JP2003010295A - オートクレーブ装置 - Google Patents

オートクレーブ装置

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JP2003010295A
JP2003010295A JP2001202668A JP2001202668A JP2003010295A JP 2003010295 A JP2003010295 A JP 2003010295A JP 2001202668 A JP2001202668 A JP 2001202668A JP 2001202668 A JP2001202668 A JP 2001202668A JP 2003010295 A JP2003010295 A JP 2003010295A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の内視鏡を同時に滅菌することができ、作
業効率の向上が図れるオートクレーブ装置を提供するこ
と。 【解決手段】本発明のオートクレーブ装置1は、滅菌槽
2に複数の内視鏡10を収容して同時に滅菌することが
できる。各内視鏡10には、連通部5a、5bがそれぞ
れ接続され、各内視鏡10内の圧力が圧力センサ6a、
6bでそれぞれ検出される。滅菌槽2内に水蒸気を充填
する前に行う気密性テストでは、まず、槽内排気手段3
(吸引ポンプ31)により、滅菌槽2内を圧力Pの減
圧状態にする。圧力センサ6a(または圧力センサ6
b)で圧力が経時的に漸減するのが検出されたら、a
(またはb)の内視鏡10の気密性が損なわれているも
のと判断し、水蒸気の供給をやめて、報知手段7で異常
発生および気密性が損なわれた内視鏡10を特定する情
報を報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡を水蒸気滅
菌するオートクレーブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用内視鏡は、感染等を予防するた
め、使用する都度、消毒・滅菌を行う必要がある。この
消毒・滅菌を水蒸気滅菌により行うオートクレーブ装置
が知られている。
【0003】このようなオートクレーブ装置において
は、密閉可能な滅菌槽内に内視鏡を収容し、滅菌槽内お
よび内視鏡内を減圧状態(低真空状態)とした後、滅菌
槽内に高温高圧の水蒸気を充填する。
【0004】従来のオートクレーブ装置は、1回に1つ
の内視鏡に対して滅菌するものであった。このため、複
数個の内視鏡を滅菌する場合には、オートクレーブ装置
を繰り返し使用して、これらの内視鏡を順次滅菌してい
く必要があり、作業に長時間を要するという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の内視鏡を同時に滅菌することができるオートクレーブ
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)の本発明により達成される。
【0007】(1) 内視鏡を収容して密閉し得る滅菌
槽と、前記滅菌槽内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段
とを有し、前記内視鏡を水蒸気滅菌するオートクレーブ
装置であって、前記滅菌槽に複数の前記内視鏡を収容し
て滅菌可能であることを特徴とするオートクレーブ装
置。
【0008】これにより、複数の内視鏡を同時に滅菌す
ることができ、作業効率の向上が図れるオートクレーブ
装置を提供することができる。
【0009】(2) 前記滅菌槽内に収容する複数の前
記内視鏡のそれぞれに対し、前記内視鏡と接続可能であ
り、前記内視鏡と接続した状態でその内部空間が前記内
視鏡内と連通する連通部が設けられており、前記各連通
部には、接続された前記内視鏡内の圧力を検出する内視
鏡内圧検出手段がそれぞれ設けられている上記(1)に
記載のオートクレーブ装置。これにより、オートクレー
ブ装置に多様な機能を付加することができる。
【0010】(3) 前記各連通部にそれぞれ前記内視
鏡内圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けら
れており、使用時に前記内視鏡を接続しない前記連通部
がある場合には、当該連通部の前記内視鏡内圧検出手段
への流路を前記遮断手段により遮断可能である上記
(2)に記載のオートクレーブ装置。
【0011】これにより、内視鏡内圧検出手段を保護し
たり、滅菌槽内に充填した水蒸気の漏れを防止したりす
ることができる。
【0012】(4) 前記滅菌槽内と前記各内視鏡内と
の間に圧力差を生じさせた状態における前記各内視鏡内
の圧力変化を前記各内視鏡内圧検出手段でそれぞれ検出
することにより、前記各内視鏡の気密性を調べる気密性
テストを行い、該気密性テストの結果、前記内視鏡の少
なくとも1つの気密性が損なわれている場合には、前記
滅菌槽内への水蒸気の供給をやめるよう作動する上記
(2)または(3)に記載のオートクレーブ装置。
【0013】これにより、いずれかの内視鏡の気密性が
損なわれている場合でも、気密性テストを行うことによ
って、内視鏡の内部に水蒸気が侵入するのを防止するこ
とができる。
【0014】(5) 前記滅菌槽内を排気・減圧する槽
内排気手段を有し、前記気密性テストは、前記槽内排気
手段により前記滅菌槽内を減圧状態とし、前記内視鏡内
圧検出手段で検出された圧力が経時的に漸減するのが検
出された場合には、対応する前記内視鏡の気密性が損な
われているものとする上記(4)に記載のオートクレー
ブ装置。
【0015】これにより、簡単な構成で、迅速かつ確実
に内視鏡の気密性テストを行うことができる。
【0016】(6) 前記気密性テストの結果、気密性
が損なわれた前記内視鏡がある場合、その旨および当該
