JP2009032814A - レーザ光照射装置および結晶成長方法 - Google Patents

レーザ光照射装置および結晶成長方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融後の結晶の横方向成長を促進することができるとともにリッジ高さを低減することができるレーザ光照射装置および結晶成長方法を提供する。
【解決手段】赤外光照射手段から照射される赤外レーザ光の被処理物の表面における照射領域の面積をSとし、結晶成長距離がパルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の幅の半値となるときの連続発振状態における赤外レーザ光のパワー密度をPDcwとしたとき、
10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦P[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
の関係を満たすように、照射パラメータ調整手段が赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御するレーザ光照射装置である。また、上記の関係を満たすように赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方が制御されて赤外レーザ光が照射される結晶成長方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ光照射装置および結晶成長方法に関し、特に、溶融後の結晶の横方向成長を促進することができるとともにリッジ高さを低減することができるレーザ光照射装置および結晶成長方法に関する。
一般的に、半導体デバイスの製造方法として、単結晶シリコンを用いる方法があるが、この製造方法の他にもガラス基板上にシリコン薄膜を形成したシリコン薄膜を用いる製造方法がある。ガラス基板上に形成したシリコン薄膜を用いることによって製造された半導体デバイスは、イメージセンサやアクティブマトリクス液晶表示装置の一部として用いられる。
ここで、液晶表示装置において、半導体デバイスは、透明な基板上に規則的なアレイとして配列されるTFT(Thin Film Transisitor;薄膜トランジスタ)として用いられている。そして、アクティブマトリクス液晶表示装置における各TFTは、それぞれ画素コントローラとして作用する。
従来、液晶表示装置におけるTFTは非晶質シリコン薄膜により形成されていた。ところが、近年、電子の移動度の低い非晶質シリコン薄膜の代わりに、電子の移動度の高い多結晶シリコン薄膜を用いて、TFTのスイッチング特性を増強し、表示速度を高速化したTFT液晶表示装置が製造されるようになってきている。ここで、多結晶シリコン薄膜を製造する方法として、たとえば、ガラス基板上に堆積している非晶質シリコン薄膜または微結晶シリコン薄膜にエキシマレーザ光を照射して結晶化(ELC;Excimer Laser Crystallization)する方法(ELC法)がある。
上記のELC法は、ガラス基板上に堆積されている非晶質または微結晶のシリコン薄膜に対し、一定速度で走査しながら、長さ200〜400mm、幅0.2〜1.0mm程度の線状のレーザ光を連続的に照射する方法が一般的である。
このときレーザ光が照射された部分は、膜の厚さ方向全域にわたって溶融するのではなく、一部の領域を残したまま溶融する。このため、シリコン薄膜の未溶融領域と溶融領域との界面全面の至るところに結晶核が発生し、シリコン薄膜の最表層に向かって結晶が成長する縦方向成長となり、ランダムな方位の結晶粒が形成されるため、多結晶シリコン薄膜の結晶粒径は100〜200nmと非常に小さくなる。
多結晶シリコン薄膜の結晶粒界には不対電子が多数存在し、ポテンシャル障壁が形成されるため、多結晶シリコン薄膜の結晶粒界において電子がよく散乱される。したがって、結晶粒界が少ない、つまり結晶粒径が大きい多結晶シリコン薄膜で形成されたTFTほど、一般に電界効果による電子移動度が高くなる。
しかしながら、上述したように、従来のELC法においては、大粒径の多結晶シリコン薄膜を得ることは難しいため、電界効果による電子移動度の高いTFTを得ることが困難であった。
さらに高性能な液晶表示装置を得るためには、多結晶シリコン薄膜の結晶粒径を大きくすることが必要である。そこで、単結晶シリコンに近い性能を有する多結晶シリコン薄膜を得ることを目的として、数多くの提案がなされており、ラテラル成長法に分類されるレーザ結晶化技術は、結晶の成長方向に方位が揃った結晶長の長い結晶が得られるため、特に注目を集めている。
上記のラテラル成長法の1つに、マスクのスリットを通過したパルスレーザ光をシリコン膜に照射し、その照射領域のシリコン薄膜の部分を厚さ方向の全域にわたって溶融した後に結晶成長させる工程を繰り返して結晶化を行う(SLS;Sequential Lateral Solidification)方法がある(たとえば、特許文献1参照)。この方法は、微細幅のパルスレーザ光をシリコン薄膜に照射し、シリコン薄膜をパルスレーザ光の照射領域の厚さ方向全域にわたって溶融させた後、凝固させることにより結晶化を行なうものである。
上記のSLS法は、たとえば図10に示す構成のレーザ光照射装置を用いて行なうことができる。ここで、レーザ光源11から出射したパルスレーザ光は、可変減衰器12、ミラー7、8、フィールドレンズ13、スリットを有するレーザ投影マスク14、結像レンズ15およびミラー9を通った後にステージ16上の非晶質シリコン薄膜104に照射される。そして、コントローラ17によってステージ16を所定の距離だけ移動させた後に、コントローラ17によってレーザ光源11からパルスレーザ光が出射するように制御される。
ここで、非晶質シリコン薄膜104は、図11に示すように、ガラス基板等の基板102上に、二酸化シリコン膜等の下地膜103を介して形成されている。
そして、非晶質シリコン薄膜104の延設方向(図中のAB方向)に沿って結晶領域を形成するにあたり、非晶質シリコン薄膜104の領域Cに熱を誘導する。熱の誘導は、非晶質シリコン薄膜104の領域C以外の領域をマスキングした後、非晶質シリコン薄膜104に対し、パルスレーザ光を照射することにより行なわれる。
これにより、領域Cに照射されたパルスレーザ光105のエネルギが熱エネルギに変換され、非晶質シリコン薄膜104内の領域Cに熱を誘導することができるとともに、その厚さ方向の全域にわたって溶融することができる。次に、領域Cにて溶融している非晶質シリコン薄膜104を冷却することにより凝固させると、領域Cとそれ以外の領域との境界から、領域Cの中心に向かうようにして、結晶が成長する(第1の工程)。
