JP4795131B2 - テオガリンを指標とした茶葉の鑑定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、長期保存時におけるフロックの発生が抑制され、かつ風味に優れた容器詰め茶飲料に適した原料茶葉の鑑定方法、及び容器詰め茶飲料用にブレンドされた茶葉、及び容器詰め茶飲料とその製造方法に関する。
近年、茶飲料の摂取形態として、従来から行われている茶葉を急須等で浸出させて飲用する方法以外に、市販の容器詰め茶飲料を利用する消費者が増えており、容器詰め茶飲料の携帯性を利用して様々な場で茶飲料が飲用されるようになってきた。
一般的に容器詰め茶飲料は加熱などの然るべき殺菌処理によって微生物的な安全性が高められているが、加熱処理された容器詰め茶飲料を長時間保存すると、次第にフロック(綿状浮遊物及び/又は沈殿物)が発生するという問題がある。特にリキャップ性などの手軽さと中身が見える安心感から、容器詰め茶飲料はペットボトルのような透明容器で流通されることが主流となってきている状況において、このフロック発生現象は形状や大きさから微生物による汚染と誤認されやすいなど、茶飲料の視覚的な商品価値を著しく低下させる原因となる。
フロックの本体については、分子量が2万以上の水溶性高分子多糖成分であるとの報告(非特許文献1)や、茶成分の一つであるストリクチニンが加熱によってエラグ酸に分解され、このエラグ酸がタンパク質等と結合することによって形成される物質であるとの報告(特許文献1)等があるが、ポリフェノール、カフェイン、有機酸、金属イオン等、他成分の関与も推定され、フロックの発生原因や構成成分等については未解明な部分も多い。
これまでに提案されている容器詰め茶飲料のフロック発生を抑制乃至防止する方法としては、特定の成分の添加や処理を行う手段として、フロック発生の原因物質と考えられている成分を酵素などにより分解する方法(例えば特許文献2)、フロックの発生を抑制する成分を添加する方法(特許文献3)、フロックの発生を誘発し限外濾過やケイ藻土濾過によって物理的に除去する方法(例えば特許文献4)などがあげられる。
一方で、容器詰め茶飲料の製造に使用される原料茶葉は一般的に、品質の安定化や味の均一性のために、風味を考慮しながら鑑定された多数の茶葉を適宜ブレンドし、工業的に再製加工をしたものが用いられているが、フロックの発生は茶葉中の成分に依存するものであるため、その成分含量に着目して茶飲料用原料茶葉を選定することによって容器詰め茶飲料中のフロックを抑制する手段も提案されている。例えば、茶飲料中のストリクチニン含量を調整する茶飲料の製造方法(特許文献1)、及び茶葉中のストリクチニン含量を指標とした原料茶葉の選定方法(特許文献5)などが開示されている。
特開2003−235452号公報 特開平8−228684号公報 特開2000−116327号公報 特開平6−269246公報 特開2003−235451号公報 竹尾忠一、ソフトドリンクス技術資料、1号、1993年、p.85
茶飲料におけるフロックの発生を抑制する方法に関しては、上記のような様々な方法が開示されている。しかし、特定の成分の添加、酵素反応等の処理、茶飲料中の成分調整等の方法では他成分添加による風味への影響が大きく、また工程が煩雑化することで、香味成分の損出又はオフフレーバーの発生による品質の低下や生産性への悪影響が避けられない。そもそもフロックの発生は原料茶葉の成分に依存する部分が大きいため、根本的な問題の解決を求めると、フロックの発生しにくい原料茶葉を使用する事が最も重要であり、そのような茶葉を鑑定する手段が強く求められている。
