもよい。
I.一般式(1)においてR およびR が一緒になって2重結合を形成するビタミンD誘導体の合成
I−1.一般式(1)においてXが酸素原子であるビタミンD誘導体の合成
一般式(1)において、Xが酸素原子であり、Rが水素原子またはメチル基であり、かつRおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成しているビタミンD誘導体は、例えば下式の方法により、E.Murayama、et al、Chem.Pharm.Bull.、34(10)、1986、特開昭61−267550等に記載された一般式(A)で表される化合物を出発物質として製造することができる。
Figure 0004803939
式中、TBSはt−ブチルジメチルシリル基を表し、Rはそれぞれ置換基を有してもよいアリール基またはアルキル基を表す。
(工程1) ヒドラゾン化反応
適当な溶媒中で、化合物(A)にアリールスルホニルヒドラジドまたはアルキルスルホニルヒドラジドを作用させることにより、化合物(B)を合成する。
この反応で用いられるアリールスルホニルヒドラジドまたはアルキルスルホニルヒドラジドとしては、例えばベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、m−トルエンスルホニルヒドラジド、o−トルエンスルホニルヒドラジド、4−エチルベンゼンスルホニルヒドラジド、2−メシチレンスルホニルヒドラジド、4−クロロベンゼンスルホニルヒドラジド、4−イソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジド、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジド、メタンスルホニルヒドラジド、2−メチル−2−プロパンスルホニルヒドラジド、2−プロパンスルホニルヒドラジド、エタンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。好ましくは、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジドが挙げらる。さらに好ましくは2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジドが挙げられる。
この反応で用いられる溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、ハロゲン系、エステル系、アミド系、アルコール系、スルホキシド系、ニトリル系が挙げられる。例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキエタン、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1、3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられる。好ましくはトルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸エチル等が挙げられる。さらに好ましくはテトラヒドロフラン、酢酸エチルが使用できる。
反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、0〜100℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは室温で行われる。
(工程2) アルキル化反応
次いで、化合物(B)に、適当な溶媒中において、塩基を作用させた後、ホルムアルデヒド(あるいはその等価体:例えば1,3,5−トリオキサン、パラホルムアルデヒド)またはアセトンを作用させる事により化合物(C)を合成する。
上記反応で用いられる塩基としては、例えば、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムクロリド、よう化メチルマグネシウム、イソプロピルマグネシウムブロミド、ジイソプロピルマグネシウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カリウム、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド等が挙げられる。好ましくは、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドが挙げられる。さらに好ましくは、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウムが挙げられる。
また、上記の反応において、塩基を作用させた後に、適当な金属塩を添加してもよい。金属塩としては塩化セリウム、臭化マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、四塩化チタン、クロロチタニウムトリイソプロポキシド、塩化サマリウム、塩化インジウム等が挙げられ、好ましくは塩化セリウムが挙げられる。
上記反応で用いられる溶媒としては、炭化水素系、エーテル系が挙げられる。例えば、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アニソール等が挙げられ、好ましくはヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランが挙げられる。さらに好ましくはヘキサン、テトラヒドロフランが使用できる。
また、本反応は、アミド系、アミン系化合物の存在下で行ってもよい。アミド系、アミン系化合物としては、例えば、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1、3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルトリアミド等が挙げられる。好ましくは、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1、3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、ヘキサメチルホスホルトリアミドが挙げられる。さらに好ましくはN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが挙げられる。
上記反応において塩基を作用させる際の反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、−100〜50℃の範囲が好ましい。さらに好ましくは−80〜20℃で反応が行われる。
上記反応においてホルムアルデヒド(あるいはその等価体:例えば1,3,5−トリオキサン、パラホルムアルデヒド)またはアセトンを作用させる際の反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、好ましくは−100〜50℃の範囲であり、さらに好ましくは−80〜20℃で行われる。
が水素原子であるものは、以下の方法でも合成できる。
Figure 0004803939
(工程1’) エポキシド形成化反応
適当な溶媒中で、化合物(A)に塩基存在下でトリメチルスルホニウム塩またはトリメチルスルホキソニウム塩を作用させることにより、化合物(D)を合成する。
この反応で用いられるトリメチルスルホニウム塩またはトリメチルスルホキソニウム塩としては、例えば、トリメチルスルホニウムヨージド、トリメチルスルホニウムブロミド、トリメチルスルホニウムクロリド、トリメチルスルホニウムメチルサルフェート、トリメチルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリメチルスルホニウムパークロレート、トリメチルスルホキソニウムヨージド、トリメチルスルホキソニウムブロミド、トリメチルスルホキソニウムクロリド、トリメチルスルホキソニウムメチルサルフェート、トリメチルスルホキソニウムテトラフルオロボレート、トリメチルスルホキソニウムパークロレート等が挙げられ、好ましくはトリメチルスルホニウムブロミド、トリメチルスルホキソニウムヨージドが挙げられる。
この反応で用いられる塩基としては、例えば、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムクロリド、よう化メチルマグネシウム、イソプロピルマグネシウムブロミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カリウム、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウム、水素化カリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられ、さらに好ましくは水素化ナトリウム、水素化カリウムが挙げられる。
この反応で用いられる溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、アミド系、スルホキシド系が挙げられ、例えば、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アニソール、ジグリム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1、3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、ジメチルスルホキシドが挙げられ、
好ましくはジメチルスルホキシドが挙げられる。
必要に応じてエーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフランを混合して用いてもよい。
上記反応の反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、好ましくは−20℃〜20℃で行われる。
(工程2’) エポキシド開環反応
適当な溶媒中において、化合物(D)に酸を作用させることにより、化合物(C)を合成する。
この反応で用いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、リン酸、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−t−ブトキシド、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、塩化チタン(IV)、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド等が挙げられ、好ましくはアルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−t−ブトキシド等が挙げられ、さらに好ましくはアルミニウムトリイソプロポキシドが挙げられる。
この反応で用いられる溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、ハロゲン系、アミド系が挙げられ、例えば、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、1,2−ジロロベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、t−ブチルメチルエーテル、ジグリム、1,2−ジメトキシエタン、1、4−ジオキサン、アニソール、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1、2−ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1、3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、好ましくはベンゼン、1,2−ジロロベンゼン、トルエン等があげられ、さらに好ましくは1,2−ジロロベンゼンが使用できる。
この反応の反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、0℃〜200℃の範囲が好ましく、80〜180℃がさらに好ましい。
上記反応は、酸の代わりに塩基を使用して行ってもよい。塩基としては、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムクロリド、よう化メチルマグネシウム、イソプロピルマグネシウムブロミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カリウム、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、ジエチルアルミニウムジイソプロピルアミド、ジエチルアルミニウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。好ましくはリチウムジエチルアミド、ジイソプロピルマグネシウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カリウム、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、ジエチルアルミニウムジイソプロピルアミド、ジエチルアルミニウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド等が挙げられ、さらに好ましくはジエチルアミドが用いられる。
塩基を用いる際の溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、ハロゲン系、アミド系が挙げられる。例えば、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、1,2−ジロロベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、t−ブチルメチルエーテル、ジグリム、1,2−ジメトキシエタン、1、4−ジオキサン、アニソール、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1、2−ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1、3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、好ましくはベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等があげられる。
塩基を用いる際の反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、−40℃〜200℃の範囲が好ましく、0〜100℃がさらに好ましい。
(工程3) 側鎖の導入
上述の工程(1)〜(2)あるいは工程(1’)〜(2’)等の方法により得られた化合物(C)を、塩基の存在下において、側鎖に対応するアルキル化剤と反応させることによって側鎖を導入し、化合物(E)を得る。
使用するアルキル化剤としては、一般式(1)で示される本発明のビタミンD誘導体の側鎖Rに対応するアルキル化剤が用いられる。すなわち、一般式(1)のRに対応する一般式
1a−Z
(式中、Zはハロゲン原子、メシルオキシ基、トシルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示し、R1aは前記Rの1価の残基を示す。)が挙げられる。
1a−Zとしては、例えば、1−ブロモ−4−メチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ペンタン、1−ブロモ−4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキサン、1−ブロモ−5−トリエチルシリルオキシ−5−メチルヘキサン、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチン等が挙げられる。
塩基としては、例えば、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、金属ジアルキルアミド、アルキル金属などがあげられ、好ましくは水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、エチルマグネシウムブロミド等が挙げられ、さらに好ましくは水素化ナトリウム、水素化カリウムが挙げられる。
また、本反応はクラウンエーテル存在下で行ってもよい。クラウンエーテルとしては、例えば、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、炭化水素系、エーテル系、アミド系溶媒が挙げられ、具体的には、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが挙げられ、さらに好ましくはテトラヒドロフランが挙げられる。
反応温度は基質によって異なるが、一般に、−40℃〜使用する溶媒の沸点または分解点以下の範囲で行なわれ、好ましくは0〜200℃、さらに好ましくは室温〜120℃程度である。
また側鎖導入は、特に上記方法に限られるものではなく、例えば、アルキルハライドの代わりにイソブチレンオキシド、1,2−エポキシ−2−エチルブタン等のエポキシドを用いてもよい。この反応はアルキルハライドの場合と同様な条件で行うことができる(特開平6−80626の方法)。
さらに、側鎖導入は、例えば、1−ブロモ−2,3−エポキシ−3−メチルブタンをアルキルハライドとして用い、上記塩基の存在下にアルキル化を行った後、還元剤(例えば水素化リチウムアルミニウムヒドリド、水素化ホウ素リチウム、水素化トリ−s−ブチルホウ素リチウム、水素化トリエチルホウ素リチウム等)によりエポキシドを開環することによっても行うことができる。この方法は2段階で行っても1段階で行ってもよい(WO98/09935の方法)。
また、側鎖導入は、アクリル酸エチル、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアクリル酸誘導体あるいはブロモ酢酸t−ブチル等のハロ酢酸エステル誘導体等を用い、上記塩基存在下にアルキル化を行った後、アルキルリチウム試薬、グリニャール試薬などのアルキル金属試薬を反応させることにより合成することもできる(USP5,436,401の方法)。
(工程4) 脱保護
常法に従って、化合物(E)から保護基を除去し化合物(F)を得る。
試薬としては、塩酸、硫酸、酢酸、酸性イオン交換樹脂、テトラブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素/ピリジン、フッ化水素/トリエチルアミン、フッ化水素酸が用いられ、好ましくはテトラブチルアンモニウムフルオリドが用いられる。
溶媒としては、通常はエーテル系溶媒が用いられ、好ましくはテトラヒドロフランが用いられる。反応温度は基質によって異なるが、通常、室温〜65℃の範囲で行われることが好ましい。
(工程5) 光反応・熱異性化
常法に従い、化合物(F)の光反応・熱異性化を行うことにより、化合物(G)を得る。
なお、工程3、4,5を行う順序は必ずしも上記に限定されるものではなく、工程3→工程5→工程4あるいは工程5→工程3→工程4の順で行ってもよい。ただし、工程4が工程3より先に行われることはない。
また、各工程において、必要に応じて接触水素化等の公知の方法により側鎖部分の修飾を行ってもよい。
I−2.一般式(1)においてXがイオウ原子であるビタミンD誘導体の合成
一般式(1)において、Xがイオウ原子であり、Rが水素原子であり、かつRおよびRが一緒になって16位と17位で2重結合を形成しているものは、例えば下式の方法により合成できる。
Figure 0004803939
(工程3’) イオウ官能基導入
化合物(H)を下記の二つの反応に付すことにより化合物(I)を得る。ここで、化合物(H)は、上述の工程(1)〜(2)あるいは工程(1’)〜(2’)で得られた化合物(C)においてRが水素原子であるものに相当する。
Figure 0004803939
ここで、Zは脱離基を示し、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシルオキシ基、トシルオキシ基等を示す。
化合物(H)から化合物(M)への脱離基変換は、常法に従って行うことができる(Larock,R.C.Comprehensive Organic Transformations,2nd ed.,;Wiley−VCH:New York、1999)。
適当な溶媒中で、化合物(M)にチオカルボン酸またはジチオカルボン酸の金属塩を作用させる事により化合物(I)を合成する。
チオカルボン酸またはジチオカルボン酸の金属塩としては、例えば、チオ酢酸ナトリウム、チオ酢酸カリウム、チオ安息香酸ナトリウム、チオ安息香酸カリウム、ジチオ酢酸ナトリウム、ジチオ酢酸カリウム、ジチオ安息香酸ナトリウム、ジチオ安息香酸カリウム等があげられ、好ましくはチオ酢酸カリウムが挙げられる。
溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、ハロゲン系、ケトン・エステル・アミド系、スルホキシド系、ニトリル系溶媒等が挙げられる。例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、2−ジメトキシエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等が挙げられ、好ましくはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、2−ジメトキシエタン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、さらに好ましくはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶媒を混合して用いることもできる。
反応温度は、反応が進行する温度であればよく、特に限定されるものではないが、一般には、−50〜100℃の範囲であり、好ましくは0℃〜室温である。
上記の2つの反応は連続して行ってもよい。即ち、ヒドロキシ基を脱離基に変換後、後処理を行わずにチオカルボン酸またはジチオカルボン酸の金属塩を作用させてもよい。
(工程4’) アルカリ加溶媒分解・S−アルキル化
化合物(I)を、アルカリ加溶媒分解すると同時にS−アルキル化することで、化合物(J)を得る。
アルカリ加溶媒分解およびS−アルキル化に用いる塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド等が用いられる。
溶媒としては、水またはアルコール系溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等を単独もしくはエーテル系溶媒が好ましく用いられる。例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、ジグリム等との混合溶媒系で反応を行うことができる。
使用するアルキル化剤としては、一般式R1a−Z(式中、Zはハロゲン原子、メシルオキシ基、トシルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等の脱離基を示し、R1aは前記と同一の意味を示す。)で表される化合物、またはイソブチレンオキサイド、1,2−エポキシ−2−エチルブタン、1,2−エポキシ−3−メチルブタン等のエポキシドなどが挙げられる。
1a−Zで表される化合物としては、例えば、4−ブロモ−2−メチル−2−ブタノール、1−ブロモ−4−メチル−4−トリエチルシリルペンタン、1−ブロモ−4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンテン、1−ブロモ−4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチン等が挙げられる。
反応温度は、一般的には、−40から100℃で行われ、好ましくは0〜50℃、さらに好ましくは室温で行われる。
(工程5’) 脱保護
常法に従い、化合物(J)から保護基を除去する。
試薬としては、塩酸、硫酸、酢酸、酸性イオン交換樹脂、テトラブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素/ピリジン、フッ化水素/トリエチルアミン、フッ化水素酸が用いられ、好ましくは酸性イオン交換樹脂、テトラブチルアンモニウムフルオリドが用いられる。
溶媒としては、通常エーテル系溶媒が用いられ、好ましくはテトラヒドロフランが用いられる。
反応温度は基質によって異なるが、通常、室温〜65℃の範囲で行われる。
(工程6) 光反応・熱異性化
常法に従い、化合物(K)を光反応・熱異性化に付することにより、化合物(L)を得る。
なお、工程3’、4’、5’、6の順序については特に限定されないが、工程4’、5’が工程3’より先に行われることはない。
II−1.一般式(1)においてR およびR が水素原子であるビタミンD誘導体の合成
