JP7265220B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する従来の水洗大便器として、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。
上述した従来の水洗大便器においては、陶器製の便器本体のボウル部の溜水面は、ボウル部の下部に接続される排水トラップ管路によって形成される。
しかしながら、例えば、溜水を形成する洗浄水の温度が低く、便器本体の周囲環境の温度が高い環境下では、陶器製の便器本体の排水トラップ管路を形成する外壁面において周囲の空気中の水分が冷やされ、結露が発生するという問題がある。
そこで、従来の水洗大便器においては、便器本体の基部表面に両側から防露カバーを挟み込むことにより、便器本体の排水トラップ管路の外壁面上で発生した結露水が外壁面上を伝って滴下し、床面に達することを抑制している。
実開平5-30280号公報
しかしながら、上述した従来の水洗大便器においては、結露が発生し易い便器本体の外表面の部位の全体について断熱材で覆った場合には、断熱性能を高めることができる一方、比較的大きい範囲で覆うことができる断熱材を利用しなければならないため、コストが高くなるという問題がある。
また、断熱性能を高めるには、ある程度の厚みを有する断熱材を用いる必要もあるが、便器本体が陶器製であるため、製造誤差のばらつきにより断熱材と便器本体の排水トラップ管路の外表面との間に隙間が生ずる場合がある。
そして、便器本体の外表面上の結露水がこのような隙間を伝って床面に滴下するおそれがあるという問題がある。
よって、陶器製の便器本体の外表面における結露の発生をいかに抑制して、仮に、結露が発生したとしても、このような結露水の滴下をいかに抑制するかが要請された課題となっている。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題及び要請された課題を解決するためになされたものであり、便器本体の外表面における断熱性を高めて結露の発生を抑制することができると共に、結露水が発生した場合でも滴下を抑制することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、汚物を受けるボウル部と、このボウル部の下方に接続されて且つその内部に溜水が形成される排水トラップ管路と、を備えた陶器製の便器本体であって、上記排水トラップ管路の外表面が上記便器本体の外表面の一部となる上記便器本体と、この便器本体における少なくとも上記排水トラップ管路の外表面に対して外側から覆うように取り付けられるカバー部材と、上記排水トラップ管路の外表面の被取付部と上記カバー部材の内表面の取付部との間に密着して設けられた断熱材と、上記排水トラップ管路の外表面の非接触部と上記カバー部材の内表面の非接触部との間に形成される空気層と、を有し、上記断熱材は、上記排水トラップ管路の外表面上の結露水が上記カバー部材の外部へ浸出することが抑制されるように、上記空気層の外周側で且つ上記カバー部材の内表面の取付部の周縁部に密着して設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、排水トラップ管路の外表面の非接触部とカバー部材の内表面の非接触部との間に空気層を形成することができると共に、この空気層の外周側で且つカバー部材の内表面の取付部の周縁部に断熱材を密着して設けることができる。
これにより、排水トラップ管路の外表面の非接触部とカバー部材の内表面の非接触部との間の空気層の中央側領域では、外気との熱伝達を抑制して結露水の発生を抑制することができる。
また、空気層の外周側でカバー部材の内表面の取付部の周縁部領域では、断熱材によって外気の混入を抑制することができるため、排水トラップ管路の外表面とカバー部材の内表面との間の空気層の対流を抑制することができ、断熱効果を高めることができる。
さらに、カバー部材で覆われている排水トラップ管路の外表面上で結露水が発生し、この外表面上を伝って滴下したとしても、断熱材で確実に留めることができる。
したがって、断熱材をカバー部材の内表面に設ける領域について、空気層の外周側で且つカバー部材の内表面の取付部の周縁部領域に限定した少ない範囲に留めながら、結露水がカバー部材の外部へ浸出して滴下することを効果的に抑制することができる。
これらの結果、カバー部材で覆われている排水トラップ管路の外表面における断熱性を高めることができると共に、結露水の滴下を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記断熱材は、上記排水トラップ管路の外表面の被取付部と上記カバー部材の内表面の取付部との間隔のばらつきに対しても水密可能となるように伸縮性を備えている。
このように構成された本発明においては、例えば、陶器製の便器本体の製造誤差による排水トラップ管路の寸法や形状のばらつきや、カバー部材の製造誤差による寸法や形状のばらつきが生じることにより、排水トラップ管路の外表面の被取付部とカバー部材の内表面の取付部との間隔のばらつきが生じることがある。
