JP4799825B2 - レーザ照射方法 - Google Patents

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本発明はレーザビームの照射方法およびそれを行うためのレーザ照射装置(レーザと該レーザから出力されるレーザビームを被照射体まで導くための光学系を含む装置)、並びに半導体装置の作製方法に関する。
近年、ガラス等の絶縁基板上に形成された非晶質半導体膜を結晶化させ、結晶構造を有する半導体膜(以下、結晶性半導体膜という)を形成する技術が広く研究されている。結晶化法としては、ファーネスアニール炉を用いた熱アニール法や、瞬間熱アニール法(RTA法)、又はレーザアニール法などが検討されている。結晶化に際してはこれらの方法の内、いずれか一つまたは複数を組み合わせて行うことが可能である。
結晶性半導体膜は、非晶質半導体膜と比較し、非常に高い移動度を有する。このため、この結晶性半導体膜を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、例えば、1枚のガラス基板上に、画素部用、または、画素部用と駆動回路用のTFTを形成したアクティブマトリクス型の液晶表示装置等に利用されている。
通常、ファーネスアニール炉で非晶質半導体膜を結晶化させるには、600℃以上で10時間以上の熱処理を必要としていた。この結晶化に適用できる基板材料は石英であるが、石英基板は高価で、特に大面積に加工するのは非常に困難であった。生産効率を上げる手段の1つとして基板を大面積化することが挙げられ、安価で大面積基板に加工が容易なガラス基板上に半導体膜を形成する研究がなされる理由はこの点にある。近年においては一辺が1mを越えるサイズのガラス基板の使用も考慮されるようになっている。
前記研究の1つの例として、特開平7-183540号公報に開示されている金属元素を用いる熱結晶化法は、従来問題とされていた結晶化温度を低温化することを可能としている。その方法は、非晶質半導体膜にニッケルまたは、パラジウム、または鉛等の元素を微量に添加し、その後550℃にて4時間の熱処理で結晶性半導体膜の形成を可能にしている。550℃であれば、ガラス基板の歪み点温度以下であるため、変形等の心配のない温度である。
一方、レーザアニール法は、基板の温度をあまり上昇させずに、半導体膜に選択的、局所的に高いエネルギーを与えることが出来るため、基板に殆ど熱的損傷を与えない。したがって、歪み点温度の低いガラス基板には勿論、プラスチック基板等にも用いることが出来る点で注目されている技術である。また、レーザアニール法は、輻射加熱或いは伝導加熱を利用するアニール法と比較して処理時間を大幅に短縮することが可能である。
なお、ここでいうレーザアニール法とは、半導体基板又は半導体膜に形成された損傷層やアモルファス層を再結晶化する技術や、基板上に形成された非晶質半導体膜を結晶化させる技術を指している。また、半導体基板又は半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術も含んでいる
レーザアニール法の一例は、エキシマレーザに代表されるパルスレーザ光を、照射面において、数cm角の四角いスポットや、長さ100mm以上の線状となるように光学系にて加工し、レーザ光の照射位置を被照射体に対し相対的に移動させて、アニールを行う方法である。なお、ここでいう「線状」は、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形(もしくは長楕円形)を意味する。例えば、アスペクト比が2以上(好ましくは10〜10000)のもの指すが、照射面における形状が矩形状であるレーザ光(矩形状ビーム)に含まれることに変わりはない。なお、線状とするのは被照射体に対して十分なアニールを行うためのエネルギー密度を確保するためであり、矩形状や面状であっても被照射体に対して十分なアニールを行えるのであれば構わない。
このようにして作製される結晶性半導体膜は、複数の結晶粒が集合して形成されており、その結晶粒の位置と大きさはランダムなものである。ガラス基板上に作製されるTFTは素子分離のために、前記結晶性半導体を島状のパターニングに分離して形成している。その場合において、結晶粒の位置や大きさを指定して形成する事はできなかった。結晶粒内と比較して、結晶粒の界面(結晶粒界)は非晶質構造や結晶欠陥などに起因する再結合中心や捕獲中心が無数に存在している。この捕獲中心にキャリアがトラップされると、結晶粒界のポテンシャルが上昇し、キャリアに対して障壁となるため、キャリアの電流輸送特性を低下することが知られている。チャネル形成領域の半導体膜の結晶性は、TFTの特性に重大な影響を及ぼすが、結晶粒界の影響を排除して単結晶の半導体膜で前記チャネル形成領域を形成することはほとんど不可能であった。
レーザアニールに用いられるレーザはその発振方法により、パルス発振と連続発振(CW)の2種類に大別される。近年では、半導体膜の結晶化においてパルス発振のレーザよりも連続発振のレーザを用いるほうが、半導体膜内に形成される結晶の粒径が大きくなることが見出されている。半導体膜内の結晶粒径が大きくなると、該半導体膜を用いて形成されるTFTチャネル領域に入る粒界の数が減るので移動度が高くなり、より高性能のデバイスの開発に利用できる。そのため、連続発振のレーザはにわかに脚光を浴び始めている。