本発明の一般式(1)において、RおよびRが水素原子であるビタミンD誘導体は、例えば、下式の方法により、一般式(A’)で表される化合物(E.Murayama、et al、Chem.Pharm.Bull.、34(10)、1986、特開昭61−267550等に記載)を出発物質として製造することができる。
Figure 0004803939
式中、TBSはt−ブチルジメチルシリル基を表し、Rはそれぞれ置換基を有してもよいアリール基またはアルキル基を表す。
(工程1) メチレン化
一般式(A’)で示される化合物から一般式(N)で示される化合物を製造する工程は、例えば、塩基存在下、メチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド等を用いたウィッテヒ反応により行われる。
塩基としては、金属水酸化物、金属水素化物、アルキル金属、金属ジアルキルアミド等が用いられる。具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウム、水酸化カリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド等があげられ、好ましくはカリウムt−ブトキシド等が用いられる。
溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、アミド系、スルホキシド系溶媒が用いられ、具体的には、例えばペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アニソール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、好ましくはトルエン、テトラヒドロフラン等が用いられる。
反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限は無いが、通常−50〜150℃、好ましくは0〜100℃で行われる。
(工程2) ヒドロホウ素化−酸化
一般式(N)で示される化合物を、ヒドロホウ素化−酸化することで、一般式(O)で示される化合物を製造する。
ヒドロホウ素化では、ボラン、アルキルボラン、ジアルキルボランが用いられる。例えば、ジボラン、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−トリエチルアミン錯体、ボラン−ジメチルアミン錯体、ボラン−t−ブチルアミン錯体、ボラン−ピリジン錯体、ジシアミルボラン、ジテキシルボラン、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン等が挙げられ、好ましくは9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナンが挙げられる。
溶媒としては、エーテル系、ハロゲン系溶媒が用いられる。例えば、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アニソール、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン等が用いられる。
反応温度は、反応が進行する温度であれば特に制限はないが、通常は、0〜100℃、好ましくは室温で行われる。酸化反応はアルカリ条件下に(例えば水酸化ナトリウム水溶液を用い)、過酸化水素水等により行われる。
(工程3) 側鎖の導入
I−1(工程3)と同様の方法により、化合物(O)を、塩基の存在下において、側鎖に対応するアルキル化剤と反応させて側鎖を導入し、化合物(P)を得る。
(工程4) 5、7−ジエン化および保護
常法に従い、化合物(P)の5,7位のジエン化と保護を行い、化合物(Q)を得る(例えば、特開昭61−267550記載の方法等による)。
(工程5) 5、7−ジエン部分の脱保護(脱保護1)
常法に従い、化合物(Q)の5,7位のジエン部分の脱保護を行い、化合物(R)を得る(例えば、久保寺ら、J.Org.Chem.1992、57、5019記載の方法等による)。
(工程6) シリル基の脱保護(脱保護2)
I−1(工程4)と同様に常法に従って、化合物(R)のt−ブチルジメチルシリル基を除去し、化合物(S)を得る。
(工程7) 光反応・熱異性化
I−1(工程5)と同様に常法に従って、光反応・熱異性化を行うことにより、化合物(S)から化合物(T)を得る。
なお、工程3、4、5、6、7の順序については特に限定されないが、工程5は工程4より先に行われることはない。工程6は工程3、4より先に行われることはない。また、工程7は工程4、5より先に行われることはない。
さらに、必要に応じて下記式のようにして、各中間体において側鎖部分の修飾をおこなってもよい。
Figure 0004803939
式中、TBSはt−ブチルジメチルシリル基を表す。
上記式においては、化合物(Q)(Rが(CHCON(CH)に塩基を作用させることで側鎖部分の修飾を行う。塩基としては、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、金属ジアルキルアミド、アルキル金属などが使用できる。好ましくは、水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、エチルマグネシウムブロミド等が挙げられ、さらに好ましくはカリウムt−ブトキシドが挙げられる。
溶媒としては、炭化水素系、エーテル系、アミド系溶媒が用いられる。具体的には、たとえば、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが挙げられ、さらに好ましくはテトラヒドロフランが挙げられる。
反応温度は、基質によって異なるが、通常は−40℃〜使用する溶媒の沸点または分解点以下の範囲で行なわれ、好ましくは0〜100℃、さらに好ましくは室温で行われる。
また、下記式のようにして、各中間体において側鎖部分の修飾をおこなってもよい。
Figure 0004803939
式中、TBSはt−ブチルジメチルシリル基を表す。
上記式においては、化合物(R)(Rが(CHCON(CH)にアルキル金属を作用させることで側鎖部分の修飾を行う。この反応は、例えば、特開平6−72994記載の方法に従って行えるが、特にこれに限定されるものではなく、定法にしたがって行える。
上述してきたI−1,2およびIIの各合成工程において、各中間体および最終物質はシリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、再結晶等の通常の手段により、精製、単離することができる。
このようにして得られた一般式(1)のビタミンD誘導体は、後記実施例に示すように、カルシウム上昇作用の低い医薬として有用な化合物である。
本発明のビタミンD誘導体を含有する医薬品組成物は、製薬上許容しうる担体、賦型剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、香料、着色剤等を使用して、所望の剤型、例えば、錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤、経皮吸収剤、坐剤等に製剤化して用いることができる。
本発明のビタミンD誘導体を有効成分とする皮膚疾患治療薬を、乾癬治療剤等として使用する場合の剤型としては、軟膏、クリーム、ローション等の外用剤が挙げられる。
本発明のビタミンD誘導体を有効成分とする治療薬の投与量は、対象疾患、患者の状態、体型、体質、年齢、性別、また投与経路、剤型等により適宜選択することができるが、一般に経口投与の場合は、有効成分として、1日0.001μg〜10,000μg、好ましくは0.01μg〜1,000μgの範囲、注射剤の場合は、1日0.01μg〜10,000μg、好ましくは0.1μg〜1,000μgの範囲、また、外用剤の場合は、有効成分として、1日1μg〜50,000μg、好ましくは10μg〜5,000μgの範囲から選択でき、1日1〜3回に分けて使用することができる。
本発明のビタミンD誘導体を有効成分とする皮膚疾患治療薬を乾癬治療剤として使用する場合の投与方法としては、外用剤などによる局所投与が好ましいが、場合によっては経口剤あるいは注射剤を全身投与することも可能である。
実施例
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されることはない。本実施例に際して、NMRスペクトルはテトラメチルシランまたはクロロホルムを内部標準として用い、特に記載の無い限りCDClを溶媒として用いた。マススペクトル(MS)はEIモード、イオン化電圧70eVで測定した。紫外吸収スペクトル(UV)はエタノール溶媒中にて測定した。カラムクロマトグラフィーにはシリカゲル(75〜150μmまたは40〜63μm)を、また分取用薄層クロマトグラフィーにはシリカゲル(厚さ1mm、0.5mm、または0.25mm、いずれも20×20cm)を用いた。
(実施例1)17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2、4、6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラゾノ)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−オキソアンドロスタ−5,7−ジエン(1.64g,3.08mmol)および2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジド(1.01g,3.39mmol)を酢酸エチル(6ml)に溶かし室温にて16時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、標記化合物(1.86g,75%)を得た。H NMR δ:7.15(s,2H),6.98(brs,1H),5.58(d,J=5.8Hz,1H),5.40−5.33(m,1H),4.28−4.20(m,2H),4.18−3.93(m,1H),3,70−3.63(m,1H),2.95−2.74(m,2H),1.30−1.22(m,24H),0.88(s,9H),0.85(s,9H),0.68(s,3H),0.09(s,3H),0.06(s,3H),0.04(s,3H),0.03(s,3H).IR(KBr):3232,2956,2860,1600,1462,1426,1384,1372,1362,1328,1254,1214,1194,1166,1154,1102,1038,1006,968,952,938,928,916,878,834,774,716,666,548cm−1
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2、4、6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラゾノ)アンドロスタ−5,7−ジエン(32.7mg,0.0403mmol)のヘキサン(0.8ml)、テトラメチルエチレンジアミン(0.16ml)溶液を−78℃に冷やし、1.53M n−ブチルリチウム(0.106ml、0.161mmol)を加えた。反応液を−78℃にて2時間攪拌したのち0℃に昇温し15分間攪拌後、パラホルムアルデヒド(10mg,0.33mmol)を加え0℃にて1時間、室温にて1時間攪拌した。反応液に食塩水を加え、ジクロロメタンで抽出し、抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、標記化合物(13.6mg,62%)を得た。
(3)17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(4.00g,7.34mmol)のテトラヒドロフラン(70ml)溶液にトリエチルアミン(4.10ml,29.4mmol)を加え、さらに−10℃でメタンスルホニルクロリド(1.70ml,22.0mmol)を滴下し、20分攪拌した。反応液を室温まで昇温後、チオ酢酸カリウム(3.73g,29.4mmol)のジメチルスルホキシド(70ml)溶液を加えた。30分攪拌後、ヘキサンで希釈し、水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、無色油状の標記化合物(3.91g,88%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2897,2856,1695,1471,1462,1371,1360,1254,1099cm−1H NMR δ:0.05(s,1H),0.07(s,3H),0.07(s,3H),0.11(s,3H),0.82(s,3H),0.88(s,18H),0.94(s,3H),2.34(s,3H),2.79−2.90(m,1H),3.52−3.68(m,2H),3.68−3.73(m,1H),3.98−4.12(m,1H),5.35−5.41(m,1H),5.57−5.64(m,2H).MS m/z:602(M),413(100%).UV λmax nm:234,261,271,281,294.
(実施例2) 1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
実施例1(1)に続いて、(2)の工程の代わりに、下記の工程を行った。1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2、4、6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラゾノ)アンドロスタ−5,7−ジエン(91.0mg,0.112mmol)のヘキサン(2.5ml)、テトラメチルエチレンジアミン(0.50ml)溶液を−78℃に冷やし、1.53M n−ブチルリチウム(0.293ml、0.449mmol)を加えた。反応液を−78℃にて2時間攪拌したのち0℃に昇温し15分間攪拌後、アセトン(0.10ml)を加え0℃にて20分間攪拌した。反応液に食塩水を加え、ジクロロメタンで抽出し、抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、標記化合物(28.8mg,45%)を得た。
H NMR δ:5.65(dd,J=2.2,2.5Hz,1H),5.61(d,J=5.5Hz,1H),5.44−5.38(m,1H),4.12−3.99(m,1H),3.73−3.68(m,1H),2.90−2.80(m,1H),2.40−2.26(m,3H),2.20−2.08(m,3H),1.99−1.88(m,1H),1.41(s,6H),0.96(s,3H),0.94(s,3H),0.88(s,18H),0.11(s,3H),0.07(s,6H),0.05(s,3H).IR(KBr):3480,2952,2928,2892,2856,1470,1460,1372,1360,1254,1100,1084,1066,968,878,834,812,774cm−1
(実施例3)
実施例1(1)〜(2)の工程の代わりに、下記の(1)〜(2)の工程を行った。
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7−ジエン−(17S)−スピロ−2’−オキシランの製造
ジメチルスルホキシド(13ml)に水素化ナトリウム(油性、60%、0.2821g、7.06mmol)を加え、80℃にて1時間攪拌した。得られた懸濁液を0℃に冷却後、テトラヒドロフラン(19ml)で希釈し、トリメチルスルホニウムヨージド(1.33g、6.50mmol)のジメチルスルホキシド溶液(9ml)を滴下し、0℃で35分間攪拌した。続いて、1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−オキソアンドロスタ−5,7−ジエン(1.0g、1.88mmol)のテトラヒドロフラン溶液(7ml)を加え、室温で14時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液中に反応混合物を注いだ後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、白色泡状の標記化合物(0.93g、91%)を得た。
H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.11(s,3H),0.88(s,3H),0.89(s,3H),2.65(d,J=4.9Hz,1H),2.93(d,J=4.9Hz,1H),3.71(brs,1H),3.98−4.12(m,1H),5.35−5.43(m,1H),5.57−5.64(m,1H).
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
アルゴン雰囲気下、1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7−ジエン−(17S)−スピロ−2’−オキシラン(20g、36.7mmol)の1,2−ジクロロベンゼン(130ml)溶液にアルミニウムイソプロポキシド(22g、108mmol)を加え、130℃で1.5時間攪拌後、ロッシェル塩水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し(2回)、抽出物を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、白色固体の標記化合物(10g、50%)を得た。
IR(neat):3392,2954,2929,2856,1462,1254,1097,1082cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.88(s,3H),0.89(s,3H),3.71(brs,1H),4.00(brs,1H),4.22(s,2H),5.40(brs,1H),5.57−5.66(m,2H).MS m/z:544(M),355(100%).UV λmax nm:270,281,293.
(実施例4)
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
実施例1(1)〜(2)の工程に続いて、(3)の代わりに下記の工程を行った。
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(100mg,0.183mmol),トリフェニルホスフィン(96.0mg,0.366mmol),イミダゾール(49.8mg,0.732mmol)のジクロロメタン溶液(2ml)に、N−ブロモスクシンイミド(65.1mg,0.366mmol)を0℃で加え、室温にて攪拌した。1時間後にヘキサンを加え、水、次いで、飽和食塩水で洗った。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ブロモメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンを含む混合物(150mg)を得た。これをアセトン(1.5ml)に溶解し、チオ酢酸カリウム(31.4mg,0.275mmol)を加え、30分間攪した。反応液をヘキサンで希釈後、ろ過し、得られたろ液から減圧下溶媒を留去し、残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル=20:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(70.2mg,64%)を得た。
(実施例5)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチルペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(200mg、0.367mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、45mg、1.125mmol)、15−クラウン−5(80mg、0.363mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液に、室温で1−ブロモ−4−メチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ペンタン(220mg、0.745mmol)を加え、1時間加熱還流した。反応溶液を酢酸エチルで希釈後、氷冷下に水を滴下し、飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)により精製し、無色油状の標記化合物(278.7mg、quant.)を得た。
IR(neat):2932,1460,1364,1252,1068,834,774cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.56(q,J=8.0Hz,6H),0.83(s,3H),0.88(s,21H),0.94(t,J=8.0Hz,9H),1.20(s,6H),2.80−2.92(m,1H),3.34−3.48(m,2H),3.70(brs,,1H),4.01(brs,1H),3.99−4.13(m,1H),5.36−5.43(m,1H),5.61(d,J=5.8Hz,1H),5.64(s,1H).MS m/z:759(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチルペン チルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチルペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(278.7mg、0.367mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液に、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(3.3ml、3.3mmol)を加え、14時間加熱還流した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、5%−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:エタノール=10:1)及び分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×4枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、2回展開、次いでジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開)により精製し、無色泡状の標記化合物(56.3mg、37%)を得た。
IR(neat):3384,2932,1462,1370,1084,1054,944,730cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),0.98(s,3H),1.22(s,6H),2.47−2.61(m,1H),2.73−2.86(m,1H),3.36−3.55(m,2H),3.77(brs,1H),3.94−4.16(m,2H),5.40−5.50(m,1H),5.64(s,1H),5.59−5.79(m,1H),.MS m/z:298(M−HOCHCHCHC(CHOH),83(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(55.0mg、0.132mmol)をエタノール(200ml)に溶解し、0℃で攪拌下アルゴンをバブリングしながら、400W高圧水銀灯バイコールフィルター透過光により、4.5分間光照射を行った後、1.5時間加熱還流を行った。反応混合物を室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、1回展開、次いでジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、次いで0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、3回展開、さらに0.25mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=3:1、1回展開、次いでジクロロメタン:酢酸エチル=2:1、2回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(1.802mg、3%)を得た。
IR(neat):3400,2936,1446,1364,1058,730cm−1H NMR δ:0.73(s,3H),1.22(s,6H),2.26−2.38(m,1H),2.39−2.49(m,1H),2.55−2.65(m,1H),2.76−2.87(m,1H),3.36−3.53(m,2H),3.94−4.08(m,2H),4.19−4.30(m,1H),4.40−4.48(m,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.60(s,1H),6.09(d,J=11.6Hz,1H),6.37(d,J=11.6Hz,1H).MS m/z:416(M),134(100%).UV λmax nm:263.