これに対し、断熱材の伸縮性により、排水トラップ管路の外表面の被取付部とカバー部材の内表面の取付部との間隔のばらつきに対しても隙間が生じないように断熱材が伸縮することができるため、排水トラップ管路の外表面の被取付部とカバー部材の内表面の取付部と間を断熱材で密着性(水密性)を維持することができる。
本発明において、好ましくは、上記断熱材は、上記空気層の上方が開放されるように、上記カバー部材の上縁部以外の周縁部に設けられている。
このように構成された本発明においては、排水トラップ管路の外表面とカバー部材の内表面との間の空気層の上方が開放されるように、断熱材がカバー部材の上縁部以外の周縁部に設けられているため、断熱材をカバー部材の内表面に設ける領域について、カバー部材の上縁部以外の周縁部に限定した少ない範囲に留めることができる。
これにより、例えば、陶器製の便器本体の製造誤差による排水トラップ管路の寸法や形状のばらつきや、カバー部材の製造誤差による寸法や形状のばらつきが生じたとしても、断熱材がカバー部材の上縁部以外の周縁部よりも大きい領域に設けられた場合に比べて、断熱材が吸収する誤差範囲を小さくすることができる。
したがって、特に、結露水の滴下が生じやすいカバー部材の下方の周縁部について、断熱材の伸縮性により、排水トラップ管路の外表面の被取付部の製造誤差に対して積極的に追従させて誤差を吸収することができるため、密着性(水密性)を高めることができる。
また、このような排水トラップ管路の外表面の被取付部とカバー部材の内表面の取付部との密着性を高めることにより、排水トラップ管路の外表面の非接触部とカバー部材の内表面の非接触部との間の空気層の内圧についても高めることができる。
よって、外気が上方から空気層に混入することを抑制し、空気層の対流を抑制することができるため、断熱性を高めて結露水の発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記カバー部材は、上記排水トラップ管路の左右両側の外表面のそれぞれに対して外側から覆うように押圧して取り付けられた第1カバー部材及び第2カバー部材をそれぞれ備えており、上記第1カバー部材及び上記第2カバー部材は、連結部によって連結されている。
このように構成された本発明においては、第1カバー部材及び第2カバー部材のそれぞれについて、排水トラップ管路の左右両側の外表面のそれぞれに対して左右両側から覆うように押圧して取り付けることができる。
したがって、排水トラップ管路の外表面の左右両側の被取付部と第1カバー部材及び第2カバー部材の各取付部との密着性(水密性)を高めることができる。
本発明において、好ましくは、上記連結部は、上記第1カバー部材及び上記第2カバー部材のそれぞれの上方部分に設けられている。
このように構成された本発明においては、特に、結露水の滴下が生じやすい第1カバー部材及び第2カバー部材のそれぞれの下方の周縁部(取付部)については、断熱材で密着性が高められている。
一方、第1カバー部材及び第2カバー部材のそれぞれの上方部分においては、連結部で互いに連結されることにより、第1カバー部材及び第2カバー部材のそれぞれの内表面を陶器製の便器本体の排水トラップ管路の外表面の左右両側に密着させる方向の押圧力を高めることができる。
したがって、排水トラップ管路の外表面とカバー部材の内表面との全体の密着性を高めることができるため、断熱効果を向上させることができると共に、結露水の滴下を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、上記カバー部材は、樹脂材料で形成されている。
このように構成された本発明においては、カバー部材が樹脂材料で形成されていることにより、カバー部材自体がある程度の変形を可能にする柔軟性や可撓性を有することができる。
したがって、カバー部材の取付部を陶器製の便器本体の排水トラップ管路の外表面の被取付部に取り付ける際には、この被取付部の寸法や形状に応じて、カバー部材の取付部が追従性良く変形することができる。
よって、陶器製の便器本体の排水トラップ管路の外表面の被取付部にカバー部材の取付部を取り付ける際の施工性や組立性を向上させることができる。
本発明の水洗大便器によれば、便器本体の外表面における断熱性を高めて結露の発生を抑制することができると共に、結露水が発生した場合でも滴下を抑制することができる。
本発明の一実施形態による水洗大便器の概略分解斜視図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器の左側面図である。 図2のIII-III線に沿った断面図である。 図2に示す本発明の一実施形態による水洗大便器における便器本体の排水トラップ管路の外表面及びカバー部材の部分を拡大した部分拡大図である。 図3に示す本発明の一実施形態による水洗大便器における便器本体の排水トラップ管路の外表面及びカバー部材の部分を拡大した部分拡大図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器の左側カバー部材及び右側カバー部材のそれぞれの連結部の部分を拡大した部分拡大図である。
