JP4796861B2 - 多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法 - Google Patents

多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4796861B2
JP4796861B2 JP2006040978A JP2006040978A JP4796861B2 JP 4796861 B2 JP4796861 B2 JP 4796861B2 JP 2006040978 A JP2006040978 A JP 2006040978A JP 2006040978 A JP2006040978 A JP 2006040978A JP 4796861 B2 JP4796861 B2 JP 4796861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin flow
flow path
sheet
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006040978A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007216560A (ja
Inventor
匡泰 坪根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FP Corp
Original Assignee
FP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FP Corp filed Critical FP Corp
Priority to JP2006040978A priority Critical patent/JP4796861B2/ja
Publication of JP2007216560A publication Critical patent/JP2007216560A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4796861B2 publication Critical patent/JP4796861B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/30Extrusion nozzles or dies
    • B29C48/32Extrusion nozzles or dies with annular openings, e.g. for forming tubular articles
    • B29C48/335Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles
    • B29C48/336Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles the components merging one by one down streams in the die
    • B29C48/3363Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles the components merging one by one down streams in the die using a layered die, e.g. stacked discs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
    • B29C48/07Flat, e.g. panels
    • B29C48/08Flat, e.g. panels flexible, e.g. films
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
    • B29C48/09Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels
    • B29C48/10Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels flexible, e.g. blown foils
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/16Articles comprising two or more components, e.g. co-extruded layers
    • B29C48/18Articles comprising two or more components, e.g. co-extruded layers the components being layers
    • B29C48/21Articles comprising two or more components, e.g. co-extruded layers the components being layers the layers being joined at their surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/30Extrusion nozzles or dies
    • B29C48/32Extrusion nozzles or dies with annular openings, e.g. for forming tubular articles
    • B29C48/335Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、複数の押出機と合流装置(フィードブロック)と単層用Tダイとを組み合わせて合成樹脂製の多層のフィルム・シートを押出成形する多層フィルム・シートの製造方法、多層フィルム・シート製造用合流装置及び前記方法の実施に好適な多層フィルム・シート製造装置に関する。本発明の方法・装置を使用して生産した多層フィルム・シートの用途は特に限定されないが、包装用フィルム・シート、容器などの熱成形用フィルム・シート、建材ボードなどに使用できる。
多層のフィルム・シートを製造する方法として、Tダイによる共押出法が知られている。さらに共押出法には、各層用樹脂路にマニホールドを設けたTダイを用いるマルチマニホールド法が知られているが、幅広いTダイに複数のマニホールドや樹脂流路を設けるために、ダイが高価となり、製造するフィルム・シートの層構成毎にTダイを用意する必要があり、また、層数が多いフィルム・シートや幅広フィルム・シートの製造には不適である。
