JP2009029104A - フィードブロック、積層樹脂フィルム又はシートの成形装置及び製造方法 - Google Patents

フィードブロック、積層樹脂フィルム又はシートの成形装置及び製造方法 Download PDF

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浩二 木戸
Hironori Tabata
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Abstract

【課題】フィードブロック方式で3層以上の多層成形を行って、積層樹脂フィルム又はシートを成形する場合に、不安定な現象の発生を防止し、様々な種類の樹脂に対応できるフィードブロックを提供する。
【解決手段】本発明のフィードブロック15は、内部空間16を有しており、複数の上流側流路31、32、33から流入した樹脂が、合流部35で合流し、積層状態で流れる下流側流路36を通って フラットダイ10へと流れるものである。そして、合流部35は、上流合流部35aと下流合流部35bとを有し、樹脂の流れをより安定にする。
【選択図】図3

Description

本発明は、共押出成形時に用いられるフィードブロックに関するものであり、また、このフィードブロックを用いて行われる2種類以上の樹脂が積層された積層樹脂フィルム又はシートを成形する成形装置や製造方法に関するものである。
シートやフィルムを成形する場合には、フラットダイ(Tダイ)等を用いて行われるが、積層された樹脂シートやフィルムを成形する場合には共押出成形が用いられている。
共押出成形とは2種類以上の樹脂を、全て溶融状態で積層する成形方法であり、具体的には、フィードブロックあるいはマルチマニホールドダイなどを用いて、多層一体構造のフィルム製品を作る方法である。
このように、共押出によって積層シートを成形する場合、押し出された樹脂を積層するタイミングによって、マルチマニホールド方式、フィードブロック方式などの数種類の方式がある。
マルチマニホールド方式は、それぞれの樹脂に対して樹脂流入部及びマニホールドを設け、各層の樹脂が幅方向に拡がった状態で、リップ開口部手前で積層する方式である。
この成形法は構造が複雑であり、メンテナンス、幅変え等の作業性が悪く、サイズも大きいために製作コストが大きくなってしまう。そして4〜5層以上の多層成形には不向きであるという問題点もある。
フィードブロック方式は、樹脂流入部で2種類以上の樹脂を積層状態としてフラットダイのマニホールドに供給し、マニホールド内で積層状態を維持しながら幅方向を拡大させて、リップ開口部から積層状態で吐出する方式である。
この方式では、サイズも小さく幅の狭いフィードブロック内で一度樹脂を合流させてから単一のマニホールド内で幅方向に樹脂を展開させるために、金型構造が非常にシンプルになり、層数も自由に増やすことが可能になる。
このようなフィードブロックの構造は、複数の上流側流路と、合流部と、下流側流路とを有するものであり、前記上流側流路を流れる樹脂を合流部で厚み方向に積層状態に合流させ、合流した積層樹脂を下流側流路からフラットダイに流入させて積層樹脂フィルム又はシートを成形するものである。
しかし、フィードブロック方式による多層共押出成形は実際の成形プロセスにおいて、フィードブロック内で界面不安定流動と呼ばれている現象が起こり、この現象によって、積層界面に波状の外観不良が発生し、外観品質が悪くなる場合がある。
この不安定流動の原因としては、各層を形成する樹脂材料の粘度の差、各層を形成する樹脂の押出流量の差等が挙げられる。
そして、このような条件により、合流点において、積層部分の流速差によるせん断力が大きかったり、圧力差によって厚み方向に応力が発生したりすると、上記した界面不安定現象が発生する場合がある。
また、フィードブロック内の積層樹脂の厚みの比は、積層樹脂フィルムやシートの厚みの比に対応するものである。そして、フィードブロック内でのそれぞれの樹脂の厚みの比と、上流側流路での断面積の比とが同等に近い値であれば合流点での流れもスムーズであるが、これらの比が同様でなく、違いが大きいと、合流点でも流れが乱れやすくなる。
例えば、一方の樹脂の層厚が他方の樹脂の層厚よりも厚いフィルムやシートでは、一方の樹脂の流量が多く、合流の直後では、一方の樹脂の流速が他方の樹脂より速く、他方の樹脂との間で流速差が生じてせん断力が生じる。また、合流点で一方の樹脂が他方の樹脂を押すことになって、厚み方向に力が作用し、合流が進むにつれて一方の樹脂が徐々に厚くなり、他方の樹脂が薄くなる流れになり、合流後の下流側流路では、それぞれの樹脂の供給量に応じた厚み比の状態で流れる。
そして、このせん断力や厚み方向に押す力が大きくなると、界面不安定現象が発生しやすくなる。
このような、原因で発生する界面不安定現象を低減するため、特許文献1に記載されているフィードブロックが開示されている。そして、このフィードブロックは、合流点の一方の樹脂と他方の樹脂の間に、屈曲自在な薄板を配置したものである。そして、この屈曲自在な薄板によって、一方の樹脂と他方の樹脂の間に圧力差が低減された状態で合流させるものである。
