JP4801286B2 - オートクレーブ装置 - Google Patents

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JP4801286B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡を水蒸気滅菌するオートクレーブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用内視鏡は、感染等を予防するため、使用する都度、消毒・滅菌を行う必要がある。この消毒・滅菌を水蒸気滅菌により行うオートクレーブ装置が知られている。
【0003】
このようなオートクレーブ装置においては、密閉可能な滅菌槽内に内視鏡を収容し、滅菌槽内および内視鏡内を減圧状態(低真空状態)とした後、滅菌槽内に高温高圧の水蒸気を充填する。
【0004】
従来のオートクレーブ装置は、1回に1つの内視鏡に対して滅菌するものであった。このため、複数個の内視鏡を滅菌する場合には、オートクレーブ装置を繰り返し使用して、これらの内視鏡を順次滅菌していく必要があり、作業に長時間を要するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複数の内視鏡を同時に滅菌することができるオートクレーブ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
【0007】
(1) 内視鏡を収容して密閉し得る滅菌槽と、前記滅菌槽内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、前記滅菌槽内を排気・減圧する槽内排気手段とを有し、前記内視鏡を水蒸気滅菌するオートクレーブ装置であって、
前記滅菌槽に複数の前記内視鏡を収容して滅菌可能であり、
前記滅菌槽内に収容する複数の前記内視鏡のそれぞれに対し、前記内視鏡と接続可能であり、前記内視鏡と接続した状態でその内部空間が前記内視鏡内と連通する連通部が設けられており、
前記各連通部には、接続された前記内視鏡内の圧力を検出する内視鏡内圧検出手段がそれぞれ設けられており、
前記滅菌槽内と前記各内視鏡内との間に圧力差を生じさせた状態における前記各内視鏡内の圧力変化を前記各内視鏡内圧検出手段でそれぞれ検出することにより、前記各内視鏡の気密性を調べる気密性テストを行い、該気密性テストの結果、前記内視鏡の少なくとも1つの気密性が損なわれている場合には、前記滅菌槽内への水蒸気の供給をやめるよう作動し、
前記気密性テストは、前記槽内排気手段により前記滅菌槽内を減圧状態とし、前記内視鏡内圧検出手段で検出された圧力が経時的に漸減するのが検出された場合には、対応する前記内視鏡の気密性が損なわれているものとすることを特徴とするオートクレーブ装置。
【0008】
これにより、複数の内視鏡を同時に滅菌することができ、作業効率の向上が図れるオートクレーブ装置を提供することができる。
また、オートクレーブ装置に多様な機能を付加することができる。
また、いずれかの内視鏡の気密性が損なわれている場合でも、気密性テストを行うことによって、内視鏡の内部に水蒸気が侵入するのを防止することができる。
また、簡単な構成で、迅速かつ確実に内視鏡の気密性テストを行うことができる。
【0010】
) 前記各連通部にそれぞれ前記内視鏡内圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けられており、使用時に前記内視鏡を接続しない前記連通部がある場合には、当該連通部の前記内視鏡内圧検出手段への流路を前記遮断手段により遮断可能である上記()に記載のオートクレーブ装置。
【0011】
これにより、内視鏡内圧検出手段を保護したり、滅菌槽内に充填した水蒸気の漏れを防止したりすることができる。
【0016】
) 前記気密性テストの結果、気密性が損なわれた前記内視鏡がある場合、その旨および当該内視鏡を特定する情報を報知する報知手段を有する上記()または()に記載のオートクレーブ装置。
【0017】
これにより、異常の発生を速やかに知らせることができるとともに、いずれの内視鏡の気密性が損なわれたかをも知らせることができる。
【0018】
) 前記各連通部に対する前記内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出する内視鏡検出手段を有する上記()ないし()のいずれかに記載のオートクレーブ装置。
【0019】
これにより、オートクレーブ装置の操作の容易化、操作ミスの防止を図ることができる。
【0020】
) 前記滅菌槽内を減圧または加圧した状態における前記各内視鏡内圧検出手段で検出された圧力の変化に基づいて、前記各連通部に対する前記内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出するよう作動する上記()ないし()のいずれかに記載のオートクレーブ装置。
【0021】
これにより、各連通部に対する内視鏡の接続の有・無を迅速かつ確実に検出することができる。
【0022】
) 前記各連通部に対する前記内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出する際、前記滅菌槽内を減圧または加圧した状態における前記内視鏡内圧検出手段で検出される圧力の変化が所定値より速い場合には、当該内視鏡内圧検出手段に対応する前記連通部に前記内視鏡が接続されていないものと判別する上記()に記載のオートクレーブ装置。