つぎに、図1~図6を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器について説明する。
まず、図1は、本発明の一実施形態による水洗大便器の概略分解斜視図である。また、図2は、本発明の一実施形態による水洗大便器の左側面図である。さらに、図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。
図1~図3に示すように、本発明の一実施形態による水洗大便器1は、陶器製の便器本体2を備えている。この便器本体2は、上流側から下流側に向かって、導水路4と、ボウル形状のボウル6と、排水トラップ管路8とを備えている。
また、本実施形態の水洗大便器1は、便器本体2のボウル6内の水の落差による流水作用で汚物を排水トラップ管路8へ押し流す、いわゆる、「洗い落し式の水洗大便器」について説明するが、このような水洗大便器に限定されず、サイホン作用を利用してボウル内の汚物を吸い込んで排水トラップ管路から一気に外部に排出する、いわゆる、「サイホン式の水洗大便器」等に対しても適用可能である。
なお、図1~図3に示す本実施形態の水洗大便器1の便器本体2の上面においては、便座(図示せず)及び便蓋(図示せず)等が設けられているが、従来の水洗大便器の構造と同様であるため、具体的な説明については省略する。
また、便器本体2の上面においては、便座(図示せず)及び便蓋(図示せず)の後方側には、使用者の局部を洗浄する衛生洗浄部(図示せず)、便器本体2への給水機能に関与する給水系機能部等の機能部(図示せず)、及び、便器洗浄用の洗浄水の水源(洗浄水源)である洗浄水タンク装置(図示せず)等が設けられているが、これらについても、従来の水洗大便器の構造と同様であるため、具体的な説明については省略する。
つぎに、図1~図3に示すように、本実施形態の水洗大便器1は、さらに、便器本体2を前方から見て左右両側に設けられたカバー部材(左側カバー部材10、右側カバー部材12)をそれぞれ備えている。これらのカバー部材10,12は、樹脂材料で形成されている。
また、各カバー部材10,12の取付部は、便器本体2のボウル6の外表面上の一部、すなわち、ボウル6の後方側且つ下方側の側壁面6a上に設けられた被取付部に取り付けられている。
さらに、各カバー部材10,12の取付部は、便器本体2の排水トラップ管路8の外表面上の一部、すなわち、排水トラップ管路8の左側外壁面8a及び右側外壁面8b上のそれぞれに設けられた被取付部に取り付けられている。
また、各カバー部材10,12の取付部は、排水トラップ管路8の上側外壁面8cの左右中央部から上方に延びる便器本体2の中央立壁部W1の左側壁面2a及び右側壁面2b上のそれぞれに設けられた被取付部に取り付けられている。
また、図2及び図3に示すように、各カバー部材10,12の取付部A,Bは、各カバー部材10,12の内表面における上縁以外の周縁部に沿って設けられている。
さらに、各カバー部材10,12の取付部A,Bと、これらと左右方向に対向する排水トラップ管路8の各外壁面8a,8bの被取付部C,Dとの間には、断熱材14,16がそれぞれ密着して設けられている。
これらの断熱材14,16は、排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dと各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bとの間隔のばらつきに対しても水密可能となるように伸縮性を備えている。これらの断熱材14,16により、排水トラップ管路8の外表面上で結露水が発生してとしても、各カバー部材10,12の外部へ浸出することが抑制されるようになっている。
つぎに、図4は、図2に示す本発明の一実施形態による水洗大便器における便器本体の排水トラップ管路の外表面及びカバー部材の部分を拡大した部分拡大図である。また、図5は、図3に示す本発明の一実施形態による水洗大便器における便器本体の排水トラップ管路の外表面及びカバー部材の部分を拡大した部分拡大図である。
図4及び図5に示すように、各カバー部材10,12は、その上方部分において、詳細は後述する連結部(雄側連結部18、雌側連結部20)をそれぞれ備えている。
また、図5示すように、これらの連結部18,20を互いに連結させることにより、各カバー部材10,12が、排水トラップ管路8の上側外壁面8cの左右中央部から上方に延びる便器本体2の中央立壁部W1(側壁面2a,2b)を介して互いが連結されるようになっている。
さらに、各連結部18,20が互いに連結された状態では、各カバー部材10,12の内表面が、排水トラップ管路8の外表面(左側外壁面8a、右側外壁面8b、上側外壁面8c)及び便器本体2の中央立壁部W1の各側壁面2a,2bを外側から覆った状態となっており、各取付部A,Bが各断熱材14,16を介して各被取付部C,Dに対して押圧して取り付けられた状態となっている。
