JP4803231B2 - 同軸二輪車 - Google Patents

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Description

本発明は、同一軸心線上に配置された2個の車輪を備えた同軸二輪車に関し、特に、人を乗せて自由に走行できる同軸二輪車に関するものである。
従来の、この種の同軸二輪車としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、転倒し易い不安定車両を安定して走行するようにした不安定車両の走行制御装置に関するものが記載されている。この特許文献1に記載された不安定車両の走行制御装置は、「進行方向に平行する同一の直線上の位置を除く位置に配される少なくとも2個の車輪とそれを連結する車軸上に固定される座席とからなり、該車輪の回転軸線の上方に重心位置を備えてなる不安定車両の走行を制御する装置であって、前記回転軸線と重心位置とを結ぶ線の、車軸に直交する方向における重力方向に対する傾斜角度及び/又は傾斜角速度を検出する検出手段と、前記車輪に固定され、それを駆動する駆動手段、及び前記検出値を減少させるべく該駆動手段の制御値を決定する制御値決定手段、を備えた」ことを特徴としている。
このような構成を有する特許文献1の不安定車両の走行制御装置によれば、「車両を前後の所望の方向に傾斜させることによってその方向に走行することができる。また、2個の車輪で接地するのみであることから小回りがきき、狭隘な個所であっても困難なく走行することができる(発明の効果の欄を参照)」という効果が期待される。
従来の同軸二輪車の他の例としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。特許文献2には、同一軸の両端に車輪を備えた同軸二輪車に関するものが記載されている。この特許文献2に記載された同軸二輪車は、「一対の車輪と、該一対の車輪間に架設された車輪軸と、該車輪軸上に傾動可能に支持されたベースと、該ベースに装着され、上記一対の車輪の各々を駆動するための一対の駆動用モータと、上記一対の駆動用モータに作動指令を送る制御装置とを備える同軸二輪車において、上記ベースには、垂直方向の加速度を検出する加速度検出手段が設けられ、上記制御装置は、走行中に上記加速度検出手段によって検出された加速度の絶対値が所定の閾値以上である場合、減速させる作動指令を上記一対の駆動用モータの各々に送る」ことを特徴としている。
このような構成を有する特許文献2の同軸二輪車によれば、「垂直方向の加速度を検出する加速度検出手段を有し、例えば段差に乗り上げた場合など、走行中にこの加速度検出手段によって検出された加速度の絶対値が所定の閾値以上である場合、減速させる作動指令を一対の駆動用モータの各々に送るため、段差等に追従し、安全に走行することができる」という効果が期待される。
また、従来の同軸二輪車の更に他の例としては、例えば、特許文献3に記載されているようなものもある。特許文献3には、ループ制御を有する運搬用車両に関するものが記載されている。この特許文献3に記載された運搬用車両は、「運転者が搭乗するプラットフォームと、そのプラットフォームの走行方向と直交する方向に配置された複数の車輪を有する左右の車輪群と、左右の車輪群を個別に回転駆動する一対の車輪駆動手段と、先端にグリップを有し且つプラットフォームの上面に立設されたハンドル等を備えて構成されている。」
特開平4−201793号公報 特開2005−6436号公報 米国特許第5791425号明細書
しかしながら、上述した特許文献1乃至3に記載されている同軸二輪車のいずれの場合においても、人が乗る搭乗部としてのステッププレート(特許文献1ではフレーム、特許文献2ではベース、特許文献3ではプラットフォーム)にハンドルの下端が固定されて立設されていると共に、車輪を回転自在に支持する支持部(特許文献1ではDCサーボモータ、特許文献2ではモータ等、特許文献3ではモータ付ドライブ)がステッププレートに固定されていて、そのステッププレートの上面(搭乗面)が走行面(路面)と常に平行となっていた。そのため、人が立った状態で乗車している立位姿勢のように重心が高い位置にある場合に、路面が走行方向と直交する方向に傾いているカント路面の走行時における重力の作用、或いは旋回走行時の遠心力の作用により、搭乗者の上体が左右に振られて不安定になり、その力が著しく大きくなると車体が横方向に転倒するおそれが生じる。
この点を、図27乃至図29を参照して、詳細に説明する。図27A〜27Cは、従来の同軸二輪車を車両前方から見た状態を示すそれぞれ説明図である。図27A〜27Cにおいて、符号1は、同軸二輪車の全体を示しており、ステッププレートを兼ねる車両本体2を備えている。車両本体2の走行方向と直交する方向の両側には左右の車輪3L,3Rが回転可能に取り付けられている。また、符号4は、車両本体2に搭乗している搭乗物(例えば、人等)を示しており、符号Gは、搭乗者4の重心を示し、符号Wは、搭乗者4の重量(荷重)を示している。
図27Aは、平坦な路面を同軸二輪車1が、横力や遠心力の影響を受けずに直進走行している状態を示している。この状態では、搭乗者4の重心Gは同軸二輪車1の略中央部上方にあり、その荷重Wは垂直に作用して車両本体2の略中央部に働いている。そのため、左右の車輪3L,3Rには略同じ大きさの荷重が作用し、これら車輪3L,3Rが接触する路面Eの接地点TL,TRでは、その反力は略等しくなっている。
図27Bは、同軸二輪車1が平坦な路面Eを旋回走行している状態を示している。この状態では、右車輪3R側から搭乗者4に遠心力(横力)Fが作用しており、この遠心力Fの影響によって荷重Wの重量ベクトルWが角度θだけ傾くことになる。この重量ベクトルWの延長線が路面Eと交わる接地点Rが左車輪3Lの接地点TLの内側にある場合には、同軸二輪車1は安定性良く旋回走行することができる。ところが、図27Cに示すように、接地点Rが接地点TLの外側に移ると、左右の車輪3L,3Rがその遠心力Fを支えきれなくなり、走行の安定性が害されることになる。そして、搭乗者4に作用する遠心力Fが著しく大きくなると、同軸二輪車1は横転(横方向への転倒)することになる。
この同軸二輪車1において横転の生じる難易度は、搭乗者4の重心Gの高さによって大きく変化する。この状態を説明する図が、図28である。図28に示すように、搭乗者4の重心Gが低い位置にある場合には、その重心Gの重量ベクトルWに許容される傾き角は角度θである。ところが、搭乗者4の重心Gが高くなって重心G1に移ると、車両本体2の中心から左右車輪3L,3Rの接地点TL,TRまでの距離Sが変わらないため、その重心G1における傾き角が角度θ1となって、角度θより小さくなる(θ1<θ)。
このことは、同軸二輪車1に横転の生じる難易度は、重心Gの高さと遠心力Fとの積によって現されることを意味している。即ち、重心Gに遠心力Fが作用したときの重量ベクトルWの接地点Rが左車輪3Lの接地点TLと一致するものとすると、F×H=S(式1)が得られる。同様に、重心G1に遠心力F1が作用したときの重量ベクトルW1の接地点Rが左車輪3Lの接地点TLと一致するものとすると、F1×H1=S(式2)が得られる。従って、F×H=F1×H1である。ここで、H<H1であるから、F>F1となる。即ち、重心が高くなると、その分だけ遠心力は小さくなるが、それでも同軸二輪車1に横転が生じてしまうことになる。
このような同軸二輪車1の横転は、図29に示すような構成とすることによって防ぐことができる。図29は、路面Eに対して車両本体2を、遠心力Fが作用する右車輪3R側に傾けたものである。このように、車両本体2を遠心力Fが作用する側に傾けると、重量ベクトルW1の接地点Rが左車輪3Lの接地点TLの内側に移るため、同軸二輪車1の横転を防ぐことができ、安定した旋回走行を可能とすることができる。
解決しようとする問題点は、従来の同軸二輪車では、ステッププレートの上面(搭乗面)が走行面(路面)と常に平行となっていたため、人が立った状態で乗車している立位姿勢のように重心が高い位置にある場合に、カント路面の走行時における重力の作用や旋回走行時の遠心力の作用によって搭乗者の上体が左右に振られて不安定になり、その力が著しく大きくなると車体が横転するおそれがある、という点である。
本発明の同軸二輪車は、運転者が搭乗するステッププレートと、そのステッププレートを、走行方向をロール軸としたときのロール軸を中心に回転するロール方向へ姿勢変更可能に支持する車両本体と、その車両本体の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置されると共に車両本体に回転可能に支持された一対の車輪と、その一対の車輪を独立して回転駆動する一対の車輪駆動手段と、を設けたことを最も主要な特徴とする。
本発明の同軸二輪車によれば、旋回時等において、搭乗者(運転者)の重心の重量ベクトルの接地点を車輪の接地点の内側に移すことにより、同軸二輪車の横転を防ぎ、安定した旋回走行が可能となる。
旋回時、運転者の重心の位置を旋回半径の内側に移し、運転者に付与される遠心力とバランスさせる構成とすることにより、横転を起こし難く、安定した旋回走行が可能な同軸二輪車を、簡単な構成によって実現した。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。図1〜図26は、本発明の実施の形態の例を説明するものである。即ち、図1A及びBは本発明の同軸二輪車の第1の実施例を示す正面図及び側面図、図2は図1Aの要部を拡大した説明図、図3は図1Bの要部を拡大した説明図、図4は平面図、図5は図2のD−D線断面図、図6は第1の実施例に係る同軸二輪車の動作説明図、図7及び図8は同じく動作を説明する要部説明図、図9は第1の実施例に係る同軸二輪車の制御装置の回路説明図、図10A〜Cは搭乗者の動きを示す説明図である。