【0023】
これにより、各連通部に対する内視鏡の接続の有・無を迅速かつ確実に検出することができる。
【0024】
) 前記内視鏡が接続されていない前記連通部があることが検出された場合、前記気密性テストにおいて、対応する前記内視鏡内圧検出手段を実質的に無効にするよう作動する上記()ないし()のいずれかに記載のオートクレーブ装置。
【0025】
これにより、内視鏡が接続されていない連通部がある場合であっても、気密性テスト時の誤作動を防止することができる。
【0026】
) 前記各連通部にそれぞれ前記内視鏡内圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けられており、前記内視鏡が接続されていない前記連通部があることが検出された場合、当該連通部の前記内視鏡内圧検出手段への流路を前記遮断手段により遮断するよう作動する上記()ないし()のいずれかに記載のオートクレーブ装置。
【0027】
これにより、内視鏡が接続されていない連通部がある場合であっても、気密性テスト時の誤作動を防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のオートクレーブ装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明のオートクレーブ装置の全体構成を示すブロック図、図2は、図1に示すオートクレーブ装置における滅菌槽内に内視鏡が収容された状態(内視鏡を1つだけ収容した状態)を示す平面図、図3は、図1に示すオートクレーブ装置における連通管と内視鏡とを接続するコネクタの縦断面図、図4は、図1に示すオートクレーブ装置の正面図、図5は、図1に示すオートクレーブ装置のフロントパネルの正面図である。
【0030】
これらの図に示すオートクレーブ装置1は、複数の内視鏡10を同時に水蒸気滅菌することができるものであり、内視鏡10を収容する滅菌槽2と、滅菌槽2内を排気・減圧する槽内排気手段3と、滅菌槽2内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段4と、滅菌槽2内に収容された各内視鏡10にそれぞれ接続可能な連通部5a、5bと、連通部5a、5bにそれぞれ設けられた圧力センサ6a、6bと、報知手段7と、各部の作動を制御する制御手段9とを有している。以下、各部の構成について説明する。
【0031】
滅菌槽2は、複数の内視鏡10を収容(収納)可能な内部空間を有しており、密閉可能な密閉容器になっている。
【0032】
本発明は、滅菌槽2のサイズが小型のものから大型のものにまで適用可能である。滅菌槽2内に収容可能な内視鏡10の数は、特に限定されないが、例えば2〜100個程度を収容可能なものとすることができる。
【0033】
また、滅菌槽2は、複数の内視鏡10をいかなる配置(配列)で収容するものでもよく、例えば、平置きで横に並べて収容するものでも、滅菌槽2内にラック(棚)を設置して縦に複数段に収容するものでも、これらを組み合わせたものでもよい。また、滅菌槽2内は、各内視鏡10間が仕切りで区画されているようなものであってもよい。
【0034】
本実施形態においては、滅菌槽2は、後の説明を分かり易くするため、2個の内視鏡10を収容可能なものとする。なお、図2では、滅菌槽2に内視鏡10を1つだけ収容した状態を示している。
【0035】
図1に示すように、滅菌槽2には、槽内給気流路83の一端部が接続されており、該槽内給気流路83の他端部は、外気に開放している。槽内給気流路83の途中には、第4電磁弁14が設けられている。
【0036】
滅菌槽2内(内部空間)が減圧状態(大気圧より低い圧力)にあるときに第4電磁弁14を開状態にすると、外気が槽内給気流路83を通って滅菌槽2内に流入し、滅菌槽2内の圧力は、上昇して大気圧になる。第4電磁弁14を閉状態にすると、槽内給気流路83は、遮断(閉塞)される。
【0037】
また、滅菌槽2には、排蒸流路84の一端部が接続されており、該排蒸流路84の他端部は、外気に開放している。排蒸流路84の途中には、第6電磁弁16が設けられている。
【0038】
滅菌槽2内に水蒸気が充填された状態で第6電磁弁16を開状態にすると、該水蒸気は、排蒸流路84を通って外部に流出し、滅菌槽2内は、大気圧になる。第6電磁弁16を閉状態にすると、排蒸流路84は、遮断(閉塞)される。
【0039】
なお、槽内給気流路83と排蒸流路84とは、1つの流路で兼用にしてもよい。
【0040】
槽内排気手段3は、吸引ポンプ(真空ポンプ)31と、該吸引ポンプ31と滅菌槽2とを接続する槽内排気流路32とを有している。槽内排気流路32の途中には、第1電磁弁11が設けられている。
【0041】
吸引ポンプ31を作動し、第1電磁弁11を開状態にすると、滅菌槽2内の空気が槽内排気流路32を通って排出され、滅菌槽2内は、減圧状態(低真空状態)になる。第1電磁弁11を閉状態にすると、槽内排気流路32は、遮断(閉塞)される。
【0042】
水蒸気供給手段4は、高温高圧の水蒸気を発生する蒸気発生部41と、該蒸気発生部41と滅菌槽2とを接続する給蒸流路42とを有している。給蒸流路42の途中には、第3電磁弁13が設けられている。
【0043】
第3電磁弁13を開状態にすると、蒸気発生部41で発生した水蒸気は、給蒸流路42を通って滅菌槽2内に供給される。第3電磁弁13を閉状態にすると、給蒸流路42が遮断(閉塞)される。