図12(a)に、第1の工程後の非晶質シリコン薄膜104の模式的な上面図を示す。ここで、パルスレーザ光105が照射されて溶融した領域Cとそれ以外の領域との境界から結晶42が横方向(領域Cの中心方向)に成長する。
次に、図10に示すステージ16を移動させることによって、図12(b)に示すように、領域Cと一部重複して隣り合う領域Dを新たなパルスレーザ光の照射領域として設定する(第2の工程)。
続いて、パルスレーザ光を領域Dに照射して、領域Dにおける非晶質シリコン薄膜104を厚さ方向の全域にわたって溶融させた後に凝固させることによって、図12(c)に示すように、結晶42が成長する(第3の工程)。
このような手順を繰り返すことによって、所望の結晶42を非晶質シリコン膜104の延設方向に沿って段階的に成長し、図12(d)に示すように、多結晶構造の結晶領域を拡大することができる。
これにより、従来よりも大きな粒径の結晶で構成された多結晶シリコン薄膜を形成することができ、この結晶化領域内にTFTのチャネル領域を配置することによって、従来よりも特性に優れたTFTを作製することができる。
上記のSLS法によれば、上記の工程を繰り返すことで結晶粒を大きくすることが可能となるが、1回の照射あたりの結晶成長距離が短い場合には、所望の大きさの結晶を得るために、上記の第1〜第3の工程を繰り返す回数が増加するため、TFTの製造効率が低下する。また、所望の結晶成長距離が確実に得られない場合には、第1〜第3の工程を繰り返した結果、結晶長が不均一になってTFTの特性にもばらつきが生じやすい。したがって、1回の照射あたりの結晶成長距離はできるだけ長いことが好ましい。
1回の照射あたりの結晶成長距離を長くするためには、エキシマレーザ光の照射時に、非晶質シリコン薄膜が溶融温度に達してから凝固温度に至るまでの溶融時間を長くすることが必要である。しかしながら、SLS法では、溶融時間が長くないため、1回の照射あたりの結晶成長距離が短くなる。そこで、非晶質シリコン薄膜の溶融時間を延長し、結晶成長距離を伸ばす方法に関する研究開発がなされており、その1つとして、パルスレーザ光とは別の赤外レーザ光をパルスレーザ光と同時に照射する技術が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特許文献2においては、基板上のシリコン薄膜をエキシマレーザ光により結晶化する際に炭酸ガスレーザ光を照射することにより、基板とシリコン薄膜との界面近傍の基板部分を選択的に加熱する。これにより、基板に反りや収縮を生じさせることなく、基板の所要部分のみを選択的に加熱し、シリコン薄膜を改質することができるものである。ここで、改質とは、非晶質シリコン薄膜から多結晶シリコン薄膜への結晶化、小粒径から大粒径のシリコン薄膜の結晶粒粗大化、結晶欠陥が多いシリコン薄膜から結晶欠陥が少ないシリコン薄膜への結晶欠陥低減等の処理が含まれる。また、特許文献2においては、照射時間が50nsecから100μsecに制御されるパルス発振の炭酸ガスレーザ光を使用することが記載されている。
特許第3204986号公報 特許第3586558号公報
ところで、スリットを有するマスクを通してエキシマレーザ光を非晶質シリコン薄膜に照射した場合には、その照射領域端部から照射領域中央部に向けて溶融後の結晶が横方向成長する。
このとき、非晶質シリコン薄膜が溶融温度に達してから凝固温度に至るまでの溶融時間が十分に長い場合には、横方向成長した結晶は照射領域中央部で衝突する。溶融時間が十分に長くない場合には、横方向成長した結晶が、照射領域中央部で衝突するよりも先に、照射領域中央部付近においてシリコン薄膜の表面に向かって縦方向成長してしまう。
縦方向成長結晶は横方向成長結晶に比べて結晶粒径が小さいため、縦方向成長結晶の領域に作製されたTFTと、横方向成長結晶の領域に作製されたTFTとでは、トランジスタ特性、特に電子移動度にばらつきが生じてしまう。
したがって、TFT作製位置に起因するTFTの特性のばらつきを生じさせないためには、溶融時間を十分に長くすることにより、横方向成長結晶を照射領域中央部で衝突させる必要がある。
また、スリットを有するマスクを通してエキシマレーザ光を照射した際に、その照射領域端部から照射領域中央部に向けて横方向成長した結晶が照射領域中央部で衝突すると、照射領域中央部付近のシリコン薄膜の表面に局所的にリッジ(突起)が形成される。このリッジが高いほど、リッジ上に形成されるゲート絶縁膜はそれ以外の箇所に比べて薄くなるため、リッジを含む領域に形成されたTFTと、リッジを含まない領域に形成されたTFTとでは、トランジスタ特性、特に閾値電圧にばらつきが生じる。したがって、TFTの作製位置によるTFTの特性のばらつきを生じさせないためには、リッジの高さをなるべく低くすることも必要となる。
すなわち、SLS法により結晶成長させた結晶を用いてTFTを作製する場合には、溶融後の縦方向成長結晶の生成を抑制して横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突することと、横方向成長の結果に形成されるリッジの高さを低く保つことの双方を満たすことが重要になる。
本発明者らは、SLS法において、エキシマレーザ光と併用して炭酸ガスレーザ光を照射する方法で、結晶化実験Aを行なった。結晶化実験Aにおいては、炭酸ガスレーザ光のパルス幅を50nsec〜100μsecとし、エキシマレーザ光のエネルギ密度をエキシマレーザ光の単独照射で結晶成長距離が照射領域幅SW1の半値となるときの値とした。
上記の結晶化実験Aの結果、炭酸ガスレーザ光の50nsec〜100μsecのすべてのパルス幅において、横方向成長結晶は照射領域中央部で衝突したが、炭酸ガスレーザ光のパルス幅の増加に伴ってリッジの高さが高くなった。
次に、上記の照射領域幅をSW1よりも広いSW2に拡大し、エキシマレーザ光および炭酸ガスレーザ光の照射条件については結晶化実験Aと同一として結晶化実験Bを行なった。その結果、炭酸ガスレーザ光のパルス幅50nsec〜100μsecのすべてでリッジの高さは低くなったが、炭酸ガスレーザ光のパルス幅の減少に伴い、横方向成長結晶は照射領域中央部で衝突しなくなった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、溶融後の結晶の横方向成長を促進することができるとともにリッジ高さを低減することができるレーザ光照射装置および結晶成長方法を提供することにある。