内視鏡を特定する情報を報知する報知手段を有する上記
(4)または(5)に記載のオートクレーブ装置。
【0017】これにより、異常の発生を速やかに知らせ
ることができるとともに、いずれの内視鏡の気密性が損
なわれたかをも知らせることができる。
【0018】(7) 前記各連通部に対する前記内視鏡
の接続の有・無をそれぞれ検出する内視鏡検出手段を有
する上記(4)ないし(6)のいずれかに記載のオート
クレーブ装置。
【0019】これにより、オートクレーブ装置の操作の
容易化、操作ミスの防止を図ることができる。
【0020】(8) 前記滅菌槽内を減圧または加圧し
た状態における前記各内視鏡内圧検出手段で検出された
圧力の変化に基づいて、前記各連通部に対する前記内視
鏡の接続の有・無をそれぞれ検出するよう作動する上記
(4)ないし(7)のいずれかに記載のオートクレーブ
装置。
【0021】これにより、各連通部に対する内視鏡の接
続の有・無を迅速かつ確実に検出することができる。
【0022】(9) 前記各連通部に対する前記内視鏡
の接続の有・無をそれぞれ検出する際、前記滅菌槽内を
減圧または加圧した状態における前記内視鏡内圧検出手
段で検出される圧力の変化が所定値より速い場合には、
当該内視鏡内圧検出手段に対応する前記連通部に前記内
視鏡が接続されていないものと判別する上記(8)に記
載のオートクレーブ装置。
【0023】これにより、各連通部に対する内視鏡の接
続の有・無を迅速かつ確実に検出することができる。
【0024】(10) 前記内視鏡が接続されていない
前記連通部があることが検出された場合、前記気密性テ
ストにおいて、対応する前記内視鏡内圧検出手段を実質
的に無効にするよう作動する上記(7)ないし(9)の
いずれかに記載のオートクレーブ装置。
【0025】これにより、内視鏡が接続されていない連
通部がある場合であっても、気密性テスト時の誤作動を
防止することができる。
【0026】(11) 前記各連通部にそれぞれ前記内
視鏡内圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設け
られており、前記内視鏡が接続されていない前記連通部
があることが検出された場合、当該連通部の前記内視鏡
内圧検出手段への流路を前記遮断手段により遮断するよ
う作動する上記(7)ないし(10)のいずれかに記載
のオートクレーブ装置。
【0027】これにより、内視鏡が接続されていない連
通部がある場合であっても、気密性テスト時の誤作動を
防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明のオートクレーブ装
置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説
明する。
【0029】図1は、本発明のオートクレーブ装置の全
体構成を示すブロック図、図2は、図1に示すオートク
レーブ装置における滅菌槽内に内視鏡が収容された状態
(内視鏡を1つだけ収容した状態)を示す平面図、図3
は、図1に示すオートクレーブ装置における連通管と内
視鏡とを接続するコネクタの縦断面図、図4は、図1に
示すオートクレーブ装置の正面図、図5は、図1に示す
オートクレーブ装置のフロントパネルの正面図である。
【0030】これらの図に示すオートクレーブ装置1
は、複数の内視鏡10を同時に水蒸気滅菌することがで
きるものであり、内視鏡10を収容する滅菌槽2と、滅
菌槽2内を排気・減圧する槽内排気手段3と、滅菌槽2
内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段4と、滅菌槽2内
に収容された各内視鏡10にそれぞれ接続可能な連通部
5a、5bと、連通部5a、5bにそれぞれ設けられた
圧力センサ6a、6bと、報知手段7と、各部の作動を
制御する制御手段9とを有している。以下、各部の構成
について説明する。
【0031】滅菌槽2は、複数の内視鏡10を収容(収
納)可能な内部空間を有しており、密閉可能な密閉容器
になっている。
【0032】本発明は、滅菌槽2のサイズが小型のもの
から大型のものにまで適用可能である。滅菌槽2内に収
容可能な内視鏡10の数は、特に限定されないが、例え
ば2〜100個程度を収容可能なものとすることができ
る。
【0033】また、滅菌槽2は、複数の内視鏡10をい
かなる配置(配列)で収容するものでもよく、例えば、
平置きで横に並べて収容するものでも、滅菌槽2内にラ
ック(棚)を設置して縦に複数段に収容するものでも、
これらを組み合わせたものでもよい。また、滅菌槽2内
は、各内視鏡10間が仕切りで区画されているようなも
のであってもよい。
【0034】本実施形態においては、滅菌槽2は、後の
説明を分かり易くするため、2個の内視鏡10を収容可
能なものとする。なお、図2では、滅菌槽2に内視鏡1
0を1つだけ収容した状態を示している。
【0035】図1に示すように、滅菌槽2には、槽内給
気流路83の一端部が接続されており、該槽内給気流路
83の他端部は、外気に開放している。槽内給気流路8
3の途中には、第4電磁弁14が設けられている。
【0036】滅菌槽2内(内部空間)が減圧状態(大気
圧より低い圧力)にあるときに第4電磁弁14を開状態
にすると、外気が槽内給気流路83を通って滅菌槽2内
に流入し、滅菌槽2内の圧力は、上昇して大気圧にな
る。第4電磁弁14を閉状態にすると、槽内給気流路8
3は、遮断(閉塞)される。
【0037】また、滅菌槽2には、排蒸流路84の一端
部が接続されており、該排蒸流路84の他端部は、外気
に開放している。排蒸流路84の途中には、第6電磁弁
16が設けられている。
【0038】滅菌槽2内に水蒸気が充填された状態で第
6電磁弁16を開状態にすると、該水蒸気は、排蒸流路
84を通って外部に流出し、滅菌槽2内は、大気圧にな