【0044】
連通部5a、5bは、滅菌槽2内に収容される各内視鏡10に対してそれぞれ設けられているものである。本実施形態では、連通部5aは、滅菌槽2内に収容される一方の内視鏡10に接続可能であり、接続状態では、連通部5a内は、この内視鏡10内と連通する。同様に、連通部5bは、滅菌槽2内に収容される他方の内視鏡10に接続可能であり、接続状態では、連通部5b内は、この内視鏡10内と連通する。
【0045】
連通部5aと連通部5bとは、その構成が同一であるため、以下、代表して連通部5aについて説明する。また、以下では、便宜上、連通部5aに接続される内視鏡10を「aの内視鏡10」と言い、連通部5bに接続される内視鏡10を「bの内視鏡10」と言う場合がある。
【0046】
連通部5aは、連通管51aと、コネクタ53aとを有している。連通管51aの一端側は、滅菌槽2内に位置し、他端側は、滅菌槽2外に位置している。
【0047】
図2に示すように、コネクタ53aは、連通管51aの一端部に設けられており、滅菌槽2内に収容した内視鏡10に、このコネクタ53aで連通部5aを接続する。
【0048】
内視鏡10に連通部5aを接続した状態では、後に詳述するように、aの内視鏡10内(内部空間)と連通部5a(連通管51a)内とが連通するようになっている。
【0049】
図1に示すように、連通管51aの他端部(または途中)には、圧力センサ(内視鏡内圧検出手段)6aが設けられている。
【0050】
aの内視鏡10に連通部5aを接続した状態では、前述したように、aの内視鏡10内と連通管51a内とが連通し、aの内視鏡10内の圧力と、連通管51a内の圧力とが等しくなるため、圧力センサ6aでaの内視鏡10内の圧力を検出することができる。
【0051】
同様に、連通管51b(連通部5b)には、圧力センサ(内視鏡内圧検出手段)6bが設けられており、この圧力センサ6bでbの内視鏡10内の圧力を検出することができる。
【0052】
連通管51aの途中には、第7電磁弁(遮断手段)17が設けられている。第7電磁弁17を閉状態にすると、圧力センサ6aへの流路が遮断(閉塞)され、コネクタ53aに内視鏡10が接続されていない場合に、滅菌槽2内の圧力が圧力センサ6aに及ばないようにすることができる。
【0053】
第7電磁弁17は、後述するフロントパネル85に設けられたスイッチ87aをオンすることにより、閉じることができる。
【0054】
同様に、連通管51bの途中には、第8電磁弁(遮断手段)18が設けられている。第8電磁弁18を閉状態にすると、圧力センサ6bへの流路が遮断(閉塞)され、コネクタ53bに内視鏡10が接続されていない場合に、滅菌槽2内の圧力が圧力センサ6bに及ばないようにすることができる。
【0055】
第8電磁弁18は、フロントパネル85に設けられたスイッチ87bをオンすることにより、閉じることができる。
【0056】
ここで、内視鏡10について説明する。
図2に示すように、内視鏡10は、可撓性を有する長尺の挿入部可撓管101と、該挿入部可撓管101の基端側に設けられ、術者が把持して内視鏡10全体を操作する操作部102と、挿入部可撓管101の先端側に設けられ、操作部102から湾曲状態を遠隔操作可能な湾曲部103と、光源装置(図示せず)に差し込む光源差込部104と、操作部102と光源差込部104とを接続する接続部可撓管105とを有している。この内視鏡10の内部には、例えば、光ファイバー束、電線ケーブル、ケーブル、またはチューブ類等の内蔵物(図示せず)が配置、挿通されている。
【0057】
このような内視鏡10の外装は、気密性を有している。すなわち、内視鏡10の内部空間(内蔵物の設置空間)は、密閉空間になっている。しかし、使用回数を重ねて劣化が進行したような場合には、特に湾曲部103の外皮(湾曲ゴム)等にピンホール、亀裂等が生じて、気密性が損なわれる場合がある。また、内視鏡10の各部の接続部(連結部)のシール不良を生じることにより、気密性が損なわれる場合もある。
【0058】
図3に示すように、内視鏡10の光源差込部104には、連通管51aのコネクタ53aと連結可能なコネクタ110が設けられている。ここでは、図3中の左側を「一端」、右側を「他端」として説明する。
【0059】
コネクタ110は、光源差込部104から突出するように設けられた略円筒状の内筒部材(ケーシング)111と、該内筒部材111の他端側の外周に螺合して固定された略円筒状の外筒部材(ケーシング)112と、内筒部材111および外筒部材112の内側に設置された弁体113と、該弁体113を他端方向に付勢するコイルバネ114とを有している。
【0060】
弁体113は、他端側に傘状部(円錐台状部)を有する略キノコ形状をなしており、該傘状部の外側には、Oリング115が設置されている。
【0061】
内筒部材111および外筒部材112の内部空間は、内視鏡10全体の内部空間に連通している。
【0062】
外筒部材112の他端部には、開口116が形成されている。また、外筒部材112の他端部の内面117は、弁体113の傘状部に対応したすり鉢状(円錐台状)をなしている。
【0063】
一方、コネクタ53aは、コネクタ110を挿入可能な有底円筒状をなしており、その底部外側に連通管51aが固着されている。コネクタ53aの一端部の周壁には、L字型をなす係合溝531が設けられており、該係合溝531は、外筒部材112の外周に突設された係合ピン118と係合し得るようになっている。
