JP4798159B2 - 車々間通信方法、車々間通信装置、及びプログラム - Google Patents

車々間通信方法、車々間通信装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車々間通信方法、車々間通信装置、及びプログラムに関する。特に、安全性の向上等を目的に開発が進められている先進安全自動車(Advanced Safety Vehicle;ASV)等に適用可能な車々間通信(Inter−Vehicle Communication;IVC)システムに関する。
最近、自律分散制御型の無線通信技術を利用して路側装置等のインフラを介在することなく車両同士が直接通信を行う車々間通信(IVC)と呼ばれる技術に注目が集まっている。このIVCは、例えば、ASV等に適用され、車両の走行時における安全運転支援サービスや娯楽情報サービス等の提供を目的とするものである。これに関し、例えば、下記の非特許文献1には、DSRC(Dedicated Short Range Communications)型IVCシステムに関する記載がある。
同文献1には、DSRC型のIVCシステムに求められる通信特性への要求として、高速、大容量、高品質、広いサービスエリア、及び高いモビリティが挙げられている。また、DSRC型のIVCシステムでは、自車両周辺のサービスエリアに参入したり、或いは、当該サービスエリアから離脱する車両と間で速やかに情報交換を行うことが求められる。そのため、上記の通信特性には、高いリアルタイム性も求められる。
尚、DSRCとは、ETC(Electronic Toll Collection System)等で利用されている狭域短区間通信のことである。但し、IVCシステムには、DSRCの他にも、UHF(Ultra High Frequency)等の通信帯域が利用される可能性がある。そこで、こうした複数の通信帯域を効率良く利用して、上記のような通信特性を実現するための技術開発も精力的に進められている。
徳田清仁,「DSRC型車々間通信システムによるユビキタスネットワーク環境下での安全アプリケーションの実現」,沖テクニカルレビュー,2004年10月/第200号,Vol.71,No.4(http://www.oki.com/jp/Home/JIS/Books/KENKAI/n200/pdf/200_R07.pdf)
上記の技術に関し、利用される周波数帯に依存して、サービスを同時に享受可能な車両数が限られるという問題が指摘されている。この問題に対し、例えば、所定の通信品質を維持しながら、提供されるサービスに要求される上記のような通信特性を実現することが可能な次のような方法が提案されている。
この方法は、複数の車両によりグループ(以下、車群)を形成し、車群内で選出された車両(以下、マスター)により、車群間の通信を実行するというものである。つまり、車群通信方法である。この車群通信方法では、例えば、第1の車群のマスターにより、第1の車群内の車両に関する情報が、第1の車群とは異なる第2の車群に送信される。また、第2の車群のマスター又は第2の車群の全車両は、第1の車群内の車両情報を受信する。つまり、車群通信方法では、各車群のマスター間、又は第1の車群のマスターと第2の車群の全車両との間で、各車群に属する車両の情報が交換されるのである。
このように、各車両情報を車々間で個々に通信するのではなく、車群間を跨ぐ通信に関しては、マスターを経由して車群対車群の通信(以下、車群間通信)に置き換えるのである。つまり、車々間の通信を車群内における車両同士の通信(以下、車群内通信)と、車群間通信とに分けて階層化し、周波数帯の利用効率を向上させるのである。その結果、所定のサービスを同時に利用可能な車両数が増加し、全体として大容量化が実現される。
しかしながら、ある車群に対する車両の参入/離脱の頻度が高い場合に、長時間、安定して車群を維持することが難しいという問題がある。また、構造物や他の車両の車体等により電波の遮蔽(所謂、シャドウイング)が発生するので、車両の移動に伴って電波状況が変化してしまい、車群内通信、及び車群間通信において所定の品質を維持することが難しいという問題もある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、所定のサービスエリア内でのみ車群を形成することで、そのサービスエリア内で安定した車群を形成することが可能な、新規かつ改良された車々間通信方法、車々間通信装置、及びプログラムを提供することにある。尚、このサービスエリアとは、所定のサービスが提供されるエリアのことを意味している。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数の車両による次のような車々間通信方法が提供される。この車々間通信方法は、一の前記車両の位置が検出される位置検出ステップと、緯度及び経度により表現される絶対位置で指定された範囲である所定の一又は複数のエリアに、前記位置検出ステップで検出された位置が含まれるか否かが検出されるエリア検出ステップと、前記エリア検出ステップで前記車両の位置が含まれると検出されたエリア内に入域した一又は複数の車両で第1の車群が形成される車群形成ステップと、前記車群形成ステップで形成された第1の車群に含まれる車両が前記エリアから出域した場合に当該車両が前記第1の車群から離脱する車両離脱ステップと、前記第1の車群に属する車両間で送受信される際の送受信周波数、及び前記第1の車群に属する車両の情報が前記第2の車群に属する車両との間で送受信される際の送受信周波数が設定される周波数設定ステップと、を含み、前記車群形成ステップでは、前記周波数設定ステップで設定された送受信周波数に基づいて前記第1の車群に対する最大車両数が設定されることを特徴とする。
さらに、前記車群形成ステップは、前記第1の車群に属する車両数が所定の最大車両数以下となるように当該車両数が制限されるように構成されていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、車両に搭載される次のような車々間通信装置が提供される。この車々間通信装置は、自車両の位置を検出する位置検出手段と、緯度及び経度により表現される絶対位置で指定された範囲である所定の一又は複数のエリアの中に、前記位置検出手段により検出された自車両の位置が含まれるか否かを検出するエリア検出手段と、前記エリア検出手段により前記自車両の位置が含まれると検出されたエリア内に入域した一又は複数の車両で第1の車群を形成する車群形成手段と、前記車群形成手段により形成された第1の車群に含まれる車両が前記エリアから出域した場合に当該車両を前記第1の車群から離脱させる車両離脱手段と、前記第1の車群に属する車両間で送受信される際の送受信周波数、及び前記第1の車群に属する車両の情報を前記第2の車群に属する車両との間で送受信する際に用いる送受信周波数を設定する周波数設定手段と、
を備え、前記車群形成手段は、前記周波数設定手段により設定された送受信周波数に基づいて前記第1の車群に対する最大車両数を設定することを特徴とする。
さらに、前記車群形成手段は、前記第1の車群に属する車両数が所定の最大車両数以下となるように当該車両数を制限するように構成されていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記のいずれかの車々間通信方法をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。また、このプログラムが記録された記録媒体が提供される。
以上説明したように本発明によれば、所定のサービスエリア内でのみ車群を形成することで、そのサービスエリア内で安定した車群を形成することが可能になる。
また、車群に属する車両間の相対位置に基づいてマスターを決定することで、より車群の安定性を向上させることができる。さらに、車群内の最大車両数を制限することで、さらに車群の安定性を向上させることができる。そして、ホップ数を限定することで、所定の車群内における所定の通信品質を実現することが可能になる。その結果、サービスエリア内で所定の通信品質を実現することが可能になる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[従来の車々間通信装置10の機能構成]
まず、本発明の好適な実施形態について説明するに先立ち、当該実施形態に係る技術との対比関係を明確にするため、従来の車々間通信装置10の機能構成について簡単に説明する。図1は、従来の車々間通信装置10の機能構成を示す説明図である。
