JP4797357B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、スズ(Sn)を構成元素として含む負極活物質を用いる場合に有効なリチウムイオン二次電池に関する。
近年、モバイル機器の高性能化および多機能化に伴い、それらの電源である二次電池の高容量化が切望されている。この要求に応える二次電池としてリチウム二次電池がある。しかし、現在におけるリチウム二次電池の代表的な形態である、正極にコバルト酸リチウム、負極に黒鉛を用いた場合の電池容量は飽和状態にあり、大幅な高容量化は極めて困難な状況である。そこで、古くから負極に金属リチウム(Li)を用いることが検討されているが、この負極を実用化するには、リチウムの析出溶解効率の向上およびデンドライト状の析出形態の制御などを図る必要がある。
その一方で、最近、スズなどを用いた高容量の負極の検討が盛んに行われている。スズを用いた負極としては、塗布法により形成されたものの他、気相法、液相法、焼成法あるいは溶射法などにより負極集電体に負極活物質層を形成したものも検討されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
特開平8−50922号公報 特開平11−135115号公報
しかしながら、これらの負極でも、充放電に伴い、スズが析出し、析出したスズと電解液との副反応が起こることにより、分解ガスが発生して電池の膨張が生じたり、サイクル特性などの電池特性が低下するなどの問題が生じていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、電解液の分解反応などを抑制してガスの発生を抑制すると共に、サイクル特性などの電池特性を向上させることができるリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明によるリチウムイオン二次電池は、正極および負極と共に電解液を備え負極は、構成元素としてスズを含む負極活物質を含有し、電解液は、有機スズ化合物として、テトラブチルスズ、トリブチルビニルスズ、トリブチルエチニルスズ、トリブチルフェニルスズおよびテトラブチルジスタノキサンジラウレートからなる群のうちの少なくとも1種を含み、電解液における有機スズ化合物の含有量は、0.03質量%以上20質量%以下のものである。
本発明のリチウムイオン二次電池によれば、負極が構成元素としてスズを含む負極活物質を含有し、電解液が有機スズ化合物としてテトラブチルスズ、トリブチルビニルスズ、トリブチルエチニルスズ、トリブチルフェニルスズおよびテトラブチルジスタノキサンジラウレートからなる群のうちの少なくとも1種を含み、電解液における有機スズ化合物の含有量が0.03質量%以上20質量%以下であるようにしたので、負極の表面に有機スズ化合物を含む被膜を形成することができる。有機スズ化合物はリチウムイオンなどのカチオンを弱い結合で捕捉することができると共に、捕捉したカチオンを容易に放出することもできるので、負極の近傍に存在するカチオンを捕捉して負極に受け渡すことができる。よって、カチオンが負極の表面に形成されている酸化物被膜と接触して、電気化学的に不活性な物質が形成されることを抑制することができる。また、負極と電解液との直接的な接触を抑制し、電解液の分解反応を抑制することもできる。従って、サイクル特性などの電池特性を向上させることができると共に、ガスの発生も抑制することができ、膨張を抑制することができる。
特に、電解液における有機スズ化合物の含有量を0.05質量%以上20質量%以下の範囲内とすれば、より高い効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る二次電池の断面構造を表すものである。この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、帯状の正極21と負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を有している。電池缶11は、例えばアルミニウム(Al)またはニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13がそれぞれ配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20の中心にはセンターピン24が挿入されている。巻回電極体20の正極21にはアルミニウムなどよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
図2は図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面または片面に正極活物質層21Bが設けられた構造を有している。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層21Bは、正極活物質として、例えば電極反応物質であるリチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料を含んで構成されている。リチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム酸化物,リチウムリン酸化物,リチウム硫化物あるいはリチウムを含む層間化合物などのリチウム含有化合物が適当であり、2種以上を混合して用いてもよい。特に、エネルギー密度を高くするには、一般式Lix MIO2 あるいはLiy MIIPO4 で表されるリチウム複合酸化物あるいはリチウムリン酸化物が好ましい。なお、式中、MIおよびMIIは1種類以上の遷移金属を表し、例えば、コバルト(Co),ニッケル,マンガン(Mn),鉄,アルミニウム,バナジウム(V)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種が好ましい。xおよびyの値は電池の充放電状態によって異なり、通常、0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10の範囲内の値である。
