JP2001294840A - 放熱施工方法及び放熱構造体 - Google Patents

放熱施工方法及び放熱構造体

Info

Publication number
JP2001294840A
JP2001294840A JP2000110957A JP2000110957A JP2001294840A JP 2001294840 A JP2001294840 A JP 2001294840A JP 2000110957 A JP2000110957 A JP 2000110957A JP 2000110957 A JP2000110957 A JP 2000110957A JP 2001294840 A JP2001294840 A JP 2001294840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
silicone rubber
rubber composition
conductive silicone
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000110957A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Horiuchi
博文 堀内
Toru Takamura
融 高村
Masanobu Miyakoshi
雅信 宮越
Toru Tsuchiya
徹 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Japan Radio Co Ltd, Nagano Japan Radio Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2000110957A priority Critical patent/JP2001294840A/ja
Publication of JP2001294840A publication Critical patent/JP2001294840A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 発熱性部品と放熱部品との間に熱伝導性
シリコーンゴム組成物を介在させ、この熱伝導性シリコ
ーンゴム組成物を硬化させて、上記発熱性部品からの熱
を放熱部品に伝熱する放熱体を形成する放熱施工方法で
あって、上記熱伝導性シリコーンゴム組成物が接着助剤
を含有するものであり、この熱伝導性シリコーンゴム組
成物を上記発熱性部品と放熱部品のいずれか一方の部品
にコーティングし、一次加硫した後、他方の部品にこの
一次加硫した熱伝導性シリコーンゴム組成物を加圧密着
し、二次加硫することを特徴とする放熱施工方法。 【効果】 本発明によれば、接着性及び熱伝導性に優
れ、従来方法の欠点である振動などによる剥離もなく、
熱放散に対する信頼性のある放熱施工を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ューター、ワードプロセッサー、CD−ROMドライ
ブ、DVDドライブ、パワートランジスタ、サイリス
タ、ACアダプター等の発熱性部品から発生する熱をヒ
ートシンクや機器のシャーシー等の放熱部品に熱を逃が
すための放熱施工方法及び放熱構造体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
パワートランジスタ、サイリスタ等の発熱性部品は、熱
の発生により特性が低下するので、設置の際、ヒートシ
ンクを取り付け熱を放散したり、金属製のシャーシーに
熱を逃がす対策がとられている。このとき、電気絶縁性
と熱伝導性を向上させるため、発熱性の部品とヒートシ
ンクの間、又はシャーシーの間にシリコーンゴムに熱伝
導性の充填剤を配合した放熱絶縁性シートや時には熱伝
導性のグリースが用いられる。
【0003】また、パーソナルコンピューター、ワード
プロセッサー、CD−ROMドライブ、DVDドライ
ブ、ACアダプター等の発熱性部品から発生する熱をヒ
ートシンクや機器のシャーシーに熱を逃がすため、同じ
く発熱性の部品とヒートシンクの間、又はシャーシーの
間にシリコーンゴムに熱伝導性の充填剤を配合した放熱
絶縁性シートや時には熱伝導性のグリースが用いられ
る。
【0004】最近、電子機器が高集積化のためにより小
型化されるに伴い、これらの発熱性部品も小型化が進
み、ますます熱を逃がすための手段が重要になってきて
いる。そのために最近の放熱絶緑性シートや熱伝導性グ
リースも高熱伝導でかつ接触を良くするために柔らかく
なり、粘着性を持たせたものや、シャーシー、放熱フィ
ンに接着させたものも用いられてきている。例えば、実
開平2−52350号公報では、熱伝導性電気絶縁シー
トの一方の表面に粘着剤層を介してセパレーターを設
け、他方の表面を粘着剤層もしくは接着剤層を介して放
熱板に固定した放熱体が提案されている。しかし、この
提案は、放熱に関してはある程度満足する効果は得られ
るが、最近の携帯用のパーソナルコンピューターなどの
場合、振動等によりシャーシーや放熱フィンとの接触に
信頼性が欠けるなどの不都合があった。また、特許第2
615827号公報には、発熱部品を含む電子部品を実
装した回路基板と放熱ブロックとの間に硬化していない
熱伝導性シリコーンコンパウンドとその周りに接着性の
硬化した熱伝導性シリコーンコンパウンドを配置したも