図1に示すように、車々間通信装置10は、主に、サービス制御手段12と、車群制御手段14と、車々間通信手段16とにより構成される。
(サービス制御手段12)
サービス制御手段12は、所定のサービスを提供するために他車両に通知すべき情報(以下、通知情報)を生成する手段である。この通知情報には、自車両の位置や速度等の情報、又は所定のサービスに関し、サービス制御手段12により生成された情報が含まれる。所定のサービスの具体例としては、例えば、他車両が自車両に接近していることを警告するサービスが考えられる。
一方で、サービス制御手段12は、まず、他車両の生成した通知情報(即ち、他車両の位置や速度等の情報、又は所定のサービスに関して生成された情報)(以下、他車情報)を取得する。この他車情報は、車々間通信手段16により取得され、データ処理手段22を介してサービス制御手段12に入力される。また、サービス制御手段12は、他車情報に基づいて自車両と他車両との間が接近しているか否かを判断する。車両間の距離が接近している場合、サービス制御手段12は、必要に応じて運転者への警告等を行う。
この例に限らず、サービス制御手段12は、他車情報を取得し、その他車情報に基づいて所定のサービスに必要な処理を実行して他車両に通知すべき情報を生成する。この通知情報は、データ処理手段22、車々間通信手段16を介して他車両に送信される。
(車群制御手段14)
車群制御手段14は、データ処理手段22と、車群形成手段24とにより構成される。
(データ処理手段22)
データ処理手段22は、サービス制御手段12により生成された通知情報を送信すべき車両を選択したり、他車情報の取得先にすべき車両を選択する手段である。データ処理手段22には、サービス制御手段12により通知情報が入力される。さらに、データ処理手段22には、後述する車群形成手段24により、自車両が属する車群の情報、及び当該車群に含まれる車両の情報が入力される。
まず、通知情報が送信される場合について述べる。データ処理手段22は、サービス制御手段12により提供されるサービスの種類に応じて、通知情報の送信先を車群内の車両にすべきか、或いは、車群外も含む全ての車両にすべきかを判断する。このとき、データ処理手段22は、自車両が車群内のマスターか否かに応じて判断する。例えば、自車両が車群内で選択されたマスターである場合、通知情報の種類にも依存するが、車群内の車両に加え、他の車群に属する車両も通知情報の送信先にすべき車両に含める必要が出てくる。こうした判断を経て通知情報の送信先が指定され、車々間通信手段16に入力される。
次に、他車両から送信される通知情報の受信について述べる。データ処理手段22は、サービス制御手段12により提供されるサービスの種類に応じて、受信すべき通知情報の送信元を車群内の車両にすべきか、或いは、車群外も含む全ての車両にすべきかを判断する。このとき、データ処理手段22は、自車両が車群内のマスターか否かに応じて判断する。例えば、自車両が車群内で選択されたマスターである場合、通知情報の種類にも依存するが、車群内の車両に加え、他の車群に属する車両も、受信すべき通知情報の送信元に含める必要が出てくる。こうした判断を経て、受信すべき通知情報の送信元が指定され、車々間通信手段16に入力される。
(車群形成手段24)
車群形成手段24は、自車両の周辺に存在する一又は複数の車両により車群を形成したり、既に形成されている車群に参入したり、或いは、参入した車群から離脱するための手段である。また、車群形成手段24は、車群に属する車両の中で、車群間通信を行うためのマスターを設定する。例えば、車群形成手段24は、最初に車群を形成した車両をマスターに設定する。また、車群形成手段24は、マスターに設定されていた車両が離脱した場合、その離脱した車両の次に参入した車両をマスターに設定する。
さらに、車群形成手段24は、車群に属する車両の中で、マスターに設定されていない車両の属性をスレーブに設定する。このような設定にすると、各車両の状態は、マスター、スレーブ、及び車群外という3種類の属性に分類される。以下の説明において、この3種類に分類された属性のことを車両の状態と呼ぶことにする。車群形成手段24により設定された自車両の状態を示す情報(以下、状態情報)は、データ処理手段22に入力される。尚、この状態情報に基づいて通知情報の送信先又は送信元が選択される。
(車々間通信手段16)
車々間通信手段16は、データ処理手段22から入力された通知情報に、アクセス制御に必要な情報を付加してフレームを生成する。このフレームは、データ処理手段22により選択された送信先の車両に対して所定の周波数で変調されて送信される。一方、車々間通信手段16は、データ処理手段22により選択された送信元から所定の周波数で送信された通知情報の変調信号を受信してフレームを復調する。さらに、車々間通信手段16は、復調されたフレームからアクセス制御に必要な情報を除去してデータ処理手段22に入力する。
以上、従来の車々間通信装置10の機能構成について説明した。上記のように、車々間通信装置10は、車群の形成、或いは、車群に対する参入/離脱を制御することができる。また、形成された車群内でマスター等の車両状態が設定される。さらに、自車両の状態に応じてサービスの提供に必要な通知情報の送信先、又は受信すべき通知情報の送信先が設定される。このような車々間通信装置10を搭載した車両間では、必要に応じて車群が形成され、車群内の通信と車群間の通信とが階層化される。そのため、車々間で情報を送受信する際の周波数利用効率が向上し、所定の周波数帯に収容可能な車両数が増加する。
しかしながら、ある車群に対する車両の参入/離脱の頻度が高い場合に、長時間、安定して車群を維持することが難しくなる。また、構造物や他の車両の車体等により電波の遮蔽(所謂、シャドウイング)が発生するので、車両の移動に伴って電波状況が変化してしまい、車群内通信、及び車群間通信において所定の品質を維持することが難しいという問題がある。以下で説明する実施形態の技術を適用すると、こうした問題点が解決される。
<実施形態>
まず、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、複数の車両によって車群を形成し、その車群内の車両からマスターを選出して、そのマスターにより、車群に属する車両の情報を他の車群に属する車両との間で交換するための車々間通信方法に関する。
[車々間通信装置100の機能構成]
図2を参照しながら、本実施形態に係る車々間通信装置100の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る車々間通信装置100の機能構成を示す説明図である。
図2に示すように、車々間通信装置100は、主に、サービス制御手段102と、車両位置検出手段104と、周波数設定手段106と、車々間通信手段108と、車群制御手段130とにより構成される。
(サービス制御手段102)
サービス制御手段102は、所定のサービスを提供するために通知情報を生成する手段である。この通知情報には、自車両の位置や速度等の情報、又は所定のサービスを提供するためにサービス制御手段102により生成された情報が含まれる。サービス制御手段102は、例えば、他車情報を取得し、その他車情報に基づいて所定のサービスに必要な処理を実行して通知情報を生成する。この通知情報は、車々間通信手段108により他車両に送信される。
また、サービス制御手段102は、所定のサービスが提供されるサービスエリアの範囲を示す情報(以下、エリア範囲情報)をエリア検出手段138に入力する。尚、サービス制御手段102の機能は、例えば、後述するハードウェア構成のうち、中央処理装置H14、メモリH16等の資源を利用して実現される。例えば、サービスエリアの位置/範囲は、緯度、経度で表現される絶対位置の情報としてメモリH16に格納されていてもよい。このとき、サービスエリアの情報と共に、そのエリアで提供されるサービスの内容がメモリH16に対応付けて格納されていてもよい。
(車両位置検出手段104)
車両位置検出手段104は、自車両の位置を検出する。車両位置検出手段104は、例えば、緯度や経度で表現される絶対位置を検出する。そして、車両位置検出手段104により検出された絶対位置の情報は、後述する相対位置検出手段136、及びエリア検出手段138に入力される。尚、車両位置検出手段104の機能は、例えば、後述するハードウェア構成のうち、GPS受信機H12等の資源を利用して実現される。
(周波数設定手段106)
