JP4481040B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Description

本発明はレーザ光の照射方法およびそれを行うためのレーザ照射装置(レーザと該レーザから出力されるレーザ光を被照射体まで導くための光学系を含む装置)に関する。また、前記レーザ処理の工程を含んで作製された半導体装置の作製方法に関する。なお、ここでいう半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、液晶表示装置や発光装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を部品として含む電子装置も含まれるものとする。
近年、基板上に薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)を製造する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型の表示装置への応用開発が進められている。特に、多結晶半導体膜を用いたTFTは、従来の非晶質半導体膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビリティともいう)が高いので、高速動作が可能である。そのため、従来基板の外に設けられた駆動回路で行っていた画素の制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行うことが試みられている。
ところで半導体装置に用いる基板は、コストの面から単結晶シリコン基板よりも、ガラス基板が有望視されている。ガラス基板は耐熱性に劣り、熱変形しやすいため、ガラス基板上にポリシリコンTFTを形成する場合には、ガラス基板の熱変形を避けるために、半導体膜の結晶化にレーザアニールが用いられる。
レーザアニールの特徴は、輻射加熱或いは伝導加熱を利用するアニール法と比較して処理時間を大幅に短縮できることや、半導体基板又は半導体膜を選択的、局所的に加熱して、基板に殆ど熱的損傷を与えないことなどが挙げられている。
なお、ここでいうレーザアニール法とは、半導体基板又は半導体膜に形成された損傷層やアモルファス層を再結晶化する技術や、基板上に形成された非晶質半導体膜を結晶化させる技術を指している。また、半導体基板又は半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術も含んでいる。
レーザアニールに用いられるレーザはその発振方法により、パルス発振と連続発振の2種類に大別される。近年では、半導体膜の結晶化においてパルス発振のレーザよりも連続発振のレーザを用いるほうが、半導体膜内に形成される結晶の粒径が大きくなることが見出されている。半導体膜内の結晶粒径が大きくなると、該半導体膜を用いて形成されるTFTチャネル領域に入る粒界の数が減るので移動度が高くなり、より高性能のデバイスの開発に利用できる。そのため、連続発振のレーザはにわかに脚光を浴び始めている。
また、連続発振のレーザによる半導体または半導体膜のレーザアニール工程においては、生産性を上げるためにレーザ発振器から射出されたレーザビームを照射面上において長い楕円状に加工し、楕円状のレーザビーム(以下楕円ビームと称する。)を半導体膜に照射する方法がよく用いられる。加工後のレーザビームの形状が楕円状になるのは、元のレーザビームの形状が円形もしくはそれに近い形状であるからである(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−045820号公報
連続発振のレーザを半導体膜のアニールに用いる場合、極めて高特性のデバイスの作製が期待できる一方で、半導体膜に十分に吸収される波長域のレーザで形成できるビームスポットのサイズは極めて小さい。例えばYAGレーザを使用する場合、高調波に変換しなければならないため最大出力が10W程度のレーザしか適用できず、照射面でのビームスポットのサイズは最大でも500μm×20μm程度である。従って、このようなサイズのビームスポットを照射面上で、前後左右に動かすことで前記照射面上の必要な部分に対しレーザアニールを行うことになる。
ここで、図1(a)に楕円状のビームスポット101の半導体膜における照射跡を示す。また、ビームスポット101の断面Aにおけるエネルギー密度分布を105に示す。ビームスポット中央付近の領域103は、長結晶粒領域を形成するための閾値であるエネルギー密度Bより大きいエネルギー密度を有する。しかし、ビームスポットの端部の領域102及び104は、ビームスポット中央付近の領域103と比較するとエネルギー密度が小さい。このため、半導体膜における前記ビームスポットの照射跡には大きく分類して、2つの結晶状態が形成される。ビームスポットの端部の領域102及び104には、パルス発振のエキシマレーザでレーザ結晶化を行った場合に形成される結晶に似た状態の結晶粒が形成され、ビームスポット中央付近の領域103には、結晶粒径が前記パルスレーザで結晶化した場合と比較して非常に大きい結晶状態(以下この状態を、長結晶粒と呼ぶ)が形成される。
より具体的には、ビームスポット中央付近の領域103に形成される長結晶粒は、短辺が数μm、長辺が数十〜数百μmのレーザの走査方向に長い結晶粒であり、この領域103の中には、この長結晶粒が無数に敷き詰められた状態で形成される。それに対し、ビームスポット端部の領域102及び104に形成される結晶は、長辺が数μm以下の結晶粒や直径1μm程度の結晶粒であり、長結晶粒に比べ非常に小さな結晶粒である。ビームスポット端部の領域102及び104は、そのような小さな結晶粒の集合体として形成される。ビームスポット端部の領域102及び104に形成された小さな結晶粒は、パルス発振のエキシマレーザでレーザ結晶化を行った場合に形成される結晶に似た状態の結晶粒と言える。以下、パルス発振のエキシマレーザでレーザ結晶化を行った場合に形成される、結晶に似た状態の結晶粒が形成される領域を結晶性不良領域と呼ぶ。
半導体膜内の結晶粒径が大きくなると、該半導体膜を用いて形成されるTFTのチャネル領域における粒界の数が減るので移動度が高くなる。また、結晶性不良領域に形成されるTFTの移動度は、長結晶粒領域に形成されるTFTの移動度よりも大きく劣る。つまり、長結晶粒領域に形成されるTFTと、結晶性不良領域に形成されるTFTの電気特性には大きな差異が生じるため、たとえば、CPUなどの高特性が要求される半導体装置を作製する場合、結晶性不良領域には、半導体素子を形成することができない。
エネルギー密度分布がガウシアン形状の楕円ビームを半導体膜に照射した場合、照射跡の中で結晶性不良領域が占める割合は通常2割程度である。従ってTFTを配置できない領域も2割程度存在するため、半導体素子の高集積化の点で問題がある。本発明は、半導体膜上に形成される結晶性不良領域をできる限り小さくすることを課題とする。
本発明は、照射面である半導体膜に、連続発振レーザから射出された高調波と同時に波長1μm程度の基本波を補助的に照射する。また、照射面に与える高調波のエネルギー密度が高い第1の領域には、基本波のエネルギー密度を低くして、高調波のエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域には基本波のエネルギー密度を第1の領域に与えた基本波のエネルギー密度より高くして与える。本発明は、上記の方法によって結晶性不良領域の形成を防止しながら、半導体膜上に長結晶粒領域を形成することを可能としたレーザ照射方法および照射装置、並びに半導体装置の作製方法を提供する。
図1(b)は本発明の要旨を説明する図面である。半導体膜に楕円状のビームスポット106を照射する。ビームスポット106の波長域は半導体膜によく吸収される領域にあり、断面Aにおけるビームスポット106のエネルギー密度分布は111で示される。図中で、エネルギー密度Bは長結晶粒領域形成の閾値、エネルギー密度Cは半導体膜の溶融の閾値を表す。
本発明は基本波によるビームスポット107をビームスポット106に重ね合わせて補助的に照射する。波長が1μm程度の基本波は通常の半導体膜には吸収されないが、高調波により溶融した半導体膜にはよく吸収される。そのため、ビームスポット106が照射された領域であって、かつエネルギー密度が半導体膜の溶融の閾値Cを超える領域だけが基本波を吸収する。すなわち、半導体膜に吸収されるエネルギー分布を図1(b)の実線で示したように不連続とすることができる。よって、結晶性不良領域のできるエネルギー(図1(b)中の閾値B、C間のエネルギー)を全く半導体膜に与えず、長結晶粒領域のできるエネルギーのみを半導体膜に与えることも可能となる。ビームスポット106および107を照射した時に半導体膜が吸収するエネルギー密度分布は実線112で示される。なお、基本波の吸収係数は5×102/cm以下であるが、通常の半導体膜にエネルギーを与え処理を行うためには5×103/cm以上の吸収係数が必要である。したがって、半導体膜が溶融することによって基本波の吸収係数が少なくとも10倍以上変化すれば、本発明を適用した工程において、本発明が期待する効果が得られる。
ビームスポット106および107により形成された半導体膜の照射跡には大きく分類して、2つの結晶状態が形成される。領域108及び110は、結晶性不良領域であり、領域109は長結晶粒領域である。領域108と109の幅はそれぞれX2D、X1Dで表される。図1(b)に示した照射跡は、図1(a)に示した、楕円状のビームスポットのみを照射して出来た照射跡よりも、結晶性不良領域の割合が非常に小さく、長結晶粒領域の割合が大きい。図1(a)の照射跡において、領域102および103はそれぞれ結晶性不良領域、長結晶粒領域である。領域102と103の幅はそれぞれX2S、X1Sで表され、X2S≫X2D 、X1D>X1Sの関係がある。また、図1(b)においては、高調波のビームスポットの長手方向の両端において幅が広く、中央において幅の狭い形状の基本波を高調波と重ねて照射させながらビームを走査させる。基本波のビームスポット107は、走査方向のビーム幅が、中央部に比べて両端が広いものを用いる。ビームスポット107を半導体膜上に走査させると、高調波のビーム中央部よりもビーム端が照射される領域に、長い時間にわたり基本波による照射エネルギーを与え続けることができる。これにより長粒径領域の幅方向において半導体膜に与えられるレーザのエネルギー分布を一様とすることが可能となる。これは半導体膜の電気特性を一様にする効果がある。ビームスポット107の整形は半導体膜上方に配置した金属膜などの遮光膜で行う。なお、遮光膜と半導体膜表面との距離は、回折光による影響を防ぐためできる限り小さくするのが望ましい。また、基本波のビームスポットの整形は上記以外の方法で行っても良い。回折光学素子などを用い半導体膜上で所望のビームスポットを照射させる構成としてもよい。
以上のように、本発明では高調波のエネルギーが比較的少なく照射される領域に、基本波のエネルギーが比較的多く照射されるように、基本波のビームスポット形状あるいはエネルギー分布を整形して半導体膜上に走査させる。上記の方法によって、結晶性不良領域の形成を抑制しながら、半導体膜に電気特性のより一様な長結晶粒領域を形成することが可能となる。なお、本発明では半導体膜の照射に用いるビームスポット形状は図1(b)の構成に限定されない。基本波のレーザから射出されるビームを加工し、図2(a)、(b)、(c)のような形状のビームスポットを用いてもよい。また、高調波のビームを複数用い、それらをつなげて長いビームを作り、基本波のビームスポットを重ね合わせても良い。あるいは基本波の方を複数用いてもよいし、高調波、基本波共に複数用いても構わない。また、基本波のビームスポットのエネルギー密度を図3(a)、(b)のような形状に加工し、高調波のエネルギーが比較的少なく照射される領域に基本波のエネルギーが比較的多く照射されるようにしてもよい。あるいは、図3(c)のように基本波を均一なエネルギー密度の分布を持つビームスポットに整形しても、本発明が特徴とする効果が得られる。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の構成の一つは、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
