JP5064750B2 - レーザアニール技術、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置 - Google Patents
レーザアニール技術、半導体膜、半導体装置、及び電気光学装置 Download PDFInfo
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Description
本発明はまた、上記レーザアニール方法により製造された半導体膜、この半導体膜を用いた薄膜トランジスタ(TFT)等の半導体装置、及びこの半導体装置を用いた電気光学装置に関するものである。
本発明はまた、上記レーザアニール技術を用いることにより、結晶性が高く、薄膜トランジスタ(TFT)の活性層等として好適な半導体膜、これを用いたTFT等の半導体装置及び電気光学装置を提供することを目的とするものである。
さらに、アニール領域をずらして、ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して、前記レーザアニールを再度実施して、該部分をラテラル結晶化させる操作を1回以上実施するレーザアニール方法において、
前記被アニール半導体膜の粒状結晶部分及び非結晶部分が融解し、かつ前記被アニール半導体膜のラテラル結晶部分が融解しない条件で、前記レーザアニールを実施し、
かつ、下記式(1)を充足するよう、前記粒状結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、前記非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間より長くして、前記レーザアニールを実施することを特徴とするものである。
非結晶半導体からなる被アニール半導体膜の一領域に対して、ラテラル結晶が成長する条件でレーザ光を照射するレーザアニールを実施してラテラル結晶を成長させ、
さらに、アニール領域をずらして、ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して、前記レーザアニールを再度実施して、該部分をラテラル結晶化させる操作を1回以上実施するレーザアニール装置において、
前記被アニール半導体膜の粒状結晶部分及び非結晶部分が融解し、かつ前記被アニール半導体膜のラテラル結晶部分が融解しないレーザ光照射条件に設定されており、
かつ、下記式(1)を充足するよう、前記粒状結晶部分における単位面積あたりのレーザ光照射時間が、前記非結晶部分における単位面積あたりのレーザ光照射時間より長いレーザ光照射条件に設定されていることを特徴とするものである。
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)
(式(1)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。)
本明細書において、「レーザアニール」には、レーザ光が直接照射される領域のアニールと、レーザ光は直接照射されないが熱が伝導して結晶状態が変化する領域のアニールとが含まれるものとする。
EP≒EA・・・(1A)
(式(1A)中、EP及びEAは上記と同様。)
0.82≦EP/EA≦1.0・・・(3)、
EL/EA≦0.70・・・(4)
ビームパターンは、レーザ光の相対走査方向に離間した複数のパターンからなるものでもよい。この場合、「相対走査方向の総照射幅」とは、レーザ光の相対走査方向に離間した複数のパターンの照射幅の合計と定義する。
本発明のレーザアニール装置において、前記レーザ光発振源は半導体レーザであることが好ましい。前記レーザ光発振源は、発振波長が350〜600nmの波長域にある半導体レーザであることが好ましく、発振波長が350〜500nmの波長域にある半導体レーザであることがより好ましい。前記レーザ光発振源は、GaN系半導体レーザ又はZnO系半導体レーザであることが好ましい。
本発明の第2の半導体膜は、基板上に形成されたパターニングされていない半導体膜において、略全面がつなぎ目のないラテラル結晶膜であることを特徴とするものである。
「半導体膜が略全面ラテラル結晶からなる」とは、レーザアニール開始時と終了時に生成され、再度のレーザアニールが実施されずに残る粒状結晶を除いた部分がすべて、ラテラル結晶からなることを意味する。
本発明の電気光学装置は、上記の本発明の半導体装置を備えたことを特徴とするものである。電気光学装置としては、エレクトロルミネッセンス(EL)装置、液晶装置、電気泳動方式表示装置、及びこれらを備えたシートコンピュータ等が挙げられる。
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)、
EP≒EA・・・(1A)
(式(1)及び(1A)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。)