これまでにフロック防止を目的とした茶葉の鑑定技術としては、茶飲料中や茶葉中のストリクチニン含量を指標とする方法が開示されているが、ストリクチニンは熱水による抽出操作においても徐々に分解が進み、さらに加熱殺菌後にはほとんど全量が分解してしまう程、熱に対して極めて不安定な物質であるため、測定のタイミングは加熱殺菌処理前の状態に限られてしまう。特に緑茶飲料では抽出・充填・殺菌などの処理過程で香味が大きく変化するため、最終製品の状態、すなわち加熱殺菌処理を施した状態で風味評価と同時にフロック発生の危険度評価を行えることが容器詰め茶飲料用原料茶葉の鑑定において特に重要である。
以上のように、これまでに知られている技術では、生産性・作業性・風味に悪影響を与えることなく、簡便にフロック発生を抑制乃至防止させた容器詰め茶飲料の製造、および原料茶葉の鑑定ができなかった。
そこで本発明はこれら問題点を克服し、フロック発生の危険性が極めて少ない茶飲料用原料茶葉の提供を目的とした茶葉鑑定方法を提供するものであり、また、その鑑定手段を利用した茶葉の製造方法、及び茶飲料の製造方法を提供するものである。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、茶抽出液のタンニン濃度(A)に対するテオガリン濃度(B)の濃度比(B/A)を指標に用いた茶葉鑑定方法で選ばれる原料茶葉を用いることで、フロックの発生を長時間にわたって抑制乃至防止すると共に、風味の優れた容器詰め茶飲料を簡便に製造することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の容器詰め茶飲料用原料茶葉の鑑定方法は請求項1記載のとおり、茶抽出液中のタンニン濃度(A)に対するテオガリン濃度(B)の濃度比(B/A)を指標に用いる。
請求項記載の本発明の鑑定方法において、茶抽出液中のタンニン
濃度(A)に対するテオガリン濃度(B)の濃度比(B/A)が加熱殺菌前に0.1以下、及び/又は加熱殺菌後に0.04以下であるものを良品とする。
また、請求項記載の本発明は請求項1記載の鑑定方法において、茶抽出液が加熱殺菌前の状態であって、当該抽出液が緑茶抽出液の場合にはタンニン濃度(A1)に対するテオガリン濃度(B1)の濃度比(B1/A1)が0.06以下、ジャスミン茶抽出液の場合には(B1/A1)が0.1以下であるものを良品とする。
また、請求項記載の本発明は請求項1記載の鑑定方法において、茶抽出液が加熱殺菌後の状態であって、当該抽出液が緑茶抽出液の場合にはタンニン濃度(A2)に対するテオガリン濃度(B2)の濃度比(B2/A2)が0.02以下、ジャスミン茶抽出液の場合には(B2/A2)が0.04以下であるものを良品とする。
また、請求項記載の本発明は請求項1又は2記載の鑑定方法において、茶抽出液が茶葉1重量部を40〜98℃の水5〜200重量部に加え、攪拌しながら1〜60分間抽出することにより調製されるものであることを特徴とする。
また、請求項記載の本発明は請求項1又記載の鑑定方法において、茶抽出液が、茶葉1重量部を40〜98℃の水5〜200重量部に加え、攪拌しながら1〜60分間抽出した後、121℃で1〜30分(F=1〜30)相当の加熱殺菌を行うことにより調製されるものであることを特徴とする。
本発明の原料茶葉鑑定法によれば、フロック発生を長時間にわたって抑制乃至防止された容器詰め茶飲料用原料茶葉の提供が可能であり、特別な装置や工程を必要とすることなく、風味の良い容器詰め茶飲料を製造する事ができる。タンニン、及びテオガリン濃度は加熱殺菌工程前後のどちらの値でも採用することが可能であるため、作業上の制限がほとんどなく、簡便に鑑定を行うことが可能である。
テオガリンとフロック発生のメカニズムに関しては、はっきりと解明されてはいないが、テオガリンはフロックの核となる結合体生成において触媒的な働きをするために、その含有量が多いとフロックの発生が起こるものと推定される。なお、このテオガリンの含有量とフロック発生との関係はこれまでに何ら知られておらず、テオガリンを指標とした茶葉の鑑定方法は全く新規なものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において容器詰め茶飲料とは、金属缶やプラスチック容器、ペットボトル、ガラス瓶、紙容器等の密封容器に茶飲料を充填して製品化されたものを示す。中でも外観が商品価値に大きく影響を与えるペットボトルや透明プラスチック容器、ガラス瓶などの透明容器において特にフロックの抑制技術が強く求められている。