図11A及びBは本発明の同軸二輪車の第2の実施例を示す正面図及び側面図、図12A及びBは第2の実施例に係る同軸二輪車の動作を説明する要部説明図、図13A及びBは本発明の同軸二輪車の第3の実施例を示す正面図及び側面図、図14A及びBは第3の実施例に係る同軸二輪車の動作を説明する要部説明図、図15A及びBは本発明の同軸二輪車の第4の実施例を示す正面図及び側面図、図16A及びBは第4の実施例に係る同軸二輪車の動作を説明する要部説明図、図17は平面図、図18A及びBは本発明の同軸二輪車の第5の実施例を示す正面図及び側面図、図19A及びBは第5の実施例に係る支持リンクの説明図、である。
また、図20は第5の実施例に係る同軸二輪車の動作説明図、図21は本発明の同軸二輪車の第6の実施例を示す側面図、図22は本発明の同軸二輪車の第7の実施例を示す正面図、図23は側面図、図24は使用状態を示す説明図、図25A及びBは本発明の同軸二輪車の第8の実施例を示す正面図及び側面図、図26A及びBは第8の実施例に係る同軸二輪車の動作を説明する要部説明図である。
図1A,1B、図2、図3及び図4に示すように、本発明の第1の実施例を示す同軸二輪車10は、運転者が搭乗するステッププレートの一具体例を示す2つの分割ステップ11L,11Rと、その分割ステップ11L,11Rをロール方向Xへ姿勢変更可能にそれぞれ支持する車両本体12と、その車両本体12に回転可能に支持された一対の車輪13L,13Rと、その一対の車輪13L,13Rを回転駆動する車輪駆動手段の一具体例を示す一対の車輪駆動ユニット14L,14Rと、2つの分割ステップ11L,11Rの姿勢を車両本体12を介して間接的に変化させる操作レバーの第1の具体例を示すハンドル15等を備えて構成されている。
2つの分割ステップ11L,11Rは、運転者が片足ずつ乗せて搭乗するもので、人の足の大きさと同程度か又は少々大きく形成された偏平な一対の板体からなる。車両本体12は、互いに平行をなして上下に配置された車体上部材16及び車体下部材17と、互いに平行をなして左右に配置されると共に車体上部材16及び車体下部材17と回動可能に連結された一対の側面部材18L,18Rと、を有する平行リンク機構として構成されている。この平行リンク機構の車体上部材16と車体下部材17との間には、車体上部材16及び車体下部材17と一対の側面部材18L,18Rとがなす角度をそれぞれ直角に維持するようにばね力を発生する第1の弾性部材の一具体例を示す一対のコイルばね19L,19Rが介在されている。
車体上部材16と車体下部材17は、図2〜図5に拡大して示すように、それぞれ下面側に開口された略四角形をなす筐体部16a,17aと、各筐体部16a,17aの四隅において長手方向へ突出するように形成された4箇所の軸受部16b,17bと、それぞれ相手の部材側に突出するようにそれぞれ形成された一対のばね受部16c,16c及び17c,17cとを備えて構成されている。車体上部材16と車体下部材17の車幅方向である左右方向の長さは同じ長さに設定されており、それぞれの角部に設けた4箇所の軸受部16b及び17bは、両部材16,17を重ねたときに互いに重なり合う位置に設けられている。
この車体上部材16には、左右方向である長手方向の中間部と両端部とのそれぞれ3箇所(前後両面で合計6箇所)に軸受孔がそれぞれ設けられている。また、車体下部材17には、左右方向である長手方向の中間部と両端部とのそれぞれ3箇所(後面は両端部の2箇所で合計5箇所)に軸受孔がそれぞれ設けられている。車体上部材16の両端の端部軸受孔と車体上部材16の両端の端部軸受孔とは、互いに対応するよう等間隔に設定されており、これら端部軸受孔を有する左右の軸受部16b,16b及び17b,17b間に、一対の側面部材18L,18Rが介在されている。
一対の側面部材18L,18Rは、車体上部材16の前後方向に配置された一対の軸受部16b,16b及び車体下部材17の前後方向に配置された一対の軸受部17b,17b間に摺動可能に嵌り合う幅を有する偏平な板状の部材からなり、その平面部を上下方向に展開させて車体上部材16及び車体下部材17の左右の両側面に配置されている。更に、各側面部材18L,18Rの両側面には、車体上部材16の一対の軸受孔と車体下部材17の一対の軸受孔とに対応した軸受孔が4箇所に設けられている。
一対の側面部材18L,18Rの8つの軸受孔のうち、上部に位置する4つの軸受孔には、車体上部材16の4箇所に設けた軸受部16bの軸受孔を貫通する上回動支持ピン21L,21Rがそれぞれ回動可能に嵌合されて取り付けられている。また、一対の側面部材18L,18Rの8つの軸受孔のうち、下部に位置する4つの軸受孔には、車体下部材17の4箇所に設けた軸受部17bの軸受孔を貫通する下回動支持ピン22L,22Rがそれぞれ回動可能に嵌合されて取り付けられている。これにより、車体上部材16及び車体下部材17と左右の側面部材18L,18Rとによって平行リンク機構が構成されている。
一対の側面部材18L,18Rの各外面には、車輪駆動ユニット14L,14Rがそれぞれ取り付けられている。車輪駆動ユニット14L,14Rは、例えば、電動モータと、その電動モータの回転軸に動力伝達可能に連結された減速ギア列等によって構成することができる。各車輪駆動ユニット14L,14Rは、各側面部材18L,18Rに固定される固定部と、その固定部に回転自在に支持された回転部とからなり、その回転部に一対の車輪13L,13Rがそれぞれ取り付けられている。このように一対の車輪駆動ユニット14L,14Rを介して一対の側面部材18L,18Rに支持された一対の車輪13L,13Rは、平坦な路面上に置いたときには、互いの回転中心が同一軸心線上に一致することになる。
また、一対の側面部材18L,18Rの上端部は、車体上部材16の上面から適宜上方へ突出されており、その上端面に前記分割ステップ11L,11Rがそれぞれ個別に取り付けられている。一対の分割ステップ11L,11Rは、車軸方向である左右方向に所定の隙間をあけて同じ高さ位置において水平に展開するように設けられている。一対の分割ステップ11L,11Rの間隔は、人が自然な状態で立っているときの両足間の距離とされている。
車体下部材17の一対のばね受部17c,17cは、左右方向の中央部において所定の隙間をあけて設けられている。これら一対のばね受部17c,17cに対応する位置に、車体上部材16の一対のばね受部16c,16cが設けられている。そして、互いに対応するばね受部16c,17c間に、適当なばね力を有するコイルばね19L,19Rが適宜に圧縮された状態で装着されている。なお、図示しないが、各ばね受部16c,17cにはコイルばね19L,19Rの各端部を支持するばね受け突起を設け、コイルばね19L,19Rの脱落を防止することが好ましい。
また、図5に示すように、車体上部材16及び車体下部材17の左右方向中央部には、操作レバーブラケット24が取り付けられている。操作レバーブラケット24は、車体上部材16を前後方向へ跨ぐように構成された鞍状の部材からなり、前部には車体下部材17の下部まで延びる前面部24aが設けられ、後部には車体上部材16の下部近くまで延びる後面部24bが設けられている。そして、操作レバーブラケット24の上面には、ハンドル15を固定支持するための嵌合部24cが設けられている。操作レバーブラケット24の前面部24aには、車体上部材16の前中央軸受孔及び車体下部材17の中央軸受孔と対応する位置にそれぞれ軸受孔が設けられている。そして、後面部24bには、車体上部材16の後中央軸受孔と対応する位置に軸受孔が設けられている。
操作レバーブラケット24の前面部24aの上中央軸受孔には上前回動支持軸25が回動可能に嵌合されている。また、後面部24bの中央軸受孔には上後回動支持軸26が回動可能に嵌合されている。上前回動支持軸25の軸心線と上後回動支持軸26の軸心線とは、互いの軸心線を一致させるように同一軸上に設定されている。上前回動支持軸25の軸先端部は車体上部材16の前面に設けた孔に嵌合されており、車体上部材16の前面を貫通する固定ねじ27によって締め付けられて固定されている。同様に、上後回動支持軸26の軸先端部は車体上部材16の後面に設けた孔に嵌合されており、車体上部材16の後面を貫通する固定ねじ28によって締め付けられて固定されている。
操作レバーブラケット24の前面部24aの下中央軸受孔には下前回動支持軸29が回動可能に嵌合されている。この下前回動支持軸29を回動の中心として操作レバーブラケット24がロール方向Xに回動される。この操作レバーブラケット24の所定範囲内の回動を許容するため、車体上部材16及び車体下部材17の前面には、操作レバーブラケット24との接触を回避するための凹欠部16d,17dが設けられている。更に、操作レバーブラケット24のロール方向Xへの回動量(回動角度)を介してハンドル15の操作量(回動量)を検出するため、上前回動支持軸25には角度検出センサ31が取り付けられている。
角度検出センサ31は、図5に示すように、上前回動支持軸25に固定された軸部31aと、その軸部31aとの間の相対的な回転変位量を検出する検出部31bとによって構成される。検出部31bは、固定板32の一端に固定されていて、その固定板32の他端は、固定ねじ33によって操作レバーブラケット24の前面部24aに固定されている。角度検出センサ31としては、例えば、ポテンショメータやバリコン構造のセンサ等を適用することができる。この角度検出センサ31では、軸部31aと検出部31bとの間に生じる回転変位量に応じて抵抗値が変化することを利用して、車体上部材16に対する操作レバーブラケット24の傾き角度を検出することができる。