周波数設定手段106は、車群内通信、及び車群間通信で情報が送受信される際に使用される送受信周波数を設定する。そして、周波数設定手段106により設定された送受信周波数の情報は、後述する車両数管理手段140、及び車々間通信手段108に入力される。以下、車群内通信に利用される周波数を車群内周波数と呼び、車群間通信に利用される周波数を車群間周波数と呼ぶ場合がある。尚、周波数設定手段106の機能は、例えば、後述するハードウェア構成のうち、通信制御部H18、中央処理装置H14、メモリH16等の資源を利用して実現される。
(車々間通信手段108)
車々間通信手段108は、データ処理手段132から入力された通知情報に、アクセス制御に必要な情報を付加してフレームを生成する。このフレームは、周波数設定手段106により設定された送信周波数で変調されて周期的に送信される。
また、車々間通信手段108は、周波数設定手段106により設定された受信周波数で変調信号を受信し、その変調信号からフレームを復調する。さらに、車々間通信手段108は、復調されたフレームからアクセス制御に必要な情報を除去し、そのフレームに含まれる他車両の通知情報を抽出する。車々間通信手段108により抽出された通知情報は、データ処理手段132に入力される。
尚、車々間通信手段108の機能は、後述するハードウェア構成のうち、通信制御部H18、RFフロントエンド回路H20等の資源を利用して実現される。
(車群制御手段130)
車群制御手段130には、データ処理手段132と、車群形成手段134と、相対位置検出手段136と、エリア検出手段138と、車両数管理手段140とが含まれる。尚、車群制御手段130の機能は、後述するハードウェア構成のうち、中央処理装置H14、メモリH16、通信制御部H18等の資源を利用して実現される。
(データ処理手段132)
データ処理手段132は、サービス制御手段102により生成された通知情報を送信すべき車両を選択したり、他車情報の取得先にすべき車両を選択する機能を有する。データ処理手段132には、サービス制御手段102により通知情報が入力される。さらに、データ処理手段132には、後述する車群形成手段134により、自車両が属する車群の情報、当該車群に含まれる車両の情報、及び自車両の状態情報等が入力される。
まず、通知情報が送信される場合について述べる。データ処理手段132は、サービス制御手段102により提供されるサービスの種類、自車両/他車両に関する情報等に基づいて、通知情報の送信先を車群内の車両にすべきか、或いは、車群外の車両にすべきかを判断する。特に、データ処理手段132による判断は、自車両の状態情報に依存する。例えば、自車両が車群内で選択されたマスターである場合、通知情報の種類にも依存するが、車群内の車両に加え、他の車群に属する車両も通知情報の送信先にすべき車両に含める必要が出てくる。こうした判断を経て通知情報の送信先が指定され、車々間通信手段108に入力される。尚、送信先の選択方法については、後段において詳述する。
次に、他車両から送信される通知情報の受信について述べる。データ処理手段132は、サービス制御手段102により提供されるサービスの種類、自車両/他車両に関する情報等に基づいて、受信すべき通知情報の送信元を車群内の車両にすべきか、或いは、車群外の車両にすべきかを判断する。特に、データ処理手段132による判断は、自車両の状態情報に依存する。
例えば、自車両が車群内で選択されたマスターである場合、通知情報の種類にも依存するが、車群内の車両に加え、他の車群に属する車両も、受信すべき通知情報の送信元に含める必要が出てくる。こうした判断を経て、受信すべき通知情報の送信元が指定され、車々間通信手段108に入力される。尚、受信すべき情報の送信先を選択する方法については、後段において詳述する。
(車群形成手段134)
車群形成手段134は、自車両で車群を形成したり、既に形成された車群に自車両を参入させたり、或いは、車群から自車両を離脱させる。尚、自車両が既に車群に属している場合、車群形成手段134には、後述する相対位置検出手段136から車群内の他車両と自車両との間の相対位置を示す情報(以下、相対位置情報)が入力される。
また、車群形成手段134には、エリア検出手段138から自車両が位置するサービスエリアの情報(以下、エリア情報)が入力される。さらに、車群形成手段134には、車両数管理手段140から車群内の車両数を示す情報(以下、車両数情報)が入力される。
(エリア情報に基づく車群形成/参入/離脱について)
車群形成手段134は、自車両の位置がサービスエリア内にあると判断された場合、自車両で車群を形成するか、或いは、エリア情報が示すサービスエリア内に既に形成されている車群に自車両を参入させる。一方、自車両の位置がサービスエリア外にあると判断された場合、車群形成手段134は、既に所属していた車群から離脱する。
(相対位置情報に基づく自車両の状態設定について)
自車両が車群に属している場合、車群形成手段134は、相対位置情報に基づいて自車両の状態を設定する。そして、車群形成手段134により設定された自車両の状態は、データ処理手段132に入力される。
自車の状態は、基本的に、マスター、スレーブ、車群外の3種類である。自車両がサービスエリア内にある場合、自車両は車群に属しているため、自車両の状態は、マスター又はスレーブである。自車両がサービスエリア外にある場合、自車両が車群に属さないため、自車両の状態は車群外になる。
但し、本実施形態の場合、2種類のマスターがある。1つは車群内マスターであり、もう1つは車群間マスターである。車群内マスターは、車群に属する車両との間で通信(車群内通信)する車両の状態である。この車群内マスターは、車群の構成を管理する。一方、車群間マスターは、その車群に属する車両を代表して他の車群に属する車両との間で通信(車群間通信)する車両の状態である。尚、車群内マスター及び車群間マスターは、別々の車両に設定されることもあるが、同一車両に設定されることもある。
(車両数情報に基づく車両数制御について)
車群形成手段134は、自車両が車群内マスターの場合、車両数情報に含まれる最大車両数、及びその時点での車群内の車両数に基づいて新たな車両の参入を制限し、車群内の車両数が最大車両数以下に維持されるようにする。
(相対位置検出手段136)
相対位置検出手段136は、車両位置検出手段104から入力される自車両の位置情報と、データ処理手段132から入力される他車両の位置情報とに基づき、自車両と他車両との間の相対位置を検出する。そして、相対位置検出手段136により検出された相対位置の情報は、車群形成手段134に入力される。
(エリア検出手段138)
エリア検出手段138は、車両位置検出手段104から入力される自車両の位置情報と、サービス制御手段102から入力されるサービスエリアの範囲を示す情報(エリア範囲情報)とに基づき、サービスエリア内に自車両の位置が含まれるか否かを検出する。
尚、サービスエリアの範囲は、例えば、緯度、経度により表現される絶対位置で指定された範囲である。尚、サービスエリアが複数ある場合、複数のエリア範囲情報がサービス制御手段102から入力され、エリア検出手段138は、自車両の位置が含まれるサービスエリアを検出することができる。エリア検出手段138による検出結果は、車群形成手段134に入力される。
(車両数管理手段140)
車両数管理手段140は、周波数設定手段106により設定された車群内通信に利用される周波数(車群内周波数)、及び車群間通信に利用される周波数(車群間周波数)に基づき、車群内に参入可能な最大車両数を設定する。そして、車両数管理手段140により設定された最大車両数等の車両数情報は、車群形成手段134に入力される。尚、この車両数情報に基づいて車群形成手段134が車両の参入を制限するため、実質的に車両数管理手段140により車群内の車両数が管理される。
以上、本実施形態に係る車々間通信装置100の機能構成について説明した。上記の通り、車群形成手段134により車群が形成される際に、車群に含まれる車両間の相対位置に応じて車群内マスター、及び車群間マスターが決定される。また、自車両がサービスエリア内にあるか否かに応じて、車群の形成、車群への参入、車群からの離脱が制御される。さらに、最大車両数が設定され、車群内の車両数が所定数以下に維持される。
[車々間通信装置100のハードウェア構成例]
次に、図3を参照しながら、本実施形態に係る車々間通信装置100のハードウェア構成例について簡単に説明する。図3は、本実施形態に係る車々間通信装置100のハードウェア構成例を示す説明図である。
図3に示すように、車々間通信装置100の機能は、例えば、GPS受信機H12、中央処理装置(CPU)H14、メモリH16、通信制御部H18、RFフロントエンド回路H20、アンテナH22等のハードウェア資源により実現される。また、中央処理装置H14、メモリH16、及び通信制御部H18は、バスH24により接続されている。