一方、複数の押出機と単層用Tダイとの間にフィードブロックを設け、各溶融樹脂を積層してTダイに送り込む方法は、フィードブロックが比較的安価であり、層数が多い多層フィルム・シートの製造に好適であり、また広幅化が容易である。
しかし、従来のフィードブロックは、各溶融樹脂を狭い幅で合流し、断面が略矩形の積層状としてTダイに送り込み、Tダイで幅を大きく拡大するので、Tダイから押し出したフィルム・シートの各層の幅方向の厚さを均一にすることが非常に難しいという問題がある。前記問題を解決するために、従来、例えば、特許文献1〜5に開示された技術が提案されている。
特開平7−1543号公報 特開平8−192452号公報 特開平11−309770号公報 特開平7−178787号公報 特開2000−289085号公報
しかしながら、特許文献1〜5に開示された従来技術には、次のような問題があった。
特許文献1には、フィードブロックの合流域で各ポリマー流路の断面形状を調整する複数のチョークバーを設け、各層の幅方向厚みに対応するポリマー流量を制御する方法が開示されている。しかし、この方法は、幅方向の厚さ分布の調整が難しく、特に層数が多くなると、この調整がさらに困難になる問題がある。また、この方法は、層構成のバリエーションへの対応が困難である。
特許文献2には、低粘度の樹脂層が他の樹脂層を包み込む現象を解決するために、フィードブロック出口の幅/厚さの比、及びフィードブロック出口幅/Tダイ出口幅の比を限定する技術が開示されている。しかし、実際の多層フィルム製造時には、合流時に既に各層の厚さの偏りを生じていることが多いので、各層厚さの偏りの解決には不十分である。特に層数が多い場合は、積層後の形状の制御だけでは各層毎の幅方向の厚さ分布を制御することができない。
特許文献3には、フィードブロックの各樹脂層毎にヒータで温度制御して合流部での積層界面の不良を低減する技術が開示されている。しかし、これだけでは各層毎の幅方向の厚さ分布の制御が困難である。更に、層構成に発泡層を含むシートの場合は、フィードブロック内で発泡すると均一な発泡層が得られないので、温度制御範囲が限定され、均一な幅方向厚さ分布を持った積層発泡シートが得られないことがある。また、温度検知機とヒータを組み込む必要があるので、フィードブロック装置が複雑で高価なものになってしまう問題がある。
特許文献4には、フィードブロック内においてポリマー流路の外側を可撓性のパイプとし、このパイプを変形させて各フィルム層の厚さを調整する方法が開示されている。しかし、この方法では3種以上の樹脂層を積層する場合に制御が困難である。また可撓性のパイプが厚さ1〜5mmと薄いので、樹脂圧が高い場合は制御が十分にできなくなる。さらに、使用回数を重ねるうちに可撓性パイプが変形して元の形状に復元されなくなったり、破損したりする恐れがある。また装置が高価格になる問題もあった。
特許文献5には、単層用のTダイをそのまま使用することを目的とするフィードブロックであって、フィードブロック内で第1樹脂の円柱状流路の上部中間に第2樹脂層を合流させた積層状態の溶融樹脂を、断面円形のままTダイに送り込む技術が開示されている。しかし、この従来技術は、第2樹脂層の均一な幅方向の厚さ分布を達成することが難しい問題がある。
前記の問題を解決する他の方法として、各樹脂流路のマニホールドを大きくする、合流した樹脂流の幅を広くする、マニホールドから合流部までの距離を長くする等の方法が考えられるが、各樹脂層を平面状で合流させるタイプのフィードブロックの製造は、寸法精度を高くするのが容易でなく、コストが著しく高くつく。
また、層構成(層の数と組み合わせ)を変えると、新たなフィードブロックを作製する必要があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好となり、また層構成に対する自由度の高い多層フィルム・シートの製造方法、及び前記多層フィルム・シートの製造に好適な製造装置の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、第1の押出機から供給される第1樹脂流を円柱状として流す第1樹脂流路と、別の1つ以上の押出機から樹脂が供給され、前記第1樹脂流路の外周を囲むように1段又は多段に配置された環状マニホールドと、前記1つ以上の環状マニホールドのそれぞれから前記第1樹脂流路への各合流部に至る円錐状樹脂流路と、
前記第1樹脂流路と前記円錐状樹脂流路との合流部から合流装置先端側に至る環状積層流流路とを有し、前記第1樹脂流路を有する第1ブロックと、前記第1樹脂流路を流れる第1樹脂流の外面に直接又は他の1つ以上の樹脂層を介して同心円状に樹脂を合流させ、外側樹脂層を形成する第2ブロックと、前記第2ブロックの樹脂出口側とTダイ入り口とをつなぐアダプタとを有することを特徴とする多層フィルム・シート製造用合流装置を提供する。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記環状積層流流路から合流装置先端までの間に、断面が円形から略長方形に漸次変化する積層樹脂流路が設けられていることが好ましい。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記合流部における前記円錐状樹脂流路と前記第1樹脂流路とがなす合流角度が80度以下であることが好ましい。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記環状マニホールドの少なくとも1つに、2枚のスペーサが設けられ、該環状マニホールドが2つの環状マニホールドユニットに分割されたことが好ましい。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間に、第1樹脂流路を流れる第1樹脂流の外面に1層以上の中間樹脂層を同心円状に形成する1つ又はそれ以上の追加ブロックが設けられたことが好ましい。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記第2ブロックと前記追加ブロックは、前記第1樹脂流路の外周を囲むように設けられた環状マニホールドと、該環状マニホールドから第1樹脂流路又は環状積層流流路に樹脂を合流させる円錐状樹脂流路とが設けられたことが好ましい。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記アダプタ内部に断面が円形から略長方形に漸次変化する積層樹脂流路が設けられていることが好ましい。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置において、前記第1樹脂流路と前記円錐状樹脂流路とに、樹脂流量を調整する流量調整手段が設けられていることが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る多層フィルム・シート製造用合流装置と、該多層フィルム・シート製造用合流装置に樹脂を供給可能に接続された複数台の押出機と、前記多層フィルム・シート製造用合流装置の樹脂出口に取り付けられたTダイとを有することを特徴とする多層フィルム・シート製造装置を提供する。