リチウム複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2 )、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO2 )、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(Lix Ni1-y Coy 2 ;0<y<1)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(Lix Ni1-v-w Cov Mnw 2 ;0<v,0<w,v+w<1)、あるいはスピネル型結晶構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn2 4 )などが挙げられる。また、リチウムリン酸化物の具体例としては、LiFePO4 あるいはLiFe0.5 Mn0.5 PO4 などが挙げられる。
正極活物質層21Bは、また、例えば導電剤を含んでおり、必要に応じて更に結着剤を含んでいてもよい。導電剤としては、例えば、黒鉛,カーボンブラックあるいはケッチェンブラックなどの炭素材料が挙げられ、1種または2種以上が混合して用いられる。また、炭素材料の他にも、導電性を有する材料であれば金属材料あるいは導電性高分子材料などを用いるようにしてもよい。結着剤としては、例えば、スチレンブタジエン系ゴム,フッ素系ゴムあるいはエチレンプロピレンジエンゴムなどの合成ゴム、またはポリフッ化ビニリデンなどの高分子材料が挙げられ、1種または2種以上が混合して用いられる。
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面または片面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。負極集電体22Aは、例えば、銅(Cu)箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層22Bは、例えば、負極活物質として、スズを構成元素として含む物質を含んでいる。スズは電極反応物質であるリチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、エネルギー密度を高くすることができるからである。スズを構成元素として含む物質としては、具体的には、スズの単体,合金,あるいは化合物、またはこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に含む物質が挙げられる。また、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素(Si),ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛(Zn),インジウム(In),銀(Ag),チタン,ゲルマニウム(Ge),ビスマス(Bi),アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。スズの化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられる。特に、スズに加えて、上述した第2の構成元素と、炭素とを含む化合物が好ましい。優れたサイクル特性を得ることができるからである。
負極活物質層22Bは、気相法,液相法,溶射法あるいは焼成法により形成されたものでも、塗布により形成されたものでもよい。焼成法というのは、例えば、粒子状の負極活物質を結着剤などと混合して溶剤に分散させ、塗布したのち、結着剤などの融点よりも高い温度で熱処理する方法である。このうち気相法,液相法,溶射法あるいは焼成法による場合には、負極活物質層22Bと負極集電体22Aとが界面の少なくとも一部において合金化していることが好ましい。具体的には、界面において負極集電体22Aの構成元素が負極活物質層22Bに、または負極活物質の構成元素が負極集電体22Aに、またはそれらが互いに拡散していることが好ましい。充放電に伴う負極活物質層22Bの膨張・収縮による破壊を抑制することができると共に、負極活物質層22Bと負極集電体22Aとの間の電子伝導性を向上させることができるからである。
また、塗布による場合には、負極活物質に加えて、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤および導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。焼成法による場合も同様である。導電剤としては、例えば、黒鉛,難黒鉛化性炭素あるいは易黒鉛化性炭素などの炭素材料を用いることが好ましい。これらの炭素材料は、負極活物質としても機能するからである。