る。第6電磁弁16を閉状態にすると、排蒸流路84
は、遮断(閉塞)される。
【0039】なお、槽内給気流路83と排蒸流路84と
は、1つの流路で兼用にしてもよい。
【0040】槽内排気手段3は、吸引ポンプ(真空ポン
プ)31と、該吸引ポンプ31と滅菌槽2とを接続する
槽内排気流路32とを有している。槽内排気流路32の
途中には、第1電磁弁11が設けられている。
【0041】吸引ポンプ31を作動し、第1電磁弁11
を開状態にすると、滅菌槽2内の空気が槽内排気流路3
2を通って排出され、滅菌槽2内は、減圧状態(低真空
状態)になる。第1電磁弁11を閉状態にすると、槽内
排気流路32は、遮断(閉塞)される。
【0042】水蒸気供給手段4は、高温高圧の水蒸気を
発生する蒸気発生部41と、該蒸気発生部41と滅菌槽
2とを接続する給蒸流路42とを有している。給蒸流路
42の途中には、第3電磁弁13が設けられている。
【0043】第3電磁弁13を開状態にすると、蒸気発
生部41で発生した水蒸気は、給蒸流路42を通って滅
菌槽2内に供給される。第3電磁弁13を閉状態にする
と、給蒸流路42が遮断(閉塞)される。
【0044】連通部5a、5bは、滅菌槽2内に収容さ
れる各内視鏡10に対してそれぞれ設けられているもの
である。本実施形態では、連通部5aは、滅菌槽2内に
収容される一方の内視鏡10に接続可能であり、接続状
態では、連通部5a内は、この内視鏡10内と連通す
る。同様に、連通部5bは、滅菌槽2内に収容される他
方の内視鏡10に接続可能であり、接続状態では、連通
部5b内は、この内視鏡10内と連通する。
【0045】連通部5aと連通部5bとは、その構成が
同一であるため、以下、代表して連通部5aについて説
明する。また、以下では、便宜上、連通部5aに接続さ
れる内視鏡10を「aの内視鏡10」と言い、連通部5
bに接続される内視鏡10を「bの内視鏡10」と言う
場合がある。
【0046】連通部5aは、連通管51aと、コネクタ
53aとを有している。連通管51aの一端側は、滅菌
槽2内に位置し、他端側は、滅菌槽2外に位置してい
る。
【0047】図2に示すように、コネクタ53aは、連
通管51aの一端部に設けられており、滅菌槽2内に収
容した内視鏡10に、このコネクタ53aで連通部5a
を接続する。
【0048】内視鏡10に連通部5aを接続した状態で
は、後に詳述するように、aの内視鏡10内(内部空
間)と連通部5a(連通管51a)内とが連通するよう
になっている。
【0049】図1に示すように、連通管51aの他端部
(または途中)には、圧力センサ(内視鏡内圧検出手
段)6aが設けられている。
【0050】aの内視鏡10に連通部5aを接続した状
態では、前述したように、aの内視鏡10内と連通管5
1a内とが連通し、aの内視鏡10内の圧力と、連通管
51a内の圧力とが等しくなるため、圧力センサ6aで
aの内視鏡10内の圧力を検出することができる。
【0051】同様に、連通管51b(連通部5b)に
は、圧力センサ(内視鏡内圧検出手段)6bが設けられ
ており、この圧力センサ6bでbの内視鏡10内の圧力
を検出することができる。
【0052】連通管51aの途中には、第7電磁弁(遮
断手段)17が設けられている。第7電磁弁17を閉状
態にすると、圧力センサ6aへの流路が遮断(閉塞)さ
れ、コネクタ53aに内視鏡10が接続されていない場
合に、滅菌槽2内の圧力が圧力センサ6aに及ばないよ
うにすることができる。
【0053】第7電磁弁17は、後述するフロントパネ
ル85に設けられたスイッチ87aをオンすることによ
り、閉じることができる。
【0054】同様に、連通管51bの途中には、第8電
磁弁(遮断手段)18が設けられている。第8電磁弁1
8を閉状態にすると、圧力センサ6bへの流路が遮断
(閉塞)され、コネクタ53bに内視鏡10が接続され
ていない場合に、滅菌槽2内の圧力が圧力センサ6bに
及ばないようにすることができる。
【0055】第8電磁弁18は、フロントパネル85に
設けられたスイッチ87bをオンすることにより、閉じ
ることができる。
【0056】ここで、内視鏡10について説明する。図
2に示すように、内視鏡10は、可撓性を有する長尺の
挿入部可撓管101と、該挿入部可撓管101の基端側
に設けられ、術者が把持して内視鏡10全体を操作する
操作部102と、挿入部可撓管101の先端側に設けら
れ、操作部102から湾曲状態を遠隔操作可能な湾曲部
103と、光源装置(図示せず)に差し込む光源差込部
104と、操作部102と光源差込部104とを接続す
る接続部可撓管105とを有している。この内視鏡10
の内部には、例えば、光ファイバー束、電線ケーブル、
ケーブル、またはチューブ類等の内蔵物(図示せず)が
配置、挿通されている。
【0057】このような内視鏡10の外装は、気密性を
有している。すなわち、内視鏡10の内部空間(内蔵物
の設置空間)は、密閉空間になっている。しかし、使用
回数を重ねて劣化が進行したような場合には、特に湾曲
部103の外皮(湾曲ゴム)等にピンホール、亀裂等が
生じて、気密性が損なわれる場合がある。また、内視鏡
10の各部の接続部(連結部)のシール不良を生じるこ
とにより、気密性が損なわれる場合もある。
【0058】図3に示すように、内視鏡10の光源差込
部104には、連通管51aのコネクタ53aと連結可
能なコネクタ110が設けられている。ここでは、図3
中の左側を「一端」、右側を「他端」として説明する。
【0059】コネクタ110は、光源差込部104から
突出するように設けられた略円筒状の内筒部材(ケーシ
ング)111と、該内筒部材111の他端側の外周に螺
合して固定された略円筒状の外筒部材(ケーシング)1
12と、内筒部材111および外筒部材112の内側に
設置された弁体113と、該弁体113を他端方向に付