前記非単結晶半導体膜に対して吸収係数が5×103/cm以上である波長範囲の第1のビームと、前記非単結晶半導体膜に対して、吸収係数が5×102/cm以下であり、前記非単結晶半導体膜の溶融状態に対して、吸収係数が5×103/cm以上の波長範囲の第2のビームと、
を前記照射面に重ねて同時に照射する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
前記非単結晶半導体膜を溶融させる第1のビームと、前記非単結晶半導体膜の溶融状態に対する吸収係数αと、前記非単結晶半導体膜の固相状態に対する吸収係数βが、α>10βを満たす第2のビームと、を前記非単結晶半導体膜に重ねて同時に照射する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記非単結晶半導体膜を相対的に第1方向に移動させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1から射出される第1のビームを、前記非単結晶半導体膜を照射面として、前記照射面において長いビームに加工する工程と、
前記照射面において、前記第1のビームの照射される領域に、基本波を出力するレーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー分布を均一化して、前記第1のビームに重ねて照射する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させながら、前記非結晶半導体膜に長結晶粒領域と前記長結晶粒領域の両端にできる結晶性不良領域を形成する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1から射出される第1のビームを、非単結晶半導体膜を照射面として、照射面において長いビームに加工する工程と、
照射面に与える第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域には、基本波を出力するレーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー密度を低くし、第1のビームのエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域には、第2のビームのエネルギー密度を第1の領域に与えるエネルギー密度より高くして、第2のビームを第1のビームに重ねて照射する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させながら、非結晶半導体膜に長結晶粒領域と長結晶粒領域の両端にできる結晶性不良領域を形成する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第2方向に移動させる工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1から射出される第1のビームを、前記非単結晶半導体膜を照射面として、前記照射面において長いビームに加工する工程と、
照射面に与える第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域では、基本波を出力するレーザ発振器2から射出される第2のビームの幅を細くし、第1のビームのエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域では第2のビームの幅を第1の領域に照射するビームの幅より太くして、第2のビームを第1のビームに重ねて照射する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させながら、非結晶半導体膜に長結晶粒領域と長結晶粒領域の両端にできる結晶に似た状態の結晶粒が形成される領域を形成する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第2方向に移動させる工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
上記発明の構成において、前記長結晶粒の結晶粒領域の幅をX1、前記結晶性不良領域の幅をX2とすると、
2/(2X2+X1)<0.1
を満たすことを特徴としている。なお、結晶性不良領域において、結晶粒の大きさは通常直径1μm以下である。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームまたは前記第2のビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。前記気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記固体レーザとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。前記非線形光学素子に使われる 結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、前記レーザビームはTEM00(シングル横モード)で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度φは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。なお、レーザビームの軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。
また、前記基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
また、本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の構成の一つは、可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1と、前記レーザ発振器1から射出される第1のビームを照射面において長いビームに加工する手段と、基本波を出力するレーザ発振器2と、前記長いビームが照射される領域において、前記レーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー分布を均一化して照射する手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる手段と、を有するレーザ照射装置であることを特徴としている。
本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1と、レーザ発振器1から射出される第1のビームを照射面において長いビームに加工する手段と、基本波を出力するレーザ発振器2と、長いビームが照射される領域において、長いビームの端部ではレーザ発振機2から射出される第2のビームのエネルギー密度が高くなるようにし、長いビームの中央付近では第2のビームのエネルギー密度が低くなるようにして、第2のビームを長いビームに重ねて照射する手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる手段と、を有するレーザ照射装置であることを特徴としている。
本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1と、前記レーザ発振器1から射出される第1のビームを照射面において長いビームに加工する手段と、基本波を出力するレーザ発振器2と、前記長いビームが照射される領域において、前記レーザ発振器2から射出される第2のビームの幅を前記長いビームの両端において太く、中央において細くして前記長いビームに重ねて照射する手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる手段と、を有するレーザ照射装置であることを特徴としている。
上記発明の構成において、前記第1方向と前記第2方向は互いに直交することを特徴とする。
上記発明の構成において、前記レーザ発振器1及び前記レーザ発振器2は、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザであることを特徴としている。前記気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記固体レーザとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。前記非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度φは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。なお、レーザビームの軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。
また、前記基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。前記ガラス基板として、バリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板が挙げられる。また、可撓性基板とは、PET、PES、PEN、アクリルなどからなるフィルム状の基板のことであり、可撓性基板を用いて半導体装置を作製すれば、軽量化が見込まれる。可撓性基板の表面、または表面および裏面にアルミ膜(AlON、AlN、AlOなど)、炭素膜(DLC(ダイヤモンドライクカーボン)など)、SiNなどのバリア層を単層または多層にして形成すれば、耐久性などが向上するので望ましい。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
また、本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の構成の一つは、可視光線以下の波長である第1のビームを照射面において長いビームに加工し、前記長いビームに重ねて、基本波である第2のビームを前記照射面においてエネルギー分布を均一化して照射しながら前記長いビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長である第1のビームを照射面において長いビームに加工し、前記長いビームに重ねて、基本波である第2のビームを前記照射面において照射しながら前記長いビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させ、前記照射面に与える前記第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域には、第2のビームの与えるエネルギーを低くし、前記第1のビームの与えるエネルギーが第1の領域より低い第2の領域には、第2のビームの与えるエネルギー密度を第1の領域に与えるエネルギー密度より高くすることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長である第1のビームを照射面において長いビームに加工し、前記長いビームに重ねて、基本波である第2のビームを前記照射面において照射しながら前記長いビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させ、前記照射面に与える前記第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域では第2のビームの幅を細くし、前記第1のビームの与えるエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域では、第2のビームの幅を第1の領域に照射するビームの幅より太くすることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、照射面に対して吸収係数が5×103/cm以上である波長範囲の第1のビームと、前記照射面に対して、吸収係数が5×102/cm以下であり、前記照射面の溶融状態に対して、吸収係数が5×103/cm以上の波長範囲の第2のビームと、を前記照射面に重ねて同時に照射し、前記第1のビームと前記第2のビームとに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、照射面を溶融させる第1のビームと、前記照射面の溶融状態に対する吸収係数αと、前記照射面の固相状態に対する吸収係数βが、α>10βを満たす第2のビームと、を前記照射面に重ねて同時に照射し、