のが提案されているが、これも放熱に関してはある程度
満足する効果は得られるが、最近の携帯用のパーソナル
コンピューターなどの場合、振動等により回路基板と放
熱ブロックとの接着に信頼性が欠け、また作業が複雑に
なるなどの不都合があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、接着性及び熱伝導性に優れ、振動などによる剥離の
おそれがなく、熱放散に対する信頼性の高い放熱施工方
法及び放熱構造体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、接着助剤を配合した熱伝導性シリコーンゴム組成
物(シリコーン接着剤)を発熱性部品と放熱部品の一方
にコーティングし、一次加硫させた後、この一次加硫さ
せた熱伝導性シリコーンゴム組成物を他方の部品に好ま
しくは減圧下に加圧密着させ、次いで二次加硫を行うこ
とにより、上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬化物
が上記両部品を接着性よく接合し、良好な熱伝導性を与
えると共に、振動などによる剥離も生ぜず、高信頼性の
放熱施工ができることを知見し、本発明をなすに至っ
た。
【0007】従って、本発明は、発熱性部品と放熱部品
との間に熱伝導性シリコーンゴム組成物を介在させ、こ
の熱伝導性シリコーンゴム組成物を硬化させて、上記発
熱性部品からの熱を放熱部品に伝熱する放熱体を形成す
る放熱施工方法であって、上記熱伝導性シリコーンゴム
組成物が接着助剤を含有するものであり、この熱伝導性
シリコーンゴム組成物を上記発熱性部品と放熱部品のい
ずれか一方の部品にコーティングし、一次加硫した後、
他方の部品にこの一次加硫した熱伝導性シリコーンゴム
組成物を加圧密着し、二次加硫することを特徴とする放
熱施工方法を提供する。
【0008】また、本発明は、発熱性部品と放熱性部品
のいずれか一方の部品に接着助剤を含有する熱伝導性シ
リコーンゴム組成物をコーティングし、一次加硫した
後、他方の部品にこの一次加硫をした熱伝導性シリコー
ンゴム組成物を加圧密着し、二次加硫することにより得
られる放熱構造体を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明において、放熱体の形成に用いる熱伝導性シリコ
ーンゴム組成物(接着性及び放熱性を有するシリコーン
接着剤)は、 (A)オルガノポリシロキサン (B)放熱性充填剤 (C)接着助剤 (D)硬化剤 を含有する。
【0010】上記(A)成分のオルガノポリシロキサン
は、下記平均組成式(1) RnSiO(4-n)/2 (1) (但し、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基、nは
1.95〜2.05の正数である。)で示されるものを
使用することができ、特に1分子中に少なくとも2個の
アルケニル基を有するものが好ましい。
【0011】ここで、上記式(1)中、Rは好ましくは
置換又は非置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であ
り、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等の
アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の
シクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル
基、シクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のア
リール基、これらの基の水素原子が部分的に塩素原子、
フッ素原子等のハロゲン原子やシアノ基などの有機基で
置換されたハロゲン化炭化水素基、シアノ化炭化水素基
等が例示されるが、一般にはオルガノポリシロキサンの
主鎖がジメチルポリシロキサン単位からなるものや、こ
のジメチルポリシロキサンの主鎖にフェニル基、ビニル
基、3−トリフロロプロピル基等を導入したものなどが
好適に使用できる。なお、このオルガノポリシロキサン
の重合度は、100以上、特に300〜10,000で
あることが好ましく、重合度が100未満では硬化物の
機械的強度が低下し、作業性が劣る場合がある。
【0012】また、(B)成分の放熱性充填剤として
は、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等
の金属酸化物、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミ等の
窒化物、炭化珪素及び黒鉛等を単独もしくは併用で使用
することができる。この放熱性充填剤の配合量は、上記
オルガノポリシロキサン100重量部に対して50〜
5,000重量部、特に100〜3,000重量部とす
ることが好ましく、熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬
化物の熱伝導率が0.5W/m°K以上となるように配
合することが好ましい。
【0013】(C)成分の接着助剤は、金属製の放熱フ
ィンやシャーシー及びプラスチック製のケース等に接着
させるための重要な成分であり、シランカップリング剤
やSiH基、エポキシ基、アルコキシ基を単独で又は組