勢するコイルバネ114とを有している。
【0060】弁体113は、他端側に傘状部(円錐台状
部)を有する略キノコ形状をなしており、該傘状部の外
側には、Oリング115が設置されている。
【0061】内筒部材111および外筒部材112の内
部空間は、内視鏡10全体の内部空間に連通している。
【0062】外筒部材112の他端部には、開口116
が形成されている。また、外筒部材112の他端部の内
面117は、弁体113の傘状部に対応したすり鉢状
(円錐台状)をなしている。
【0063】一方、コネクタ53aは、コネクタ110
を挿入可能な有底円筒状をなしており、その底部外側に
連通管51aが固着されている。コネクタ53aの一端
部の周壁には、L字型をなす係合溝531が設けられて
おり、該係合溝531は、外筒部材112の外周に突設
された係合ピン118と係合し得るようになっている。
【0064】コネクタ53a内にコネクタ110を挿入
し、コネクタ53aを所定方向に僅かに回転させると、
係合溝531と係合ピン118とが係合してコネクタ5
3aとコネクタ110とが連結され、抜けないようにな
る。また、コネクタ53aを前記と反対方向に僅かに回
転させると、コネクタ53aとコネクタ110とが分離
可能になる。
【0065】コネクタ53aの内周には、Oリング53
3が設けられており、コネクタ53aとコネクタ110
とを連結した状態(図3に示す状態)では、外筒部材1
12の外周面がOリング533の内周に接触して、気密
性が確保される。
【0066】また、コネクタ53aの底部内側には、一
端方向に向かって突出する凸部532が設けられてい
る。
【0067】コネクタ110にコネクタ53aが連結さ
れていない状態、すなわち、内視鏡10の通常の使用状
態では、コイルバネ114の付勢力により、弁体113
の傘状部(Oリング115)が内面117に圧接される
ことにより、開口116が閉塞され、内視鏡10の内部
は、気密的に密閉された状態になっている。
【0068】これに対し、コネクタ110にコネクタ5
3aを連結した状態では、凸部532が弁体113をコ
イルバネ114の付勢力に抗して一端方向に移動させ、
弁体113の傘状部が内面117から離間した状態とな
り、開口116が開通する。これにより、内視鏡10の
内部空間は、コネクタ110内およびコネクタ53a内
を介して、連通管51a内と連通した状態になる。
【0069】図1に示すように、連通管51aと吸引ポ
ンプ31との間には、内視鏡内排気流路81aが設けら
れている。すなわち、内視鏡内排気流路81aは、連通
管51aから分岐して設けられており、分岐端の反対側
の端部は、吸引ポンプ31に接続されている。
【0070】同様に、連通管51bと吸引ポンプ31と
の間には、内視鏡内排気流路81bが設けられている。
内視鏡内排気流路81a、81bの途中には、第2電磁
弁12が設けられている。
【0071】吸引ポンプ31を作動し、第2電磁弁12
を開状態にすると、各内視鏡10内の空気がそれぞれ連
通管51a、51bおよび内視鏡内排気流路81a、8
1bを通って排出され、各内視鏡10の内部をそれぞれ
減圧状態(低真空状態)にすることができる。すなわ
ち、吸引ポンプ31は、各内視鏡10内を排気・減圧す
る内視鏡内排気手段ともなっている。第2電磁弁12を
閉状態にすると、内視鏡内排気流路81a、81bは、
共に遮断(閉塞)される。
【0072】また、連通管51aからは、さらに、内視
鏡内給気流路82aが分岐して設けられており、分岐端
の反対側の端部は、外気に開放している。
【0073】同様に、連通管51bからは、さらに、内
視鏡内給気流路82bが分岐して設けられている。内視
鏡内給気流路82a、82bの途中(または分岐端の反
対側の端部)には、第5電磁弁15が設けられている。
【0074】各内視鏡10内が減圧状態(大気圧より低
い圧力の状態)にあるときに第5電磁弁15を開状態に
すると、外気が内視鏡内給気流路82a、82bおよび
連通管51a、51bを通って各内視鏡10内に流入
し、各内視鏡10内は、大気圧になる。第5電磁弁15
を閉状態にすると、内視鏡内給気流路82a、82bが
共に遮断(閉塞)される。
【0075】図4に示すように、オートクレーブ装置1
の正面には、フロントパネル(操作盤)85と、メイン
スイッチ86とがそれぞれ設けられている。メインスイ
ッチ86をオンすると、オートクレーブ装置1の各部に
電力が供給される。
【0076】図5に示すように、フロントパネル85に
は、警報音を発するアラーム71と、例えば液晶表示パ
ネルにより「漏れ発生」の文字を視覚的に表示し得る表
示部72と、表示ランプ73a、73bと、スイッチ8
7a、87bと、スタートボタン851とがそれぞれ設
けられている。
【0077】アラーム71、表示部72および表示ラン
プ73a、73bは、後述する気密性テストの結果、内
視鏡10の気密性が損なわれている場合に、その旨を報
知する報知手段7となるものである。
【0078】図1に示すように、第1電磁弁11〜第6
電磁弁16、吸引ポンプ31、圧力センサ6a、報知手
段7は、それぞれ、制御手段9に電気的に接続されてい
る。制御手段9は、予め定められたプログラムや圧力セ
ンサ6a、6bからの入力信号等に基づいて、各部の作
動を制御する。
【0079】以下、本実施形態のオートクレーブ装置1
の使用方法(作動)について説明する。なお、特に断ら
ない限り、連通部5a、5bにともに内視鏡10が接続
された場合(図1に示す状態)、すなわち、2個の内視
鏡10を滅菌する場合について説明する。
【0080】[1]2個の内視鏡10を滅菌槽2内に収
容し、各内視鏡10のコネクタ110に対し、コネクタ
53a、53bをそれぞれ連結する。すなわち、各内視
鏡10と連通部5a、5bとをそれぞれ接続する。
【0081】ここで、オートクレーブ装置1は、必ずし