(実施例6)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(400mg、0.734mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキサン(475mg、1.47mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、88mg、2.20mmol)、15−クラウン−5(162mg、0.735mmol)、テトラヒドロフラン(1ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流1時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=3:2)で精製し、無色油状の標記化合物(569mg、98%)を得た。
IR(neat):2954,1462,1373,1254,1099,1072cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.57(q,J=7.9Hz,6H),0.88(s,9H),0.88(s,9H),0.94(s,3H),0.94(q,J=7.9Hz,9H),1.46(q,J=7.6Hz,4H),2.81−2.90(m,1H),3.35−3.46(m,2H),3.69−3.73(br,1H),3.97−4.11(m,3H),5.36−5.42(m,1H),5.57−5.62(m,1H),5.64(brs,1H).MS m/z:654(M−HOTBS),73(100%).UV λmax nm:270,281,293.
(2)17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(559mg、0.710mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(6ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1のち酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(292mg、93%)を得た。
IR(neat):3369,2964,2937,2879,2854,1460,1369,1149,1036cm−1H NMR δ:0.89(s,3H),0.99(s,3H),1.47(q,J=7.6Hz,4H),2.74−2.85(m,1H),3.39−3.50(m,2H),3.79(brs,1H),3.96−4.17(m,3H),5.43−5.49(m,1H),5.65(brs,1H),5.75(brd,J=5.9Hz,1H).MS m/z:444(M),69(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(3)17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),1 6−テトラエンの製造
17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエン(261mg、0.587mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射12分15秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×7枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、3回展開、さらに0.5mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=1:1、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(2.48mg、1%)を得た。
IR(neat):3367,2931,2879,2850,1456,1367,1350,1055cm−1H NMR δ:0.73(s,3H),1.47(q,J=7.3Hz,4H),2.77−2.88(m,1H),3.39−3.50(m,2H),3.93−4.07(m,2H),4.17−4.30(br,1H),4.40−4.49(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.60(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:426(M−HO),134(100%).UV λmax nm:264.
(実施例7)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(5−トリエチルシリルオキシ−5−メチルヘキシルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(200mg、0.367mmol)、1−ブロモ−5−トリエチルシリルオキシ−5−メチルヘキサン(227mg、0.734mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、44mg、1.10mmol)、15−クラウン−5(81mg、0.368mmol)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流1時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=3:2)で精製し、無色油状の標記化合物(270mg、95%)を得た。
IR(neat):2954,2931,2858,1462,1362,1254,1099,1080cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.56(q,J=7.9Hz,6H),0.84(s,3H),0.88(s,9H),0.88(s,9H),0.94(s,3H),0.94(q,J=7.9Hz,9H),1.18(s,6H),2.80−2.91(m,1H),3.37−3.47(m,2H),3.71(brs,1H),3.96−4.11(m,3H),5.36−5.41(m,1H),5.57−5.62(m,1H),5.64(brs,1H).MS m/z:773(M+1),73(100%).UV λmax nm:270,281,293.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(5−トリエチルシリルオキシ−5−メチルヘキシルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(420mg、0.543mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(6ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1)で精製し、無色泡状の標記化合物(220mg、94%)を得た。
IR(neat):3360,2964,2937,2862,1462,1369,1198,1059cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),0.99(s,3H),1.21(s,6H),3.38−3.50(m,1H),3.80(brs,1H),3.96−4.18(m,3H),5.43−5.51(m,1H),5.65(brs,1H),5.73−5.79(m,1H).MS m/z:412(M−HO),59(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキ シルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(201mg、0.467mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射11分15秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×5枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、3回展開、さらに0.5mm×2枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=1:1、3回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(19.3mg、10%)を得た。
IR(neat):3369,2935,2864,2848,1435,1367,1209,1157,1059cm−1H NMR δ:0.74(s,3H),1.21(s,6H),2.76−2.87(m,1H),3.36−3.50(m,2H),3.93−4.07(m,2H),4.18−4.29(br,1H),4.39−4.49(br,1H),5.01(brs,1H),5,34(brs,1H),5.60(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:430(M),134(100%).UV λmax nm:264.
(実施例8)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(200mg、0.367mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチン(216mg、0.741mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、44mg、1.10mmol)、15−クラウン−5(81mg、0.368mmol)、テトラヒドロフラン(1ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(室温17時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=3:2)で精製し、淡黄色油状の標記化合物(183mg、66%)を得た。
IR(neat):2954,2931,2877,2856,1458,1375,1360,1252,1163,1082,1038cm−1H NMR δ:0.06(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.67(q,J=7.9Hz,6H),0.84(s,3H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),0.96(t,J=7.6Hz,9H),1.49(s,6H),2.80−2.92(m,1H),3.98−4.10(br,1H),4.10(brs,2H),4.16(s,2H),5.35−5.43(m,1H),5.61(brd,J=5.3Hz,1H),5.69(brs,1H).MS m/z:754(M),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(480mg、0.635mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(6ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1のち酢酸エチル)で精製し、淡黄色泡状の標記化合物(240mg、92%)を得た。
IR(neat):3330,2974,2933,2852,1458,1369,1234,1167,1059cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),0.99(s,3H),1.53(s,6H),2.73−2.87(m,1H),3.76−3.82(br,1H),4.01−4.17(m,4H),5.43−5.50(m,1H),5.70(brs,1H),5.75(dd,J=5.6,2.0Hz,1H).MS m/z:412(M),105(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(143mg、0.347mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射7分、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=1:1、3回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(6.00mg、4%)を得た。
IR(neat):3363,2978,2931,2848,1437,1363,1234,1167,1061cm−1H NMR δ:0.74(s,3H),1.53(s,6H),2.76−2.87(m,1H),4.08(brs,2H),4.15(brs,2H),4.18−4.29(m,1H),4.38−4.50(m,1H),5.01(brs,1H),5,34(brs,1H),5.66(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:412(M),134(100%).UV λmax nm:264.
(実施例9)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(400mg、0.734mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテン(431mg、1.47mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、88mg、2.20mmol)、15−クラウン−5(162mg、0.735mmol)、テトラヒドロフラン(1ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(室温2時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=3:2)で精製し、無色油状の標記化合物(556mg、100%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2856,1462,1371,1360,1254,1149,1099,1074,1051cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.57(q,J=7.9Hz,6H),0.84(s,3H),0.88(s,9H),0.88(s,9H),0.94(s,3H),0.94(t,J=7.9Hz,9H),1.31(s,6H),2.79−2.92(m,1H),3.71(brs,1H),3.89−4.11(m,5H),5.35−5.41(m,1H),5.55−5.85(m,4H).MS m/z:756(M),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(550mg、0.726mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(7ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1のち酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(238mg、79%)を得た。
IR(neat):3371,2970,2931,2852,1458,1369,1232,1151,1113,1055cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),0.99(s,3H),1.33(s,6H),2.73−2.87(m,1H),3.78(brs,1H),3.89−4.14(m,4H),5.43−5.50(m,1H),5.62−5.92(m,4H).MS m/z:396(M−HO),55(100%).UV λma nm:271,281,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシメチル}−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(210mg、0.507mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射11分30秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×4枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、3回展開、さらに0.5mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=1:1、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(6.42mg、3%)を得た。
IR(neat):3370,2970,2929,2848,1446,1367,1211,1147,1111,1055cm−1H NMR δ:0.74(s,3H),1.33(s,6H),2.76−2.86(m,1H),3.97(d,J=5.6Hz,2H),4.02(brs,2H),4.15−4.30(m,1H),4.39−4.49(m,1H),5.01(brs,1H),5,34(brs,1H),5.62(brs,1H),5.69−5.93(m,2H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:396(M−HO),91(100%).UV λmax nm:263.
(実施例10)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2E)−ヘキセニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(500mg、0.917mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2E)−ヘキセン(0.59g、1.83mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、0.11g、2.75mmol)、15−クラウン−5(0.18ml、0.917mmol)、テトラヒドラフラン(1.2ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(2時間)、後処理を行い、標記化合物を含む混合物(540mg)を得た。
(2)17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシメチル}−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
実施例10(1)で得られた1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2E)−ヘキセニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンを含む混合物(540mg)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(7ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=1:4)で精製し、白色泡状の標記化合物(222mg、73%)を得た。
H NMR δ:0.84(s,3H),0.87(t,J=7.6Hz,6H),3.78(brs,1H),3.93−4.15(m,5H),5.46(brs,1H),5.63−5.79(m,4H).MS m/z:424(M−HO),57(100%).
(3)17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシメチル}−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエン(0.222g、0.502mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射11分45秒間、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×10枚、ジクロロメタン:エタノール=9:1、1回展開、さらに0.5mm×5枚、酢酸エチル:トルエン=1:1、3回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(3.65mg、2%)を得た。
IR(neat):3421,2966,2933,1653,1047cm H NMR δ:0.74(s,3H),0.86(t,J=7.6Hz,6H),4.00(brs,2H),4.01(brs,2H),4.23(brs,1H),4.44(brs,1H),5.03(s,1H),5.34(s,1H),5.62(s,1H),5.68−5.74(m,2H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:424(M−HO),57(100%).UV λmax nm:264.
(実施例11)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−2−ヘキシニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(1.0g、1.84mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−2−ヘキシン(1.172g、3.70mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、0.22g、5.51mmol)、15−クラウン−5(0.36ml、1.84mmol)、テトラヒドロフラン(2.5ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(2時間)、後処理を行い、標記化合物を含む混合物(1.32g)を得た。
(2)17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
(1)で得られた1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−2−ヘキシニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンを含む混合物(1.0g)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(12ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=1:4)で精製し、標記化合物を含む画分(0.46g)を得た。
(3)17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシメチル) −1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
(2)で得られた17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンを含む画分(0.17g)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射9分間、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×8枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、1回展開、さらに0.5mm×5枚、酢酸エチル:トルエン=1:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(2.62mg、2%)を得た。
IR(neat):3384,2966,2931,1716,1458,1373,1240,1053cm−1H NMR δ:0.74(s,3H),1.04(t,J=7.6Hz,6H),4.10(brs,2H),4.18(s,2H),4.46(brs,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.65(s,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:422(M−HO),57(100%).UV λmax nm:261.
(実施例12)
1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(100mg、0.17mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、41mg、1.01mmol)、テトラヒドロフラン(3.0ml)、15−クラウン−5(37mg、0.17mmol)、1−ブロモ−4−メチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ペンタン(306mg、1.04mmol)を、実施例5(1)と同操作で反応させ、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1mm×4枚、ヘキサン:トルエン=1:1)で精製し、白色粉末の化合物(133mg)を得た。
次に、この化合物(196mg)、テトラヒドロフラン(10.0ml)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(3.8ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(2時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×3枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=2:8)で精製し、黄色油状の化合物(111mg)を得た。
更にこの化合物(111mg)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射7分30秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×5枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=3:7:0.5、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:4、2回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(7.789mg、7.02%、3工程)を得た。
IR(neat):3340,2970,2933,2871,1365,1155,1055cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),1.22(s,6H),1.34(s,3H),1.35(s,3H),2.55−2.66(m,1H),2.75−2.85(m,1H),3.23−3.34(m,2H),4.15−4.30(m,1H),4.39−4.50(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.61(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:326(M−HO(CHCMeOH),59(100%).UV λmax nm:266.
(実施例13)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(100mg、0.175mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキサン(225mg、0.696mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、42mg、1.05mmol)、15−クラウン−5(38mg、0.173mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=2:1)で精製し、無色固体の標記化合物(143mg、100%)を得た。
IR(neat):2954,2935,2879,2856,1458,1375,1254,1151,1066cm−1H NMR δ:0.06(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.56(q,J=7.6Hz,6H),0.82(q,J=6.9Hz,6H),0.88(s,18H),1.33(s,3H),1.34(s,3H),1.45(q,J=7.6Hz,4H),2.78−2.90(m,1H),3.19(t,J=6.9Hz,2H),3.71(brs,1H),3.97−4.14(m,1H),5.36−5.43(m,1H),5.58−5.65(m,2H).MS m/z:815(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(140mg、0.172mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(3ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(81mg、100%)を得た。
IR(neat):3363,2966,2935,2879,1458,1236,1236,1151,1038cm−1H NMR δ:0.81−0.90(m,6H),0.95(s,3H),0.98(s,3H),1.35(s,3H),1.37(s,1H),2.72−2.83(m,1H),3.25(t,J=5.9Hz,2H),3.79(brs,1H),3.99−4.16(m,1H),5.43−5.50(m,1H),5.62−5.66(m,1H),5.76(brd,J=5.3Hz,1H).MS m/z:326(M−HO(CHC(COH),57(100%).UV λmax nm:271,282,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(81mg、0.587mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射5分、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=9:11、3回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(7.34mg、9%)を得た。
IR(neat):3369,2966,2933,2879,1452,1367,1242,1149,1055cm−1H NMR δ:0.81−0.91(m,9H),1.34(s,3H),1.35(s,1H),2.76−2.86(m,1H),3.27(t,J=6.3Hz,2H),4.17−4.30(m,1H),4.39−4.51(br,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.60(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:326(M−HO(CHC(COH),57(100%).UV λmax nm:264.
(実施例14)
1α,3β−ジヒドロキシ−20−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(200mg、0.34mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、82mg、2.02mmol)、テトラヒドロフラン(6.0ml)、15−クラウン−5(74mg、0.34mmol)、1−ブロモ−5−メチル−5−(トリエチルシリルオキシ)ヘキサン(642mg、2.08mmol)を、実施例5(1)と同操作で反応させ、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1mm×5枚、ヘキサン:トルエン=1:1)で精製し、黄色油状の化合物(247mg)を得た。
次にこの化合物(247mg)とテトラヒドロフラン(12.0ml)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(4.7ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(2時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×3枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=2:8)で精製し、黄色油状の化合物(92mg)を得た。
更に、この化合物(92mg)とエタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射5分15秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、3回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:4、3回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(5.848mg、3.74%、3工程)を得た。
IR(neat):3336,2968,2933,2866,1437,1362,1153,1059cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),1.21(s,6H),1.33(s,3H),1.34(s,3H),2.54−2.65(m,1H),2.75−2.84(m,1H),3.25(t,J=6.6Hz,2H),4.17−4.30(m,1H),4.39−4.49(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.58(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:326(M−HO(CHCMeOH),59(100%).UV λmax nm:265.
(実施例15)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(100mg、0.175mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチン(203mg、0.697mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、42mg、1.05mmol)、15−クラウン−5(38mg、0.173mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流17時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=2:1)で精製し、無色固体の標記化合物(85mg、62%)を得た。
IR(neat):2954,2933,2877,2856,1462,1377,1252,1161,1097,1080,1041,1007cm−1H NMR δ:0.06(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.66(q,J=7.9Hz,6H),0.89(s,18H),0.94(s,3H),0.96(t,J=7.6Hz,9H),1.38(s,3H),1.39(s,3H),1.46(s,6H),2.78−2.89(m,1H),3.71(brs,1H),3.95(s,2H),3.98−4.14(m,1H),5.36−5.43(m,1H),5.61(d,J=5.6Hz,1H),5.69(brs,1H).MS m/z:783(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(82mg、0.105mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(3ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(51mg、定量的)を得た。
IR(neat):3376,2976,2931,2860,1369,1236,1147,1061,1039cm−1H NMR δ:0.96(s,3H),0.98(s,3H),1.38(s,3H),1.40(s,3H),1.50(s,6H),2.71−2.85(m,1H),3.78(brs,1H),3.96(s,2H),4.00−4.17(m,1H),5.41−5.49(m,1H),5.66−5.78(m,2H).MS m/z:440(M),105(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(48mg、0.109mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分30秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(0.640mg、1%)を得た。
IR(neat):3378,1462,1362,1240,1144,1066,1030cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),1.38(brs,6H),1.51(s,6H),2.77−2.87(m,1H),3.97(s,2H),4.17−4.30(m,1H),4.39−4.50(br,1H),5.02(brs,1H),5.34(brs,1H),5.65−5.69(m,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:326(M−HOCHCCC(CHOH),55(100%).UV λmax nm:263.