半導体または半導体膜のレーザアニールを行う際に、レーザ発振器から発せられたレーザビームを被照射面においてアスペクト比が大きい長方形状となるように光学系で加工して、ビームスポットを被照射面に対して走査させる方法が知られている。上記の方法によって基板へのレーザビームの照射を効率的に行うことができ、量産性を高めることができるため、工業的に好んで使用される(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−195357号公報
基板上に成膜された半導体膜のレーザアニールを効率的に行うため、連続発振のレーザ発振器から射出されたレーザビームを、照射面におけるビームスポットの形状が線状になるよう光学系を用いて加工し、半導体膜に照射する方式が用いられている。線状のビームスポットの短幅方向に基板を設置した走査ステージを移動させ、半導体膜のレーザアニールを行う方法がよく用いられる。連続発振のレーザにより形成できるビームスポットのサイズは極めて小さく、半導体膜に吸収される波長域を持つレーザ発振器の中でも、最大出力に近い10Wのグリーンレーザを用いたとしても、そのサイズは500μm×20μm程度の長楕円にしかならない。このようなサイズのビームスポットを被照射面上で、前後左右に動かすことで前記被照射面上の必要な部分に対しレーザアニールを行う。
図1にビームスポット101の半導体膜における照射跡を示す。半導体膜における前記ビームスポットの照射跡には大きく分類して、2つの結晶状態が形成される。領域A及びCには、パルス発振のエキシマレーザでレーザ結晶化を行った場合に形成される結晶に似た状態の結晶粒が形成され、領域Bには結晶粒径が前記パルス発振のレーザで結晶化した場合と比較して非常に大きい結晶状態(以下この状態を、大粒径と呼ぶ)が形成される。
より具体的には、領域Bに形成される長結晶粒は、短辺が数μm、長辺が数十〜数百μmのレーザの走査方向に長い結晶粒であり、領域Bの中に大粒径結晶が無数に敷き詰められた状態で形成される。それに対し、領域A及びCに形成される結晶は、長辺が数μm以下の結晶粒や直径1μm程度の結晶粒であり、大粒径結晶に比べ非常に小さな結晶粒である。領域A及びCは、そのような小さな結晶粒の集合体として形成される。領域A及びCに形成された小さな結晶粒はパルス発振のエキシマレーザでレーザ結晶化を行った場合に形成される結晶に似た状態の結晶粒と言える。以下、パルス発振のエキシマレーザでレーザ結晶化を行った場合に形成される結晶に似た状態の結晶粒が形成される領域を結晶性不良領域と呼ぶ。
半導体膜内の結晶粒径が大きくなると、前記半導体膜を用いて形成されるTFTのチャネル領域における粒界の数が減るので移動度が高くなる。また、結晶性不良領域に形成されるTFTの移動度は、大粒径領域に形成されるTFTの移動度よりも大きく劣る。つまり、大粒径領域に形成されるTFTと、結晶性不良領域に形成されるTFTの電気特性には大きな差異が生じる。したがって、半導体膜に形成される結晶性不良領域はできる限り小さくすることが求められる。
そこで、上記結晶性不良領域を可能な限り小さくするために、照射面である基板の上方にスリットを配置し、光学系によって加工された長方形状のビームの内、エネルギー密度が結晶性不良領域の形成に寄与する部分を除去し、照射面上には大粒径の形成に必要なエネルギー密度をもつビームのみが到達するようにする。
上記方法で、半導体膜のレーザアニールを行ったところ、予想通り大粒径領域の両端に形成される結晶性不良領域を大きく低減することができた。ただし、レーザビームがスリットを通過したために、レーザビームが回折現象を起こし、レーザ照射跡の結晶状態は回折縞を反映した縞状の分布を持っていた。
本発明は、照射面におけるエネルギー密度が結晶性不良領域の形成に相当する部分を照射面手前において切り取ることで、大粒径領域の両端に形成される結晶性不良領域を可能な限り小さくし、かつ前記回折縞による結晶状態の不均一性を抑え、レーザ照射跡全面の大粒径化により、照射跡全面をより均一な結晶状態にすることを提供するものである。
連続発振のレーザによる半導体膜の結晶化工程においては、少しでも生産性を上げるためにレーザビームを照射面において長い楕円状に加工し、楕円状のレーザビーム(以下楕円ビームと称する。)の短径方向に走査させ、半導体膜を結晶化させることが盛んに行われている。加工後のレーザビームの形状が楕円状になるのは、元のレーザビームの形状が円形もしくはそれに近い形状であるからである。あるいは、レーザビームの元の形状が長方形状であればそれをシリンドリカルレンズなどで1方向に拡大して長い長方形状に加工し同様に用いても良い。本明細書中では、楕円ビームと長方形状のビームを総称して、長いビームと呼ぶ。