従来より、非結晶シリコン(a−Si)と多結晶シリコン(poly−Si)とは、レーザ光の波長に対する吸収特性が異なることは知られていた。しかしながら、従来は、粒状結晶シリコンとラテラル結晶シリコンとはいずれも多結晶シリコン(poly−Si)であり、これらのレーザ光の吸収特性に違いがあるとは考えられていなかった。
吸収係数α=k/4πλ
(式中、kは消衰係数、λは波長である。)
(膜に吸収される光エネルギー)=(膜に照射される光エネルギー)×(表面反射せずに膜に入射する光量の割合)×(膜に吸収される光量の割合)
a=exp−αt
(式中、αは吸収係数、tは膜厚)
b=1−((1−n)/(1+n))2
(式中、nは屈折率である。)
(照射エネルギーE1)=(融解エネルギーE2)+(所望の温度に上昇させるために必要なエネルギーE3)+(放熱エネルギーE4)
E2=(単位融解エネルギー)×(1μm×1μm×50nmの体積中に含まれるSiのモル数)=46×103×((2.32 g/cm3)×(10-6×10-6×50×10-9 m3)/28)=1.9×10-10 J
E3=(比熱)×(1μm×1μm×50nmの体積中に含まれるSiの質量)×(所望の温度)=770J/kg K×(2.32g/cm3×(10-6×10-6×50×10-9 m3))×1400℃=1.3×10-10 J
0.82≦EP/EA≦1.0・・・(3)、
EL/EA≦0.70・・・(4)
(式(3)及び(4)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
ELは、ラテラル結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギーを、各々示す。)
0.85≦EP/EA≦1.0・・・(3A)、
EL/EA≦0.70・・・(4)
0.44v0.34143≦P≦0.56v0.34143・・・(5)
V=V0×exp(−Ea/kT)
(式中、Vはa−SiからPoly−Siへの固相成長速度(cm/s)である。Tはアニール温度(K)である。V0は係数であり、V0=2.3〜3.1×108 cm/sである。Eaは活性化エネルギー(=c−Si中での空孔形成エネルギーに等しい)であり、Ea=2.68〜2.71eVである。)
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)、
EP≒EA・・・(1A)
(式(1)及び(1A)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。)
IL≒IA・・・(2A)、
IL<IA・・・(2B)
(式(2A)及び(2B)中、IAは非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの照射光エネルギー。
ILは、ラテラル結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの照射光エネルギーを示す。)
上記(2A)又は(2B)を充足する単位面積当たりの照射光エネルギーとするには、ラテラル結晶部分における単位面積当たりのレーザ光の照射時間は、非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間と同等以下とすることが好ましい。
さらに、アニール領域をずらして、ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して、レーザアニールを再度実施して、該部分をラテラル結晶化させる操作を1回以上実施するレーザアニール方法において、
被アニール半導体膜の粒状結晶部分及び非結晶部分が融解し、かつ被アニール半導体膜のラテラル結晶部分が融解しない条件で、レーザアニールを実施し、
かつ、下記式(1)、好ましくは下記式(1A)を充足するよう、粒状結晶部分におけるレーザ光照射時間を、非結晶部分におけるレーザ光照射時間より長くして、レーザアニールを実施することを特徴とするものである。
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)、
EP≒EA・・・(1A)
(式(1)及び(1A)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。)
図面を参照して、本発明に係る実施形態のレーザアニール装置の構成について、説明する。図12はレーザアニール装置の全体構成図、図13は1個の合波半導体レーザ光源121の内部構成を示す図である。
反射ミラー125A,125Bにより反射されたレーザ光L1,L2が入射する偏光ビームスプリッタ126Aと、
反射ミラー125C,125Dにより反射されたレーザ光L3,L4が入射する偏光ビームスプリッタ126Bとが備えられている。
