JP2005045209A - レーザアニール方法 - Google Patents

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信介 由良
Yukio Sato
行雄 佐藤
Kazutoshi Morikawa
和敏 森川
Tatsuki Okamoto
達樹 岡本
Kazuya Kawabe
和也 河部
Atsuhiro Sono
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Abstract

【課題】 装置の構成を複雑にすることなく、より大きな粒径の結晶を成長させることが可能となるレーザアニール方法を提供する。
【解決手段】 レーザアニールにより非晶質シリコン薄膜を結晶化する際に、可視光からなるパルスレーザ光を、上記非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度で、上記非晶質シリコン薄膜の所定箇所に照射し、上記パルスレーザ光の照射により溶融した非晶質シリコン薄膜が冷却後、再度、レーザ照射位置に上記パルスレーザ光を照射する工程を繰り返して上記非晶質シリコン薄膜を結晶化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非晶質シリコン薄膜(以下、a−Si膜と記す)にパルスレーザ光を照射してアニールを行い、結晶化するレーザアニール方法に関するものであり、特に薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)のチャネル層を形成する方法に関するものである。
従来、a−Si膜のレーザアニーリングでは、ショット当りの照射エネルギが大きいパルス幅20〜30nsec程度のパルスレーザが通常用いられていた。また、この際、通常はレーザとしてはXeClガスを用いたエキシマレーザが使用されており、このレーザ光を幅400μm、長さ200〜400mmのトップフラット型のビームスポットに成形し、このビームスポットを20μm程度のピッチで幅方向にスキャンしてa−Si膜のアニールを行っていた。
また、エキシマレーザによるアニールにより多結晶シリコン(以下、P−Siと記す)組織を形成する際に、粒径の均一な大粒子が整然と配列した状態で形成するように、a−Si膜の同一箇所にビームスポットを複数回照射する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。この際用いるレーザ光は波長308nmあるいは248nmの紫外光であり、また、このレーザ光のエネルギプロファイルが微結晶化エネルギ以上の領域とそれ以下のエネルギの領域とからなり、各領域の境界領域においてエネルギ密度勾配が所定の値であるようなレーザ光を用いることにより、上記境界領域及びその近傍に、1μm程度の均一な粒径の粒子が整列したp−Si組織を形成できる。このような状態で重ねてレーザ光を照射することにより、境界領域の内側にも同様の粒径の大きい結晶を整列させることができるようになる。
また、可視光のレーザ光を用いてa−Si膜のレーザアニールを行うものもあった(例えば、特許文献2参照。)。この方法は、a−Si膜に対し、第1のパルスレーザ光とこのレーザ光より低い強度の第2のパルスレーザ光とを重複照射するものであり、第1のパルスレーザ光と第2のパルスレーザ光とは別々の光学系で発生され、また、第2のパルスレーザ光は、第1のパルスレーザ光の照射によりa−Si膜が溶融された後、冷却途中のa−Si膜に照射されるようにしている(第1のパルスレーザ光と第2のパルスレーザ光との間隔は500ns)。このようにすることにより、大きな粒径のP−Si膜が得られる。
特許第3156776号明細書(第4−5頁、図1、図2) 特開2003−68644号公報(第4−5頁、図1、図2、図4)
しかしながら、エキシマレーザを用いた上述の従来技術では、結晶化した粒子の粒径はいずれも1μm程度であり、TFTのチャネル長を5μmとすると、チャネル内に複数の粒界が生じる。粒界はキャリアの伝導を妨げるため、単結晶Siによるトランジスタに比べTFT特性が著しく劣るものになってしまう。
また、可視光のレーザ光を用いた上述の従来技術では、第1のパルスレーザ光を照射するタイミングと、第2のパルスレーザ光を照射するタイミングとが近接しているため、同一の光学系で各強度を制御して照射することができないため、別々の光学系を用いて重複照射を行っている。したがって、別々の光学系からの2本のレーザ光を、照射タイミングを制御してa−Si膜の同じ位置に照射するようにしなければならず、光学系の調整や、タイミングの調整が必要となリ、装置構成が複雑となる問題があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、装置の構成を複雑にすることなく、より大きな粒径のp−Si膜が形成できるレーザアニール方法を提供するものである。
本発明のレーザアニール方法は、パルスレーザ光を照射することにより非晶質シリコン薄膜を結晶化するレーザアニール方法であって、可視光からなり、上記非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度を有するパルスレーザ光を、上記非晶質シリコン薄膜の所定箇所に照射する第1工程と、上記パルスレーザ光の照射により溶融した上記非晶質シリコン薄膜が冷却後、上記第1工程におけるレーザ照射位置に上記パルスレーザ光を再度照射する第2工程と、上記第2工程を繰り返す第3工程とを備えたものである。
この発明によれば、可視光からなり、非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度を有するパルスレーザ光を、上記非晶質シリコン薄膜の所定箇所に照射する第1工程と、上記パルスレーザ光の照射により溶融した上記非晶質シリコン薄膜が冷却後、上記第1工程におけるレーザ照射位置に上記パルスレーザ光を再度照射する第2工程と、上記第2工程を繰り返す第3工程とを備えたので、装置の構成を複雑にすることなく、形成される結晶のサイズを大きくすることができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図を用いて説明する。