【0064】
コネクタ53a内にコネクタ110を挿入し、コネクタ53aを所定方向に僅かに回転させると、係合溝531と係合ピン118とが係合してコネクタ53aとコネクタ110とが連結され、抜けないようになる。また、コネクタ53aを前記と反対方向に僅かに回転させると、コネクタ53aとコネクタ110とが分離可能になる。
【0065】
コネクタ53aの内周には、Oリング533が設けられており、コネクタ53aとコネクタ110とを連結した状態(図3に示す状態)では、外筒部材112の外周面がOリング533の内周に接触して、気密性が確保される。
【0066】
また、コネクタ53aの底部内側には、一端方向に向かって突出する凸部532が設けられている。
【0067】
コネクタ110にコネクタ53aが連結されていない状態、すなわち、内視鏡10の通常の使用状態では、コイルバネ114の付勢力により、弁体113の傘状部(Oリング115)が内面117に圧接されることにより、開口116が閉塞され、内視鏡10の内部は、気密的に密閉された状態になっている。
【0068】
これに対し、コネクタ110にコネクタ53aを連結した状態では、凸部532が弁体113をコイルバネ114の付勢力に抗して一端方向に移動させ、弁体113の傘状部が内面117から離間した状態となり、開口116が開通する。
これにより、内視鏡10の内部空間は、コネクタ110内およびコネクタ53a内を介して、連通管51a内と連通した状態になる。
【0069】
図1に示すように、連通管51aと吸引ポンプ31との間には、内視鏡内排気流路81aが設けられている。すなわち、内視鏡内排気流路81aは、連通管51aから分岐して設けられており、分岐端の反対側の端部は、吸引ポンプ31に接続されている。
【0070】
同様に、連通管51bと吸引ポンプ31との間には、内視鏡内排気流路81bが設けられている。内視鏡内排気流路81a、81bの途中には、第2電磁弁12が設けられている。
【0071】
吸引ポンプ31を作動し、第2電磁弁12を開状態にすると、各内視鏡10内の空気がそれぞれ連通管51a、51bおよび内視鏡内排気流路81a、81bを通って排出され、各内視鏡10の内部をそれぞれ減圧状態(低真空状態)にすることができる。すなわち、吸引ポンプ31は、各内視鏡10内を排気・減圧する内視鏡内排気手段ともなっている。第2電磁弁12を閉状態にすると、内視鏡内排気流路81a、81bは、共に遮断(閉塞)される。
【0072】
また、連通管51aからは、さらに、内視鏡内給気流路82aが分岐して設けられており、分岐端の反対側の端部は、外気に開放している。
【0073】
同様に、連通管51bからは、さらに、内視鏡内給気流路82bが分岐して設けられている。内視鏡内給気流路82a、82bの途中(または分岐端の反対側の端部)には、第5電磁弁15が設けられている。
【0074】
各内視鏡10内が減圧状態(大気圧より低い圧力の状態)にあるときに第5電磁弁15を開状態にすると、外気が内視鏡内給気流路82a、82bおよび連通管51a、51bを通って各内視鏡10内に流入し、各内視鏡10内は、大気圧になる。第5電磁弁15を閉状態にすると、内視鏡内給気流路82a、82bが共に遮断(閉塞)される。
【0075】
図4に示すように、オートクレーブ装置1の正面には、フロントパネル(操作盤)85と、メインスイッチ86とがそれぞれ設けられている。メインスイッチ86をオンすると、オートクレーブ装置1の各部に電力が供給される。
【0076】
図5に示すように、フロントパネル85には、警報音を発するアラーム71と、例えば液晶表示パネルにより「漏れ発生」の文字を視覚的に表示し得る表示部72と、表示ランプ73a、73bと、スイッチ87a、87bと、スタートボタン851とがそれぞれ設けられている。
【0077】
アラーム71、表示部72および表示ランプ73a、73bは、後述する気密性テストの結果、内視鏡10の気密性が損なわれている場合に、その旨を報知する報知手段7となるものである。
【0078】
図1に示すように、第1電磁弁11〜第6電磁弁16、吸引ポンプ31、圧力センサ6a、報知手段7は、それぞれ、制御手段9に電気的に接続されている。制御手段9は、予め定められたプログラムや圧力センサ6a、6bからの入力信号等に基づいて、各部の作動を制御する。
【0079】
以下、本実施形態のオートクレーブ装置1の使用方法(作動)について説明する。なお、特に断らない限り、連通部5a、5bにともに内視鏡10が接続された場合(図1に示す状態)、すなわち、2個の内視鏡10を滅菌する場合について説明する。
【0080】
[1]2個の内視鏡10を滅菌槽2内に収容し、各内視鏡10のコネクタ110に対し、コネクタ53a、53bをそれぞれ連結する。すなわち、各内視鏡10と連通部5a、5bとをそれぞれ接続する。
【0081】
ここで、オートクレーブ装置1は、必ずしも連通部5a、5bの両方を使用しなくてもよく、内視鏡10を1つだけ滅菌することもできる。
【0082】
例えば、図2に示すように、連通部5aのみに内視鏡10を接続して、内視鏡10を1つだけ滅菌することができる。この場合には、操作者は、スイッチ87bをオンして、使用しない連通部5b側の第8電磁弁18を閉じる。これにより、圧力センサ6bに圧力変化が及ばなくなり、圧力センサ6bを実質的に無効にすることができる。よって、後述する気密性テストにおいて、例えば、存在しないbの内視鏡10の異常を検出するような誤作動を防止することができる。