本発明は、赤外レーザ光を固体状態の被処理物に照射している間にパルスレーザ光を被処理物に照射することによって、パルスレーザ光の照射領域の被処理物の部分をその厚さ方向にわたって溶融した後に凝固させて結晶成長させるために用いられるレーザ光照射装置であって、被処理物にパルスレーザ光を照射するためのパルスレーザ光照射手段と、パルスレーザ光照射手段から照射されたパルスレーザ光の一部を遮光するためのマスクと、被処理物に対して赤外レーザ光を照射するための赤外レーザ光照射手段と、赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御するための照射パラメータ調整手段と、を備え、マスクはスリットを有しており、赤外光照射手段から照射される赤外レーザ光の被処理物の表面における照射領域の面積をSとし、結晶成長距離がパルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の幅の半値となるときの連続発振状態における赤外レーザ光のパワー密度をPDcwとしたとき、
10.7・PDcw[W/mm2(ワット/平方ミリメートル)]・S[mm2(平方ミリメートル)]≦P[W]・PW0.24[μs(マイクロ秒)]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
の関係を満たすように、照射パラメータ調整手段が赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御するレーザ光照射装置である。
ここで、本発明のレーザ光照射装置は、パワーデータ格納部をさらに備え、パワーデータ格納部はパワー密度をPDcwを少なくとも格納しており、パワーデータ格納部に格納されたパワー密度をPDcwに少なくとも基づいて、
10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦P[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
の関係を満たすように、照射パラメータ調整手段が赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御することが好ましい。
また、本発明のレーザ光照射装置は、パワー演算部をさらに備え、パワー演算部は、パワー密度をPDcwおよび赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光の最大パワーPmaxに基づいて、
10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦Pmax[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
の関係を満たすパルス幅PWを算出し、照射パラメータ調整手段は、赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーを最大パワーPmaxに制御するとともに、
10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦Pmax[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
の関係を満たすように照射パラメータ調整手段が赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパルス幅PWを制御することが好ましい。
また、本発明のレーザ光照射装置において、パルスレーザ光は、1回の照射あたりのエネルギ量が固体状態の被処理物をその厚さ方向にわたって溶融させるエネルギ量以上であることが好ましい。
また、本発明のレーザ光照射装置において、被処理物はシリコンを含むことが好ましい。
また、本発明のレーザ光照射装置において、パルスレーザ光はエキシマレーザ光であり、赤外レーザ光は炭酸ガスレーザ光であることが好ましい。
また、本発明は、赤外レーザ光を固体状態の被処理物に照射している間にパルスレーザ光を被処理物に照射することによって、パルスレーザ光の照射領域の被処理物の部分をその厚さ方向にわたって溶融した後に凝固させて結晶成長させる結晶成長方法であって、パルスレーザ光はマスクのスリットを通して被処理物に照射され、赤外レーザ光の被処理物の表面における照射領域の面積をSとし、結晶成長距離がパルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の幅の半値となるときの連続発振状態における赤外レーザ光のパワー密度をPDcwとしたとき、
10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦P[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
の関係を満たすように、赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御して赤外レーザ光が被処理物に照射される結晶成長方法である。
また、本発明の結晶成長方法において、パルスレーザ光はエキシマレーザ光であり、赤外レーザ光は炭酸ガスレーザ光であることが好ましい。
また、本発明の結晶成長方法において、被処理物は、非晶質シリコンであることが好ましい。
本発明によれば、溶融後の結晶の横方向成長を促進することができるとともにリッジ高さを低減することができるレーザ光照射装置および結晶成長方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1に、本発明のレーザ光照射装置によってレーザ光が照射される被処理体の一例の模式的な断面図を示す。ここで、被処理体1は、基板2と、基板2上に形成された下地膜3と、下地膜3上に形成された非晶質半導体薄膜4とから構成されている。
ここで、基板2としては、たとえばガラス基板または石英基板等を用いることができる。なかでも、安価である点および大面積基板を容易に製造できる点から、基板2としてはガラス基板を用いることが好ましい。
また、下地膜3は、主として、レーザ光による非晶質半導体薄膜4の溶融、結晶化の際に、溶融した非晶質半導体薄膜4の熱による影響が基板2に及ばないようにするために形成される。さらに、下地膜3を形成することにより、基板2から非晶質半導体薄膜4への不純物の拡散を防止することもできる。下地膜3としては、たとえば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜等を用いることができる。下地膜3は、たとえば、蒸着、イオンプレーティングまたはスパッタリング等により、たとえば100〜300nmの厚さに形成することができる。