レーザアニールに用いる基板としては、無アルカリガラス基板上に形成された下地膜(SiN膜及びSiO2膜)上に、プラズマCVDで、膜厚500Åのa−Si膜を形成後、脱水素アニールを施したものを用いた。
また、レーザアニールに用いるレーザ光は、YAGレーザの第2高調波(波長532nm)を用い、パルス幅60nsecとした。このレーザ光を、図1(a)に示すように、Y方向に対して16mm、X方向に対して0.048mm(半値幅)の分布のビームに成形した。Z方向は上記レーザ光のレーザ照射エネルギ密度分布であり、エネルギ密度分布は長手方向(Y方向)がトップハット、短手方向(X方向)がガウス分布である。また、この時の1パルスの全照射エネルギを7.5mJとした。
このレーザ光を基板上のa−Si膜に照射してレーザアニールを行う。基板上には図1(a)に示すように、レーザ照射エネルギ密度分布に対応したp−Siのパターンが形成された。即ち、照射エネルギ密度がE0〜E1の範囲の部分(中央部)は、レーザ照射によりa−Si膜が完全溶融し、レーザ照射後の冷却過程で過冷却となり、一気に核形成が起こり微結晶領域1が形成される。また、照射エネルギ密度がE1〜E2の範囲の部分(外部)にも、微結晶領域1が形成される。上記中央部と上記外部との間の、照射エネルギ密度がE1の部分の内側には、1〜2μm幅のラテラル結晶領域2が形成される。ここでラテラル結晶領域とは、ラテラル成長により結晶化された領域のことをいう。この領域2は完全溶融部分のエッジに相当し、a−Siの溶融により形成された微結晶Siを核として横方向に結晶が成長する。微結晶領域1に形成される結晶のサイズは1000Å以下であり、ラテラル結晶領域2に形成される結晶のサイズは最大で0.5〜1μmである。
なお、本実施の形態において、照射エネルギ密度のピークE0は750mJ/cm2、非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度E1は600mJ/cm2、a−Siからp−Siへの遷移が起こる照射エネルギ密度E2は220mJ/cm2であった。
このようにして、レーザ光の照射、冷却により微結晶領域1及びラテラル結晶領域2が形成された後、同一箇所に、重ねてレーザ光を照射する。p−Siに対するレーザ光の吸収率はa−Siに対する吸収率より小さいため、2回目の照射では、ラテラル結晶領域2は1回目の照射により形成された領域より少し内側に移動する(図示を省略)。さらに、3回目以降の照射では、既にできたラテラル結晶による巨大結晶が更に内側(図1(a)の矢印A方向)に成長していく。パルス1回での成長は0.5μm〜1μm程度で、例えば20回のショットで結晶はX方向で10μm程度に、Y方向で0.1〜1μm程度成長し、図1(b)に示すように、X方向に10μm程度伸びた粒界のない巨大な細長い結晶粒3がY方向に複数並んだ状態になる。図1(b)では中央部の微結晶領域1全体が、両側から成長してきた巨大結晶領域20で埋まっている。
なお、2回目以降のショットでのレーザパルスのタイミングは手動で与えており、パルス間の時間は数百msecである。1回のパルス照射後の基板の冷却時間は10μsec程度なので、1回のパルスによる温度上昇が完全に冷却してから次の回のパルスを与えている。
更にこの後、基板をX方向に10〜20μmずらして、同様に20ショット照射を繰り返す。3度ずらした後のp−Siのパターンを図1(c)に示す。
このようにすれば、基板全面をX方向に10μm程度に伸びた細長い結晶で埋めることができる。
この時、TFTのチャネルの電流の流れる方向を、結晶の成長する方向(X方向)と一致させ、図1(c)に示すように、上記チャネル4を巨大結晶領域20の単位領域内に形成すれば、電流の流れる方向に粒界の無いチャネルを形成することができる。
なお、上記のような複数回のレーザ照射により結晶が成長する現象は、照射エネルギ密度のピークE0が630mJ/cm2より小さいと現れず、照射エネルギ密度のピークE0が630mJ/cm2以上、望ましくは660mJ/cm2以上である必要がある。この照射エネルギ密度(630〜660mJ/cm2)はa−Siからp−Siへの遷移が起こる照射エネルギ密度E3の2.8〜3倍である。
また、本実施の形態ではパルス間隔が比較的長いため、別々の光学系を用いる必要が無いので、光学系の調整や、タイミングの調整が容易あり、簡単な装置構成で、結晶サイズを大きくすることが可能となる。
本実施の形態で明らかになったことは、可視光のレーザを用いれば、適当な照射エネルギ密度のレーザ光を重ねて照射することにより、既にできた結晶を成長させ、結晶のサイズを大きくすることができることを見出したことである。これは可視光の照射では、成長した結晶は微結晶と比較してレーザ光の吸収率が小さく、完全溶融しにくいためであり、一旦結晶ができた上に重ねて照射すると、微結晶部分のみが完全溶融し、それが固化するときに、隣接する成長した結晶を種結晶として、さらに結晶が成長することによると考えられる。また、可視光のレーザによるアニールでは、Siの溶融状態においてレーザ光の吸収率が上がり、溶融部と非溶融部との境界での温度勾配が大きくなり、結晶が成長し易くなると考えられる。照射回数を増やすことにより、結晶のサイズを大きくすることができ、結晶のサイズをチャネルの長さ(電流の流れる方向の長さ)以上とすることができることが明らかとなった。
従って、レーザスポットの照射位置をチャネル位置に合わせることにより、粒界の無いチャネルを実現することができる。その結果、TFT特性を飛躍的に向上させることが可能となる。
本実施の形態において、パルスレーザのパルス幅、パルス間隔、ビームプロファイル、レーザ照射エネルギ密度に関しては上記実施の形態に限定する必要は無く、レーザ照射エネルギ密度が少なくとも630mJ/cm2以上、望ましくは660mJ/cm2以上とすればよい。
またはa−Siからp−Siへの遷移が起こる照射エネルギ密度E3の少なくとも2.8倍以上、望ましくは3倍以上とすればよい。
実施の形態2.