前記第1のビームと前記第2のビームとに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させることを特徴とするレーザ照射方法である。
上記発明の構成において、前記第1のビームまたは前記第2のビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。前記気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記固体レーザとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。前記非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、前記レーザビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度φは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。なお、レーザビームの軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。
また、前記基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
本発明は、照射面である半導体膜に、連続発振レーザから射出された高調波と同時に波長1μm程度の基本波を補助的に照射する。また、高調波のエネルギーが比較的少なく与えられる前記半導体膜の領域には、基本波のエネルギーを比較的多く与え、高調波のエネルギーが比較的多く与えられる前記半導体膜の領域には基本波のエネルギーを比較的少なく与える。本発明は、上記の方法によって結晶性不良領域の形成を防止しながら、半導体膜上に長結晶粒領域を形成することを可能としたレーザ照射方法および照射装置、並びに半導体装置の作製方法を提供する。
図1(b)は本発明の要旨を説明する図面である。半導体膜に楕円状のビームスポット106を照射する。ビームスポット106の波長域は半導体膜によく吸収される領域にあり、断面Aにおけるビームスポット106のエネルギー密度分布は111で示される。図中で、エネルギー密度Bは長結晶粒領域形成の閾値、エネルギー密度Cは半導体膜の溶融の閾値を表す。
本発明は基本波によるビームスポット107をビームスポット106に重ね合わせて補助的に照射する。波長が1μm程度の基本波は通常の半導体膜には吸収されないが、高調波により溶融した半導体膜にはよく吸収される。そのため、ビームスポット106が照射された領域であって、かつエネルギー密度が半導体膜の溶融の閾値Cを超える領域だけが基本波を吸収する。すなわち、半導体膜に吸収されるエネルギー分布を図1(b)の実線で示したように不連続とすることができる。よって、結晶性不良領域のできるエネルギー(図1(b)中の閾値B、C間のエネルギー)を全く半導体膜に与えず、長結晶粒領域のできるエネルギーのみを半導体膜に与えることも可能となる。ビームスポット106および107を照射した時に半導体膜が吸収するエネルギー密度分布は実線112で示される。なお、基本波の吸収係数は5×102/cm以下であるが、通常の半導体膜にエネルギーを与え処理を行うためには5×103/cm以上の吸収係数が必要である。したがって、半導体膜が溶融することによって基本波の吸収係数が少なくとも10倍以上変化すれば、本発明を適用した工程において、本発明が期待する効果が得られる。
ビームスポット106および107により形成された半導体膜の照射跡には大きく分類して、2つの結晶状態が形成される。領域108及び110は、結晶性不良領域であり、領域109は長結晶粒領域である。領域108と109の幅はそれぞれX2D、X1Dで表される。図1(b)に示した照射跡は、図1(a)に示した、楕円状のビームスポットのみを照射して出来た照射跡よりも、結晶性不良領域の割合が非常に小さく、長結晶粒領域の割合が大きい。図1(a)の照射跡において、領域102および103はそれぞれ結晶性不良領域、長結晶粒領域である。領域102と103の幅はそれぞれX2S、X1Sで表され、X2S≫X2D 、X1D>X1Sの関係がある。また、図1(b)においては、高調波のビームスポットの長手方向の両端において幅が広く、中央において幅の狭い形状の基本波を高調波と重ねて照射させながらビームを走査させる。基本波のビームスポット107は、走査方向のビーム幅が、中央部に比べて両端が広いものを用いる。ビームスポット107を半導体膜上に走査させると、高調波のビーム中央部よりもビーム端が照射される領域に、長い時間にわたり基本波による照射エネルギーを与え続けることができる。これにより長粒径領域の幅方向において半導体膜に与えられるレーザのエネルギー分布を一様とすることが可能となる。これは半導体膜の電気特性を一様にする効果がある。ビームスポット107の整形は半導体膜上方に配置した金属膜などの遮光膜で行う。なお、遮光膜と半導体膜表面との距離は、回折光による影響を防ぐためできる限り小さくするのが望ましい。また、基本波のビームスポットの整形は上記以外の方法で行っても良い。回折光学素子などを用い半導体膜上で所望のビームスポットを照射させる構成としてもよい。
以上のように、本発明では高調波のエネルギーが比較的少なく照射される領域に、基本波のエネルギーが比較的多く照射されるように、基本波のビームスポット形状あるいはエネルギー分布を整形して半導体膜上に走査させる。上記の方法によって、結晶性不良領域の形成を抑制しながら半導体膜に電気特性のより一様な長結晶粒領域を形成することが可能となる。なお、本発明では半導体膜の照射に用いるビームスポット形状は図1(b)の構成に限定されない。基本波のレーザから射出されるビームを加工し、図2(a)、(b)、(c)のような形状のビームスポットを用いてもよい。また、高調波のビームを複数用い、それらをつなげて長いビームを作り、基本波のビームスポットを重ね合わせても良い。あるいは基本波の方を複数用いてもよいし、高調波、基本波共に複数用いても構わない。また、基本波のビームスポットのエネルギー密度を図3(a)、(b)のような形状に加工し、高調波のエネルギーが比較的少なく照射される領域に基本波のエネルギーが比較的多く照射されるようにしてもよい。あるいは、図3(c)のように基本波を均一なエネルギー密度の分布を持つビームスポットに整形しても、本発明が特徴とする効果が得られる。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の構成の一つは、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
前記非単結晶半導体膜に対して吸収係数が5×103/cm以上である波長範囲の第1のビームと、前記非単結晶半導体膜に対して、吸収係数が5×102/cm以下であり、前記非単結晶半導体膜の溶融状態に対して、吸収係数が5×103/cm以上の波長範囲の第2のビームと、
を前記照射面に重ねて同時に照射する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
前記非単結晶半導体膜を溶融させる第1のビームと、前記非単結晶半導体膜の溶融状態に対する吸収係数αと、前記非単結晶半導体膜の固相状態に対する吸収係数βが、α>10βを満たす第2のビームと、を前記非単結晶半導体膜に重ねて同時に照射する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記非単結晶半導体膜を相対的に第1方向に移動させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1から射出される第1のビームを、前記非単結晶半導体膜を照射面として、前記照射面において長いビームに加工する工程と、
前記照射面において、前記第1のビームの照射される領域に、基本波を出力するレーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー分布を均一化して、前記第1のビームに重ねて照射する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させながら、前記非結晶半導体膜に長結晶粒領域と前記長結晶粒領域の両端にできる結晶性不良領域を形成する工程と、
前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1から射出される第1のビームを、前記非単結晶半導体膜を照射面として、前記照射面において長いビームに加工する工程と、
照射面に与える第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域には、基本波を出力するレーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー密度を低くし、第1のビームのエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域には、第2のビームのエネルギー密度を第1の領域に与えるエネルギー密度より高くして、第2のビームを第1のビームに重ねて照射する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させながら、非結晶半導体膜に長結晶粒領域と長結晶粒領域の両端にできる結晶性不良領域を形成する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第2方向に移動させる工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、
基板上に非単結晶半導体膜を形成する工程と、
可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1から射出される第1のビームを、前記非単結晶半導体膜を照射面として、前記照射面において長いビームに加工する工程と、
照射面に与える第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域では、基本波を出力するレーザ発振器2から射出される第2のビームの幅を細くし、第1のビームのエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域では、第2のビームの幅を第1の領域に照射するレーザの幅より太くして、第2のビームを第1のビームに重ねて照射する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第1方向に移動させながら、非結晶半導体膜に長結晶粒領域と長結晶粒領域の両端にできる結晶性不良領域を形成する工程と、
第1のビーム及び第2のビームに対して照射面を相対的に第2方向に移動させる工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
上記発明の構成において、前記長結晶粒の結晶粒領域の幅をX1、前記結晶性不良領域の幅をX2とすると、
2/(2X2+X1)<0.1
を満たすことを特徴としている。なお、結晶性不良領域における結晶粒の大きさは通常1μm以下である。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームまたは前記第2のビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。前記気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記固体レーザとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。前記非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、前記レーザビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度φは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。なお、レーザビームの軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。