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどよりなる合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されており、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。電解液は、電解質塩と、この電解質塩を溶解する溶媒とを含んでいる。
電解質塩としては、例えば、LiPF6 、LiBF4 、LiClO4 、LiAsF6 、LiN(CF3 SO2 2 、LiN(C2 5 SO2 2 あるいはLiB(C2 4 2 などのリチウム塩が挙げられる。電解質塩は、いずれか1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸メチルエチル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキソール−2−オン、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、酪酸エステル、プロピオン酸エステル、フルオロベンゼン、あるいはエチレンスルファイトなどの非水溶媒が挙げられる。溶媒には、1種を単独で用いてもよいが2種以上を混合して用いてもよい。
更に、電解液は有機スズ化合物を含んでいる。有機スズ化合物は負極22の表面に被膜を形成すると共に、リチウムイオンを弱い結合で捕捉し、また容易に放出することもできるので、リチウムイオンを捕捉して負極22に含まれる負極活物質に選択的に受け渡すことにより、イオン伝導性を低下させることなく、負極22の表面に形成されている酸化物被膜とリチウムイオンとの接触および負極22と電解液との直接的な接触を抑制することができるからである。
有機スズ化合物としては、例えば、化1または化2で表されるものが挙げられる。
Figure 0004797357
(式中、R1,R2,R3およびR4は、それぞれアルキル基,不飽和一価基,芳香族炭化水素基,複素環基,アシルオキシ基,スルフォニルオキシ基,またはこれらの水素の少なくとも一部をハロゲンで置換した基を表す。)
Figure 0004797357
(式中、R5,R6,R7,R8,R9およびR10は、それぞれアルキル基,不飽和一価基,芳香族炭化水素基,複素環基,アシルオキシ基,スルフォニルオキシ基,またはこれらの水素の少なくとも一部をハロゲンで置換した基を表す。)
アルキル基としては、例えば、メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,ブチル基,イソブチル基,s−ブチル基,t−ブチル基,ペンチル基あるいはオクチル基などの炭素数が1〜10のものが好ましい。不飽和一価基としては、例えば、ビニル基あるいはアリル基などの二重結合を1〜3個有する炭素数が2〜8のもの、または、エチニル基などの三重結合を有する炭素数が2〜11のものが好ましい。また、トリメチルシリルエチニル基などのように置換基を有していてもよい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基,1−ナフチル基,2−ナフチル基あるいはフェニルエチニル基が挙げられる。複素環基としては、2−ピリジル基,3−ピリジル基,4−ピリジル基,2−フリル基あるいは3−フリル基などが挙げられる。アシルオキシ基としては、マロニルジオキシ基,ラウリルオキシ基,アセトキシ基あるいはベンゾイルオキシ基などが挙げられる。スルフォニルオキシ基としては、メシル基,トリフルオロメシル基あるいはトシル基などが挙げられる。
このような有機スズ化合物の具体例としては、テトラブチルスズ、トリブチルビニルスズ、トリブチルエチニルスズ、トリブチルフェニルスズあるいはトリブチルジスタノキサンジラウレートなどが挙げられる。有機スズ化合物は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。電解液における有機スズ化合物の含有量は、0.03質量%以上30質量%以下の範囲内が好ましく、0.05質量%以上20質量%以下の範囲内であればより好ましい。より高い効果を得ることができるからである。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、電解液を介して負極活物質層22Bに吸蔵される。放電を行うと、例えば、負極活物質層22Bからリチウムイオンが放出され、電解液を介して正極活物質層21Bに吸蔵される。その際、負極22の表面には有機スズ化合物による被膜が形成されているので、リチウムイオンは有機スズ化合物により捕捉され、選択的に負極活物質に受け渡される。よって、リチウムイオンが負極22の表面に形成されている酸化物と接触して、電気化学的に不活性な物質が形成されることが抑制される。また、負極22と電解液との直接的な接触も抑制され、電解液の分解反応が抑制される。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、正極集電体21Aに正極活物質層21Bを形成し正極21を作製する。正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質の粉末と導電剤と結着剤とを混合して正極合剤を調製したのち、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとし、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型することにより形成する。