本実施の形態2によるレーザアニールに用いるレーザ光は、実施の形態1と同様、YAGレーザの第2高調波(波長532nm)を用い、パルス幅60nsecとした。また、このレーザ光の照射エネルギ密度分布は、図2に示すような分布であり、ビームの頂部はフラットで、この頂部の照射エネルギ密度は630mJ/cm2以上に設定されている。
レーザアニールに用いる基板は、実施の形態1と同様、無アルカリガラス基板上に形成された下地膜(SiN膜及びSiO2膜)上に、プラズマCVDで、膜厚500Åのa−Si膜を形成後、脱水素アニールを施したものを用いた。a−Si膜はTFTのチャネル4の近傍において一部分がエッチングにより除去されており、このa−Si膜の除去部分のパターンは、例えば図3に示すような、幅5μmの細長いパターン6である。除去されるパターン6の位置及び向きはTFTのチャネル4の位置及びチャネル4の向き(長さ方向)7に対応して決定されている。なお、領域8は、図2に示すレーザ光の頂部のフラット部分5の少し外側に対応しており、a−Si膜が完全溶融する領域である。
図2に示すようなエネルギ分布のレーザ光を、図3に示すような基板上のa−Si膜に照射してレーザアニールを行うと、領域8は一様な照射エネルギ密度でレーザ光が照射されるが、図4に示すように、a−Si膜が除去された部分(パターン6)はレーザ光を吸収しないため、パターン6の近傍の温度は他より低く溶融しない。他方、パターン6の周辺部以外の部分は完全溶融するため、1回目の照射、冷却によりパターン6の周囲にはラテラル成長による結晶領域9aが形成される。この結晶領域9aは、図4に示すように、2回目、3回目と照射、冷却を重ねるに従い、結晶領域9b、9cへと成長していく。このためTFTのチャネル4部分は、矢印Aの方向に伸びた単結晶の集まりで構成される。
パターン6の形状により、単結晶の成長する方向Aのコントロールが可能である。従ってチャネルの長さ方向に合わせて、結晶を成長させることができる。このようにして、TFTのチャネル4を、電流の流れる方向には粒界のない単結晶の集まりで形成できるようになる。
なお、ビーム形状で決定される領域8に沿っても結晶が成長し、結晶領域9dが形成されるが、この部分にはTFTは形成されないように設計されている。
更に、図4に示すような領域8における重ね照射の後、基板をずらして、図4に示す領域8と同様の重ね照射を繰り返せば、基板全体をアニ−ルすることができる。図5に基板をずらしてアニールした状態を示す。
このように、本発明のレーザアニール方法では、種結晶さえ形成できれば、重ね照射により、この種結晶を基により大きな結晶を成長させることができるようになる。
さらに、本実施の形態に示すように、基板面に結晶成長の起点を作り、レーザ光の照射回数を増やすことよって、任意の場所に、任意の長さで結晶を成長させることができる。結晶の起点の与え方としては、吸収される照射エネルギが起点部分だけ少なくなるようにすればよく、基板に吸収される照射エネルギーが所定方向に分布を有するようにすることによって、チャネルの方向にあわせて任意の方向に結晶を成長させることが可能になる。
なお、上記実施の形態ではa−Si膜の一部分をエッチングにより除去して起点を作製したが、起点の作り方はこれに限定されるものではなく、a−Si膜成膜時に、起点となる部分にはa−Si膜が形成されないようにしておいてもよい。
あるいは、起点以外の部分にSiOx、SiNxなどの反射防止膜をつけても良い。反射防止膜をつけることにより、a−Siまたはp−Siの表面でのレーザ照射光の反射を抑制でき、実質的な照射量を増やすことができる。したがって、反射防止膜が有る部分と無い部分との間に温度差を生じ、反射防止膜の無い部分を結晶成長の起点とすることができる。
なお、この場合、全面に反射防止膜を形成後、起点となる部分の反射防止膜をエッチングにより除去するようにしても良い。
また、上記実施の形態ではレーザ光の照射エネルギ密度分布は図2に示すような分布であったが、ビームの頂部の照射エネルギ密度が630mJ/cm2以上に設定され、パルスレーザ光の照射によりa−Si膜が完全溶融する完全溶融領域内に起点が位置するようにしてレーザ照射できれば、レーザ光の形状は図2の形状に限定されない。また、ビームの頂部は必ずしも図2に示すようなフラットな分布でなくてもよいが、完全溶融する領域内での照射エネルギ密度の変化は少ないほうがよい。
実施の形態3.