操作レバーブラケット24の嵌合部24cには、操作レバーの第1の具体例を示すハンドル15の下端部が固定されている。ハンドル15は、嵌合部24cに嵌合して固定されるハンドルポスト35と、このハンドルポスト35の上端部に設けられたハンドルレバー36とからなっている。ハンドルポスト35は、車両本体12に対して少々前傾した状態で取り付けられており、先端側が上方に延在されている。ハンドルレバー36はコ字状に形成されており、その両端の突起部を上方へ向けた状態でその中間部に、ハンドルレバー36の上端部が連結されて一体に構成されている。
更に、ハンドルレバー36の一方の突起部の上端部には、一対の車輪駆動ユニット14L,14Rの駆動を制御することができる旋回操作リング37が取り付けられている。旋回操作リング37は、手動操作によって車両の旋回動作を制御するもので、旋回動作のためのアクセルリングをなすものである。この旋回操作リング37を、運転者が旋回したいと思う所望の方向へ回動することにより、その操作量に応じた信号が後述する制御装置に出力される。これにより、旋回操作リング37の操作量に応じて制御装置が一対の車輪駆動ユニット14L,14Rの駆動を制御し、左右の車輪13L,13Rに回転差を生じさせて所望の速度で旋回走行することができる。
図5に示すように、ハンドル15の基部である操作レバーブラケット24の上面には、一対の車輪駆動ユニット14L,14Rや制御装置その他の電子機器、電気装置等に電力を供給する電源の一具体例を示すバッテリー38が収納された電源収納部39が設けられている。電源収納部39は、この実施例ではカートリッジ構造とされていて、多数のバッテリー38が収納されている。しかしながら、電源としては、この実施例で示したバッテリー38に限定されるものではなく、携帯が可能な蓄電池や燃料電池その他の電源を用いることができることは勿論である。電源収納部39は、電源カバー41によって覆われており、雨やホコリ等が入り込まないようにしている。
車体上部材16の筐体部16aには、一対の車輪駆動ユニット14L,14R等を駆動する駆動回路44L,44Rが内蔵されている。また、車体下部材17には、車両本体12やハンドル15等の姿勢を検出してそれらの検出信号を出力する姿勢検出手段である姿勢センサユニット45と、一対の車輪駆動ユニット14L,14R等を駆動制御するための制御信号を出力する制御装置46が設けられている。制御装置46は、姿勢センサユニット45からの検出信号や角度検出センサ31からの検出信号等に基づき所定の演算処理を実行し、必要な制御信号を一対の車輪駆動ユニット14L,14R等に出力する。
図9に示すように、制御装置46は、例えば、マイクロコンピュータ(CPU)を有する演算回路47と、プログラムメモリやデータメモリその他のRAMやROM等を有する記憶装置48等を備えて構成されている。制御装置46には、バッテリー38と一対の駆動回路44L,44Rが接続されていて、それらは非常停止スイッチ49を介しても接続されている。一対の駆動回路44L,44Rは、一対の車輪13L,13Rの回転速度や回転方向等を個別に制御するもので、これらに一対の車輪駆動ユニット14L,14Rが個別に接続されている。
この制御装置46には、ハンドル15の傾斜角度を検出する角度検出センサ31からの検出信号と、旋回操作リング37からの回動操作量に応じた信号と、姿勢センサユニット45からの検出信号とが供給される。姿勢センサユニット45は、同軸二輪車10の走行時における角速度や加速度を検出してその角速度や走行加速度を制御するために用いられるもので、例えば、ジャイロセンサと、加速度センサとから構成される。
ジャイロセンサは、車両本体12のピッチ軸(一対の車輪13L,13Rの車軸に相当する軸)51(図3を参照)と、ロール軸(車両本体12の中心を通り、車両の走行方向と平行をなす軸)52(図2を参照)と、ヨー軸(車両本体12の中心を通り、車両が走行する路面と垂直をなす軸)の少なくともいずれか1つの軸に関する角速度を検出するものである。また、姿勢センサユニット45の加速度センサは、車両本体12を3軸(X軸、Y軸及びZ軸)で現したときの少なくともいずれか1つの軸に関する加速度を検出するものである。
このような構成を有する同軸二輪車10は、例えば、次のようにして走行することができる。図1A,1Bは、平坦な路面Eを直進走行するときの車両状態を示すもので、この状態では、ハンドル15の中心をなす軸心線CLは、走行路面Eに対して正面から見て垂直となっている。また、左右の分割ステップ11L,11Rは、同じ高さで水平に維持されている。
図6は、平坦な路面Eを直進走行している車両の片方の車輪(この実施例では左車輪13L)が段差Kに乗り上げた状態を示している。この場合には、搭乗者がハンドル15を垂直(重力方向)に保つことにより、左右の分割ステップ11L,11Rを水平にした状態で走行することができる。そのため、路面Eの段差Kを、左右の分割ステップ11L,11Rの高さ方向の変化で吸収できることから、立ったままで運転する搭乗者の重心が高い位置にある状態であっても、上体が左右に振られることなく、安定して操縦することができ、安定して走行することができる。
図7は、平坦な路面Eを旋回走行している状態を示している。この場合には、搭乗者がハンドル15及び上体を旋回中心側(内側)に傾斜させることにより、左右の分割ステップ11L,11Rと左右の車輪13L,13Rとをハンドル15と同じ方向に傾斜させて、搭乗者を含めた車両全体を、遠心力に容易に対向し得る状態にすることができる。
また、図8は、傾斜した路面(カント路面M)を、その傾斜方向と直交する方向に走行している状態を示している。この場合には、段差Kに乗り上げたロール軸方向(進行方向に対して左右方向)の路面変化の状態と同様に、搭乗者がハンドル15を垂直(重力方向)に保つことにより、左右の分割ステップ11L,11Rを水平にした状態で走行することができる。そのため、カント路面Mを、左右の分割ステップ11L,11Rの高さ方向の変化で吸収することができる。その結果、立ったままで運転する搭乗者の重心が高い位置にある状態であっても、上体が左右に振られることなく、安定して操縦し且つ走行することができる。
次に、同軸二輪車10の旋回方法について説明する。図10Aは、同軸二輪車10が平坦な路面Eを直進走行している状態を示している。図10Bは、平坦な路面Eを左方向へ旋回走行している状態を示している。また、図10Cは、カント路面M(段差Kの場合も同様である。)を直進走行している状態を示している。
同軸二輪車10による旋回走行には、大きく分けて、ハンドル15の傾きのみで旋回量(旋回速度や旋回半径等)を決定する方法と、ハンドル15の傾きに加えて搭乗者が旋回操作リング37を回して旋回量を決定する(旋回速度を速める)方法と、を挙げることができる。
まず、ハンドル15の傾きのみで旋回量を決定して旋回走行する方法について説明する。この旋回走行における旋回操作量は、図7に示すように、重力軸Vに対するハンドル15のハンドル実質倒れ角θhにより決定する。この旋回操作量及び車両速度に基づいて、所定の遠心力を発生させる旋回半径となるように左右の車輪13L,13Rに回転差を与えて旋回する。この場合、ハンドル実質倒れ角θhの検出は、次のようにして行うことができる。
その1は、前述した姿勢センサユニット45を、ハンドル15に取り付けるか、又はハンドル15と平行に傾斜する一対の分割ステップ11L,11Rの一方に取り付け、ハンドル15の傾きを直接検出する。
その2は、図5に示すように、姿勢センサユニット45を、車体下部材17に取り付ける。この場合には、ハンドル15と車体下部材17又は車体上部材16との相対角度を検出するための位置センサを設ける。図5に示す実施例では、位置センサとしては車体上部材16に設けた角度検出センサ31が該当しており、その角度検出センサ31としては、例えばポテンショメータ等を適用することができる。この角度検出センサ31の出力と姿勢センサユニット45の出力とを使用し、重力軸Vを基準とした車両本体12内部の姿勢センサユニット45の出力「重力軸Vに対する車体傾斜角θg」と、角度検出センサ31の出力「車体に対するハンドル15のハンドル相対倒れ角θp」との差を算出し、ハンドル15のハンドル実質倒れ角θh(θp−θg=θh)を検出する。
例えば、角度検出センサ31の出力であるハンドル相対倒れ角θpと姿勢センサユニット45の出力である車体傾斜角θgとが一致している場合には、図10A並びに図8及び図10Cに示すように、路面状況(平坦路面、カント路面M及び段差K等)のいかんに係わらず、ハンドル15が垂直で直進走行状態である。一方、図7に示すように、同軸二輪車10の旋回走行時には、角度検出センサ31の出力であるハンドル相対倒れ角θpから姿勢センサユニット45の出力である車体傾斜角θgを引いた値が重力軸Vに対するハンドル実質倒れ角θhとなり、このハンドル実質倒れ角θhに基づいて旋回操作量が決定される。
次に、ハンドル15の傾きに加えて搭乗者が旋回操作リング37を回して旋回量を決定する方法について説明する。この旋回走行方法は、例えば、低速旋回走行や超信地旋回(左右の車輪を逆に回転させることにより、その場で車体を旋回させること)等、遠心力がほとんど発生していない(例えば、遠心力が0.1G以下)場合にはハンドルを傾けるより、ハンドルレバー36の先端に設けた旋回操作リング37を手動で回転操作することによって実行される方が操作性は良く、ハンドル15の傾きと旋回操作リングを併用することにより、搭乗者は走行速度に応じた操作を選択できる。この場合には、旋回操作リング37の回動操作を基準としてその操作量に、上述したハンドル15の傾きのみで旋回量を決定して旋回走行する方法が加えられ、両方が併用された状態で旋回走行時の旋回操作量が制御される。
まず、ハンドルレバー36の旋回操作リング37を手動で回転操作することにより、その旋回操作リング37の操作量がポテンショメータ等からなる位置検出センサによって検出され、その検出信号が制御装置46に供給される。これにより制御装置46が、車両速度による所定の遠心力(例えば、0.2G)を発生させる旋回半径となるように左右の車輪駆動ユニット14L,14Rに制御信号を出力し、左右の車輪13L,13Rに所定の回転差を与える。