【0083】
また、滅菌槽2内に高温高圧の水蒸気が供給されたとき、第8電磁弁18でこの水蒸気が遮断されるので、圧力センサ6bを水蒸気から保護することもできる。また、この水蒸気が圧力センサ6b付近から漏れることも防止することができる。
【0084】
同様にして、連通部5bのみに内視鏡10を接続して使用することもでき、この場合には、操作者は、スイッチ87aをオンして、第7電磁弁17を閉じる。
【0085】
[2]内視鏡10を滅菌槽2内にセットしたら、スタートボタン851を押す。スタートボタン851を押すと、オートクレーブ装置1の作動が開始される。
【0086】
本実施形態のオートクレーブ装置1は、滅菌槽2内に水蒸気を供給する前に、各内視鏡10の気密性を調べる気密性テストを行う。図6は、気密性テストにおける各部の作動を示すタイムチャートである。
【0087】
気密性テストでは、まず、槽内排気手段3により、滅菌槽2内を減圧する(大気圧Pより低くする)。すなわち、吸引ポンプ31を作動(オン)するとともに、第1電磁弁11を開状態にする(図6中のマルa)。第2電磁弁12〜第6電磁弁16は、気密性テストの間、閉状態にされる。
【0088】
これにより、図6に示すように、滅菌槽2内の圧力は、次第に降下(低下)する。滅菌槽2内の圧力が所定の圧力Pまで下がったら、吸引ポンプ31を停止(オフ)するとともに、第1電磁弁11を閉状態にして(図6中のマルb)、滅菌槽2内の圧力をPに保つ。
【0089】
このように、滅菌槽2内を圧力Pに減圧した状態にすると、大気圧Pにある内視鏡10内との間に圧力差が生じる。内視鏡10にピンホールや亀裂等が生じて気密性が損なわれている場合には、この圧力差によって、内視鏡10内の空気が徐々に滅菌槽2内に流出し、内視鏡10内の圧力が緩やかに低下する(図6参照)。
【0090】
制御手段9は、圧力センサ6aで検出された圧力が経時的に漸減している場合には、aの内視鏡10の気密性が損なわれているものと判断し、圧力センサ6aで検出された圧力が変化していない場合には、aの内視鏡10の気密性が確保されているものと判断する。
【0091】
同様に、制御手段9は、圧力センサ6bで検出された圧力が経時的に漸減している場合には、bの内視鏡10の気密性が損なわれているものと判断し、内視鏡10内の圧力が変化していない場合には、bの内視鏡10の気密性が確保されているものと判断する。
【0092】
圧力Pは、特に限定されないが、通常、大気圧Pより50〜300mmHg低い圧力であるのが好ましく、大気圧Pより100〜200mmHg低い圧力であるのがより好ましい。これにより、気密性テストを迅速かつ正確に行うことができるとともに、滅菌槽2内と内視鏡10内との圧力差によって例えば湾曲部103の外皮(湾曲ゴム)が膨張、破裂するようなことを防止することができる。
【0093】
気密性テストの結果、すべて(本実施形態では、aとbの2つ)の内視鏡10について気密性が確保されている場合には、オートクレーブ装置1は、後述する滅菌処理工程に移行する。
【0094】
これに対し、気密性テストの結果、少なくとも1つの(いずれかの)内視鏡10の気密性が損なわれていた場合には、オートクレーブ装置1は、滅菌処理工程に移行せず、滅菌槽2内に水蒸気を供給しない。
【0095】
すなわち、本実施形態のオートクレーブ装置1は、いずれかの内視鏡10について、例えばピンホール、亀裂、接続部のシール不良等が生じて気密性が損なわれている場合には、これを事前に検出して、水蒸気の供給を取りやめる。これにより、気密性が損なわれた内視鏡10内に水蒸気が侵入する事態を回避することができ、その結果、内視鏡10の内蔵物の機能低下、損傷を防止することができる。
【0096】
気密性が損なわれた内視鏡10は、ピンホール、亀裂等が生じた部分のみを補修、交換することによって再使用することができる。
【0097】
特に、本実施形態のオートクレーブ装置1では、内視鏡10に生じた亀裂、孔等が大きいような場合であっても、内視鏡10内に全く水蒸気が侵入することがないので、内視鏡10の内蔵物の機能低下、損傷をより確実に防止することができる。
【0098】
気密性が損なわれた内視鏡10があった場合、気密性テストの終了後は、第4電磁弁14および第5電磁弁15を開状態として、滅菌槽2内および各内視鏡10内を大気圧Pに戻す。
【0099】
また、気密性が損なわれた内視鏡10があった場合、アラーム71で警報音を発するとともに、表示部72で「漏れ発生」の文字を表示して、その旨を報知する。これにより、異常の発生を速やかに知らせることができる。
【0100】
さらに、aの内視鏡10の気密性が損なわれている場合には、表示ランプ73aを点灯し、bの内視鏡10の気密性が損なわれている場合には、表示ランプ73bを点灯する。すなわち、気密性が損なわれた内視鏡10を特定する情報をも報知する。これにより、いずれの内視鏡10で気密性が損なわれているかを知ることができるので、気密性が損なわれた内視鏡10については滅菌槽2から取り出して修理に回し、残りの内視鏡10については滅菌処理を続行することができる。
【0101】
なお、アラーム71は、音声を発することによって報知するものであってもよい。また、表示部72は、異常がない場合にも、その旨を表示するものであってもよい。また、表示ランプ73a(表示ランプ73b)は、例えば、気密性テストの結果、a(b)の内視鏡10の気密性が確保されている場合には、緑色に点灯し、気密性が損なわれている場合には、赤色に点灯するようなものであってもよい。