また、例えば、負極集電体22Aに負極活物質層22Bを形成し負極22を作製する。負極活物質層22Bは、例えば、気相法、液相法、溶射法、焼成法、または塗布のいずれにより形成してもよく、それらの2以上を組み合わせてもよい。気相法、液相法または焼成法により形成する場合には、形成時に負極活物質層22Bと負極集電体22Aとが界面の少なくとも一部において合金化することがあるが、更に、真空雰囲気下または非酸化性雰囲気下で熱処理を行い、合金化するようにしてもよい。
なお、気相法としては、例えば、物理堆積法あるいは化学堆積法を用いることができ、具体的には、真空蒸着法,スパッタ法,イオンプレーティング法,レーザーアブレーション法,熱CVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法あるいはプラズマCVD法等が利用可能である。液相法としては電解鍍金あるいは無電解鍍金等の公知の手法が利用可能である。溶射法としては、プラズマ溶射法,高速ガスフレーム溶射法あるいはアーク溶射法などのいずれを用いてもよい。焼成法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼成法,反応焼成法あるいはホットプレス焼成法が利用可能である。塗布の場合には、正極21と同様にして形成することができる。
次いで、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などにより取り付ける。そののち、正極21と負極22とをセパレータ23を介して巻回し、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接して、巻回した正極21および負極22を一対の絶縁板12,13で挟み電池缶11の内部に収納する。正極21および負極22を電池缶11の内部に収納したのち、電解液を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。そののち、電池缶11の開口端部に電池蓋14,安全弁機構15および熱感抵抗素子16をガスケット17を介してかしめることにより固定する。これにより、図1に示した二次電池が完成する。
このように本実施の形態では、電解液に有機スズ化合物を含むようにしたので、有機スズ化合物を含む被膜を負極22の表面に形成することができ、リチウムイオンを捕捉して負極活物質に選択的に受け渡すことができる。よって、リチウムイオンが負極22の表面に形成されている酸化物被膜と接触して、電気化学的に不活性な物質が形成されることを抑制することができると共に、負極22と電解液との直接的な接触を抑制し、電解液の分解反応を抑制することができる。従って、サイクル特性などの電池特性を向上させることができると共に、ガスの発生も抑制することができる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の構成を表すものである。この二次電池は、いわゆるラミネートフィルム型といわれるものであり、正極リード31および負極リード32が取り付けられた巻回電極体30をフィルム状の外装部材40の内部に収容したものである。
正極リード31および負極リード32は、それぞれ、外装部材40の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。正極リード31および負極リード32は、例えば、アルミニウム,銅,ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成されており、それぞれ薄板状または網目状とされている。
外装部材40は、例えば、ナイロンフィルム,アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装部材40は、例えば、ポリエチレンフィルム側と巻回電極体30とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装部材40と正極リード31および負極リード32との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム33が挿入されている。密着フィルム33は、正極リード31および負極リード32に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。
なお、外装部材40は、上述したアルミラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム,ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
図4は、図3に示した巻回電極体30のI−I線に沿った断面構造を表すものである。巻回電極体30は、正極34と負極35とをセパレータ36および電解質層37を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ38により保護されている。
正極34は、正極集電体34Aの片面あるいは両面に正極活物質層34Bが設けられた構造を有している。負極35も、負極集電体35Aの片面あるいは両面に負極活物質層35Bが設けられた構造を有している。正極集電体34A,正極活物質層34Bおよびセパレータ35の構成は、それぞれ上述した正極集電体21A,正極活物質層21Bおよびセパレータ23と同様である。