非晶質半導体薄膜3は、たとえば、膜厚が10nm〜100nmとなるように、プラズマエンハンスト化学気相成長(PECVD)、蒸着、またはスパッタリング等により形成することができる。非晶質半導体薄膜3としては、半導体特性を示すものであれば特に限定なく用いることができるが、結晶質半導体膜における結晶成長長さを長くすることにより種々の特性が顕著に向上する非晶質シリコン膜を用いることが好ましい。非晶質半導体薄膜3の材質は、シリコンからなる材質に限られるものではなく、ゲルマニウム等の他の元素を含んだシリコンを主成分とする材質を用いることもできる。
図2に、本発明のレーザ光照射装置の一例の模式的な構成を示す。このレーザ光照射装置は、パルスレーザ光発振器11と、可変減衰器12と、フィールドレンズ13と、スリットを有するレーザ投影マスク14と、結像レンズ15と、ステージ16と、コントローラ17と、ミラー10a、10b、10c、10dと、赤外レーザ光発振器19と、可変減衰器20と、を有している。
ここで、パルスレーザ光発振器11、赤外レーザ光発振器19およびステージ16はそれぞれコントローラ17により制御されており、コントローラ17は、パルスレーザ光発振器11からのパルスレーザ光の照射タイミング、赤外レーザ光発振器19からの赤外レーザ光の照射タイミングおよびステージ16の位置等を制御している。すなわち、コントローラ17によりステージ16を移動することができるため、パルスレーザ光および赤外レーザ光の照射領域を移動することができる。
また、コントローラ17は、赤外レーザ光発振器19から照射される赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御することができる。
また、本発明のレーザ光照射装置は、図2には記載していないが、パルスレーザ光および赤外レーザ光を所望の寸法に整形するためのビーム整形光学系および/またはこれらのレーザ光を均一な強度で照射するためのビーム均一化光学系等を必要に応じて導入してもよい。また、結像レンズ15は、レーザ投影マスク14上の像をレーザ光照射装置の光学設計により決定される倍率で非晶質半導体薄膜4の表面上に結像させる。したがって、レーザ投影マスク14のスリットと非晶質半導体薄膜4の表面上に照射される像とは相似となる。
ここで、パルスレーザ光発振器11は、固体状態にある非晶質半導体薄膜3への吸収率が高い範囲の波長を有するパルスレーザ光を照射することができるものであれば特に限定されるものではないが、たとえば紫外域(1nm以上400nm以下)の波長を有するパルスレーザ光を照射できるものであることが好ましい。また、パルスレーザ光発振器11から照射されるパルスレーザ光の1回の照射あたりのエネルギ量は、固体状態の非晶質半導体薄膜4の厚さ方向にわたって溶融させるエネルギ量以上である。たとえば、パルスレーザ光発振器11から照射されるパルスレーザ光としては、波長308nmのXeClエキシマレーザ光を挙げることができる。
赤外レーザ光発振器19は、固体状態にある下地膜3または基板2への吸収率が高い範囲の波長を有する赤外レーザ光を照射することができるものであれば特に限定されるものではないが、たとえば赤外域(0.76μm以上1mm以下)の波長を有する赤外レーザ光を照射できるものであることが好ましい。また、赤外レーザ光発振器19から照射される赤外レーザ光の1回の照射あたりのエネルギ量は、固体状態の非晶質半導体薄膜4の厚さ方向にわたって溶融させるエネルギ量未満である。たとえば、赤外レーザ光発振器19から照射される赤外レーザ光としては、波長10.6μmの炭酸ガスレーザ光を挙げることができる。なお、赤外レーザ光発振器19から照射される赤外レーザ光の照射条件の詳細については後述する。
また、パルスレーザ光および赤外レーザ光の非晶質半導体薄膜4への照射方向については特に限定されないが、たとえば、パルスレーザ光を非晶質半導体薄膜4の表面に対して垂直な方向から入射し、赤外レーザ光を非晶質半導体薄膜4の表面に対して斜めの方向から入射することができる。また、赤外レーザ光の非晶質半導体薄膜4の表面における照射領域は、パルスレーザ光の非晶質半導体薄膜4の表面における照射領域を包含するような照射領域であることが好ましい。
また、パルスレーザ光は、赤外レーザ光の照射が開始されてから赤外レーザ光の照射が終了するまでの間に照射される。パルスレーザ光と赤外レーザ光の照射タイミングをこのように設定することで、パルスレーザ光の照射によって溶融した溶融状態の非晶質半導体薄膜4が凝固するまでの時間を延長することができるため、パルスレーザ光のみの照射の場合と比べて、1回の照射あたりの結晶成長距離を大幅に増大させることができる。
また、レーザ投影マスク14のパルスレーザ光の透過領域であるスリットの形状については特に限定されるものではないが、所定の幅を有する矩形状であることが好ましい。このようにスリットが矩形状に形成されていることで、スリットの幅方向に対応する非晶質半導体薄膜4の表面の照射領域端部から照射領域中央部の方向に一様に結晶成長するため、この方向に沿ってTFT等の半導体デバイスのチャネルを形成することで、非常に特性の高い半導体デバイスを作製することができる。
以上のような構成の本発明のレーザ光照射装置によって、赤外レーザ光発振器19から照射された赤外レーザ光は可変減衰器20を通ってミラー10dで反射して非晶質半導体薄膜4の表面に照射される。そして、赤外レーザ光が非晶質半導体薄膜4の表面に照射されている状態で、パルスレーザ光発振器11からパルスレーザ光が可変減衰器12、ミラー10a、ミラー10b、フィールドレンズ13、レーザ投影マスク14、結像レンズ15およびミラー10cを通って非晶質半導体薄膜4の表面に照射され、非晶質半導体薄膜4の表面の照射領域がその厚さ方向にわたって溶融する。パルスレーザ光の照射が完了した後、溶融した非晶質半導体薄膜4は、赤外レーザ光が非晶質半導体薄膜4の表面に照射されている状態で、凝固し始め、パルスレーザ光の照射領域端部から照射領域中央部の方向に結晶が横方向成長する。その後、赤外レーザ光の照射を終了させた後に、ステージ16を移動して、パルスレーザ光の照射領域を1回前の照射領域と一部重複させて、再度、赤外レーザ光、パルスレーザ光の順にレーザ光が照射される。
上記のSLS法と同様に、パルスレーザ光の照射領域を一部重複させながら随時結晶化していくことで、結晶長の長い結晶を得ることができる。
ここで、本発明者らは、ステージ16上に所定の被処理体(ガラス基板からなる基板2上に二酸化シリコンからなる下地膜3および非晶質シリコン薄膜からなる非晶質半導体薄膜4をこの順序で積層したもの)に対して、図2に示すレーザ光照射装置を用いてパルスレーザ光としてXeClエキシマレーザ光(波長308nm)を、赤外レーザ光として炭酸ガスレーザ光(波長10.6μm)を照射し、非晶質シリコン薄膜からなる非晶質半導体薄膜4を溶融させた後に凝固することによって結晶成長を行なう以下の実験1〜実験3を行なった。