本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の構成は、可視光以下の波長を出力する連続発振の第1のレーザ発振器と、第1のレーザ発振器から射出される第1のレーザビームを照射面において長いビームに加工する手段と、長いビームの長径方向における両端部分を照射面手前において切り取る手段と、基本波を出力する連続発振の第2のレーザ発振器と、第2のレーザ発振器から射出される第2のレーザビームを、照射面において第1のレーザビームが照射される領域の一部又は全てを含む範囲に第1のレーザビームと同時に照射する手段と、第1のレーザビーム及び第2のレーザビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、第1のレーザビーム及び第2のレーザビームに対して照射面を相対的に第2方向に移動させる手段とを有するレーザ照射装置であることを特徴としている。また、第1方向と第2方向は互いに直交することを特徴とする。
本発明において、第1のレーザ発振器と第2のレーザ発振器とを同時に使う理由は以下のとおりである。まず、半導体膜に十分吸収される波長域(通常は、可視光以下)で、半導体膜の一部を溶融させる。次に、連続発振の可視光以下のレーザと比較して出力が10倍以上得られる例えば出力1000W以上の連続発振の基本波(例えば、Nd:YAGレーザの基本波)を溶融した半導体膜に照射しながら、半導体膜を可視光以下の波長レーザ及び基本波レーザに対し相対的に走査させる。
基本波は、通常半導体膜にはほとんど吸収されないが、半導体膜が溶融状態となると、吸収係数が飛躍的に高まり、十分な吸収が得られる。長いビームより幅の大きい基本波を同時に照射することにより、長いビームを単独で照射した場合と比較し、溶融時間を長くすることで、レーザ照射により供給された熱が半導体膜内の溶融領域において均一化され、レーザ照射跡を均一な大粒径状態に成長させることが可能となる。
上記発明の構成において、第1のレーザビームまたは第2のレーザビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、固体レーザとして、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、GdVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、第1のレーザビームは、可視光線とするため非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。基本波ですでに可視光線であるものは、そのまま使用すればよい。非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、第1のレーザビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。さらには、ビーム幅をより細く集光できることから、より長いビームが得られる。これにより、より効率のよいレーザアニールが可能となる。
なお、レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、レーザ光の入射角度φは、入射面に含まれる短辺または長辺の長さがW、照射面に設置され、かつ、レーザ光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。
なお、レーザビームの軌跡が、入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。
以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットのエネルギーはビームスポットの端に近づくに従い減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。この議論は、第1のレーザビームに対しても、第2のレーザビームに対しても成り立ち両方とも上記不等式を満たしているほうが好ましいが、エキシマレーザのように極端にコヒーレント長の短いレーザに関しては、上記不等式を満たさなくても問題はない。
また、基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。ガラス基板として、バリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板が挙げられる。また、可撓性基板とは、PET、PES、PEN、アクリルなどからなるフィルム状の基板のことであり、可撓性基板を用いて半導体装置を作製すれば、軽量化が見込まれる。可撓性基板の表面、または表面および裏面にアルミ膜(AlON、AlN、AlOなど)、炭素膜(DLC(ダイヤモンドライクカーボン)など)、SiNなどのバリア層を単層または多層にして形成すれば、耐久性などが向上するので望ましい。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
また、本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の構成は、可視光線以下の波長である連続発振の第1のレーザビームを照射面において長いビームに加工し、長いビームの長径方向における両端を照射面手前において切り取り、連続発振である基本波の第2のレーザビームを、照射面において第1のレーザビームが照射される領域の一部又は全てを含む範囲に第1のレーザビームと同時に照射しながら、長いビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させるレーザ照射方法である。