そして、特許文献1のような屈曲自在な薄板を設けることにより、この薄板が適当な位置に動き、樹脂同士の薄板を押し合う法線方向の力がつりあった状態で樹脂同士が合流することで、界面の不安定流動を抑制することができ、さらに樹脂流量比によっていちいち合流前の樹脂流路幅を設定しなくても良いというメリットがある。
特許2668843号公報
3層の樹脂をフィードブロックで積層状態にする場合、図9、図10に示されるようなフィードブロック100を用いて、3ヵ所の上流側流路110、111、112を同じ合流点で合流させ、下流側流路113で積層させた状態とすることが一般的である。また、4層以上の場合も、できるだけ多くの上流側流路を同じ合流点で合流させ、上流側流路の配置が困難な場合に、複数の合流点で合流させることが一般的である。例えば、5層用のフィードブロックとして、図11に示されており、このフィードブロック101では、まず、3ヵ所の上流側流路121、122、123が合流し、この合流した流路124に、別の2ヵ所の上流側流路125、126が合流する。
このような合流の構造にすることは、フィードブロックを小さくするために重要である。
3ヵ所以上の上流側流路を同じ合流点で合流させた場合においても、それぞれの樹脂の最終的な厚み比に対応するように、それぞれの樹脂が供給されて、隣接する樹脂の間に流速差がある場合には、せん断力が生じる。また、流量の多い樹脂が隣接する樹脂を厚み方向に押し、合流後の下流側流路では、それぞれの樹脂の供給量に応じた厚み比の状態で流れる。
したがって、このような3層や4層以上を積層したものの場合にも、成形の条件によっては、上記のような界面不安定現象が発生するが、両側に挟まれている樹脂では両側の樹脂の流れの影響を同時に受けるので、この界面不安定現象が発生しやすかった。
また、両側に挟まれている樹脂(特定樹脂)の流量が、隣接する両側の樹脂に比べて多い場合、合流直後、この特定樹脂は厚み方向の両側に拡がるように流れる。ところが、隣接する両側の樹脂同士の流れに差のある場合、押し戻されて、図10に示すような不安定な流れになることがある。
逆に、両側に挟まれている樹脂(特定樹脂)の流量が、隣接する両側の樹脂に比べて少ない場合にも、同様な現象が発生するおそれがある。
そして、これらの不安定な流れによっても、界面不安定現象の発生につながることがある。
特に、粘度が低い樹脂の場合には同じ力が作用しても流動しやすいので、このような不安定な流れや状態が発生すると、界面不安定現象の発生になりやすい。
また、特許文献1のような屈曲自在な薄板を設ける方法では、一方の層の厚みが薄い場合、合流前後でせん断応力が大きく変化することに起因して、不安定な流れが発生し、層の厚みが不安定となって流れることとなり、外観不良や層比のバラつき等の成形不良が発生してしまう。そして、このフィードブロックでは3層以上の多層となると、分解掃除の作業性が悪くなる。また、薄板が屈曲自在なために疲労破壊を起こす等、メンテナンスに関しても問題がある。
そこで、本発明は、3ヵ所以上の上流側流路を有し、3層以上の樹脂を積層状態とするものであり、上記した界面不安定現象をより低減させることができるフィードブロックや、このフィードブロックとフラットダイとを用いた積層樹脂フィルム又はシートの成形装置を提供することを課題とする。
なお、本発明において、フラットダイとは、コートハンガーダイ、フィッシュテールダイ、ストレートマニホールドダイを総称して用いるものとする。
そして、上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、3ヵ所以上の上流側流路を有し、前記上流側流路を流れる樹脂を厚み方向に積層状態に合流させ、合流した積層樹脂をフラットダイに流入させて積層樹脂フィルム又はシートを成形することができるフィードブロックであって、一方の隣接樹脂と他方の隣接樹脂の間に積層される特定樹脂が流れる特定上流側流路を有し、前記特定上流側流路は、厚み方向に対向する一方の壁面及び他方の壁面の間に形成されるものであり、特定上流側流路の一方の壁面の端部を超えて特定樹脂と一方の樹脂と積層し、特定上流側流路の他方の壁面の端部を超えて特定樹脂と他方の樹脂と積層するものであり、少なくとも1ヵ所以上の特定上流側流路において、一方の壁面の端部と、他方の壁面の端部との位置が流れ方向にずれており、特定樹脂は、一方の樹脂との合流と、他方の樹脂との合流が別々に行われるものであることを特徴とするフィードブロックである。
請求項1に記載の発明によれば、3ヵ所以上の上流側流路を有し、一方の隣接樹脂と他方の隣接樹脂の間に積層される特定樹脂が流れる特定上流側流路は、厚み方向に対向する一方の壁面及び他方の壁面の間に形成されるものであり、一方の壁面の端部と、他方の壁面の端部との位置が流れ方向にずれており、一方の樹脂と他方の樹脂とが別々に特定樹脂と合流して積層されるものであるので、合流の際の流れが安定して、界面不安定現象をより低減させることができる。