また、前記基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
また、本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の構成の一つは、可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1と、前記レーザ発振器1から射出される第1のビームを照射面において長いビームに加工する手段と、基本波を出力するレーザ発振器2と、前記長いビームが照射される領域において、前記レーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー分布を均一化して照射する手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる手段と、を有するレーザ照射装置であることを特徴としている。
本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1と、前記レーザ発振器1から射出される第1のビームを照射面において長いビームに加工する手段と、基本波を出力するレーザ発振器2と、前記長いビームが照射される領域において、前記レーザ発振器2から射出される第2のビームのエネルギー密度を前記長いビームの両端において高く、中央において低くして、前記長いビームに重ねて照射する手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる手段と、を有するレーザ照射装置であることを特徴としている。
本明細書で開示するレーザ照射装置に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長を出力するレーザ発振器1と、前記レーザ発振器1から射出される第1のビームを照射面において長いビームに加工する手段と、基本波を出力するレーザ発振器2と、前記長いビームが照射される領域において、前記レーザ発振器2から射出される第2のビームの幅を前記長いビームの両端において太く、中央において細くして前記長いビームに重ねて照射する手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させる手段と、前記第1のビーム及び前記第2のビームに対して前記照射面を相対的に第2方向に移動させる手段と、を有するレーザ照射装置であることを特徴としている。
上記発明の構成において、前記第1方向と前記第2方向は互いに直交することを特徴とする。
上記発明の構成において、前記レーザ発振器1及び前記レーザ発振器2は、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザであることを特徴としている。前記気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記固体レーザとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。前記非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度φは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。なお、レーザビームの軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。
また、前記基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。前記ガラス基板として、バリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板が挙げられる。また、可撓性基板とは、PET、PES、PEN、アクリルなどからなるフィルム状の基板のことであり、可撓性基板を用いて半導体装置を作製すれば、軽量化が見込まれる。可撓性基板の表面、または表面および裏面にアルミ膜(AlON、AlN、AlOなど)、炭素膜(DLC(ダイヤモンドライクカーボン)など)、SiNなどのバリア層を単層または多層にして形成すれば、耐久性などが向上するので望ましい。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
また、本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の構成の一つは、可視光線以下の波長である第1のビームを照射面において長いビームに加工し、前記長いビームに重ねて、基本波である第2のビームを前記照射面においてエネルギー分布を均一化して照射しながら前記長いビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長である第1のビームを照射面において長いビームに加工し、前記長いビームに重ねて、基本波である第2のビームを前記照射面において照射しながら前記長いビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させ、照射面に与える第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域には、第2のビームのエネルギー密度を低くし、第1のビームのエネルギー密度が第1の領域より低い第2の領域には、第2のビームのエネルギー密度を第1の領域に与えるエネルギー密度より高くすることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、可視光線以下の波長である第1のビームを照射面において長いビームに加工し、前記長いビームに重ねて、基本波である第2のビームを前記照射面において照射しながら前記長いビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させ、照射面に与える第1のビームのエネルギー密度が高い第1の領域では、第2のビームの幅を細くし、第1のビームのエネルギーが第1の領域より低い第2の領域では、第2のビームの幅を第1の領域に照射するレーザの幅より太くすることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、照射面に対して吸収係数が5×103/cm以上である波長範囲の第1のビームと、前記照射面に対して、吸収係数が5×102/cm以下であり、前記照射面の溶融状態に対して、吸収係数が5×103/cm以上の波長範囲の第2のビームと、を前記照射面に重ねて同時に照射し、前記第1のビームと前記第2のビームとに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させることを特徴とするレーザ照射方法である。
本明細書で開示するレーザ照射方法に関する発明の他の構成は、照射面を溶融させる第1のビームと、前記照射面の溶融状態に対する吸収係数αと、前記照射面の固相状態に対する吸収係数βが、α>10βを満たす第2のビームと、を前記照射面に重ねて同時に照射し、
前記第1のビームと前記第2のビームとに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させることを特徴とするレーザ照射方法である。
上記発明の構成において、前記第1のビームまたは前記第2のビームは、連続発振の気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されたものであることを特徴としている。前記気体レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記固体レーザとして、YAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。
また、上記発明の構成において、前記第1のビームは非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする。前記非線形光学素子に使われる結晶は、例えばLBOやBBOやKDP、KTPやKB5、CLBOと呼ばれるものを使うと変換効率の点で優れている。これらの非線形光学素子をレーザの共振器の中に入れることで、変換効率を大幅に上げることができる。
また、上記発明の構成において、前記レーザビームはTEM00で発振されると、得られる長いビームのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。
レーザビームに対して透光性を持つ基板上に成膜された半導体膜をアニールする場合、均一なレーザビームの照射を実現するためには、照射面に垂直な平面であって、かつビームの形状を長方形と見立てたときの短辺を含む面または長辺を含む面のいずれか一方を入射面と定義すると、前記レーザー光の入射角度φは、入射面に含まれる前記短辺または前記長辺の長さがW、前記照射面に設置され、かつ、前記レーザー光に対して透光性を有する基板の厚さがdであるとき、φ≧arctan(W/2d)を満たすのが望ましい。複数のレーザビームを使用する場合、この議論は個々のレーザビームについて成り立つ必要がある。なお、レーザビームの軌跡が、前記入射面上にないときは、該軌跡を該入射面に射影したものの入射角度をφとする。この入射角度φでレーザビームが入射されれば、基板の表面での反射光と、前記基板の裏面からの反射光とが干渉せず、一様なレーザビームの照射を行うことができる。以上の議論は、基板の屈折率を1として考えた。実際は、基板の屈折率が1.5前後のものが多く、この数値を考慮に入れると上記議論で算出した角度よりも大きな計算値が得られる。しかしながら、ビームスポットの長手方向の両端のエネルギーは減衰があるため、この部分での干渉の影響は少なく、上記の算出値で十分に干渉減衰の効果が得られる。
また、前記基板として、ガラス基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。上記のφに対する不等式は、基板がレーザビームに対して透光性のあるもの以外には適用されない。なぜならば、この場合、基板の厚さdが全く意味のない数値となるからである。
本発明の構成によってレーザアニールを行うことにより、半導体膜上に形成される結晶性不良領域をできる限り小さくすることができ、長結晶粒領域の割合を高くすることが可能になる。従ってTFTを配置できない領域を低減させ、半導体素子の高集積化を行うことが可能になる。また、本発明では、波長が1μm程度の基本波を高調波と同時に半導体膜に照射するため、該半導体膜の急激な温度変化の抑制や、出力の小さい高調波のエネルギーの補助などを効率良く行うことができる。以上の利点を満たした上で、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現することができる。さらに、半導体装置の製造コストの低減を実現することができる。
[実施の形態1]
本発明の実施形態について図4を用いて説明する。本実施形態では、長いビーム205及び長いビーム206を形成し半導体膜表面204に照射する例を示す。
まず、LD励起式の10Wのレーザ発振器201(Nd:YVO4レーザ、CW、第2高調波(532nm))を用意する。前記レーザ発振器は、TEM00の発振モードで、共振器にLBO結晶が内蔵されており、第2高調波に変換されている。特に第2高調波に限定する必要はないがエネルギー効率の点で、第2高調波の方が、さらに高次の高調波と比較して優れている。ビーム径は2.25mmである。広がり角は0.3mrad程度である。45°反射ミラー202にて、鉛直方向から角度φずれた方向にレーザビームの進行方向を変換する。次に、焦点距離20mm、平面の部分が水平面と一致する平凸レンズ203にレーザビームを角度φで入射させる。前記角度φは適宜変更してよいが、本実施例では20°とする。照射面には半導体膜204を設置し、水平面と平行とする。半導体膜204はガラス基板の表面に成膜する。半導体膜204と平凸レンズ203との距離は、20mm程度とし、できるだけ入射面に平行な方向に伸びた長いビーム205が半導体膜204上に形成されるよう、距離を微調整する。微調整の精度は50μm程度とする。これにより、長径500μm、短径20μm程度の楕円に近い形状の長いビーム205が形成される。