実施の形態3は結晶成長の起点を与える他の方法を示すものである。
図6は実施の形態3によるレーザアニール方法を示す図である。図6において、基板10上には下地層11と、この下地層上にa−Si膜12が形成されており、さらにa−Si膜12の表面には単結晶Siからなる複数の突起13が当接されている。複数の突起13は支持体14で支持され、支持体上より基板10方向への荷重15が加えられている。また、ガラス基板10の裏面からレーザ光16が照射され、ガラス基板10及び下地膜11を透過してa−Si膜12にパルスレーザ光16を照射する。照射するレーザ光は、実施の形態2の場合と同様のトップハット状の分布であり、実施の形態2と同様、複数回照射する。このとき、a−Si膜12が突起13に接触した部分(起点17)は突起13を通じて冷却されるため、突起に接触していない他の部分より温度が低くなる。したがって、図7に示すように、冷却時に、突起13に接触した部分を起点17として結晶が成長し、結晶領域18aが形成される。冷却後にパルスレーザを再度照射することにより、さらに結晶が成長し、照射、冷却を重ねるに従い、結晶領域18b、18cへと成長していく。これによりチャネル4全体が成長した結晶に包含されるようにすることができる。このようにして、チャネル4の長さ方向に粒界の無いTFTを作製することができる。
なお、突起13は特に単結晶Siである必要はなく、融点がа−Siより高く、目的とする起点形状の突起が形成できる材料であればよい。
実施の形態4.
上記実施の形態1では、非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度を有するパルスレーザ光を繰り返し照射することにより、図1(b)に示すように、中央部の微結晶領域1全体が、両側から成長してきた巨大結晶領域20で埋まる例を示した。しかしながら、ビームの最大照射エネルギ密度(照射エネルギ密度のピークE0)がある程度以上高くなると、同一場所での重ね照射を繰り返してもスポットの中央部までラテラル結晶による巨大結晶が成長せず、中央部に微結晶領域が残存するようになる。例えば集光径(半値幅)で45μmのビームでは、ピークの照射エネルギ密度が750mJ/cm2(a−Siがp−Siに遷移する照射エネルギ密度の3.4倍)より大きいと、ショット数を重ねても中央部に微結晶領域が残存する。これは、ある程度以上照射エネルギ密度が高くなると、結晶が成長する長さとレーザ照射により融解される結晶の長さが等しくなり、それ以上結晶が成長しなくなるものと考えられる。また、最大照射エネルギ密度がさらに高い(例えば1.0J/cm2以上)と重ね照射により中央部でSi膜の凝集が起こり、中央部の膜が部分的になくなってしまう確率が高くなる。これらの問題を改善する方法として、最大照射エネルギ密度に上限を設ける、あるいはレーザ光を照射するごとに照射エネルギ密度を下げても良い。例えば、一回目の照射におけるエネルギ密度のピークE0を863mJ/cm2とし、パルスレーザ光を4回照射する毎に5%ずつ照射エネルギ密度を下げて20回照射してもよく、照射エネルギ密度のピークE0が750mJ/cm2のパルスレーザ光を同一個所に20回照射した実施の形態1のアニール方法と同様、ラテラル結晶をスポットの中央まで成長させることができる。このとき最後の4回の照射は80%の照射エネルギ密度(690mJ/cm2)となっており、これは結晶が連続成長するエネルギー密度(630mJ/cm2)以上である。このようにすれば、1回目のレーザ照射の照射エネルギ密度を750mJ/cm2より15%上げても中央部まで結晶を成長させることが可能になる。また、Si膜の凝集に対する照射エネルギ密度(1回目のレーザ照射の照射エネルギ密度)のマージンも上げることができる。
なお、上記実施の形態では照射エネルギ密度を4回照射する毎に5%ずつ変化させたが、1回ごとに1.25%ずつ変化させても良いし、最初の10回は1回2%ずつ下げてあとは80%で10回照射しても良い。また、上記実施の形態では、最後の照射が80%の照射エネルギ密度となるようにしたが、最後の照射エネルギ密度が結晶が連続成長するエネルギー密度(630mJ/cm2)以上であれば、80%でなくてもよい。要はレーザ光の重ね照射により成長するラテラル結晶領域2が、エネルギ密度を順次下げて重ね照射することにより、ラテラル結晶の連続成長が途切れないように下げていけばよい。
ここでパルス毎に照射エネルギ密度を変化さる方法としては、パルスレートが秒オーダーであれば、レーザ発振器に外付けの減衰器(例えば誘電体の反射率が入射角に依存することを利用した可変減衰器)を用いることができる。しかし、実用的な繰り返し周波数(〜1kHz)では減衰器が追従できず不可能である。このような場合にはレーザ発振器のQスイッチがオンするタイミングをパルス毎に変化させることにより可能である。即ちQスイッチレーザではQを下げた期間(Qスイッチがオフの期間)で媒質が励起され、すばやくQを上げて(Qスイッチをオンさせて)発振させパルス光を発生させるが、Qを下げた期間の長さとパルスエネルギの関係は、図8に示すように、Qを下げた期間が長い程パルスエネルギは大きくなり、さらにQを下げるに従い飽和する。これは媒質の励起状態が回復するまでに一定時間が必要なためである。これを利用すれば、Qスイッチがオンするタイミングを早くして、Qを下げた期間の長さを短くすることにより、発振したときのパルスエネルギを低下させることが可能である。低下の度合いはQを下げた期間の長さで制御することができるので、パルス毎にQスイッチがオンするタイミングを変化させることにより、パルスエネルギを変化させることが可能である。