も連通部5a、5bの両方を使用しなくてもよく、内視
鏡10を1つだけ滅菌することもできる。
【0082】例えば、図2に示すように、連通部5aの
みに内視鏡10を接続して、内視鏡10を1つだけ滅菌
することができる。この場合には、操作者は、スイッチ
87bをオンして、使用しない連通部5b側の第8電磁
弁18を閉じる。これにより、圧力センサ6bに圧力変
化が及ばなくなり、圧力センサ6bを実質的に無効にす
ることができる。よって、後述する気密性テストにおい
て、例えば、存在しないbの内視鏡10の異常を検出す
るような誤作動を防止することができる。
【0083】また、滅菌槽2内に高温高圧の水蒸気が供
給されたとき、第8電磁弁18でこの水蒸気が遮断され
るので、圧力センサ6bを水蒸気から保護することもで
きる。また、この水蒸気が圧力センサ6b付近から漏れ
ることも防止することができる。
【0084】同様にして、連通部5bのみに内視鏡10
を接続して使用することもでき、この場合には、操作者
は、スイッチ87aをオンして、第7電磁弁17を閉じ
る。
【0085】[2]内視鏡10を滅菌槽2内にセットし
たら、スタートボタン851を押す。スタートボタン8
51を押すと、オートクレーブ装置1の作動が開始され
る。
【0086】本実施形態のオートクレーブ装置1は、滅
菌槽2内に水蒸気を供給する前に、各内視鏡10の気密
性を調べる気密性テストを行う。図6は、気密性テスト
における各部の作動を示すタイムチャートである。
【0087】気密性テストでは、まず、槽内排気手段3
により、滅菌槽2内を減圧する(大気圧Pより低くす
る)。すなわち、吸引ポンプ31を作動(オン)すると
ともに、第1電磁弁11を開状態にする(図6中のマル
a)。第2電磁弁12〜第6電磁弁16は、気密性テス
トの間、閉状態にされる。
【0088】これにより、図6に示すように、滅菌槽2
内の圧力は、次第に降下(低下)する。滅菌槽2内の圧
力が所定の圧力Pまで下がったら、吸引ポンプ31を
停止(オフ)するとともに、第1電磁弁11を閉状態に
して(図6中のマルb)、滅菌槽2内の圧力をPに保
つ。
【0089】このように、滅菌槽2内を圧力Pに減圧
した状態にすると、大気圧Pにある内視鏡10内との
間に圧力差が生じる。内視鏡10にピンホールや亀裂等
が生じて気密性が損なわれている場合には、この圧力差
によって、内視鏡10内の空気が徐々に滅菌槽2内に流
出し、内視鏡10内の圧力が緩やかに低下する(図6参
照)。
【0090】制御手段9は、圧力センサ6aで検出され
た圧力が経時的に漸減している場合には、aの内視鏡1
0の気密性が損なわれているものと判断し、圧力センサ
6aで検出された圧力が変化していない場合には、aの
内視鏡10の気密性が確保されているものと判断する。
【0091】同様に、制御手段9は、圧力センサ6bで
検出された圧力が経時的に漸減している場合には、bの
内視鏡10の気密性が損なわれているものと判断し、内
視鏡10内の圧力が変化していない場合には、bの内視
鏡10の気密性が確保されているものと判断する。
【0092】圧力Pは、特に限定されないが、通常、
大気圧Pより50〜300mmHg低い圧力であるの
が好ましく、大気圧Pより100〜200mmHg低
い圧力であるのがより好ましい。これにより、気密性テ
ストを迅速かつ正確に行うことができるとともに、滅菌
槽2内と内視鏡10内との圧力差によって例えば湾曲部
103の外皮(湾曲ゴム)が膨張、破裂するようなこと
を防止することができる。
【0093】気密性テストの結果、すべて(本実施形態
では、aとbの2つ)の内視鏡10について気密性が確
保されている場合には、オートクレーブ装置1は、後述
する滅菌処理工程に移行する。
【0094】これに対し、気密性テストの結果、少なく
とも1つの(いずれかの)内視鏡10の気密性が損なわ
れていた場合には、オートクレーブ装置1は、滅菌処理
工程に移行せず、滅菌槽2内に水蒸気を供給しない。
【0095】すなわち、本実施形態のオートクレーブ装
置1は、いずれかの内視鏡10について、例えばピンホ
ール、亀裂、接続部のシール不良等が生じて気密性が損
なわれている場合には、これを事前に検出して、水蒸気
の供給を取りやめる。これにより、気密性が損なわれた
内視鏡10内に水蒸気が侵入する事態を回避することが
でき、その結果、内視鏡10の内蔵物の機能低下、損傷
を防止することができる。
【0096】気密性が損なわれた内視鏡10は、ピンホ
ール、亀裂等が生じた部分のみを補修、交換することに
よって再使用することができる。
【0097】特に、本実施形態のオートクレーブ装置1
では、内視鏡10に生じた亀裂、孔等が大きいような場
合であっても、内視鏡10内に全く水蒸気が侵入するこ
とがないので、内視鏡10の内蔵物の機能低下、損傷を
より確実に防止することができる。
【0098】気密性が損なわれた内視鏡10があった場
合、気密性テストの終了後は、第4電磁弁14および第
5電磁弁15を開状態として、滅菌槽2内および各内視
鏡10内を大気圧Pに戻す。
【0099】また、気密性が損なわれた内視鏡10があ
った場合、アラーム71で警報音を発するとともに、表
示部72で「漏れ発生」の文字を表示して、その旨を報
知する。これにより、異常の発生を速やかに知らせるこ
とができる。
【0100】さらに、aの内視鏡10の気密性が損なわ
れている場合には、表示ランプ73aを点灯し、bの内
視鏡10の気密性が損なわれている場合には、表示ラン
プ73bを点灯する。すなわち、気密性が損なわれた内
視鏡10を特定する情報をも報知する。これにより、い
ずれの内視鏡10で気密性が損なわれているかを知るこ
とができるので、気密性が損なわれた内視鏡10につい
ては滅菌槽2から取り出して修理に回し、残りの内視鏡
10については滅菌処理を続行することができる。