上記発明の構成において、第1のレーザビームまたは第2のレーザビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、固体レーザとして、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、GdVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、第1のレーザビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、第1のレーザビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げ、さらには長いビームをより長くできるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、レーザビームの入射角度φは、入射面に含まれる短辺または長辺の長さがW、照射面に設置され、かつ、レーザビームに対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。
なお、レーザビームの軌跡が、入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長辺方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。この議論は、第1のレーザビームに対しても、第2のレーザビームに対しても成り立ち両方とも上記不等式を満たしているほうが好ましいが、エキシマレーザのように極端にコヒーレント長の短いレーザに関しては、上記不等式を満たさなくても問題はない。
また、基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
また、本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の構成は、基板上に非晶質半導体膜を形成する工程と、可視光以下の波長である連続発振の第1のレーザビームを発生させる工程と、第1のレーザビームを照射面において長いビームに加工する工程と、非晶質半導体膜の表面を照射面に一致させる工程と、長いビームの内、非晶質半導体膜におけるエネルギー密度が結晶性不良領域の形成に寄与する部分を照射面手前において切り取る工程と、連続発振で基本波である第2のレーザビームを発生させる工程と、第2のレーザビームを照射面において第1のレーザビームが照射される領域の一部又は全てを含む範囲に第1のレーザビームと同時に照射しながら、長いビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させる工程と、第1のレーザビーム及び第2のレーザビームに対して照射面を相対的に第2方向に移動させる工程とを有することを特徴とする。また、第1方向と第2方向は互いに直交することを特徴とする。
上記発明の構成において、第1のレーザビームまたは第2のレーザビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、固体レーザとして、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、第1のレーザビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、第1のレーザビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げ、さらには長いビームをより長くできるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、レーザ光の入射角度φは、入射面に含まれる短辺または長辺の長さがW、照射面に設置され、かつ、レーザ光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。
なお、レーザビームの軌跡が、入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長辺方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。この議論は、第1のレーザビームに対しても、第2のレーザビームに対しても成り立ち両方とも上記不等式を満たしているほうが好ましいが、エキシマレーザのように極端にコヒーレント長の短いレーザに関しては、上記不等式を満たさなくても問題はない。
また、基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
本発明により、連続発振のレーザを用いた半導体膜のレーザアニールにおいて、結晶性不良領域をかぎりなく小さくし、かつレーザ照射跡全面を均一に大粒径化することが可能となる。また、本発明により、半導体膜全面を均一に大粒径化することが可能となる。本発明を、低温ポリシリコンTFTの量産ラインに適用すれば、動作特性及び信頼性が高く、特性のバラツキを低減したTFTを効率良く生産することができる。
(実施の形態1)