本実施形態では、複数の合波半導体レーザ光源121のユニットから均一な光強度分布を有し、図示y方向を長手方向とする細長い矩形状のビームパターンのレーザ光Lが出射される。空間光変調素子133は、それ自身の光透過特性に分布があり、非結晶部分の相対走査方向の総照射幅に比して、粒状結晶部分の相対走査方向の総照射幅が広いビームパターンを形成し、1回の走査あたりの、粒状結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間より長くすることができる素子である。
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)、
EP≒EA・・・(1A)
(式(1)及び(1A)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。)
後記実施例1で説明するように、y位置を変えてレーザ光Lのx方向相対走査を実施する際の重ね量を一定にしてレーザアニールを実施する場合には、粒状結晶及びラテラル結晶の生成領域が決まるので、粒状結晶の生成領域、あるいは粒状結晶の生成領域及び先に生成されたラテラル結晶に対して再照射を行う領域における単位面積当たりのレーザ光照射時間が所望の値となるような、レーザ光のビームパターンを形成するように、空間光変調素子133の光変調特性を設計すればよい。
0.82≦EP/EA≦1.0・・・(3)、
EL/EA≦0.70・・・(4)
(式(3)及び(4)中、EA、EP、及びELは上記と同様である。)
0.44v0.34143≦P≦0.56v0.34143・・・(5)
本実施形態のレーザアニール装置100は上記構成に限らず、適宜設計変更可能である。
図15(a),(b)に示すように、空間光変調素子133を設けずに、図14に示したのと同じ複数の合波半導体レーザ光源121のユニットに、粒状結晶部分にレーザ光を選択的に照射する、1個の半導体レーザLD(レーザ光発振源)を搭載した半導体レーザ光源134を取り付ける構成としてもよい。図15(b)はレーザヘッド120の上面図である(水冷ヒートシンク131の図示略)。
図15に示す構成としても、レーザ光Lのビームパターンを、非結晶部分の相対走査方向の総照射幅に比して、粒状結晶部分の相対走査方向の総照射幅が広いビームパターンとすることができるので、図10及び図11に示したように、1回の走査あたりの、粒状結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間より長くすることができる。
図面を参照して、本発明に係る実施形態の半導体膜、これを用いた半導体装置、及びこれを備えたアクティブマトリクス基板の製造方法と構成について説明する。本実施形態では、トップゲート型の画素スイッチング用薄膜トランジスタ(画素スイッチング用TFT)と、これを備えたアクティブマトリクス基板を例として説明する。図16は、工程図(基板の厚み方向の断面図)である。
次に、図16(c)に示す如く、フォトリソグラフィ法により、レーザアニール後の半導体膜21をパターニングして、TFTの素子形成領域以外の領域を除去する。パターニング後の半導体膜に符号22を付してある。
次に、図16(e)に示す如く、電極材料を成膜し、フォトリソグラフィ法によるパターニングを実施することにより、ゲート絶縁膜24上に、ゲート電極25を形成する。
以上の工程により、本実施形態の画素スイッチング用TFT30が製造される。
アクティブマトリクス基板40の製造にあたっては、走査線や信号線等の配線が形成される。ゲート電極25が走査線を兼ねる場合と、ゲート電極25とは別に走査線を形成する場合がある。ドレイン電極28bが信号線を兼ねる場合と、ドレイン電極28bとは別に信号線を形成する場合がある。
図面を参照して、本発明に係る実施形態の電気光学装置の構成について説明する。本発明は、EL装置や液晶装置等に適用可能であり、有機EL装置を例として説明する。図17は有機EL装置の分解斜視図である。
(実施例1)
ガラス基板上に、プラズマCVD法にて、酸化シリコンからなる下地膜(200nm厚)と、非結晶シリコン膜(a−Si、50nm厚)とを順次成膜した。その後、約500℃・約10分の熱アニールを実施して、非結晶シリコン膜の脱水素処理を実施した。
<その他の条件>
レーザ光の相対走査速度0.01m/s、非結晶部分における吸収パワー密度0.1MW/cm2、重ね量75%。
非結晶部分の吸収率:粒状結晶部分の吸収率=100:90の条件において、比較例1では、粒状結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間の10%分量下げて、粒状結晶部分と非結晶部分とにおける単位面積当たりの吸収光エネルギーの差をより大きくした。かかる条件でレーザアニールを実施した以外は、実施例1と同様に、略全面レーザアニールを実施した。