また、茶飲料とは、茶葉を原料として抽出、加工された飲料を意味する。ここで茶葉とは茶樹Camellia sinensis)の葉又は茎、或いはこれらを原料として製造された加工品を指し、例えば、緑茶(煎茶、玉露、茎茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶、番茶、ほうじ茶、釜炒り茶等)、ジャスミン茶等の花茶(緑茶にジャスミン、蓮、桂花、柚子、菊等の香りを着香させたもの)等の不発酵茶、ウーロン茶等の半発酵茶、紅茶等の発酵茶を挙げることができる。
本発明においては、特にフロックの発生が起こりやすい緑茶や花茶等の不発酵茶を対象の茶飲料とするのが好ましい。また、近年では、その手軽さや品質の安定性から茶飲料の製造に茶抽出物を用いるケースも多い。茶抽出物とは茶葉を水又は含水有機溶媒で抽出し、遠心分離や濾過などの固液分離手段で不溶物を除去した茶抽出液、或いはこれをエバポレーターや凍結乾燥機などにより濃縮液や乾燥物の形態にした茶葉可溶性成分の加工品であり、茶葉抽出液と成分的に何ら変わらないため、本発明の茶飲料原料用茶葉の概念に含まれる。茶飲料製造時における茶抽出物の添加方法としては、茶葉とブレンドして用いる、茶葉を抽出・濾過した茶抽出液に加える、などが挙げられるが、作業性や工程の都合に応じて適宜選択すればよく、どのような方法で添加しても構わない。
本発明の原料茶鑑定方法は、茶抽出液中のテオガリン含有量が多いとフロックが発生しやすいという知見に基づき、茶抽出液中のタンニン濃度に対するテオガリン濃度を指標としてフロックの発生しにくい茶葉を鑑定するものである。
本発明におけるテオガリンとはケミカルアブストラクツ登録番号(CAS登録番号)が17365−11−6の公知化合物で、比較的弱い抗酸化活性が確認されている以外には特に有用な機能は見いだされていない(例えば、C.Hong、他3名、J.Pharm.Pharmacol.、第47巻、1995年、p.138参照)。本化合物はタンニン成分の一種として茶葉中に含まれる微量成分であることが知られ、茶葉以外にもウラジロガシ(Quercus stenophylla)の樹皮(必要ならばH. Nishimura、他2名、Phytochemistry、第23巻、第11号、1984年、p.2621を参照)等に存在しており、これらの素材を原料として自体公知の方法で単離精製した標準物質を使用し、HPLC等の分析手段で定量分析することができる。
茶葉を抽出した際のテオガリン抽出濃度は、同一の抽出条件でも茶葉の形態や種類によって異なるため、タンニンの抽出濃度を基準としてテオガリン濃度を評価することで良好な結果が得られる。茶葉中のテオガリン含有量は中国産の花茶や日本産緑茶の1番茶、2番茶に多く、特にジャスミン茶などの花茶では緑茶と比較して2〜3倍量のテオガリンを含有しているため、テオガリン抽出濃度とフロック発生の挙動関係も緑茶と花茶で少し異なってくる。この、緑茶と花茶における差異は、産地土壌、茶葉品種、製茶方法などの違いによるものであると推察される。
また、本発明におけるタンニンとは茶中のポリフェノールを総称した成分であり、従来から用いられている公定法(日本食品分析センター編、「五訂 日本食品標準成分分析マニュアルの解説」、中央法規、2001年7月、p.252参照)を用いて定量することができる。なお、タンニンは茶飲料の呈味性における主要な成分であるため、一般的な茶飲料の製造においても茶成分濃度を調整するために本公定法が利用されている。