【0101】なお、アラーム71は、音声を発すること
によって報知するものであってもよい。また、表示部7
2は、異常がない場合にも、その旨を表示するものであ
ってもよい。また、表示ランプ73a(表示ランプ73
b)は、例えば、気密性テストの結果、a(b)の内視
鏡10の気密性が確保されている場合には、緑色に点灯
し、気密性が損なわれている場合には、赤色に点灯する
ようなものであってもよい。
【0102】本実施形態では、前述したように、連通部
5a、5bのいずれかを使用しない場合(1つだけの内
視鏡10を滅菌する場合)には、操作者がスイッチ87
aまたはスイッチ87bをオンしてその旨を入力する必
要があるが、以下に説明するような方法により、気密性
テストと同時に、各連通部5a、5bに対する内視鏡1
0の接続の有・無を自動的に検出することもできる。
【0103】図2のように連通部5bに内視鏡10が接
続されていない場合を例に説明する。連通部5aには、
内視鏡10が接続されているため、気密性テストにおい
て滅菌槽2内を減圧したとき、圧力センサ6aで検出さ
れる圧力は、大気圧Pのまま変化しない(aの内視鏡
10の気密性が保たれている場合)か、または、緩やか
に漸減する(aの内視鏡10の気密性が損なわれている
場合)かのいずれかである。
【0104】これに対し、気密性テストにおいて滅菌槽
2内を減圧したとき、連通部5b内の空気は、コネクタ
53bから抵抗なく滅菌槽2内に流出していくため、連
通部5b内の圧力、すなわち圧力センサ6bで検出され
る圧力は、滅菌槽2内とほぼ同様に速いスピードで低下
していく。
【0105】よって、圧力センサ6bで検出される圧力
が低下(変化)する速さが所定値よりも速い場合には、
連通部5bに内視鏡10が接続されていないと検出する
ことができる。逆に、連通部5aに内視鏡10が接続さ
れていない場合にも、同様にして、これを検出すること
ができる。
【0106】このようにして、各圧力センサ6a、6b
で検出された圧力の変化に基づいて、各連通部5a、5
bに対する内視鏡10の接続の有・無を検出することが
できる。この場合、圧力センサ6a、6bは、連通部5
a、5bに対する内視鏡10の接続の有・無を自動的に
検出する内視鏡検出手段ともなるものである。
【0107】連通部5b(または連通部5a)に内視鏡
10が接続されていないことが検出されたら、制御手段
9により、第8電磁弁18(または第7電磁弁17)が
自動的に閉状態とされる。これにより、前記と同様に、
圧力センサ6b(または圧力センサ6a)が実質的に無
効になり、気密性テストにおいて、内視鏡10の接続さ
れていない圧力センサ6b(または圧力センサ6a)か
らの入力によって、誤作動を生じることが防止される。
なお、この場合、第7電磁弁17および第8電磁弁18
は、制御手段9に電気的に接続し、制御手段9の制御に
より作動するようにしておく。
【0108】このように、各連通部5a、5bに対する
内視鏡10の接続の有・無を自動的に検出するようにし
た場合には、スイッチ87a、87bが不要になり、操
作が容易になるとともに、スイッチ87a、87bの押
し間違いによるミスも防止することができる。このよう
な利便性は、滅菌槽2に収容可能な(同時に滅菌でき
る)内視鏡10の個数が多いものの場合には、特に顕著
である。
【0109】なお、内視鏡10が接続されていないこと
が検出された場合に圧力センサ6b(または圧力センサ
6a)を実質的に無効にする方法としては、第8電磁弁
18(または第7電磁弁17)を閉じることのような機
械的な方法に限らず、電気的またはソフトウェア的な方
法であってもよい。例えば、連通部5bに内視鏡10が
接続されていないことが検出された場合、圧力センサ6
bからの入力信号を制御手段9が無視するような制御を
行うことにより、気密性テストにおける誤作動を同様に
防止することができる。
【0110】また、各連通部5a、5bに対する内視鏡
10の接続の有・無を自動的に検出する動作は、気密性
テストと別個に行ってもよい。また、滅菌槽2内を加圧
した状態として行ってもよい。
【0111】また、気密性テストは、各内視鏡10内を
排気・減圧した後、各内視鏡10内の圧力が上昇するか
どうかを検出することによって行うようなものや、各内
視鏡10内に空気を送り込んで内圧を高めた後、その内
圧が低下するかどうかを検出することによって行うよう
なものなどであってもよい。すなわち、気密性テスト
は、滅菌槽2内と各内視鏡10内との間に圧力差を生じ
させた状態における各内視鏡10内の圧力変化を検出す
ることによって行うものであればいかなるものでもよ
い。
【0112】また、気密性テストは、滅菌槽2内への水
蒸気の供給を開始してから、内視鏡10内の圧力が漸増
するのが検出された場合に、当該内視鏡10の気密性が
損なわれているものと判断し、水蒸気の供給を直ちに中
止するようなものであってもよい。ただし、この場合に
は、気密性が損なわれた内視鏡10の内部には、若干の
水蒸気が侵入することとなるので、本実施形態のような
気密性テストがより好ましい。
【0113】[3]前述したように、気密性テストの結
果、すべての内視鏡10の気密性が確保されている場合
には、オートクレーブ装置1は、以下に述べるような滅
菌処理工程を行う。
【0114】図7は、滅菌処理工程における各部の作動
を示すタイムチャートである。滅菌処理工程では、ま
ず、滅菌槽2内および各内視鏡10内が排気、減圧され
る。すなわち、吸引ポンプ31を作動するとともに、第
1電磁弁11および第2電磁弁12が開状態、第3電磁
弁13〜第6電磁弁16が閉状態とされる(図7中の
)。
【0115】これにより、滅菌槽2内および各内視鏡1
0内は、同期的に圧力が低下し、所定の圧力Pとなる
まで減圧される。このときの圧力Pは、特に限定され
ないが、通常、大気圧Pよりも600mmHg程度以