(実施例16)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20− {4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(103mg、0.180mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテン(211mg、0.719mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、43mg、1.08mmol)、15−クラウン−5(40mg、0.182mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流6時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=2:1)で精製し、無色固体の標記化合物(140mg、99%)を得た。
IR(neat):2954,2927,2877,2856,1458,1375,1254,1149,1109,1084,1041cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.50−0.63(m,6H),0.88(s,18H),1.29(brs,3H),1.31(s,3H),2.78−2.89(m,1H),3.68−3.74(br,1H),3.77(d,J=5.3Hz,1H),3.96(d,J=5.3Hz,1H),3.97−4.12(m,1H),5.37−5.43(m,1H),5.54−5.84(m,4H).MS m/z:784(M),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−20−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(136mg、0.173mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(74mg、97%)を得た。
IR(neat):3400,2970,2929,2858,1653,1369,1279,1234,1149,1039cm−1H NMR δ:0.96(s,3H),0.98(s,3H),1.32(s,6H),1.37(s,3H),1.39(s,3H),2.73−2.82(m,1H),3.76−3.83(m,3H),4.00−4.16(m,1H),5.44−5.49(m,1H),5.66−5.88(m,4H).MS m/z:424(M−HO),59(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシ}−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−20−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(70mg、0.158mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射5分、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開、さらに0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:10:1、3回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(6.80mg、10%)を得た。
IR(neat):3359,2972,2931,2852,1458,1367,1240,1146,1053cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),1.32(s,6H),1.36(s,3H),1.38(s,3H),2.75−2.87(m,1H),3.82(d,J=5.0Hz,1H),4.19−4.30(m,1H),4.40−4.50(m,1H),5.02(brs,1H),5.34(brs,1H),5.61−5.89(m,3H),6.02(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:424(M−HO),59(100%).UV λmax nm:263.
(実施例17)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(103mg、0.180mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテン(211mg、0.719mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、43mg、1.08mmol)、15−クラウン−5(40mg、0.182mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流1時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=1:1)で精製し、無色固体の標記化合物(141mg、100%)を得た。
IR(neat):2956,2931,2877,2856,1462,1375,1254,1169,1097,1066,1041,1007cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,3H),0.06(s,3H),0.10(s,3H),0.52−0.66(m,6H),0.87(s,9H),0.89(s,9H),1.30(s,3H),1.31(s,3H),2.76−2.87(m,1H),3.71(brs,1H),3.98−4.36(m,3H),5.29−5.44(m,3H),5.58−5.66(m,2H).MS m/z:785(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−20−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(140mg、0.178mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(63mg、80%)を得た。
IR(neat):3377,2972,2931,1460,1369,1236,1149,1039cm−1H NMR δ:0.95(s,3H),0.97(s,3H),1.34(s,6H),1.41(s,3H),1.43(s,3H),2.71−2.83(m,1H),3.78(brs,1H),3.91(dd,J=12.9,5.6Hz,1H),3.99−4.17(m,2H),5.37−5.50(m,2H),5.56−5.78(m,3H).MS m/z:424(M−HO),55(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシ}−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−20−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(61mg、0.138mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分45秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(2.90mg、5%)を得た。
IR(neat):3359,2958,2925,2854,1466,1363,1279,1242,1146,1057cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),1.26(s,6H),1.34(s,3H),2.74−2.86(m,1H),3.89−4.35(m,3H),4.45(brs,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.30−5.62(m,2H),5.65(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:424(M−HO),55(100%).UV λmax nm:264. (実施例18)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−2−ヘキシニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(100mg、0.17mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−2−ヘキシン(150mg、0.47mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、41mg、1.02mmol)、15−クラウン−5(37mg、0.17mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(室温17時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×3枚、ヘキサン:トルエン=1:1)で精製し、黄色油状の標記化合物(52mg、37.7%)を得た。
IR(neat):2954,2935,2877,2856,1462,1377,1329,1254,1149,1097,1082,1068,1007cm−1H NMR δ:0.06(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.67(q,J=7.6Hz,6H),0.89(s,18H),0.91−1.01(m,21H),1.38(s,3H),1.40(s,3H),2.77−2.90(m,1H),3.71(brs,1H),3.97(s,2H),4.00−4.14(m,1H),5.35−5.45(m,1H),5.57−5.63(m,1H),5.68(brs,1H).MS m/z:782(M−CHCH),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−2−ヘキシニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(52mg、0.064mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.96ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(2時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1)で精製し、無色泡状の標記化合物(27mg、90.0%)を得た。
IR(neat):3400,2970,2935,2879,1462,1369,1236,1147,1041cm−1H NMR δ:0.95(s,3H),0.97(s,3H),1.00(t,J=7.3Hz,6H),1.38(s,3H),1.39(s,3H),2.71−2.85(m,1H),3.77(brs,1H),3.97(s,2H),4.00−4.14(m,1H),5.42−5.49(m,1H),5.66−5.77(m,2H).MS m/z:450(M−HO),57(100%).UV λmax nm:272,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(27mg、0.058mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、3回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=1:4、3回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、5回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(1.635mg、6.1%)を得た。
IR(neat):3390,2966,2925,2850,1732,1462,1379,1288,1144,1047cm−1H NMR δ:0.86(s,3H),1.02(t,J=7.6Hz,6H),1.38(s,6H),2.56−2.66(m,1H),2.76−2.86(m,1H),4.00(s,2H),4.19−4.31(m,1H),4.40−4.50(m,1H),5.02(brs,1H),5.34(brs,1H),5.66(brs,1H),6.11(d,J=11.5Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:450(M−HO),57(100%).UV λmax nm:264.
(実施例19)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(100mg、0.175mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2Z)−ヘキセン(224mg、0.697mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、42mg、1.05mmol)、15−クラウン−5(38mg、0.173mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(加熱還流17時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=2:1)で精製し、無色固体の標記化合物(102mg、72%)を得た。
IR(neat):2956,2931,2877,2856,1462,1375,1360,1254,1151,1097,1080cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,3H),0.06(s,3H),0.10(s,3H),0.60(q,J=7.9Hz,6H),0.87(s,9H),0.88(s,9H),1.35(s,3H),1.37(s,3H),2.75−2.88(m,1H),3.71(brs,1H),3.97−4.36(m,3H),5.03−5.11(m,1H),5.36−5.50(m,2H),5.58−5.67(m,2H).MS m/z:813(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)20−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシ}−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン の製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(99mg、0.122mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(52mg、91%)を得た。
IR(neat):3400,2968,2933,2877,1458,1369,1151,1041cm−1H NMR δ:0.85−0.94(m,6H),0.95(s,3H),0.97(s,3H),1.39(s,3H),1.41(s,3H),2.70−2.83(m,1H),3.87(dd,J=12.5,6.3Hz,1H),4.00−4.16(m,2H),4.32−5.42(m,1H),5.42−5.49(m,1H),5.53−5.79(m,3H).MS m/z:452(M−HO),326(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)20−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシ}−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
20−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシ}−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(51mg、0.108mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分30秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(1.69mg、3%)を得た。
IR(neat):2966,2929,2877,2850,1462,1442,1377,1145,1050cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),0.86−0.94(m,6H),1.39(s,3H),1.39(s,3H),2.74−2.85(m,1H),3.86−4.10(m,2H),4.19−4.29(br,1H),4.40−4.49(br,1H),5.01(brs,1H),5.32−5.72(m,4H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:470(M),57(100%).UV λmax nm:263.
(実施例20)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2E)−ヘキセニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(400mg、0.698mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2E)−ヘキセン(0.897g、2.79mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、0.168g、4.188mmol)、15−クラウン−5(0.14ml、0.698mmol)、テトラヒドロフラン(12ml)を、実施例5(1)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=2:1)で精製し、黄色泡状の標記化合物(0.35g、62%)を得た。
H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,3H),0.10(s,3H),0.11(s,3H),0.57(q,J=7.3Hz,6H),0.81(t,J=7.6Hz,6H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),1.36(s,3H),1.37(s,3H),2.84(brs,1H),3.71(brs,1H),3.77−3.84(m,2H),4.05(brs,1H),5.40(brs,1H),5.57−5.66(m,4H).
(2)20−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシ}−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2E)−ヘキセニルオキシ}−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(350mg、0.430mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(15ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、黄色泡状の標記化合物(200mg、100%)を得た。
H NMR δ:0.86(t,J=5.6Hz,6H),0.95(s,3H),0.98(s,3H),1.37(s,3H),1.39(s,3H),3.73−3.86(m,3H),4.10(m,1H),5.46(m,1H),5.61−5.78(m,4H).
(3)20−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシ}−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
20−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシ}−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(0.125g、0.266mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射6分間、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、酢酸エチル:トルエン=1:1、2回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(14.4mg、12%)を得た。
IR(neat):3566,2970,2933,1489,1377,1146,1053cm−1H NMR δ:0.85(t,J=10.8Hz,6H),0.86(s,3H),1.36(s,3H),1.37(s,3H),3.84−3.85(m,2H),4.24(brs,1H),4.43(brs,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.63−5.71(m,3H),6.11(d,J=11.5Hz,1H),6.38(d,J=11.5Hz,1H).MS m/z:452(M−HO),133(100%).UV λmax nm:264.
(実施例21)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(49.2mg、0.0859mmol)、水素化カリウム(油性、35%、0.1ml、0.873mmol)、ジベンゾ−18−クラウン−6(30mg、0.0832mmol)のトルエン(0.2ml)溶液を室温で3分間攪拌後、1,2−エポキシ−2−メチルプロパン(60mg、0.832mmol)を加え、外温45℃条件下に1.5時間攪拌した。反応溶液を氷冷して水を加え、酢酸エチルで希釈、飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル=15:1、2回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(10.4mg、19%)及び1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(18.6mg、38%)を得た。
IR(neat):3400,2932,2896,2856,1462,1360,1254,1078,836,774cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.88(s,18H),0.94(s,3H),0.95(s,3H),1.18(s,3H),1.19(s,3H),1.34(s,3H),1.37(s,3H),1.87−1.99(m,1H),2.78−2.89(m,1H),3.07(d,J=8.5Hz,1H),3.10(d,J=8.5Hz,1H),3.72(brs,1H),3.98−4.12(m,1H),5.36−5.44(m,1H),5.57−5.66(m,2H).MS m/z:644(M),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(35.6mg、0.0552mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.35ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(加熱還流、12時間)、後処理を行い、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(18.1mg、79%)を得た。
IR(neat):3396,2972,2932,1462,1376,1238,1152,1080cm−1H NMR δ:0.96(s,3H),0.98(s,6H),1.19(s,6H),1.34(s,3H),1.38(s,3H),2.49−2.61(m,1H),2.70−2.84(m,1H),3.07(d,J=8.8Hz,1H),3.11(d,J=8.8Hz,1H),3.77(brs,1H),4.00−4.18(m,1H),5.41−5.50(m,1H),5.64(brs,1H)5.71−5.79(m,1H).MS m/z:416(M),59(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−20−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(24.3mg、0.0583mmol)及びエタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応させ(光照射2.5分、加熱還流2時間)を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、3回展開、次いで0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、3回展開、次いで0.25mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=3:1、3回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(1.199mg、5%)を得た。
IR(neat):3356,2968,2932,1434,1360,1240,1150,1074,914cm−1H NMR δ:0.85(s,3H),1.20(s,6H),1.34(s,3H),1.36(s,3H),2.56−2.68(m,1H),2.75−2.88(m,1H),3.10(s,2H),4.18−4.30(m,1H),4.39−4.50(m,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.61(s,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.50(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:326(M−HOCHC(CHOH),59(100%).UV λmax nm:264.
(実施例22)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(261.4mg、0.456mmol)、水素化カリウム(油性、35%、0.53ml、4.625mmol)、ジベンゾ−18−クラウン−6(165mg、0.458mmol)、トルエン(0.75ml)、1,2−エポキシ−2−エチルブタン(450mg、4.493mmol)を、実施例21(1)と同操作で反応させ(外温95℃、2時間10分)、後処理を行い、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)及び分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=20:1、2回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(32.0mg、10%)及び1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(138.5mg、53%)を得た。
IR(neat):3336,2932,2888,1462,1254,1084,836,774cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.10(s,3H),0.85(t,J=7.7Hz,6H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),0.92(s,3H),0.94(s,3H),1.34(s,3H),1.36(s,3H),1.50(q,J=7.7Hz,4H),2.78−2.90(m,1H),3.11(s,2H),3.70(brs,1H),3.95−4.12(m,1H),5.35−5.44(m,1H),5.57−5.65(m,1H),5.63(brs,1H).MS m/z:554(M−HOCHC(CHCHOH),73(100%).UV λmax nm:271,282,293.
(2)20−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(32.0mg、0.0475mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.3ml、0.3mmol)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(加熱還流、16時間)、後処理を行い、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、2回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(19.8mg、94%)を得た。
IR(neat):3400,2964,2932,1460,1376,1274,1136,1072,1040,736cm−1H NMR δ:0.84(t,J=7.3Hz,3H),0.86(t,J=7.3Hz,3H),0.95(s,3H),0.96(s,3H),1.34(s,3H),1.37(s,3H),1.48(q,J=7.3Hz,4H),2.46−2.62(m,1H),2.70−2.88(m,1H),3.09(d,J=8.7Hz,1H),3.14(d,J=8.7Hz,1H),3.76(brs,1H),3.98−4.14(m,3H),5.40−5.53(m,1H),5.64(brs,1H),5.70−5.82(m,1H).MS m/z:326(M+−HOCHC(CHCHOH),87(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)20−(2−エチル−2−ヒドロキシプロポキシ)−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
20−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシ)−1α,3β−ジヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(19.8mg、0.0445mmol)及びエタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応させ(光照射2分15秒、加熱還流2時間)を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(0.25mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、2回展開、次いで0.25mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=3:1、3回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(1.150mg、6%)を得た。
IR(neat):3368,2928,1460,1376,1244,1056,912cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),0.82−0.92(m,6H),1.33(s,3H),1.35(s,3H),1.44−1.63(m,4H),2.55−2.66(m,1H),2.74−2.85(m,1H),3.12(s,2H),4.19−4.30(m,1H),4.39−4.59(m,1H),5.01(s,H),5.33(s,1H),5.59(s,1H),6.10(d,J=11.5Hz,1H),6.38(d,J=11.5Hz,1H).MS m/z:326(M−HOCHC(CHCHOH),87(100%).UV λmax nm:264.
(実施例23)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2,3−エポキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(51.6mg、0.0947mmol)、水素化ナトリウム(95%、21.1mg、0.879mmol)及び1−ブロモ−2、3−エポキシ−3−メチルブタン(91.2mg、0.553mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を室温にて20分間攪拌し、加熱下にて20分間還流後、反応溶液を酢酸エチルで希釈、水、飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=10:1、2回展開)により精製し、淡黄色油状の標記化合物(48.3mg、81%)を得た。
IR(neat):3036,2928,2856,1460,1376,1252,1068,832,774cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.84(s,3H),0.88(s,18H),0.94(s,3H),1,29(s,3H),1.34(s,3H),2.81−2.91(m,1H),2.97(t,J=5.4Hz,1H),3.45−3.57(m,1H),3.63(dd,J=5.0,11.1Hz,1H),3.70(brs,1H),3.96−4.20(m,3H),5.35−5.43(m,1H),5.60(d,J=5.4Hz,1H),5.68(brs,1H).UV λmax nm:269,281,293.