半導体膜204が成膜された基板は、厚さdのガラス基板であり、レーザ照射の際に基板が落ちないように、吸着ステージ207に固定されている。吸着ステージ207は、X軸用の一軸ロボット208とY軸用の一軸ロボット209により、半導体膜204の表面に平行な面上をXY方向に動作できる。前述の干渉が出ない条件式は、
φ≧arctan(W/2d)
であるから、例えば基板に厚さ0.7mmのものを使うと
φ≧19.7°
となる。
次に、出力350Wのレーザ発振器210(Nd:YAGレーザ、CW、基本波(1.064μm)、TEM00)を用意する。レーザ発振器により発振された基本波は光ファイバ212を透過し、射出される。光ファイバ212は伝送形式がSI型、コア径が直径0.6mmであり、光ファイバ212からの出射光の開口数(NA)は0.2である。光ファイバ212からの出射光は平凸レンズ211で集束させる。平凸レンズ211は、光ファイバ212の径に対し等倍の集光倍率を有し、平凸レンズ211から170mmの位置にある焦点位置でのビームスポット径は直径0.6mmとなる。基本波は半導体膜204に対して角度θで入射させる。角度θは55°程度とする。ビームスポットは半導体膜204の表面から100μm上方に配置した遮光膜213によって整形する。遮光膜213により図2(c)の形状に形成されたビーム206は、長径が800μmである。また、ビーム206の短径は中心部において細く、両端部において太い形状であり、ビーム中心部と両端部での幅はそれぞれ300μm、400μmで、それらの間の幅は連続的に変化させる。ビーム206はビーム205を覆うように配置する。あるいはカライドスコープなどを使って長方形のエネルギー分布の均一なビームを形成してもよい。また、透過率の空間分布を持ったフィルターを用いてビーム206の中心のエネルギー密度を下げてもよい。
波長が1μm程度の基本波は通常の半導体薄膜にはあまり吸収されないため効率が悪いが、第2高調波を同時に用いると、第2高調波により溶かされた半導体薄膜に基本波がよく吸収されて、より半導体膜のアニール効率が良くなる。すなわち、半導体膜の液化による吸収係数の上昇を利用することで、基本波を本工程に採用できるようにする。その効果は、半導体膜204の急激な温度変化を抑えることや、出力の小さい第2高調波のレーザビームのエネルギーの補助などである。特に基本波の広がりを第2高調波の長いビーム205の短径方向に大きくとると、温度変化をゆるやかにすることができる。基本波は、高調波とは異なり、波長変換のための非線形光学素子を用いる必要がなく、非常に大出力なレーザビーム、例えば高調波の100倍以上のエネルギーをもつもの、を得ることが可能である。このようなエネルギー差が生じるのは、非線形光学素子の対レーザの耐力が非常に弱いからである。また、高調波を発生させる非線形光学素子は変質しやすく、固体レーザの利点であるメンテフリーの状態を長く保てないなどの欠点がある。よって、本発明により基本波で高調波を補助することは、非常に意義のあることと言える。
次に、半導体膜の作製方法の例を示す。前記半導体膜は、可視光線に対して透明なガラス基板上に形成する。具体的には、厚さ0.7mmのガラス基板の片面に厚さ200nmの酸化窒化シリコンを成膜しその上に厚さ66nmの非晶質シリコン膜をプラズマCVD法にて成膜する。さらに半導体膜のレーザに対する耐性を高めるために、500℃、1時間の熱アニールを該半導体膜に対して行う。前記熱アニールの他に、従来技術の項目で述べた金属元素による半導体膜の結晶化を行ってもよい。どちらの膜を使っても、最適なレーザビームの照射条件はほぼ同様である。
ついで、前記半導体膜204に対するレーザの照射の例を示す。レーザ発振器201の出力は最大10W程度であるが、長いビーム205のサイズが比較的小さいためエネルギー密度が十分あり、9W程度に出力を落として照射を行う。また、レーザ発振器210の出力は350Wとし、長いビーム205を覆うようにビーム206を形成する。Y軸ロボット209を使って長いビーム205の短径方向に半導体膜204が成膜された基板を走査させることにより、レーザアニールを行うことができる。
上記の方法によって実際にレーザアニールされた半導体膜の様子を図5に示す。図5(a)は透過型明視野顕微鏡写真、図5(b)は反射型暗視野顕微鏡写真である。長いビーム205の長径方向、幅235μmの領域に、走査方向に長く延びた長結晶粒領域が形成でき、長結晶粒領域の両端に結晶性不良領域が幅15μm形成される。前記走査のとき、先に基本波が前記半導体膜204に照射され、その後、第2高調波が照射され、最後に基本波が再び照射される。基本波は溶融状態のシリコンには吸収されるため、半導体膜204の急激な温度変化を抑えることが可能となる。
また、図5(c)および図5(d)にはレーザ発振器201の出力を10Wとし、レーザ発振器210からの基本波を照射しないでレーザアニールした場合の半導体膜の様子を示す。図5(c)は透過型明視野顕微鏡写真、図5(d)は反射型暗視野顕微鏡写真である。長いビーム205の長径方向、幅220μmの領域に、走査方向に長く延びた長結晶粒領域が形成され、長結晶粒領域の両端に結晶性不良領域が幅25μm形成される。図5(a)および(b)と比べ、長結晶粒領域が狭くなり、結晶性不良領域が広くなっていることがわかる。これらの結果から、本発明の方法によって長結晶粒領域の両端にできる結晶性不良領域の割合を低減できることがわかる。なお、図5(b)および図5(d)の照射跡の両端には表面ラフネスの強い部分(図中、黒い部分)があることが示されているが、本発明の方法を採用することによって表面ラフネスの強い部分も低減しながらレーザアニールできることがわかる。
なお、本実施例において、高調波のレーザビームの入射角度は20°以上とする。これにより干渉が抑制されるので、より均一なレーザの照射が可能となる。走査速度は数十cm/s〜数百cm/s程度が適当であり、ここでは50cm/sとする。
図8に半導体膜全面を長結晶粒領域とする照射方法を示す。識別を容易にするため図中の符号は図4と同じものを使った。半導体膜が成膜された基板を吸着ステージ207に固定し、レーザ発振器201及びレーザ発振器210を発振させる。出力は9W及び300Wとし、まずY軸ロボット209により走査速度50cm/sにて、半導体膜表面を1筋走査する。前記1筋は図8中において、A1の部分に相当する。図8中、Y軸ロボットにて、往路Am(mは正の整数)の部分をレーザ照射した後、X軸ロボット208により、長結晶粒領域と結晶性不良領域の幅分だけ長いビームをその長径方向にスライドさせ、復路Bmの部分をレーザ照射する。あるいは長結晶粒領域の幅分のみスライドさせレーザ照射してもよい。このような一連の動作を繰り返すことにより、半導体膜全面において長結晶粒領域の割合を高く保つことができる。なお、長結晶粒領域の半導体膜の特性は非常に高く特にTFTなどの半導体素子を作製した場合には極めて高い電気移動度を示すことが期待できるが、そのような高い特性が必要でない半導体膜の部分には長結晶粒領域を形成する必要がない。よって、そのような部分にはレーザビームを照射しない、もしくは長結晶粒領域を形成しないようにレーザ照射を行ってもよい。長結晶粒領域を形成しないで効率よく半導体膜をアニールするには、例えば、走査の速度を増加させればよい。本発明人の実施によれば、2m/s程度の速度で長いビーム205のみを走査させると、非晶質シリコン膜を結晶化させることができるが、このとき長結晶粒領域は形成されず、いわゆる一般に言われるポリシリコン膜が形成された。なお、上記の条件は照射対象の半導体膜やレーザビームのエネルギー分布などに影響されることは言うまでもない。
[実施の形態2]
本実施形態では、第2高調波を整形して得られる長いビームを幾つか組み合わせ、より長いビームを形成し、さらに、基本波によりエネルギーの補助を施す例を図6に沿って示す。
まず、図示しないLD励起式の10Wのレーザ発振器(Nd:YVO4レーザ、CW、第2高調波(532nm))を4台用意する。前記レーザ発振器は、TEM00の発振モードで、共振器にLBO結晶が内蔵されており、第2高調波に変換されている。ビーム径は2.25mmである。広がり角は0.3mrad程度である。反射ミラーを幾つか使用することで、鉛直方向から角度βずれた方向にレーザビームの進行方向をそれぞれ変換し、照射面にてほぼ1つに合成されるように4方向から入射させる。前記4方向は、それぞれ光軸A、光軸B、光軸C、光軸Dと一致させる。光軸Aと光軸B、及び、光軸Cと光軸Dは、照射面に対し垂直な平面Aに対し面対称に位置させ、光軸Aと光軸Bとのなす角度、及び、光軸Cと光軸Dの成す角度、をそれぞれ20°とする。また、平面Aと照射面に垂直な平面Bに対して、光軸Aと光軸C、及び、光軸Bと光軸Dを面対称に位置させ、光軸Aと光軸Bを含む平面Cと、光軸Cと光軸Dを含む平面Dとの成す角度を50°とする。
次に、焦点距離150mmの平凸シリンドリカルレンズ401a、401b、401c、及び401dを、前記光軸A、光軸B、光軸C、及び光軸Dにそれぞれ0°で入射させるよう配置する。このとき前記平凸シリンドリカルレンズの集光方向は平面Cまたは平面Dに含まれる方向とする。前記平凸シリンドリカルレンズ401a〜401dと照射面との距離はそれぞれの光軸上で測って110〜120mmの間で調整する。
さらに、焦点距離20mmの平凸シリンドリカルレンズ402a及び402bの母線が、前記平面C及び平面Dにそれぞれ含まれるように配置する。前記母線は、シリンドリカルレンズの曲面部における、シリンドリカルレンズの平面部から最も離れた場所に位置する母線とする。また、前記、平凸シリンドリカルレンズ402a及び402bの平面部と、前記平面C及び平面Dとは、互いにそれぞれ直交するように配置する。前記平凸シリンドリカルレンズ402a、402bと照射面との距離はそれぞれの光軸上で測って約18mmの辺りで調整する。
以上の配置により、長径400μm、短径20μm程度のサイズの長いビームが4つ、照射面において形成される。このままでは、前記照射面において、4つのビームは完全に1つに合成されるので、より長いビームを形成することは出来ないが、各レンズの位置を微調整することで、図6b)に記載したような配置に変換することができる。すなわち、4つ長いビーム405a、405b、405c及び405dの長径を一直線上に配置し、それらを前記直線の方向に互いにずらし合わせることで、長いビームをより長いビームとすることができる。これにより、幅1.5mmの長結晶粒領域が得られる。
次に、出力2000WのCWのLD励起YAGレーザ(基本波)を用い、回折光学素子などの光学系404によりビーム405eを照射面に形成する。ビーム405eの長径は2mmである。また、ビーム405eの短径は中心部において細く、両端部において太い形状である。ビーム中心部と両端部での幅はそれぞれ0.8mm、1mmで、それらの間の幅は連続的に変化させる。このとき前記4つの長いビームを覆うように前記ビーム405eを形成する。あるいはカライドスコープを使って長方形のエネルギー分布の均一なビームを形成してもよい。
以上のようにして形成した長いビームを用い、例えば実施形態1で示したX軸用の一軸ロボット208とY軸用の一軸ロボット209などを用いて半導体膜を全面結晶化すればよい。半導体膜は例えば、実施形態1で示した方法にて作製すればよい。本実施形態を用いる利点は、より長いビームが出来ているので処理時間が短く済み、また、ガウシアンライクのエネルギー分布を持つ長いビームを互いにオーバーラップさせて隣接させることでエネルギー分布を長径方向に均一化できるため、比較的温度のムラが抑えられるので好ましい。
[実施の形態3]
本実施形態では、第2高調波を整形して得られる長いビームをガルバノミラーなどの偏向手段を用いて、さらに、基本波によるビームをガルバノミラーなどの偏向手段を用いて照射しエネルギーの補助を施す例を図7に沿って示す。