請求項2に記載の発明は、特定上流側流路の一方の壁面又は他方の壁面の少なくともいずれかの端部は、厚み方向に移動できる可動部分を有していることを特徴とする請求項1に記載のフィードブロックである。
請求項2に記載の発明によれば、特定上流側流路の一方の壁面又は他方の壁面の少なくともいずれかの端部は、厚み方向に移動できる可動部分を有しているので、合流の際の流れをより安定させることができる。
請求項3に記載の発明は、特定上流側流路の一方の壁面及び他方の壁面には、それぞれ揺動可能な可動板が設けられており、前記可動板の端部が壁面の端部となるものであることを特徴とする請求項1に記載のフィードブロックである。
請求項3に記載の発明によれば、特定上流側流路の一方の壁面及び他方の壁面には、それぞれ揺動可能な可動板が設けられており、前記可動板の端部が壁面の端部となっているので、簡単な構造で、端部を厚み方向に移動させることができる。
また、一方の壁面及び他方の壁面に設けられるそれぞれの可動板の揺動中心の位置は、流れ方向に同じ位置であり、一方の壁面の可動板の長さと、他方の壁面の可動板の長さが異なるものとすることができる(請求項4)。
そして、一方の壁面の可動板の長さと、他方の壁面の可動板の長さは同じであり、一方の壁面及び他方の壁面に設けられるそれぞれの可動板の揺動中心の位置がずれているものとすることができる(請求項5)。
一方の壁面の端部と、他方の壁面の端部との位置の流れ方向のずれは、10mm〜100mmの範囲であることが望ましい(請求項6)。
また、請求項1〜6のいずれかに記載のフィードブロックとフラットダイとを用いて、積層樹脂フィルム又はシートの成形装置とすることができる(請求項7)。
請求項1〜6のいずれかに記載のフィードブロックを用い、複数の樹脂を上流側流路から流入させて合流点で合流させ、合流した樹脂をマニホールドに流入させることにより積層樹脂を成形することによって、積層樹脂フィルム又はシートを製造することができる(請求項8)。
また、請求項1〜6のいずれかに記載のフィードブロックを用い、複数の樹脂を上流側流路から流入させて合流点で合流させる際に、上流合流部において、せん断速度1.0s-1でのせん断粘度が高い方の樹脂流量を粘度の低い方の樹脂流量の0.1倍〜2倍の範囲となるように合流させ、合流した樹脂をマニホールドに流入させることにより積層樹脂を成形することによって、より界面の不安定流動を低減した積層樹脂フィルム又はシートを製造することができる(請求項9)。
本発明の3ヵ所以上の上流側流路を有するフラットダイを用いることにより、フラットダイ内で3層以上の樹脂を積層状態とする場合に、界面不安定現象をより低減させることができる。
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。
本発明の第1の実施形態における成形装置1は、フラットダイ10とフィードブロック15とを有するものである。そして、フラットダイ10とフィードブロック15は、それぞれ、図1に示されるような内部空間11、16が形成される金型を有している。
そして、この内部空間11、16を樹脂が通過して成形が行われるものであり、フラットダイ10の内部空間11が、フィードブロック15の内部空間16よりも下流側である。また、フラットダイ10の内部空間11を通過して樹脂が吐出される部分であるリップ部12から積層シート91として押し出される。
フィードブロック15の内部空間16は、図2に示されるように、3ヵ所の上流側流路31、32、33と、上流側流路31、32、33が合流する合流部35と、合流部35よりも下流に位置する下流側流路36とを有している。
そして、本実施形態の合流部35は、2段階に合流するものであり、上流合流部35aと下流合流部35bを有している。
上流側流路31、32、33には、それぞれ、導入孔31a、32a、33a、マニホールド31b、32b、33b、及び、誘導部31c、32c、33cを有しており、導入孔31a、32a、33aから入った樹脂は、マニホールド31b、32b、33bから、誘導部31c、32c、33cに流れ、合流部35に至る。
導入孔31a、32a、33aは、断面円形の貫通孔であり、一方は図示しない押出機に接続しており、他方は、マニホールド31b、32b、33bに接続している。
また、マニホールド31b、32b、33bは、幅方向Wに延びる空間であり、導入孔31a、32a、33aから入った樹脂を幅方向Wに行き渡らせるように展開するものである。
また、誘導部31c、32c、33cは、断面長方形状の流路であり、幅方向Wと厚み方向Tを有しており、ほぼ同一の断面形状となっている。
それぞれの誘導部31c、32c、33cでは、幅方向Wが厚み方向Tよりも長くなっている細長い空間である。また、誘導部31c、32c、33cの幅方向Wの長さは、マニホールド31b、32b、33bの幅方向Wの長さと同じである。