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2,3−エポキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(48.3mg、0.0768mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液に、室温で1.0M−L−セレクトライドテトラヒドロフラン溶液(0.25ml、0.25mmol)を加え、同温度条件下に1時間攪拌し、さらに1.0M−L−セレクトライドテトラヒドロフラン溶液(0.2ml 0.2mmol)を加え、同温度条件下に1時間攪拌した。反応溶液を氷冷し、3N−水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、過酸化水素水を加えて直ちに酢酸エチルで希釈、水、飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=10:1、2回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(42.0mg、87%)を得た。
IR(neat):3500,3036,2952,2856,1462,1372,1254,1096,838,772cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.10(s,3H),0.83(s,3H),0.87(s,9H),0.88(s,9H),0.94(s,3H),1.25(s,6H),1.77(t,J=5.9Hz,2H),2.79−2.91(m,1H),3.60−3.75(m,3H),3.94−4.12(m,3H),5.35−5.44(m,1H),5.60(d,J=5.4Hz,1H),5.63(brs,1H).MS m/z:630(M),73(100%).UV λmax nm:269,281,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(40.0mg、0.0634mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.4ml、0.4mmol)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(加熱還流、1時間)、後処理を行い、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:エタノール=10:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(20.9mg、82%)を得た。
IR(neat):3392,2968,2932,1460,1370,1154,1056,732cm−1H NMR δ:0.83(s,3H),0.96(s,3H),1.24(s,6H),2.46−2.59(m,1H),2.73−2.86(m,1H),3.60−3.73(m,2H),3.76(brs,1H),3.99(d,J=12.9Hz,1H),4.06(d,J=12.9Hz,1H),5.39−5.48(m,1H),5.64(s,1H),5.67−5.76(m,1H).MS m/z:401(M−1),298(100%).UV λmax nm:270,282,293.
(4)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブト キシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(20.0mg、0.0497mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応させ(光照射2分15秒、加熱還流1.5時間)を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(0.25mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに、0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、2回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(2.135mg、11%)を得た。
IR(neat):3376,2928,1452,1368,1056,960,800,728cm−1H NMR δ:0.73(s,3H),1.25(s,6H),1.78(t,J=5.9Hz,2H),2.53−2.68(m,1H),2.74−2.87(m,1H),3.35(s,1H),3.59−3.77(m,2H),3.97(d,J=13.7Hz,1H),4.04(d,J=13.7Hz,1H),4.17−4.30(m,1H),4.38−4.51(m,1H),5.01(s,1H),5.33(s,1H),5.60(s,1H),6.09(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:298(M−HOCHCHC(CHOH),59(100%).UV λmax nm:264.
(実施例24)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(67.7mg、0.118mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、40.0mg、1.00mmol)及び1−ブロモ−2、3−エポキシ−3−メチルブタン(100mg、0.606mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を、1.5時間加熱還流した。得られた反応溶液に、室温で1.0M−L−セレクトライドテトラヒドロフラン溶液(1.2ml、1.2mmol)を加え、同温度条件下に12時間攪拌した。反応溶液を氷冷し、3N−水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、過酸化水素水を加えて直ちに酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル=15:1、1回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(72.5mg、93%)を得た。
IR(neat):3528,2952,2932,2888,2856,1462,1374,1360,1254,1150,1080,968,834,774cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.10(s,3H),0.88(s,21H),0.93(s,3H),1.21(s,3H),1.22(s,3H),1.37(s,6H),2.75−2.89(m,1H),3.37−3.49(m,1H),3.49−3.61(s,1H),3.70(brs,1H),3.81(brs,1H),3.95−4.13(m,1H),5.35−5.44(m,1H),5.60(d,J=5.4Hz,1H),5.66(brs,1H).MS m/z:658(M),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ヒドロキシ−20−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(98.0mg、0.149mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1.0ml、1.0mmol)、テトラヒドロフラン(1ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(加熱還流、4.5時間)、後処理を行い、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、2回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(52.9mg、83%)を得た。
IR(neat):3408,2968,2932,1462,1378,1148,1056,1040,910,732cm−1H NMR δ:0.93(s,3H),0.96(s,3H),1.21(s,3H),1.22(s,3H),1.37(s,3H),1.38(s,3H),2.46−2.59(m,1H),2.71−2.84(m,1H),3.39−3.50(m,1H),3.50−3.62(m,1H),3.77(brs,1H),3.98−4.16(m,2H),5.38−5.50(m,1H),5.66(s,1H),5.69−5.76(m,1H).MS m/z:371(M−C(CHOH),326(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ヒドロキシ−20−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(52mg、0.121mmol)及びエタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応させた後(光照射4.5分、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、2回展開、次いでジクロロメタン:エタノール=15:1、2回展開、次いで0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、3回展開、次いで0.25mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=3:1、2回展開、さらにジクロロメタン:酢酸エチル=2:1、1回展開、さらにジクロロメタン:酢酸エチル=1:1、1回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(2.903mg、6%)を得た。
IR(neat):3392,2968,2932,1438,1364,1146,1060,908,732cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),1.23(s,3H),1.24(s,3H),1.36(s,3H),1.38(s,3H),2.53−2.68(m,1H),2.74−2.88(m,1H),3.40−3.53(m,2H),3.53−3.64(m,1H),4.16−4.30(m,1H),4.38−4.51(m,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.64(s,1H),6.10(d,J=11.3Hz,1H),6.38(d,J=11.3Hz,1H).MS m/z:326(M−HOCHCHC(CHOH),59(100%).UV λmax nm:263.
(実施例25)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−ヒドロキシメチルアンドロスタ−5,7,16−トリエン(951mg、1.75mmol)のテトラヒドロフラン(17.5ml)溶液に、水素化ナトリウム(油性、60%、105mg、2.62mmol)を加え、窒素気流下室温にて30分攪拌した。さらにN,N−ジメチルアクリルアミド(540mg、5.44mmol)を加え、5℃にて14時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した後(3回)、飽和食塩水と水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製し、黄色油状の標記化合物(1.05g、92.7%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2895,2856,1653,1462,1398,1371,1254,1097,1074cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.82(s,3H),0.877(s,9H),0.881(s,9H),0.94(s,3H),2.62(t,J=6.6Hz,2H),2.80−2.90(m,1H),2.94(s,3H),3.02(s,3H),3.70(brs,1H),3.76(t,J=6.6Hz,2H),3.96−4.12(m,4H),5.34−5.42(m,1H),5.55−5.67(m,2H).MS m/z:644(M−1),73(100%).UV λ ax nm:271,281,293.
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
無水塩化セリウム(III)(2.33g、9.46mmol)にテトラヒドロフラン(11ml)を加え、窒素雰囲気下室温にて30分攪拌した。氷冷した後にエチルマグネシウムブロミド(0.96mol/l、9.0ml、8.6mmol)を加え、さらに30分攪拌した。この反応溶液に0℃で1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(553mg、0.86mmol)のテトラヒドロフラン(11ml)溶液を加え、同温度にて1時間攪拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出(3回)した後に飽和食塩水、水にて洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去することによりケトン体を含む反応混合物を得た。ここで得られた混合物に対し、再び同様の反応と後処理を行い、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)により精製し、黄色油状の標記化合物(317mg、56.0%)を得た。
IR(neat):3681,2956,2929,2883,2856,1471,1462,1371,1362,1255,1097,1070cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.78−0.96(m,30H),2.79−2.92(m,1H),3.56−3.74(m,1H),3.93−4.11(m,3H),5.33−5.43(m,1H),5.55−5.66(m,2H).MS m/z:658(M−1),73(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(377mg、0.57mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5.7ml)、テトラヒドロフラン(2.2ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(2時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×4枚、酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1)で精製し、褐色泡状の標記化合物(213mg、86.9%)を得た。
IR(neat):3400,2964,2937,2879,1460,1371,1271,1142,1061cm−1H NMR δ:0.81−0.91(m,9H),0.98(s,3H),2.48−2.62(m,1H),2.72−2.87(m,1H),3.60−3.70(m,2H),3.78(brs,1H),3.95−4.15(m,3H),5.41−5.49(m,1H),5.64(brs,1H),5.71−5.77(m,1H).MS m/z:298(M−HO(CHCEtOH),57(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(4)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(213mg、4.88mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射11分15秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×5枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、3回展開、さらに0.5mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=3:7:0.5、3回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(24.798mg、11.6%)を得た。
IR(neat):3400,3035,2964,2879,2850,1460,1450,1369,1092,1061cm−1H NMR δ:0.72(s,3H),0.86(t,J=7.6Hz,6H),2.53−2.64(m,1H),2.74−2.85(m,1H),3.58−3.67(m,2H),3.92−4.06(m,2H),4.15−4.28(m,1H),4.37−4.48(m,1H),5.00(brs,1H),5.33(brs,1H),5.59(brs,1H),6.09(d,J=11.2Hz,1H),6.35(d,J=10.9Hz,1H).MS m/z:298(M−HO(CHCEtOH),134(100%).UV λmax nm:265.
(実施例26)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−ヒドロキシ−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(200mg、0.36mmol)、N,N−ジメチルアクリルアミド(107mg、1.08mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、23mg、0.56mmol)、テトラヒドロフラン(4ml)を実施例25(1)と同操作で反応させ(室温17時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×4枚、酢酸エチル)で精製し、白色粉末の標記化合物(114mg、47.1%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2884,2856,1651,1462,1414,1252,1151,1084,1063cm−1H NMR δ:0.01−0.08(m,9H),0.10(s,3H),0.85−0.91(m,2H),0.87(s,9H),0.88(s,9H),0.93(s,6H),1.35(s,6H),2.46−2.63(m,2H),2.76−2.88(m,1H),2.92(s,3H),3.00(s,3H),3.46−3.68(m,2H),3.70(brs,1H),3.95−4.11(m,1H),5.34−5.43(m,1H),5.56−5.68(m,2H).MS m/z:554(M−1−HO(CHCONMe),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシ)−20−メチルプレグナ−5, 7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(133mg、0.20mmol)、無水塩化セリウム(III)(2.17g、8.8mmol)、エチルマグネシウムブロミド(8.3ml、8.0mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を実施例25(2)と同操作で反応させ(0℃、1時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、無色油状の標記化合物(70.7mg、51.7%)を得た。
IR(neat):3509,2956,2929,2883,2856,1462,1375,1254,1149,1097,1066cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.11(s,3H),0.79−0.98(m,30H),1.36(s,6H),2.77−2.89(m,1H),3.35−3.46(m,1H),3.47−3.56(m,1H),3.71(brs,1H),3.96−4.12(m,1H),5.37−5.43(m,1H),5.57−5.63(m,1H),5.66(brs,1H).MS m/z:555(M−HOCHCHCEtOH),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(85mg、0.12mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1.2ml)、テトラヒドロフラン(4.6ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、酢酸エチル:ジクロロメタン=4:1)で精製し、無色油状の標記化合物(55mg、100%)を得た。
IR(neat):3399,2968,2935,2879,1653,1458,1377,1149,1061cm−1H NMR δ:0.78−0.89(m,6H),0.93(s,3H),0.95(s,3H),1.36(s,3H),1.37(s,3H),2.71−2.84(m,1H),3.36−3.58(m,2H),3.76(brs,1H),3.97−4.14(m,1H),5.40−5.47(m,1H),5.65(brs,1H),5.68−5.75(m,1H).MS m/z:344(M−CHCHCEtOH),326(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(4)1α,3β−ジヒドロキシ−20−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−20−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシ)−20−メチルプレグナ−5,7,16−トリエン(55mg、0.12mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分45秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、3回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=1:4、3回展開、さらに0.25mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、2回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(2.759mg、5.02%)を得た。
IR(neat):3390,2964,2927,2879,2852,1728,1462,1377,1360cm−1H NMR δ:0.81−0.92(m,9H),1.36(s,3H),1.37(s,3H),2.56−2.66(m,1H),2.76−2.86(m,1H),3.39−3.57(m,2H),4.19−4.30(m,1H),4.39−4.50(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.63(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.38(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:343(M−(CHCEtOH),57(100%).UV λmax nm:265.
(実施例27)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(tert−ブトキシカルボニルメトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(1.0g、1.84mmol)、水素化ナトリウム(油性、60%、220mg、5.50mmol)、15−クラウン−5(400mg、1.82mmol)、ブロモ酢酸t−ブチル(0.55ml、3.69mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を、1時間15分加熱還流した。反応溶液を酢酸エチルで希釈後、セライト濾過して、濾液に氷冷下水を滴下し、飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製し、無色油状の標記化合物(946.6mg、78%)を得た。
IR(neat):2952,2928,2892,2856,1748,1460,1370,1252,1098,968,834,774cm−1HNMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.84(s,3H),0.88(s,18H),0.94(s,3H),1.48(s,9H),2.79−2.92(m,1H),3.70(brs,1H),3.95(s,2H),4.13(s,2H),3.97−4.20(m,1H),5.35−5.43(m,1H),5.60(d,J=5.4Hz,1H),5.69(s,1H).MS m/z:526(M−HOCHCOC(CH),57(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(tert−ブトキシカルボニルメトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(175mg、0.266mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、0.93M−メチルマグネシウムブロミド テトラヒドロフラン溶液(3ml、2.79mmol)を、外温−30℃条件下で滴下し、同温下で1時間30分攪拌した。同温下で、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、室温まで昇温後10分間攪拌し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ヘキサン:酢酸エチル=20:1、2回展開、次いでヘキサン:酢酸エチル=15:1、2回展開、次いでヘキサン:酢酸エチル=10:1、1回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(115.3mg、70%)を得た。
IR(neat):3400,2952,2928,2892,2856,1462,1372,1254,1096,912,834,774cm−1HNMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.84(s,3H),0.88(s,18H),0.95(s,3H),1,21(s,6H),2.79−2.93(m,1H),3.26(d,J=8.8Hz,1H),3.29(d,J=8.8Hz,1H),3.70(brs,1H),3.96−4.17(m,3H),5.36−5.44(m,1H),5.61(d,J=5.4Hz,1H),5.65(brs,1H).MS m/z:616(M),73(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(115mg、0.186mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1.2ml、1.2mmol)、テトラヒドロフラン(2.5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(14時間)、後処理を行い、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(52.7mg、73%)を得た。
IR(neat):3416,2932,1452,1372,1240,1084,912,734cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),0.98(s,3H),1.21(s,6H),2.46−2.61(m,1H),2.71−2.86(m,1H),3.23(d,J=8.7Hz,1H),3.28(d,J=8.7Hz,1H),3.77(brs,1H),3.97−4.18(m,3H),5.40−5.55(m,1H),5.65(s,1H),5.69−5.78(m,1H).MS m/z:389(M+1),59(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(4)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(63.0mg、0.162mmol)及びエタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応させ(光照射6分30秒、加熱還流1.5時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、3回展開、次いで0.25mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開、次いでトルエン:酢酸エチル=2:3、1回展開、さらに0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、3回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(3.761mg、6%)を得た。
IR(neat):3368,2928,1444,1368,1106,1060,912,732cm−1H NMR δ:0.74(s,3H),1.21(s,3H),2.54−2.67(m,1H),2.75−2.89(m,1H),3.23(d,J=8.8Hz,1H),3.28(d,J=8.8Hz,1H),3.96−4.17(m,2H),4.17−4.30(m,2H),4.37−4.51(m,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.61(s,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:298(M−HOCHC(CHOH),59(100%).UV λmax nm:263.