実施例1のレーザアニールにより得られたシリコン膜を用いてTFTを製造し、得られたTFTのVg−Id特性(ゲート電圧Vgとドレイン電流Idとの関係)を評価した。
同様に、比較例1のレーザアニールにより得られたシリコン膜を用いてTFTを製造し、そのVg−Id特性を評価した。
結果を図20に示す。図示するように、実施例1で得られたTFTは、比較例1で得られたTFTよりも、キャリア移動度が高く、素子電流特性が良好であった。
21、22 半導体膜
23 半導体膜(活性層)
23a ソース領域(活性領域)
23b ドレイン領域(活性領域)
30 TFT(半導体装置)
40 アクティブマトリクス基板
50 有機EL装置(電気光学装置)
100 レーザアニール装置
110 基板ステージ(相対走査手段)
120 レーザヘッド
121 合波半導体レーザ光源
123(123A〜123D) LDパッケージ
133 空間光変調素子
134 半導体レーザ光源
140 走査光学系(相対走査手段)
LD 半導体レーザ(レーザ光発振源)
L レーザ光
Lp1 第1のビームパターン
Lp2 第2のビームパターン
Da 非結晶部分の相対走査方向の総照射幅
Dp 粒状結晶部分の相対走査方向の総照射幅
Claims (33)
- 非結晶半導体からなる被アニール半導体膜の一領域に対して、ラテラル結晶が成長する条件でレーザ光を照射するレーザアニールを実施してラテラル結晶を成長させ、
さらに、アニール領域をずらして、ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して、前記レーザアニールを再度実施して、該部分をラテラル結晶化させる操作を1回以上実施するレーザアニール方法において、
前記被アニール半導体膜の粒状結晶部分及び非結晶部分が融解し、かつ前記被アニール半導体膜のラテラル結晶部分が融解しない条件で、前記被アニール半導体膜に対して、前記レーザ光を部分的に照射しつつ該レーザ光を相対走査して、前記レーザアニールを実施し、
かつ、下記式(1)を充足するよう、前記粒状結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、前記非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間より長くして、前記レーザアニールを実施するレーザアニール方法であって、
前記レーザ光のビームパターンを、
前記ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して同時に照射可能であり、かつ、前記非結晶部分の相対走査方向の総照射幅に比して、前記粒状結晶部分の相対走査方向の総照射幅が広いビームパターンとすることを特徴とするレーザアニール方法。
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)
(式(1)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。) - 下記式(1A)を充足するよう、前記粒状結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、前記非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間より長くして、前記レーザアニールを実施することを特徴とする請求項1に記載のレーザアニール方法。
EP≒EA・・・(1A)
(式(1A)中、EP及びEAは上記と同様。) - 前記ラテラル結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間を、前記非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間と同等以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザアニール方法。
- 前記被アニール半導体膜が非結晶シリコン膜であり、
下記式(3)及び(4)を充足する条件で、前記レーザアニールを実施することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザアニール方法。
0.82≦EP/EA≦1.0・・・(3)、
EL/EA≦0.70・・・(4)
(式(3)及び(4)中、EA及びEPは上記と同様である。
ELは、ラテラル結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギーを示す。) - 前記ラテラル結晶部分における前記レーザ光の吸収率が、前記粒状結晶部分における前記レーザ光の吸収率より小さい条件で、前記レーザアニールを実施することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザアニール方法。