ここで、更に急旋回を行いたい場合には、搭乗者がハンドル15を旋回中心側に傾斜させる。すると、そのハンドル15の傾斜量が前述したようにして角度検出センサ31によって検出されると共に、姿勢センサユニット45によって車両の姿勢が検出され、ハンドル15の傾斜量に対応した車輪制御量が算出される。このハンドル15の傾斜による車輪制御量が旋回操作リング37の旋回操作による車輪制御量に加算される。その結果、所定の遠心力(例えば、0.4G)を発生させる旋回半径となるように制御装置46が左右の車輪駆動ユニット14L,14Rに制御信号を出力し、左右の車輪13L,13Rの回転差を変更する。これにより、旋回速度が速いにも係わらず、立位姿勢の搭乗者の上体が左右に振れることなく、安定して旋回走行することが可能となる。
第1の実施例では、ステッププレートを2つに分割して左右に配置したが、このように2つの分割ステップ11L,11Rを用いる場合には、次のような利点がある。例えば、段差を乗り上げる場合、図6に示すように、まず、片輪を段差Kに乗り上げるが、このとき搭乗者が重心を下側(乗り上げていない側)の車輪側に移すことにより、乗り上げ側の車輪をより少ない駆動力で段差Kに乗り上げることができる。続いて、乗り上がった側の車輪側に重心を移動させ、次に下側(乗り上げていない側)の車輪の段差を乗り上げることにより、丁度足で段差Kを上がる感覚となるため、より少ない駆動力で楽に段差Kを乗り越えることができる。
図11及び図12は、本発明に係る同軸二輪車の第2の実施例を示すものである。この第2の実施例として示す同軸二輪車60は、車両本体62を1個の筐体で形成すると共に、その車両本体62に2つの分割ステップ61L,61Rを個別に回動自在に支持し、更に、2つの分割ステップ61L,61Rと操作レバーブラケット64とを連結リンク68で回動可能に連結したものである。この第2の実施例において、前述した第1の実施例と同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図11A,11B及び図12A,12Bに示すように、車両本体62は1個の筐体として構成されており、その幅方向である左右方向の両側に設けた取付部62L,62Rに左右の車輪駆動ユニット14L,14Rがそれぞれ取り付けられている。そして、各車輪駆動ユニット14L,14Rに左右の車輪13L,13Rがそれぞれ回転自在に支持されている。また、車両本体62の上部の中央にはハンドル支持部65が設けられ、上部の両側にはステップ支持部65L,65Rが設けられている。中央のハンドル支持部65と両側のステップ支持部65L,65Rには、それぞれ軸受孔が車両走行方向である前後方向に貫通するように設けられている。
車両本体62のハンドル支持部65とステップ支持部65L,65Rに設けた3つの軸受孔は同じ高さに設定されており、ハンドル支持部65は回動支持軸66によって操作レバーブラケット64に回動可能に支持され、左右のステップ支持部65L,65Rには上回動支持ピン67L,67Rによって左右の分割ステップ61L,61Rが回動可能に支持されている。各分割ステップ61L,61Rには、足が乗せられるステップ面と垂直をなす方向に突出されたアーム部61aがそれぞれ設けられている。各アーム部61aには、その根元部分と先端部とに軸受孔がそれぞれ設けられており、根元部分の軸受孔に前記上回動支持ピン67L,67Rが回動自在に嵌合されている。
また、各アーム部61aの先端部の軸受孔には、左右の分割ステップ61L,61Rのアーム部61a間を連結する連結リンク68の両端部が、下回動支持ピン69L,69Rによって回動自在に連結されている。そして、連結リンク68の軸方向の中間部は、回動連結ピン71によって操作レバーブラケット64に回動自在に支持されている。そのため、操作レバーブラケット64には、各アーム部61aに設けた2つの軸受孔と同じ間隔で2つの軸受孔が設けられている。これにより、操作レバーブラケット64と左右の分割ステップ61L,61Rと連結リンク68とは平行リンク機構を構成している。その他の構成は、前記第1の実施例と同様である。
かくして、搭乗者がハンドル15又は分割ステップ61L,61Rを傾けると、左右の分割ステップ61L,61R又はハンドル15が同期して同じ方向に傾くことになる。図12Aは、ハンドル15を直立させた初期状態を示すものである。また、図12Bは、ハンドル15と左右の分割ステップ61L,61Rを傾けた状態を示すものである。このとき、左右の分割ステップ61L,61Rの上面は、ハンドル15を傾けた分だけ路面Eに対して傾いた状態となる。このような構造として同軸二輪車60を構成することによっても、前記第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
図13及び図14は、本発明に係る同軸二輪車の第3の実施例を示すものである。この第3の実施例として示す同軸二輪車80は、車両本体82を1個の筐体で形成すると共に、その車両本体82に1つのステッププレート81を姿勢変更自在に支持し、そのステッププレート81に操作レバーであるハンドル15を一体的に固定する構成としたものである。この第3の実施例において、前述した第1の実施例と同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図13A,図13B及び図14A,図14Bに示すように、車両本体82は1個の筐体として構成されており、その幅方向である左右方向の両側に設けた取付部82L,82Rに左右の車輪駆動ユニット14L,14Rがそれぞれ取り付けられ、各車輪駆動ユニット14L,14Rに左右の車輪13L,13Rがそれぞれ回転自在に支持されている。車両本体82の上部の中央にはステップ支持部85が設けられている。このステップ支持部85には、軸受孔が車両走行方向である前後方向に貫通するように設けられている。
ステッププレート81は、車両本体82から左右の車輪13L,13Rにかけて、これらの略全体を覆う大きさを有する1枚の板体として構成されている。ステッププレート81の下面の左右方向略中央部にはブラケット部84が一体に設けられている。ブラケット部84は、前後方向に所定の隙間をあけて設けた2つの凸部からなり、その凸部間に車両本体82のステップ支持部85が嵌合されている。これらブラケット部84とステップ支持部85とが、同一軸心線上に配置された2つの回動支持軸86によって前後から回動自在に支持されている。
更に、ステッププレート81と車両本体82との間には、車両本体82に対してステッププレート81を水平に保持するための弾性部材の一具体例を示す4個のコイルばね87が介在されている。4個のコイルばね87は、前後方向及び左右方向にそれぞれ対称となるよう所定の間隔をあけて配置されている。そのため、ステッププレート81の下面の4箇所には、コイルばね87の上端を支持するためのばね支持部88が4箇所に設けられ、これに対応して車両本体82の上面には、コイルばね87の下端を支持するためのばね支持部89が4箇所に設けられている。
かくして、搭乗者がハンドル15又はステッププレート81のいずれか一方を傾けると、それと一体に構成された他方のステッププレート81又はハンドル15が同方向へ一体に傾けられることになる。図14Aは、ハンドル15を直立させた初期状態を示すものである。また、図14Bは、ハンドル15及びステッププレート81を傾けた状態を示すものである。このとき、ステッププレート81の上面は、ハンドル15を傾けた分だけ路面Eに対して傾いた状態となる。このような構造として同軸二輪車80を構成することによっても、前記第1及び第2の実施例と同様の効果を得ることができる。なお、弾性部材としては、この実施例で示したコイルばね87に限定されるものではなく、例えば、板ばねやゴム状弾性体等を用いることができることは勿論である。
図15乃至図17は、本発明に係る同軸二輪車の第4の実施例を示すものである。この第4の実施例として示す同軸二輪車100は、車両本体102を1個の筐体で形成すると共に、その車両本体102の上部にステッププレート101を一体に設けている。更に、車両本体102には、操作レバーであるハンドル15が、あるロール軸を回動中心として回動可能に取り付けられており、そのハンドル15を常に初期位置である中立位置に戻すように付勢する復帰付勢手段を設ける構成としている。この第4の実施例において、前述した第1の実施例等と同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図15A,15B及び図16A,16Bに示すように、車両本体102は、適当な厚さを有する1個の筐体として構成されており、その幅方向である車両左右方向の中央部の前後には、ハンドル15のロール方向における回動操作を許容するための前凹部103Fと後凹部103Bが設けられている。更に、車両本体102の幅方向両側には取付部102L,102Rが設けられており、各取付部102L,102Rには左右の車輪駆動ユニット14L,14Rがそれぞれ固定されている。そして、左右の車輪駆動ユニット14L,14Rには左右の車輪13L,13Rが、互いの回転中心となる軸心線を一致させるように同一軸心線上に回転可能に支持されている。
また、車両本体102の上部には、その上面よりも大きくて四方に張り出した平板状のステッププレート101が一体に設けられている。図17に示すように、ステッププレート101と車両本体102には、左右方向中央部の前後を縊らせることによって前記前凹部103Fと後凹部103Bを設けており、これにより左右の搭乗部101L,101Rを形成している。前凹部103Fの前面と後凹部103Bの背面には、前後方向へ互いの軸心線を一致させた状態で前回動支持ピン105Fと後回動支持ピン105Bがそれぞれ取り付けられている。この前後の回動支持ピン105F,105Bによって操作レバーブラケット104が車両本体102に対してロール方向へ回動自在に支持されている。