また、第2上流側流路32は、第1上流側流路31と第3上流側流路33の間に配置されて、中央に位置している。
そして、図3、図4に示されるように、本実施形態においては、第2上流側流路32が特定上流側流路となって、第2上流側流路32に流れる第2樹脂Bが特定樹脂となり、この特定樹脂となる第2樹脂Bは、第1上流側流路31に流れる第1樹脂Aと、第3上流側流路33に流れる第3樹脂Cとの間に挟まれるように積層されて、下流側流路36を流れる。
そして、図3、図4に示すように、第2上流側流路32と第3上流側流路33とが合流して上流合流部35aとなり、さらに、上流合流部35aよりも下流側で第1上流側流路31が合流して、下流合流部35bとなっている。そのため、合流部35の上流合流部35aは、下流合流部35bよりも上流側に位置している。
上流側流路31、32、33の誘導部31c、32c、33cは、それぞれ、厚み方向に対向する壁面に挟まれて形成されている。具体的には、第1上流側流路31は壁面41、42に挟まれて形成され、第2上流側流路32は壁面43、44に挟まれて形成され、第3上流側流路33は壁面45、46に挟まれて形成されている。
また、互いに隣接する上流側流路31、32、33の合流部35付近には、端部71、72を有している。そして、互いに隣接する上流側流路31、32を流れる第1樹脂A、第2樹脂Bが端部72を超えて合流し、また、上流側流路32、33を流れる第2樹脂B、第3樹脂Cが端部71を超えて合流する。
そして、上流合流部35aは端部71付近に位置しており、下流合流部35bは端部72付近に位置しており、流れ方向Sにずれている。具体的には、端部71の位置が、端部72の位置の上流側となっている。
この流れ方向Sのずれの長さは、特に限定されるものではないが、後述するように、上流側で合流して積層状態の樹脂B、Cの流れが安定する程度の長さが望ましく、例えば、特定上流側流路となる第2上流側流路32の誘導部32cの厚み方向Tの長さより長いものを採用することができる。また、この流れ方向Sのずれが長すぎると、フィードブロックが大きく長すぎることになる。
例えば、特定上流側流路となる第2上流側流路32の誘導部32cの厚み方向Tの長さが10mmである場合、端部71と端部72との流れ方向Sのずれは、10mm〜100mmの範囲であることが望ましい。そして、特定上流側流路の誘導部の厚み方向Tの長さを基準とした時の、端部71と端部72との流れ方向Sのずれの長さを100%〜1000%の範囲とすることが望ましい。
また、この流れ方向Sのずれの長さが10mm以下もしくは、厚み方向Tの長さを基準とした時の流れ方向Sのずれの長さが100%以下であると、合流点をずらすことによる効果が小さくなり、100mm以上もしくは1000%以上になると、フィードブロックが大きくなりすぎ、現実的ではない。
また、この端部72の位置は、第1上流側流路31の壁面42や第2上流側流路32の壁面43の合流部35(下流合流部35b)側の端である。そして、端部71の位置は、第2上流側流路32の壁面44や第3上流側流路33の壁面45の合流部35(上流合流部35a)側の端である。
そして、特定上流側流路である第2上流側流路32に流れる特定樹脂である第2樹脂Bは、一方の壁面43の端部72と、他方の壁面44の端部71を通過するものであるが、これらの端部72、71の位置が流れ方向Sにずれているので、隣接する樹脂である第1樹脂Aと第3樹脂Bとは、別々に合流して別々に積層することになる。
本実施形態のフィードブロック15を用いて成形が行われる場合、それぞれの上流側流路31、32、33に、樹脂A、B、Cを供給し、合流部35で合流させて積層状態とし、下流側流路36を通過させて行われる。
供給される樹脂A、B、Cの流量は、積層シート91での厚みに応じて調整される。例えば、特定樹脂である第2樹脂Bが厚く、第3樹脂Cが薄くなるような積層シート91を成形する場合、第2樹脂Bの流量が多く、第3樹脂Cの流量が少なくなり、フィードブロック15内は、図4に示されるような状態で流れる。
合流は、まず、第2上流側流路32の第2樹脂Bと第3上流側流路33の第3樹脂Cとが、上流合流部35aで合流し、端部71を超えて積層する。
このとき、第2上流側流路32に供給された第2樹脂Bの方が、第3上流側流路33に供給された第3樹脂Cよりも多く供給されるので、厚み方向Tの力が作用し、また、積層面でのせん断力が発生する。そして、第2樹脂Bの流れの厚み方向Tの長さが徐々に拡がり、逆に、第3樹脂Cの流れの厚み方向Tの長さが徐々に狭まる。
ここで、上流合流部35a付近では流路を流れる樹脂の総流量は第2樹脂Bと第3樹脂Cとの合計になるので、3層を同時に積層させる場合に比べて総流量は小さくなり、発生するせん断応力を小さくすることができ、また、合流前後でのせん断応力の変化も小さくなる。
さらに下流で、第2樹脂Bと第3樹脂Cとが積層したものと、第1樹脂Aとが、下流合流部35bで合流する。このとき、第2樹脂Bと第1樹脂Aとが、端部72を超えて積層する。