つぎに、図5に示すように、各カバー部材10,12の取付部A,Bが各断熱材14,16を介して排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dに取り付けられた状態では、排水トラップ管路8の外表面の非接触部E,Fとこれと対向する各カバー部材10,12の内表面の非接触部G,Hとの間に空気層A1,A2がそれぞれ形成されている。
また、図4及び図5に示すように、各断熱材14,16は、各空気層A1,A2の外周側で且つ各カバー部材10,12の内表面の上縁以外の周縁部に設けられている。
したがって、各空気層A1,A2は、その上方空間が各断熱材14,16により閉鎖されることなく、開放された状態となっている。
ちなみに、図4及び図5に示すように、各カバー部材10,12の取付部A,Bが排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dに取り付けられた状態では、各カバー部材10,12の上縁部10a,12aの高さ位置は、便器本体2のボウル6及び排水トラップ管路8内に形成される溜水面L1の高さ位置とほぼ同一の高さ位置となっている。
また、図4及び図5に示すように、各カバー部材10,12及び各断熱材14,16の最下端位置P1,P3は、排水トラップ管路8の最下端位置P3よりも上方に位置している。
つぎに、図6は、本発明の一実施形態による水洗大便器の左側カバー部材及び右側カバー部材のそれぞれの連結部の部分を拡大した部分拡大図である。
図6に示すように、左側カバー部材10の雄側連結部18は、左側カバー部材10の内表面の基端から便器本体2の中央立壁部W1の左側壁面2aに向かって内側に延びた後に上方に屈曲するベース部18aと、このベース部18aの上方に屈曲する部分から水平左右方向に延びる支持部18bと、この支持部18bの上端及び下端のそれぞれにおいて部分的に形成された歯溝部18cと、をそれぞれ備えている。
一方、図6に示すように、右側カバー部材12の雌側連結部20は、右側カバー部材12の内表面から便器本体2の中央立壁部W1の右側壁面2bに向かって内側に延びた後に上方に屈曲するベース部20aと、このベース部20aの上方に屈曲する部分に設けられた挟持部20bと、を備えている。
これらにより、左側カバー部材10の雄側連結部18の支持部18bは、便器本体2の中央立壁部W1を左側壁面2aから右側壁面2bまで貫く取付穴2cに挿入された後、右側カバー部材12の雌側連結部20の取付穴20cに挿入されるようになっている。
そして、右側カバー部材12の雌側連結部20の挟持部20bの歯溝が左側カバー部材10の雄側連結部18の支持部18bの歯溝部18cに対して上下方向から噛み合うことにより、左側カバー部材10及び右側カバー部材12が、互いに連結された状態で便器本体2の中央立壁部W1の各側壁面2a,2bのそれぞれに対して固定されるようになっている。
なお、図6に示すように、各連結部18,20の全体の前後方向の幅は、各カバー部材10,12の上縁部10a,12aの前後方向の幅よりも小さいため、各連結部18,20は、各空気層A1,A2の上方空間を閉塞するものではない。
また、各連結部18,20のベース部18a,20aの上縁部18d,20dと各カバー部材10,12の上縁部10a,12aの内端10b,12bとの間には、隙間S1,S2がそれぞれ形成されているため、大気開放がなされている。
つぎに、図1~図6を参照して、本発明の一実施形態による水洗大便器1の作用について説明する。
まず、本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、排水トラップ管路8の外表面の非接触部E,Fと各カバー部材10,12の内表面の非接触部G,Hとの間に各空気層A1,A2をそれぞれ形成することができると共に、各空気層A1,A2の外周側で且つ各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bの周縁部に各断熱材14,16を密着して設けることができる。
これにより、排水トラップ管路8の外表面の非接触部E,Fと各カバー部材10,12の内表面の非接触部G,Hとの間の各空気層A1,A2の中央側領域では、外気との熱伝達を抑制して結露水の発生を抑制することができる。
また、各空気層A1,A2の外周側で各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bの周縁部領域では、各断熱材14,16によって外気の混入を抑制することができる。
これにより、排水トラップ管路8の外表面と各カバー部材10,12の内表面との間の各空気層A1,A2の対流を抑制することができ、断熱効果を高めることができる。