操作レバーブラケット104は、車両本体102の前面に対向される前アーム部104aと、車両本体102の背面に対向される後アーム部104bと、前アーム部104aと後アーム部104bとの間に架け渡されて車両本体102の上面に対向される架橋部104cと、架橋部104cの前側上面に形成された筒軸部104dとを有している。筒軸部104dにはハンドル15のハンドルポスト35の下端部が嵌合されて圧入等の固着手段によって固定されており、これによりハンドル15が操作レバーブラケット104に固定されて一体的に構成されている。
操作レバーブラケット104の前アーム部104aの架橋部104cに近い部分には通し孔が設けられており、その通し孔を貫通する前回動支持ピン105Fのねじ軸部が車両本体102の前面に設けたねじ孔に螺合されている。この前アーム部104aの先部は、車両本体102の下面の近傍まで延在されており、その先端には、復帰付勢手段107による復帰付勢力が左右両側から作用される操作部106が設けられている。また、後アーム部104bの先部には通し孔が設けられており、その通し孔を貫通する後回動支持ピン105Bのねじ軸部が車両本体102の背面に設けたねじ孔に螺合されている。これにより、前後の回動支持ピン105F,105Bの軸心線を結ぶロール軸を中心として、車両本体102に対してハンドル15がロール方向へ回動自在に支持されている。
図16A及び16Bに示すように、復帰付勢手段107は、操作レバーブラケット104の操作部106の左右両側に配置された一対の押圧ロッド108L,108Rと、各押圧ロッド108L,108Rを軸方向へ摺動自在に支持する一対のスリーブ109L,109Rと、各押圧ロッド108L,108Rを操作部106側に付勢する弾性部材の一具体例を示すコイルばね110L,110R等を備えて構成されている。各スリーブ109L,109Rは、各押圧ロッド108L,108Rの摺動摩擦力を軽減するために設けたもので、車両本体102に圧入等の固着手段によってそれぞれ固定されている。なお、弾性部材としては、コイルばねに限定されるものではなく、板ばねや捩りばねは勿論のこと、ゴム状弾性体等を用いることができる。
復帰付勢手段107は、車両本体102の前凹部103Fに配設されている。この復帰付勢手段107の一対のコイルばね110L,110Rを収納するために前凹部103Fは、その下方を広げて裾広がりの凹部として形成されている。これにより、車両本体102の前部には左右対称に配置された肉厚の斜面部111L,111Rが形成されており、各斜面部111L,111Rに設けた穴に、スリーブ109L,109Rがそれぞれ圧入されて固定されている。
一対のスリーブ109L,109Rは左右対称に配置されていて、前アーム部104aに近い一端を少し下げた前下がりの状態とされている。これらスリーブ109L,109Rの穴内に、押圧ロッド108L,108Rがそれぞれ軸方向へ摺動自在に挿入されている。これにより、一対の押圧ロッド108L,108Rは、それらの軸心線が水平状態から互いに少し傾いた状態で交差されている。一対の押圧ロッド108L,108Rに傾き角を設定した理由は、前アーム部104aの先端に設けた操作部106が前回動支持ピン105Fを中心として回動することに対応させたものである。このように、操作部106の回動による操作力の入力方向を押圧ロッド108L,108Rの軸心線と略一致させることにより、押圧ロッド108L,108Rを比較的小さな力でスムースに摺動させることができる。
各押圧ロッド108L,108Rの、前アーム部104aに近い一端にはフランジ状の当接部114が一体に設けられ、その反対側の他端には止め輪115が固定ねじ116により固着されて一体的に構成されている。各押圧ロッド108L,108Rにはコイルばね110L,110Rが装着されており、各コイルばね110L,110Rの一端が当接部114にそれぞれ着座され、その他端が斜面部111L,111Rの外面にそれぞれ着座されている。各押圧ロッド108L,108Rの他端には、スリーブ109L,109Rよりも大きな外径を有するリング状の止め輪115が固定ねじ116で締め付けられて固定されている。止め輪115は、各押圧ロッド108L,108Rが各スリーブ109L,109Rから抜け出すのを防止すると共に、当接部114を所定位置に突出させるためのものである。
かくして、一対の押圧ロッド108L,108Rは、コイルばね110L,110Rのばね力によって車両本体102の内側へと常時付勢されており、その内側への移動が止め輪115によって規制されている。この押圧ロッド108L,108Rの当接部114と操作レバーブラケット104の操作部106との間に力が確実に伝達されるようにするため、操作部106の左右両面には、押圧ロッド108L,108Rの傾き角に対応した傾きを有する傾斜面106L,106Rが設けられている。これらの傾斜面106L,106Rに対して押圧ロッド108L,108Rの軸心線は、図16Aに示す初期状態では、それぞれが略垂直に交差するように設定されている。
また、前回動支持ピン105Fに関連して操作レバーブラケット104には、車両本体102に対するハンドル15の傾き角を検出する角度検出センサ31が設けられている。この角度検出センサ31は、車両本体102に固定された前回動支持ピン105Fとハンドルポスト35との相対角度を求めることによって車両本体102に対するハンドル15の傾き角を検出することができるもので、その傾き角に応じた検出信号を出力する。この検出信号に基づいて制御装置が、左右の車輪駆動ユニット14L,14Rに所定の制御信号を出力して左右の車輪13L,13Rの回転速度を制御し、傾き角に応じて所定の旋回走行を実行する。
この同軸二輪車100の走行制御は、重力軸に対するハンドル15の傾き角を重力軸基準として検出することも可能である。図15Bに示す符号118は、重力軸に対するハンドル15の傾き角を検出する姿勢センサユニットである。姿勢センサユニット118は、操作レバーブラケット104の架橋部104cに搭載されていて、同軸二輪車100の略中心部(略重心位置)に配置されている。
図15A,15B、図16A及び図17は、平坦路においてハンドル15を直立させた初期状態を示すものである。この場合、ステッププレート101の上面は路面Eに対して平行状態となっており、また、ハンドル15の軸心線CLは重力方向に向いていて、路面Eに対して平行状態となっている。このとき、ハンドル15と一体をなす操作レバーブラケット104の下端に設けた操作部106の両側の傾斜面106L,106Rには、復帰付勢手段107の一対の押圧ロッド108L,108Rが左右両側から等しい力で押圧されている。そのため、ハンドル15は、その軸心線CLを重力方向に向けた中立位置に維持されている。この状態では、ステッププレート101上において、搭乗者が重力に対して平行に立つと共に、ハンドル15の軸心線CLを重力方向に向けた状態を維持することにより、同軸二輪車100を安定性良く直進走行することができる。
また、路面がカント路面や片側に段差のある段差路面である場合には、カントの傾斜角度や段差の高さに応じてステッププレート101の上面が、ロール軸を中心としてロール方向に傾いた状態となる。この場合、車両本体102に対してハンドル15が直角に交わる状態(ハンドル15の軸心線CLを傾斜角に対して直角にする)を維持すると共に、搭乗者が重力に対して平行に立つことにより、同軸二輪車100を安定性良く直進走行することができる。
図16Bは、平坦路において、ハンドル15を左車輪13L側に傾けた状態を示すものである。図16Aに示す状態から、旋回方向外側に位置するコイルばね110Rのばね力に抗して押圧ロッド108Rを後退させてハンドル15を傾けることにより図16Bに示す状態に変化させると共に、搭乗者がハンドル15と共に重心位置を旋回方向内側へ傾けることにより、同軸二輪車100を安定性良く旋回走行することができる。このとき、ハンドル15の旋回操作リング37を同時に回動操作することにより、旋回速度を更に調整することができる。
このような旋回状態において、ハンドル15を傾けている力を抜く(例えば、ハンドル15から手を離す)と、操作部106の一方の傾斜面106Rにのみ一方の押圧ロッド108Rが当接され、その押圧ロッド108Rに装着されているコイルばね110Rによる付勢力が一方の傾斜面106Rに作用している一方、他方の傾斜面106Lと他方の押圧ロッド108Lとの間には隙間が設定されている。そのため、一方のコイルばね110Rの付勢力によって一方の押圧ロッド108Rが操作部106の一方の傾斜面106Rを押圧し、その押圧力によって操作レバーブラケット104は、図16Bにおいて反時計方向に回動される。
そして、ハンドル15の軸心線CLが路面Eと垂直になる図16Aに示す状態までハンドル15が復帰すると、操作部106の他方の傾斜面106Lに他方の押圧ロッド108Lが当接される。これにより、他方の押圧ロッド108Lに装着されている他方のコイルばね110Lのばね力によって、それ以上の操作レバーブラケット104の回動が規制される。このように、ハンドル15には、常に、初期位置である中立位置に戻ろうとする力が作用することになり、操作力が加えられていない状態では、ハンドル15は中立位置に維持される。
図18乃至図20は、本発明に係る同軸二輪車の第5の実施例を示すものである。この第5の実施例として示す同軸二輪車120は、図1等に示した第1の実施例に係る同軸二輪車10に、搭乗者が腰掛けるためのサドル装置121を設けたものである。このサドル装置121は、搭乗者が腰掛けることができるサドル122と、そのサドル122を支持する支持ロッド123と、その支持ロッド123を進退動作可能に支持する緩衝ロッド124等を備えて構成されている。その他の構成は、同軸二輪車10と同一であるため、同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