まず、LD励起式の10Wのレーザ発振器601(Nd:YVO4レーザ、CW、第2高調波(532nm))を用意する。前記レーザ発振器は、TEM00の発振モードで、共振器にLBO結晶が内蔵されており、第2高調波に変換されている。ビーム径は2.25mmである。広がり角は0.3mrad程度である。このビームは丸型なので、これを長楕円形に変換する光学系602に入射させる。変換手段は、例えば、シリンドリカルレンズ2枚構成のビームエキスパンダーとし、1方向だけビームを伸ばし楕円形としてもよい。また、通常のビームエキスパンダーを前記ビームエキスパンダーに組み合わせて用い、広がり角を制御してもよい。次いで、ガルバノミラー603にて、楕円形状に変換されたレーザビームを偏向する。偏向されたレーザビームはfθレンズ604を介し、半導体膜606が形成する平面上に到達する。fθレンズにより、楕円形状に変換された前記レーザビームを前記平面上で集光する。これにより、例えば短径20μm、長径400μmの長いビーム605が前記平面上に形成される。ガルバノミラー603の角度を変化させることで、前記平面上において、前記長いビーム605を走査させる。ガルバノミラーの角度による長いビーム605の形状の変化はfθレンズ604により抑えられる。レーザビームの半導体膜606に対する入射角度は20°とする。これにより半導体膜606上における、半導体膜606表面からのレーザビームの反射光と半導体膜606が成膜された基板の裏面からのレーザビームの反射光との干渉の発生を防ぐことができる。
第2高調波により形成される長いビーム605に合わせて半導体膜606に基本波を照射するため、出力300WのLD励起のYAGレーザ608(Nd:YAGレーザ、CW、基本波(1.064μm)、TEM00、広がり角は3mrad程度)を用意する。レーザ発振器により発振された基本波は光ファイバ612を透過し、射出される。光ファイバは伝送形式がSI型、コア径が直径0.6mmであり、光ファイバからの出射光のNAは0.2である。光ファイバからの出射光を、光学系613により長方形のエネルギー分布の均一なレーザビームに加工しコリメートさせる。出射光の加工はカライドスコープによって行う。加工したレーザビームをガルバノミラー609にて、半導体膜606方向に偏向する。偏向されたレーザビームはfθレンズ610を介し、半導体膜606が形成する平面上に到達する。fθレンズにより、前記レーザビームを前記平面上で集光する。これにより、ビーム611が前記平面上に形成される。ビーム611の長径は1mmである。また、ビーム611の短径は中心部において細く、両端部において太い形状である。ビーム中心部と両端部での幅はそれぞれ450μm、600μmで、それらの間の幅は連続的に変化させる。ビーム611はビーム605を覆うように配置する。あるいは長方形(例えば、1mm×0.5mm程度)にビームを整形してもよい。
ガルバノミラー609の角度を変化させることで、前記平面上において、前記ビーム611を走査させる。ガルバノミラー609の動作はガルバノミラー603の動作に同期させて行うように制御し、前記平面上において、ビーム611を前記第2高調波の長いビーム605の位置に合わせて走査させる。ガルバノミラーの角度によるビーム611の形状の変化はfθレンズ610により抑えられる。レーザビームの半導体膜606に対する入射角度は55°程度とする。これにより半導体膜606上における、半導体膜606表面からのレーザビームの反射光と半導体膜606が成膜された基板の裏面からのレーザビームの反射光との干渉の発生を防ぐことができる。
本実施形態では、ガルバノミラー603および609はそれぞれ1枚構成で用い、1軸のみの走査とする。これでは、2次元平面の全面走査ができないので、前記基板を1軸ステージ607に載せ、図7紙面の左右方向に動作させ、基板全面をアニールできるようにする。長いビーム605の走査の速度は、100〜2000mm/sとし、好ましくは500mm/s程度とする。
半導体膜606の全面をレーザアニールするために、例えば、ガルバノミラー603および609を半周期動作させた後、1軸ステージ607を長結晶粒領域の幅の分だけ移動させ、再びガルバノミラー603を半周期動作させることを繰り返し行えばよい。本実施形態では、前記長結晶粒領域の幅は235μm程度であり、その分だけ1軸ステージ607を順次送っていけばよい。
なお、本実施の形態では基本波のレーザビームをガルバノミラーによって走査する構成について説明したが、ガルバノミラーを使わずに、ファイバーおよび光学系を基板に対して相対的に動作させることによって、第2高調波のレーザビームの照射位置と同位置に基本波のレーザビームを走査させる構成としてもよい。
[実施の形態4]
本実施の形態では、同一基板上に表示素子を含む画素がマトリクス状に配置された画素部、該画素部を制御する駆動回路、保護回路、及びメモリなどの電気回路を形成した所謂システムオンパネルについて、図9を用いて説明する。
図9(B)において、パネルは、基板501上に複数の画素507がマトリクス状に配置された画素部502、該画素部502を制御する信号線駆動回路503、走査線駆動回路504及び505が配置され、さらに、FPC506を介してICなどの外部回路と接続される。保護回路508a、508bは、入力される信号のノイズや静電対策を目的として設けられるものである。つまり、外部回路から入力されるスタートパルス、クロック、クロックバック及びビデオ信号の各信号が入力される駆動回路と、これらの信号を外部から供給する外部回路との間に配置される。そのため、パネルでは、スタートパルス、クロック及びクロックバックが入力される各駆動回路503〜505とFPC506の間に保護回路508aが配置され、さらにビデオ信号が入力されるビデオ線が配置された信号線駆動回路503と画素部502との間に保護回路508bが配置される。保護回路508a、508bには、瞬間的に大電流が流れる、又は大電圧が印加される可能性があるため、耐圧に優れた非晶質半導体により構成することが好適である。
なお、保護回路の配置は、上記構成に限定されず、例えば画素部502と走査線駆動回路504、505との間に配置してもよいし、画素507内に配置してもよい。但し、画素507内に配置する場合は、画素507において非晶質半導体と結晶質半導体を作り分けることになるため、その画素ピッチ、トランジスタのチャネル長及びチャネル幅、並びにレーザ光の照射領域の幅等のパラメータを考慮する必要がある。
画素部502に配置された複数の画素507の各々には表示素子が配置されており、例えば発光素子や液晶素子等の表示素子が配置されている。このような表示素子を制御するトランジスタは、非晶質半導体及び結晶質半導体のどちらも好適であるが、その用途や対応する表示素子に応じて選択する。例えば、20インチ程度の大型パネルで、表示素子として液晶素子を用いる場合には、非晶質半導体を活性層としたトランジスタを用いても、その応答速度による影響はないので、安価な非晶質半導体を用いることが好適である。また、表示素子として自発光の発光素子を用いる場合には、応答速度が速いため、応答速度に優れた結晶質半導体を活性層としたトランジスタを用いることが好適である。
信号線駆動回路503にはシフトレジスタやバッファが設けられ、点順次走査を行う場合にはサンプリング回路、線順次走査を行う場合にはラッチ回路が設けられる。また、走査線駆動回路504、505にはシフトレジスタやバッファが設けられる。このような駆動回路に設けられる素子は、高速動作が要求されるため、結晶質半導体を活性層としたトランジスタを用いることが好適である。
また、パネルには、メモリ等の論理回路を含む電気回路530が設けられている。なお、電気回路530の詳細な説明は後述するが、高速動作が要求される当該電気回路530を構成する素子には、連続発振のレーザを用いることで、結晶欠陥が少なく、大粒径の多結晶半導体を用いた素子を適用することが好適である。また、連続発振のレーザによる結晶質半導体を用いた素子は、その移動度や応答速度が良好なために高速駆動が可能で、従来よりも素子の動作周波数を向上させることができ、特性バラツキが少ないために高い信頼性を得ることができる。照射面である半導体膜に、連続発振レーザから射出された高調波と同時に波長1μm程度の基本波を補助的に照射する。また、高調波のエネルギーが比較的少なく与えられる前記半導体膜の領域には、基本波のエネルギーを比較的多く与え、高調波のエネルギーが比較的多く与えられる前記半導体膜の領域には基本波のエネルギーを比較的少なく与える。特に本発明においては、連続発振のレーザを用いることにより生じる、結晶性不良領域が非常に少ないので、半導体素子を高密度に集積できる。上記実施の形態1乃至3のいずれか一を用いて連続発振のレーザを照射する。
まず、基板501におけるレイアウトが決定し、各回路に非晶質半導体及び結晶質半導体のどちらを適用するかが決定したら、結晶質半導体を含む回路の配置箇所にのみにレーザ光を照射するように設定する。より詳しくは、結晶質半導体を含む回路の配置箇所のみに、線状に集光された連続発振のレーザ光を一方向に走査させながら、基板501上に全面に形成された非晶質半導体(被照射体)に照射することで、走査方向に向かって結晶を連続的に成長させ、該走査方向に沿って長く延びた単結晶からなる結晶粒が集まるようにする。
本形態の場合には、例えば、最初に図9(A)の(1)に示すように、電気回路530に相当する部分にレーザ光を照射し、次いで(2)に示すように、各駆動回路に相当する部分にレーザ光を照射し、最後に(3)で示すように画素部502に相当する部分にレーザ光を照射することで、選択的に行うことができる。そうすると、各回路の要求に応じて、非晶質半導体と結晶質半導体とを簡単にかつ同時に作り分けることができる。
次いで、図9(B)〜(D)を用いて、電気回路530の構成とその簡単な動作について説明する。
図9(B)において、電気回路530は、メモリ531、CPU532、VRAM533及びインターフェイス534、システムバス535を有し、画素などの他の回路と共に絶縁表面を有する基板上に一体形成されている。メモリ531は、SRAMやDRAMといった揮発性メモリにより構成され、画像データを保存する。またVRAM533は、SRAMやDRAMといった揮発性メモリによって構成される。インターフェイス534は、外部装置から入力された信号の一時的な保存、フォーマット変換などを行う。その動作について簡単に説明すると、画像データや、キーボードやROMである外部装置から供給される制御信号は、インターフェース534及びシステムバス535を介して、CPU532と外部装置との間で通信される。CPU532は処理中の画像データやロジック回路の制御信号をメモリ531に一時的に格納し、処理された画像データはVRAM533に格納される。VRAM533に格納された画像データは、駆動回路を介して、各画素507に供給される。
図9(C)において、電気回路530は、フレームメモリ538、タイミング生成回路536及びフォーマット変換回路537を有し、画素などの他の回路と共に絶縁表面を有する基板上に一体形成されている。タイミング生成回路536は、各駆動回路の動作タイミングを決めるクロック、クロックバックを生成する。フォーマット変換回路537は、外部装置からFPCを介して入力される圧縮符号化された信号の伸長復号、画像の補間やリサイズなどの画像処理が行われる。フォーマット変換された画像データは、フレームメモリ538に格納され、この格納された画像データは、駆動回路を介して、各画素507に供給される。
図9(D)において、電気回路530は、VRAM533、マスクROM539、画像処理回路540、メモリ531、CPU532及びインターフェイス534を有し、画素などの他の回路と共に絶縁表面を有する基板上に一体形成されている。インターフェイス534およびシステムバス535を介して、キーボードなどの外部装置との間で制御信号が通信される。マスクROM539には、プログラムデータや画像データが格納される。マスクROM539に格納されているデータは、CPU532によって、メモリ531との間で随時読み書きしながら処理される。画像データは画像処理回路540でリサイズ等の処理が施され、VRAM533に格納される。VRAM533に格納されたデータは、駆動回路を介して、各画素507に供給される。
上述した電気回路530に含まれる各回路は、主に半導体素子により構成され、具体的にはトランジスタなどの3端子素子、ダイオードなどの2端子素子、容量素子、抵抗素子などが挙げられる。各回路は、高速動作が要求されるため、本発明は連続発振レーザにより形成された結晶質半導体を活性層とした高移動度のトランジスタを用いる。そうすると、高速動作が実現され、メモリ531、フレームメモリ538としてSRAMを用いる場合には、読み出しサイクルとして200nsec、DRAMを用いる場合には、読み出しサイクルとして1μsec以下を実現する。また、CPU532、画像処理回路537の動作周波数は5MHz以上を実現する。なお、電気回路530の構成は、上記に限定されず、レジスタ、デコーダ、カウンタ、分周回路、メモリ、CPU及びDSP等から選択された一種又は複数種を含んでいてもよい。