そして、この下流合流部35bでの合流は、第2樹脂Bと第3樹脂Cとの積層における流れが安定して、第2樹脂Bと第3樹脂Cの厚み方向Tの幅が一定状態で流れていることが望ましい。そして、安定状態で流れる程度に、上流合流部35aと下流合流部35bとの距離、すなわち、端部71と端部72との流れ方向Sにずれている距離を確保することが望ましい。
しかし、本実施形態のフィードブロック15を用いたとしても、上流合流部35aでの総押出量が大きく、また、合流樹脂の粘度比や押出量比も大きければ、合流前後でのせん断応力の変化が大きくなり、界面不安定流動が発生してしまう。
そこで、本実施形態のフィードブロック15を用い、低粘度樹脂流量を変化させずに、上流合流部35aでの押出量比を不安定流動が発生し難い押出量比にし、下流合流部35bで合流する他方の樹脂流量を調節することで、フィードブロック15の出口での総押出量、低粘度樹脂とその他の樹脂の押出量比を変化させずに、不安定流動を発生しにくくすることができ、安定した流れを得ることができる。
ここで不安定流動が発生し難い上流合流部35aでの押出量比とは0.1〜2であり、好ましくは0.5〜1である。上流合流部35aでの押出量比が0.1未満であると下流合流部35bでの界面近傍の応力変化が大きくなってくるため不安定流動が発生する危険性があり、2より大きいと押出量比が大きくなってくるために、上流合流部35aで不安定流動が発生しやすくなってくる。
なお、本実施形態では、下流合流部35bでの、厚み方向Tに対する供給量がほぼ同じであり、流速がほぼ同じである。具体的には、第2樹脂Bと第3樹脂Cの積層された樹脂と、第1樹脂Aとを比較すると、厚み方向Tに対する供給量がほぼ同じとなっている。
そのため、下流合流部35bよりも下流側では、厚み方向Tの力はほとんど発生せず、それぞれの樹脂A、B、Cの流れは、厚み方向Tの長さが変化しないので、流れが安定している。
このようにして、積層された樹脂A、B、Cは、下流側流路36を通過する。
さらに、図1、図2に示されるように、下流側流路36は、フラットダイ10の内部空間11につながっており、さらに、フラットダイ10に流れて、積層シート91となる。
なお、本実施形態のフラットダイ10は、通常用いられるものが用いられている。そして、コートハンガータイプでも良いし、ストレートマニホールドタイプの金型どちらのものでも用いることができる。
そして、本実施形態のフィードブロック15では、両側から合流する特定上流側流路で、上流合流部35aと下流合流部35bとがずれているので、積層の際により安定させることができ、界面不安定現象の発生を低減することができる。
本発明の成形装置1を用いて、積層シート91を成形する場合、用いられる樹脂としては以下のものを用いることができる。
そして、この樹脂は、熱可塑性樹脂が用いられており、具体的には、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン塩化ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニルコポリマー、エチレンエチルアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、マレイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(メタ)アクリレート、セルロースエステル、ポリノルボルネン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、上記熱可塑性樹脂には可塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤が添加されていても良く、上記以外の樹脂を用いても良い。
そして、積層シート91に用いる樹脂を積層順に、上流側流路31、32、33へ供給する。これらの供給は、それぞれの上流側流路31、32、33に接続している図示しない押出機を用いて行われる。
供給された樹脂は、上流側流路31、32、33から合流部35を通過して、下流側流路36で3層の積層状態となり、さらに、フラットダイ10へと供給され、この積層状態で、シート状となる。そして、上流側流路31を通過した第1樹脂Aが第1層、上流側流路32を通過した第2樹脂Bが第2層、上流側流路33を通過した第3樹脂Cが第3層となり、第1層及び第3層が外層、第2層が中間層となる3層構造となる。
なお、これらの積層される樹脂A、B、Cは、全て異なる樹脂でもよく、同じ樹脂を用いても良い。
さらに、フラットダイ10のリップ部12から吐出された樹脂を冷却し、必要に応じて延伸したり、巻き取りを行うなどして、フィルム状やシート状にして成形が完了する。
具体的には、フラットダイ10から出た樹脂をロール延伸しながらチルロールで冷却しても良いし、エアーナイフやタッチロール、静電ピニングを用いて樹脂をチルロールに押し付けても良い。また水槽に付けて冷却しても良い。