サドル122は、一般的な自転車に用いられているサドルと同じものであり、人が腰掛ける腰掛け部122aと、その腰掛け部122aを支持するフレーム部122b等を有している。フレーム部122bは、支持ロッド123の上端に着脱可能に固定されている。フレーム部122bには複数のコイルばねが取り付けられており、そのコイルばねを介して腰掛け部122aが弾性的に支持されている。
支持ロッド123は、入れ子式に構成された内ロッド123aと外ロッド123bを有しており、内ロッド123aの上端にサドル122のフレーム部122bが取り付けられている。外ロッド123bの上端には、内ロッド123aを締付固定する締付具125が取り付けられており、この締付具125を締め込むことによって内ロッド123aを任意の高さで固定することができる。更に、外ロッド123bの下端には、支持ロッド123をハンドル15に固定するための固定具126が設けられている。
固定具126は、外ロッド123bの下端を保持する継手部126aと、ハンドルポスト35を締め付けるバンド部126bと、このバンド部126bと継手部126aとを回動可能に連結する連結軸126c等を備えている。バンド部126bは、固定ねじ127によってハンドルポスト35に締付固定可能とされている。これにより、支持ロッド123は、連結軸126cを回動中心として前後方向へ回動可能に構成されている。この支持ロッド123の前後方向への回動量を規制して所定の範囲内で進退動作可能とするために、緩衝ロッド124が設けられている。
緩衝ロッド124は、図19A及び19Bに示すように、互いに進退移動可能とされた第1の筒体131及び第2の筒体132と、第1の筒体131と第2の筒体132を引き寄せ合うコイルばね133とを有している。第2の筒体132は、第1の筒体131の穴に着脱可能に嵌合される小径部132aを有しており、この小径部132aの長さの範囲内において、両筒体131,132が互いに離脱することなく軸方向へ相対的に移動可能とされている。更に、第1の筒体131と第2の筒体132には、各筒体を直径方向へ貫通するストッパピン134,135が設けられている。
一方のストッパピン134にはコイルばね133の一端が係止され、他方のストッパピン135にはコイルばね133の他端が係止されている。コイルばね133は、圧縮された状態で2つのストッパピン134,135間に架け渡されており、このコイルばね133のばね力によって2つの筒体131,132は、常に引き合う方向へ付勢されている。この緩衝ロッド124の一端には第1の取付具136が固定され、他端には第2の取付具137が固定されている。
第1の取付具136は、ハンドルポスト35を締め付けることができるバンド状の部材からなり、第1の枢軸138によって第1の筒体131と回動可能に連結されている。同じく、第2の取付具137は、外ロッド123bを締め付けることができるバンド状の部材からなり、第2の枢軸139によって第2の筒体132と回動可能に連結されている。そして、第1の取付具136と第2の取付具137は、それぞれ固定ねじ127によってハンドルポスト35又は外ロッド123bに締付固定可能とされている。
このサドル装置121を有する同軸二輪車120によれば、図20に示すように、サドル122に腰掛けた状態で同軸二輪車120を運転操作することができ、かかる場合においても、前記第1の実施例と同様に、同軸二輪車120を安定性良く直進走行及び旋回走行することができる。この場合、同軸二輪車120を運転操作するための動作や操作は、第1の実施例で述べたものと同様である。
この実施例において、搭乗者がサドル122に全体重を掛けて乗る場合には、上半身の動きによる重心移動によって運転操作することになる。そのため、俊敏な運転操作が難しくなるおそれがあることから、サドル122と分割ステップ11L,11R(ステップが1枚の場合も同様)の双方に搭乗者の体重が分散するように搭乗することが好ましい。そのような乗り方をすることにより、搭乗者の脚部を含む身体全体の重心移動による俊敏な前後走行が実現されると共に、左右の分割ステップ11L,11Rへの体重の分配変化を利用したハンドル15のロール方向への俊敏な操作も可能となる。特に、この実施例によれば、搭乗者の体重の一部をサドル122で支持するために、脚部にかかる負担を軽減して疲労を少なくすることができる。
更に、この実施例では、ハンドル15に対してサドル122を前後方向へ進退移動可能に構成したため、サドル122に腰掛けることによって脚部の自由が制限されるおそれを少なくすることができる。例えば、サドル122に腰掛けた状態での走行時に、サドル122が固定されていて動かないものとすると、搭乗者が重心を後方へ移動することが困難になるため体重移動による急加速や急停車が困難になるが、本実施例のようにサドル122を前後方向へ進退移動可能として搭乗者の後方への移動を妨げない構成とすることにより、急加速や急停車に対して安全且つ容易に対応することができる。しかも、サドル122が後方へ移動した後、その移動力が解除されると、コイルばね133のばね力によってサドル122が自動的に前方の所定位置まで戻されるため、ハンドル15とサドル122の間隔を当初の安定性の良い状態に復帰させることができる。
図21は、本発明に係る同軸二輪車の第6の実施例を示すものである。この第6の実施例として示す同軸二輪車140は、図18等に示した第5の実施例に係る同軸二輪車120に、車両前方に突出する補助輪141を設けたものである。この第6の実施例において、第5の実施例に係る同軸二輪車120と異なるところは補助輪141の構成のみであるため、ここでは補助輪141について説明し、その他の同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。なお、この実施例では補助輪を車両前方に突出した例について説明するが、補助輪を車両後方に突出するように構成してもよいことは勿論である。
補助輪141は、ステッキ142の下端に回転自在に取り付けられている。ステッキ142は、パイプ状の部材によって形成されたロッド143と、このロッド143の上端に固定された固定具144と、ロッド143の下端に固定された軸受具145を有している。固定具144は、ロッド143の上端を保持する継手部144aと、ハンドルポスト35を締め付けるバンド部144bと、このバンド部144bと継手部144aとを回動可能に連結する連結ねじ144c等を備えている。バンド部144bは、固定ねじ127によってハンドルポスト35に締付固定可能とされている。
軸受具145は、ロッド143の下端を保持する保持部145aと、この保持部145aに回動自在に支持された軸受部145bを有している。軸受部145bは、ロッド143の軸心線を回動中心として保持部145aによって回動自在とされている。この軸受部145bは、互いに平行をなして下方に突出した一対の軸受片を有しており、一対の軸受片には水平方向に延在された支持軸146が両端支持されている。この支持軸146に、補助輪141が回転自在に支持されている。
補助輪141としては、前後方向に回転自在とされた一般的な車輪であってもよいが、前後方向と同時に水平方向にも回転自在とされた車輪を適用することが好ましい。このような車輪としては、例えば、オムニホイールやキャスタ輪等を挙げることができる。この補助輪141が取り付けられたステッキ142を角度調整可能に支えるためにターンバックル147が設けられている。
ターンバックル147は、軸方向の長さを調整可能とした伸縮軸部148と、この伸縮軸部148の一端に設けたハンドル側バンド部150と、伸縮軸部148の他端に設けたステッキ側バンド部151を有している。伸縮軸部148は、軸方向の一側に右ねじの雄ねじを設け且つ他側に左ねじの雄ねじを設けた回動軸148aと、筒体の内面に右ねじの雌ねじを設けた第1の筒体148bと、筒体の内面に左ねじの雌ねじを設けた第2の筒体148cからなり、これらが互いに螺合されて伸縮可能に構成されている。更に、第1の筒体148b及び第2の筒体148cの各一端には、それぞれ接続片が設けられている。これらの接続片と各バンド部150,151の接続片とが、それぞれ連結ねじ152によって回動可能に連結されている。
ハンドル側バンド部150は、固定ねじ127によってハンドルポスト35に締付固定されている。また、ステッキ側バンド部151は、固定ねじ127によってロッド143に締付固定されている。これらバンド部150,151間に架け渡されている伸縮軸部148の、回動軸148aを一方に回転させて第1の筒体148bと第2の筒体148cの間隔を大きく(伸長)することにより、ステッキ142が前方に押し出されて補助輪141と車輪13L,13Rの間隔が広くなる。これとは逆に、回動軸148aを他方に回転させて第1の筒体148bと第2の筒体148cの間隔を小さく(収縮)することにより、ステッキ142が後方に引き込まれて補助輪141と車輪13L,13Rの間隔が狭くなる。このような補助輪141の付いた同軸二輪車140においても、前述したような走行制御を行うことにより、第1の実施例に係る同軸二輪車10等と同様に、同軸二輪車140を安定性良く直進走行及び旋回走行することができる。