また本発明は、第1の押出機から供給される第1樹脂流を、第1ブロックが有する第1樹脂流路に円柱状として供給し、別の1つ以上の押出機から前記第1樹脂流路の外周を囲むように1段又は多段に配置された第2ブロックが有する環状マニホールドを経て、1種又はそれ以上の積層用樹脂流を供給し、前記積層用樹脂流を、前記1つ以上の環状マニホールドのそれぞれから前記第1樹脂流路への円錐状樹脂流路を経て各合流部で合流させて、同心円状の環状積層流とし、この環状積層流を前記第2ブロックの樹脂出口側からアダプタを介してTダイに導いて、該Tダイからフィルム又はシート状に押し出して多層フィルム・シートを得ることを特徴とする多層フィルム・シートの製造方法を提供する。
本発明の多層フィルム・シートの製造方法は、第1の押出機から樹脂流を合流装置に供給し、合流装置内で円柱状の第1樹脂流を形成するとともに、別の1つ以上の押出機から1種又はそれ以上の積層用樹脂流を合流装置に供給し、この合流装置内で前記積層用樹脂流を、前記第1樹脂流を囲むように配置したそれぞれの環状マニホールドを経て、前記第1樹脂流に合流させて、同心円状の環状積層流とし、この環状積層流を直接又は平坦に潰した後で合流装置出口側に設けられたTダイに導いて、該Tダイからフィルム又はシート状に押し出して多層フィルム・シートを得ることによって、円柱状の第1樹脂流の外周に1層以上の樹脂層が同心円状に積層され、このように得られた同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造することができる。
また、本発明の製造方法によれば、同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造できるので、層構成(層の数と組み合わせ)に対する自由度を高めることができ、従来は製造が困難であった多層フィルム・シートの製造も可能となる。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置は、第1の押出機から供給される第1樹脂流を円柱状として流す第1樹脂流路と、別の1つ以上の押出機から樹脂が供給され、前記第1樹脂流路の外周を囲むように1段又は多段に配置された環状マニホールドと、前記1つ以上の環状マニホールドのそれぞれから前記第1樹脂流路への各合流部に至る円錐状樹脂流路と、前記第1樹脂流路と前記円錐状樹脂流路との合流部から合流装置先端側に至る環状積層流流路とを有する構成としたので、円柱状の第1樹脂流の外周に1層以上の樹脂層が同心円状に積層され、このように得られた同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造することができる。
また、本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置によれば、同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造できるので、層構成(層の数と組み合わせ)に対する自由度を高めることができ、従来は製造が困難であった層構成を持った多層フィルム・シートの製造も可能となる。
また、環状マニホールドを用いることで、マニホールド部の体積を大きく設定することができ、マニホールド部と合流部の流速比が従来のフィードブロックに比べて大きくすることができ、その結果、各層の合流部における円周方向(フィルム・シートにした時の幅方向)の流速の偏りが少なくなり、各層の幅方向の厚さの偏肉が少ない多層フィルム・シートを製造できる。
また、従来装置のマニホールドは、フィードブロックの幅より大きくすることが難しいのに対し、本発明の装置では、マニホールドの幅(マニホールド中心部の円周方向の長さ)を合流部より大きくすることができるので、樹脂流の行程差による幅方向の樹脂流の偏りが大幅に減少し、その結果、各層の幅方向厚さの偏りが減少する。
また、マニホールドから合流部までの流路を斜めにすることにより、流路長を長くとれるので、流速のばらつきが少なくなり、各層の偏肉が少なくなる。従来のフィードブロックは、本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置より、流路を斜めに長くすることはなされておらず、実施したとしても、フィードブロック本体が大きくなるか、加工が難しくなり、本発明の装置のように簡単に流路長を長く設定することはできない。
また、円柱状をなす第1樹脂流の外周に、円筒状の樹脂流を直角よりも小さい角度で合流させるので、合流による層界面の乱れが少なく、安定して多層フィルム・シートを製造することができる。
また、スペーサで第1樹脂流に積層する各樹脂流を半円状に2分割することにより、更に層構成を多様化できる。
また、スペーサで第1樹脂流に積層する各樹脂流を半円状に2分割した場合、各樹脂流を第1樹脂流の両側に対称に積層することができ、n台の押出機を用いた場合[n]種[2n−1]層迄の多層フィルム・シートを製造できる。2分割した各樹脂流路には、1台の押出機だけでなく2台の押出機から別個の樹脂を流入させても良い。こうすると、各層の組成が異なる[n]種[n]層の積層フィルム・シートを得ることが出来る。
この場合、各層毎にチョークボルト17の操作で、対象となる樹脂流量をゼロから最大まで調節できるので、単層から[n]種[2n−1]層まで、或いは[n]種[n]層までの各層構成の多層フィルム・シートを流量調整手段の操作だけで容易に変更することができる。