上記したフィードブロック15では、3ヵ所の上流側流路31、32、33を持つ、3層の樹脂を積層させるものであったが、4ヵ所以上の上流側流路を持つものについても適用することができる。この場合、両側から合流する特定上流側流路は、2ヵ所以上になることがあるが、少なくともいずれか1ヵ所の特定上流側流路の、上流合流部35aと下流合流部35bとがずれていればよい。
さらに、本発明の第2、第3の実施形態におけるフィードブロック20、21について説明する。
第2、第3の実施形態におけるフィードブロック20、21についても、両側から合流する特定上流側流路で、上流合流部35aと下流合流部35bとがずれているものである。なお、以下の説明において、特に説明がない限り、第1の実施形態におけるフィードブロック15と同様の構造については、同様の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態におけるフィードブロック20は、図5、図6に示されているように、可動板50、51を有するものである。
そして、可動板50は、特定上流側流路である第2上流側流路32の壁面43及び第1上流側流路31の壁面42の一部となり、可動板50の先端に、端部72を有している。また、可動板51は、特定上流側流路である第2上流側流路32の壁面44及び第3上流側流路33の壁面45の一部となり、可動板51の先端に、端部71を有している。
これら可動板50、51は、端部71、72側が鋭角状であり、端部71、72とは反対側に揺動軸50a、51aが配置されている。そして、揺動軸50a、51aを揺動中心となるように揺動して、端部71、72が厚み方向Tに移動可能となっている。
また、可動板50、51は、フィードブロック20を使用する際に、拘束させずに樹脂圧によって揺動させ、端部71、72の位置を樹脂の供給量によって自動的に調整することができるようにしてもよい。また、可動板50、51を、樹脂の供給量に対応させてあらかじめ固定した状態で使用してもよい。
可動板50と可動板51は同じ大きさ、形状であるが、揺動軸50a、51aが設けられる位置が流れ方向Sにずれており、端部71、72が流れ方向Sにずれている。そのため、上記した第1の実施形態におけるフィードブロック15と同様に、端部71、72の位置がずれている。
したがって、第1の実施形態におけるフィードブロック15と同様に、特定上流側流路となる第2上流側流路32に流れる特定樹脂が、隣接する両側の樹脂と、上流合流部35aと下流合流部35bとで別々に合流するので、安定した成形が可能となる。
第3の実施形態におけるフィードブロック21は、図7、図8に示されているように、可動板52、53を有するものである。
そして、可動板52は、特定上流側流路である第2上流側流路32の壁面43及び第1上流側流路31の壁面42の一部となり、可動板52の先端に、端部72を有している。また、可動板53は、特定上流側流路である第2上流側流路32の壁面44及び第3上流側流路33の壁面45の一部となり、可動板53の先端に、端部71を有している。
これら可動板52、53は、端部71、72側が鋭角状であり、端部71、72とは反対側に揺動軸52a、53aが配置されている。そして、揺動軸52a、53aを揺動中心となるように揺動して、端部71、72が厚み方向Tに移動可能となっている。
また、可動板52、53は、フィードブロック20を使用する際に、拘束させずに樹脂圧によって揺動させ、端部71、72の位置を樹脂の供給量によって自動的に調整することができるようにしてもよい。さらに、可動板50、51を、樹脂の供給量に対応させた位置で固定した状態で使用してもよい。
揺動軸52a、53aが設けられる位置は、流れ方向Sでほぼ同じ位置であるが、可動板52の長さaは、可動板51の長さbよりも長い。そのため、上記した第1、第2の実施形態におけるフィードブロック15、20と同様に、端部71、72の位置がずれている。
したがって、特定上流側流路となる第2上流側流路32に流れる特定樹脂が、隣接する両側の樹脂と、上流合流部35aと下流合流部35bとで別々に合流するので、安定した成形が可能となる。
また、図6や図8に示されるように、第2、第3の実施形態におけるフィードブロック20、21を使用すると、それぞれの上流側流路31、32、33から樹脂A、B、Cが供給される。そして、可動板50、51、52、53を拘束させずに樹脂圧によって揺動させるようにした場合、可動板50、51、52、53は、両側の樹脂の厚み方向Tの力が釣り合うような位置に揺動する。
そして、樹脂A、B、Cの供給量を上記した第1の実施形態のものと同様にすると、可動板51、53の端部71は、第3の上流側流路33側に移動して、上流合流部35a付近の第2の上流側流路32が拡がり、第3の上流側流路33が狭まる。また、可動板50、52の端部72は、ほとんど移動しない。
そして、可動板51、53によって、端部71の位置が移動し、端部71付近での上流側流路32と上流側流路33との厚みの比は、ほぼ樹脂B、Cの流量の比になり、端部71で積層する際に、厚み方向Tの力や、積層面でのせん断力はほとんど発生せず、安定した流れとなる。