図22乃至図24は、本発明に係る同軸二輪車の第7の実施例を示すものである。この第7の実施例として示す同軸二輪車160は、搭乗者の足による操作によって旋回走行ができるように構成したものである。この同軸二輪車160は、図1等に示した同軸二輪車10のハンドルポスト35を短くし、その短くしたハンドルポスト162の先端に足操作部163を設けることによって構成している。この第7の実施例において、第1の実施例に係る同軸二輪車10と異なるところはハンドルポスト162と足操作部163の構成のみであるため、ここではハンドルポスト162と足操作部163について説明し、その他の同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図22〜図23に示すように、ハンドル161は、同軸二輪車10のハンドル15のハンドルポスト35を高さ方向の適当な低い位置で切断してハンドルポスト162を形成すると共に、そのハンドルポスト162の上端に足操作部163を設けることによって構成されている。足操作部163は、搭乗者の膝部分を受け止める一対の膝受け部材164L,164Rと、一対の膝受け部材164L,164Rが固定されると共に運搬等のための把持部165aを有するレバー部材165と、そのレバー部材165をハンドルポスト162に固定するためのレバー固定具166等によって構成されている。
一対の膝受け部材164L,164Rは、搭乗者の膝部分を受け止めると共に膝部分のロール方向の動きをハンドルポスト162に伝達することができるもので、適当な長さの円筒を半分にしたような樋状の半円筒体として形成されている。一対の膝受け部材164L,164Rの内面には、膝部分との接触を和らげて衝撃を吸収するための膝パッド167がそれぞれ接着剤等の固着手段によって取り付けられている。このような一対の膝受け部材164L,164Rが、水平方向に延在されたレバー部材165の両端に一体的に固定されている。
レバー部材165は、真っ直ぐに延びた棒状の部材からなり、その長手方向の中途部に把持部165aが一体に設けられている。把持部165aは、コ字状に形成された取手からなり、この把持部165aを上方へ突出させた状態でレバー部材165がレバー固定具166に固定されている。レバー固定具166は、レバー部材165が固定される固定板166aと、その固定板166aと協働してハンドルポスト162を挟持する押え板166bを有している。固定板166aは、レバー部材165と接触するために水平方向に延在された固定部を有しており、その固定部の両端には挿通孔を有する鍔部が設けられている。各鍔部の挿通孔には固定ねじのねじ軸部が挿通されており、2本の固定ねじ168によってレバー部材165が固定板166aに締付固定されている。
固定板166aと押え板166bの接合面には、ハンドルポスト162の直径に見合った曲率半径を有する半円形の切欠きがそれぞれ設けられている。更に、押え板166bの切欠きの両側には、固定ねじ169のねじ軸部が挿通される挿通孔がそれぞれ設けられている。この押え板166bの切欠きと固定板166aの切欠きとでハンドルポスト162の外周面を挟み付け、その状態で2本の固定ねじ169によって押え板166bが固定板166aに締め付けられている。これにより、レバー固定具166を介して足操作部163がハンドルポスト162に締付固定され、ハンドル161が構成されている。
図24は、同軸二輪車160の使用状態を説明する図である。搭乗者は、ハンドル161を跨いで左分割ステップ11L上に左足を乗せ、右分割ステップ11R上に右足を乗せると共に、左足の膝を左膝受け部材164Lの内側に当接させ、右足の膝を右膝受け部材164Rの内側に当接させる。この状態において、搭乗者が膝位置を左右方向に移動させてハンドル161を左又は右側に傾倒させることにより、前述した同軸二輪車10と同様にして、同軸二輪車160の旋回動作を実現することができる。
特に、第7の実施例に係る同軸二輪車160では、足だけの操作によって走行制御を行うことができ、走行中に手腕が拘束されないため、荷物の保持や物体のハンドリング等の手腕の動作を自由に行うことができる。また、ハンドル161のレバー部材165に把持部165aを設けたことにより、例えば、把持部165aを持つことによって乗り降りの動作を安全に行うことができると共に、旋回操作時の補助として手を使用することができる。更に、把持部165aを持つことにより、同軸二輪車160の持ち運びを容易に行うことができる。
図25及び図26は、本発明に係る同軸二輪車の第8の実施例を示すものである。この第8の実施例として示す同軸二輪車180は、2本のハンドル181L,181Rによる操作によって旋回走行ができるように構成したものである。この同軸二輪車180は、図11等に示した同軸二輪車60のハンドル15を削除する一方、左右の分割ステップ182L,182Rに2本のハンドル181L,181Rを設けることによって構成している。この第8の実施例において、第2の実施例に係る同軸二輪車60と異なるところは2本のハンドル181L,181Rに関連する構成のみであるため、ここでは異なる部分について説明し、その他の同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図25A,25B及び図26A,26Bに示すように、左右の分割ステップ182L,182Rの上面には、それぞれハンドル181L,181Rが一体的に設けられている。左右のハンドル181L,181Rは、真っ直ぐに延びたパイプ状のハンドルポスト183と、その上端に設けたグリップ184を有し、一方の左ハンドル181Lの181Lの上部には旋回操作リング37が設けられている。各ハンドルポスト183の下端は、左右の分割ステップ182L,182Rの上面に設けたボス部185L,185Rにそれぞれ嵌合され、圧入等の固着手段によって一体的に固定されている。各ボス部185L,185Rに対するハンドルポスト183の固定は、固定ねじその他の固着手段であってもよいことは勿論である。
左右のボス部185L,185Rは、左右の分割ステップ182L,182Rの上面の前端であって互いに離反するよう外側に配置されており、左右のハンドル181L,181R間を搭乗者が容易にすり抜けることができる隙間が設定されている。これにより、搭乗者は、ステップに搭乗している状態から、2本のハンドル181L,181R間をすり抜けて前方の中央へ降車することができるようにしている。
左右の分割ステップ182L,182Rを回動可能に支持する車両本体62の内部には、車両本体62の姿勢を検出してその検出信号を出力する姿勢検出手段である姿勢センサユニット45が内蔵されている。車両本体62の上部の両側にはステップ支持部65L,65Rが設けられており、各ステップ支持部65L,65Rには、それぞれ軸受孔が車両走行方向である前後方向に貫通するように設けられている。左右のステップ支持部65L,65Rに設けた軸受孔は同じ高さに設定されており、それらの軸受孔を貫通する上回動支持ピン67L,67Rによって左右の分割ステップ182L,182Rが回動可能に支持されている。
各分割ステップ182L,182Rには、足が乗せられるステップ面と垂直をなす下方に突出したアーム部61aがそれぞれ設けられている。各アーム部61aには、その根元部分と先端部とに軸受孔がそれぞれ設けられており、根元部分の軸受孔に前記上回動支持ピン67L,67Rが回動自在に嵌合されている。更に、一方のハンドル181Lの回動中心となる上回動支持ピン67Lには、ハンドル181Lの傾き角を検出する角度検出センサ31が設けられている。
また、各アーム部61aの先端部の軸受孔には、左右の分割ステップ182L,182Rのアーム部61a間を連結する連結リンク68の両端部が、下回動支持ピン69L,69Rによって回動自在に連結されている。これにより、左右の分割ステップ182L,182Rと連結リンク68とによって平行リンク機構が構成され、2本のハンドル181L,181Rの傾きに対して同期が取られている。その他の構成は、前記第2の実施例と同様である。このような構造として同軸二輪車180を構成することによっても、前記第1〜第7の実施例と同様の効果を得ることができる。
即ち、搭乗者が左右のハンドル181L,181Rの少なくとも一方(両方のハンドル181L,181Rでもよい。)を左右方向の任意の方向に傾けると、その傾き角が左分割ステップ182Lの傾きに起因して角度検出センサ31によって検出され、その検出信号が制御装置に出力される。その結果、制御装置46が左右の車輪駆動ユニット14L,14Rに制御信号を出力し、左右の車輪13L,13Rの回転差を制御する。これにより、立位姿勢の搭乗者の上体が左右に振れることなく、同軸二輪車180を安定して旋回走行することができる。このとき、車速を考慮して所定の遠心力が発生するように旋回指令を与えることにより、更にスムースな旋回走行を実現することができる。
また、前記旋回指令は、分割ステップ182L,182Rの傾き角を検出する角度検出センサによる検出結果に基づいて制御する場合だけでなく、車両本体62に設けた加速度センサ等で構成される重力軸を検出できる姿勢センサユニット45の検出結果も併用して制御することも可能である。この場合には、姿勢センサユニット45によって分割ステップ182L,182Rの傾き角が求まるため、カント路面等のように傾斜した路面を走行する際に、車両本体62の左右方向の路面傾斜に対する影響を排除し、重力軸方向に平行な姿勢で走行が可能である。
また、本実施例においては、2本のハンドル181L,181Rを、所定間隔あけて左右に配置する構成としたことにより、搭乗者に対する前後方向の障害物を無くすことができ、車両の前後どちらからでも乗車、降車を行うことができる。そのため、同軸二輪車180の前後方向への転倒の回避が容易になった。
以上説明したように、本願発明によれば、ステッププレート又はハンドルを旋回内側のロール軸方向へ傾斜させることによって旋回走行するため、遠心力に対向して立位姿勢等の重心の高い状態であっても、安定して車両の操縦及び走行が可能となる。この場合、ステッププレート部に車軸及び車輪を取り付けることにより、車輪についても旋回内側にキャンバ角を生じるため、タイヤに掛かる横力を低減させて、安定したタイヤグリップを得ることができる。