本発明が提示するレーザ照射装置の実施形態について図2を用いて説明する。なお、図2(b)は、図2(a)において照射面と直交し、レーザビームの入射位置を含む位置の断面図を表す。まず、連続発振の最大出力10Wのレーザ発振器201(LD励起固体Nd:YVO4レーザ、第2高調波、波長532nm)を用意する。前記レーザ発振器は、TEM00の発振モードで、非線形光学素子により第2高調波に変換されている。特に第2高調波に限定する必要はないがエネルギー効率の点で、第2高調波の方が、さらに高次の高調波と比較して優れている。なお、図2では1つのレーザ発振器201を設けている例について示しているが、本発明のレーザ照射装置が有するレーザ発振器はこの数に限定されない。レーザ発振器から出力される各レーザ光のビームスポットを互いに重ね合わせ、1つのビームスポットとして用いても良い。
出力を6.5Wに設定した前記レーザ発振器201から射出されたレーザビーム212を、ミラー202により水平に置かれた凸レンズ203に入射させる。ここで、前記凸レンズへのレーザビームの入射角度は基板裏面との反射光とが干渉しないよう20°とした。本実施の形態では入射角度を20°としたが、適宜変更してもよい。なお、前記凸レンズ203は、曲率10.38mm、厚さ5.2mm、材質はBK7(登録商標)のものを用い、レンズ下面が平面となるようにかつレンズ下面と半導体膜205の距離が約15mmになるよう配置した。
前記凸レンズ203を通過したレーザビーム212は半導体膜205の上方0.5mmに配置されたスリット204により、ビームスポットの一部を切り取られる。ここでスリットは、スリット間隔が560μm、スリット中心が光軸中心になるように配置した。これにより、照射面上には、スリット204がない場合に大粒径領域の両端に形成される結晶性不良領域を形成するビーム部分が切り取られ、かつ回折の効果を受けたビームが形成される。
次に、出力300Wの連続発振の基本波レーザ発振器206( Nd:YAGレーザ、波長1.064μm)を用意する。前記レーザ発振器206に接続されたφ300μmの光ファイバー207から射出されたレーザビーム213は、1倍の投影レンズ208によって照射面205上のレーザビーム212が照射された領域に重なるように照射する。なお、ここでレーザビーム213は照射面に対して入射角が約50°になるように入射し、照射面205上において約300μm×500μmのビームスポットとする。ビームスポットが楕円状になるのは、レーザビームの照射面に対する入射角が0°でないからである。これにより、合成されたビーム211が半導体膜205に照射され、半導体膜には、幅が220μmの均一な大粒径状態が形成される。
波長が1μm程度の基本波は通常の半導体薄膜にはほとんど吸収されず効率が悪いが、第2高調波を同時に用いると、第2高調波により溶かされた半導体薄膜に基本波がよく吸収されて、より半導体膜のアニール効率が良くなる。すなわち、半導体膜の液化による吸収係数の上昇を利用することで、基本波を本工程に採用できるようにする。その効果は、半導体膜の急激な温度変化を抑えることや、出力の小さい第2高調波のレーザビームのエネルギーの補助などである。
第2高調波のレーザビーム212がスリットを通過し、回折を受けたビームが照射された領域に、図5(a)が図示するように、基本波のレーザビーム213を照射することで、前記レーザビーム212を単独で照射した場合と比較して、溶融時間を長くすることができ、その結果、レーザ照射により供給される熱が熱伝導により半導体膜内の溶融領域において均一化され、レーザ照射跡を均一な大粒径状態に成長させることが可能となる。なお、図5(a)における斜線部は溶融状態を表す。また、スリット幅に対してビームスポットの長径方向の幅が小さいのは、レーザビームがスリット204から照射面205に到達するまでにレンズによって集光されているためである。
図5(b)で図示されているように、第2高調波のみを照射した場合、レーザビームが照射された領域、走査方向にして約10μmのみが溶融するため、溶融時間が短く、熱伝導による熱の均一化は起こりにくい。一方、図5(a)に図示されるよう、基本波と第2高調波を同時に照射した場合、第2高調波のみを照射したときに比べて、走査方向における溶融領域の幅が10倍以上に広がっており、熱が均一化する時間が長くなり、均一な大粒径状態を形成することができる。なお、ここで基本波のレーザビーム213は、半導体膜が蒸発しないパワーを適宜決定する必要がある。なお、識別を容易にするため図5中の符号は図2と同じものを使った。
基本波は、高調波とは異なり波長変換のための非線形光学素子を用いる必要がなく、非常に大出力なレーザビーム、例えば高調波の100倍以上のエネルギーをもつもの、を得ることが可能である。非線形光学素子の対レーザの耐力が非常に弱いために、このようなエネルギー差が生じる。また、高調波を発生させる非線形光学素子は変質しやすく、固体レーザの利点であるメンテフリーの状態を長く保てないなどの欠点がある。よって、本発明により基本波で高調波を補助することは、非常に意義のあることと言える。