本発明の多層フィルム・シート製造装置は、前述した本発明に係る多層フィルム・シート製造用合流装置と、該多層フィルム・シート製造用合流装置に樹脂を供給可能に接続された複数台の押出機と、前記多層フィルム・シート製造用合流装置の樹脂出口に取り付けられたTダイとを有するものなので、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造することができるなど、前記本発明に係る多層フィルム・シート製造用合流装置と同様の効果を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1〜図3は、本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置の一実施形態として、3種5層の多層フィルム・シートの製造用に構成した多層フィルム・シート製造用合流装置1を例示する図である。図1は多層フィルム・シート製造用合流装置1の縦断面図、図2は多層フィルム・シート製造用合流装置1の横断面図、図3は図2中のIII部分の拡大断面図である。これらの図中、符号1は多層フィルム・シート製造用合流装置、2は第1ブロック、3は第2ブロック、4は追加ブロック、5は第1樹脂入口、6は外側樹脂層用樹脂入口、7は中間樹脂層用樹脂入口、8はアダプタ、9及び10は環状マニホールド、9A及び10Aは円錐状樹脂流路、11は第1樹脂流路、12は環状積層流流路、13及び14は合流部、15は積層樹脂流路、16はスペーサ、17は流量調節手段としてのチョークボルト、18は壁である。
本実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置1は、第1の押出機から供給される第1樹脂流を円柱状として流す第1樹脂流路11と、別の1つ以上の押出機から樹脂が供給され、第1樹脂流路11の外周を囲むように流路方向に沿って2段に配置された環状マニホールド9,10と、これら2段の環状マニホールド9,10のそれぞれから第1樹脂流路11への各合流部13,14に至る円錐状樹脂流路9A,10Aと、第1樹脂流路11と円錐状樹脂流路9A,10Aとの合流部13,14から合流装置先端側に至る環状積層流流路12と、この環状積層流流路12から合流装置先端までの間に設けられた、断面が円形から略長方形に漸次変化する積層樹脂流路15とを有する構成になっている。
さらに、この多層フィルム・シート製造用合流装置1は、第1樹脂を円柱状に流す第1樹脂流路11を有する第1ブロック2と、この第1樹脂流路11を流れる第1樹脂流の外面に直接又は他の1つ以上の樹脂層を介して同心円状に樹脂を合流させ、外側樹脂層23を形成する第2ブロック3と、この第2ブロック3の樹脂出口側とTダイ入り口とをつなぐアダプタ8と、第1ブロック2と第2ブロック3との間に、第1樹脂流路11を流れる第1樹脂流の外面に中間樹脂層22を同心円状に形成する追加ブロック4とが連結された構造になっている。また、第2ブロック3及び追加ブロック4内には、それぞれ、第1樹脂流路11の外周を囲むように前記環状マニホールド9,10、円錐状樹脂流路9A,9Bが設けられている。またアダプタ8内には、積層樹脂流路15が設けられている。
第1ブロック2には、第1樹脂流路11に連通する第1樹脂入口5が設けられ、この第1樹脂入口5には、第1樹脂を供給するための第1の押出機31(図5参照)が接続される。
第2ブロック3には、環状マニホールド9に連通する外側樹脂層用樹脂入口6が設けられ、この外側樹脂層用樹脂入口6には、外側樹脂層用樹脂を供給するための第2の押出機32(図5参照)が接続される。この第2ブロック3は、第2ブロック本体3aと第2ブロックコア3bとからなっている。
追加ブロック4には、環状マニホールド10に連通する中間樹脂層用樹脂入口7が設けられ、この中間樹脂層用樹脂入口7には、中間樹脂層用樹脂を供給するための第3の押出機33(図5参照)が接続される。この追加ブロック4は、追加ブロック本体4aと追加ブロックコア4bとからなっている。
なお、環状マニホールド9、10及び円錐状樹脂流路9A、10Aは、第2ブロック3及び追加ブロックの所定の外面を凹ませ、ブロック同士の連結時にこの凹部と連結相手のブロックの端面とでそれぞれの空間(環状マニホールド9、10及び円錐状樹脂流路9A、10A)が形成される構成とすることができる。また、環状マニホールド9、10及び円錐状樹脂流路9A、10Aとなる凹部の開口には、金属板やパッキンを配置し、凹部とこれらの金属板やパッキンとでそれぞれの空間(環状マニホールド9、10及び円錐状樹脂流路9A、10A)が形成される構成とすることもできる。
本実施形態において、追加ブロック4に設けられた円錐状樹脂流路10A及び第2ブロック9に設けられた円錐状樹脂流路9Aの途中には、環状マニホールド9,10とは別の1つ又は複数個の補助マニホールド10Bを設けることもできる。
本実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置1において、2つの合流部13,14における円錐状樹脂流路9A,10Aと第1樹脂流路11とがなす合流角度は、80度以下、好ましくは5度〜70度の範囲、より好ましくは10度〜60度の範囲とすることが望ましい。この合流角度を80度以下とすることで、合流による層界面の乱れが少なく、安定して多層フィルム・シートを製造することができる。一方、この合流角度が80度を超えると、合流による層界面の乱れが生じ易くなり、安定して多層フィルム・シートを製造出来なくなるおそれがある。また、80度を超えると、円錐状樹脂流路9A、10Aの一部に樹脂を流さない時に第1樹脂流路11や環状積層樹脂流路12の樹脂がその合流部から逆流する量が多くなり、その結果、生産の立上時に樹脂の逆流が止まり安定して生産出来るまでに時間がかかり、また、新たな生産の開始時に、それまで使用していなかった樹脂流路に樹脂を流すときに、逆流して円錐状樹脂流路9A、10Aに詰まった樹脂を排除して安定生産できるまでにはさらに時間がかかるので、好ましくない。
本実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置1において、環状マニホールド9,10の一方又は両方に、2枚のスペーサ16が設けられ、これらの環状マニホールド9,10が2つの環状マニホールドユニットに分割された構成とすることが好ましい。スペーサ16は、n種(2n−1)層の積層フィルム・シートを製造する時には、積層フィルム・シートの両端面に相当する位置に設けられる。
この多層フィルム・シート製造用合流装置1において、前記第1樹脂流路と前記円錐状樹脂流路とに、樹脂流量を調整する流量調整手段としてのチョークボルト17が設けられていることが好ましい。このチョークボルト17は、図3に示すように、各流路内に配した壁18と先端部との隙間を調節ことによって樹脂の流量を調節できるようになっている。なお、本発明において流量調整手段としては、このチョークボルト17に限定されず、他の流量調整手段を用いてもよい。