み合わせて有するシリコーン化合物、イソシアヌレート
化合物などが挙げられ、具体的には、シランカップリン
グ剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性シラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノ
エチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン等のアミノ官能性シラン、3−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリル官能
性シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
等のメルカプト官能性シラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等の
ビニル官能性シラン等が例示され、更に下記に示す化合
物を例示することができる。
【0014】
【化1】
【0015】また、下記に示す化合物等も例示される。
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】上記接着助剤の添加量は、使用する接着助
剤により異なるが、上記(A)、(B)成分の合計量1
00重量部に対して0.05〜15重量部、特に0.1
〜10重量部が好ましい。0.05重量部より少ないと
接着の効果があまり発揮できず、15重量部を超えて添
加しても接着力は変わらず、加工性、例えば一次硬化の
温度、時間等に問題を生じるおそれがある。
【0020】上記シリコーンゴム組成物を硬化させる方
法としては、付加架橋によっても過酸化物架橋によって
もよい。付加架橋による場合は、(D)成分の硬化剤と
しては、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金
族金属系触媒との組み合わせからなる付加反応用硬化剤
が使用され、この場合、(A)成分のオルガノポリシロ
キサンとしては、1分子中にビニル基等のアルケニル基
を2個以上有するものを使用することが必要である。
【0021】ここで、オルガノハイドロジェンポリシロ
キサンとしては、1分子中に少なくとも2個、好ましく
は3個以上の珪素原子結合水素原子(即ち、SiH基)
を有するものが使用される。
【0022】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンとして具体的には、1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン、メチルハイドロジェン環状ポリシロキサ
ン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキ
サン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェ
ンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメ
チルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ト
リメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサ
ン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフ
ェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(C
32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重
合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO
1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(C
32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653
SiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられ、下
記のものを例示することができるが、これらに限定され
るものではない。
【0023】
【化6】
【0024】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンの配合量は、上記(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンの硬化有効量であり、通常、(A)成分のオルガノポ
リシロキサン100重量部に対して0.1〜50重量部
とすることができるが、特に10重量部以下とすること
が好ましい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの
配合量が多すぎると発泡等のおそれがあり、熱伝導性の
点で不利な場合が生じる。
【0025】白金族金属系触媒(付加反応触媒)として
は、白金族金属を触媒金属として含有する単体、化合
物、及びそれらの錯体などを用いることができる。具体
的には、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金
酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィ
ン類との錯体、白金ビスアセトアセテートなどの白金系
触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム等のパラジウム系触媒、クロロトリス(トリフェニル
ホスフィン)ロジウム、テトラキス(トリフェニルホス
フィン)ロジウム等のロジウム系触媒などが挙げられ
る。この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることがで
き、通常、上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサ
ンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの合計量
に対して、白金族金属として0.1〜1,000ppm
とするのが望ましいが、より好ましくは1〜200pp
mである。
【0026】なお、オルガノハイドロジェンポリシロキ
サン/白金族金属系触媒を硬化剤として用いる場合は、
反応制御剤を配合することができる。反応制御剤として
は、アセチレンアルコール、下記式で表されるものなど
の公知の反応制御剤が使用され、その配合量は、(A)
成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して1
重量部以下が好ましく、多すぎると硬化が遅くなり、作
業性、特に一次硬化時の取り扱いに不都合が生じるおそ
れがある。
【0027】
【化7】
【0028】一方、過酸化物架橋の場合は、硬化剤とし
ては有機過酸化物が使用される。この(D)成分の有機
過酸化物としては、従来公知のものを使用することがで
き、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロ
ロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパ
ーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、
2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエー
ト、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,6−ビス(t−ブチ
ルパーオキシカルボキシ)ヘキサン等が挙げられ、下記
のものが例示される。
【0029】
【化8】
【0030】有機過酸化物の配合量は、硬化有効量であ
り、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部
に対して0.1〜10重量部、特に0.5〜5重量部と
することが好ましい。少なすぎると、加硫不足となるお
それがあり、接着力が不足する。逆に、多すぎると作業
性が低下する場合がある。
【0031】なお、上記シリコーンゴム組成物には、上
記成分に加え、特性向上のために各種添加剤及び顔料等
を添加することができるが、その例としては、シリカヒ
ドロゲル(含水珪酸)、シリカアエロゲル(無水珪酸−
煙霧質シリカ)などの補強性シリカ充填剤、クレイ、炭
酸カルシウム、珪藻土、二酸化チタン等の充填剤、低分
子シロキサンエステル(例えば、ジメチルシラン、ジメ
チルエステル)、シラノール(例えば、ジフェニルシラ
ンジオール)等の分散剤、酸化鉄、酸化セリウム、オク
チル酸鉄等の耐熱性向上剤及び難燃性を付与させる白金
化合物等があるが、必要に応じてこれらの1種を単独で
又は2種以上を使用して常用量で添加混合することがで
きる。
【0032】本発明に係る熱伝導性シリコーンゴム組成
物は、上記成分を二本ロール、プラネタリーミキサー、
ゲートミキサー等の混練機で混練することにより得るこ
とができる。
【0033】この組成物の硬化物の熱伝導率は0.5W
/m°K以上が好ましく、0.5W/m°K未満だと放
熱部品の熱を逃がすのに不十分な場合が生じることがあ
る。
【0034】本発明においては、上記熱伝導性シリコー
ンゴム組成物(シリコーン接着剤)をパーソナルコンピ
ューター、ワードプロセッサー、CD−ROMドライ
ブ、DVDドライブ、パワートランジスタ、サイリス
タ、ACアダプター等の発熱性部品とヒートシンク、機
器のシャーシー等の放熱部品との間に介在させ、上記組
成物を硬化させるものであるが、この場合、上記発熱性
部品と放熱部品とのいずれか一方の部品、好ましくはア
ルミニウム等の金属からなる放熱部品にスクリーン印刷
等の方法により所定厚さ(通常0.05〜0.20m
m)にコーティングした後、加熱により手で触っても変
形しない程度に一次硬化させる。この一次硬化における
加熱温度は40〜200℃、特に80〜160℃とする
ことが好ましく、加熱時間は0.5〜120分、特に1
〜60分とすることが好ましい。
【0035】次いで、他方の部品、好ましくは発熱性部
品(発熱性部材を搭載する基板)に上記一次硬化させた
熱伝導性シリコーンゴム組成物を加圧密着させ、二次硬
化させる。この場合、他方の部品と一次硬化させた熱伝
導性シリコーンゴム組成物との間に介在する空気を除く
ために減圧下で密着させることが好ましい。また、二次
硬化は、温度40〜200℃、特に80〜160℃で、
0.5〜120分、特に1〜60分行うことが好まし