<実験1>
まず最初に、本発明者らは、非晶質半導体薄膜4の表面に、種々のパルス幅およびパワー密度に設定された赤外レーザ光を照射した後にパルスレーザ光を照射し、非晶質半導体薄膜4の溶融後の凝固による結晶成長においてパルスレーザ光の1回の照射あたりの結晶成長距離を測定して、その結晶成長距離がそれぞれ5μm、10μmおよび20μmとなるときの赤外レーザ光のパワー密度[W/mm2]およびパルス幅[μs]を求めた。その結果を図3に示す。
なお、図3においては、パルスレーザ光の1回の照射あたりの結晶成長距離がそれぞれ5μm、10μmおよび20μmとなるときの赤外レーザ光のパワー密度[W/mm2]とパルス幅[μs]との関係が示されており、結晶成長距離が5μmとなるときを実線で、10μmとなるときを破線で、20μmとなるときを一点鎖線で示している。
なお、「パルス幅」は、赤外レーザ光が照射されている間にパルスレーザ光を照射することにより結晶成長を行なう方法において、赤外レーザ光の照射開始時刻からパルスレーザ光の照射開始時刻までの時間[μs]と定義される。
また、「結晶成長距離」は、パルスレーザ光および赤外レーザ光のそれぞれの1回の照射においてパルスレーザ光の照射領域端部の一方から照射領域中央部の方向に横方向成長した結晶の成長方向の結晶成長長さ[μm]である。
図3に示す結果を分析すると、所定の結晶成長距離を得るために必要な赤外レーザ光のパワー密度(P/S)[W/mm2]およびパルス幅PW[μs]は下記の式(1)の関係を満たし、下記の式(1)の関係は種々の結晶成長距離において成立することがわかった。
(P/S)[W/mm2]・PW0.24[μs]=10.7・PDcw[W/mm2]=k …(1)
ここで、パワーPは、系の時定数未満のパルス幅PWで赤外レーザ光を照射した際に、所定の結晶成長距離を得るために必要な赤外レーザ光のパワー[W]である。
また、Sは、結晶成長時に照射される赤外レーザ光の被処理物の表面における照射領域の面積[mm2]である。
また、パルス幅PWは、系の時定数未満となるパルス幅[μs]のことである。
なお、本発明において、「系の時定数」とは、赤外レーザ光により被処理物の加熱が開始された時点から熱平衡状態(被処理物の温度が一定となる)に達する時点までの時間のことをいう。なお、「系の時定数」は、一般には20ミリ秒未満である。
また、パルス幅PWは、たとえば、コントローラ17によって、パルスレーザ光発振器11からのパルスレーザ光の照射タイミング(または照射開始時刻)および/または赤外レーザ光発振器19の赤外レーザ光の照射タイミング(または照射開始時刻)をそれぞれ制御することで制御可能である。
また、PDcwは、赤外レーザ光が照射されている間にパルスレーザ光を照射することにより結晶成長を行なう方法において、系の時定数以上のパルス幅となるように赤外レーザ光を連続発振状態で照射した際に、結晶成長距離がパルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の幅の半値となるときの赤外レーザ光のパワー密度[W/mm2]である。PDcwは、たとえば、実施される結晶成長条件(パルスレーザ光、被処理物および結晶成長距離等のパルス幅以外の条件)に合わせた事前実験により結晶成長前に予め算出することができる。ここで、事前実験で用いられる赤外レーザ光は、結晶成長に用いられる赤外レーザ光と同一波長の赤外レーザ光となる。連続発振状態は、パルス幅の短いパルス状の赤外レーザ光を連続照射若しくはパルス幅が大きい赤外レーザ光を照射、またはこれらの照射を組み合わせた方法等により実施することができる。
また、上記の事前実験においては、パルスレーザ光は、結晶成長時に用いられるマスクのスリット幅よりも広いスリット幅を有するマスクのスリットを通して照射することができる。
なお、本発明において、パルスレーザ光が透過するマスクのスリットの幅は、被処理物の表面におけるレーザ光の照射領域の結晶成長方向(パルスレーザ光の照射により溶融し、凝固する際に結晶が成長する方向)の幅に対応しているが、マスクのスリットの幅とレーザ光の照射領域の結晶成長方向の幅とが同一の幅でなくてもよいことは言うまでもない。
また、kは、結晶成長距離に応じて異なる値をとる。具体的には、結晶成長距離が5μm、10μmおよび20μmとなるときのkの値はそれぞれ237.8、258.6および278.5であり、これらの値に対応するPDcwの値はそれぞれ22.2W/mm2、24.2W/mm2および26.0W/mm2である。
上記の式(1)は、パルス幅PWが小さいほど、同一の結晶成長距離を得るために必要な赤外レーザ光のパワー密度(P/S)は大きくなることを示す。ここで、PWと(P/S)との積であるエネルギ密度EDを用いて、上記の式(1)を変形すると、下記の式(2)が得られる。
ED=(P/S)・PW=k・PW0.76 …(2)
上記の式(2)からわかるように、PWが小さい方が必要なエネルギ密度EDが低下する。これは、上記で定義されるパルス幅が系の時定数未満である場合には、赤外レーザ光の照射による投入熱量に比べて放熱量が小さく、赤外レーザ光の照射による投入熱量に応じて被処理物の温度が上昇することを意味している。
また、上記の式(1)は、上記で定義されるパルス幅が系の時定数以上である場合には、PDcwのみに依存することを示している。これは、パルス幅が系の時定数以上である場合には、赤外レーザ光の照射による投入熱量と放熱量とが平衡し、被処理物の温度が投入パワーに応じた温度になっていることを意味する。
ここで、(P/S)・PW0.24が10.7・PDcwよりも小さくなる条件の(P/S)とPWとの組み合わせで赤外レーザ光を照射した場合の結晶成長距離は、PDcwで赤外レーザ光を照射した場合と比べて小さくなる。
したがって、PDcwで照射した場合の結晶成長距離の2倍をパルスレーザ光の照射領域幅(パルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の結晶成長方向における長さ)としたとき、(P/S)・PW0.24が10.7・PDcwよりも小さい場合には、照射領域中央部に微結晶が生じ、照射領域端部から照射領域中央部に向けて横方向成長した結晶同士が照射領域中央部で衝突しない。よって、照射領域端部から照射領域中央部に向けて横方向成長した結晶同士を照射領域中央部で衝突させるためには、10.7・PDcw≦(P/S)・PW0.24の関係を満たす必要がある。