図4は、この多層フィルム・シート製造用合流装置1において、アダプタ8の入口Aからアダプタ8の出口Cにおける積層樹脂流路15を流れる積層樹脂流の断面形状の変化を例示する図であり、図4(A)は、アダプタ8の入口Aにおける積層樹脂流20Aの断面図、図4(B)は、アダプタ8の中間部Bにおける積層樹脂流20Bの断面図、図4(C)は、アダプタ8の出口Cの積層樹脂流20Cの断面図である。図4中、符号20A〜20Cは積層樹脂流、21は第1樹脂、22は中間樹脂層、23は外側樹脂層である。
本実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置1は、円柱状の第1樹脂流の外周に中間樹脂層22とその外周の外側樹脂層23が同心円状に積層され、このように得られた同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造することができる。
また、本実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置1によれば、同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造できるので、層構成(層の数と組み合わせ)に対する自由度を高めることができ、従来は製造が困難であった層構成を持った多層フィルム・シートの製造も可能となる。
また、環状マニホールド9,10を用いることで、マニホールド部の体積を大きく設定することができ、マニホールド部と合流部の流速比が従来のフィードブロックに比べて大きくすることができ、その結果、各層の合流部における円周方向(フィルム・シートにした時の幅方向)の流速の偏りが少なくなり、各層の幅方向の厚さの偏肉が少ない多層フィルム・シートを製造できる。
また、従来装置のマニホールドは、フィードブロックの幅より大きくすることが難しいのに対し、本実施形態の装置では、環状マニホールド9,10の幅(マニホールド中心部の円周方向の長さ)を合流部13,14より大きくすることができるので、樹脂流の行程差による幅方向の樹脂流の偏りが大幅に減少し、その結果、各層の幅方向厚さの偏りが減少する。
また、環状マニホールド9,10から合流部13,14までの円錐状樹脂流路9A,10Aを斜めにすることにより、流路長を長くとれるので、流速のばらつきが少なくなり、各層の偏肉が少なくなる。
また、円柱状をなす第1樹脂流の外周に、円筒状の樹脂流を直角よりも小さい角度で合流させるので、合流による層界面の乱れが少なく、安定して多層フィルム・シートを製造することができる。
また、図4に示すように、スペーサ16で第1樹脂流に積層する各樹脂流を半円状に2分割することにより、更に層構成を多様化できる。
また、スペーサ16で第1樹脂流に積層する各樹脂流を半円状に2分割した場合、各樹脂流を第1樹脂流の両側に対称に積層することができ、n台の押出機を用いた場合[n]種[2n−1]層迄の多層フィルム・シートを製造できる。
この場合、各層毎にチョークボルト17の操作で対象となる樹脂流量をゼロから最大まで調節できるので、単層から[n]種[2n−1]層までの各種構成の多層フィルム・シートを流量調整手段の操作だけで容易に変更することができる。
さらに本実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置1によれば、第1ブロック2と第2ブロック3との間に連結する追加ブロック3の有無や台数を簡単に変更することができ、この変更によって層構成の異なる多種多様の多層フィルム・シートを製造出来るという効果を得ることができる。以下に具体例を記す。
(1)追加ブロック4を用いない場合、第1樹脂21の外周に外側樹脂層23が直接積層された2種3層の多層フィルム・シートが製造できる。
(2)前述した実施形態の通り、追加ブロック4が1台の場合、第1樹脂21の外周に中間樹脂層22が直接積層され、この中間樹脂層22の外周に外側樹脂層23が積層された3種5層の多層フィルム・シートが製造できる。
(3)追加ブロック4が2台以上の場合、第1樹脂21の外周に2層以上の中間樹脂層が積層され、この2層以上の中間樹脂層の外周に外側樹脂層23が積層された多層フィルム・シートが製造できる。
次に、本発明に係る多層フィルム・シート製造装置の一実施形態を説明する。
図5は、本発明に係る多層フィルム・シート製造装置の一実施形態を示す横断面図である。本実施形態の多層フィルム・シート製造装置30は、前述した本発明に係る多層フィルム・シート製造用合流装置1と、該多層フィルム・シート製造用合流装置1に樹脂を供給可能に接続された複数の押出機(第1の押出機31,第2の押出機32及び第3の押出機33)と、多層フィルム・シート製造用合流装置1の樹脂出口に取り付けられたTダイ34とを有する構成になっている。
本実施形態の多層フィルム・シート製造装置30は、多層フィルム・シート製造用合流装置1の第1樹脂入口5に第1の押出機31を接続し、外側樹脂層用樹脂入口6に第2の押出機32を接続し、中間樹脂層用樹脂入口7に第3の押出機33を接続して、図4に示すように3種5層の積層樹脂流20CをTダイ34に導き、3種5層の多層フィルム・シートを製造する。
本実施形態の多層フィルム・シート製造装置30は、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造することができるなど、前記本発明に係る多層フィルム・シート製造用合流装置1と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明に係る多層フィルム・シートの製造方法の一実施形態として、図5に示す多層フィルム・シート製造装置30を用いて3種5層の多層フィルム・シートを製造する場合を例として説明する。
本実施形態の製造方法は、第1の押出機31から樹脂流を合流装置に供給し、多層フィルム・シート製造用合流装置1内で円柱状の第1樹脂流を形成するとともに、第2の押出機32及び第3の押出機33から、中間樹脂層22及び外側樹脂層23となる積層用樹脂流を多層フィルム・シート製造用合流装置1に供給し、この合流装置内で2種類の積層用樹脂流を、前記第1樹脂流を囲むように配置したそれぞれの環状マニホールド9,10及び合流部13,14に伸びる円錐状樹脂流路9A,10Aを経て、第1樹脂流に多段に合流させて、同心円状の環状積層流とし、この環状積層流を直接又は平坦に潰した後で合流装置出口側に設けられたTダイ34に導いて、該Tダイ34からフィルム又はシート状に押し出して多層フィルム・シートを得ることを特徴としている。