(実施例28)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(tert−ブトキシカルボニルメトキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(175mg、0.266mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に0.96M−エチルマグネシウムブロミドテトラヒドロフラン溶液(3ml、2.88mmol)を、実施例27(2)と同操作で反応させ(外温−30℃、1.5時間)、後処理を行った後、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ヘキサン:酢酸エチル=20:1、2回展開、さらにヘキサン:酢酸エチル=15:1、2回展開、さらにヘキサン:酢酸エチル=10:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(139.5mg、81%)を得た。
IR(neat):3480,2952,2856,1462,1372,1252,1072,968,836,774cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.84(s,3H),0.88(s,18H),0.95(s,3H),1.52(q,J=7.3Hz,4H),2.77−2.92(m,1H),3.26(d,J=9.1Hz,1H),3.32(d,J=9.1Hz,1H),3.71(brs,1H),3.94−4.17(m,3H),5.35−5.44(m,1H),5.61(d,J=5.6Hz,1H),5.64(brs,1H).MS m/z:644(M),455(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(2)17−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{2−エチル−2−ヒドロキシブトキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(139mg、0.216mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1.3ml、1.3mmol)、テトラヒドロフラン(3ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(64.4mg、72%)を得た。
IR(neat):3388,2968,2932,1462,1370,1058,946,736cm−1H NMR δ:0.83(s,3H),0.87(t,J=7.4Hz,6H),0.98(s,3H),1.52(q,J=7.4Hz,4H),2.48−2.62(m,1H),2.76−2.87(m,1H),3.26(d,J=9.0Hz,1H),3.32(d,J=9.0Hz,1H),3.78(brs,1H),4.00−4.23(m,3H),5.40−5.52(m,1H),5.64(s,1H),5.70−5.77(m,1H).MS m/z:416(M),87(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(3)17−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン
17−(2−エチル−2−ヒドロキシブトキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエン(89mg、0.214mmol)及びエタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応させ(光照射9分、加熱還流1.5時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=15:1、3回展開、次いで0.25mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開、次いでトルエン:酢酸エチル=2:3、1回展開、さらに0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:5:1、3回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(4.941mg、6%)を得た。
IR(neat):3375,2928,1454,1342,1056,912,730cm−1H NMR δ:0.73(s,3H),0.87(s,3H),0.87(t,J=7.5Hz,6H),1.52(q,J=7.5Hz,4H),2.53−2.68(m,1H),2.75−2.90(m,1H),3.26(d,J=9.0Hz,1H),3.31(d,J=9.0Hz,1H),3.92−4.15(m,2H),4.17−4.32(m,1H),4.37−4.52(m,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.60(s,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:298(M−HOCHC(CHCHOH),87(100%).UV λmax nm:262.
(実施例29)
(1)1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(78mg、0.189mmol)、キノリン(12.3mg、0.0952mmol)、5%パラジウム/硫酸バリウム(16mg)、メタノール(5ml)を水素雰囲気下、室温にて2時間攪拌した。反応混合物をろ過した後、溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(61mg、78%)を得た。
IR(neat):3369,2970,2929,2852,1458,1369,1173,1151,1080,1055cm−1H NMR δ:0.84(s,3H),0.98(s,3H),1.34(s,6H),2.73−2.85(m,1H),3.50−3.58(br,1H),3.75−3.81(br,1H),3.99−4.26(m,5H),5.42−5.52(m,2H),5.63(brs,1H),5.68(brs,1H),5.74(brd,J=5.9Hz,1H).MS m/z:396(M−HO),55(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシメチル}−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルオキシメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(60mg、0.145mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分45秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(4.00mg、7%)を得た。
IR(neat):3363,2968,2929,2850,1435,1369,1173,1057cm−1H NMR δ:0.74(s,3H),1.34(s,6H),2.75−2.87(m,1H),3.99−4.28(m,5H),4.39−4.49(br,1H),5.01(brs,1H),5,34(brs,1H),5.41−5.70(m,3H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.36(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:396(M−HO),55(100%).UV λmax nm:263.
(実施例30)
(1)17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシメチル}−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
実施例11(2)で得られた17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンを含む画分(0.3g)、5%パラジウム/硫酸バリウム(0.3g)、キノリン(0.03ml、0.2538mmol)、メタノール(6.8ml)を実施例29(1)と同操作で反応させ(4時間)、後処理を行い、目的物を含む混合物(0.80mg)を得た。
(2)17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシメ チル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
(1)で得られた17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルオキシメチル}−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンを含む混合物(0.80mg)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分45秒間、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×4枚、ジクロロメタン:エタノール=9:1、1回展開、さらに0.5mm×4枚、酢酸エチル:トルエン=1:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(3.41mg、4%)を得た。IR(neat):3566,2854,1458,1257cm−1H NMR δ:0.73(s,3H),0.90(t,J=7.3Hz,6H),4.04(brs,2H),4.18−4.28(m,3H),4.44(brs,1H),5.01(s,1H),5.33(s,1H),5.41−5.67(m,3H),6.09(d,J=11.6Hz,1H),6.37(d,J=11.6Hz,1H).MS m/z:424(M−HO),57(100%).UV λmax nm:264.
(実施例31)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
窒素雰囲気下、17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(274mg、0.454mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキサン(294mg、0.909mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液に、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(3ml)を加え、室温で5分間攪拌した。得られた反応液に酢酸エチルおよび水を加え分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=6:1)で精製し、無色油状の標記化合物(333mg、91%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2879,2856,1462,1371,1254,1099,1072cm−1H NMR δ:0.06(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.57(q,J=7.9Hz,6H),0.88(s,18H),0.95(t,J=7.9Hz,9H),1.45(q,J=7.6Hz,4H),2.78−2.91(m,1H),3.19(s,2H),3.71(brs,1H),3.97−4.13(m,1H),5.35−5.43(m,1H),5.54−5.56(m,2H).MS m/z:803(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(2)17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(310mg、0.386mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色泡状の標記化合物(136mg、77%)を得た。
IR(neat):3370,2964,2935,2879,2850,1458,1369,1196,1109,1053,1032cm−1H NMR δ:0.86(t,J=7.3Hz,6H),0.99(s,3H),1.47(q,J=7.3Hz,4H),2.73−2.86(m,1H),3.12−3.27(m,2H),3.79(brs,1H),4.01−4.16(m,1H),5.43−5.49(m,1H),5.58(s,1H),5.75(dd,J=5.6,1.7Hz,1H).MS m/z:460(M),143(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(3)17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシアンドロスタ−5,7,16−トリエン(130mg、0.282mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射7分、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(6.52mg、5%)を得た。
IR(neat):3350,2962,2929,2879,2846,1456,1367,1338,1055cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),0.86(t,J=7.6Hz,6H),1.47(q,J=7.6Hz,4H),2.74−2.89(m,1H),3.10−3.25(m,2H),4.19−4.29(m,1H),4.40−4.50(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.54(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:442(M−HO),57(100%).UV λmax nm:263.
(実施例32)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{5−(トリエチルシリルオキシ)−5−メチルヘキシルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(262mg、0.434mmol)、1−ブロモ−5−トリエチルシリルオキシ−5−メチルヘキサン(266mg、0.860mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(3ml)、テトラヒドロフラン(2ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=4:1)で精製し、無色油状の標記化合物(320mg、93%)を得た。
IR(neat):2954,2931,2856,1458,1363,1254,1099,1072,1053cm−1H NMR δ:0.05(s,6H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.56(q,J=7.9Hz,6H),0.88(s,18H),1.19(s,6H),2.80−2.91(m,1H),3.19(s,2H),3.71(brs,1H),3.97−4.11(m,1H),5.36−5.42(m,1H),5.56−5.63(m,2H).MS m/z:788(M+1),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(5−トリエチルシリルオキシ−5−メチルヘキシルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(313mg、0.396mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(5ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、無色固体の標記化合物(152mg、86%)を得た。
IR(neat):3370,2968,2935,2846,1462,1367,1228,1194,1149,1055cm−1H NMR δ:0.86(s,3H),0.99(s,3H),1.22(s,6H),2.73−2.85(m,1H),3.11−3.26(m,2H),3.79(brs,1H),3.99−4.15(m,1H),5.42−5.49(m,1H),5.58(brs,1H),5.75(brd,J=5.6Hz,1H).MS m/z:446(M),280(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(140mg、0.282mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射7分30秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×2枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、3回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(7.24mg、5%)を得た。
IR(neat):3340,2962,2931,2846,1441,1367,1144,1055cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),1.22(s,6H),2.75−2.89(m,1H),3.09−3.24(m,2H),4.19−4.29(br,1H),4.40−4.49(br,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.54(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:298(M−HS(CHC(CHOH),59(100%).UV λmax nm:263.
(実施例33)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(304mg、0.504mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテン(296mg、1.01mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(3ml)、テトラヒドロフラン(2ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温10分間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=6:1)で精製し、淡黄色固体の標記化合物(351mg、90%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2856,1462,1373,1254,1099,1072,1051,1007cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.57(q,J=7.9Hz,6H),0.85(s,3H),0.88(s,18H),0.94(t,J=7.9Hz,9H),1.31(s,6H),2.80−2.90(m,1H),3.09(d,J=6.3Hz,2H),3.13(brs,2H),3.71(brs,1H),3.98−4.11(m,1H),5.35−5.42(m,1H),5.48−5.70(m,4H).MS m/z:772(M),73(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(115mg、0.149mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(4ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(3時間)、後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、淡黄色泡状の標記化合物(64mg、100%)を得た。
IR(neat):3372,3035,2968,2925,2850,1458,1369,1230,1151,1053,1034cm−1H NMR δ:0.86(s,3H),0.98(s,3H),1.34(s,6H),2.74−2.85(m,1H),3.10(d,J=6.3Hz,2H),3.14(brs,2H),3.79(brs,1H),3.99−4.15(m,1H),5.43−5.49(m,1H),5.56−5.78(m,4H).MS m/z:412(M−HO),279(100%).UV λmax nm:271,282,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルチオメチル}−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2E)−ペンテニルチオメチル}アンドロスタ−5,7,16−トリエン(61mg、0.142mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分45秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、2回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開、さらに0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=10:10:1、2回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(7.24mg、5%)を得た。
IR(neat):3380,2924,2850,1590,1363,1120cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),1.34(s,6H),2.77−2.87(m,1H),3.07−3.13(m,4H),4.18−4.29(m,1H),4.40−4.50(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.52−5.74(m,3H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:430(M),91(100%).UV λmax nm:264.
(実施例34)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(67.7mg、0.112mmol)、1−ブロモ−3−ヒドロキシ−3−メチルブタン(93.5mg、0.560mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(1ml)、テトラヒドロフラン(1ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温30分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ヘキサン:酢酸エチル=3:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(67.4mg、93%)を得た。
IR(neat):3417,2956,2929,2856,1471,1462,1371,1254,1099,1074cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.07(s,3H),0.07(s,3H),0.11(s,3H),0.85(s,3H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),0.95(s,3H),1.24(s,6H),2.59(m,2H),2.85(m,1H),3.23(m,2H),3.71(brs,1H),3.98−4.12(m,1H),5.36−5.42(m,1H),5.56−5.64(m,2H).MS m/z:646(M),457(100%).UV λmax nm:271,281,294.
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(63.5mg、0.0981mmol)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1ml)、テトラヒドロフラン(1ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(加熱還流、5.5時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=9:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(39.2mg、95%)を得た。
IR(neat):3396,2968,2629,2850,1462,1369,1207,1151,1055cm−1H NMR δ:0.86(s,3H),0.98(s,3H),1.24(s,6H),2.58(m,2H),2.79(m,1H),3.23(m,2H),3.78(brs,1H),3.99−4.11(m,1H),5.42−5.48(m,1H),5.59(brs,1H),5.73(brd,J=5.9Hz,1H).MS m/z:418(M),298(100%).UV λmax nm:271,281,293.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(37.0mg、0.0884mmol)、エタノール(200ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射4分15秒、加熱還流2時間)、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=9:1、2回展開、さらに0.25mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=5:5:1、2回展開、さらに0.25mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル:エタノール=14:6:1、2回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(0.764mg、2.1%)を得た。
IR(neat):3367,2925,2850,1437,1367,1288,1209,1146,1055cm−1H NMR δ:0.76(s,3H),1.24(s,6H),2.58(m,2H),2.82(m,1H),3.21(m,2H),4.18−4.30(br,1H),4.38−4.49(br,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.56(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:418(M),133(100%).UV λmax nm:263.
(実施例35)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−ヒドロキシメチル−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7,16−トリエン(750mg、1.38mmol)、エタノール(600ml)を、実施例5(3)と同操作で反応を行った後(光照射30分間、加熱還流2時間)、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、標記化合物を含む画分(550mg)を得た。
(2)17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−ヒドロキシメチル−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンを含む画分(550mg)、メタンスルホニルクロライド(0.23ml、2.97mmol)、トリエチルアミン(0.56ml、4.02mmol)、テトラヒドロフラン(5ml)、チオ酢酸カリウム(0.457g、4.00mmol)、ジメチルスルホキシド(5ml)を、実施例1(3)と同操作で反応させ(メシル化15分間、チオアセチル化30分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×7枚、ヘキサン:酢酸エチル=10:1、1回展開)で精製し、標記化合物を含む画分(430mg)を得た。
(3)17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
窒素雰囲気下、(2)で得られた17−アセチルチオメチル−1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンを含む分画(430mg)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、メタノール(40ml)、アンバーリスト15(18g)を加え、室温で4時間攪拌後、セライトで濾過し、得られた濾液に炭酸水素ナトリウム(100mg)を加え、室温で5分間攪拌した。炭酸水素ナトリウムを濾過で除き、濾液から減圧下に溶媒を留去し、分取用薄層クロマトグラフィー(1.0mm×7枚、ヘキサン:酢酸エチル:エタノール=5:5:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(30mg、5.8%、3工程)を得た。
H NMR δ:0.72(s,3H),2.33(s,3H),3.50−3.68(m,2H),4.10(brs,1H),4.43(brs,1H),5.00(s,1H),5.33(s,1H),5.57(s,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.34(d,J=11.2Hz,1H).
(4)17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(10mg、0.0267mmol)、1−ブロモ−3−エチル−3−ヒドロキシペンタン(10mg、0.0513mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(15分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=1:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、酢酸エチル:トルエン=1:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(3.60mg、30%)を得た。
IR(neat):3446,2962,2362,1055cm−1H NMR δ:0.76(s,1H),0.87(t,J=7.6Hz,6H),3.20(brs,2H),4.25(brs,1H),4.44(brs,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.56(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:428(M−HO),57(100%).UV λmax nm:264.
(実施例36)
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(5mg、0.0133mmol)、1,2−エポキシ−2−メチルプロパン(20mg、0.277mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.1ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温30分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、1回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(2.40mg、45%)を得た。
IR(neat):3360,2966,2927,2848,1437,1367,1144,1055cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),1.28(s,6H),2.62(s,2H),2.75−2.89(m,1H),3.16−3.33(m,2H),4.17−4.30(m,1H),4.40−4.51(br,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.58(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:404(M),59(100%).UV λmax nm:264.
(実施例37)
17−(2−エチル−2−ヒドロキシブチルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(5mg、0.0133mmol)、1,2−エポキシ−2−エチルブタン(33mg、0.329mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.1ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温10分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、1回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(3.27mg、57%)を得た。
IR(neat):3370,2962,2927,2879,2848,1456,1417,1367,1140,1055cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),0.88(t,J=7.6Hz,6H),2.62(s,2H),2.77−2.90(m,1H),3.15−3.29(m,2H),4.18−4.30(br,1H),4.40−4.50(br,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.58(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:432(M),87(100%).UV λmax nm:264.