- 前記レーザ光として、
前記ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して同時に照射可能であり、かつ、前記レーザ光の相対走査方向に見て、前端側及び後端側が前記レーザ光の相対走査方向に対して略垂直な略直線形状である第1のビームパターンと、
前記レーザ光の相対走査方向に見て、前記第1のビームパターンの前側に位置し、前記粒状結晶部分を照射可能な第2のビームパターンとを合わせた形状のビームパターンを有し、
少なくとも前記第1のビームパターン部分の照射エネルギー分布が略均一であるレーザ光を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレーザアニール方法。 - 前記レーザ光のビームパターンを、前記第1のビームパターンと前記第2のビームパターンとを接して合わせた形状のビームパターンとすることを特徴とする請求項6に記載のレーザアニール方法。
- 前記被アニール半導体膜が非結晶シリコン膜であり、
前記非結晶部分における前記レーザ光の吸収パワー密度P(MW/cm2)と前記レーザ光の相対走査速度v(m/s)とが下記式(5)を充足する条件で、前記レーザアニールを実施することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレーザアニール方法。
0.44v0.34143≦P≦0.56v0.34143・・・(5) - 前記レーザ光として連続発振レーザ光を用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレーザアニール方法。
- 前記レーザ光として半導体レーザ光を用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレーザアニール方法。
- 前記被アニール半導体膜が非結晶シリコン膜であり、
前記レーザ光として、350〜600nmの波長域にあるレーザ光を用いることを特徴とする請求項10に記載のレーザアニール方法。 - 前記被アニール半導体膜に対して、アニール領域をずらして前記レーザアニールを再度実施する際には、
前記被アニール半導体膜に対して、先に前記レーザ光が照射された領域と次に前記レーザ光が照射される領域とが部分的に重なるよう、前記レーザアニールを実施することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のレーザアニール方法。 - 単数又は複数のレーザ光発振源を搭載したレーザヘッドを備え、
非結晶半導体からなる被アニール半導体膜の一領域に対して、ラテラル結晶が成長する条件でレーザ光を照射するレーザアニールを実施してラテラル結晶を成長させ、
さらに、アニール領域をずらして、ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して、前記レーザアニールを再度実施して、該部分をラテラル結晶化させる操作を1回以上実施するレーザアニール装置において、
前記被アニール半導体膜の粒状結晶部分及び非結晶部分が融解し、かつ前記被アニール半導体膜のラテラル結晶部分が融解しないレーザ光照射条件に設定されており、
かつ、下記式(1)を充足するよう、前記粒状結晶部分における単位面積あたりのレーザ光照射時間が、前記非結晶部分における単位面積あたりのレーザ光照射時間より長いレーザ光照射条件に設定されており、
前記被アニール半導体膜に対して、前記レーザ光を部分的に照射しつつ該レーザ光を相対走査する相対走査手段を備え、
前記レーザ光は、
前記ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して同時に照射可能であり、かつ、前記非結晶部分の相対走査方向の総照射幅に比して、前記粒状結晶部分の相対走査方向の総照射幅が広いビームパターンを有していることを特徴とするレーザアニール装置。
|EA−EP|<|EA−EPs|・・・(1)
(式(1)中、
EAは、非結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPsは、非結晶部分と同一のレーザ光照射条件でレーザ光を照射したときの、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの吸収光エネルギー、
EPは、粒状結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを、各々示す。) - 下記式(1A)を充足するよう、前記粒状結晶部分における単位面積あたりのレーザ光照射時間が、前記非結晶部分における単位面積あたりのレーザ光照射時間より長いレーザ光照射条件に設定されていることを特徴とする請求項13に記載のレーザアニール装置。
EP≒EA・・・(1A)