い。これにより、シリコーンゴム組成物が完全に硬化
し、この硬化物により発熱性部品と放熱部品とが強固に
結合される。
【0036】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。
【0037】[実施例1]25℃における粘度が30,
000CSのジメチルビニルシロキシ基で両末端を封止
したビニル基含有ジメチルポリシロキサン70重量部、
25℃における粘度が600CSのジメチルビニルシロ
キシ基で両末端を封止したビニル基含有ジメチルポリシ
ロキサン30重量部、平均粒径16μmの球状アルミナ
粉AS−30(商品名、昭和電工(株)製)640重量
部、平均粒径3μmのランダム形状アルミナ粉AL−4
5−H(商品名、昭和電工(株)製)160重量部、及
びデシルトリメトキシシランC1021(OCH33を1
重量部添加し、更に下記式
【化9】 で表される接着助剤0.5重量部を添加してプラネタリ
ーミキサーを用いて室温で30分間混練りした。次に、
塩化白金酸のビニルシロキサン錯体(白金含有量1%)
0.36重量部を均一に混合し、次いでエチルシクロヘ
キサノール0.9重量部を添加混合し、更に25℃の粘
度が18CSの下記式
【化10】 で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(SiH
含有量0.0031mol/g)0.2重量部を均一に
混合して、熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製した。
この組成物の硬化物の熱伝導率は2.5W/m°Kであ
った。
【0038】これを60メッシュのスクリーンで銅板に
印刷し、100℃で20分加熱し、一次硬化させた。次
いでこの熱伝導性シリコーンゴム組成物が印刷された銅
板をポリカーボネート製の板に密着させ、真空包装機中
で減圧下圧着した後、取り出して、乾燥機で120℃で
60分二次硬化させた。得られた熱伝導性シリコーンゴ
ム複合体の接着強度を測定したところ、銅板側は1.7
kgf/cm2で、ポリカーボネート側は1.6kgf
/cm2であった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、接着性及び熱伝導性に
優れ、従来方法の欠点である振動などによる剥離もな
く、熱放散に対する信頼性のある放熱施工を可能とす
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 (72)発明者 高村 融 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社内 (72)発明者 宮越 雅信 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 株式会 社シンコーモールド内 (72)発明者 土屋 徹 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 株式会 社シンコーモールド内 Fターム(参考) 4F203 AA45 AE10 AG03 AH33 DA12 DB01 DC01 DF01 DF02 4J040 EF332 EK031 HA136 HA156 HA206 HA306 HA326 HD30 JB02 JB11 MA02 MB09 NA19 NA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱性部品と放熱部品との間に熱伝導性
    シリコーンゴム組成物を介在させ、この熱伝導性シリコ
    ーンゴム組成物を硬化させて、上記発熱性部品からの熱
    を放熱部品に伝熱する放熱体を形成する放熱施工方法で
    あって、上記熱伝導性シリコーンゴム組成物が接着助剤
    を含有するものであり、この熱伝導性シリコーンゴム組
    成物を上記発熱性部品と放熱部品のいずれか一方の部品
    にコーティングし、一次加硫した後、他方の部品にこの
    一次加硫した熱伝導性シリコーンゴム組成物を加圧密着
    し、二次加硫することを特徴とする放熱施工方法。
  2. 【請求項2】 一次加硫した熱伝導性シリコーンゴム組
    成物を他方の部品に加圧密着する工程を減圧下で行うよ
    うにした請求項1記載の放熱施工方法。
  3. 【請求項3】 上記熱伝導性シリコーンゴム組成物の硬
    化物の熱伝導率が0.5W/m°K以上である請求項1
    又は2記載の放熱施工方法。
  4. 【請求項4】 発熱性部品と放熱性部品のいずれか一方
    の部品に接着助剤を含有する熱伝導性シリコーンゴム組
    成物をコーティングし、一次加硫した後、他方の部品に
    この一次加硫をした熱伝導性シリコーンゴム組成物を加
    圧密着し、二次加硫することにより得られる放熱構造
    体。
JP2000110957A 2000-04-12 2000-04-12 放熱施工方法及び放熱構造体 Pending JP2001294840A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000110957A JP2001294840A (ja) 2000-04-12 2000-04-12 放熱施工方法及び放熱構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000110957A JP2001294840A (ja) 2000-04-12 2000-04-12 放熱施工方法及び放熱構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001294840A true JP2001294840A (ja) 2001-10-23