(実施例38)
1α,3β−ジヒドロキシ−17−{(2R)−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル}−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テ トラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(5mg、0.0133mmol)、(2R)−1,2−エポキシ−3−メチルブタン(29mg、0.337mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.1ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温30分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=1:1、1回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(2.88mg、52%)を得た。
IR(neat):3370,2956,2923,2848,1433,1367,1227,1113,1053,1007cm−1H NMR δ:0.73(s,3H),0.93(d,J=6.9Hz,3H),0.97(d,J=6.9Hz,3H),3.13(d,J=14.9Hz,1H),3.23(d,J=14.9Hz,1H),3.35−3.44(m,1H),4.18−4.29(m,1H),4.40−4.49(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.55(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:298(M−HSCHCH(OH)CH(CH),55(100%).UV λmax nm:263.
(実施例39)
1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(6mg、0.0160mmol)、1−ブロモ−4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチン(10mg、0.0565mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温10分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=5:6、2回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(4.99mg、73%)を得た。
IR(neat):3350,2974,2929,2848,1365,1167,1055cm−1H NMR δ:0.76(s,3H),1.52(s,6H),2.76−2.87(m,1H),3.22(s,2H),3.24−3.40(m,2H),4.18−4.31(m,1H),4.40−4.49(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.59(brs,1H),6.11(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:410(M−HO),91(100%).UV λmax nm:264.
(実施例40)
17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(5mg、0.0134mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシン(10mg、0.04876mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(10分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=1:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(3.30mg、54%)を得た。
IR(neat):3361,2929,1455,1052cm−1H NMR δ:0.76(s,3H),1.04(t,J=7.3Hz,6H),3.24(s,2H),3.32(m,2H),4.22(m,1H),4.43(m,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.59(brs,1H),6.11(d,J=11.5Hz,1H),6.37(d,J=11.5Hz,1H).MS m/z:438(M−HO),57(100%).UV λmax nm:263.
(実施例41)
17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルチオメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(10mg、0.0267mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセン(10mg、0.0483mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(30分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=1:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、酢酸エチル:トルエン=1:1、1回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(5.09mg、42%)を得た。
IR(neat):3465,2925,2852cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),0.88(t,J=7.6Hz,6H),3.01−3.16(m,4H),4.24(m,1H),4.44(brs,1H),5.01(s,1H),5.34(s,1H),5.45−5.69(m,3H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:440(M−HO),57(100%).UV λmax nm:263.
(実施例42)
(1)17−(4−トリエチルシリルオキシ−4−メチルペンチルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17−アセチルチオメチル−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(5mg、0.0133mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチルペンタン(70mg、0.226mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(1ml)、テトラヒドロフラン(0.1ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温30分間)、後処理を行い、標記化合物を含む混合物(5mg)を得た。
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
(1)得られた混合物(5mg)、アンバーリスト15(1g)、メタノール(5ml)、テトラヒドロフラン(5ml)を、実施例35(3)と同操作で反応させ(室温20分間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=40:3、1回展開)で精製し、無色ガラス状の標記化合物(2.85mg,49%)を得た。
IR(neat):3380,2962,2848,1435,1367,1296,1146,1055cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),1.22(s,6H),2.77−2.87(m,1H),3.11−3.25(m,2H),4.18−4.31(m,1H),4.39−4.50(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.54(brs,1H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:298(M−HS(CHC(CHOH),91(100%).UV λmax nm:263.
(実施例43)
(1)17−{4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルチオメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(5mg、0.0133mmol)、1−ブロモ−4−トリエチルシリルオキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテン(10mg、0.0341mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(室温10分間)、後処理を行い、標記化合物を含む混合物(5mg)を得た。
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17−{4−ヒドロキシ−4−メチル−(2Z)−ペンテニルチオメチル}−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
(1)で得られた混合物(5mg)、アンバーリスト15(1g)、メタノール(2ml)、テトラヒドロフラン(2ml)を実施例35(3)と同操作で反応させ(室温3時間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=1:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=20:1、1回展開)で精製し、無色泡状の標記化合物(1.54mg、27%)を得た。
IR(neat):3360,2923,2850,1437,1363,1142,1055cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),1.36(s,6H),2.75−2.86(m,1H),3.22(s,2H),3.39−3.58(m,2H),4.18−4.29(m,1H),4.39−4.48(m,1H),5.01(brs,1H),5.34(brs,1H),5.39−5.61(m,3H),6.10(d,J=11.2Hz,1H),6.37(d,J=11.2Hz,1H).MS m/z:412(M−HO),133(100%).UV λmax nm:265.
(実施例44)
(1)17−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2Z)−ヘキセニルチオメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
17−アセチルチオメチル−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエン(4mg、0.0107mmol)、1−ブロモ−4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2Z)−ヘキセン(10mg、0.0311mmol)、1M−水酸化カリウムメタノール溶液(0.5ml)、テトラヒドロフラン(0.5ml)を、実施例31(1)と同操作で反応させ(10分間)、後処理を行い、標記化合物を含む混合物(4.0mg)を得た。
(2)17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2Z)−ヘキセニルチオメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンの製造
(1)で得られた17−{4−エチル−4−トリエチルシリルオキシ−(2Z)−ヘキセニルチオメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンを含む混合物(4.0mg)、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(1.1ml)、テトラヒドロフラン(2ml)を、実施例5(2)と同操作で反応させ(室温、3日間)、後処理を行い、分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×1枚、ヘキサン:酢酸エチル=1:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、ジクロロメタン:エタノール=10:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、ジクロロメタン:アセトニトリル=2:1、1回展開、さらに0.5mm×1枚、トルエン:酢酸エチル=1:1、2回展開)で精製し、無色油状の標記化合物(1.15mg、23%)を得た。
IR(neat):3465,2960,2852,1731,1462,1053cm−1H NMR δ:0.75(s,3H),0.91(t,J=7.3Hz,6H),3.22(s,2H),3.48(d,J=8.3Hz,2H),4.24(brs,1H),4.44(brs,1H),5.01(s,1H),5.30−5.66(m,4H),6.10(d,J=11.6Hz,1H),6.37(d,J=11.6Hz,1H).MS m/z:440(M−HO),57(100%).UV λmax nm:263.
(実施例45)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−メチレンアンドロスト−5−エンの製造
テトラヒドロフラン(70ml)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(50g)ならびにカリウムt−ブトキシド(13.9g)を、60℃で2時間懸濁攪拌した。この懸濁溶液に1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アンドロスト−5−エン(18.7g)とテトラヒドロフラン(60ml)を加え、還流下で2時間反応させた。氷冷下に、反応液を、冷却したヘキサン(200ml)と水(100ml)の混合溶媒に、徐々に加え反応を止めた。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去して粗結晶(27g)を得た。粗結晶にヘキサン(100ml)を加え室温で懸濁攪拌後、不溶物を濾過し、濾液から減圧下に溶媒を留去し粗結晶を得た。アセトン(80ml)を加え、室温で攪拌して粗結晶を溶解した後、メタノール(160ml)を加え室温で攪拌し、析出した結晶を濾過して乾燥し、標記化合物(13.2g)を得た。
H NMR δ:5.4−5.5(1H,m),4.6−4.7(2H,m),3.9−4.1(1H,m),3.8(1H,br),1.0−2.6(17H,m),0.99(3H,s),0.88(9H,s),0.87(9H,s),0.80(3H,s),0.08(3H,s),0.06(3H,s),0.05(3H,s),0.03(3H,s).
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスト−5−エンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−メチレンアンドロスト−5−エン(30.3g)に、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン(0.5M−テトラヒドロフラン溶液、228ml)を加え、室温で攪拌して4時間反応させた。氷冷下、3M−水酸化ナトリウム水溶液(150ml)ついで30%−過酸化水素水(150ml)を加えた後、室温で1時間攪拌した。酢酸エチルで抽出して有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去して粗結晶(37.3g)を得た。粗結晶にメタノールを加えて懸濁攪拌し、濾過後、得られた結晶を乾燥して、標記化合物(24.3g)を得た。
H NMR δ:5.4−5.5(1H,m),3.9−4.1(1H,m),3.8(1H,br),3.7(1H,dd),3.6(1H,dd),2.1−2.3(2H,m),1.0−2.0(17H,m),0.97(3H,s),0.88(9H,s),0.81(9H,s),0.66(3H,s),0.07(3H,s),0.05(3H,s),0.04(3H,s),0.02(3H,s).
(3)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスト−5−エンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスト−5−エン(18.4g)に、N,N−ジメチルアクリルアミド(9.95g)、水素化ナトリウム(油性、60%、2.0g)、15−クラウン−5(2.2g)ならびにテトラヒドロフラン(73.5ml)を加え、0℃で8時間反応させた。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止させた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で有機層を洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣にメタノール(90ml)を加え、室温で懸濁攪拌し、遠心分離した。得られた固体を乾燥して、標記化合物(13.2g)を得た。
H NMR δ:5.4−5.5(1H,m),3.9−4.1(1H,m),3.8(1H,br),3.6−3.7(2H,m),3.4−3.5(1H,dd),3.3−3.4(1H,dd),3.0(3H,s),2.9(3H,s),2.5−2.6(2H,m),2.1−2.4(2H,m),1.0−2.0(16H,m),0.95(3H,s),0.86(18H,s),0.61(3H,s),0.05(3H,s),0.04(3H,s),0.03(3H,s),0.01(3H,s).
(4)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体の製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスト−5−エン(15g)に、N−ブロモスクシンイミド(5.36g)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(1.06g)ならびにヘキサン(120ml)とテトラヒドロフラン(30ml)を加えて15分間加熱還流した。室温に冷却した後、濾過して不溶物を取り除き、濾液を減圧下に濃縮した。これにトルエン(50ml)とγ−コリジン(9.8ml)を加えて還流下2時間反応させた。室温に冷却後、反応物を濾過して濾液を0.5M−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した残渣にジクロロメタン(70ml)と4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンを加え室温で反応させた。反応液を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製して、標記化合物(7.43g)を得た。
H NMR δ:7.3−7.1(5H,m),6.2(1H,d,J=8.2Hz),6.1(1H,d,J=8.2Hz),4.6(1H,m),3.7(1H,m),3.6−3.5(2H,m),3.4−3.2(1H,m),3.2−3.1(1H,m),2.9(3H,s),2.8(3H,s),0.8(3H,s),0.77(9H,s),0.76(9H,s),0.64(3H,s),0.01(3H,s),−0.02(3H,s),−0.04(3H,s),−0.06(3H,s).
(5)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体の製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体(9g)に、テトラヒドロフラン(90ml)次いでカリウムt−ブトキシド(10.5g)を加えて室温で10分間反応させた。飽和食塩水で反応を停止して、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、標記化合物(6.34g)を得た。
H NMR δ:7.4−7.2(5H,m),6.3(1H,d,J=8.2Hz),6.2(1H,d,J=8.2Hz),4.7(1H,m),3.8(1H,m),3.7−3.6(2H,m),3.3−3.2(1H,m),0.90(3H,s),0.86(9H,s),0.85(9H,s),0.77(3H,s),0.01(3H,s),0.07(3H,s),0.05(3H,s),0.03(3H,s).
(6)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体(6.3g)に、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(100ml)を加えて140℃で3時間加熱した。反応物をヘキサンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン、酢酸エチル=5:1)で精製して、標記化合物(3.61g)を得た。
H NMR δ:5.6(1H,m),5.3(1H,m),4.0(1H,m),4.7(1H,m),4.0−3.7(2H,m),3.6−3.7(1H,m),2.8(1H,m),2.4−2.3(2H,m),0.91(3H,s),0.88(9H,s),0.83(9H,s),0.61(3H,s),0.11(3H,s),0.06(6H,s),0.05(3H,s).
(7)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(1.0g)に1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(11ml)を加えて6時間還流した。反応物に酢酸エチルを加え、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2回)、ついで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製して、標記化合物(560mg)を得た。
H NMR(DMSO−d6) δ:5.4(1H,m),5.3(1H,m),4.6(1H,d,J=4.6Hz),4.4(1H,d,J=4.6Hz),4.2(1H,m),3.8(1H,m),3.5(1H,br),3.6−3.4(1H,m),3.4−3.2(1H,m),2.7−2.9(1H,m),0.9(3H,s),0.5(3H,s).13C NMR(DMSO−d6) δ:140.4,138.7,119.5,114.7,70.7,63.2,62.3,53.7,52.1,41.7,41.5,40.4,38.6,37.5,37.1,25.3,23.0,19.5,15.8,12.0.
(8)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−ヒドロキシメチル−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19)−トリエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(200mg)をテトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、400W高圧水銀灯で2分間光照射し、ついで1.5時間還流した。減圧下に溶媒を留去した後、残渣にアセトンを加えて攪拌した。析出物を濾過して除去し、濾液から減圧下に溶媒を留去した。残渣を高速液体クロマトグラフィー(27%アセトニトリル水)で分取して、標記化合物(16.33mg)を得た。
H NMR δ:6.4(1H,d),6.0(1H,d),5.3(1H,m),5.0(1H,m),4.5−4.4(1H,m),4.3−4.2(1H,m),3.8−3.6(1H,m),3.6−3.5(1H,m),2.9−2.8(1H,m),2.6−2.5(1H,m),2.4−2.2(1H,m),1.5(3H,s),0.5(3H,s).
(実施例46)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスト−5−エンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスト−5−エン(11.0g)をテトラヒドロフランに溶解し、氷冷下、水素化カリウム(油性、30%、200.3g)と、18−クラウン−6(2.64g)を加え15分間攪拌した。ついで1−ブロモ−4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキサン(25.91g)を加え、3.5時間反応させた。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過した後、濾液から減圧下に溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:1)で精製して、標記化合物(15.8g)を得た。
H NMR δ:5.5(1H,m),4.0(1H,m),3.7(2H,m),3.4−3.2(4H,m),2.4−2.1(2H,m),0.9−0.5(10H,m),0.07(3H,s),0.05(3H,s),0.04(3H,s),0.02(3H,s).
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体の製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスト−5−エン(1.0g)にヘキサン(15ml)、N−ブロモスクシンイミド(336.4mg)ついで2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(77.6mg)を加え、還流下30分反応させた。冷却後、不溶物を濾過し、濾液から減圧下に溶媒を留去した。残渣にトルエン(10ml)とγ−コリジン(534.4mg)を加えて2時間還流した。不溶物を濾過して、濾液をヘキサンで希釈し、有機層を1M−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液ついで飽和食塩水で洗浄した。減圧下に溶媒を留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製した。これをジクロロメタン(20ml)に溶解し、4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンを加え1時間反応させた。減圧下に溶媒を留去した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)で精製して、標記化合物(0.45g)を得た。
H NMR δ:7.5−7.2(5H,m),6.3(1H,d,J=8.2Hz),6.2(1H,d,J=8.2Hz),4.7(1H,m),3.8(1H,m),3.5−3.2(5H,m),2.6−2.4(3H,m),0.6−0.5(6H,m),0.10(3H,s),0.07(3H,s),0.05(3H,s),0.03(3H,s).
(3)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体(0.45g)に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(10ml)を加え、140℃で加熱して2時間反応させた。反応物を冷却後、ヘキサンで抽出し、飽和食塩水で有機層を洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製して、標記化合物(0.18g)を得た。
H NMR δ:5.6(1H,m),5.3(1H,m),4.0(1H,m),3.7(1H,m),3.5−3.3(4H,m),2.8(1H,m),0.6−0.5(9H,m),0.07(3H,s),0.05(3H,s),0.04(3H,s),0.02(3H,s).
(4)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−{4−エチル−4−(トリエチルシリルオキシ)ヘキシルオキシメチル}アンドロスタ−5,7−ジエン(180mg)に1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(6ml)を加えて5時間加熱還流した。反応物へ酢酸エチルを加え、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液ついで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去して残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、標記化合物(0.10g)を得た。
H NMR δ:5.7(1H,m),5.3(1H,m),4.0(1H,m),3.7(1H,m),3.6−3.2(6H,m),0.6(3H,s).13C NMR δ:140.3,138.7,119.5,114.8,72.2,71.7,71.0,70.7,63.2,53.5,49.2,41.9,41.5,40.4,38.6,37.5,37.0,34.2,30.6,25.2,23.6,23.1,19.5,15.9,12.0,7.7.