【0102】
本実施形態では、前述したように、連通部5a、5bのいずれかを使用しない場合(1つだけの内視鏡10を滅菌する場合)には、操作者がスイッチ87aまたはスイッチ87bをオンしてその旨を入力する必要があるが、以下に説明するような方法により、気密性テストと同時に、各連通部5a、5bに対する内視鏡10の接続の有・無を自動的に検出することもできる。
【0103】
図2のように連通部5bに内視鏡10が接続されていない場合を例に説明する。連通部5aには、内視鏡10が接続されているため、気密性テストにおいて滅菌槽2内を減圧したとき、圧力センサ6aで検出される圧力は、大気圧Pのまま変化しない(aの内視鏡10の気密性が保たれている場合)か、または、緩やかに漸減する(aの内視鏡10の気密性が損なわれている場合)かのいずれかである。
【0104】
これに対し、気密性テストにおいて滅菌槽2内を減圧したとき、連通部5b内の空気は、コネクタ53bから抵抗なく滅菌槽2内に流出していくため、連通部5b内の圧力、すなわち圧力センサ6bで検出される圧力は、滅菌槽2内とほぼ同様に速いスピードで低下していく。
【0105】
よって、圧力センサ6bで検出される圧力が低下(変化)する速さが所定値よりも速い場合には、連通部5bに内視鏡10が接続されていないと検出することができる。逆に、連通部5aに内視鏡10が接続されていない場合にも、同様にして、これを検出することができる。
【0106】
このようにして、各圧力センサ6a、6bで検出された圧力の変化に基づいて、各連通部5a、5bに対する内視鏡10の接続の有・無を検出することができる。この場合、圧力センサ6a、6bは、連通部5a、5bに対する内視鏡10の接続の有・無を自動的に検出する内視鏡検出手段ともなるものである。
【0107】
連通部5b(または連通部5a)に内視鏡10が接続されていないことが検出されたら、制御手段9により、第8電磁弁18(または第7電磁弁17)が自動的に閉状態とされる。これにより、前記と同様に、圧力センサ6b(または圧力センサ6a)が実質的に無効になり、気密性テストにおいて、内視鏡10の接続されていない圧力センサ6b(または圧力センサ6a)からの入力によって、誤作動を生じることが防止される。なお、この場合、第7電磁弁17および第8電磁弁18は、制御手段9に電気的に接続し、制御手段9の制御により作動するようにしておく。
【0108】
このように、各連通部5a、5bに対する内視鏡10の接続の有・無を自動的に検出するようにした場合には、スイッチ87a、87bが不要になり、操作が容易になるとともに、スイッチ87a、87bの押し間違いによるミスも防止することができる。このような利便性は、滅菌槽2に収容可能な(同時に滅菌できる)内視鏡10の個数が多いものの場合には、特に顕著である。
【0109】
なお、内視鏡10が接続されていないことが検出された場合に圧力センサ6b(または圧力センサ6a)を実質的に無効にする方法としては、第8電磁弁18(または第7電磁弁17)を閉じることのような機械的な方法に限らず、電気的またはソフトウェア的な方法であってもよい。例えば、連通部5bに内視鏡10が接続されていないことが検出された場合、圧力センサ6bからの入力信号を制御手段9が無視するような制御を行うことにより、気密性テストにおける誤作動を同様に防止することができる。
【0110】
また、各連通部5a、5bに対する内視鏡10の接続の有・無を自動的に検出する動作は、気密性テストと別個に行ってもよい。また、滅菌槽2内を加圧した状態として行ってもよい。
【0111】
また、気密性テストは、各内視鏡10内を排気・減圧した後、各内視鏡10内の圧力が上昇するかどうかを検出することによって行うようなものや、各内視鏡10内に空気を送り込んで内圧を高めた後、その内圧が低下するかどうかを検出することによって行うようなものなどであってもよい。すなわち、気密性テストは、滅菌槽2内と各内視鏡10内との間に圧力差を生じさせた状態における各内視鏡10内の圧力変化を検出することによって行うものであればいかなるものでもよい。
【0112】
また、気密性テストは、滅菌槽2内への水蒸気の供給を開始してから、内視鏡10内の圧力が漸増するのが検出された場合に、当該内視鏡10の気密性が損なわれているものと判断し、水蒸気の供給を直ちに中止するようなものであってもよい。ただし、この場合には、気密性が損なわれた内視鏡10の内部には、若干の水蒸気が侵入することとなるので、本実施形態のような気密性テストがより好ましい。
【0113】
[3]前述したように、気密性テストの結果、すべての内視鏡10の気密性が確保されている場合には、オートクレーブ装置1は、以下に述べるような滅菌処理工程を行う。
【0114】
図7は、滅菌処理工程における各部の作動を示すタイムチャートである。
滅菌処理工程では、まず、滅菌槽2内および各内視鏡10内が排気、減圧される。すなわち、吸引ポンプ31を作動するとともに、第1電磁弁11および第2電磁弁12が開状態、第3電磁弁13〜第6電磁弁16が閉状態とされる(図7中の▲1▼)。
【0115】
これにより、滅菌槽2内および各内視鏡10内は、同期的に圧力が低下し、所定の圧力Pとなるまで減圧される。このときの圧力Pは、特に限定されないが、通常、大気圧Pよりも600mmHg程度以上低い圧力であるのが好ましく、例えば、大気圧Pよりも740mmHg程度低い圧力とすることができる。