本発明における茶葉鑑定方法において、これらタンニンとテオガリンを測定するための茶抽出液の調製手段は、一定の抽出条件にて茶葉を抽出後、これを除去して得られるものであり、一定の抽出条件としては茶葉に対して5〜200倍量の40〜98℃に調整した水にて1〜60分間の攪拌抽出を行うのが良く、好ましくは茶葉に対して10〜100倍量の45〜95℃に調整した水にて2〜30分間の攪拌抽出を行うのが良く、さらに好ましくは茶葉に対して20〜50倍量の50〜90℃に調製した水にて3〜10分間の攪拌抽出を行うのが良く、これら範囲から適宜設定することが可能であるが、その具体例を挙げれば、茶葉1重量部を70℃の水30重量部中で攪拌しながら5分間抽出する条件を提示することができる。なお、茶抽出物を用いる場合は、すでに茶葉から内容成分が抽出されてある状態であるため、抽出温度や時間にかかわらず、適宜水又は熱水に溶解するだけで該茶抽出液の調製が可能である。
本発明の茶葉鑑定方法は、加熱殺菌を施していない茶抽出液中のタンニン含有濃度(A1)とテオガリン含有濃度(B1)の濃度比(B1/A1)が緑茶抽出液の場合は0.06以下、花茶抽出液の場合には0.1以下である茶葉を良品と判定する。タンニン含有濃度を一定にした場合、テオガリン含有濃度が少なくなるほどフロックは発生しにくくなるので、その値は緑茶葉に関しては0.04以下であるのがより好ましく、0.02以下であるのが特に好ましい。また、花茶葉に関しては0.09以下がであるのがより好ましく、0.08以下であるのが更に好ましく、0.06以下が殊更に好ましく、0.04以下であるのが特に好ましい。なお、テオガリンは茶に通常に含まれている呈味性成分であるので、その含有濃度が極端に低いと茶本来の風味バランスが損なわれてしまうため、その比はいずれの茶葉においても0.0001以上であるのが好ましい。
また、テオガリンは加熱殺菌工程後にも、加熱前調合液中の含有量に比例して残存するために、加熱試作後の風味確認時や実際に容器詰め茶飲料として製造された後にもタンニンに対する濃度比を指標としてフロック発生の可能性を評価することが可能である。
この場合にも茶抽出液の調製手段は、一定の茶葉抽出及び加熱殺菌条件を用いて行うのが良い。すなわち、前記した一定の抽出条件にて茶抽出液を調製後、通常用いられる加熱条件として例えば、121℃で1〜30分(F=1〜30)相当の条件で加熱殺菌を行えば良く、好ましくは121℃で3〜20分(F=3〜20)相当の条件で加熱殺菌を行えば良く、さらに好ましくは121℃で5〜15分(F=5〜15)相当の条件で加熱殺菌を行えば良く、これら範囲から適宜設定することが可能である。その具体例を挙げれば、茶葉1重量部を70℃の水30重量部中で攪拌しながら5分間抽出した抽出液を必要に応じて適宜希釈し、121℃で10分間加熱殺菌を行う条件を提示することができる。また、加熱前に希釈や調合などの工程を加えても何ら問題はない。
本発明の茶葉鑑定方法はこのようにして得られる加熱殺菌処理が行われた茶抽出液中のタンニン含有濃度(A2)とテオガリン含有濃度(B2)の濃度比(B2/A2)が緑茶葉において好ましくは0.02以下、より好ましくは0.015以下を良品として判定する。また花茶葉においては0.04以下であるのが好ましく、0.035以下であるのがより好ましく、0.03以下であるのが特に好ましい。加熱殺菌工程後の値を指標とすると、フロック発生の可能性とともに風味の評価も同時に行う事が出来るため効率が良く、加熱殺菌された抽出液を密封した市販茶飲料の形態においても評価を行う事ができる。
また、本発明の鑑定方法は、タンニン濃度に対するテオガリン濃度比が望ましい値でなかった茶葉でも、他の茶葉とブレンドし、望ましい値となるように調整するという、原料茶葉製造におけるブレンド工程の管理手段として利用することも可能である。通常、茶飲料用原料茶葉を製造する際には、風味を調節しながら複数の茶葉をブレンドし、品質の安定化や味の均一性を整えている。すなわち、風味のみならず、タンニン抽出濃度に対するテオガリン抽出濃度をブレンド時の鑑定の指標に加えて、フロックの発生が抑制乃至防止された茶飲料用原料茶葉を製造することができる。