GPS受信機H12は、時刻毎に自車両の位置を検出する手段である。また、GPS受信機H12は、中央処理装置H14に接続されている。中央処理装置H14は、演算処理チップである。メモリH16は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体メモリ、又は磁気記録媒体等である。
このメモリH16には、例えば、相対位置情報、エリア範囲情報、自車両の状態情報、車両数情報、又は送受信データ等が格納される。通信制御部H18は、RFフロントエンド回路H20等を制御する制御チップである。RFフロントエンド回路H20は、RF信号の周波数変換や信号増幅等の信号処理を実行する信号処理回路である。アンテナH22は、RFフロントエンド回路H20から出力されるRF信号用の送受信アンテナである。
以上、本実施形態に係る車々間通信装置100のハードウェア構成例について簡単に説明した。これらのハードウェア資源と機能構成との間の対応関係は、上述の通りである。もちろん、このハードウェア構成は一例であり、本実施形態はこれに限定されない。
[サービスエリアの説明]
ここで、図4、及び図5を参照しながら、サービスエリアの設定例について簡単に説明する。図4は、交差点における右折事故防止用のサービスエリア設定例(ケース(1))である。図5は、十字路における出会い頭事故防止用、及びT字路での歩行者飛び出し防止用のサービスエリア設定例(ケース(2))である。
この他にも、本実施形態に係る技術を適用可能なサービスエリアの設定例としては、正面衝突事故防止用、追突事故防止用、左折時巻き込み事故防止用、或いは、車線変更時の接触事故防止用等、様々な応用例がある。もちろん、本実施形態の適用範囲はこれらの例に限定されない。但し、説明の便宜上、上記のケース(1)、及びケース(2)についてのみ説明し、その他のケースについて説明を省略する。
(ケース(1)について)
まず、図4を参照する。図4には、交差点、複数の車両C1、C2、C3等、及びサービスエリアSAが記載されている。ここで、交差点の中央付近に位置する車両C1、C2、C3に注目する。車両C1は直進車両である。車両C2、C3は右折車両である。こうした状況において、右折車両C2は、対向する右折車両C3の陰から直進車両C1が来ているかどうかが見えない場合があり、直進車両C1と右折車両C2とが衝突する事故が発生する可能性がある。
こうした場合において、例えば、直進車両C1、及び右折車両C2の双方に、互いの存在を知らせる警告情報が通知されることで、右折衝突事故が未然に防止できる確率が高まる。そして、直進車両C1や右折車両C2の後続車両に交差点内の車両状況が通知されることで、ドライバーが状況認識や事故予測等をすることができるようになる。このような通知は、上記の車々間通信により実現される。
但し、上記の車々間通信で実現できるのは、このような警告や通知だけではない。例えば、車々間で制御情報を交換し、互いに衝突や接触をしないように車両の駆動制御をするといった用途への利用も想定される。
上記のような状況を想定し、例えば、図4に示すように、交差点を大きくカバーするようなサービスエリアSAが設定される。特に、図4の例では、−X方向に進入する右折車両(例えば、車両C2)とX方向に進行する直進車両(例えば、車両C1)との間の衝突事故防止サービスを実現するため、X方向に延びた道路に沿って長く設定されている。また、右折時の衝突事故を主に想定しているため、交差点の中央部分が大きくカバーされるようにサービスエリアSAが設定されている。
尚、サービスエリアSAの長さは、車両の挙動、制動距離等に基づいて設定される。このとき、サービスエリアSAの長さは、右折レーンの長さ、右折車両のドライバーがウィンカーを出す位置、右折車両及び対向の直進車両のドライバーがブレーキを踏んでから車両が停止するまでの距離を考慮して設定されなければならない。そのため、右折車両が右折意思の表示を行う区間と、右折車両及び対向の直進車両の空走距離と、制動距離とに基づいてサービスエリアの長さが決定されることが好ましい。
(ケース(2)について)
次に、図5を参照する。図5の右側(−X方向寄り)には、十字路、建造物、壁、複数の車両C1、C2等、及び複数のサービスエリアSA1、SA2が記載されている。また、図5の左側(X方向寄り)には、T字路、車両C3、歩行者M1、及び複数のサービスエリアSA3、SA4が記載されている。
まず、十字路の中央付近に位置する車両C1、C2に注目する。車両C1、C2はそれぞれX方向、Y方向に直進する直進車両である。従って、車両C1、C2は、出会い頭事故を想定したものである。特に、十字路の近辺には道路に沿った壁や高い建造物があり、X方向に直進する車両C1からY方向に直進する車両C2が視認できない。
通常、このような十字路にはミラーが設置されており、ドライバーはそのミラーに写る写像を頼りに運転する。しかし、ミラーが樹木等で隠れていたり、西日が反射して視認性が低下していたり、そもそも、ミラーが破損している場合もある。こうした場合に、車両C1、C2間で互いの位置や速度等の車両情報が認識できれば、出会い頭の衝突事故を未然に防止できる確率を格段に高めることができる。
但し、図5のように、壁や建造物は、一般に電波を遮蔽するため、DSRCのような直進性の高い通信方式を用いると、車両C1、C2間の通信ができないか、或いは、十字路に差し掛かったところでようやく通信可能な状態になる。これでは、出会い頭の衝突事故を回避することはできない。そこで、遮蔽物がある場合には、回折により遮蔽物を迂回できるような通信方式が利用されることが好ましい。
また、周波数帯の利用効率も考慮する必要がある。そのため、車群間の通信でのみ遮蔽物を迂回できる通信方式を利用するような通信方式の選択的な利用形態が好ましい。例えば、車群内通信にDSRCを利用し、車群間通信にUHFを利用するといった方法が考えられる。尚、DSRCは、高い直進性を有し、局所的な範囲内の通信に適している。一方、UHFは、比較的回折損が少ないため、遮蔽物を迂回するような通信が可能である。
このように、車群内通信と車群間通信との間で異なる通信方式を利用する場合、図5に示すように、車両C1、C2の進行方向に沿って道路毎にサービスエリアSA1、SA2が設定される。このように設定することで、サービスエリア毎に設定される車群間において遮蔽物による影響が比較的低いUHF等の通信方式で車両情報が伝達できる。
尚、サービスエリアの長さは、車両の制動距離等に基づいて設定される。このとき、サービスエリアの長さは、ドライバーがブレーキを踏んでから車両が停止するまでの距離を考慮して設定されなければならない。そのため、空走距離と制動距離とに基づいてサービスエリアの長さが決定されることが好ましい。
ところで、上記の車々間通信装置100に係る技術は、車両のみに適用されるわけではない。例えば、歩行者M1が保持している携帯電話等の携帯型機器に適用することによって、歩行者M1の安全性を高めることもできる。
例えば、図5の左側に記載されているように、歩行者M1が細い路地から飛び出した場合に、車両C3との接触事故が発生しやすい。こうした状況では、車両C3から歩行者M1が視認し難いことが多い。また、路地が狭い場合などでは、ミラーが設置されていなかったり、子供がミラーを見ずに突然飛び出してくることもある。こうした場合に、車両C3に歩行者M1の位置や進行方向等の情報が通知されていれば、未然に接触事故を防止することができる。こうした状況も考慮する場合には、歩行者M1が歩行するような細い路地の近辺にもサービスエリア(SA3、SA4)が設置される。
以上、サービスエリアが設置される状況等について簡単に説明した。このように、本実施形態の技術は、様々な状況に適用可能であり、車両や歩行者等の移動体に対する安全性確保に利用される。尚、上記の説明において、車群間通信と車群内通信とで異なる通信方式を利用する形態について述べた。以下では、この方式を前提として説明する。もちろん、本実施形態に係る技術は、これに限定されるものではない。
[車群形成方法]
次に、図6、及び図7を参照しながら、本実施形態に係る車群形成方法について説明する。図6、及び図7は、本実施形態に係る車群形成方法を示す説明図である。図6、及び図7には、時系列(T1、T2、T3、T4、T5)に車群が形成されていく状況が示されている。また、この車群形成方法は、車群に含まれる車両間の相対位置に基づいて車群間マスター、及び車群内マスターを決定する方法である。
(A.車群間マスターが先頭の場合について)
まず、図6を参照しながら、車群間マスターが車群の先頭に、車群内マスターが車群の中央に配置されるように車群を設定する方法について説明する。