ところで、照射領域端部から照射領域中央部に向けて横方向成長した結晶同士が照射領域中央部で衝突した場合には、照射領域中央部付近の半導体薄膜の表面に局所的に高さが高いリッジ(突起)が形成される。このリッジの高さは結晶成長距離が大きいほど高くなる傾向にある。リッジが高いほど、リッジ上に形成されるゲート絶縁膜はリッジ以外の箇所に形成されたゲート絶縁膜と比べて薄くなるため、リッジを含む結晶化領域に形成されたTFTと、リッジを含まない結晶化領域に形成されたTFTとでは、トランジスタ特性、特に閾値電圧にばらつきが生じる。したがって、TFTの作製位置による特性のばらつきを生じさせないためには、特性に影響しない程度のリッジの高さになるように、結晶成長距離を制限する必要がある。
<実験2>
次に、本発明者らは、パルスレーザ光(XeClエキシマレーザ光)の照射領域幅がSW(μm)となるスリットを有するレーザ投影マスク14を用い、赤外レーザ光(炭酸ガスレーザ光)のパルス幅PWを一定としたままその赤外レーザ光のパワー密度(P/S)を変化させることによって、上記の式(1)のkの値を変化させたときの結晶成長距離とリッジ高さを測定した。その結果を図4に模式的に示す。
なお、図4において、(a)は結晶成長距離と赤外レーザ光のパワー密度との関係を示すグラフであり、(b)はリッジ高さと赤外レーザ光のパワー密度との関係を示すグラフである。
図4(a)に示すように、まず、結晶成長距離に関して、赤外レーザ光のパワー密度がPD1よりも小さい範囲においてはパワー密度の増加に伴って結晶成長距離も増加し、赤外レーザ光のパワー密度がPD1以上の範囲においては横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突するため、結晶成長距離はSW/2(μm)で一定となる。
次に、図4(b)に示すように、リッジ高さに関して、赤外レーザ光のパワー密度がPD2以下の範囲においてはパワー密度の増加に伴ってリッジ高さも緩やかに増加し、赤外レーザ光のパワー密度がPD2よりも大きい範囲においてはリッジ高さの増加率が急増する。
図4に示す結果から、赤外レーザ光のパワー密度がPD1よりも小さい場合には、パワー密度が不足し、横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突しないため、このような横方向成長結晶を用いて作製したTFTの特性、特に電子移動度が低くなる。
また、赤外レーザ光のパワー密度がPD2よりも大きい場合には、パワー密度が過剰に高く、リッジ高さが急激に高くなることから、少しのパワー密度の変化でリッジ高さがリッジ高さが大きく異なることになる。このような横方向成長結晶を用いて作製したTFTの特性、特に閾値電圧のばらつきが増加する。
したがって、PD1以上PD2以下のパワー密度で赤外レーザ光が照射されることが好ましい。
ここで、PD1は、所定のパルス幅で横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突するために必要となるパワー密度、すなわち、上記の実験1の欄で述べた結晶成長距離が横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突する結晶成長距離であると考えた場合には、上記の式(1)の関係を満たすパワー密度(P/S)になると考えられる。
<実験3>
次に、本発明者らは、上記の実験2のPD1とPD2との関係を調査した。その結果を図5に示す。
具体的には、横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突する時点の赤外レーザ光のパワー密度PD(=PD1)を見いだし、赤外レーザ光のパワー密度以外の条件を固定した状態で赤外レーザ光のパワー密度のみを順次増大させていき、リッジ高さの増加率が急増した時点のパワー密度PDを見いだした。
図5に示す結果から、溶融後の結晶の横方向成長を促進するとともにリッジ高さを低減するためには、赤外レーザ光のパワー密度PD(=P/S)は、PD1≦PD≦1.5PD1の関係を満たす必要があることが明らかとなり、この関係はパルスレーザ光の照射領域の幅SWが異なる場合にも成立することが確認された。
したがって、以上の実験1〜3の結果から、溶融後の結晶の横方向成長を促進するとともにリッジ高さを低減するためには、下記の式(3)の関係が成立するようにPWおよび(P/S)を制御する必要があることが確認された。
10.7・PDcw≦(P/S)・PW0.24≦1.5・10.7・PDcw …(3)
また、上記の式(3)を変形すると、下記の式(4)の関係が成立する。
10.7・PDcw・S≦P・PW0.24≦1.5・10.7・PDcw・S …(4)
したがって、溶融後の結晶の横方向成長を促進するとともにリッジ高さを低減するためには、上記の式(4)の関係を満たすように、赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御すればよいと考えられる。
ここで、上述したように、パルス幅PWが小さいほど、すなわち赤外レーザ光のパワー密度(P/S)が大きいほど、同一の結晶成長距離を得るために必要なエネルギ量が低下する。投入エネルギ量が小さいほどレーザ光の照射により非晶質半導体薄膜4に蓄積する熱量が小さくなる。この熱蓄積が過剰に大きくなると、非晶質半導体薄膜4に対して膜飛び等の損傷を与える。したがって、赤外レーザ光のパワー密度(P/S)としては、赤外レーザ光発振器19から照射される赤外レーザ光の最大パワーPmaxのパワー密度である最大パワー密度(Pmax/S)になることが好ましい。
また、事前実験により、SWとPDcwとの関係を明らかにしておけば、上記の関係を元にして、SW、S、Pmaxに応じた適切なPWを設定することができる。
たとえば、図2に示す本発明のレーザ光照射装置が、SWとPDcwとの関係から好適な値として導き出されたPDcwを少なくとも格納したパワーデータ格納部を備えている場合には、パワーデータ格納部にS、Pmax等を入力することによって、パワーデータ格納部に格納されたデータに基づいて適切なパルス幅PWを自動的に設定することができる。
また、たとえば、図2に示す本発明のレーザ光照射装置が、PDcwおよびPmax等に基づいて、下記の式(5)の関係を満たすパルス幅PWを演算するパワー演算部を備えている場合には、演算されたパルス幅PWに基づいて、コントローラ17が上記の式(3)または(4)を満たすようにパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御することができる。
この場合において、特に、パワーPは赤外レーザ光の最大パワーPmaxとなることが好ましいことから、上記の式(4)から下記の式(5)が導かれる。