なお、本実施の形態は、実施の形態2と同様のものに対しても適用できる。即ち、基板に結晶成長の起点を作るとともに、頂部がフラットなレーザビームを用い、照射エネルギ密度を重ね照射の度に変化させるようにしても、同様の効果がある。
実施の形態5
上記実施の形態1では、非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度のパルスレーザ光を繰り返し同一個所に照射し、図1(b)に示すように、10μm程度の粒界のない巨大結晶領域20を両側から成長させたが、実施の形態1においては、ビームの中央で成長した結晶領域20がぶつかりあう。その結果、ビームの中央部には粒界が形成され、巨大結晶領域20のサイズはビームの幅により制限を受けてしまう。結晶を更に長く成長させる方法として、いわゆるSequential Lateral Solidification(シーケンシャル ラテラル ソリディフィケーション)といわれる方法(米国特許第6368945号に開示)が知られている。この方法ではエキシマレーザを用いてトップフラットのプロファイルのビームを照射し、ビームのエッジでラテラル成長した結晶の長さ以下のピッチで照射位置をずらしながら照射することにより、レーザの進行方向と逆のエッジ(後方のエッジ)にできたラテラル結晶を連続的に成長させる。しかしながら、この方法を実施の形態1で用いた波長532nmのグリーンレーザ(可視光レーザ)で実施すると、ラテラル結晶を連続的に長く成長させることができない。図9を用いてその理由を説明する。
図9は照射するレーザの強度分布を示す。また、図9は、レーザ照射によりa−Si膜12に形成される結晶状態も示す。102,103はレーザショットによりラテラル成長した結晶、104,105はその前のショットでラテラル成長した結晶、101はレーザをスキャンするために基板を移動する方向である。図9において、レーザの進行方向の後方(基板の移動方向101の前方)のエッジでできたラテラル結晶102はその前にできた結晶104を起点として連続成長するが、レーザの進行方向のエッジ(前方のエッジ)では、その前にできた結晶105は残存し、新たにできる結晶103はその前にできた結晶105内に起点が無いため連続して成長しない。その結果、後方のエッジでは結晶は連続して結晶が成長するが、前方のエッジでは不連続な結晶が成長していく。そして、後方のエッジでできた結晶が前方にできた結晶にぶつかるとそこで成長を止めてしまう。従って結晶はビーム幅以上には成長しない。波長308nmのエキシマレーザでは、ラテラル成長した結晶と微結晶とでp−Siの吸収に差がないため前方のエッジでできた結晶は再度溶融し、前方側の結晶103の位置がステージの移動とともにずれていくが、波長532nmのグリーンレーザでは、ラテラル成長した結晶のレーザ光の吸収率が微結晶より減少するため、ガウス分布のようにピーク照射エネルギ密度が高くても、前方の結晶が再溶融せず残ってしまうためと考えられる。そこで、前方側の結晶を成長させないため、下記の方法でレーザアニールを行った。この方法を用いれば、結晶を連続して成長させることができる。
レーザアニールに用いる基板、およびレーザアニールに用いるレーザ光としては、実施の形態1と同じものを用いた。
まず、ラテラル成長しないが、ポリシリコンに遷移する程度の低い照射エネルギ密度(200〜300mJ/cm2)で3μmピッチでスキャンして、微結晶のポリシリコン膜を形成した後、図10に示す方法で再度レーザアニールを行った。
図10(a)は連続した4回のパルスレーザ照射におけるレーザスポットの位置(X方向:帯状のレーザ光の幅方向)、および集光した方向(X方向)の照射エネルギ密度の断面をプロットしたものである。実線800は非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度を示す。4回のパルスレーザ照射は、第1パルス801、第2パルス802、第3パルス803、第4パルス804の順で照射した。各レーザパルスの照射タイミングは実施の形態1と同様、手動で与えており、パルス間の時間は数百msecである。また、各パルスの照射エネルギ密度は、第1パルス801が、膜が凝集しない最大照射エネルギ密度(例えば1.0J/cm2より小さい値)とし、第2パルス802がパルス801の91%の照射エネルギ密度、第3パルス803がパルス801の85%、第4パルス804がパルス801の78%とした。このようにすると、第1パルス801における完全溶融領域の幅は39μmとなり、パルス802,803,804における完全溶融領域の幅はそれぞれ約4μmづつ狭くなる。そこでパルス801,802,803,804の各中心811,812,813,814を2μmずつ図中のスキャン方向(X方向)と逆方向にずらせながら照射すれば、ずらした側の完全溶融領域の一端A1が4回の照射においてほぼ一致する。このため、結晶は重ね照射した場合と同様に1回で〜1μmづつ連続成長し、X方向に〜4μm程度成長したラテラル結晶領域820が形成される。パルスレーザにおける完全溶融領域の反対側の他端B1にもラテラル結晶領域821,822,823,824が形成されるが、完全溶融領域の他端B1は4μmずつ位置がずれていくため、微結晶領域に挟まれた4列のラテラル結晶領域821,822,823,824が形成される。
