JP4803365B2 - 熱伝導性シリコーン組成物、熱伝導性シリコーン成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1](a)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(b)熱伝導性充填剤: 300〜5,000質量部、
(c)ケイ素原子に直接結合した水素原子を分子中に平均で2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: (a)成分中のアルケニル基に対する(c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子がモル比で0.6〜10.0となる量、
(d)白金族系付加反応触媒: 白金元素の量で0.1〜1,000ppm、
(e)下記式(7)〜(10)
で示されるいずれかのアルケニル基が付加可能なケイ素原子に直接結合した水素原子を分子中に一つ持つ揮発性化合物: (c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子に対する(e)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子がモル比で0.01〜2.0に相当する量
を構成成分とすることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物であって、該組成物を基材に積層し、外側表面が外部に露呈、開放され、空気にさらされている開放状態、内側表面が上記基材に接触していることで空気に直接触れられていない閉鎖状態にある未硬化シリコーン体を加熱硬化することにより、上記開放状態の外側表面にスキン硬化層が形成されることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。
[2]熱伝導性充填剤が、金属、酸化物、窒化物、ケイ化物及び人工ダイヤモンドから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする[1]記載の熱伝導性シリコーン組成物。
[3]上記[1]又は[2]記載の熱伝導性シリコーン組成物を基材に積層し、外側表面が外部に露呈、開放され、空気にさらされている開放状態、内側表面が上記基材に接触していることで空気に直接触れられていない閉鎖状態にある未硬化シリコーン体を加熱硬化することにより得られる、上記開放状態の外側表面にスキン硬化層が形成されることを特徴とする熱伝導性シリコーン成形体。
[4]上記[1]又は[2]記載の熱伝導性シリコーン組成物を基材に積層し、外側表面が外部に露呈、開放され、空気にさらされている開放状態、内側表面が上記基材に接触していることで空気に直接触れられていない閉鎖状態にある未硬化シリコーン体を60〜200℃で1〜30分加熱硬化することにより、上記開放状態の外側表面にスキン硬化層が形成されると共に、上記内側表面部に上記スキン硬化層より低硬度の低硬度層が形成されたシリコーン伝熱体を形成することを特徴とする熱伝導性シリコーン成形体の製造方法。
本発明に用いられる(a)成分のオルガノポリシロキサンは1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するもので、通常は、主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなるものが好ましい。
(式中、Xはアルケニル基、R1は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、RはX又はR1を示し、a、b、cは0又は正数、dは2以上の正数、eは0又は正数、fは1以上の正数である。)
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の通常、炭素原子数2〜8程度のものが挙げられ、中でもビニル基、アリル基等の低級アルケニル基が好ましく、特にはビニル基が好ましい。
式中、dは2以上の正数であるが、0<d/(c+d)≦0.5であることが好ましく、より好ましくは0<d/(c+d)≦0.2であり、更に好ましくは0<d/(c+d)≦0.1である。
式中、fは1以上の正数であるが、0<f/(e+f)≦0.5であることが好ましく、より好ましくは0<f/(e+f)≦0.2であり、更に好ましくは0<f/(e+f)≦0.1である。
10,000mm2/sの粘度を持ち、両末端にビニル基を持つジメチルオルガノポリシロキサン100質量部、4μmの平均粒径をもつアルミナ500質量部を品川式万能撹拌機に仕込み、60分間混合せしめた後、塩化白金酸の2−エチル−ヘキサノール溶液(白金量で2質量%)を0.2質量部、エチニルシクロヘキサノールのトルエン溶液(50質量%)を0.1質量部、ペンタメチルハイドロジェンジシロキサンを0.5質量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(式11)を5.0質量部、を順に添加し、各物質の添加後にその都度混合を5分行い、最後に−650mmHgの減圧条件下で5分間混合せしめて組成物aを得た。この組成物aを、PETフィルム上に厚さ1.0mmとなるように塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シート状に成形し、シートAを得た。
10,000mm2/sの粘度を持ち、両末端にビニル基を持つジメチルオルガノポリシロキサン100質量部、4μmの平均粒径をもつアルミナ500質量部を品川式万能撹拌機に仕込み、60分間混合せしめた後、塩化白金酸の2−エチル−ヘキサノール溶液(白金量で2質量%)を0.2質量部、エチニルシクロヘキサノールのトルエン溶液(50質量%)を0.1質量部、式(12)で表されるヘプタメチルハイドロジェントリシロキサンを0.7質量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(式11)を5.0質量部、を順に添加し、各物質の添加後にその都度混合を5分行い、最後に−650mmHgの減圧条件下で5分間混合せしめて組成物bを得た。この組成物bを、PETフィルム上に厚さ1.0mmとなるように塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シート状に成形し、シートBを得た。