10.7・PDcw・S≦Pmax・PW0.24≦1.5・10.7・PDcw・S …(5)
図6に、上記の式(3)を基にして照射条件設定領域を図示したものを示す。赤外レーザ光(炭酸ガスレーザ光)のパワー密度(Pmax/S)とパルス幅PWを照射条件設定下限6と照射条件設定上限7とで挟まれた斜線の範囲である照射条件設定領域5内の条件に設定した場合には、パルスレーザ光(XeClエキシマレーザ光)の照射領域幅がSW(μm)となるスリット幅のスリットを有するレーザ投影マスク14を用いたときに、横方向成長結晶が照射領域中央部(照射領域端部から(SW/2)μmの距離の位置)で衝突するとともに、リッジ高さの低い横方向成長結晶が得られる。
以上の結果の検証のために、図2に示す構成のレーザ光照射装置を用い、パルスレーザ光(XeClエキシマレーザ光)の照射領域幅SWが5μmとなるスリット幅のスリットを有するレーザ投影マスク14を用い、種々の条件でパルスレーザ光および赤外レーザ光(炭酸ガスレーザ光)を照射して、図1に示す被処理体(ガラス基板からなる基板2上に二酸化シリコンからなる下地膜3および非晶質シリコン薄膜からなる非晶質半導体薄膜4をこの順序で積層したもの)の非晶質半導体薄膜4の溶融および凝固による結晶成長を行なった。
まず、下記の式(6)を満たすように、赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの条件を設定して結晶成長を行なった。その結晶成長後のシリコン薄膜の表面の一例の模式的な平面図を図7(a)に示し、図7(a)のVIIB−VIIBに沿った模式的な断面図を図7(b)に示す。なお、赤外レーザ光の非晶質半導体薄膜4の表面における照射領域の面積をSとする。
237.8・S≦P・PW0.24≦355.6・S …(6)
この場合には、パルスレーザ光の照射領域端部から照射領域中央部に向かって成長した結晶42は照射領域中央部で衝突しており、リッジ41が形成されているが、この程度のリッジ41の高さであれば、TFT等の特性に影響をほとんど与えない。したがって、このような結晶42を用いてTFTを作製した場合には、優れた特性を得ることができる。
次に、下記の式(7)を満たすように、赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの条件を設定して結晶成長を行なった。その結晶成長後のシリコン薄膜の表面の一例の模式的な平面図を図8(a)に示し、図8(a)のVIIIB−VIIIBに沿った模式的な断面図を図8(b)に示す。なお、赤外レーザ光の非晶質半導体薄膜4の表面における照射領域の面積をSとする。
P・PW0.24<237.8・S …(7)
この場合には、パルスレーザ光の照射領域端部から照射領域中央部に向かって成長した結晶42は照射領域中央部で衝突せず、縦方向成長結晶43が発生するため、このような結晶42を用いてTFTを作製した場合には、上記の式(6)の関係を満たすようにして結晶成長を行なって作製した結晶を用いたTFTと比べて、電子移動度の点において特性の悪いものしか得られない。
最後に、下記の式(8)を満たすように、赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの条件を設定して結晶成長を行なった。その結晶成長後のシリコン薄膜の表面の一例の模式的な平面図を図9(a)に示し、図9(a)のIXB−IXBに沿った模式的な断面図を図9(b)に示す。なお、赤外レーザ光の非晶質半導体薄膜4の表面における照射領域の面積をSとする。
P・PW0.24>355.6・S …(8)
この場合には、縦方向成長結晶43は発生していないものの、パルスレーザ光の照射領域端部から照射領域中央部に向かって成長した結晶42は照射領域中央部で衝突して形成されるリッジ41の高さが非常に高くなるため、このような結晶42を用いてTFTを作製した場合には、上記の式(6)の関係を満たすようにして結晶成長を行なって作製した結晶を用いたTFTと比べて、閾値電圧の点において特性の悪いものしか得られない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、赤外レーザ光が照射されている間にパルスレーザ光を照射することにより結晶成長を行なう方法において、系の時定数以上のパルス幅で赤外レーザ光を連続発振状態で照射する事前実験で予め算出された赤外レーザ光のパワー密度PDcwに基づいて系の時定数未満のパルス幅を採用した際に所望の結晶成長距離を得るために必要な赤外レーザ光のパワー密度を決定することができる。
これにより、本発明によれば、溶融後の結晶の横方向成長を促進することができるとともにリッジ高さを低減することができるレーザ光照射装置および結晶成長方法を提供することができるため、本発明はTFT等の半導体デバイスの作製に好適に利用することができる。
本発明のレーザ光照射装置によってレーザ光が照射される被処理体の一例の模式的な断面図である。 本発明のレーザ光照射装置の一例の模式的な構成図である。 パルスレーザ光の1回の照射あたりの結晶成長距離がそれぞれ5μm、10μmおよび20μmとなるときの赤外レーザ光のパワー密度(W/mm2)とパルス幅(μs)との関係を示す図である。 (a)は結晶成長距離と赤外レーザ光のパワー密度との関係を示すグラフであり、(b)はリッジ高さと赤外レーザ光のパワー密度との関係を示すグラフである。 横方向成長結晶が照射領域中央部で衝突する時点の赤外レーザ光のパワー密度とリッジ高さの増加率が急増した時点の赤外レーザ光のパワー密度との関係を示す図である。 式(3)を基にして作成された赤外レーザ光のパワー密度とパルス幅との関係を示す図である。 (a)は式(6)を満たすように赤外レーザ光のパワー密度およびパルス幅の条件を設定して結晶成長を行なった後のシリコン薄膜の表面の一例の模式的な平面図であり、(b)は(a)のVIIB−VIIBに沿った模式的な断面図である。 (a)は式(7)を満たすように赤外レーザ光のパワー密度およびパルス幅の条件を設定して結晶成長を行なった後のシリコン薄膜の表面の一例の模式的な平面図であり、(b)は(a)のVIIIB−VIIIBに沿った模式的な断面図である。 (a)は式(8)を満たすように赤外レーザ光のパワー密度およびパルス幅の条件を設定して結晶成長を行なった後のシリコン薄膜の表面の一例の模式的な平面図であり、(b)は(a)のIXB−IXBに沿った模式的な断面図である。 従来のレーザ光照射装置の模式的な構成図である。 図10に示す従来のレーザ光照射装置によってレーザ光が照射される被処理体の一例の模式的な断面図である。 従来のSLS法を用いた結晶成長方法の一例を図解するための模式的な平面図である。