次に、図10(b)に示すように、第1パルス801と同じ照射エネルギ密度の第5パルス805を第4パルス804から9μmスキャン方向にずらして照射する。第4パルス804を照射した時点で既にラテラル結晶領域820は4μm程度成長しているため、パルス805の中心815と第4パルス804の中心814とが9μmとなるようにずらしたとき、第5パルス805の完全溶融領域の一端A2は結晶領域820とわずかに重なる。このためラテラル結晶領域820は連続して成長する。また、ラテラル結晶領域821〜824には完全溶融する照射エネルギ密度(実線800)以上のレーザ光が照射され、さらにそれぞれ微結晶領域を挟んでおり、レーザ光の吸収率が高いため、完全に再溶融して再度微結晶になる(図10(b)では破線で表示)。なお、ラテラル結晶領域821〜824が連続している場合は、吸収率が下がるため完全に溶融することはない。したがって、ラテラル結晶領域821〜824が不連続であることが必要である。パルス805の照射後、パルス802〜804と同様の動作を繰り返すことにより、ラテラル結晶領域820を連続して成長させることができる。また、その際に他端B2に形成される4列の不連続のラテラル結晶領域(図ではラテラル結晶領域825のみ図示)は次のサイクルで微結晶化される。したがって、サイクルごとに他端側のラテラル結晶領域は微結晶化し、一端側のラテラル結晶領域820は他端側のラテラル結晶領域にぶつかることなく連続して成長させることができる。その結果、粒界が形成されることがなく、よりサイズの大きい結晶領域を成長させることが可能となる。
図11に別の方法を示す。レーザアニールに用いる基板、およびレーザアニールに用いるレーザ光としては、実施の形態1と同じものを用いた。
まず、ラテラル成長しないが、ポリシリコンに遷移する程度の低い照射エネルギ密度(200〜300mJ/cm2)で3μmピッチでスキャンして、微結晶のポリシリコン膜を形成した後、図11に示す方法で再度レーザアニールを行った。
図11(a)は連続した4回のパルスレーザ照射におけるレーザスポットの位置(X方向:帯状のレーザ光の幅方向)、および集光した方向(X方向)の照射エネルギ密度の断面をプロットしたものである。図11に示す方法では、4回のパルスレーザ照射は、第1パルス901、第2パルス902、第3パルス903、第4パルス904の順で照射した。第1パルス901は膜が凝集しない最大照射エネルギ密度(例えば1.0J/cm2より小さい値)のパルスである。この後、照射位置をスキャン方向と逆方向に6μm移動させ、第1パルス901の78%の照射エネルギ密度で第2パルス902を照射し、その後、2μmスキャン方向に移動させて、第1パルス901の85%の照射エネルギ密度で第3パルス903を照射し、その後さらに2μmスキャン方向に移動させて、第1パルス901の91%の照射エネルギ密度で第4パルス904を照射する。このような順でパルス901,902,903,904の各中心911,912,913,914をずらせて照射しても、図10と同様、完全溶融領域の一端A1が4回の照射においてほぼ一致し、結晶は重ね照射した場合と同様に1回で〜1μmづつ連続成長し、X方向に〜4μm程度成長したラテラル結晶領域920が形成される。一方、完全溶融領域の他端B1側にできるラテラル結晶領域のうちラテラル結晶領域922,923はそれぞれパルス903,904により再度完全溶融して微結晶になる。ラテラル結晶領域922,923がそれぞれパルス903,904により微結晶化するか、結晶を成長させるかは、ラテラル結晶領域922,923がそれぞれパルス903,904の完全溶融領域の他端からどれだけ内側にあるかで決定される。これが4μm以上であれば、結晶は成長せず再溶融して微結晶化する。
次に、図11(b)に示すように、パルス901と同じ照射エネルギ密度の第5パルス905を第4パルス904から5μmスキャン方向にずらせて照射する。第4パルス904を照射した時点で既にラテラル結晶領域920は4μm程度成長しているため、パルス905の中心915と第4パルス904の中心914とが5μmとなるようにずらしたとき、第5パルス905の完全溶融領域の一端A2は結晶領域920とわずかに重なる。このためラテラル結晶領域920は連続して成長する。また、ラテラル結晶領域924,921には完全溶融する照射エネルギ密度(実線800)以上のレーザ光が照射され、さらにそれぞれ微結晶領域を挟んでおり、レーザ光の吸収率が高いため、完全に再溶融して再度微結晶になる。パルス905の照射後、パルス902〜904と同様の動作を繰り返すことにより、図10の方法と同様、ラテラル結晶領域920を連続して成長させることができる。また、その際に他端B2に形成されるラテラル結晶領域(図ではラテラル結晶領域925のみ図示)は次のサイクルで微結晶化される。したがって、サイクルごとに他端側のラテラル結晶領域は微結晶化し、一端側のラテラル結晶領域920は他端側のラテラル結晶領域にぶつかることなく連続して成長させることができる。その結果、粒界が形成されることがなく、よりサイズの大きい結晶領域を成長させることが可能となる。