電解質層37は、高分子化合物に電解液を保持させたいわゆるゲル状の電解質により構成されている。ゲル状の電解質は高いイオン伝導率を得ることができると共に、電池の漏液を防止することができるので好ましい。電解液(すなわち溶媒,電解質塩および有機スズ化合物)の構成は、第1の実施の形態と同様である。
高分子材料としては、例えば、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、ポリメタクリレートなどのエステル系高分子化合物あるいはアクリレート系高分子化合物、またはポリフッ化ビニリデンあるいはフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などのフッ化ビニリデンの重合体が挙げられ、これらの1種または2種以上が混合して用いられる。特に、酸化還元安定性の観点からは、フッ化ビニリデンの重合体などのフッ素系高分子化合物を用いることが望ましい。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、正極34および負極35のそれぞれに、電解液と、高分子化合物と、混合溶媒とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶媒を揮発させて電解質層37を形成する。そののち、正極集電体34Aの端部に正極リード31を溶接により取り付けると共に、負極集電体35Aの端部に負極リード32を溶接により取り付ける。次いで、電解質層37が形成された正極34と負極35とをセパレータ36を介して積層し積層体としたのち、この積層体をその長手方向に巻回して、最外周部に保護テープ38を接着して巻回電極体30を形成する。最後に、例えば、外装部材40の間に巻回電極体30を挟み込み、外装部材40の外縁部同士を熱融着などにより密着させて封入する。その際、正極リード31および負極リード32と外装部材40との間には密着フィルム33を挿入する。これにより、図3および図4に示した二次電池が完成する。
また、この二次電池は、次のようにして作製してもよい。まず、上述したようにして正極34および負極35を作製し、正極34および負極35に正極リード31および負極リード32を取り付けたのち、正極34と負極35とをセパレータ36を介して積層して巻回し、最外周部に保護テープ38を接着して、巻回電極体30の前駆体である巻回体を形成する。次いで、この巻回体を外装部材40に挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とし、外装部材40の内部に収納する。続いて、電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を用意し、外装部材40の内部に注入する。
電解質用組成物を注入したのち、外装部材40の開口部を真空雰囲気下で熱融着して密封する。次いで、熱を加えてモノマーを重合させて高分子化合物とすることによりゲル状の電解質層37を形成し、図3および図4に示した二次電池を組み立てる。
この二次電池は、第1の実施の形態と同様に作用し、同様の効果を有している。特に、本実施の形態によれば、フィルム状の外装部材40を用いているが、有機スズ化合物を含むことにより電解液の分解などによるガスの発生を抑制することができるので、電池の膨張を抑制することができる。
更に、本発明の具体的な実施例について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例では、上記実施の形態において用いた符号および記号をそのまま対応させて用いる。
実験例1−1〜1−5)
図3および図4に示したラミネートフィルム型の二次電池を作製した。
まず、正極活物質であるリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2 )粉末と、導電剤であるグラファイトと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを混合して正極合剤を調製したのち、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを作製した。次いで、正極合剤スラリーをアルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に塗布し乾燥させたのち圧縮成型して正極活物質層21Bを形成することにより、帯状の正極21を作製した。
また、負極活物質であるスズ合金(スズの含有量45質量%)粉末と、導電剤および負極活物質であるグラファイトおよびアセチレンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを混合して負極合剤を調製したのち、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーを作製した。次いで、負極合剤スラリーを銅箔よりなる負極集電体22Aの両面に塗布し乾燥させたのち圧縮成型して負極活物質層22Bを形成することにより、帯状の負極22を作製した。