(式(1A)中、EP及びEAは上記と同様。) - 前記ラテラル結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間が、前記非結晶部分における単位面積当たりのレーザ光照射時間と同等以下となるように設定されていること特徴とする請求項13又は14に記載のレーザアニール装置。
- 前記被アニール半導体膜が非結晶シリコン膜であり、
下記式(3)及び(4)を充足するレーザ光照射条件に設定されていることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載のレーザアニール装置。
0.82≦EP/EA≦1.0・・・(3)、
EL/EA≦0.70・・・(4)
(式(3)及び(4)中、EA及びEPは上記と同様である。
ELは、ラテラル結晶部分におけるレーザ光の単位面積当たりの実際の吸収光エネルギーを示す。) - 前記ラテラル結晶部分における前記レーザ光の吸収率が、前記粒状結晶部分における前記レーザ光の吸収率より小さいレーザ光照射条件に設定されていることを特徴とする請求項13〜16のいずれかに記載のレーザアニール装置。
- 前記レーザ光は、
前記ラテラル結晶の外側に生成された粒状結晶の少なくとも一部及び結晶化されずに残っている非結晶の少なくとも一部を含む領域に対して同時に照射可能であり、かつ、前記レーザ光の相対走査方向に見て、前端側及び後端側が前記レーザ光の相対走査方向に対して略垂直な略直線形状である第1のビームパターンと、
前記レーザ光の相対走査方向に見て、前記第1のビームパターンの前側に位置し、前記粒状結晶部分を照射可能な第2のビームパターンとを合わせた形状のビームパターンを有し、
少なくとも前記第1のビームパターン部分の照射エネルギー分布が略均一なものであることを特徴とする請求項13〜17に記載のレーザアニール装置。 - 前記レーザ光のビームパターンは、前記第1のビームパターンと前記第2のビームパターンとを接して合わせた形状のビームパターンであることを特徴とする請求項18に記載のレーザアニール装置。
- 前記レーザヘッド自身に、又は前記レーザヘッドと前記被アニール半導体膜との間の光路上に、前記ビームパターンを形成する空間光変調素子が設けられていることを特徴とする請求項13〜19のいずれかに記載のレーザアニール装置。
- 前記空間光変調素子は、前記被アニール半導体膜の膜面上にて前記ビームパターンを形成する逆フーリエ変換プロファイルの複素振幅分布を有する素子であることを特徴とする請求項20に記載のレーザアニール装置。
- 前記レーザヘッド自身に、又は前記レーザヘッドとは独立して、前記粒状結晶部分にレーザ光を選択的に照射して、前記第2のビームパターンを形成するレーザ光発振源が備えられていることを特徴とする請求項13〜21のいずれかに記載のレーザアニール装置。
- 前記被アニール半導体膜が非結晶シリコン膜であり、
前記レーザ光の照射条件と相対走査条件とは、前記非結晶部分における前記レーザ光の吸収パワー密度P(MW/cm2)と前記レーザ光の相対走査速度v(m/s)とが下記式(5)を充足する条件に設定されていることを特徴とする請求項13〜22のいずれかに記載のレーザアニール装置。
0.44v0.34143≦P≦0.56v0.34143・・・(5) - 前記レーザ光は連続発振レーザ光であることを特徴とする請求項13〜23のいずれかに記載のレーザアニール装置。
- 前記レーザ光発振源は半導体レーザであることを特徴とする請求項13〜24のいずれかに記載のレーザアニール装置。
- 前記レーザ光発振源は、発振波長が350〜600nmの波長域にある半導体レーザであることを特徴とする請求項25に記載のレーザアニール装置。
- 前記レーザ光発振源は、GaN系半導体レーザ又はZnO系半導体レーザであることを特徴とする請求項26に記載のレーザアニール装置。
- 前記被アニール半導体膜に対して、アニール領域をずらして前記レーザアニールを再度実施する際には、
先に前記レーザ光が照射された領域と次に前記レーザ光が照射される領域とが部分的に重なるよう、前記レーザアニールを実施するものであることを特徴とする請求項13〜27のいずれかに記載のレーザアニール装置。 - 非結晶半導体からなる被アニール半導体膜に対して、請求項1〜12のいずれかに記載のレーザアニール方法を実施して製造されたものであることを特徴とする半導体膜。
- 前記被アニール半導体膜が非結晶シリコン膜であることを特徴とする請求項29に記載の半導体膜。
- 略全面がラテラル結晶からなることを特徴とする請求項29又は30に記載の半導体膜。
- 請求項29〜31のいずれかに記載の半導体膜を用いて得られた活性層を備えたことを特徴とする半導体装置。
- 請求項32に記載の半導体装置を備えたことを特徴とする電気光学装置
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