符号の説明
1 被処理体、2,102 基板、3,103 下地膜、4,104 非晶質半導体薄膜、10a,10b,10c,10d ミラー、11 パルスレーザ光発振器、12,20 可変減衰器、13 フィールドレンズ、14 レーザ投影マスク、15 結像レンズ、16 ステージ、17 コントローラ、19 赤外レーザ光発振器、41 リッジ、42 結晶、43 縦方向成長結晶、105 パルスレーザ光。

Claims (9)

  1. 赤外レーザ光を固体状態の被処理物に照射している間にパルスレーザ光を前記被処理物に照射することによって、パルスレーザ光の照射領域の被処理物の部分をその厚さ方向にわたって溶融した後に凝固させて結晶成長させるために用いられるレーザ光照射装置であって、
    被処理物にパルスレーザ光を照射するためのパルスレーザ光照射手段と、
    前記パルスレーザ光照射手段から照射されたパルスレーザ光の一部を遮光するためのマスクと、
    被処理物に対して赤外レーザ光を照射するための赤外レーザ光照射手段と、
    前記赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御するための照射パラメータ調整手段と、を備え、
    前記マスクはスリットを有しており、
    前記赤外光照射手段から照射される赤外レーザ光の被処理物の表面における照射領域の面積をSとし、
    結晶成長距離がパルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の幅の半値となるときの連続発振状態における赤外レーザ光のパワー密度をPDcwとしたとき、
    10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦P[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
    の関係を満たすように、前記照射パラメータ調整手段が前記赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光の前記パワーPおよび前記パルス幅PWの少なくとも一方を制御することを特徴とする、レーザ光照射装置。
  2. パワーデータ格納部をさらに備え、
    前記パワーデータ格納部は前記パワー密度をPDcwを少なくとも格納しており、
    前記パワーデータ格納部に格納された前記パワー密度をPDcwに少なくとも基づいて、
    10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦P[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
    の関係を満たすように、前記照射パラメータ調整手段が前記赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光の前記パワーPおよび前記パルス幅PWの少なくとも一方を制御することを特徴とする、請求項1に記載のレーザ光照射装置。
  3. パワー演算部をさらに備え、
    前記パワー演算部は、前記パワー密度をPDcwおよび前記赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光の最大パワーPmaxに基づいて、
    10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦Pmax[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
    の関係を満たす前記パルス幅PWを算出し、
    前記照射パラメータ調整手段は、前記赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光のパワーを前記最大パワーPmaxに制御するとともに、
    10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦Pmax[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
    の関係を満たすように前記照射パラメータ調整手段が前記赤外レーザ光照射手段から照射される赤外レーザ光の前記パルス幅PWを制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のレーザ光照射装置。
  4. 前記パルスレーザ光は、1回の照射あたりのエネルギ量が固体状態の被処理物をその厚さ方向にわたって溶融させるエネルギ量以上であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のレーザ光照射装置。
  5. 前記被処理物はシリコンを含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のレーザ光照射装置。
  6. 前記パルスレーザ光はエキシマレーザ光であり、前記赤外レーザ光は炭酸ガスレーザ光であることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のレーザ光照射装置。
  7. 赤外レーザ光を固体状態の被処理物に照射している間にパルスレーザ光を前記被処理物に照射することによって、パルスレーザ光の照射領域の被処理物の部分をその厚さ方向にわたって溶融した後に凝固させて結晶成長させる結晶成長方法であって、
    パルスレーザ光はマスクのスリットを通して被処理物に照射され、
    赤外レーザ光の被処理物の表面における照射領域の面積をSとし、
    結晶成長距離がパルスレーザ光の被処理物の表面における照射領域の幅の半値となるときの連続発振状態における赤外レーザ光のパワー密度をPDcwとしたとき、
    10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2]≦P[W]・PW0.24[μs]≦1.5・10.7・PDcw[W/mm2]・S[mm2
    の関係を満たすように、赤外レーザ光のパワーPおよびパルス幅PWの少なくとも一方を制御して赤外レーザ光が前記被処理物に照射されることを特徴とする、結晶成長方法。
  8. 前記パルスレーザ光はエキシマレーザ光であり、前記赤外レーザ光は炭酸ガスレーザ光であることを特徴とする、請求項7に記載の結晶成長方法。
  9. 前記被処理物は、非晶質シリコンであることを特徴とする、請求項7または8に記載の結晶成長方法。
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