【0116】
滅菌槽2内および各内視鏡10内の圧力がPになったら、減圧を終了し、滅菌槽2内に水蒸気を供給して滅菌を行う。すなわち、吸引ポンプ31を停止するとともに、第1電磁弁11および第2電磁弁12を閉状態、第3電磁弁13を開状態とする(図7中の▲2▼)。
【0117】
これにより、蒸気発生部41で発生した水蒸気が滅菌槽2内に供給、充填される。この水蒸気の圧力Pは、特に限定されないが、1.0〜3.0kg/cm程度であるのが好ましく、例えば、2.2kg/cmとすることができる。また、この水蒸気の温度は、特に限定されないが、100〜200℃程度であるのが好ましく、例えば、135℃とすることができる。また、滅菌時間は、特に限定されないが、1〜20分程度であるのが好ましい。
【0118】
滅菌槽2内に充填された水蒸気により、各内視鏡10の外表面、処置具挿通チャンネルの内面等が消毒、滅菌される。なお、各内視鏡10内(内部空間)は、滅菌・乾燥の間、圧力Pの減圧状態に保たれる。
【0119】
滅菌が終了したら、第3電磁弁13を閉状態として水蒸気の供給を停止するとともに、第6電磁弁16を開状態として滅菌槽2内の水蒸気を排出する(図7中の▲3▼)。
【0120】
滅菌槽2内の圧力が大気圧Pまで降下したら、槽内排気手段3を作動して、滅菌槽2内の水蒸気をさらに排出する(真空乾燥)。すなわち、吸引ポンプ31を作動するとともに、第1電磁弁11を開状態、第6電磁弁16を閉状態とする(図7中の▲4▼)。これにより、滅菌槽2内は、圧力Pの減圧状態となり、乾燥される。
【0121】
真空乾燥の後は、パルス乾燥を行う。このパルス乾燥では、まず、第1電磁弁11を閉状態、第4電磁弁14を開状態とする(図7中の▲5▼)。これにより、槽内給気流路83を通って外気が滅菌槽2内に流入する。滅菌槽2内の圧力がPまで上昇したところで、第1電磁弁11を開状態、第4電磁弁14を閉状態とする。これにより、滅菌槽2内に流入した外気が排出され、滅菌槽2内の圧力がPまで降下する。
【0122】
この後、第1電磁弁11と第4電磁弁14との開・閉を交互に2〜10サイクル程度繰り返す。これにより、滅菌槽2内の水蒸気が完全に排出されて外気に換気され、滅菌槽2内および各内視鏡10が乾燥する。
【0123】
前記圧力Pは、特に限定されないが、大気圧Pとほぼ同じ〜大気圧Pより300mmHg程度低い圧力であるのが好ましく、例えば、大気圧Pより150mmHg程度低い圧力とすることができる。
【0124】
パルス乾燥が終了したら、吸引ポンプ31を停止するとともに、第1電磁弁11を閉状態、第4電磁弁14および第5電磁弁15を開状態とする(図7中の▲6▼)。これにより、滅菌槽2内および各内視鏡10内に外気が流入し、それぞれの内圧が大気圧Pまで上昇する。これで、オートクレーブ装置1の滅菌処理工程が完了する。
【0125】
以上、本発明のオートクレーブ装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、オートクレーブ装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0126】
例えば、各連通部に対する内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出する内視鏡検出手段としては、例えば、連通部のコネクタにセンサを設け、このセンサで内視鏡が接続されたのを直接検出するようなものであってもよい。
【0127】
また、本発明のオートクレーブ装置は、3つ以上の内視鏡を滅菌槽内に収容して同時に滅菌することができるものであってもよいことは前述した通りである。
【0128】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、複数の内視鏡を同時に滅菌することができ、滅菌作業の高効率化、時間短縮を図ることができる。
【0129】
また、各内視鏡の気密性を調べる気密性テストを行うよう作動するようにした場合には、例えばピンホール、亀裂、接続部のシール不良等が生じて内視鏡の気密性が損なわれている場合であっても、内視鏡内に水蒸気が侵入するのを防止することができる。よって、内視鏡の内蔵物の機能低下、損傷を防止することができる。
【0130】
また、複数の内視鏡のそれぞれに対して、連通部と内視鏡内圧検出手段とを設けた場合には、気密性テストにおいて、いずれの内視鏡の気密性が損なわれているかをも検出することができるなど、オートクレーブ装置に多様な機能を付加することができる。
【0131】
また、各連通部に対する内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出する手段を設けた場合には、操作の容易化、操作ミスの防止を図ることができる。特に、滅菌槽に収容可能な(同時に滅菌できる)内視鏡の個数が多いものの場合には、この効果は、顕著に発揮される。
【0132】
また、内視鏡が接続されていない連通部があることが検出されたときに、対応する内視鏡内圧検出手段を実質的に無効にするよう作動するようにした場合には、使用しない連通部がある場合であっても、気密性テストにおける誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオートクレーブ装置の実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示すオートクレーブ装置における滅菌槽内に内視鏡が収容された状態(内視鏡を1つだけ収容した状態)を示す平面図である。