また、可動板50、52付近でも、端部72の位置は、合流した樹脂B、Cの合計の流量と、樹脂Aの流量との比に対応した位置となるので、安定した流れとなる。
このように、フィードブロック20、21では、両側から合流する特定上流側流路で、上流合流部35aと下流合流部35bとがずれており、さらに、可動板50、51、52、53が設けられているので、積層の際により安定させることができ、界面不安定現象の発生を低減することができる。
第2、第3の実施形態におけるフィードブロック20、21では、可動板50、51、52、53を有するが、この可動板50、51、52、53を、揺動軸50a、51a、52a、53aを取り外すことによって着脱することができる構造とすることにより、成形前後に行われる分解掃除などを容易に行うことが可能となり、また、可動板50、51、52、53の変更も容易に行うことができる。
なお、このような揺動が可能な可動板50、51、52、53以外でも、厚み方向Tに移動できる可動部分を有している構造のものを採用することができる。
以下の方法で、実施例及び比較例の積層シート91を成形し、成形品を確認した。
なお、全ての実施例及び比較例では、フィードブロック方式で多層フィルムを成形したものであり、金型から出てきた樹脂はチルロールにて引取った。
そして、この成形品の外観の品質を評価した。
<実施例1>
図7、図8に示すフィードブロック21を用いて、実施例1の3層フィルムを成形した。
可動板52の長さaは50mmであり、可動板51の長さbは35mmであり、その差は15mmである。また、フィードブロック21の上流側流路31、32、33の誘導部31c、32c、33cの幅方向Wの長さは76mmであり、厚み方向Tの長さは13mmである。
フィードブロック21と接続しているフラットダイ(Tダイ)は、幅が380mmのストレートマニホールドタイプを使用している。フィードブロック21や、金型の温度は170℃に設定している。
また、供給される樹脂の量である押出量は、それぞれ、第1樹脂Aが時間当たり1.5kg、第2樹脂Bが時間当たり6.0kg、第3樹脂Cが時間当たり1.5kgであり、第1樹脂Aと第2樹脂Bとは同じ樹脂を用いて、2種3層の共押出を行った。
それぞれの樹脂A、B、Cを供給するために用いられる押出機のサイズは、すべて30mmのものを用いた。第1樹脂A、第2樹脂Bとして、低密度ポリエチレン(LDPE;ゼロせん断粘度:5000Pa・s)を使用した。また第3樹脂Cとして、スチレン−エチレン・ブチレンブロック共重合体(ゼロせん断粘度:200Pa・s)を使用した。なお、せん断粘度の測定はレオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製 メカニカルスペクトロメータ(RMS800)で行い、せん断速度0.11/sのせん断粘度をゼロせん断粘度としている。
<実施例2>
供給される樹脂の量である押出量を、第1樹脂Aが時間当たり2.0kg、第2樹脂Bが時間当たり8.0kg、第3樹脂Cが時間当たり2.0kgとしたこと以外は実施例1と同じ条件で成形を行った。
<実施例3>
供給される樹脂の量である押出量を、第1樹脂Aが時間当たり6.0kg、第2樹脂Bが時間当たり1.5kg、第3樹脂Cが時間当たり1.5kgとしたこと以外は実施例1と同じ条件で成形を行った。
<比較例1>
従来のフィードブロックを使用したこと以外は実施例1と同じ条件にてテストを行った。
このフィードブロックは、具体的には、図9、図10に示されるフィードブロックであり、樹脂A、B、Cが同じ場所で合流する構造のものである。そして、上流側流路110、111、112の幅方向Wの長さや厚み方向Tの長さは、実施例1で用いたものと同じである。
<比較例2>
比較例1で用いたフィードブロックと同じものを用いた。そして、実施例2の成形条件と同じ条件、具体的には、供給される樹脂の量である押出量を、第1樹脂Aが時間当たり2.0kg、第2樹脂Bが時間当たり8.0kg、第3樹脂Cが時間当たり2.0kgとしたこと以外は比較例1と同じ条件で成形を行った。
上記の実施例1〜3、並びに、比較例1,2の3層フィルムの外観について、「極めて良好(◎)」、「良好(○)」、「不良(×)」の3段階で評価した。評価結果を第1表に示す。
Figure 2009029104
第1表に示すように、実施例1〜3の3層フィルムの外観は、いずれも良好であった。一方、比較例1,2の3層フィルムでは、いずれも波状の外観不良が発生した。これにより、図7、図8に示すフィードブロック21を用いることで、外観が良好な3層フィルムを製造できることが示された。
また、実施例3の3層フィルムは、実施例1,2の3層フィルムに比べて特に外観が優れたものとなった。これにより、図7、図8に示すフィードブロック21を用いる場合には、上流合流部35aにおける合流条件、すなわち樹脂B(高粘度)と樹脂C(低粘度)の押出量比(流量比)が成形品の外観の品質に影響することが示された。