本実施形態の製造方法に用いられる樹脂は、各種の熱可塑性樹脂の中から適宜選択して使用することができ、例えば、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、プロピレンホモポリマー、エチレン・プロピレンランダムポリマー、エチレン・プロピレンブロックポリマー、エチレン・プロピレン−ブテン−ターポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体(例えば、エチレン−メチルメタクリレート共重合体)、エチレン−不飽和カルボン酸金属塩共重合体、プロピレン−塩化ビニルコポリマー、プロピレン−ブテンコポリマー、プロピレン−無水マレイン酸コポリマー、プロピレン−オレフィン共重合体(プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体)ポリエチレン又はポリプロピレンの不飽和カルボン酸(例えば、無水マレイン酸)変性物、エチレン−プロピレンゴム等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリエチルスチレンなどのポリスチレン系樹脂、スチレンとメタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸などのポリスチレン系共重合樹脂、ポリスチレン系樹脂とブタジエンゴム、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、グラフト共重合体などの混合、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリロニトリル系、ポリアミド6、ポリアミド6,6などのポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)系等のガスバリアー性樹脂、例えば3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸との直鎖状ポリエステル、ポリエーテル、ポリアクリル酸、エチレン・一酸化炭素共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリアミド共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリオレフィン共重合体、脂肪族ポリエステル・芳香族ポリエステル共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリエーテル共重合体、澱粉と変性ポリビニルアルコールとのポリマーアロイ、澱粉とポリエチレンのポリマーアロイ、コハク酸エステル、ポリ乳酸などの生分解性樹脂が挙げられる。また、本実施形態の製造方法に用いられる樹脂は、非発泡樹脂に限らず、発泡性樹脂を用いても良い。発泡性樹脂組成物としては、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂などの樹脂、或いはこれらの樹脂にタルク等のフィラーを含有させた樹脂に発泡剤として、プロパン、i−ブタン、n−ブタン、i−ペンタン、n−ペンタンなどの揮発性炭化水素、N、CO、N/COなどのガス、水、重曹−クエン酸、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、p−トルエンスルフォニルヒドラジド(TSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)、炭酸水素ナトリウム、4,4−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(HDCA)などの一種又は複数種を含有させたものを用いてよい。発泡のタイミングは、発泡性樹脂組成物をTダイから押出すと同時に発泡させててもよいし、押出した積層フィルムシートを成形などの後工程を行うとき、或いはその両工程などであってもよい。
また、本実施形態の製造方法に用いられる樹脂は、合成樹脂フィルム・シートの製造分野で周知の各種の添加物、例えば、フィラー、可塑剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐電防止剤などの各種添加物を必要に応じて用いることができる。フィラーとしては、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、ガラスビーズ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウムなどの単独又は2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも特にタルクが好ましい。
本実施形態の製造方法において、多層フィルム・シート製造用合流装置1の出口側に設けたアダプタ8内で、図4に示すように、環状積層流20Aを平坦に潰し、断面が略長方形の積層樹脂流とし、これをTダイ34に導くことが好ましい。
この場合、積層樹脂流の断面の長辺/短辺比は、3〜12の範囲、好ましくは4〜10の範囲とすることが好ましい。この長辺/短辺比が3未満であると、Tダイ34において積層樹脂流を一挙にフィルム・シート化する際に、各層の厚みのばらつきが生じ易くなる。またこの長辺/短辺比が12を超えると、各樹脂層の厚さを均一に保持したままで環状樹脂流路を略長方形の積層樹脂流路に漸次変化させる為には長い経路が必要となり、装置の大きさと重量が過大になりすぎ、装置価格も高くなるので、好ましくない。
本実施形態の製造方法において、前述した多層フィルム・シート製造用合流装置1において記載したように、第1樹脂流の表面に対して2種類の積層用樹脂流を合流させる角度は、80度以下とすることが好ましい。
また、各押出機と合流装置との間の樹脂流路に、流量調整手段としてチョークボルト17を設けて、樹脂流量を調節することが好ましい。
また、前記積層用樹脂流の各環状マニホールド9,10に、2枚のスペーサ17を配置して該マニホールドを2分割し、積層用樹脂流をそれぞれ2分割して第1樹脂流と合流せしめることが好ましい。
さらに、分割した各環状マニホールドユニット毎に、流量調整手段を有する樹脂流路を設けて、各環状マニホールドユニット毎に樹脂流量を調整して第1樹脂流と合流せしめることが好ましい。