(5)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19)−トリエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(204mg)をテトラヒドロフラン(200ml)に溶解して、400W高圧水銀灯で2.5分間光照射した。ついで2.5時間還流した。減圧下に溶媒を留去した後、残渣を高速液体クロマトグラフィー(メタノール:アセトニトリル:水=4:3:3)で分取して、標記化合物(11.0mg)を得た。
H NMR δ:6.4(1H,d,J=10.8Hz),6.1(1H,d,J=10.8Hz),5.3(1H,m),5.0(1H,m),4.4(1H,m),4.2(1H,m),3.4−3.2(5H,m),2.9(1H,m),2.6(1H,m),2.3(1H,m),1.0−0.8(6H,m),0.5(3H,s).13C NMR δ:147.6,142.8,133.0,124.9,117.1,111.8,73.9,72.8,71.8,70.9,66.9,55.8,50.3,45.3,45.1,42.9,39.1,35.5,31.0,30.9,29.1,25.3,23.9,23.3,22.6,12.5,7.9.
(実施例47)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン 4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン付加体(2.3g)に、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(30ml)を加えて140℃で3時間加熱した。反応物をヘキサンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去して残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンを得た。無水塩化セリウム(III)(2.6g)とテトラヒドロフラン(8.3ml)の懸濁液に、0℃で1.0M−メチルマグネシウムブロミドテトラヒドロフラン溶液(8.7ml)を加え、0.5時間攪拌した。反応物に、先に得られた1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(N,N−ジメチルアミノカルボニルエトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(1.5g)を加えて1時間反応させた。硫酸水素カリウム水溶液とヘキサンの混合溶媒を−10℃に冷却したところに、反応液を加えて反応を停止させた。濾過して有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去して、上記と同様に調製したグリニヤール溶液に加え1時間反応させた。上記と同様に後処理し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)で精製して、標記化合物(730mg)を得た。
H NMR δ:5.6(1H,m),5.3(1H,m),4.0(1H,m),3.8−3.6(3H,m),3.5(1H,m),3.3(1H,m),3.2(1H,br),2.8(1H,m),2.3(2H,m),0.91(3H,s),0.91(9H,s),0.90(9H,s),0.58(3H,s),0.10(3H,s),0.06(3H,s),0.05(3H,s).
(2)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(700mg)に、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(20ml)を加えて6時間反応させた。反応物に酢酸エチルを加え、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液ついで飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後した。減圧下に溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=9:1)で精製し、標記化合物(0.41g)を得た。
H NMR(DMSO−d6) δ:5.5(1H,m),5.3(1H,m),4.6(1H,d,J=4.6Hz),4.4(1H,d,J=4.6Hz),4.1(1H,m),3.5−3.3(3H,m),3.2(1H,m),2.8(1H,m),2.3(1H,m),2.1(1H,m),1.1(6H,s),0.8(3H,s),0.5(3H,s).13C NMR(DMSO−d6) δ:140.2,138.8,119.5,114.8,71.9,70.7,68.1,67.3,63.2,53.5,49.2,42.7,41.8,41.5,40.3,38.9,37.4,37.0,29.7,29.6,25.3,23.0,19.5,15.8,12.0.
(3)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19)−トリエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(150mg)を、テトラヒドロフラン(200ml)に溶解して、400W高圧水銀灯で2分間光照射した。ついで2.5時間還流した。減圧下に溶媒を留去した後、残渣を高速液体クロマトグラフィー(メタノール:アセトニトリル:水=3.5:2.5:4)で分取して、標記化合物(33.0mg)を得た。
H NMR δ:6.4(1H,d,J=10.8Hz),6.1(1H,d,J=10.8Hz),5.3(1H,m),5.0(1H,m),4.4(1H,m),4.2(1H,m),3.8−3.5(4H,m),3.3(1H,m),2.8(1H,m),2.6(1H,m),2.3(1H,m),1.5(6H,s),1.2(3H,s),0.5(3H,s).13C NMR δ:147.6,142.6,133.0,124.9,117.2,111.8,73.3,70.9,70.6,68.8,66.8,55.8,50.4,45.3,45.0,42.9,41.3,39.0,29.5,29.0,25.2,23.3,22.6,12.6.
(実施例48)
(1)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−メチルアンドロスタ−5,7,17−トリエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−オキソアンドロスタ−5,7−ジエン(723mg、1.36mmol)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(632mg、1.77mmol)、カリウムtert−ブトキシド(198mg、1.77mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)懸濁液を1時間加熱還流した。反応混合物を室温に戻し、ヘキサン(20ml)を加え、不溶物を濾別した。濾液を水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジクロロメタン=9:1)で精製し、無色油状の標記化合物(599mg、83%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2887,2856,1462,1371,1254,1097,1082cm−1H NMR δ:0.06(s,3H),0.07(s,6H),0.11(s,3H),0.74(s,3H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),0.93(s,3H),2.46−2.65(m,1H),2.75−2.89(m,1H),3.70−3.75(m,1H),3.98−4.13(m,1H),4.65−4.75(m,2H),5.35−5.43(m,1H),5.56−5.64(m,1H).
(2)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17−メチルアンドロスタ−5,7,17−トリエン(593mg、1.12mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン、ダイマー(273mg、1.12mmol)を加え、外温45℃で2時間攪拌した。反応混合物を氷浴で冷却し、3M−水酸化ナトリウム水溶液(4ml)を滴下後、30%−過酸化水素水(3ml)を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1)で精製し、白色固体の標記化合物(465mg、76%)を得た。ここで得られた化合物は、実施例45(6)で得られた化合物と同じスペクトルを示した。
(3)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(メタンスルホニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(ヒドロキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(150mg、0.274mmol)およびトリエチルアミン(0.153ml、1.10mmol)のテトラヒドロフラン(2.3ml)溶液を0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(63μl、0.814mmol)を加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物をヘキサンで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、無色泡状の標記化合物(155mg、91%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2897,2856,1471,1360,1176,1097,1066cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.64(s,3H),0.88(s,18H),0.91(s,3H),3.00(s,3H),3.67−3.74(m,1H),3.97−4.12(m,1H),4.13−4.22(m,1H),4.23−4.32(m,1H),5.29−5.37(m,1H),5.55−5.62(m,1H).UV λmax nm:271,282,294.
(4)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(アセチルチオメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(メタンスルホニルオキシメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(155mg、0.248mmol)、チオ酢酸カリウム(56.6mg、0.496mmol)および18−クラウン−6(65.6mg、0.248mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)混合物を20時間加熱還流した。反応混合物を室温に戻し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジクロロメタン=3:1→2:1)で精製し、黄色油状の標記化合物(135mg、90%)を得た。
IR(neat):2954,2929,2897,2856,1693,1471,1360,1254,1099cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.60(s,3H),0.878(s,9H),0.882(s,9H),0.91(s,3H),2.32(s,3H),2,74(dd,J=12.9,9.7Hz,1H),3.04(dd,J=12.9,5.3Hz,1H),3.67−3.75(m,1H),3.97−4.12(m,1H),5.27−5.34(m,1H),5.54−5.61(m,1H).MS m/z:604(M),415(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(5)1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(アセチルチオメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(135mg、0.223mmol)および4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オル(186mg、1.12mmol)のテトラヒドロフラン(1.5ml)溶液に1M−水酸化カリウムメタノール溶液(1.5ml)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×4枚、ジクロロメタン:酢酸エチル=9:1、1回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(131mg、90%)を得た。
IR(neat):3388,2954,2929,2897,2856,1462,1377,1254,1099,1082cm−1H NMR δ:0.05(s,3H),0.06(s,6H),0.11(s,3H),0.58(s,3H),0.88(s,18H),0.91(s,3H),1.23(s,6H),2.71(dd,J=11.8,5.1Hz,1H),2.75−2.87(m,1H),3.67−3.74(m,1H),3.96−4.12(m,1H),5.28−5.35(m,1H),5.54−5.61(m,1H).MS m/z:648(M),459(100%).UV λmax nm:271,282,294.
(6)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7−ジエンの製造
1α,3β−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(130mg、0.215mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液に、1M−テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド テトラヒドロフラン溶液(2.15ml、2.15mmol)を加え、5時間加熱還流した。反応溶液を室温に戻し、酢酸エチルで希釈した。これを水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×3枚、ジクロロメタン:エタノール=9:1、1回展開)により精製し、白色固体の標記化合物(75.9mg、84%)を得た。
H NMR(CDOD) δ:0.66(s,3H),0.97(s,3H),1.24(s,6H),2.75(dd,J=12.1,5.1Hz,1H),2.81−2.94(m,1H),3.73−3.80(m,1H),3.92−4.10(m,1H),5.35−5.34(m,1H)、5.62−5.71(m,1H).MS m/z:420(M),119(100%).UV λmax nm:272,282,294.
(7)1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19)−トリエンの製造
1α,3β−ジヒドロキシ−17β−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルチオメチル)アンドロスタ−5,7−ジエン(60.5mg、0.144mmol)のエタノール(200ml)溶液を、0℃で攪拌下アルゴンをバブリングしながら、400W高圧水銀灯バイコールフィルター透過光により、6.5分間光照射を行った後、2時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(0.5mm×2枚、ジクロロメタン:エタノール=9:1、1回展開、次いで0.25mm×1枚、ジクロロメタン:酢酸エチル:エタノール=7:3:0.5、3回展開)により精製し、無色油状の標記化合物(7.36mg、12%)を得た。
IR(neat):3367,2927,2871,2843,1435,1377,1209,1147,1055cm−1H NMR δ:0.51(s,3H),1.24(s,6H),2.70(dd,J=11.9,4.9Hz,1H),2.80−2.90(m,1H),4.17−4.28(m,1H),4.38−4.47(m,1H),4.99(brs,1H),5.32(m,1H),6.01(d,J=11.3Hz,1H),6.37(d,J=11.3Hz,1H).MS m/z:420(M),134(100%).UV λmax nm:262.
(試験例1)
エタノールに溶解した活性型ビタミンD(1α,25(OH)ビタミンD、125μg/ml)あるいは上述の実施例で得られた各ビタミンD誘導体である化合物1〜13(500μg/ml)あるいは対照群としてエタノールのみを、8週齢雄性Balb/cマウスの背部皮膚(約1.5x2.0cm)に、経皮単回投与した。投与液量は2ml/kgとし、経口摂取を避けるためにネックレスを装着させた。投与翌日に投与部位を清拭してネックレスをはずし、投与2日後に採血し、血中のイオン化カルシウム値をイオン選択電極法により測定した。実験は各群3例で実施した。結果を表18に示す。表中のイオン化カルシウム測定値は平均値である。
(試験例2)
96ウエルプレート(COSTAR 3595)に、ヒト新生児包皮由来ケラチノサイト(Clonetics社)を2x10/ウエルの細胞数で播種した。その後、ウエルに各濃度の活性型ビタミンD(1α,25(OH))あるいは化合物1〜13を添加し、KGM−2培地で、細胞濃度2×10個/200μl/ウエルにて、3日間37℃、5%CO、95%airで培養した。[H]チミジンを7.4kBq/ウエルで添加し、さらに1日間培養した。カルシウム、マグネシウムを含まないリン酸緩衝液(ダルベッコPBS(−)、ニッスイ、code 05913、pH7.3−7.65)でウエルを1回洗浄した後、0.25%トリプシンで細胞をはがした。細胞に取り込まれた[H]チミジンの量を液体シンチレーションカウンター(1450マイクロベータ、Wallac社)で測定した。結果を表18に示す。表中のヒトケラチノサイト増殖抑制は、活性型ビタミンDに対する各化合物の相対値=(1α,25(OH)ビタミンDのIC50(mol/l)値)/(各化合物のIC50(mol/l)値)で示した。
Figure 0004803939
化合物1は実施例23(4)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物2は実施例6(3)で得られた17−(4−エチル−4−ヒドロキシヘキシルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物3は実施例7(3)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−17−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物4は実施例5(3)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物5は実施例8(3)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物6は実施例10(3)で得られた17−{4−エチル−4−ヒドロキシ−(2E)−ヘキセニルオキシメチル}−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物7は実施例11(3)で得られた17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物8は実施例39で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−17−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルチオメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物9は実施例25(4)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−17−(3−エチル−3−ヒドロキシペンチルオキシメチル)−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物10は実施例40で得られた17−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルチオメチル)−1α,3β−ジヒドロキシ−9,10−セコアンドロスタ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物11は実施例15(3)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンチニルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物12は実施例14で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−20−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンであり、化合物13は実施例18(3)で得られた1α,3β−ジヒドロキシ−20−(4−エチル−4−ヒドロキシ−2−ヘキシニルオキシ)−20−メチル−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19),16−テトラエンである。
産業上の利用の可能性
本発明ビタミンD誘導体は、良好な生理活性を示し、しかも、従来のビタミンD誘導体と比べてカルシウム上昇作用が低いため、従来は高カルシウム血症等の問題により、投与に制限があった疾患等の治療薬として有用と考えられる。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004803939
    式中
    Xは酸素原子または硫黄原子を表し、
    は水素原子または一般式(2):
    Figure 0004803939
    式中、Aは、−CH 2 −、−CH(OH)−、−CH =CH −または−C≡C−を表し、R 水素原子またはヒドロキシ基を表し、 は水素原子を表し、mは0乃至4の数を表し、nは0乃至の数を表す。]の基を表し、
    2つの同時に水素原子または同時にメチル基を表し、
    およびR水素原子を表すか、或いは、R およびR が一緒になって16位と17位で2重結合を形成し、
    ヒドロキシ基を表し、
    水素原子を表す。}
    で表されるビタミンD誘導体
  2. ヒドロキシ基を表し、m0乃至2の数を表、請求項1記載のビタミンD誘導体。
  3. 一般式(2)の基を表し、R およびR が一緒になって16位と17位で2重結合を形成する、請求項記載のビタミンD誘導体。
  4. 一般式(2)の基であって、A−CH2 −、−CH =CH −または−C≡C−であり、m0乃至1の数である基、を表す、請求項記載のビタミンD誘導体。
  5. 酸素原子を表し、R 一般式(2)の基であって、A−CH2 −または−C≡C−であり、mである基、を表す、請求項記載のビタミンD誘導体。
  6. 一般式(2)の基であって、A−C≡C−であり、nである基、を表す、請求項記載のビタミンD誘導体。
  7. 酸素原子を表し、R 水素原子または一般式(2)の基であって、A−CH2 −であり、m1乃至2の数である基、を表し2つのR が同時に水素原子を表し、R およびR 水素原子を表、請求項1記載のビタミンD誘導体。
  8. 下記一般式(1):
    Figure 0004803939
    {式中、
    Xは酸素原子または硫黄原子を表し、
    は一般式(2):
    Figure 0004803939
    [式中、Aは−CH 2 −、−CH =CH −または−C≡C−を表し、R はヒドロキシ基を表し、R は水素原子を表し、mは0乃至4の数を表し、nは0乃至1の数を表す。]の基を表し、
    2つのR は同時に水素原子または同時にメチル基を表し、
    およびR は一緒になって16位と17位で2重結合を形成し、
    はヒドロキシ基を表し、
    は水素原子を表す。}
    で表されるビタミンD誘導体を含む医薬組成物
  9. 皮膚疾患の治療のために使用される請求項8記載の医薬組成物
  10. 皮膚疾患が乾癬である請求項9記載の医薬組成物
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