JP4797133B2 - 水密パッキン - Google Patents

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Description

本発明は、流し台や洗面台等の槽体の排水口を開口/閉口する弁体の水密パッキンに関するものである。
従来より、図6及び図7に示したように、洗面台や流し台や浴槽の排水口に取り付けられて排水口の開口/閉口を行う水密パッキンがある。
以下に、槽体としての浴槽、排水口、排水栓、弁体、水密パッキン、配管を説明する。
槽体は浴槽であって、底部に排水を下水へと排水するための排水口を開口する。
排水口は、槽体の排水を下水へと排出するための開口であって、槽体の底部に開口してなる。
排水栓は、排水口に取り付けられる部材であり、外側方向に突出するフランジを備えた円筒形状である。
弁体は、排水口を開口/閉口する部材であり、前記排水栓内部に配置される。本従来例では弁体の下方から軸体を垂下して構成する。また、弁体は、後記する水密パッキンをその外周面に取り付けるための取り付け溝を凹設している。
水密パッキンは、弁体に取り付けられ、断面視側面方向に突出するひれ部を構成する。尚、弁体が閉口時に当該ひれ部が排水栓のフランジに当接して水密的に排水口を閉塞することが出来る。そして、前記弁体の取り付け溝に挟み込むようにして取り付けられる。
配管は、排水栓に接続されて最終的には下水へと配管される部材であり、本従来例では、例えばワン型形状の箱体及びそれに挿入配置される筒状部材によって形成されるワン型トラップ(図示せず)排水トラップを配置する。また、当該排水トラップは、下水からの臭気や害虫を室内側へ逆流させない効果を備える。
また、上記従来例の弁体の開口/閉口の際の水密パッキンの動作としては、図6に示したように開口時は弁体が上方に配置されるため、水密パッキンのひれ部は撓み無い状態である。また、この状態から弁体を下降させると、水密パッキンのひれ部が排水栓のフランジに当接する状態となる。このとき、水密パッキンはフランジと当接するため適度に撓み、フランジとひれ部の両者間は水密的に当接する。そして、この状態から弁体を上昇させると、フランジとひれ部の当接が解除し、排水口が開口する。尚、ひれ部とフランジの当接が解除されるとひれ部の撓みも併せて解除されて元の形状に復元する。
特開2004−124696号公報(図1又は図2)
しかしながら、従来の水密パッキンは、以下のような問題点があった。
1.従来の水密パッキンは、フランジと排水栓に当接させて撓ませる形状とするため、ひれ部の肉厚が非常に薄い。
このような肉厚が薄い形状の場合、以下のような問題がある。
・排水中に洗剤などの薬剤が混入している場合、肉厚の薄い、且つ水密を担う箇所であるひれ部が、常に薬剤が混入している排水中に晒されることとなるため、劣化が早まることとなる。従って、劣化した水密パッキンを用いると排水口の水密を保つことが出来なくなる。
・また、ひれ部の肉厚が薄いことに起因する点として、薬剤に対する劣化以外にも、熱や加重が加わることでの劣化があるため、それらの劣化に対しても対応しなくてはならない。
2.また、ひれ部を外側方向に突出して構成しなければならないことから、少なくとも撓み分の高さ方向が必要となるため、弁体の高さ方向が高くなってしまうという問題点があった。
本願発明の水密パッキンは、ひれ部の劣化を少なくすることが出来、また弁体の高さ方向を低くすることが出来る水密パッキンを提供する。
請求項1に記載の水密パッキンは、排水口1を備えた槽体2と、排水口1の開口又は閉口を行う弁体3と、弁体3に設けられる、排水口1の水密化を図る水密パッキン4と、から構成される水密パッキンにおいて、水密パッキン4を、断面視下方へ向かうほど縮径する形状を備えたひれ部6を構成し、当該ひれ部6を、断面視ジャバラ状に構成したことを特徴とする水密パッキンである。
1)請求項1に記載の本発明においては、水密パッキン4を、断面視下方へ向かうほど縮径したことから、水密パッキン4の撓みを水密パッキン4自身で吸収でき、弁体3の高さ方向を低くすることができる。また、水密パッキン4のひれ部6をジャバラ状としたことから、ジャバラ部分で撓みを吸収することが出来、弁体3の高さ方向を低くすることが出来る。
本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図5に示した水密パッキンは、洗面台や流し台の排水口1に取り付けられる。
以下に、槽体2としての洗面ボウル、排水口1、排水栓11、弁体3、水密パッキン4、配管9を説明する。
槽体2は図1に示したように洗面ボウルであって、底部に排水を下水へと排水するための排水口1を開口する。
排水口1は、槽体2の排水を下水へと排出するための開口であって、槽体2の底部に開口してなる。
排水栓11は、排水口1に取り付けられる部材であり、外側方向に突出するフランジ12を備えた円筒形状である。
弁体3は、排水口1を開口/閉口する部材であり、前記排水栓11内部に配置される。本実施例では弁体3の下方から軸体を垂下して構成する。
水密パッキン4は、図2乃至図5に示したように、断面視下方へ向かうほど縮径する角度を備えたひれ部6を構成してなる。
配管9は、図1に示したように排水栓11に接続されて最終的には下水へと配管9される部材であり、例えばU字状に屈曲して構成されて内部に封水を備える排水トラップ10を配置する。本実施例では公知のランニングトラップと呼ばれる形状の排水トラップ10を用いる。また、当該排水トラップ10は、下水からの臭気や害虫を室内側へ逆流させない効果を備える。
また、本実施例の弁体3の開口/閉口の際の水密パッキン4の動作としては、開口時は弁体3が上方に配置されるため、水密パッキン4のひれ部6は図2又は図4に示すように撓み無い状態である。また、この状態から弁体3を下降させると、図3又は図5に示したように水密パッキン4のひれ部6が排水栓11のフランジ12に当接する状態となる。このとき、水密パッキン4はフランジ12と当接するため内方向に撓み、フランジ12とひれ部6の両者間は水密的に当接する。そして、この状態から弁体3を上昇させると、フランジ12とひれ部6の当接が解除し、排水口1が開口する。尚、ひれ部6とフランジ12の当接が解除されると図2又は図4に示したようにひれ部6の撓みも併せて解除されて元の形状に復元する。
このとき、ひれ部6が撓む寸法が内方向のため、従来の水密パッキンと比較すると、高さ方向において撓み部分を構成しなくても良いため、高さ方向の寸法を小さくすることができる。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲において適宜変更は可能である。
例えば、前記実施例ではひれ部6を内方向に縮径した構成としているが、図4及び図5に示したように断面視ジャバラ状に構成しても良い。このような構成とすることで、水密時にジャバラが良好に内方に撓むことができるので、水密性が向上することができる。
また、前記実施例では槽体2として洗面ボウルを使用しているが、特に洗面ボウルに限定するものでなく、浴槽や流し台などの排水口1に用いられる構成としてもよい。
また、前記実施例では水密パッキン4の取付箇所を弁体3に構成しているが、排水管等の接続箇所などに用いられても構わない。
本発明の実施例の弁体の水密パッキンを、洗面ボウルに施工した状態を示す断面図である。 本発明の第2実施例の、弁体の開口時における排水口付近の部分拡大断面図である。 本発明の第2実施例の、弁体の閉口時における排水口付近の部分拡大断面図である。 本発明のその他の実施例を示す、弁体の開口時における排水口付近の部分拡大断面図である。 本発明のその他の実施例を示す、弁体の閉口時における排水口付近の部分拡大断面図である。 従来例を示す断面図及び部分拡大図である。 従来例を示す断面図である。
符号の説明
1 排水口
2 槽体
3 弁体
4 水密パッキン
5 中空空間
6 ひれ部
7 取り付け用リブ
8 被取り付け部
9 配管
10 排水トラップ
11 排水栓
12 フランジ

Claims (1)

  1. 排水口1を備えた槽体2と、
    排水口1の開口又は閉口を行う弁体3と、
    弁体3に設けられる、排水口1の水密化を図る水密パッキン4と、
    から構成される水密パッキンにおいて、
    水密パッキン4を、断面視下方へ向かうほど縮径する形状を備えたひれ部6を構成し、当該ひれ部6を、断面視ジャバラ状に構成したことを特徴とする水密パッキン。
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