図10、図11に示す方法において、パルス毎に照射エネルギ密度を変化させる方法としては実施の形態4と同様、パルスレートが秒オーダーであれば、レーザ発振器に外付けの減衰器(例えば誘電体の反射率が入射角に依存することを利用した可変減衰器)を用いることができる。また、この場合は、基板の移動もパルスステージを用い、減衰器及びパルスステージをコンピュータ制御して、パルス毎の照射エネルギ密度の変化と各パルスの移動とを共に制御することが可能である。
パルスレートが実用的な周波数(〜1kHz)では、照射エネルギ密度を変化させる方法としては、実施の形態4で述べたQスイッチがオンするタイミングを変える方法を用いれば良い。この場合の基板の移動は、パルスステージによる基板の等速駆動に組み合わせて照射光学系に光軸の微小移動機構を設け、これをQスイッチでのパルス発生のタイミングに合わせて駆動させればよい。上記光軸の微小移動機構を備えたレーザアニール装置の概略図を図12に示す。
図12において、レーザ発振器121から出たレーザ光122はミラー123を介してビーム拡大・均一化光学系124を通り、ミラー125を介して集光光学系126を通り、集光されて基板10に照射される。基板10はステージ129により方向101に等速で移動する。ビーム拡大・均一化光学系124の前に入れたミラー123をピエゾアクチュエータの様な微小距離を高速で駆動できる駆動系127で矢印128の方向に往復移動させる。ピエゾアクチュエータは実用的なパルスレートに対応する数kHzで10μm程度の往復駆動は可能である。レーザ発振器121から出たビーム122はビーム径を拡大しておらず、ミラー123は比較的小さいミラーで対応できるため、駆動が容易である。ミラー123の移動に伴いビーム122も矢印430方向に移動し、その結果、ステージ上でのビームは矢印131方向に移動する。ステージ129の等速移動とこのビームの往復移動とを組み合わせることにより、上述のビームスポットの移動が可能になる。なお、ピエゾアクチュエータの駆動とレーザ発振器とはパルス制御装置132からの出力電圧パルスにより制御される。
図10、図11に示す方法において、1パルスの照射エネルギ密度の範囲の上限はSi膜の凝集が始まる最大照射エネルギ密度できまり、下限は繰り返し照射することによりラテラル結晶領域820、920が連続成長する最低照射エネルギ密度で決定される。
なお、図10、図11に示す方法において、1回のパルスレーザ光の照射で形成されるラテラル結晶領域の長さが〜1μmであり、1サイクルで4回のパルスレーザの照射を行う場合に対して、照射エネルギ密度を変化させながら照射位置をどのように移動させるかを具体的に示したが、上記数値に限定されるものではない。通常は、1回のパルスレーザ光の照射で形成されるラテラル結晶領域の長さは〜1μmであり、上記各実施の形態ではこのような値を用いて制御したが、より正確な制御を行うためには、予め、1回のパルスレーザ光の照射で形成されるラテラル結晶領域の長さlを結晶解析等により測定しておき、このlに応じて、1サイクル内で、照射位置をずらせると共に照射エネルギ密度を変化させ、ラテラル結晶領域が完全溶融領域の一方でのみ連続成長するようにする。また、1サイクルでのパルスレーザの照射回数をnとした場合、次のサイクルではパルスレーザ光の照射位置をl×nで決まる距離L以下で、ラテラル結晶領域が連続成長する方向にずらせればよい。
また、照射エネルギ密度を変化させる回数は本実施の形態では1サイクルで3回であり、1サイクルでの照射回数は4回であるが、これに限るものでは無い。ただし、各ステップ毎の完全溶融領域幅の差がラテラル結晶領域が離散的にできる回数である必要がある(本実施の形態では各ステップ毎の完全溶融領域幅の差は4μm)。
また、(各サイクルでのパルスレーザの照射回数)×(1回のパルスで形成されるラテラル結晶領域の長さ)できまる距離L(本実施の形態では4μm)が、最大照射エネルギ密度のパルスを距離Lまたは距離Lよりわずかに小さい距離、移動して照射したときに、移動前に形成された、完全溶融領域の他方側に形成されるラテラル結晶領域(図10では821〜824、図11では921〜924)が完全溶融して微結晶化する距離となるようにする必要がある。
また、本実施の形態では、完全溶融領域の一端A1(またはA2)は各サイクルの4パルスで一致しているが、ラテラル結晶領域820,920が連続成長しうる範囲であれば、必ずしも一致しなくとも良い。