10,000mm2/sの粘度を持ち、両末端にビニル基を持つジメチルオルガノポリシロキサン100質量部、4μmの平均粒径をもつアルミナ500質量部を品川式万能撹拌機に仕込み、60分間混合せしめた後、塩化白金酸の2−エチル−ヘキサノール溶液(白金量で2質量%)を0.2質量部、エチニルシクロヘキサノールのトルエン溶液(50質量%)を0.1質量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(式11)を5.0質量部、を順に添加し、各物質の添加後にその都度混合を5分行い、最後に−650mmHgの減圧条件下で5分間混合せしめて組成物cを得た。この組成物cを、PETフィルム上に厚さ1.0mmとなるように塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シート状に成形し、シートCを得た。
10,000mm2/sの粘度を持ち、両末端にビニル基を持つジメチルオルガノポリシロキサン100質量部、4μmの平均粒径をもつアルミナ500質量部を品川式万能撹拌機に仕込み、60分間混合せしめた後、塩化白金酸の2−エチル−ヘキサノール溶液(白金量で2質量%)を0.2質量部、エチニルシクロヘキサノールのトルエン溶液(50質量%)を0.1質量部、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(式11)を2.0質量部、を順に添加し、各物質の添加後にその都度混合を5分行い、最後に−650mmHgの減圧条件下で5分間混合せしめて組成物dを得た。この組成物dを、PETフィルム上に厚さ1.0mmとなるように塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シート状に成形し、シートDを得た。
組成物cを、PETフィルム上に厚さ0.10mmとなるように塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シート状に成形し、シートC’を得た。このシートC’上に、組成物dを厚さ0.9mmとなるように塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シート状に成形し、シートEを得た。
シートDの開放側表面にオルガノハイドロジェンポリシロキサン(式13)を5g/m2塗布し、150℃の雰囲気下に10分放置し、シートFを得た。
熱抵抗=(T1−T2)/28
Claims (4)
- (a)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(b)熱伝導性充填剤: 300〜5,000質量部、
(c)ケイ素原子に直接結合した水素原子を分子中に平均で2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: (a)成分中のアルケニル基に対する(c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子がモル比で0.6〜10.0となる量、
(d)白金族系付加反応触媒: 白金元素の量で0.1〜1,000ppm、
(e)下記式(7)〜(10)
で示されるいずれかのアルケニル基が付加可能なケイ素原子に直接結合した水素原子を分子中に一つ持つ揮発性化合物: (c)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子に対する(e)成分中のケイ素原子に直接結合した水素原子がモル比で0.01〜2.0に相当する量
を構成成分とすることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物であって、該組成物を基材に積層し、外側表面が外部に露呈、開放され、空気にさらされている開放状態、内側表面が上記基材に接触していることで空気に直接触れられていない閉鎖状態にある未硬化シリコーン体を加熱硬化することにより、上記開放状態の外側表面にスキン硬化層が形成されることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。 - 熱伝導性充填剤が、金属、酸化物、窒化物、ケイ化物及び人工ダイヤモンドから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載の熱伝導性シリコーン組成物。
- 請求項1又は2記載の熱伝導性シリコーン組成物を基材に積層し、外側表面が外部に露呈、開放され、空気にさらされている開放状態、内側表面が上記基材に接触していることで空気に直接触れられていない閉鎖状態にある未硬化シリコーン体を加熱硬化することにより得られる、上記開放状態の外側表面にスキン硬化層が形成されることを特徴とする熱伝導性シリコーン成形体。
- 請求項1又は2記載の熱伝導性シリコーン組成物を基材に積層し、外側表面が外部に露呈、開放され、空気にさらされている開放状態、内側表面が上記基材に接触していることで空気に直接触れられていない閉鎖状態にある未硬化シリコーン体を60〜200℃で1〜30分加熱硬化することにより、上記開放状態の外側表面にスキン硬化層が形成されると共に、上記内側表面部に上記スキン硬化層より低硬度の低硬度層が形成されたシリコーン伝熱体を形成することを特徴とする熱伝導性シリコーン成形体の製造方法。
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