次に、半導体膜の作製方法の例を示す。前記半導体膜はガラス基板上に形成する。具体的には、厚さ0.7mmのガラス基板の片面に厚さ200nmの酸化窒化シリコンを成膜し、その上に厚さ70nmのa-Si膜をプラズマCVD法にて成膜する。さらに半導体膜のレーザに対する耐性を高めるために、500℃1時間の熱アニールを該半導体膜に対して行う。前記熱アニールの他に、従来技術の項目で述べた金属元素による半導体膜の結晶化を行ってもよい。どちらの膜を使っても、最適なレーザビームの照射条件はほぼ同様である。
ついで、前記半導体膜205に対するレーザの照射の例を示す。レーザ発振器201の出力は最大10W程度であるが、形成されるビームスポットのサイズが比較的小さいためエネルギー密度が十分あり、6.5W程度に出力を落として照射を行う。また、レーザ発振器206の出力は300Wとし、半導体膜205上に合成されたビーム211を形成する。Y軸ロボット210を使って前記短径方向に半導体膜205が成膜された基板を走査させることにより、大粒径領域を形成することができる。走査速度は数十cm/s〜数百cm/s程度が適当であり、ここでは50cm/sとする。
図3に半導体膜全面を大粒径領域とする照射方法を示す。識別を容易にするため図中の符号は図2と同じものを使った。半導体膜が成膜された基板を吸着ステージに固定し、レーザ発振器201及びレーザ発振器206を発振させる。まずY軸ロボット210により走査速度50cm/sにて、半導体膜表面を1筋走査する。前記1筋は図3中において、A1の部分に相当する。図3中、Y軸ロボットにて、往路Am(mは正の整数)の部分をレーザ照射した後、大粒径領域の幅分だけX軸ロボット209を走査方向とは垂直な方向にスライドさせ、復路Bmの部分をレーザ照射する。このような一連の動作を繰り返すことにより、半導体膜全面を大粒径領域とすることができる。なお、大粒径領域の半導体膜の特性は非常に高く特にTFTなどの半導体素子を作製した場合には極めて高い電気移動度を示すことが期待できるが、そのような高い特性が必要でない半導体膜の部分には大粒径領域を形成する必要がない。よって、そのような部分にはレーザビームを照射しない、もしくは大粒径領域を形成しないようにレーザ照射を行ってもよい。大粒径領域を形成しないで効率よく半導体膜をアニールするには、例えば、走査の速度を増加させればよい。例えば、2m/s程度の速度で走査させれば、a-Si膜を結晶化させることができるが、このとき大粒径領域は形成されず、いわゆる一般に言われるp-Si膜が形成される。
(実施の形態2)
本実施形態では、第2高調波を成形して得られる長いビームを幾つか組み合わせ、より長いビームを形成し、さらに、基本波によりエネルギーの補助を施す例を図4に沿って示す。
まず、図示しない連続発振の最大出力10Wのレーザ発振器(LD励起固体Nd:YVO4レーザ、第2高調波、波長532nm)を4台用意する。前記レーザ発振器は、TEM00の発振モードで、共振器にLBO結晶が内蔵されており、第2高調波に変換されている。反射ミラーを幾つか使用することで、鉛直方向から角度βずれた方向にレーザビームの進行方向をそれぞれ変換し、照射面にてほぼ1つに合成されるように4方向から入射させる。なお、ここでは、前記レーザ発振器出力を7Wとした。前記4方向は、それぞれ光軸A、光軸B、光軸C、光軸Dと一致させる。レーザビームの照射位置を含み、照射面と垂直な平面を平面Aとし、光軸Aと光軸B、及び、光軸Cと光軸Dは、平面Aに対し面対称に位置させ、光軸Aと光軸Bとのなす角度、及び、光軸Cと光軸Dの成す角度、をそれぞれ20°とする。また、平面Aと照射面に垂直な平面Bに対して、光軸Aと光軸C、及び、光軸Bと光軸Dを平面Aに対して面対称に位置させ、光軸Aと光軸Bを含む平面Cと、光軸Cと光軸Dを含む平面Dとの成す角度を50°とする。
次に、焦点距離150mmの平凸シリンドリカルレンズ401a、401b、401c、及び401dを、光軸A、光軸B、光軸C、及び光軸Dがそれぞれシリンドリカルレンズ401a〜401dに0°入射させるよう配置する。このとき前記平凸シリンドリカルレンズの集光方向は平面Cまたは平面Dに含まれる方向とする。前記平凸シリンドリカルレンズ401a〜401dと照射面との距離はそれぞれの光軸上で測って110〜120mmの間で調整する。
さらに、焦点距離20mmの平凸シリンドリカルレンズ402a及び402bの母線が、前記平面C及び平面Dにそれぞれ含まれるように配置する。前記母線は、シリンドリカルレンズの曲面部における、シリンドリカルレンズの平面部から最も離れた場所に位置する母線とする。また、前記、平凸シリンドリカルレンズ402a及び402bの平面部と、前記平面C及び平面Dとは、互いにそれぞれ直交するように配置する。前記平凸シリンドリカルレンズ402a、402bと照射面との距離はそれぞれの光軸上で測って約18mmの辺りで調整する。
以上の配置により、長径400μm、短径20μm程度のサイズの長いビームが4つ、照射面において形成される。このままでは、前記照射面において、4つのビームは完全に1つに合成されるので、より長いビームを形成することは出来ないが、各レンズの位置を微調整することで、図4b)に記載したような配置に変換することができる。すなわち、4つ長いビーム407a、407b、407c及び407dの長径を一直線上に配置し、それらを前記直線の方向に互いにずらし合わせることで、長いビームをより長いビームとすることができる。