一方、保護回路508a、508bには、瞬間的に大電流が流れる、又は大電圧が印加される可能性があるため、耐圧に優れた非晶質半導体により構成することが好適である。
また、結晶質半導体を活性層としたトランジスタを用いると、絶縁表面上に様々な回路群を作り込むモノシリック化が実現され、このようなパネルは、接続するICなどの周辺回路を少なくすることができるため、すっきりとした構造となる。これは、結晶質半導体を用いた場合の大きな長所である。本実施の形態のように、電気回路530として、様々な回路を同一基板上に作り込んで作製されたシステムオンパネルは、小型、軽量、薄型の条件が実現されるため、適用される電子機器全てに有効であるが、そのなかでも携帯端末には特に有効である。
本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることが可能である。
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
本実施例では、結晶質半導体を活性層としたNチャネル型トランジスタ及びPチャネル型トランジスタ、並びに非晶質半導体を活性層としたトランジスタを同一基板上に形成する作製工程について、図面を用いて説明する。
基板300は、絶縁表面を有する基板を用いる(図10(A))。本実施例ではバリウムホウケイ酸ガラスからなる基板300を用いた。続いて、基板300上にTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、Cr、Ndから選択された元素、前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素膜に代表される半導体膜やAgPdCu合金などの公知の導電性を有する材料により被膜を形成し、その後、パターン加工を行って導電層301を形成した。この導電層301は、ゲート電極に相当する。続いて、絶縁膜302として、公知の方法(プラズマCVD法等)により、窒化酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜などの珪素を含む絶縁膜を単層又は積層形成した。この絶縁膜302は、ゲート絶縁膜と下地膜の2つの役割を果たす。
次に、公知の方法(スパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等)により25〜80nmの厚さで非晶質半導体303を形成した。その後、本発明では、レーザ結晶化法を用いて結晶質半導体を形成するが、その際、連続発振のレーザ光を選択的に照射することで、非晶質半導体及び結晶質半導体を同一基板上に形成することを特徴とする。本工程におけるレーザは、連続発振の気体レーザ又は固体レーザを用いる。本実施例では、連続発振のYVO4レーザの第2高調波(波長532nm、5.5W)と、連続発振のYAGレーザの基本波(波長1.064μm、350W)を用い、実施の形態に示した方法によって非晶質半導体303上を選択的に走査して、基板300上に非晶質半導体303及び結晶質半導体304を形成する。照射面である半導体膜に、連続発振レーザから射出された高調波と同時に波長1μm程度の基本波を補助的に照射する。また、高調波のエネルギーが比較的少なく与えられる前記半導体膜の領域には、基本波のエネルギーを比較的多く与え、高調波のエネルギーが比較的多く与えられる前記半導体膜の領域には基本波のエネルギーを比較的少なく与える。これにより形成される長結晶粒領域は、従来と比較し半導体膜における充填率が非常に高いため、高密度に半導体素子を集積できる。本実施例においては、非晶質半導体303を形成する例を示したが、本発明を用いれば、半導体膜全面を結晶質半導体304とすることも可能である。このようにすれば、半導体膜全面のどこにでも高特性の半導体素子を形成できるようになるため、高速動作が要求されるCPUなどの製作に有利である。
その後、CVD法などの公知の技術を用いて、シラン(SiH4)ガスとフォスフィンガス(PH3)の混合ガスを供給することで、リン(P)をドープしたN型の非晶質半導体を成膜した。続いて、非晶質半導体303及び結晶質半導体304、並びにN型の非晶質半導体305にパターン加工を行って、非晶質半導体層306、結晶質半導体層307、308、N型半導体層309〜311を形成する(図10(B))。
次いで、レジストからなるマスク312を形成し、結晶質半導体層307、308に接する各N型半導体層310、311を公知の方法により除去した(図10(C))。より詳しくは、N型半導体層310、311と結晶質半導体層307、308との選択比を利用してエッチング法によりN型半導体層310、311を除去する。
続いて、N型半導体層309及び結晶質半導体層310、311を被覆するように、公知の導電性を有する材料により導電膜3120を形成する(図10(D))。
その後、レジストからなるマスクを用いて、N型半導体層313、314と、導電層315、316を形成する(図10(E))。この際、非晶質半導体層306には、多少膜減りが生じる。その後、導電層315、316及び結晶質半導体層307、308を被覆するように絶縁膜317を形成する。この絶縁膜317は、保護膜とゲート絶縁膜の2つの役割を果たす。
次いで、絶縁膜317上に、公知の導電性を有する材料を用いて、膜厚20〜100nmの第1導電膜318を形成する(図11(A))。次に、第1導電膜318を被覆するように、膜厚100〜400nmの第2導電膜及び膜厚100〜400nmの窒化珪素膜を積層形成する。続いて、最初に窒化珪素膜をパターン加工して、絶縁層321、322を形成し、次に絶縁層321、322をマスクとして、第2導電膜をパターン加工して、導電層319、320を形成する。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク323を形成して、ドーピング処理を行う。本処理では、半導体層307、308に、リン又はヒ素などの15族に属し、N型を付与する不純物元素を低濃度に添加する。本実施例ではドーズ量を5.0×1013ions/cm2、加速電圧を50keVの条件下で、リンを用いてドーピング処理を行う。この際、導電層319、320及び絶縁層321、322がN型を付与する不純物元素に対するマスクとなって、自己整合的に不純物領域324、325が形成され、1×1018〜1×1020atoms/cm3の濃度範囲でN型を付与する不純物元素が添加される。
続いてレジストからなるマスク323を除去した後、異方性のサイドエッチングを行って導電層319、320を後退させて、導電層326、327を形成する(図11(B))。
その後、マスクとして機能した絶縁層321、322をエッチングにより除去した(図11(C))。本実施例では、HF系エッチング液を用いて、ウエットエッチングにより除去した。次いで、新たにレジストからなるマスク328を形成して、上記のドーピング処理よりも高い加速電圧でドーピング処理を行う。本実施例では、ドーズ量を3.0×1015ions/cm2とし、加速電圧を65keVの条件下で、導電層326を不純物元素に対するマスクとして用いる。上記のドーピング処理を行った結果、不純物領域(N−領域、LDD領域)329には1×1018〜5×1019atoms/cm3の濃度範囲で不純物元素が付与され、不純物領域(N+領域)330には1×1019〜5×1021atoms/cm3の濃度範囲でN型を付与する不純物元素を添加された。また、チャネル形成領域331が形成される。
次いで、レジストからなるマスク328を除去した後、新たにレジストからなるマスク332を形成した(図11(D))。その後、ドーピング処理を行って、Pチャネル型TFTの活性層となる半導体層に、前記第1の導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された不純物領域を形成する。本処理では、導電層327を不純物元素に対するマスクとして用いて、P型を付与する不純物元素を添加し、自己整合的に不純物領域(P+領域)333、不純物領域(P−領域)334及びチャネル形成領域335を形成した。本実施例では、ジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で、ドーズ量を1×1016ions/cm2、加速電圧を80keVの条件下で、P型を付与する不純物元素の濃度が1×1019〜5×1021atoms/cm3となるようにドーピング処理を行った。なおドーピング処理を行う条件等は上記記載に限定されず、2回以上の複数回のドーピング処理で形成しても良い。
次に、レジストからなるマスク332を除去し、導電層326、327をマスクとして、第1導電膜318を異方性エッチングして、導電層336、337を形成した(図11(E))。以上の工程により、結晶質半導体を含むNチャネル型トランジスタ(p-SiTFT)338及びPチャネル型トランジスタ(p-SiTFT)339、並びに非晶質半導体を含むトランジスタ(a-SiTFT)340を同一基板上に形成することができた。
続いて、絶縁膜341を形成する。この絶縁膜341には、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜200nmとして珪素を含む絶縁膜を用いて、単層又は積層構造として形成する。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚100nmの酸化窒化珪素膜を形成した。
次いで加熱処理(熱処理)を行って、半導体層の結晶性の回復、又は半導体層に添加された不純物元素の活性化を行ってもよい。この加熱処理は、非晶質半導体が熱結晶化されないように、加熱源の走査を行うことで、選択的な加熱処理が可能なレーザアニール法やRTA法を用いることが好適である。
次いで、絶縁膜341上に、絶縁膜348を形成する。絶縁膜348としては、CVD法によって形成された酸化珪素膜や、SOG法によって塗布された酸化珪素膜、ポリイミド、ポリアミド、BCB、アクリル等の有機絶縁膜、又はアクリル膜と酸化窒化珪素膜の積層膜を用いる。本実施例では、膜厚1.6μmのアクリル膜を形成した。絶縁膜348は、基板上200に形成されたTFTによる凹凸を緩和し、平坦化する意味合いが強いので、平坦性に優れた膜が好ましい。
次に、絶縁膜317、341及び348をエッチングして、導電層315、不純物領域330、333に達するコンタクトホールを形成した。続いて、公知の導電性を有する材料を用いて、各不純物領域と電気的に接続する導電膜を単層又は積層形成した後、パターン加工を行って、配線342〜346を形成した。続いて、配線342〜346を被覆するように絶縁膜349を形成した。
CPUなどに代表される機能回路を用途としたトランジスタは、LDD構造又はGOLD構造が好適であり、高速化のためにトランジスタの微細化を図ることが好ましい。本実施例により完成されるN型トランジスタ338、P型トランジスタ339は、LDD構造を有するため、表示素子の制御だけでなく、機能回路に用いてもよい。また、微細化に伴うゲート絶縁膜317の薄膜化が欠かせないが、本実施例の工程では、ゲート絶縁膜317が第1導電膜318に被覆された状態でドーピング工程が行われ、ゲート絶縁膜317が保護されており、微細化にも有効である。また、連続発振のレーザを用いると、結晶欠陥が少なく、大粒径の多結晶半導体を用いて、トランジスタを作成することができるため、移動度や応答速度が良好であり、このような観点からも機能回路に用いることが好適である。
本実施例は上記実施の形態1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせて実施することが可能である。
本発明を適用して作製される電子機器の一例として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それら電子機器の具体例を図12に示す。