上低い圧力であるのが好ましく、例えば、大気圧P
りも740mmHg程度低い圧力とすることができる。
【0116】滅菌槽2内および各内視鏡10内の圧力が
になったら、減圧を終了し、滅菌槽2内に水蒸気を
供給して滅菌を行う。すなわち、吸引ポンプ31を停止
するとともに、第1電磁弁11および第2電磁弁12を
閉状態、第3電磁弁13を開状態とする(図7中の
)。
【0117】これにより、蒸気発生部41で発生した水
蒸気が滅菌槽2内に供給、充填される。この水蒸気の圧
力Pは、特に限定されないが、1.0〜3.0kg/
cm 程度であるのが好ましく、例えば、2.2kg/
cmとすることができる。また、この水蒸気の温度
は、特に限定されないが、100〜200℃程度である
のが好ましく、例えば、135℃とすることができる。
また、滅菌時間は、特に限定されないが、1〜20分程
度であるのが好ましい。
【0118】滅菌槽2内に充填された水蒸気により、各
内視鏡10の外表面、処置具挿通チャンネルの内面等が
消毒、滅菌される。なお、各内視鏡10内(内部空間)
は、滅菌・乾燥の間、圧力Pの減圧状態に保たれる。
【0119】滅菌が終了したら、第3電磁弁13を閉状
態として水蒸気の供給を停止するとともに、第6電磁弁
16を開状態として滅菌槽2内の水蒸気を排出する(図
7中の)。
【0120】滅菌槽2内の圧力が大気圧Pまで降下し
たら、槽内排気手段3を作動して、滅菌槽2内の水蒸気
をさらに排出する(真空乾燥)。すなわち、吸引ポンプ
31を作動するとともに、第1電磁弁11を開状態、第
6電磁弁16を閉状態とする(図7中の)。これによ
り、滅菌槽2内は、圧力Pの減圧状態となり、乾燥さ
れる。
【0121】真空乾燥の後は、パルス乾燥を行う。この
パルス乾燥では、まず、第1電磁弁11を閉状態、第4
電磁弁14を開状態とする(図7中の)。これによ
り、槽内給気流路83を通って外気が滅菌槽2内に流入
する。滅菌槽2内の圧力がPまで上昇したところで、
第1電磁弁11を開状態、第4電磁弁14を閉状態とす
る。これにより、滅菌槽2内に流入した外気が排出さ
れ、滅菌槽2内の圧力がP まで降下する。
【0122】この後、第1電磁弁11と第4電磁弁14
との開・閉を交互に2〜10サイクル程度繰り返す。こ
れにより、滅菌槽2内の水蒸気が完全に排出されて外気
に換気され、滅菌槽2内および各内視鏡10が乾燥す
る。
【0123】前記圧力Pは、特に限定されないが、大
気圧Pとほぼ同じ〜大気圧Pより300mmHg程
度低い圧力であるのが好ましく、例えば、大気圧P
り150mmHg程度低い圧力とすることができる。
【0124】パルス乾燥が終了したら、吸引ポンプ31
を停止するとともに、第1電磁弁11を閉状態、第4電
磁弁14および第5電磁弁15を開状態とする(図7中
の)。これにより、滅菌槽2内および各内視鏡10内
に外気が流入し、それぞれの内圧が大気圧Pまで上昇
する。これで、オートクレーブ装置1の滅菌処理工程が
完了する。
【0125】以上、本発明のオートクレーブ装置を図示
の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定
されるものではなく、オートクレーブ装置を構成する各
部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換
することができる。
【0126】例えば、各連通部に対する内視鏡の接続の
有・無をそれぞれ検出する内視鏡検出手段としては、例
えば、連通部のコネクタにセンサを設け、このセンサで
内視鏡が接続されたのを直接検出するようなものであっ
てもよい。
【0127】また、本発明のオートクレーブ装置は、3
つ以上の内視鏡を滅菌槽内に収容して同時に滅菌するこ
とができるものであってもよいことは前述した通りであ
る。
【0128】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、複
数の内視鏡を同時に滅菌することができ、滅菌作業の高
効率化、時間短縮を図ることができる。
【0129】また、各内視鏡の気密性を調べる気密性テ
ストを行うよう作動するようにした場合には、例えばピ
ンホール、亀裂、接続部のシール不良等が生じて内視鏡
の気密性が損なわれている場合であっても、内視鏡内に
水蒸気が侵入するのを防止することができる。よって、
内視鏡の内蔵物の機能低下、損傷を防止することができ
る。
【0130】また、複数の内視鏡のそれぞれに対して、
連通部と内視鏡内圧検出手段とを設けた場合には、気密
性テストにおいて、いずれの内視鏡の気密性が損なわれ
ているかをも検出することができるなど、オートクレー
ブ装置に多様な機能を付加することができる。
【0131】また、各連通部に対する内視鏡の接続の有
・無をそれぞれ検出する手段を設けた場合には、操作の
容易化、操作ミスの防止を図ることができる。特に、滅
菌槽に収容可能な(同時に滅菌できる)内視鏡の個数が
多いものの場合には、この効果は、顕著に発揮される。
【0132】また、内視鏡が接続されていない連通部が
あることが検出されたときに、対応する内視鏡内圧検出
手段を実質的に無効にするよう作動するようにした場合
には、使用しない連通部がある場合であっても、気密性
テストにおける誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオートクレーブ装置の実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示すオートクレーブ装置における滅菌槽
内に内視鏡が収容された状態(内視鏡を1つだけ収容し
た状態)を示す平面図である。
【図3】図1に示すオートクレーブ装置における連通管
と内視鏡とを接続するコネクタの縦断面図である。
【図4】図1に示すオートクレーブ装置の正面図であ
る。