本実施形態の製造方法によれば、第1の押出機から樹脂流を合流装置に供給し、合流装置内で円柱状の第1樹脂流を形成するとともに、別の1つ以上の押出機から1種又はそれ以上の積層用樹脂流を合流装置に供給し、この合流装置内で前記積層用樹脂流を、前記第1樹脂流を囲むように配置したそれぞれの環状マニホールドを経て、前記第1樹脂流に合流させて、同心円状の環状積層流とし、この環状積層流を直接又は平坦に潰した後で合流装置出口側に設けられたTダイに導いて、該Tダイからフィルム又はシート状に押し出して多層フィルム・シートを得ることによって、円柱状の第1樹脂流の外周に1層以上の樹脂層が同心円状に積層され、このように得られた同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造することができる。
また、本発明の製造方法によれば、同心円状の環状積層流をフィルム・シート化することによって、各層の偏肉が少なく、層の均一性が良好な多層フィルム・シートを製造できるので、層構成(層の数と組み合わせ)に対する自由度を高めることができ、従来は製造が困難であった多層フィルム・シートの製造も可能となる。
本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置の一実施形態を示す縦断面図である。 本発明の多層フィルム・シート製造用合流装置の一実施形態を示す横断面図である。 図2中のIII部の拡大断面図である。 同じ実施形態の多層フィルム・シート製造用合流装置において、アダプタの入口から出口における積層樹脂流路を流れる積層樹脂流の断面形状の変化を例示する概略図である。 本発明の多層フィルム・シート製造装置の一実施形態を示す横断面図である。
符号の説明
1…多層フィルム・シート製造用合流装置、2…第1ブロック、3…第2ブロック、3a…第2ブロック本体、3b…第2ブロックコア、4…追加ブロック、4a…追加ブロック本体、4b…追加ブロックコア、5…第1樹脂入口、6…外側樹脂層用樹脂入口、7…中間樹脂層用樹脂入口、8…アダプタ、9,10…環状マニホールド、9A,10A…円錐状樹脂流路、11…第1樹脂流路、12…環状積層流流路、13,14…合流部、15…積層樹脂流路、16…スペーサ、17…チョークボルト(流量調節手段)、18…壁、20A,20B,20C…積層樹脂流、21…第1樹脂、22…中間樹脂層、23…外側樹脂層、30…多層フィルム・シート製造装置、31…第1の押出機、32…第2の押出機、33…第3の押出機、34…Tダイ。

Claims (10)

  1. 第1の押出機から供給される第1樹脂流を円柱状として流す第1樹脂流路と、
    別の1つ以上の押出機から樹脂が供給され、前記第1樹脂流路の外周を囲むように1段又は多段に配置された環状マニホールドと、
    前記1つ以上の環状マニホールドのそれぞれから前記第1樹脂流路への各合流部に至る円錐状樹脂流路と、
    前記第1樹脂流路と前記円錐状樹脂流路との合流部から合流装置先端側に至る環状積層流流路とを有し、
    前記第1樹脂流路を有する第1ブロックと、
    前記第1樹脂流路を流れる第1樹脂流の外面に直接又は他の1つ以上の樹脂層を介して同心円状に樹脂を合流させ、外側樹脂層を形成する第2ブロックと、
    前記第2ブロックの樹脂出口側とTダイ入り口とをつなぐアダプタとを有することを特徴とする多層フィルム・シート製造用合流装置。
  2. 前記環状積層流流路から合流装置先端までの間に、断面が円形から略長方形に漸次変化する積層樹脂流路が設けられていることを特徴とする請求項に記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  3. 前記合流部における前記円錐状樹脂流路と前記第1樹脂流路とがなす合流角度が80度以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  4. 前記環状マニホールドの少なくとも1つに、2枚のスペーサが設けられ、該環状マニホールドが2つの環状マニホールドユニットに分割されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  5. 前記第1ブロックと前記第2ブロックとの間に、第1樹脂流路を流れる第1樹脂流の外面に1層以上の中間樹脂層を同心円状に形成する1つ又はそれ以上の追加ブロックが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  6. 前記第2ブロックと前記追加ブロックは、前記第1樹脂流路の外周を囲むように設けられた環状マニホールドと、該環状マニホールドから第1樹脂流路又は環状積層流流路に樹脂を合流させる円錐状樹脂流路とが設けられたことを特徴とする請求項に記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  7. 前記アダプタ内部に断面が円形から略長方形に漸次変化する積層樹脂流路が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  8. 前記第1樹脂流路と前記円錐状樹脂流路とに、樹脂流量を調整する流量調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の多層フィルム・シート製造用合流装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の多層フィルム・シート製造用合流装置と、該多層フィルム・シート製造用合流装置に樹脂を供給可能に接続された複数台の押出機と、前記多層フィルム・シート製造用合流装置の樹脂出口に取り付けられたTダイとを有することを特徴とする多層フィルム・シート製造装置。
  10. 第1の押出機から供給される第1樹脂流を、第1ブロックが有する第1樹脂流路に円柱状として供給し、別の1つ以上の押出機から前記第1樹脂流路の外周を囲むように1段又は多段に配置された第2ブロックが有する環状マニホールドを経て、1種又はそれ以上の積層用樹脂流を供給し、
    前記積層用樹脂流を、前記1つ以上の環状マニホールドのそれぞれから前記第1樹脂流路への円錐状樹脂流路を経て各合流部で合流させて、同心円状の環状積層流とし、
    この環状積層流を前記第2ブロックの樹脂出口側からアダプタを介してTダイに導いて、該Tダイからフィルム又はシート状に押し出して多層フィルム・シートを得ることを特徴とする多層フィルム・シートの製造方法。
JP2006040978A 2006-02-17 2006-02-17 多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法 Expired - Fee Related JP4796861B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006040978A JP4796861B2 (ja) 2006-02-17 2006-02-17 多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006040978A JP4796861B2 (ja) 2006-02-17 2006-02-17 多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007216560A JP2007216560A (ja) 2007-08-30