また、カント路面走行や片輪段差乗り上げ等のようにロール軸方向(車両の進行方向と直交する左右方向)の路面変化に対して、一対の分割ステップが左右に傾くことなく水平のままとなるため、その路面変化を一対の分割ステップの上下変動による高さ方向の変化で吸収することができ、乗車状態が立位姿勢等の重心の高い状態であっても、上体が左右に振られることなく安定して車両の操縦及び走行を行うことができる。しかも、斜め方向から段差を乗り上げようとした場合、歩行時の段差上がりのように、左右の足にかける重心移動を行うことにより少ない駆動パワーで段差上りが可能である。
更に、本発明によれば、同軸二輪車を、一般的な人の投影床面積(幅約400mm以内、長さ約250mm以内)のサイズで構成することができる。かかる場合には、歩道等の混み合った場所においても、人の歩行スペースと同等の車幅であることから、他人の歩行の邪魔になることなく、スムースな走行が可能である。
以上説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば、ハンドルの把持部をコ字状に形成した例について説明したが、把持部は一文字であってもよく、また、把持部を楕円形や円形としても良く、その他のハンドル形状を適用できることは勿論である。このように、本願発明は、その要旨を変更しない範囲で各種の変更実施が可能である。
本発明の同軸二輪車の第1の実施例を示すもので、図1Aは正面図、図1Bは側面図である。 図1Aに示す同軸二輪車の要部を拡大した説明図である。 図1Bに示す同軸二輪車の要部を拡大した説明図である。 本発明の同軸二輪車の第1の実施例の平面図である。 図2に示す同軸二輪車のD−D線部分の拡大断面図である。 図1Aに示す同軸二輪車の動作を説明するもので、片輪が段差に乗り上げた状態の説明図である。 図1Aに示す同軸二輪車の動作を説明するもので、平坦な路面における旋回走行状態の説明図である。 図1Aに示す同軸二輪車の動作を説明するもので、カント路面における直進走行状態の説明図である。 本発明の同軸二輪車の第1の実施例に係る制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の同軸二輪車の第1の実施例の走行状態を説明するもので、図10Aは平坦路面の直進走行、図10Bは平坦路面の旋回走行、図10Cはカント路面の直進走行を示す、それぞれ説明図である。 本発明の同軸二輪車の第2の実施例を示すもので、図11Aは正面図、図11Bは側面図である。 図11Aに示す同軸二輪車の要部を拡大したもので、図12Aは直進走行状態、図12Bは旋回走行状態の、それぞれ説明図である。 本発明の同軸二輪車の第3の実施例を示すもので、図13Aは正面図、図13Bは側面図である。 図13Aに示す同軸二輪車の要部を拡大したもので、図14Aは直進走行状態、図14Bは旋回走行状態の、それぞれ説明図である。 本発明の同軸二輪車の第4の実施例を示すもので、図15Aは正面図、図15Bは側面図である。 図15Aに示す同軸二輪車の要部を拡大したもので、図16Aは直進走行状態、図16Bは旋回走行状態の、それぞれ説明図である。 本発明の同軸二輪車の第4の実施例の平面図である。 本発明の同軸二輪車の第5の実施例を示すもので、図18Aは正面図、図18Bは側面図である。 本発明の同軸二輪車の第6の実施例に係るサドル支持リンクを示すもので、図19Aは縮んだ状態の断面図、図19Bは延びた状態の断面図である。 本発明の同軸二輪車の第5の実施例の使用状態を示す説明図である。 本発明の同軸二輪車の第6の実施例を示す側面図である。 本発明の同軸二輪車の第7の実施例を示す正面図である。 本発明の同軸二輪車の第7の実施例を示す側面図である。 本発明の同軸二輪車の第7の実施例の使用状態を示す説明図である。 本発明の同軸二輪車の第8の実施例を示すもので、図25Aは正面図、図25Bは側面図である。 図25Aに示す同軸二輪車の要部を拡大したもので、図26Aは直進走行状態、図26Bは旋回走行状態の、それぞれ説明図である。 同軸二輪車と遠心力との関係を説明するもので、図27Aは遠心力が作用していない状態、図27Bは遠心力が作用している状態、図27Cは遠心力によって車両が横転する状態の、それぞれ説明図である。 同軸二輪車と遠心力と搭乗者の重心の高さとの関係を説明する説明図である。 同軸二輪車に作用する遠心力に対向する対策を示す説明図である。
符号の説明
10,60,80,100,120,140,160,180‥同軸二輪車、 11L,11R,61L,61R,182L,182R‥分割ステップ(ステッププレート)、 12,62,82,102‥車両本体、 13L,13R‥車輪、 14L,14R‥車輪駆動ユニット(車輪駆動手段)、 15,161,181L,181R‥ハンドル(操作レバー)、 16‥車体上部材、 17‥車体下部材、 18L,18R‥側面部材、 19L,19R‥コイルばね(第1の弾性部材)、 21L,21R,22L,22R,65L,65R,67L,67R,69L,69R‥回動支持ピン、 24,64,104‥操作レバーブラケット、 25,26,29,66,86‥回動支持軸、 31‥角度検出センサ(角度検出手段)、 35,162,183‥ハンドルポスト、 36‥ハンドルレバー、 37‥旋回操作リング、 38‥バッテリー、 44L,44R‥駆動回路、 45,118‥姿勢センサユニット(姿勢検出手段)、 46‥制御装置、 51‥ピッチ軸、 52‥ロール軸、 68‥連結リンク、 71‥回動連結ピン、 81,101‥ステッププレート、 87‥コイルばね(第2の弾性部材)、 106‥操作部、 107‥復帰付勢手段、 108L,108R‥押圧ロッド、 109L,109R‥スリーブ、 110L,110R‥コイルばね(弾性部材)、 121‥サドル装置、 122‥サドル、 123‥支持ロッド、 124‥緩衝ロッド、 141‥補助輪、 142‥ステッキ、 163‥足操作部、 164L,164R‥‥膝受け部材、 165‥レバー部材、 166‥レバー固定具、 CL‥ハンドルの軸心線、 K‥段差、 M‥カント路面、 V‥重力軸、 θg‥車体傾斜角、 θh‥ハンドル実質倒れ角、 θp‥ハンドル相対倒れ角

Claims (11)

  1. 運転者が搭乗するステッププレートと、
    前記ステッププレートを、走行方向をロール軸としたときの当該ロール軸を中心に回転するロール方向へ姿勢変更可能に支持する車両本体と、
    前記車両本体の前記走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置されると共に当該車両本体に回転可能に支持された一対の車輪と、
    前記一対の車輪を独立して回転駆動する一対の車輪駆動手段と、を備え、
    前記車両本体は、互いに平行をなして上下に配置された車体上部材及び車体下部材と、互いに平行をなして左右に配置されると共に前記車体上部材及び車体下部材と回動可能に連結された一対の側面部材と、を有する平行リンク機構を備え、
    前記ステッププレートを2つに分割して2つの分割ステップを設け、当該2つの分割ステップを前記一対の側面部材に個別に取り付けると共に、当該一対の側面部材に前記一対の車輪駆動手段を介して前記一対の車輪を支持したことを特徴とする同軸二輪車。
  2. 前記車体上部材と前記車体下部材との間には、当該車体上部材及び車体下部材と前記一対の側面部材とのなす角度をそれぞれ直角に維持するようにばね力を発生する第1の弾性部材を介在させたことを特徴とする請求項記載の同軸二輪車。
  3. 前記ステッププレートと前記車両本体との間には、当該車両本体に対して前記ステッププレートを平行に維持するようにばね力を発生する第2の弾性部材を介在させたことを特徴とする請求項1記載の同軸二輪車。
  4. 前記ステッププレートの重力軸に対する角度を検出してその検出信号を出力する姿勢検出手段を設け、当該姿勢検出手段からの検出信号に基づき前記一対の車輪駆動手段の駆動を、所定の遠心力が付与されるように制御することを特徴とする請求項1記載の同軸二輪車。
  5. 前記一対の車輪駆動手段に出力される制御信号に基づき、前記運転者に付与される遠心力を打ち消すように前記ステッププレートの姿勢を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の同軸二輪車。
  6. 前記車両本体には、前記運転者の重量の少なくとも一部を支えるサドルを設けたことを特徴とする請求項1記載の同軸二輪車。
  7. 前記ステッププレートの姿勢の変化に同期して前記ステッププレートと同じ方向に傾く操作レバーを更に備えたことを特徴とする請求項1記載の同軸二輪車。
  8. 前記一対の車輪駆動手段に電力を供給する電源装置をさらに備え、前記電源装置が、前記ステッププレートに前記運転者が搭乗する際に前記運転者の左右の足の間の空間となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の同軸二輪車。
  9. 前記2つの分割ステップを前記車両本体に個別に姿勢変更可能に支持すると共に、
    前記電源装置が、前記2つの分割ステップの間の空間に配置されていることを特徴とする請求項に記載の同軸二輪車。
  10. 前記一対の車輪駆動手段に電力を供給する電源装置をさらに備え、前記電源装置が、前記2つの分割ステップの間の空間であって、前記2つの分割ステップに片足ずつを乗せて前記運転者が搭乗する際に前記運転者の左右の足の間の空間となる位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の同軸二輪車。
  11. 前記車両本体に連結され、前記一対の分割ステップの姿勢変化に同期して前記1対の分割ステップと同じ方向に傾く操作レバーをさらに備え、
    前記電源装置が、前記操作レバーとともに傾斜するよう前記操作レバーの基部に配置されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の同軸二輪車。
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