図12(A)は表示装置であり、筐体3001、支持台3002、表示部3003、スピーカー部3004、ビデオ入力端子3005等を含む。本発明は表示部3003の作製に用いることができる。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図12(B)はデジタルスチルカメラであり、本体3101、表示部3102、受像部3103、操作キー3104、外部接続ポート3105、シャッター3106等を含む。本発明は表示部3102の作製に用いることができる。図12(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体3201、筐体3202、表示部3203、キーボード3204、外部接続ポート3205、ポインティングマウス3206等を含む。本発明は表示部3203の作製に用いることができる。
図12(D)はモバイルコンピュータであり、本体3301、表示部3302、スイッチ3303、操作キー3304、赤外線ポート3305等を含む。本発明は表示部3302の作製に用いることができる。図12(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体3401、筐体3402、表示部A3403、表示部B3404、記録媒体(DVD等)読込部3405、操作キー3406、スピーカー部3407等を含む。表示部A3403は主として画像情報を表示し、表示部B3404は主として文字情報を表示するが、本発明はこれら表示部A、B3403、3404の作製に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図12(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体3501、表示部3502、アーム部3503を含む。本発明は表示部3502の作製に用いることができる。図12(G)はビデオカメラであり、本体3601、表示部3602、筐体3603、外部接続ポート3604、リモコン受信部3605、受像部3606、バッテリー3607、音声入力部3608、操作キー3609、接眼部3610等を含む。本発明は表示部3602の作製に用いることができる。
図12(H)は携帯電話であり、本体3701、筐体3702、表示部3703、音声入力部3704、音声出力部3705、操作キー3706、外部接続ポート3707、アンテナ3708等を含む。本発明は表示部3703の作製に用いることができる。なお、表示部3703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。
本実施例は上記実施の形態1乃至4、実施例1のいずれか一と自由に組み合わせて実施することが可能である。
ビームスポットの照射跡の様子を示す図。 本発明における基本波のビームスポット形状の一例を示す図。 本発明における基本波のビームスポットのエネルギー密度の一例を示す図。 本実施の形態1を説明する図。 半導体膜のレーザアニールの様子を示す図。 本実施の形態2を説明する図。 本実施の形態3を説明する図。 レーザアニールの様子を示す図。 本実施の形態4を説明する図。 本発明の半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明の半導体装置の作製工程を説明する図。 本発明を用いた電子機器を示す図。

Claims (15)

  1. 非晶質シリコン膜に、可視光線以下の波長である連続発振の第1のレーザビームを照射面において楕円状ビームに加工し、前記楕円状ビームと重ねて前記非晶質シリコン膜に対して、吸収係数が5×10 /cm以下であり、前記非晶質シリコン膜の溶融状態に対して、吸収係数が5×10 /cm以上の波長範囲の、連続発振の、少なくとも第1のレーザビームの結晶性不良領域のできるエネルギーの領域に、長結晶粒領域を形成するためのしきい値であるエネルギー密度より大きくするエネルギー密度を有する第2のレーザビームを照射し、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームと、前記非晶質シリコン膜とを相対的に移動させ前記長結晶粒領域を形成する半導体装置の作製方法であって、
    前記第2のレーザビームは、前記照射面における第1の領域では、エネルギー密度を低く前記照射面における前記第1のレーザビームのエネルギー密度が前記第1の領域より低い第2の領域では、前記第2のレーザビームのエネルギー密度を前記第1の領域に与えるエネルギー密度より高くして照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 非晶質シリコン膜に、可視光線以下の波長である連続発振の複数の第1のレーザビームを照射面において楕円状ビームに加工し、前記楕円状ビームと重ねて前記非晶質シリコン膜に対して、吸収係数が5×10 /cm以下であり、前記非晶質シリコン膜の溶融状態に対して、吸収係数が5×10 /cm以上の波長範囲の、連続発振の、少なくとも第1のレーザビームの結晶性不良領域のできるエネルギーの領域に、長結晶粒領域を形成するためのしきい値であるエネルギー密度より大きくするエネルギー密度を有する第2のレーザビームを照射し、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームと、前記非晶質シリコン膜とを相対的に移動させ前記長結晶粒領域を形成する半導体装置の作製方法であって、
    前記複数の第1のレーザビームは、前記照射面において、長径が一直線となるように重ね合わせられ、
    前記第2のレーザビームは、前記照射面における第1の領域では、エネルギー密度を低く前記照射面における前記第1のレーザビームのエネルギー密度が前記第1の領域より低い第2の領域では、前記第2のレーザビームのエネルギー密度を前記第1の領域に与えるエネルギー密度より高くして照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    回折光学素子を用いて、前記照射面における前記第2のレーザビームのエネルギー密度を制御することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 非晶質シリコン膜に、可視光線以下の波長である連続発振の第1のレーザビームを照射面において楕円状ビームに加工し、前記楕円状ビームと重ねて前記非晶質シリコン膜に対して、吸収係数が5×10 /cm以下であり、前記非晶質シリコン膜の溶融状態に対して、吸収係数が5×10 /cm以上の波長範囲の、連続発振の、少なくとも第1のレーザビームの結晶性不良領域のできるエネルギーの領域に、長結晶粒領域を形成するためのしきい値であるエネルギー密度より大きくするエネルギー密度を有する第2のレーザビームを照射し、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームと、前記非晶質シリコン膜とを相対的に移動させ前記長結晶粒領域を形成する半導体装置の作製方法であって、
    前記第2のレーザビームは、前記照射面における第1の領域では、レーザビーム幅を細くし、前記照射面における前記第1のレーザビームのエネルギー密度が前記第1の領域より低い第2の領域では、前記第1の領域より前記レーザビーム幅を太くして照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 非晶質シリコン膜に、可視光線以下の波長である連続発振の複数の第1のレーザビームを照射面において楕円状ビームに加工し、前記楕円状ビームと重ねて前記非晶質シリコン膜に対して、吸収係数が5×10 /cm以下であり、前記非晶質シリコン膜の溶融状態に対して、吸収係数が5×10 /cm以上の波長範囲の、連続発振の、少なくとも第1のレーザビームの結晶性不良領域のできるエネルギーの領域に、長結晶粒領域を形成するためのしきい値であるエネルギー密度より大きくするエネルギー密度を有する第2のレーザビームを照射し、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームと、前記非晶質シリコン膜とを相対的に移動させ前記長結晶粒領域を得る半導体装置の作製方法であって、
    前記複数の第1のレーザビームは、前記照射面において、長径が一直線となるように重ね合わせられ、
    前記第2のレーザビームは、前記照射面における第1の領域では、レーザビーム幅を細くし、前記照射面における前記第1のレーザビームのエネルギー密度が前記第1の領域より低い第2の領域では、前記第1の領域より前記レーザビーム幅を太くして照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 請求項または請求項において、
    遮光膜を用いて、前記照射面における前記第2のレーザビームの幅を制御することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 請求項または請求項において、
    回折光学素子を用いて、前記照射面における前記第2のレーザビームの幅を制御することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一において、
    前記第2のレーザビームは、光ファイバーを用いて、前記照射面に照射されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、
    前記第1のレーザビームまたは前記第2のレーザビームは、気体レーザ、固体レーザまたは金属レーザから射出されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 請求項1乃至請求項のいずれか一において、
    前記第1のレーザビームまたは前記第2のレーザビームは、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、Yレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイヤレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザから射出されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一において、
    前記照射面は前記第1のレーザビームに対して透光性を有する厚さdの基板に成膜された膜であり、前記楕円状ビームの長径または短径の長さをWとすると、前記第1のレーザビームの前記照射面に対する入射角度φは、
    φ≧arctan(W/2d)
    を満たすことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させながら、前記長結晶粒領域と、前記長結晶粒領域の両端にできる前記結晶性不良領域を形成し、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームに対して前記照射面を相対的に前記第1の方向と直交した第2方向に、前記長結晶粒領域の幅だけ移動させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームに対して前記照射面を相対的に第1方向に移動させながら、前記長結晶粒領域と、前記長結晶粒領域の両端にできる前記結晶性不良領域を形成し、
    前記第1のレーザビーム及び前記第2のレーザビームに対して前記照射面を相対的に前記第1の方向と直交した第2方向に、前記長結晶粒領域前記結晶性不良領域を合わせた幅だけ移動させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか一項において、
    前記長結晶粒領域と、前記結晶性不良領域とは、前記長結晶粒領域の幅をX、前記結晶性不良領域の幅をXとすると、
    /(2X+X)<0.1
    を満たすように形成されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか一項において、
    前記第2のレーザビームの波長は、1μm程度であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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