JP4796861B2 true JP4796861B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=38494336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006040978A Expired - Fee Related JP4796861B2 (ja) 2006-02-17 2006-02-17 多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4796861B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5714807B2 (ja) * 2009-04-23 2015-05-07 日本ポリプロ株式会社 ポリオレフィン系樹脂積層発泡シートの押出成形方法
KR101845890B1 (ko) 2017-04-11 2018-04-05 김철수 Pvc 랩 필름 압출용 티다이스 장치
KR102132345B1 (ko) * 2018-09-27 2020-07-10 한국생산기술연구원 T-다이 캐스팅을 이용하는, 발포성 고분자층을 포함하는, 탈기체화 가능한 다층 고분자 시트의 제조방법

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6299129A (ja) * 1985-10-28 1987-05-08 Tonen Sekiyukagaku Kk 無塵フイルムの製造方法
JPH04355112A (ja) * 1991-05-31 1992-12-09 Natl Can Corp 多層シート材、パッケージ、並びにそれらの製造方法及び装置
JP2818354B2 (ja) * 1993-06-16 1998-10-30 帝人株式会社 多層フイルムの押出装置
JP2882987B2 (ja) * 1993-12-24 1999-04-19 帝人株式会社 多層フイルムの押出装置
JP3516099B2 (ja) * 1995-01-17 2004-04-05 東芝機械株式会社 多層シート・フィルム成形装置
JP2000127227A (ja) * 1998-10-29 2000-05-09 Teijin Ltd フィルムの押出装置及び製造方法
JP3804528B2 (ja) * 2001-12-18 2006-08-02 住友化学株式会社 多層発泡シートの製造方法
JP3814212B2 (ja) * 2002-03-06 2006-08-23 三善加工株式会社 多層フィルム製造装置、および多層フィルムの製造方法
JP2005014356A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Kawakami Sangyo Co Ltd 共押出しにより二層フィルムを製造する方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007216560A (ja) 2007-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5667091B2 (ja) 環状外形を有する多層構造体並びにその製造方法及び装置
EP1075921A2 (en) Multilayer polyolefin foamed sheet and method and apparatus for producing the same
US3645837A (en) Laminates
JP2004322583A (ja) コルゲート管の製造方法およびこの製造方法により製造されたコルゲート管
JP4796861B2 (ja) 多層フィルム・シート製造用合流装置及び多層フィルム・シート製造装置、多層フィルム・シートの製造方法
JPH10324759A (ja) 熱可塑性樹脂積層発泡シートおよびその容器
JP5932568B2 (ja) ポリスチレン系樹脂積層発泡シート
JP2009029104A (ja) フィードブロック、積層樹脂フィルム又はシートの成形装置及び製造方法
JP3927044B2 (ja) 樹脂シートの製造装置
JP2001191391A (ja) 発泡熱可塑性樹脂シートの製造装置、発泡熱可塑性樹脂シートの製造方法及び発泡熱可塑性樹脂シート
JPH071543A (ja) 多層フイルムの押出装置
JP2010280157A (ja) 押出成形用金型と押出成形方法
JP2000154267A (ja) 発泡シートの製造装置
JP2001113585A (ja) 積層発泡体の製造方法
JP4523350B2 (ja) ポリスチレン系樹脂積層発泡シート
JP4032990B2 (ja) 多層発泡シートの製造装置、および多層発泡シートの製造方法
JP2882987B2 (ja) 多層フイルムの押出装置
JP2008272989A (ja) フィードブロック、積層樹脂フィルム又はシートの成形装置及び製造方法
JPH07108637A (ja) 容 器
JPH0117852B2 (ja)
KR101018350B1 (ko) 발포층을 포함하는 다층 필름의 제조방법
JPH0124619B2 (ja)
JP5474457B2 (ja) 発泡シート製造用マンドレル、熱可塑性樹脂発泡シート製造装置及び熱可塑性樹脂発泡シート製造方法
JP2013103465A (ja) 断熱性能に優れた押出発泡成形体
JP2000062104A (ja) ポリスチレン系樹脂発泡積層シ―ト及びその成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081119

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100409

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110715

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees