JP2007045020A - フラットダイ、並びに、積層樹脂フィルム又はシートの製造方法 - Google Patents

フラットダイ、並びに、積層樹脂フィルム又はシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形時の粘性の異なる樹脂を積層する場合にも、構造が複雑にすることなく厚み分布を目的のものとすることが可能であるフラットダイを提供する。
【解決手段】本発明のフラットダイ1には、樹脂流入部20と、樹脂流入部20と接続しているマニホールド21と、リップ部12とを有している。マニホールド21は、互いに直交する方向である幅方向W、厚み方向T、樹脂進行方向Sを有する空間であって、マニホールド21の幅方向Wの長さは樹脂流入部20の幅方向Wの長さよりも長い。そして、樹脂流入部20は傾斜しており、マニホールド21への流入方向は、樹脂進行方向Sに対して交差する関係にある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フラットダイに関するものであり、また、このフラットダイを用いて行われる2種類以上の樹脂が積層された積層樹脂フィルム又はシートの製造方法に関するものである。
シートを成形する場合、ダイのリップ開口部は細長い形状とする必要があるので、フラットダイ(Tダイ)が用いられる。そして、このダイには、樹脂流入部及びマニホールドが設けられ、マニホールドは樹脂流入部よりも幅方向に長いものであって樹脂流入部に接続した構造となっている。そして、樹脂流入部から供給された樹脂はマニホールド内で幅方向に拡大するように流れた後、リップ開口部から吐出される。
そして、2種類以上の樹脂の積層シートを成形する場合、全ての樹脂を溶融状態で積層する共押出法が汎用されている。
共押し出しによって積層シートを成形する場合、押し出された樹脂を積層するタイミングによって、フィードブロック方式、マルチマニホールド方式などの数種類の方式がある。
フィードブロック方式は、樹脂流入部で2種類以上の樹脂を積層状態としてマニホールドに供給し、マニホールド内で積層状態を維持しながら幅方向を拡大させて、リップ開口部から積層状態で吐出する方式である。
マルチマニホールド方式は、それぞれの樹脂に対して樹脂流入部及びマニホールドを設け、各層の樹脂が幅方向に拡がった状態で、リップ開口部手前で積層する方式である。
また、他の方式として、それぞれの樹脂に対して樹脂流入部及びマニホールドを設け、各層の樹脂が幅方向に拡がった状態で吐出させ、その後に積層する方式がある。
フィードブロック方式は、積層される樹脂ごとにマニホールドを設ける必要が無いので、他の方式に比べてフラットダイの構造を簡単にすることが可能である。しかしながら、成形時の流動性が異なる樹脂同士、例えば、粘性が異なる樹脂同士を積層する場合、マニホールド内での幅方向への流動特性が違うため、成形品の厚み分布を幅方向全域で均一化するなど、厚み分布を目的のものにすることが難しい。
そして、粘性の違いが大きい場合には、粘性が低い樹脂が端部を占有したり、粘性が高い樹脂の裏側に回り込んだりする。
また、成形された積層シートの幅方向の端部は切断され、中央の部分が製品などとして利用され、端部は再利用される場合がある。一般に、高粘性の樹脂は回収再利用価値が大きく、低粘性樹脂の比率は小さいほど好ましい。
このため、低粘性樹脂が端付近に多く分布すると、切断された端部の材料には粘性の高い材料の割合が多くなり、粘性の高い材料を再利用することが難しくなってしまう。
そのため、特許文献1、2などに示されるような、粘性の大きく異なる樹脂同士を積層する場合に、厚み分布を均一化する技術が開示されている。
特許文献1に示される方法では、樹脂流入部での樹脂の積層状態を、幅方向外側ほど粘性が高く流動しにくい材料を多く配置して、幅方向内側ほど粘性が低い材料を多く配置する様な積層状態とするものである。そして、マニホールド内で幅方向に拡がる際に、粘性の高いものが、粘性の低いものに対して幅方向に拡がりやすくするようにして、厚み分布を均一化するものである。
また、特許文献2に示される方法では、マニホールドの樹脂流入部側の上流部に膨出部を設けて、粘性の低いものを膨出部側となるように積層して、樹脂流入部からマニホールドへ供給する方法である。そして、マニホールド内での流速分布を制御して、厚み分布を均一化するものである。
特開2000−289085号公報 特開2003−289374号公報
上記の特許文献1の方法では、樹脂流入部での積層状態を、幅方向外側ほど粘性が高く流動しにくい材料を多く配置して、幅方向内側ほど粘性が低い材料を多く配置することには限界がある。そのため、粘性の差が大きくなると、厚み分布を均一化することができなくなったり、粘性の低い材料が端付近に多く分布したりする。
また、特許文献2の方法においても、膨出部の厚みを大きくすることは限界があり、粘性の差が大きくなると、厚み分布を均一化することができなくなったり、粘性の低い材料が端付近に多く分布したりする。そのため、粘性の高い材料を再利用することが難しくなってしまう。
そして、従来は、フィードブロック方式では厚み分布を目的通り成形することが困難な場合には、マルチマニホールド方式など他の方式を用いて成形していたが、かかる方法では、上記したように、ダイなどの装置の構造が複雑となってしまう。
そこで、本発明は、成形時の粘性の異なる樹脂を積層する場合にも、構造が複雑になることなく厚み分布を目的のものとすることが可能であるフラットダイを提供することを課題とする。
なお、本発明において、フラットダイとは、コートハンガーダイ、フィッシュテールダイ、ストレートマニホールドダイを総称して用いるものとする。
そして、上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、樹脂流入部と、樹脂流入部と接続しているマニホールドと、リップ部とを有し、マニホールドは、互いに直交する方向である幅方向、厚み方向、樹脂進行方向を有する空間であって、マニホールドの幅方向の長さは樹脂流入部の幅方向の長さよりも長いものであり、樹脂流入部のマニホールドへの流入方向は、前記樹脂進行方向に対して交差する関係にあり、樹脂流入部から流入した樹脂はマニホールドに入り、マニホールド内で幅方向に拡大するように流れた後、リップ部から吐出することが可能であることを特徴とするフラットダイである。
ここで、樹脂流入部は、樹脂流入部のマニホールドへの流入方向が樹脂進行方向に対して交差する関係にあればよく、樹脂流入部の形状は限定されるものでない。例えば、樹脂流入部の、溶融樹脂が流入する樹脂流入口からマニホールドへ至る経路が、直線状であってもよく、一部又は全部が湾曲形状や屈曲形状であってもよい。また、樹脂流入部で流れる溶融樹脂の流れの方向に対して垂直な方向の断面形状が、樹脂流入部の全域で同じ形状であってもよく、異なる形状でも良い。
請求項1に記載の発明によれば、樹脂流入部のマニホールドへの流入方向は、前記樹脂進行方向に対して交差する関係にあるので、積層状態で樹脂流入部から流入した外側の樹脂が内側の樹脂に対して幅方向に展開させやすく、目的の厚み分布とすることが可能である。
請求項2に記載の発明は、樹脂流入部は柱状の空間であり、樹脂流入部の長手方向が樹脂流入部のマニホールドへの流入方向となっていることを特徴とする請求項1に記載のフラットダイである。
請求項2に記載の発明によれば、樹脂流入部は柱状の空間であり、樹脂流入部の長手方向が樹脂流入部のマニホールドへの流入方向となっているので、製作がしやすく、マニホールドへの流入方向を合わせやすい。
請求項3に記載の発明は、樹脂流入部の内部に流れる溶融樹脂の流れの方向に対して垂直な方向の断面形状は、樹脂流入部の全域で実質的に同じ形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフラットダイである。
請求項3に記載の発明によれば、樹脂流入部の内部に流れる溶融樹脂の流れの方向に対して垂直な方向の断面形状は、樹脂流入部の全域で同じ形状であるので、積層状態で溶融樹脂が流入する際に流れが乱れにくいので、積層樹脂フィルム又はシートを成形する場合に、成形品の厚み分布を安定させることができる。
なお、断面形状は樹脂流入部の一部分で完全に同一でない形状を有する場合であっても、樹脂流入部に小さい凹凸が形成されていたり、多少の大きさの大小などの場合には、溶融樹脂の流れが乱れが発生しないので実質的に同じ形状である。
請求項4に記載の発明は、複数の樹脂流入部と、各樹脂流入部と接続しているマニホールドと、リップ部とを有し、マニホールドは、互いに直交する方向である幅方向、厚み方向、樹脂進行方向を有する空間であって、マニホールドの幅方向の長さは樹脂流入部の幅方向の長さよりも長いものであり、複数の樹脂流入部のマニホールドへの接続部の位置関係は、幅方向の同じ位置であって進行方向にずれており、各樹脂流入部から流入した樹脂はマニホールドに入り、マニホールド内で幅方向に拡大するように流れた後、リップ部から吐出することが可能であることを特徴とするフラットダイである。
請求項4に記載の発明によれば、複数の樹脂流入部のマニホールドへの接続部の位置関係は、幅方向の同じ位置であって進行方向にずれているので、各樹脂流入部から流入する溶融樹脂の幅方向に展開のし易さを変えることができ、目的の厚み分布とすることが可能である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のフラットダイを用い、成形温度における粘性が低い樹脂がリップ部側となるように複数の種類の樹脂を幅方向に積層した状態で、樹脂流入部から当該樹脂を流入させて成形することを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの製造方法である。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載のフラットダイを用い、成形温度における粘性が低い樹脂がリップ部側となるように複数の種類の樹脂を幅方向に積層した状態で、樹脂流入部から当該樹脂を流入させて成形するので、粘性が低い樹脂の幅方向の展開を制限しながら成形することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載のフラットダイを用い、各樹脂流入部に異なる種類の樹脂を流入させて成形するものであり、成形温度における粘性が低い樹脂の流入は、マニホールドとの接続がリップ部側である樹脂流入部から行うものであることを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの製造方法である。
請求項6に記載の発明によれば、請求項4に記載のフラットダイを用い、各樹脂流入部に異なる種類の樹脂を流入させて成形するものであり、成形温度における粘性が低い樹脂の流入は、マニホールドとの接続がリップ部側である樹脂流入部から行うものであるので、粘性が低い樹脂の幅方向の展開を制限しながら成形することができる。
請求項7に記載の発明は、リップ開口部から吐出された直後の積層樹脂フィルム又はシートの両端付近は、低粘性樹脂の全体に対する割合が他の位置よりも小さい、又は、低粘性樹脂が存在しないことを特徴とする請求項5又は6に記載の積層樹脂フィルム又はシートの製造方法である。
請求項7に記載の発明によれば、リップ開口部から吐出された直後の積層樹脂フィルム又はシートの両端付近は、粘性が低い樹脂の全体に対する割合が他の位置よりも小さい、又は、低粘性樹脂が存在しないので、成形後の樹脂の端部を切断して端部をリサイクルする際などに、粘性が高い樹脂の割合が高くなり、リサイクルする上で好都合なものとなる。
成形温度における粘性の比較は、ゼロせん断粘度を用いることができる(請求項8)。
本発明のフラットダイでは、成形時の粘性の大きく異なる樹脂を積層するシートを成形する場合、特に、粘性の差が大きな場合であっても、厚み分布を目的のものとすることが可能である。
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるフラットダイの内部空間を示した斜視図である。図2は、図1に示すフラットダイの図であり、(a)は樹脂流入部付近を拡大した斜視図であり、(b)はE−E断面図である。図3は、フラットダイ内の低粘性樹脂及び高粘性樹脂を示した断面図であり、(a)は、A−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図、(e)は(d)の端部付近を拡大した断面図である。図4は、本発明の第1の実施形態の変形例のフラットダイの内部空間を示した斜視図である。図5は、図4に示すフラットダイの図であり、(a)は樹脂流入部付近を拡大した斜視図であり、(b)はF−F断面図である。
本発明の第1の実施形態におけるフラットダイ1の内部構造は、図1に示されており、フラットダイ1には、樹脂流入口10、内部空間11、リップ部12とが設けられている。
なお、図示していないが、本発明のフラットダイ1は、通常のものと同様に、少なくとも2個の金型が設けられて、これらの金型を合わせて用いられるものである。
樹脂流入口10は、図示しないフィードブロックと接続しており、フィードブロックで積層状態となった溶融樹脂90が入る部分である。そして、樹脂流入口10から入る溶融樹脂90は内部空間11を通過して、開口状のリップ部12から積層シート91として押し出されて吐出する。
また、内部空間11には、樹脂流入部20、マニホールド21、プレランド部23、リップランド部25が設けられており、左右対称の形状である。
樹脂流入部20は、図1、図2に示されるように、四角柱状の空間であって長手方向Nを有している。そして樹脂流入部20の、一方の端部側に樹脂流入口10が配置し、他方の端部はマニホールド21に接続している。そのため、長手方向Nがマニホールド21への流入方向となる。また、樹脂流入部20の接続する位置は、マニホールド21の幅方向Wの中央付近である。
そして、樹脂流入部20の形状は、四角柱状であって、長尺方向Nに溶融樹脂90が流れるので、樹脂流入部20の内部に流れる溶融樹脂90の流れの方向に対して垂直な方向の断面形状は、樹脂流入部20の全域で同じ形状である。なお、この断面形状は、完全に同一以外の場合であっても実質的に同一のものについても採用することができる。
マニホールド21は、樹脂流入部20よりも幅方向Wに長い空間であり、平板状である。また、マニホールド21の幅方向Wの長さは、リップランド部25やリップ部12の幅方向Wの長さとほぼ同じ長さである。そして、マニホールド21には、幅方向Wに垂直な方向である樹脂進行方向Sと厚み方向Tを有しており、樹脂進行方向Sは、マニホールド21内での溶融樹脂90が基本的に流れる方向である。
そして、樹脂流入部20の長手方向Nは、樹脂進行方向Sに対して傾斜して交差する方向であり、長手方向Nと樹脂進行方向Sとは角度θを有している。また、この長手方向Nは、マニホールド21の幅方向Wに対して垂直な方向である。
また、樹脂流入部20の他方の端部側は、マニホールド21に接続しているが、図2に示すように、マニホールド21の樹脂進行方向Sの手前側の面である端面21aと、側面21bとを跨ぐように接続している。したがって、フラットダイ1を用いて成形する際に、後述するように、高粘性樹脂90bは端面21a側から、マニホールド21に流入し、低粘性樹脂90aは側面21b側から流入する。
そして、溶融樹脂90は、樹脂流入部20から、マニホールド21へと入る。マニホールド21では、樹脂流入口10から入った溶融樹脂90が幅方向Wへと拡がる空間であり、マニホールド21内での溶融樹脂90の流れの方向には、幅方向W(横断方向)の成分を有する。
長手方向Nと樹脂進行方向Sとは角度θを有しているので、樹脂流入部20からマニホールド21に溶融樹脂90が流れる際に、溶融樹脂90の流れの方向が変化し、厚み方向T(樹脂進行方向S及び幅方向Wに対して垂直な方向)が内外となるように屈曲する部分が形成される。そして、この傾斜によって屈曲する部分の外側を流れる溶融樹脂90は、内側を流れる溶融樹脂90よりも、マニホールド21内で幅方向Wに広がりやすくなる。
さらに、マニホールド21を通過した溶融樹脂90は、プレランド部23やリップランド部25を通過して、リップ部12から押し出されて吐出する。
プレランド部23は、他の部分よりも通過しにくい領域が設けられた部分であり、幅方向Wの圧力分布を調整してプレランド部23以降の溶融樹脂90の流れを安定化させることができる。
なお、長手方向Nと樹脂進行方向Sとの角度θは、特に限定されるものでなく、低粘性樹脂90aと高粘性樹脂90bとの粘度比や積層シート91の厚みなどの成形条件等に応じて変更することができる。例えば、図4、図5に示されるフラットダイ1aのように、この角度θが90°のものを用いることができる。
この角度θが小さい場合には、積層シート91の厚み分布を目的のものとすることが難しく、また、大きい場合には、樹脂流入部20からマニホールド部23への流れが不安定となりやすいので、角度θは10°〜135°、好ましくは45°〜120°とするのが望ましい。
次に、本発明の第1の実施形態におけるフラットダイ1を用いて、積層シート91を成形する方法について説明する。
まず、図示しないフィードブロックから、積層状態の溶融樹脂90を樹脂流入口10から、内部空間11に入れる。このとき、図1に示されるように、厚み方向T(樹脂進行方向S及び幅方向Wに対して垂直な方向)に低粘性樹脂90a、高粘性樹脂90bとを積層し、高粘性樹脂90bが外側となるようにする。
低粘性樹脂90aは高粘性樹脂90bに比べて、成形温度での粘性が低いものであるが、これを比較する手段として、ゼロせん断粘度を用いることができる。
一般に高分子などは非ニュートン流体であり、せん断速度により粘性率が変化するものである。そして、ゼロせん断粘度は、せん断速度が小さい付近の粘性率から想定される、せん断速度が0(1/s)の時の粘性率のことである。通常、樹脂の場合には、せん断速度が小さいとき(0.1(1/s)以下)の粘性率はほぼ一定であり、このような低せん断速度の時の粘性率を測定することにより確認することができる。
また、本発明のフラットダイ1に用いられる樹脂としては、どのようなものを用いても良いが、例えば以下のものを用いることができる。
超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−塩化ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−エチルアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、マレイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(メタ)アクリレート、セルロースエステル、ポリノルボルネン等の熱可塑性樹脂である。なお上記熱可塑性樹脂には可塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤が添加されていても良い。
そして、樹脂流入口10から積層状態の溶融樹脂90は、樹脂流入部20を通過してマニホールド21に入る。
図3(a)は、樹脂流入部20付近での溶融樹脂90の状態を示しているが、樹脂流入口10で入った積層状態と同じ状態である。
さらに、溶融樹脂90はマニホールド21側に流れる。マニホールド21に入ると、幅方向Wの全体に溶融樹脂90が流れる。そして、図3(b)に示されるように、屈曲する内側を流れる低粘性樹脂90aは、外側を流れる高粘性樹脂90bの反発を受けるとともに、マニホールド21に入る位置がリップ部12側であるので、幅方向Wよりも樹脂進行方向Sの流動成分が大きくなる結果、幅方向Wの外側の部分は低粘性樹脂90aの厚みを比較的薄くすることができる。
そして、溶融樹脂90がマニホールド21内を樹脂進行方向Sに進むと、低粘性樹脂90aは高粘性樹脂90bに対して流動性が良いので、図3(c)に示すように、低粘性樹脂90aは徐々に幅方向Wに進む。そして、マニホールド21のプレランド部23側端部(マニホールド21の出口)付近まで進む。この状態では、図3(d)のように、低粘性樹脂90aの幅方向Wの範囲は、マニホールド21の幅方向Wの全域になく、低粘性樹脂90aの幅方向Wの両端は、マニホールド21の幅方向Wの両端よりも内側である。また、低粘性樹脂90aの厚み方向Tの幅は端部付近を除いてほぼ一様な状態となっている。なお、他の部分は高粘性樹脂90bが占めている。
マニホールド21を通過した溶融樹脂90は、プレランド部23からリップランド部25を経て、リップ部12から押し出される。この間の溶融樹脂90には、幅方向Wの流れがないので、低粘性樹脂90aと高粘性樹脂90bとの厚み比を維持した状態で流れ、図3(d)、(e)に示すような状態となる。
また、図3(e)に示されるように、リップ部12から吐出された直後の端部の状態は、全体に対する低粘性樹脂90aの割合が、他の位置よりも小さくなっている。
そして、溶融樹脂90をリップ部12から押し出して成形された積層シート91の状態は、低粘性樹脂90aの幅方向Wの範囲が高粘性樹脂90bの幅方向Wの全域になく、端部には存在しない。
また、低粘性樹脂90aの幅方向Wの両端が高粘性樹脂90bの幅方向Wの両端よりも内側であり、また、低粘性樹脂90aの厚み方向Tの幅は端部付近を除いてほぼ一様な状態である。
このように、従来技術のものとは異なり、低粘性樹脂90aの厚み方向Tの分布を目的のものとすることが可能となり、低粘性樹脂90aの厚み分布の調節を行うことが可能である。
また、積層シート91の巻き取りは、限定されるものでなく、例えば、リップ部12から出てきた積層シート91を、ロール延伸しながらチルロールで冷却しても良いし、エアーナイフやタッチロール、静電ピニングを用いて樹脂をチルロールに押し付けても良い。また水槽に付けて冷却しても良い。いずれにしてもフラットダイ1から出てきた状態の層比分布をそのまま維持される方法を採用することができる。
このように、本実施形態のフラットダイ1を用い、厚み方向T(樹脂進行方向S及び幅方向Wに対して垂直な方向)に低粘性樹脂90a、高粘性樹脂90bとを積層し、高粘性樹脂90bが外側となるようにして、樹脂流入口10から溶融樹脂90を供給して成形することにより、低粘性樹脂90aの厚み方向Tを目的の状態となるように、積層シート91を成形することができる。
積層シート91における低粘性樹脂90aの厚み分布は、用いられる低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bの粘性、低粘性樹脂90aと高粘性樹脂90bとの流量比等により変化するが、角度θを変えることにより、所望の厚み分布となるように変えることができる。
さらに、積層シート91は冷却されて成形が完了するが、必要に応じて、端部を切断して、低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bとの厚みが均一な部分のみを残すようにしたものとすることができる。この場合、切断された端部には、高粘性樹脂90bの割合が多く、低粘性樹脂90aがほとんど混入しないので、切断された端部の樹脂を高粘性樹脂90bとして使用するリサイクルが行いやすい。
次に、本発明の第2の実施形態におけるフラットダイ2について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態におけるフラットダイの内部空間を示した斜視図である。図7は、図6に示すフラットダイの図であり、(a)は樹脂流入部付近を拡大した斜視図であり、(b)はG−G断面図である。図8は、本発明の第2の実施形態の変形例のフラットダイの内部空間の一部を示した斜視図である。
フラットダイ2の内部構造は、図6、図7に示されており、フラットダイ2には、複数の樹脂流入口40、内部空間11、リップ部12とが設けられている。
樹脂流入口40は、用いられる樹脂の種類の数だけ設けられ、それぞれ図示しない押し出し機などと接続している。そして、樹脂流入口40から、それぞれの種類の溶融樹脂90が入るものであり、樹脂流入口40から入る溶融樹脂90は内部空間11を通過して、リップ部12から積層シート91として押し出されて吐出する。
また、内部空間11には、樹脂流入部50、マニホールド21、プレランド部23、リップランド部25が設けられており、左右対称の形状である。
樹脂流入部50は四角柱状の空間であり、樹脂流入口40と同様に、用いられる樹脂の種類の数だけ設けられており、本実施形態では、第1樹脂流入部50aと第2樹脂流入部50bとを有している。そして、樹脂流入部50の一方の端部側に樹脂流入口40が配置し、他方の端部はマニホールド21に接続している。
マニホールド21は、樹脂流入部50よりも幅方向Wに長い空間であり、マニホールド21の幅方向Wの長さは、リップランド部25やリップ部12の幅方向Wの長さとほぼ同じ長さである。そして、マニホールド21には、幅方向Wに垂直な方向である樹脂進行方向Sと厚み方向Tを有しており、樹脂進行方向Sは、マニホールド21内での溶融樹脂90が基本的に流れる方向である。
2ヵ所の樹脂流入部50がマニホールド21と接続する位置は、マニホールド21の幅方向Wの位置は、中央付近であってほぼ同じ位置であるが、樹脂進行方向Sの位置は、それぞれの樹脂流入部50で異なっている。具体的には、第1樹脂流入部50aが樹脂進行方向Sの上流側であり、第2樹脂流入部50bが樹脂進行方向Sの下流側であって、リップ部12より上流側である。
それぞれの樹脂流入部50は四角柱状の空間であり、また、各樹脂流入部50の長手方向Nの向きが異なっており、長手方向Nと樹脂進行方向Sとの角度θは、第1樹脂流入部50aと第2樹脂流入部50bでは違っており、第1樹脂流入部50aの角度θは0°であり、第2樹脂流入部50bの角度θは90°である。
そして、溶融樹脂90は、樹脂流入部50から、マニホールド21へと入る。マニホールド21では、樹脂流入口40から入った溶融樹脂90が幅方向Wへと拡がる空間であり、マニホールド21内での溶融樹脂90の流れの方向には、幅方向W(横断方向)の成分を有する。
樹脂流入部50がマニホールド21と接続する樹脂進行方向Sの位置は、それぞれの樹脂流入部50で異なっているので、それぞれの樹脂流入部50からマニホールド21に溶融樹脂90が流れた場合、幅方向Wへの流れに違いが発生する。
すなわち、第1樹脂流入部50aのマニホールド21との接続部分は、第2樹脂流入部50bのそれよりも樹脂進行方向Sの手前側であるので、第1樹脂流入部50aから供給される溶融樹脂90は、第2樹脂流入部50bから供給される溶融樹脂90の流入圧を受けて、幅方向Wへ広がりやすくなる。
さらに、マニホールド21を通過した溶融樹脂90は、プレランド部23やリップランド部25を通過して、リップ部12から押し出されて吐出する。
プレランド部23は、他の部分よりも通過しにくい領域が設けられた部分であり、幅方向Wの圧力分布を調整してプレランド部23以降の溶融樹脂90の流れを安定化させることができる。
なお、第1樹脂流入部50a、第2樹脂流入部50bにおける、長手方向Nと樹脂進行方向Sとの角度θは、特に限定されるものでなく、第1樹脂流入部50aと第2樹脂流入部50bとが干渉しない位置関係、すなわち、第1樹脂流入部50aと第2樹脂流入部50bとが交差しないようにすればよい。また、低粘性樹脂90aと高粘性樹脂90bとの粘度比や積層シート91の厚みなどの成形条件等に応じて、樹脂流入部50のマニホールド21との接続部分の樹脂進行方向Sの位置関係を変えることができる。
次に、本発明の第2の実施形態におけるフラットダイ2を用いて、積層シート91を成形する方法について説明する。
まず、図示しない押出機から、溶融樹脂90を樹脂流入口40から、内部空間11に入れる。このとき、図6に示されるように、第1樹脂流入部50aには高粘性樹脂90bを流入させ、第2樹脂流入部50bには低粘性樹脂90aを流入させる。
なお、低粘性樹脂90aと高粘性樹脂90bとの粘性の比較は、上記で説明したゼロせん断粘度を用いることができる。また、本発明のフラットダイ2に用いられる樹脂についても、上記で説明したものを用いることができる。
そして、それぞれの樹脂流入口40から溶融樹脂90は、樹脂流入部50を通過してマニホールド21に入る。
溶融樹脂90がマニホールド21に入ると幅方向Wの全体に流れるが、各溶融樹脂90の樹脂流入部50の接続部分が異なるため、各溶融樹脂90の幅方向Wの広がり方を変えることができる。具体的には、第1樹脂流入部50aから流入する高粘性樹脂90bは、第2樹脂流入部50bから流入する低粘性樹脂90aよりも樹脂進行方向Sの手前側から流入するので、より幅方向Wへ広がる。そのため、幅方向Wの外側の部分は低粘性樹脂90aの厚みを比較的薄くすることができ、低粘性樹脂90aの厚み分布の調節が可能である。
そして、上記した第1の実施形態におけるフラットダイ1と同様に、低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bはリップ部12から押し出されて、積層シート91の成形が行われる。なお、この成形の際のマニホールド21内の厚み分布や、積層シート91の厚み分布は、上記した第1の実施形態におけるフラットダイ1により成形されたものと同様である。また、巻き取りの方法なども同様である。
このように、本実施形態のフラットダイ2を用い、第1樹脂流入部50aには高粘性樹脂90bを流入させ、第2樹脂流入部50bには低粘性樹脂90aを流入させて成形することにより、低粘性樹脂90aの厚み方向Tを目的の状態となるように、積層シート91を成形することができる。
また、図8に示すフラットダイ2aのように、樹脂流入部50を3ヵ所以上設けてもよい。この場合、樹脂進行方向Sの手前側に接続する樹脂流入部50に粘性の高い溶融樹脂90を供給して成形が行われる。
以下の方法で、積層シート91を成形し、成形品の厚み分布などを確認した。
(実施例1)
図4に示されるフラットダイ1aを用いて、実施例1の積層シート91を成形した。なお、角度θは90°であり、マニホールド21の幅方向Wの長さは1000mmである。そして、図示しないフィードブロックから、低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bからなる溶融樹脂90を積層した状態で、樹脂流入口10から内部空間11へ流入させる。このとき、高粘性樹脂90bが屈曲する部分の外側となるように積層する。また、成形時のフィードブロックの温度は170℃、フラットダイ1aの温度は190℃である。
低粘性樹脂90aとして、スチレン−エチレン・ブチレンブロック共重合体(商品名「クレイトンG1657」クレイトンポリマー社製)を用い、高粘性樹脂90bとして、LDPE(低密度ポリエチレン、三井化学株式会社製 商品名「ミラソン12」)を用いた。
低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bの粘性の測定は、メカニカルスペクトロメータ(RMS800 レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製)で行った。測定条件は、せん断速度0.1(1/s)である。その結果、低粘性樹脂90aであるスチレン−エチレン・ブチレンブロック共重合体が200Pa・s、高粘性樹脂90bであるLDPEが5000Pa・sであった。
そして、上記低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bを溶融状態でフィードブロックに供給し、積層状態でフラットダイ1aに供給した。また、樹脂の供給量は、低粘性樹脂90aが10kg/時間、高粘性樹脂90bが50kg/時間である。
(比較例1)
フラットダイを別のものを用いた以外は、実施例1と同じ条件で行った。比較例1で使用されるフラットダイは、実施例1で用いるフラットダイ1aに対して、角度θが0°であり、樹脂流入部20が傾斜していないものである。
上記のように実施例1、比較例1について、幅方向Wの端部より200mm内側における低粘性樹脂90aの厚みのバラツキ(平均厚みに対する最小及び最大厚み部の差の割合)を確認した。その結果、実施例1については、低粘性樹脂90a層の平均厚みに対して20%であるのに対し、比較例1では低粘性樹脂90a層の平均厚みに対して40%と大きく、実施例1は良好であった。また端部付近の低粘性樹脂90aの比率が大きくなり、フィルム端部での積層不良が発生し、幅方向Wの18mmが低粘性樹脂90aの単層部となった。
また、実施例1、比較例1について、低粘性樹脂90aの厚み分布を確認した。そして、図9は、実施例1の低粘性樹脂90aの厚み分布のグラフであり、図10は、比較例1の低粘性樹脂90aの厚み分布のグラフである。このように、実施例1では、両端付近での低粘性樹脂90aの厚みは全体に対して薄くなっているが、比較例1では、逆に、両端付近での低粘性樹脂90aの厚みが厚くなっている。
なお、上記した成形方法では、低粘性樹脂90a及び高粘性樹脂90bの2層の積層シート91について説明したが、3層以上のものについても適用することができる。
本発明のフラットダイを用いて成形されるものは積層シート91に限定されるものではなく積層状態の樹脂であればよく、積層シート91よりも薄い積層フィルムを成形することができる。
本発明の第1の実施形態におけるフラットダイの内部空間を示した斜視図である。 図1に示すフラットダイの図であり、(a)は樹脂流入部付近を拡大した斜視図であり、(b)はE−E断面図である。 フラットダイ内の低粘性樹脂及び高粘性樹脂を示した断面図であり、(a)は、A−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図、(d)はD−D断面図、(e)は(d)の端部付近を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例のフラットダイの内部空間を示した斜視図である。 図4に示すフラットダイの図であり、(a)は樹脂流入部付近を拡大した斜視図であり、(b)はF−F断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるフラットダイの内部空間を示した斜視図である。 図6に示すフラットダイの図であり、(a)は樹脂流入部付近を拡大した斜視図であり、(b)はG−G断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例のフラットダイの内部空間の一部を示した斜視図である。 実施例1における低粘性樹脂の厚み分布を示したグラフである。 比較例1における低粘性樹脂の厚み分布を示したグラフである。
符号の説明
1、1a、2、2a フラットダイ
12 リップ部
20、50 樹脂流入部
21 マニホールド
90a 低粘性樹脂
90b 高粘性樹脂
91 積層シート
N 長手方向
T 厚み方向
S 樹脂進行方向
W 幅方向

Claims (8)

  1. 樹脂流入部と、樹脂流入部と接続しているマニホールドと、リップ部とを有し、マニホールドは、互いに直交する方向である幅方向、厚み方向、樹脂進行方向を有する空間であって、マニホールドの幅方向の長さは樹脂流入部の幅方向の長さよりも長いものであり、樹脂流入部のマニホールドへの流入方向は、前記樹脂進行方向に対して交差する関係にあり、樹脂流入部から流入した樹脂はマニホールドに入り、マニホールド内で幅方向に拡大するように流れた後、リップ部から吐出することが可能であることを特徴とするフラットダイ。
  2. 樹脂流入部は柱状の空間であり、樹脂流入部の長手方向が樹脂流入部のマニホールドへの流入方向となっていることを特徴とする請求項1に記載のフラットダイ。
  3. 樹脂流入部の内部に流れる溶融樹脂の流れの方向に対して垂直な方向の断面形状は、樹脂流入部の全域で実質的に同じ形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフラットダイ。
  4. 複数の樹脂流入部と、各樹脂流入部と接続しているマニホールドと、リップ部とを有し、マニホールドは、互いに直交する方向である幅方向、厚み方向、樹脂進行方向を有する空間であって、マニホールドの幅方向の長さは樹脂流入部の幅方向の長さよりも長いものであり、複数の樹脂流入部のマニホールドへの接続部の位置関係は、幅方向の同じ位置であって進行方向にずれており、各樹脂流入部から流入した樹脂はマニホールドに入り、マニホールド内で幅方向に拡大するように流れた後、リップ部から吐出することが可能であることを特徴とするフラットダイ。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のフラットダイを用い、成形温度における粘性が低い樹脂がリップ部側となるように複数の種類の樹脂を幅方向に積層した状態で、樹脂流入部から当該樹脂を流入させて成形することを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの製造方法。
  6. 請求項4に記載のフラットダイを用い、各樹脂流入部に異なる種類の樹脂を流入させて成形するものであり、成形温度における粘性が低い樹脂の流入は、マニホールドとの接続がリップ部側である樹脂流入部から行うものであることを特徴とする積層樹脂フィルム又はシートの製造方法。
  7. リップ開口部から吐出された直後の積層樹脂フィルム又はシートの両端付近は、低粘性樹脂の全体に対する割合が他の位置よりも小さい、又は、低粘性樹脂が存在しないことを特徴とする請求項5又は6に記載の積層樹脂フィルム又はシートの製造方法。
  8. 成形温度における粘性の比較は、ゼロせん断粘度が用いられることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の積層樹脂フィルム又はシートの製造方法。
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