図6を参照すると、時刻T1において、車両C1がサービスエリアSAに進入しようとしている。そして、時刻T2において、車両C1の位置がサービスエリアSA内に含まれている。このとき、サービスエリアSA内には、車両C1しか含まれていないため、車両C1は、車群間マスター、且つ、車群内マスターとなり、自車両のみで車群(1)を形成する。以下、車群間マスターをOM、車群内マスターをIMと表記する。例えば、時刻T2における車両C1は、(IM+OM)と表示される。
次に、時刻T3において、車両C1の後続車両C2がサービスエリアSAに進入する。すると、車両C2が新たな車群内マスターIMとなり、車両C1、C2で車群(1)を構成する。このとき、車両C1の相対位置は、車群(1)の先頭であるから、車群間マスターOMである。次に、時刻T4において、車両C2の後続車両C3がサービスエリアSAに進入する。このとき、車両C3の相対位置は車群(1)の先頭でも中央でもないため、車両C3はスレーブになる。従って、先頭の車両C1が車群間マスターOM、中央の車両C2が車群内マスターIM、車両C3がスレーブとなり、3台の車両C1、C2、C3で車群(1)を構成する。
尚、車群の最大車両数が3台に設定されているとする。そのため、車群(1)は、時刻T4の時点で最大車両数に達したことになる。次に、時刻T5において、車両C3の後続車両C4がサービスエリアSAに進入する。この場合、車群(1)は最大車両数に達しているため、車両C4は車群(1)に参入できない。そこで、車両C4は、自車両のみで車群(2)を形成し、車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMとなる。
(B.車群間マスターが中央の場合について)
次に、図7を参照しながら、車群間マスター、及び車群内マスターが車群の中央に配置されるように車群を設定する方法について説明する。
図7を参照すると、時刻T1において、車両C1がサービスエリアSAに進入しようとしている。そして、時刻T2において、車両C1の位置がサービスエリアSA内に含まれている。このとき、サービスエリアSA内には、車両C1しか含まれていないため、車両C1は、車群間マスター、且つ、車群内マスターとなり、自車両のみで車群(1)を形成する。従って、時刻T2における車両C1は、(IM+OM)となる。
次に、時刻T3において、車両C1の後続車両C2がサービスエリアSAに進入する。すると、車両C2が新たな車群内マスターIM、且つ、車群間マスターOMとなり、車両C1、C2で車群(1)を構成する。このとき、車両C1の相対位置は、車群(1)の先頭であるから、スレーブになる。次に、時刻T4において、車両C2の後続車両C3がサービスエリアSAに進入する。このとき、車両C3の相対位置は車群(1)の中央でないため、車両C3はスレーブになる。従って、中央の車両C2が車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIM、車両C1、C3がスレーブとなり、3台の車両C1、C2、C3で車群(1)を構成する。
尚、車群の最大車両数が3台に設定されているため、車群(1)は、時刻T4の時点で最大車両数に達したことになる。次に、時刻T5において、車両C3の後続車両C4がサービスエリアSAに進入する。この場合、車群(1)は最大車両数に達しているため、車両C4は車群(1)に参入できない。そこで、車両C4は、自車両のみで車群(2)を形成し、車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMとなる。
以上、本実施形態に係る車群形成方法について説明した。
[車群離脱方法]
次に、図8を参照しながら、本実施形態に係る車群離脱方法について説明する。図8は、本実施形態に係る車群離脱方法を示す説明図である。図8には、時系列(T6、T7、T8、T9)で車群から車両が離脱していく状況が示されている。
まず、時刻T6において、車両C1がサービスエリアSAから退出する。このとき、車両C2が車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMとなる。また、車群(1)を構成する車両数が1台減少して2台となる。次に、時刻T7において、車両C2がサービスエリアSAから退出した場合、車両C3が車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMとなる。また、車群(1)を構成する車両数が1台減少して1台となる。次に、時刻8において、車両C3がサービスエリアSAから退出した場合、車両C3が車群(1)から離脱することで、車群(1)内の車両数が0となり、車群(1)が消滅する。同様に、時刻T9で車両C4がサービスエリアSAから退出した場合も、車群(2)が消滅する。
以上、本実施形態に係る車群離脱方法について説明した。
[車々間通信方法]
次に、図9〜図12を参照しながら、本実施形態に係る車々間通信方法について説明する。ここでは、特に、通信経路の一例について説明する。
(ケース(1))
まず、図9を参照しながら、一例として、車群(2)に属する車両C6が送信した情報を車群(3)に属する車両C9に伝達するための車々間通信方法について説明する。尚、図9は、十字路を想定している。この十字路の角には、建造物があり、さらに、車群(2)が位置する道路に側壁が設けられているものとする。建造物及び側壁は、電波の遮蔽物である。また、ここでは車群間マスターOMを車群の先頭に、車群内マスターIMを車群の中央に配置する例が示されている。
具体的には、図9は、サービスエリアSA1、SA2内の全車両が見通せない場合を示している。つまり、車群間通信ROを用いても、全ての車両が互いに通信可能にはならない環境を想定している。
尚、車群内通信RIは、隣接する車両に対してのみ、確実に情報を送信できるものとする。また、車群間通信ROは、同一方向に整列した車両同士の通信について、その間に遮蔽車両があっても回折損が小さいため通信可能であるものとする。但し、異なる方向に配列した車両同士の通信は、十字路の隅にある建造物等の影響により、十字路中央付近の車両同士のみが通信可能であるものとする。
このような状況にある場合、車両C6が送信した情報は、まず、車群(2)の車群内マスターIMである車両C5に送信される。このとき、車両C6は、車群内通信RIを利用して情報を車両C5に送信する。次いで、車両C5は、車群(2)の車群間マスターOMである車両C4に向けて、車両C6から受信した情報を中継する。このとき利用される車両C5、C4間の通信も車群内通信RIである。
次いで、車両C4は、車両C5により中継された情報を車群間通信ROを用いて車群(1)の車群間マスターOMである車両C1に送信する。上記の通り、この例では、十字路の隅に建造物があるため、車群間通信ROを利用しても車群(3)の車群間マスターOMである車両C7に対して直接的に情報が送信できないためである。車両C1は、車両C4から受信した情報を車群(3)の車群間マスターOMである車両C7に中継する。そして、車両C7により受信された情報は、車群(3)の車群内マスターIMである車両C8に中継され、さらに、車両C8から到達目標である車両C9に送信される。このように、車群内マスターIM、及び車群間マスターOMが情報を中継することにより、電波の遮蔽物により直接通信が不可能な車両に対しても情報を伝達することができる。
(ケース(2))
次に、図10を参照しながら、一例として、車群(2)に属する車両C6が送信した情報を車群(3)に属する車両C9に伝達するための車々間通信方法について説明する。尚、図10は、十字路を想定している。但し、この十字路には建造物や側壁のような電波の遮蔽物が無いため、全車が見通せる状況になっている。そのため、車群間通信ROを用いれば全車が互いに通信可能な状況である。また、ここでは車群間マスターOMを車群の先頭に、車群内マスターIMを車群の中央に配置する例が示されている。
このような状況にある場合、車両C6が送信した情報は、まず、車群(2)の車群内マスターIMである車両C5に送信される。このとき、車両C6は、車群内通信RIを利用して情報を車両C5に送信する。次いで、車両C5は、車群(2)の車群間マスターOMである車両C4に向けて、車両C6から受信した情報を中継する。このとき利用される車両C5、C4間の通信も車群内通信RIである。次いで、車両C4は、車群間通信ROを利用し、車両C5により中継された情報を直接的に到達目標である車両C9に送信する。このように、電波の遮蔽物が無く、全車が見通せる場合、車群間通信ROを利用して車群間マスターOMから到達目標の車両に直接的に情報を伝達することができる。
(ケース(3))
次に、図11を参照しながら、一例として、車群(2)に属する車両C6が送信した情報を車群(3)に属する車両C9に伝達するための車々間通信方法について説明する。尚、図11は、十字路を想定している。この十字路には、車群(2)が位置する道路に側壁が設けられているものとする。この側壁は、電波の遮蔽物である。また、この例では、車群の中央に位置する車両が車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMに設定されるものとする。
具体的には、図11は、全車両が見通せない場合を示している。但し、車群(1)と車群(3)との間は、車群間通信ROを用いてかろうじて見通せるものとする。
このような状況にある場合、車両C6が送信した情報は、まず、車群(2)の車群内マスターIM、且つ、車群間マスターOMである車両C5に送信される。このとき、車両C6は、車群内通信RIを利用して情報を車両C5に送信する。次いで、車両C5は、車群(1)の車群間マスターOM(且つ、車群内マスターIM)である車両C2に向けて、車両C6から受信した情報を中継する。このとき利用される車両C5、C2間の通信は車群間通信ROである。
次いで、車両C2は、車両C5により中継された情報を車群間通信ROを用いて車群(3)の車群間マスターOM(且つ、車群内マスターIM)である車両C8に送信する。次いで、車両C8は、車両C2から受信した情報を到達目標である車両C9に送信する。このように、車群間マスターOM(且つ、車群内マスターIM)が情報を中継することにより、電波の遮蔽物により直接通信が不可能な車両に対しても情報を伝達することができる。
(ケース(4))
次に、図12を参照しながら、一例として、車群(2)に属する車両C6が送信した情報を車群(3)に属する車両C9に伝達するための車々間通信方法について説明する。尚、図12は、十字路を想定している。但し、この十字路には建造物や側壁のような電波の遮蔽物が無いため、全車が見通せる状況になっている。そのため、車群間通信ROを用いれば全車が互いに通信可能な状況である。また、この例では、車群の中央に位置する車両が車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMに設定されるものとする。
このような状況にある場合、車両C6が送信した情報は、まず、車群(2)の車群内マスターIM、且つ、車群間マスターOMである車両C5に送信される。このとき、車両C6は、車群内通信RIを利用して情報を車両C5に送信する。次いで、車両C5は、車群間通信ROを利用し、車両C6から受信した情報を直接的に到達目標である車両C9に送信する。このように、電波の遮蔽物が無く、全車が見通せる場合、車群間通信ROを利用して車群間マスターOMから到達目標の車両に直接的に情報を伝達することができる。
以上、本実施形態に係る車々間通信方法について具体的に説明した。この例では、車群間通信ROを利用して情報を送信可能な車両は車群間マスターOMのみとし、車群間通信ROで情報を受信可能な車両は全車とした。また、伝送路の状況により、本来想定される最短の経路とは異なる経路で情報が到達した場合には、本来の経路で到達する情報を待たずに、異なる経路で到達した情報を活用することも可能である。
例えば、図9において、車両C6が車群内通信RIで送信した情報をやや離れた位置の車両C4が直接受信できた場合、車両C5による情報の中継を待たずに、車両C4は車群間通信ROで情報を中継してもよい。また、車両C1が車群間通信ROで送信した情報を車両C8が直接受信した場合も、車両C7の中継を待たずに、車両C8が直接受信した情報を車両C9に中継してもよい。このように、種々の変形が可能である。
上記のケース(1)〜(4)に係る例では、車群内通信RIとしてDSRCを想定していた。そのため、車群内の車両数を車線あたり3台に設定し、車群内マスターIMの位置を先頭から2番目の車両(中央)とした。このような設定にすることで、車群内マスターIMとスレーブとの間に遮蔽車両が存在せず、安定した車群内通信RIが実現される。
さらに、上記の例では、車群間通信ROとしてUHF帯を想定していた。そのため、車群間マスターOMを先頭又は先頭から2番目の車両(中央)に設定していた。車群間マスターOMを先頭とした場合、前方の車両による遮蔽がないため、伝搬面で最も有利である。また、出会い頭事故の危険性の最も高い先頭車両同士での直接通信が実現されるため、リアルタイム性が高いという利点もある。一方、車群間マスターOMを中央に設定した場合、車群内マスターIMと車群間マスターOMとを同一の車両に設定できるため車群の構成管理が簡易になるという利点がある。この場合、車群間マスターOM同士で通信する際に先頭車両が遮蔽車両となるが、UHF帯の回折損は小さいため、通信可能である。
[フレーム構成]
次に、図13を参照しながら、本実施形態に係るビーコンフレームの構成について説明する。図13は、本実施形態に係るビーコンフレームの構成例を示す説明図である。
図13に示すように、このビーコンフレームには、MACヘッダと、送信元車群IDと、送信元車両IDと、送信元車両位置と、車群内車両数と、CRCとが含まれる。MACヘッダは、送信元のMACアドレスを示すものである。送信元車群IDは、送信元の車群を特定するための識別情報である。送信元車両IDは、送信元の車両を特定するための識別情報である。車群内車両数は、ビーコンフレームの送信時点における車群内の車両数である。CRCは、巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check)符号である。
このビーコンフレームは、車群内マスターIMにより所定周期で送信される。そして、このビーコンフレームには、自車両の車両位置や車群内の車両数等の車群管理情報が含まれる。サービスエリアに進入した車両には、このビーコンフレームが受信される。そして、このビーコンフレームに基づいて参入すべき車群が決定され、車群内における自車両の状態が決定される。
[車々間通信方法の流れ]
次に、図14〜図21を参照しながら、本実施形態に係る車々間通信方法の流れについて説明する。
(全体の流れ)
まず、図14を参照する。図14は、本実施形態に係る車々間通信方法の全体的な流れを示すフローチャートである。
まず、車群外の車両により処理が開始される。次いで、サービスエリアに進入したか否かが判定される(S102)。サービスエリアに進入したと判定された場合、ステップS104の処理に進行する。一方、サービスエリアに進入していないと判定された場合、再びステップS102の処理に進行する。ステップS104において、車群への参入処理が実行される(S104)。次いで、車群形成中の処理が実行される(S106)。次いで、サービスエリアから退出したか否かが判定される(S108)。サービスエリアから退出したと判定された場合、ステップS110の処理に進行する。一方、依然サービスエリア内にいると判定された場合、ステップS106の処理に進行する。
ステップS110において、車群からの離脱処理が実行される(S110)。次いで、処理を終了するか否かが判定される(S112)。処理を終了すると判定された場合、一連の処理が終了される。一方、処理を継続すると判定された場合、ステップS102の処理に進行し、一連の処理が繰り返し実行される。
(車群への参入処理S104)
次に、図15を参照する。図15は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群への参入処理S104の流れを示すフローチャートである。
まず、サービスエリアに進入した車両により処理が開始される。次いで、所定の時間内に車群内マスターIMからビーコンフレームを受信したか否かが判定される(S132)。ビーコンフレームを受信した場合、ステップS134の処理に進行する。一方、ビーコンフレームを受信していない場合、ステップS146の処理に進行する。
ステップS134において、ビーコンフレームに含まれる車群内マスターIMの位置情報に基づき、自車両に最も近い車群内マスターIMが存在する車群が決定される(S134)。次いで、決定された車群内の車両数が最大車両数未満であるか否かが判定される(S136)。車群内の車両数が最大車両数未満である場合、ステップS138の処理に進行する。一方、車群内の車両数が最大車両数に達している場合、ステップS146の処理に進行する。
ステップS138において、ビーコンフレームの再送回数がn回(nは所定数)か否かが判定される(S138)。再送回数がn回である場合、ステップS146の処理に進行する。一方、再送回数がn回でない場合、ステップS140の処理に進行する。ステップS140において、ステップS134で決定された車群への参入が要求される(S140)。次いで、ステップS140で要求された車群への参入要求に対して車群内マスターIMから肯定(ACK)の確認応答があるか否かが判定される(S142)。肯定(ACK)の確認応答がある場合、ステップS144の処理に進行する。一方、肯定(ACK)の確認応答がない場合、ステップS138の処理に進行する。
ステップS144において、車群内マスターIMから肯定(ACK)の確認応答を得られた車群に参入し(S144)、車群内での自車両の状態を決定して一連の処理を終了する。尚、ステップS136において車群内の車両数が最大車両数に達している場合、又は、ステップS138においてビーコンフレームの再送回数がn回に達している場合、ステップS146の処理が実行される。ステップS146では、自車両のみで車群が形成され、自車両に車群間マスターOM、且つ、車群内マスターIMの属性が設定され(S146)、一連の処理が終了する。
(車群からの離脱処理S110)
次に、図16を参照する。図16は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群からの離脱処理S110の流れを示すフローチャートである。
まず、サービスエリアを退出する車両により処理が開始される。次いで、車群内の車両が自車両のみであるか否かが判定される(S152)。車群内の車両が自車両のみである場合、ステップS164の処理に進行する。一方、車群内の車両が自車両のみでない場合、ステップS154の処理に進行する。ステップS154において、自車両が車群内マスターIMか否かが判定される(S154)。自車両が車群内マスターIMである場合、ステップS156の処理に進行する。一方、自車両が車群内マスターIMでない場合、ステップS158の処理に進行する。
ステップS156において、自車両が離脱した後の新たな車群内マスターIMが決定される(S156)。次いで、ビーコンフレームの再送回数がn回(nは所定数)であるか否かが判定される(S158)。ビーコンフレームの再送回数がn回である場合、ステップS164の処理に進行する。一方、ビーコンフレームの再送回数がn回でない場合、ステップS160の処理に進行する。
ステップS160において、車群内マスターIMに対して車群からの離脱が要求される(S160)。但し、自車両が車群内マスターIMの場合、自車両が離脱した後の新たな車群内マスターIMに離脱が要求される。一方、自車両が車群内マスターIMでない場合、その時点での車群内マスターIMに離脱が要求される。次いで、車群内マスターIMに対する離脱の要求に対する肯定(ACK)の確認応答があるか否かが判定される(S162)。離脱要求に対する肯定(ACK)の確認応答がある場合、ステップS164の処理に進行する。一方、離脱要求に対する肯定(ACK)の確認応答がない場合、ステップS158の処理に進行する。
ステップS164において、車群から離脱して自車両の状態を車群外とし(S164)、一連の処理が終了する。但し、ステップS152において車群内の車両が自車両のみであると判定されていた場合には、車群内の車両数が0台となるため、車群が消滅する。
(車群形成中の処理S106の全体的な流れ)
次に、図17を参照する。図17は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群形成中の処理S106の全体的な流れを示すフローチャートである。
まず、車群形成中の車両により処理が開始される。次いで、車群への参入受付処理が実行される(S172)。次いで、車群からの離脱受付処理が実行される(S174)。次いで、受信処理が実行される(S176)。次いで、送信処理が実行され(S178)、一連の処理が終了する。但し、4つの処理ステップS172〜S178の順序が入れ替わってもよい。
(参入受付処理S172)
次に、図18を参照する。図18は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群形成中の処理S106に含まれる参入受付処理S172の流れを示すフローチャートである。
まず、車群形成中の車両により処理が開始される。次いで、自車両が車群内マスターIMであるか否かが判定される(S212)。自車両が車群内マスターIMであると判定された場合、ステップS214の処理に進行する。一方、自車両が車群内マスターIMでないと判定された場合、一連の処理が終了する。
ステップS214において、ビーコンフレームの送信時刻であるか否かが判定される(S214)。ビーコンフレームの送信時刻である場合、ステップS216の処理に進行する。一方、ビーコンフレームの送信時刻でない場合、ステップS218の処理に進行する。ステップS216において、ビーコンフレームが送信される(S216)。次いで、車群への参入要求を受信したか否かが判定される(S218)。車群への参入要求を受信した場合、ステップS220の処理に進行する。一方、車群への参入要求を受信していない場合、一連の処理が終了する。
ステップS220において、車群への参入要求を正常に受信できたか否かが判定される(S220)。正常に受信できた場合、ステップS220の処理に進行する。一方、正常に受信できなかった場合、ステップS226の処理に進行する。ステップS222において、車群内の車両数が最大車両数未満であるか否かが判定される(S222)。車群内の車両数が最大車両数未満である場合、ステップS224の処理に進行する。一方、車群内の車両数が最大車両数未満でない場合、ステップS226の処理に進行する。
ステップS224において、車群への参入が許可され、車群内の車両数が更新(1増加)されて車群内における車両の相対位置に基づく新たな車群内マスターIMが決定される(S224)。さらに、肯定(ACK)の確認応答が送信され(S224)、一連の処理が完了する。ステップS226では、車群への参入が許可されず、否定(NACK)の確認応答が送信され(S226)、一連の処理が終了する。尚、ステップS214、S216に係るビーコン送信処理と、ステップS218〜S226に係る参入要求への応答処理とは、その順序が入れ替わってもよい。
(離脱受付処理S174)
次に、図19を参照する。図19は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群形成中の処理S106に含まれる離脱受付処理S174の流れを示すフローチャートである。
まず、車群形成中の車両により処理が開始される。次いで、車群からの離脱要求を受信したか否かが判定される(S232)。車群からの離脱要求を受信した場合、ステップS234の処理に進行する。一方、車群からの離脱要求を受信していない場合、一連の処理を終了する。
ステップS234において、新たな車群内マスターIMが自車両であるか否かが判定される(S234)。新たな車群内マスターIMが自車両である場合、ステップS236の処理に進行する。このとき、その時点の車群内マスターIMが自車両である場合、車群からの離脱要求を送信した車両が車群内マスターIMである場合、或いは、離脱後の新たな車群内マスターIMが自車両である場合に、ステップS236の処理に進行する。一方、新たな車群内マスターIMが自車両でない場合、一連の処理が終了する。このとき、自車両が現在の車群内マスターIMでもなく、離脱後の新たな車群内マスターIMでもないと判定された場合に、一連の処理が終了する。
ステップS236において、車群からの離脱要求が正常に受信できたか否かが判定される(S236)。車群からの離脱要求が正常に受信できた場合、ステップS238の処理に進行する。一方、車群からの離脱要求が正常に受信できなかった場合、ステップS240の処理に進行する。ステップS238において、車群内の車両数が更新(1減少)され、肯定(ACK)の確認応答が送信され(S238)、一連の処理が終了する。また、ステップS240において、否定(NACK)の確認応答が送信され(S240)、一連の処理が終了する。
(受信処理S176)
次に、図20を参照する。図20は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群形成中の処理S106に含まれる受信処理S176の流れを示すフローチャートである。
まず、車群形成中の車両により処理が開始される。次いで、受信データがあるか否かが判定される(S252)。受信データがあると判定された場合、ステップS254の処理に進行する。一方、受信データがないと判定された場合、一連の処理が終了する。
ステップS254において、自車両が車群間マスターOMであるか否かが判定される(S254)。自車両が車群間マスターOMであると判定された場合、ステップS256に進行する。一方、自車両が車群間マスターOMでないと判定された場合、ステップS266に進行する。
ステップS256において、他の車群に属する車両への中継が必要か否かが判定される(S256)。他の車群に属する車両への中継が必要と判定された場合、ステップS258の処理に進行する。一方、他の車群に属する車両への中継が必要でないと判定された場合、ステップS260の処理に進行する。
ステップS258において、他の車群内の車群間マスターOMに対し、車群間通信ROにより情報が中継される(S258)。次いで、自車群内の車両への中継が必要か否かが判定される(S260)。自車群内の車両への中継が必要であると判定された場合、ステップS262の処理に進行する。一方、自車群内の車両への中継が必要でないと判定された場合、一連の処理が終了する。尚、ステップS258において、車群間マスターOMに対して情報が中継される場合について説明したが、図10又は図12のようなケースにおいては、他の車群内の車両に対して情報が中継される構成に変形される。
ステップS262において、自車両が車群内マスターIMであるか否かが判定される(S262)。自車両が車群内マスターIMである場合、ステップS274の処理に進行する。一方、自車両が車群内マスターIMでない場合、ステップS264の処理に進行する。ステップS264において、自車群内の車群内マスターIMに車群内通信で情報が中継され(S264)、一連の処理が終了する。
ステップS266において、自車両が車群内マスターIMであるか否かが判定される(S266)。自車両が車群内マスターIMである場合、ステップS268の処理に進行する。一方、自車両が車群内マスターIMでない場合、一連の処理が終了する。
ステップS268において、他車群内の車両への中継が必要か否かが判定される(S268)。他車群内の車両への中継が必要である場合、ステップS270の処理に進行する。一方、他車群内の車両への中継が必要でない場合、ステップS272の処理に進行する。ステップS270において、自車群内の車群間マスターOMに対し、車群内通信RIを利用して情報が中継される(S270)。
次いで、自車群内の車両への中継が必要か否かが判定される(S272)。自車群内の車両への中継が必要な場合、ステップS274の処理へ進行する。一方、自車群内の車両への中継が必要でない場合、一連の処理を終了する。ステップS274において、自車群内の車両に対し、車群内通信RIを利用して情報が中継され(S274)、一連の処理が終了する。
(送信処理S178)
次に、図21を参照する。図21は、本実施形態に係る車々間通信方法のうち、車群形成中の処理S106に含まれる送信処理S178の流れを示すフローチャートである。
まず、車群形成中の車両により処理が開始される。次いで、車両情報の送信時刻であるか否かが判定される(S292)。車両情報の送信時刻である場合、ステップS294の処理に進行する。一方、車両情報の送信時刻でない場合、一連の処理が終了する。ステップS294において、車群内通信RIにより車両情報が送信され(S294)、一連の処理が終了する。
以上、本実施形態に係る車々間通信装置の機能構成、ハードウェア構成、及び車々間通信方法の詳細について説明した。上記のように、サービスエリア内でのみ車群が形成され、車群内における車両の相対位置に基づいてマスターが決定され、さらに、車群内の車両数が所定の車両数以下に制限されることで、所定の通信品質を維持しながら、サービスエリア内に形成される車群の安定性を向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
車々間通信装置の構成例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る車々間通信装置の構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信装置のハードウェア構成を示す説明図である。 同実施形態に係るサービスエリアの一例を示す説明図である。 同実施形態に係るサービスエリアの一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車群形成方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車群形成方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車群離脱方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るフレーム構成の一例を示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。 同実施形態に係る車々間通信方法の流れを示す説明図である。
符号の説明
100 車々間通信装置
102 サービス制御手段
104 車両位置検出手段
106 周波数設定手段
108 車々間通信手段
130 車群制御手段
132 データ処理手段
134 車群形成手段
136 相対位置検出手段
138 エリア検出手段
140 車両数管理手段
H12 GPS受信機
H14 中央処理装置(CPU)
H16 メモリ
H18 通信制御部
H20 RFフロントエンド回路
H22 アンテナ
H24 バス
M1 歩行者
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9 車両
SA、SA1、SA2、SA3、SA4 サービスエリア
IM 車群内マスター
OM 車群間マスター
RI 車群内通信
RO 車群間通信

Claims (5)

  1. 複数の車両による車々間通信方法であって、
    一の前記車両の位置が検出される位置検出ステップと、
    緯度及び経度により表現される絶対位置で指定された範囲である所定の一又は複数のエリアに、前記位置検出ステップで検出された位置が含まれるか否かが検出されるエリア検出ステップと、
    前記エリア検出ステップで前記車両の位置が含まれると検出されたエリア内に入域した一又は複数の車両で第1の車群が形成される車群形成ステップと、
    前記車群形成ステップで形成された第1の車群に含まれる車両が前記エリアから出域した場合に当該車両が前記第1の車群から離脱する車両離脱ステップと、
    前記第1の車群に属する車両間で送受信される際の送受信周波数、及び前記第1の車群に属する車両の情報が前記第2の車群に属する車両との間で送受信される際の送受信周波数が設定される周波数設定ステップと、
    を含み、
    前記車群形成ステップでは、前記周波数設定ステップで設定された送受信周波数に基づいて前記第1の車群に対する最大車両数が設定されることを特徴とする、車々間通信方法。
  2. 前記車群形成ステップでは、前記第1の車群に属する車両数が所定の最大車両数以下となるように当該車両数が制限されることを特徴とする、請求項に記載の車々間通信方法。
  3. 車両に搭載される車々間通信装置であって、
    自車両の位置を検出する位置検出手段と、
    緯度及び経度により表現される絶対位置で指定された範囲である所定の一又は複数のエリアの中に、前記位置検出手段により検出された自車両の位置が含まれるか否かを検出するエリア検出手段と、
    前記エリア検出手段により前記自車両の位置が含まれると検出されたエリア内に入域した一又は複数の車両で第1の車群を形成する車群形成手段と、
    前記車群形成手段により形成された第1の車群に含まれる車両が前記エリアから出域した場合に当該車両を前記第1の車群から離脱させる車両離脱手段と、
    前記第1の車群に属する車両間で送受信される際の送受信周波数、及び前記第1の車群に属する車両の情報を前記第2の車群に属する車両との間で送受信する際に用いる送受信周波数を設定する周波数設定手段と、
    を備え、
    前記車群形成手段は、前記周波数設定手段により設定された送受信周波数に基づいて前記第1の車群に対する最大車両数を設定することを特徴とする、車々間通信装置。
  4. 前記車群形成手段は、前記第1の車群に属する車両数が所定の最大車両数以下となるように当該車両数を制限することを特徴とする、請求項に記載の車々間通信装置。
  5. 請求項1又は2に記載の車々間通信方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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