続いて、炭酸エチレンと炭酸プロピレンとを1:1の質量比で混合した混合溶媒に、電解質塩であるLiPF6 を0.6mol/kgとなるように添加し、更に有機スズ化合物を0.5質量%となるように添加して電解液を調製した。その際、有機スズ化合物としては、実験例1−1ではテトラ−n−ブチルスズ(TBT)を用い、実験例1−2ではトリ−n−ブチルビニルスズ(TBVT)を用い、実験例1−3ではトリ−n−ブチルエチニルスズ(TBET)を用い、実験例1−4ではトリ−n−ブチルフェニルスズ(TBPT)を用い、実験例1−5ではテトラ−n−ブチルジスタノキサンジラウレート(TBDSDL)を用いた。そののち、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)とをPVdF:HFP=93:7の質量比でブロック共重合させた共重合体と、電解液と、混合溶媒とを混合して前駆溶液を作製し、正極34および負極35のそれぞれの両面に塗布して混合溶媒を揮発させることにより電解質層37を形成した。
次いで、正極34に正極リード31を取り付けると共に、負極35に負極リード32を取り付けたのち、正極34と負極35とを微孔性ポリエチレンフィルムよりなるセパレータ36を介して積層し、巻回して巻回電極体30を形成した。この後、正極リード31および負極リード32を外部へ導出しつつ、巻回電極体30をラミネートフィルムよりなる外装部材40に減圧封入することにより二次電池を得た。
また、実験例1−1〜1−5に対する比較例1として、電解液に有機スズ化合物を添加しないことを除き、他は実験例1−1〜1−5と同様にして二次電池を作製した。
作製した実験例1−1〜1−5および比較例1の二次電池について、23℃の環境下において、上限電圧4.2V、電流0.8Aの条件で定電流定電圧充電を行ったのち、電流0.8A、終止電圧3Vの条件で定電流放電を行うという充放電を繰り返し、電池の体積膨張率およびサイクル特性を求め、特性評価を行った。
体積膨張率は、電池の組み立て直後の厚みを測定したのち、初回充電直後の厚みを測定して、体積膨張率(%)={(初回充電直後の厚み−電池の組み立て直後の厚み)÷電池の組み立て直後の厚み}×100で表される式により求めた。サイクル特性は、5サイクル目の放電容量および500サイクル目の放電容量を測定し、容量維持率(%)=(500サイクル目の放電容量÷5サイクル目の放電容量)×100で表される式により求めた。特性評価は、体積膨張率については6%以下のものを良品とし、容量維持率については75%以上のものを良品として、それらが共に良品の場合には◎、いずれか一方が良品の場合は○、いずれも良品でないものは×とした。これらの結果を表1に示す。
Figure 0004797357
表1に示したように、実験例1−1〜1−5によれば、比較例1に比べて、体積膨張率が抑えられ、また、高い容量維持率が得られた。すなわち、電解液に有機スズ化合物を含むようにすれば、体積膨張率を低減させることができると共に、サイクル特性を向上させることができることが分かった。中でも、トリ−n−ブチルビニルスズ、トリ−n−ブチルエチニルスズ、およびテトラ−n−ブチルジスタノキサンジラウレートを用いるようにすれば、より高い効果を得られることが分かった。
実験例2−1〜2−9,3−1〜3−,4−1〜4−
電解液における有機スズ化合物の含有量を0.03質量%〜30質量%の範囲内で変えたことを除き、他は実験例1−2,実験例1−3および実験例1−5と同様にして二次電池を作製した。すなわち、実験例2−1〜2−9ではトリ−n−ブチルビニルスズを用い、実験例3−1〜3−ではトリ−n−ブチルエチニルスズを用い、実験例4−1〜4−ではテトラ−n−ブチルジスタノキサンジラウレートを用いた。
これらの二次電池についても、実験例1−2,実験例1−3および実験例1−5と同様にして、体積膨張率およびサイクル特性を求め、特性評価を行った。それらの結果を比較例1の結果と共に表2〜4に示す。
Figure 0004797357
Figure 0004797357
Figure 0004797357
表2〜4に示したように、これらの実験例についても、実験例1−2,実験例1−3および実験例1−5と同様に、比較例1に比べて体積膨張率を抑えることができ、また、サイクル特性を向上させることができた。また、いずれについても、有機スズ化合物の含有量を増加させると、体積膨張率は極小値まで抑制されそれ以降は増加に転じる傾向が見られ、サイクル特性は極大値まで向上しそれ以降は低下に転じる傾向が見られた。
すなわち、電解液における有機スズ化合物の含有量は0.03質量%以上30質量%以下の範囲内とすることが好ましく、0.05質量%以上20質量%以下とすればより好ましいことが分かった。
実験例5−1〜5−5)
負極35の構成を変えたことを除き、他は実験例1−1〜1−5と同様にして二次電池を作製した。負極35は、銅箔よりなる負極集電体35Aの表面に真空蒸着法によりスズよりなる負極活物質層35Bを10μmの厚みで形成し、真空雰囲気中において熱処理することにより作製した。有機スズ化合物としては、実験例1−1〜1−5と同様に、実験例5−1ではテトラ−n−ブチルスズ(TBT)を用い、実験例5−2ではトリ−n−ブチルビニルスズ(TBVT)を用い、実験例5−3ではトリ−n−ブチルエチニルスズ(TBET)を用い、実験例5−4ではトリ−n−ブチルフェニルスズ(TBPT)を用い、実験例5−5ではテトラ−n−ブチルジスタノキサンジラウレート(TBDSDL)を用いた。電解液における有機スズ化合物の含有量は、いずれも0.5質量%である。
また、実験例5−1〜5−5に対する比較例2として、電解液に有機スズ化合物を添加しないことを除き、他は実験例5−1〜5−5と同様にして二次電池を作製した。
作製した実験例5−1〜5−5および比較例2の二次電池についても、実験例1−1〜1−5と同様にして、体積膨張率およびサイクル特性を求め、特性評価を行った。それらの結果を表5に示す。
Figure 0004797357
表5に示したように、実験例5−1〜5−5によれば、比較例2に比べて、体積膨張率が抑えられ、また、高い容量維持率が得られた。すなわち、他の構成を有する負極35を用いた場合においても、電解液に有機スズ化合物を含むようにすれば、体積膨張率を低減させることができると共にサイクル特性を向上させることができることが分かった。
実験例6−1〜6−5)
図1に示したような円筒型の二次電池を作製した。
まず、実験例1−1〜1−5と同様にして正極21および負極22を作製し、微多孔性ポリエチレンフィルムよりなるセパレータ23を介して積層し、巻回して巻回電極体20を作製した。次いで、この巻回電極体20を電池缶11に収納し、実験例1−1〜1−5と同様の電解液を注入して電池蓋14を取り付けた。有機スズ化合物としては、実験例1−1〜1−5と同様に、実験例6−1ではテトラ−n−ブチルスズ(TBT)を用い、実験例6−2ではトリ−n−ブチルビニルスズ(TBVT)を用い、実験例6−3ではトリ−n−ブチルエチニルスズ(TBET)を用い、実験例6−4ではトリ−n−ブチルフェニルスズ(TBPT)を用い、実験例6−5ではテトラ−n−ブチルジスタノキサンジラウレート(TBDSDL)を用いた。電解液における有機スズ化合物の含有量は、いずれも0.5質量%である。
また、実験例6−1〜6−5に対する比較例3として、電解液に有機スズ化合物を添加しないことを除き、他は実験例6−1〜6−5と同様にして二次電池を作製した。
作製した実験例6−1〜6−5および比較例3の二次電池についても、実験例1−1〜1−5と同様にして、体積膨張率およびサイクル特性を求め、特性評価を行った。それらの結果を表6に示す。
Figure 0004797357
表6に示したように、実験例6−1〜6−5によれば、比較例3に比べて、高い容量維持率が得られた。すなわち、他の形状を有する二次電池についても、電解液に有機スズ化合物を含むようにすれば、効果を得られることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、液状の電解質である電解液、または電解液を高分子化合物に保持させたゲル状電解質を用いる場合について説明したが、他の電解質を用いるようにしてもよい。他の電解質としては、例えば、イオン伝導性セラミックス,イオン伝導性ガラスあるいはイオン性結晶などのイオン伝導性無機化合物と電解液とを混合したもの、または他の無機化合物と電解液とを混合したもの、またはこれらの無機化合物とゲル状電解質とを混合したものが挙げられる。
また、上記実施の形態および実施例では、電極反応物質としてリチウムを用いる電池について説明したが、ナトリウム(Na)あるいはカリウム(K)などの他のアルカリ金属、またはマグネシウムあるいはカルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属、またはアルミニウムなどの他の軽金属を用いる場合についても、本発明を適用することができる。その際、負極には、上記実施の形態で説明した負極活物質、例えばスズを構成元素として含む物質などを同様にして用いることができる。
加えて、上記実施の形態および実施例では、円筒型あるいはラミネートフィルム型の二次電池を具体的に挙げて説明したが、本発明はコイン型、ボタン型、あるいは角型などの他の形状を有する二次電池、または積層構造などの他の構造を有する二次電池についても同様に適用することができる
本発明の第1の実施の形態に係る二次電池の構成を表す断面図である。 図1に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の構成を表す断面図である。 図3に示した二次電池のI−I線に沿った構造を表す断面図である。
符号の説明
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁機構、15A…ディスク板、16…熱感抵抗素子、17…ガスケット、20…巻回電極体、21,34…正極、21A,34A…正極集電体、21B,34B…正極活物質層、22,35…負極、22A,35A…負極集電体、22B,35B…負極活物質層、23,36…セパレータ、24…センターピン、25,31…正極リード、26,32…負極リード、33…密着フィルム、37…電解質層、38…保護テープ、40…外装部材

Claims (4)

  1. 正極および負極と共に電解液を備え
    前記負極は、構成元素としてスズ(Sn)を含む負極活物質を含有し、
    前記電解液は、有機スズ化合物として、テトラブチルスズ、トリブチルビニルスズ、トリブチルエチニルスズ、トリブチルフェニルスズおよびテトラブチルジスタノキサンジラウレートからなる群のうちの少なくとも1種を含み、
    前記電解液における有機スズ化合物の含有量は、0.03質量%以上20質量%以下である、
    リチウムイオン二次電池。
  2. 前記電解液における有機スズ化合物の含有量は、0.05質量%以上20質量%以下である請求項記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記電解液は、高分子化合物により保持されている請求項記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記正極、負極および電解液は、フィルム状の外装部材の内部に収納されている請求項記載のリチウムイオン二次電池。
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