【図5】図1に示すオートクレーブ装置のフロントパネ
ルの正面図である。
【図6】気密性テストにおける各部の作動を示すタイム
チャートである。
【図7】滅菌処理工程における各部の作動を示すタイム
チャートである。
【符号の説明】
1 オートクレーブ装置 11 第1電磁弁 12 第2電磁弁 13 第3電磁弁 14 第4電磁弁 15 第5電磁弁 16 第6電磁弁 17 第7電磁弁 18 第8電磁弁 2 滅菌槽 3 槽内排気手段 31 吸引ポンプ 32 槽内排気流路 4 水蒸気供給手段 41 蒸気発生部 42 給蒸流路 5a、5b 連通部 51a、51b 連通管 53a、53b コネクタ 531 係合溝 532 凸部 533 Oリング 6a、6b 圧力センサ 7 報知手段 71 アラーム 72 表示部 73a、73b 表示ランプ 81a、81b 内視鏡内排気流路 82a、82b 内視鏡内給気流路 83 槽内給気流路 84 排蒸流路 85 フロントパネル 851 スタートボタン 86 メインスイッチ 87a、87b スイッチ 9 制御手段 10 内視鏡 101 挿入部可撓管 102 操作部 103 湾曲部 104 光源差込部 105 接続部可撓管 110 コネクタ 111 内筒部材 112 外筒部材 113 弁体 114 コイルバネ 115 Oリング 116 開口 117 内面 118 係合ピン

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡を収容して密閉し得る滅菌槽と、
    前記滅菌槽内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段とを有
    し、前記内視鏡を水蒸気滅菌するオートクレーブ装置で
    あって、 前記滅菌槽に複数の前記内視鏡を収容して滅菌可能であ
    ることを特徴とするオートクレーブ装置。
  2. 【請求項2】 前記滅菌槽内に収容する複数の前記内視
    鏡のそれぞれに対し、前記内視鏡と接続可能であり、前
    記内視鏡と接続した状態でその内部空間が前記内視鏡内
    と連通する連通部が設けられており、 前記各連通部には、接続された前記内視鏡内の圧力を検
    出する内視鏡内圧検出手段がそれぞれ設けられている請
    求項1に記載のオートクレーブ装置。
  3. 【請求項3】 前記各連通部にそれぞれ前記内視鏡内圧
    検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けられてお
    り、使用時に前記内視鏡を接続しない前記連通部がある
    場合には、当該連通部の前記内視鏡内圧検出手段への流
    路を前記遮断手段により遮断可能である請求項2に記載
    のオートクレーブ装置。
  4. 【請求項4】 前記滅菌槽内と前記各内視鏡内との間に
    圧力差を生じさせた状態における前記各内視鏡内の圧力
    変化を前記各内視鏡内圧検出手段でそれぞれ検出するこ
    とにより、前記各内視鏡の気密性を調べる気密性テスト
    を行い、該気密性テストの結果、前記内視鏡の少なくと
    も1つの気密性が損なわれている場合には、前記滅菌槽
    内への水蒸気の供給をやめるよう作動する請求項2また
    は3に記載のオートクレーブ装置。
  5. 【請求項5】 前記滅菌槽内を排気・減圧する槽内排気
    手段を有し、 前記気密性テストは、前記槽内排気手段により前記滅菌
    槽内を減圧状態とし、前記内視鏡内圧検出手段で検出さ
    れた圧力が経時的に漸減するのが検出された場合には、
    対応する前記内視鏡の気密性が損なわれているものとす
    る請求項4に記載のオートクレーブ装置。
  6. 【請求項6】 前記気密性テストの結果、気密性が損な
    われた前記内視鏡がある場合、その旨および当該内視鏡
    を特定する情報を報知する報知手段を有する請求項4ま
    たは5に記載のオートクレーブ装置。
  7. 【請求項7】 前記各連通部に対する前記内視鏡の接続
    の有・無をそれぞれ検出する内視鏡検出手段を有する請
    求項4ないし6のいずれかに記載のオートクレーブ装
    置。
  8. 【請求項8】 前記滅菌槽内を減圧または加圧した状態
    における前記各内視鏡内圧検出手段で検出された圧力の
    変化に基づいて、前記各連通部に対する前記内視鏡の接
    続の有・無をそれぞれ検出するよう作動する請求項4な
    いし7のいずれかに記載のオートクレーブ装置。
  9. 【請求項9】 前記各連通部に対する前記内視鏡の接続
    の有・無をそれぞれ検出する際、前記滅菌槽内を減圧ま
    たは加圧した状態における前記内視鏡内圧検出手段で検
    出される圧力の変化が所定値より速い場合には、当該内
    視鏡内圧検出手段に対応する前記連通部に前記内視鏡が
    接続されていないものと判別する請求項8に記載のオー
    トクレーブ装置。
  10. 【請求項10】 前記内視鏡が接続されていない前記連
    通部があることが検出された場合、前記気密性テストに
    おいて、対応する前記内視鏡内圧検出手段を実質的に無
    効にするよう作動する請求項7ないし9のいずれかに記
    載のオートクレーブ装置。
  11. 【請求項11】 前記各連通部にそれぞれ前記内視鏡内
    圧検出手段への流路を遮断可能な遮断手段が設けられて
    おり、前記内視鏡が接続されていない前記連通部がある
    ことが検出された場合、当該連通部の前記内視鏡内圧検
    出手段への流路を前記遮断手段により遮断するよう作動
    する請求項7ないし10のいずれかに記載のオートクレ
    ーブ装置。
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