本発明の第1の実施形態におけるフラットダイ及びフィードブロックの内部空間を示した斜視図である。 図1に示すフィードブロック付近の内部空間を拡大した斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるフィードブロックを示す断面図である。 図3に示すフィードブロックの使用状態の例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるフィードブロックを示す断面図である。 図5に示すフィードブロックの使用状態の例を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるフィードブロックを示す断面図である。 図7に示すフィードブロックの使用状態の例を示す断面図である。 従来技術のフィードブロックを示した断面図である。 図9に示すフィードブロックの使用状態の例を示す断面図である。 従来技術のフィードブロックを示した断面図である。
符号の説明
1 成形装置
10 フラットダイ
11 内部空間
15、20、21 フィードブロック
16 内部空間
31、32、33 上流側流路
31c、32c、33c 誘導部
35 合流部
35a 上流合流部
35b 下流合流部
36 下流側流路
41、42、43、44、45、46 壁面
50、51、52、53 可動板
71、72 端部
91 積層シート
A、B、C 樹脂
S 流れ方向
T 厚み方向
W 幅方向

Claims (9)

  1. 3ヵ所以上の上流側流路を有し、前記上流側流路を流れる樹脂を厚み方向に積層状態に合流させ、合流した積層樹脂をフラットダイに流入させて積層樹脂フィルム又はシートを成形することができるフィードブロックであって、
    一方の隣接樹脂と他方の隣接樹脂の間に積層される特定樹脂が流れる特定上流側流路を有し、前記特定上流側流路は、厚み方向に対向する一方の壁面及び他方の壁面の間に形成されるものであり、特定上流側流路の一方の壁面の端部を超えて特定樹脂と一方の樹脂と積層し、特定上流側流路の他方の壁面の端部を超えて特定樹脂と他方の樹脂と積層するものであり、
    少なくとも1ヵ所以上の特定上流側流路において、一方の壁面の端部と、他方の壁面の端部との位置が流れ方向にずれており、特定樹脂は、一方の樹脂との合流と、他方の樹脂との合流が別々に行われるものであることを特徴とするフィードブロック。
  2. 特定上流側流路の一方の壁面又は他方の壁面の少なくともいずれかの端部は、厚み方向に移動できる可動部分を有していることを特徴とする請求項1に記載のフィードブロック。
  3. 特定上流側流路の一方の壁面及び他方の壁面には、それぞれ揺動可能な可動板が設けられており、前記可動板の端部が壁面の端部となるものであることを特徴とする請求項1に記載のフィードブロック。
  4. 一方の壁面及び他方の壁面に設けられるそれぞれの可動板の揺動中心の位置は、流れ方向に同じ位置であり、一方の壁面の可動板の長さと、他方の壁面の可動板の長さが異なるものであることを特徴とする請求項3に記載のフィードブロック。
  5. 一方の壁面の可動板の長さと、他方の壁面の可動板の長さは同じであり、一方の壁面及び他方の壁面に設けられるそれぞれの可動板の揺動中心の位置がずれているものであることを特徴とする請求項3に記載のフィードブロック。
  6. 一方の壁面の端部と、他方の壁面の端部との位置の流れ方向のずれは、10mm〜100mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフィードブロック。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のフィードブロックとフラットダイとを用いたことを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの成形装置。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のフィードブロックを用い、複数の樹脂を上流側流路から流入させて合流点で合流させ、合流した樹脂をマニホールドに流入させることにより積層樹脂を成形することを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載のフィードブロックを用い、複数の樹脂を上流側流路から流入させて合流点で合流させる際に、上流合流部において、せん断速度1.0s-1でのせん断粘度が高い方の樹脂流量を粘度の低い方の樹脂流量の0.1倍〜2倍の範囲となるように合流させ、合流した樹脂をマニホールドに流入させることにより積層樹脂を成形することを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの製造方法。
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