さらに、各カバー部材10,12で覆われている排水トラップ管路8の外表面上で結露水が発生し、この外表面上を伝って滴下したとしても、各断熱材14,16で確実に留めることができる。
したがって、各断熱材14,16を各カバー部材10,12の内表面に設ける領域について、各カバー部材10,12で覆われている各空気層A1,A2の外周側で且つ各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bの周縁部領域に限定した少ない範囲に留めながら、結露水が各カバー部材10,12の外部へ浸出して滴下することを効果的に抑制することができる。
これらの結果、各カバー部材10,12で覆われている排水トラップ管路8の外表面における断熱性を高めることができると共に、結露水の滴下を抑制することができる。
つぎに、本実施形態による水洗大便器1によれば、例えば、陶器製の便器本体2の製造誤差による排水トラップ管路8の寸法や形状のばらつきや、各カバー部材10,12の製造誤差による寸法や形状のばらつきが生じることにより、排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dと各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bとの間隔のばらつきが生じることがある。
これに対し、各断熱材14,16の伸縮性により、排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dと各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bとの間隔のばらつきに対しても隙間が生じないように各断熱材14,16が伸縮することができるため、排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dと各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bと間を各断熱材14,16で密着性(水密性)を維持することができる。
また、本実施形態の水洗大便器1によれば、排水トラップ管路8の外表面と各カバー部材10,12の内表面との間の各空気層A1,A2の上方が開放されるように、各断熱材14,16が各カバー部材10,12の上縁部10a,12a以外の周縁部に設けられている。これにより、各断熱材14,16を各カバー部材10,12の内表面に設ける領域について、各カバー部材10,12の上縁部10a,12a以外の周縁部に限定した少ない範囲に留めることができる。
よって、例えば、陶器製の便器本体2の製造誤差による排水トラップ管路8の寸法や形状のばらつきや、各カバー部材10,12の製造誤差による寸法や形状のばらつきが生じたとしても、各断熱材14,16が各カバー部材10,12の上縁部10a,12a以外の周縁部よりも大きい領域に設けられた場合に比べて、各断熱材14,16が吸収する誤差範囲を小さくすることができる。
したがって、特に、結露水の滴下が生じやすい各カバー部材10,12の下方の取付部A,Bの周縁部について、各断熱材14,16の伸縮性により、排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dの製造誤差に対して積極的に追従させて誤差を吸収することができるため、密着性(水密性)を高めることができる。
また、このような排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dと各カバー部材10の内表面の取付部A,Bとの密着性を高めることにより、排水トラップ管路8の外表面の非接触部E,Fと各カバー部材10,12の内表面の非接触部G,Hとの間の各空気層A1,A2の内圧についても高めることができる。
よって、外気が上方から各空気層A1,A2に混入することを抑制し、各空気層A1,A2の対流を抑制することができるため、断熱性を高めて結露水の発生を抑制することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、各カバー部材10,12について、各連結部18,20により互いに連結することにより、排水トラップ管路8の左右両側の外表面のそれぞれに対して左右両側から覆うように押圧して取り付けることができる。
したがって、排水トラップ管路8の外表面の左右両側の被取付部C,Dと各カバー部材10,12の各取付部A,Bとの密着性(水密性)を高めることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、特に、結露水の滴下が生じやすい各カバー部材10,12の下方の周縁部(取付部A,B)については、断熱材で密着性が高められている。
一方、各カバー部材10,12の上方部分においては、各連結部18,20で互いに連結されることにより、各カバー部材10,12の内表面の取付部A,Bを陶器製の便器本体2の排水トラップ管路8の外表面の左右両側の被取付部C,Dに密着させる方向の押圧力を高めることができる。
したがって、排水トラップ管路8の外表面と各カバー部材10,12の内表面との全体の密着性を高めることができるため、断熱効果を向上させることができると共に、結露水の滴下を抑制することができる。
なお、図示は省略するが、結露水の滴下抑制の観点からは、各カバー部材10,12の下方部分に連結部を配置して、断熱材の押圧力を高めることも好ましい。この場合、下方部分の断熱材の密着性を高めることができ、結露水の滴下を抑制することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、各カバー部材10,12が樹脂材料で形成されていることにより、各カバー部材10,12自体がある程度の変形を可能にする柔軟性や可撓性を有することができる。
したがって、各カバー部材10,12の取付部A,Bを陶器製の便器本体2の排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dに取り付ける際には、この被取付部C,Dの寸法や形状に応じて、各カバー部材10,12の取付部A,Bが追従性良く変形することができる。
よって、陶器製の便器本体2の排水トラップ管路8の外表面の被取付部C,Dに各カバー部材10,12の取付部A,Bを取り付ける際の施工性や組立性を向上させることができる。
1 水洗大便器
2 便器本体
2a 便器本体の中央立壁部の左側壁面
2b 便器本体の中央立壁部の右側壁面
2c 取付穴
4 導水路
6 ボウル
6a ボウル側壁面
8 排水トラップ管路
8a 排水トラップ管路の左側外壁面
8b 排水トラップ管路の右側外壁面
8c 排水トラップ管路の上側外壁面
10 左側カバー部材(カバー部材、第1カバー部材)
10a 左側カバー部材の上縁部
10b 左側カバー部材の上縁部の内端
12 右側カバー部材(カバー部材、第2カバー部材)
12a 右側カバー部材の上縁部
12b 右側カバー部材の上縁部の内端
14 断熱材
16 断熱材
18 雄側連結部(連結部)
18a ベース部
18b 支持部
18c 歯溝部
18d ベース部の上縁部
20 雌側連結部(連結部)
20a ベース部
20b 挟持部
20c 取付穴
20d ベース部の上縁部
A 左側カバー部材の内表面の取付部
A1 空気層
A2 空気層
B 右側カバー部材の内表面の取付部
C 排水トラップ管路の外表面の被取付部
D 排水トラップ管路の外表面の被取付部
E 排水トラップ管路の外表面の非接触部
F 排水トラップ管路の外表面の非接触部
G 左側カバー部材の内表面の非接触部
H 右側カバー部材の内表面の非接触部
L1 溜水面
P1 左側断熱材の最下端位置
P2 右側断熱材の最下端位置
P3 排水トラップ管路の最下端位置
S1 隙間
S2 隙間
W1 便器本体の中央立壁部

Claims (5)

  1. 洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
    汚物を受けるボウル部と、このボウル部の下方に接続されて且つその内部に溜水が形成される排水トラップ管路と、を備えた陶器製の便器本体であって、上記排水トラップ管路の外表面が上記便器本体の外表面の一部となる上記便器本体と、
    この便器本体における少なくとも上記排水トラップ管路の外表面に対して外側から覆うように取り付けられるカバー部材と、
    上記排水トラップ管路の外表面の被取付部と上記カバー部材の内表面の取付部との間に密着して設けられた断熱材と、
    上記排水トラップ管路の外表面の非接触部と上記カバー部材の内表面の非接触部との間に形成される空気層と、を有し、
    上記断熱材は、上記排水トラップ管路の外表面上の結露水が上記カバー部材の外部へ浸出することが抑制されるように、上記空気層の外周側で且つ上記カバー部材の内表面の取付部の周縁部に密着して設けられており、
    上記断熱材は、上記空気層の上方が開放されるように、上記カバー部材の上縁部以外の周縁部に設けられていることを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記断熱材は、上記排水トラップ管路の外表面の被取付部と上記カバー部材の内表面の取付部との間隔のばらつきに対しても水密可能となるように伸縮性を備えている請求項1記載の水洗大便器。
  3. 上記カバー部材は、上記排水トラップ管路の左右両側の外表面のそれぞれに対して外側から覆うように押圧して取り付けられた第1カバー部材及び第2カバー部材をそれぞれ備えており、
    上記第1カバー部材及び上記第2カバー部材は、連結部によって連結されている請求項記載の水洗大便器。
  4. 上記連結部は、上記第1カバー部材及び上記第2カバー部材のそれぞれの上方部分に設けられている請求項記載の水洗大便器。
  5. 上記カバー部材は、樹脂材料で形成されている請求項1乃至の何れか1項に記載の水洗大便器。
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