Family

ID=18623380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000110957A Pending JP2001294840A (ja) 2000-04-12 2000-04-12 放熱施工方法及び放熱構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001294840A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005076023A (ja) * 2003-09-04 2005-03-24 Hitachi Chem Co Ltd 低弾性接着剤並びにこの接着剤を用いた積層物、接着剤付き放熱板、接着剤付き金属箔
JP2009144072A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Sekisui Chem Co Ltd 絶縁シート及び積層構造体
JP2011094147A (ja) * 2010-11-30 2011-05-12 Hitachi Chem Co Ltd 低弾性接着剤並びにこの接着剤を用いた積層物、接着剤付き放熱板、接着剤付き金属箔
JP2014051099A (ja) * 2013-11-01 2014-03-20 Honda Sangyo Kk シリコーンゴムシートおよびシリコーンゴム複層シート

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005076023A (ja) * 2003-09-04 2005-03-24 Hitachi Chem Co Ltd 低弾性接着剤並びにこの接着剤を用いた積層物、接着剤付き放熱板、接着剤付き金属箔
JP2009144072A (ja) * 2007-12-14 2009-07-02 Sekisui Chem Co Ltd 絶縁シート及び積層構造体
JP2011094147A (ja) * 2010-11-30 2011-05-12 Hitachi Chem Co Ltd 低弾性接着剤並びにこの接着剤を用いた積層物、接着剤付き放熱板、接着剤付き金属箔
JP2014051099A (ja) * 2013-11-01 2014-03-20 Honda Sangyo Kk シリコーンゴムシートおよびシリコーンゴム複層シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3543663B2 (ja) 熱伝導性シリコーンゴム組成物及びその製造方法
JP3952184B2 (ja) 熱伝導性シート
TW500766B (en) Thermal conductive silicone rubber compositions and method of making
TWI635169B (zh) Thermally conductive composite sheet
JP2728607B2 (ja) 熱伝導性複合シートの製造方法
JP5534837B2 (ja) 熱伝導性シリコーンゴム組成物
JP4144998B2 (ja) 放熱用部材
JP6032359B2 (ja) 熱伝導性複合シート及び放熱構造体
JP2938340B2 (ja) 熱伝導性複合シート
WO2019098290A1 (ja) 二段階硬化型熱伝導性シリコーン組成物及びその製造方法
JP2004352947A (ja) 室温硬化型熱伝導性シリコーンゴム組成物
JP2007119588A (ja) 熱伝導性シリコーンゴム組成物
JP2008260798A (ja) 熱伝導性硬化物及びその製造方法
JP2009203373A (ja) 熱伝導性シリコーン組成物
JP2014193598A (ja) 熱伝導性複合シリコーンゴムシート
JP6020187B2 (ja) 熱伝導性複合シート
JP3425521B2 (ja) 低硬度熱伝導性シリコーンゴムシートの表面粘着性低減方法
JP2020128463A (ja) 熱伝導性粘着層を有する熱伝導性シリコーンゴムシート
JP3521781B2 (ja) 放熱部材
WO2020039761A1 (ja) 熱伝導性シリコーン組成物及び熱伝導性シリコーン硬化物
JP2006089675A (ja) 熱伝導性シリコーンエラストマーおよび熱伝導性シリコーンエラストマー組成物
TW200303898A (en) Heat-resistant silicone rubber sheet having thermal conductivity and thermocompression bonding
JP4395753B2 (ja) 熱伝導部材の製造方法及びこの使用方法並びに放熱構造体
JP2007119589A (ja) 熱伝導性シリコーンゴム組成物
TW200536896A (en) Composition for heat conductive siloxanes heat release and its using method