照射面405の上方にスリット403を配置し、長いビーム407aの片端及び長いビーム407dの片端を切り取る。これにより、大粒径領域の両端に形成される結晶性不良領域は可能な限り小さくすることができる。前記スリット403を配置することで回折の効果が現われ、縞状の分布をもった結晶状態が形成される。なお、長いビーム407aと407b間、及び407bと407c間、並びに407cと407d間はそれぞれの長いビーム間の距離を微調整することにより、半導体膜を大粒径化するに足りるエネルギー密度とすることができる。
次に、出力500Wの連続発振LD励起固体Nd:YAGレーザ(基本波、波長1.064μm)を2台用い、光学系406により300μm×400μmの楕円ビーム408a及び408bを照射面405に形成する。このとき前記長いビーム407a〜407dの内、スリット403の回折効果が現われる部分であるスリット403の近傍に楕円ビーム408a及び408bを形成する。これにより、第2高調波のスリットによる回折効果を基本波によって抑制することが可能となる。
光学系406は、レーザ発振器に接続されたφ300μmの光ファイバーから射出されたレーザビームを、照射面405上に1倍で投影するレンズを用いた。なお、ここでレーザビームは照射面に対して入射角が約50°になるように入射し、照射面405上において約300μm×500μmのビームスポットとする。ビームスポットが楕円状になるのは、レーザビームの照射面に対する入射角が0°でないからである。ここで重要なのは、決して基本波をレーザ発振器に戻してはならないということである。半導体膜の表面は、多少なりとも反射があることから、レーザビームを照射面に対して垂直に入射させることだけはやってはならない。
以上のようにして形成した長いビームを用い、例えば実施形態1で示したX軸用の一軸ロボット209とY軸用の一軸ロボット210などを用いて半導体膜を全面結晶化すればよい。半導体膜は例えば、実施形態1で示した方法にて作製すればよい。本実施形態を用いる利点は、より長いビームが出来ているので処理時間が短く済み、また、ガウシアンライクのエネルギー分布を持つ長いビームを互いにオーバーラップさせて隣接させることでエネルギー分布を長径方向に均一化できるため、比較的温度のムラが抑えられるので好ましい。
レーザビームの照射跡を説明する図。 本発明の手段を説明する図。 発明の実施の形態を説明する図。 発明の実施の形態を説明する図。 発明の実施の形態を説明する図。

Claims (6)

  1. 可視光線以下の波長である連続発振の第1のレーザビームが入射される照射面において、前記第1のレーザビームを楕円状ビームとなるように加工し、基本波である連続発振の第2のレーザビームを前記第1のレーザビームと同時に斜めから照射し、前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームと、前記照射面とを相対的に移動させるレーザ照射方法であって、
    前記第1のレーザビームを、前記照射面の上方に配置された集光レンズとスリットを通し、長径方向の両端を切り取り、前記スリットの幅より小さい幅で前記照射面に照射し、
    前記第2のレーザビームを、前記第1のレーザビームの10倍以上の出力で出力し、前記スリットを通し、前記照射面において前記第1のレーザビームが照射される領域の全てを照射することを特徴とするレーザ照射方法。
  2. 請求項1において、
    前記第2のレーザビームは、光ファイバーを用いて、前記照射面に照射されることを特徴とするレーザ照射方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1のレーザビームまたは前記第2のレーザビームは、気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されることを特徴とするレーザ照射方法。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、
    前記第1のレーザビームまたは前記第2のレーザビームは、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、YAGレーザ、Yレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイヤレーザまたはヘリウムカドミウムレーザから射出されることを特徴とするレーザ照射方法。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、
    前記照射面は透光性基板上に成膜された半導体膜の面であることを特徴とするレーザ照射方法。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、
    前記照射面は前記第1のレーザビームに対して透光性を有する厚さdの基板に成膜された半導体膜の面であり、前記楕円状ビームの長径または短径の長さをWとすると、前記第1のレーザビームの前記照射面に対する入射角度φは、φ≧arctan(W/2d)を満たすことを特徴とするレーザ照射方法。
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