この発明の実施の形態1によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態2に係わるレーザ光の照射エネルギ密度分布を示す図である。 この発明の実施の形態2に係わる基板の状態を示す図である。 この発明の実施の形態2によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態2によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態3によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態3によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態4によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態5に係わるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態5によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態5によるレーザアニール方法を説明する図である。 この発明の実施の形態5によるレーザアニール装置を示す構成図である。
符号の説明
1 微結晶領域、2 ラテラル結晶領域、3 結晶粒、4 チャネル、5 フラット部分、6 パターン、7 チャネルの向き、8 領域、9a〜9d,18a〜18c 結晶領域、10 基板、11 下地層、12 a−Si膜、13 突起、14 支持体、15 荷重、16 レーザ光、17 起点、20 巨大結晶領域。

Claims (12)

  1. パルスレーザ光を照射することにより非晶質シリコン薄膜を結晶化するレーザアニール方法であって、可視光からなり、上記非晶質シリコン薄膜が完全溶融する照射エネルギ密度を有するパルスレーザ光を、上記非晶質シリコン薄膜の所定箇所に照射する第1工程と、上記パルスレーザ光の照射により溶融した上記非晶質シリコン薄膜が冷却後、上記第1工程におけるレーザ照射位置に上記パルスレーザ光を再度照射する第2工程と、上記第2工程を繰り返す第3工程とを備えたことを特徴とするレーザアニール方法。
  2. 非晶質シリコン薄膜面に結晶成長の起点を作成し、パルスレーザ光の照射により上記非晶質シリコン薄膜が完全溶融する完全溶融領域内に、上記起点が位置するようにしたことを特徴とする請求項1記載のレーザアニ−ル方法。
  3. 非晶質シリコン薄膜面に、上記非晶質シリコン薄膜の除去部分を形成し、この除去部分を起点としたことを特徴とする請求項2記載のレーザアニール方法。
  4. 非晶質シリコン薄膜上に、反射防止膜を形成すると共に、上記反射防止膜の除去部分を形成し、この除去部分を起点としたことを特徴とする請求項2記載のレーザアニール方法。
  5. 非晶質シリコン薄膜面に突起物を接触させ、接触面を起点としたことを特徴とする請求項2記載のレーザアニール方法。
  6. 第3工程の後、パルスレーザ光の照射により非晶質シリコン薄膜が完全溶融する完全溶融領域幅以下で、上記パルスレーザ光の照射領域をずらせる第4工程を施し、再度、第1工程、第2工程、および第3工程を繰り返すことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレーザアニ−ル方法。
  7. 第2工程および第3工程において、パルスレーザ光の照射毎に、上記パルスレーザ光の照射エネルギ密度を変化させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレーザアニ−ル方法。
  8. 帯状のパルスレーザ光を用い、第2工程および第3工程において、パルスレーザ光の照射毎に、上記パルスレーザ光の照射エネルギ密度を変化させると共に、照射位置を帯状のレーザ光の幅方向にずらせ、上記パルスレーザ光の照射により溶融した非晶質シリコン薄膜が冷却して結晶化する際に形成されるラテラル結晶領域が、完全溶融領域の一方でのみ連続成長するようにしたことを特徴とする請求項1記載のレーザアニール方法。
  9. 第3工程の後、パルスレーザ光の照射位置を、連続成長したラテラル結晶領域幅以下で、連続成長する方向にずらせる第4工程を施し、再度、第1工程、第2工程、および第3工程を繰り返すことを特徴とする請求項8記載のレーザアニール方法。
  10. 第4工程において、1回のパルスレーザ光の照射で形成されるラテラル結晶領域の長さをl、第1工程〜第3工程によるパルスレーザの照射回数をnとした時、l×nで決まる距離L以下で、パルスレーザ光の照射位置を、ラテラル結晶領域が連続成長する方向にずらせることを特徴とする請求項9記載のレーザアニール方法。
  11. 距離Lは、最大照射エネルギ密度のパルスを距離Lまたは距離Lよりわずかに小さい距離、移動して照射したときに、移動前に形成された、完全溶融領域の他方側に形成されるラテラル結晶領域が完全溶融して微結晶化する距離であることを特徴とする請求項10記載のレーザアニール方法。
  12. パルスレーザ光の照射毎に、上記パルスレーザ光の照射エネルギ密度を変化させる方法として、レーザ発振器のQスイッチがオンするタイミングをパルス毎に変化させ、上記Qスイッチのオフ期間を変化させることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のレーザアニール方法。
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