【図3】図1に示すオートクレーブ装置における連通管と内視鏡とを接続するコネクタの縦断面図である。
【図4】図1に示すオートクレーブ装置の正面図である。
【図5】図1に示すオートクレーブ装置のフロントパネルの正面図である。
【図6】気密性テストにおける各部の作動を示すタイムチャートである。
【図7】滅菌処理工程における各部の作動を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 オートクレーブ装置
11 第1電磁弁
12 第2電磁弁
13 第3電磁弁
14 第4電磁弁
15 第5電磁弁
16 第6電磁弁
17 第7電磁弁
18 第8電磁弁
2 滅菌槽
3 槽内排気手段
31 吸引ポンプ
32 槽内排気流路
4 水蒸気供給手段
41 蒸気発生部
42 給蒸流路
5a、5b 連通部
51a、51b 連通管
53a、53b コネクタ
531 係合溝
532 凸部
533 Oリング
6a、6b 圧力センサ
7 報知手段
71 アラーム
72 表示部
73a、73b 表示ランプ
81a、81b 内視鏡内排気流路
82a、82b 内視鏡内給気流路
83 槽内給気流路
84 排蒸流路
85 フロントパネル
851 スタートボタン
86 メインスイッチ
87a、87b スイッチ
9 制御手段
10 内視鏡
101 挿入部可撓管
102 操作部
103 湾曲部
104 光源差込部
105 接続部可撓管
110 コネクタ
111 内筒部材
112 外筒部材
113 弁体
114 コイルバネ
115 Oリング
116 開口
117 内面
118 係合ピン

Claims (8)

  1. 内視鏡を収容して密閉し得る滅菌槽と、前記滅菌槽内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、前記滅菌槽内を排気・減圧する槽内排気手段とを有し、前記内視鏡を水蒸気滅菌するオートクレーブ装置であって、
    前記滅菌槽に複数の前記内視鏡を収容して滅菌可能であり、
    前記滅菌槽内に収容する複数の前記内視鏡のそれぞれに対し、前記内視鏡と接続可能であり、前記内視鏡と接続した状態でその内部空間が前記内視鏡内と連通する連通部が設けられており、
    前記各連通部には、接続された前記内視鏡内の圧力を検出する内視鏡内圧検出手段がそれぞれ設けられており、
    前記滅菌槽内と前記各内視鏡内との間に圧力差を生じさせた状態における前記各内視鏡内の圧力変化を前記各内視鏡内圧検出手段でそれぞれ検出することにより、前記各内視鏡の気密性を調べる気密性テストを行い、該気密性テストの結果、前記内視鏡の少なくとも1つの気密性が損なわれている場合には、前記滅菌槽内への水蒸気の供給をやめるよう作動し、
    前記気密性テストは、前記槽内排気手段により前記滅菌槽内を減圧状態とし、前記内視鏡内圧検出手段で検出された圧力が経時的に漸減するのが検出された場合には、対応する前記内視鏡の気密性が損なわれているものとすることを特徴とするオートクレーブ装置。
  2. 前記各連通部にそれぞれ前記内視鏡内圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けられており、使用時に前記内視鏡を接続しない前記連通部がある場合には、当該連通部の前記内視鏡内圧検出手段への流路を前記遮断手段により遮断可能である請求項に記載のオートクレーブ装置。
  3. 前記気密性テストの結果、気密性が損なわれた前記内視鏡がある場合、その旨および当該内視鏡を特定する情報を報知する報知手段を有する請求項またはに記載のオートクレーブ装置。
  4. 前記各連通部に対する前記内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出する内視鏡検出手段を有する請求項ないしのいずれかに記載のオートクレーブ装置。
  5. 前記滅菌槽内を減圧または加圧した状態における前記各内視鏡内圧検出手段で検出された圧力の変化に基づいて、前記各連通部に対する前記内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出するよう作動する請求項ないしのいずれかに記載のオートクレーブ装置。
  6. 前記各連通部に対する前記内視鏡の接続の有・無をそれぞれ検出する際、前記滅菌槽内を減圧または加圧した状態における前記内視鏡内圧検出手段で検出される圧力の変化が所定値より速い場合には、当該内視鏡内圧検出手段に対応する前記連通部に前記内視鏡が接続されていないものと判別する請求項に記載のオートクレーブ装置。
  7. 前記内視鏡が接続されていない前記連通部があることが検出された場合、前記気密性テストにおいて、対応する前記内視鏡内圧検出手段を実質的に無効にするよう作動する請求項ないしのいずれかに記載のオートクレーブ装置。
  8. 前記各連通部にそれぞれ前記内視鏡内圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けられており、前記内視鏡が接続されていない前記連通部があることが検出された場合、当該連通部の前記内視鏡内圧検出手段への流路を前記遮断手段により遮断するよう作動する請求項ないしのいずれかに記載のオートクレーブ装置。
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