本発明の鑑定方法によって選ばれた茶葉を原料として使用することを特徴とした容器詰め茶飲料の製造方法は、通常実施されているどのような方法を用いても構わない。なお、原料となる茶葉を予め抽出し、乾燥などの工程を経て茶抽出物という形にしてから用いても何ら問題はない。
容器詰め茶飲料の一般的な製造工程としては、まず、原料となる茶葉を20〜50倍重量の水にて抽出する。抽出時間及び温度は使用する茶葉の種類や、求める茶飲料の品質や呈味性(例えば低温で抽出すると旨みが強くなり高温で抽出すると渋味が強くなる)等によって適宜調整するが、通常は45〜95℃で3〜30分の抽出を行い、必要に応じて抽出操作中に撹拌を行う。
次いで茶殻等の不溶物を濾過や遠心分離等により除去することにより茶抽出液を得る。これに、水を加えて飲用に適した濃度に希釈し、必要に応じて酸化防止のために100〜2000ppmのアスコルビン酸又はその塩等を添加したり、100〜2000ppmの炭酸水素ナトリウム等を添加することでpHを5.0〜7.0に調整したりして、茶飲料調合液とする。
最後にこの茶飲料調合液を金属缶やプラスチック容器、ペットボトル、ガラス瓶、紙容器等の密封容器に充填して茶飲料として製品化する。これら工程中には必要に応じて殺菌工程が含まれていてもよい。また、この工程内のいずれの時点においても、そのタンニン濃度に対するテオガリン濃度を測定することで、フロック抑制の指標とする管理基準を設定する事が可能である。
容器詰め茶飲料の製造時には、主原料の茶葉以外に、副原料として玄米や各種植物の葉、茎、根等をブレンドしたものや、酸化防止剤、保存料、環状オリゴ糖、食物繊維、乳化剤、色素、香料、安定剤、pH調整剤、酸味料、甘味料、果汁、栄養強化剤等を単独又は組み合わせて使用しても構わない。
なお、本発明におけるフロック抑制乃至防止効果を補完又は増強のために、必要に応じて公知のフロック発生の抑制乃至防止方法、例えば、酵素処理により水溶性高分子多糖成分を分解する方法、原因物質や沈殿(フロック)を限外濾過やケイ藻土濾過によって物理的に取り除く方法やフロック抑制物質の添加などの方法を容器詰め茶飲料製造工程中に組み込んでも問題はない。すなわち、本発明の鑑定方法によって、タンニン抽出濃度に対するテオガリン抽出濃度が望ましい値でない茶葉を原料として用いた場合のみ上記フロック発生の抑制乃至防止方法を実行するなど公知の方法と組み合わせて使用することで、従来行われていた無駄な工程の省略が可能となる。
以下に試験例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施例では、茶抽出液中のテオガリンとタンニンの濃度を以下の方法により求めた。
≪テオガリン濃度の測定方法≫
装置 :アライアンスHPLC/PDAシステム(日本ウォーターズ)
カラム :Mightysil RP−18 GP、4.6mmφ×150mm(5μm)(関東化学)
移動相(A液):体積比でアセトニトリル:0.05%リン酸水=25:1000
移動相(B液):体積比でアセトニトリル:0.05%リン酸水:メタノール=10:400:200
グラジエント :注入3分後から25分後にA液100%からB液100%に達するリニアグラジエント
流速 :1ml/min
検出 :UV275nm
カラム温度 :40℃
≪タンニン濃度の測定方法≫
日本食品分析センター編、「五訂 日本食品標準成分分析マニュアルの解説」、中央法規、2001年7月、p.252に記載の公定法(酒石酸鉄試薬法)に従って求めた。
試験例1:
タンニン濃度を一定に調整した茶抽出液に含まれるテオガリン濃度と、フロック生成との関係を次の方法で調べた。
無作為に選択した計20検体の茶葉(日本産緑茶(煎茶)及び中国産ジャスミン茶各10検体)の各々100gを、70℃の蒸留水3000g中に加え、攪拌しながら5分間抽出した。攪拌は、茶葉投入直後、2分経過後、4分経過後にそれぞれ20回/15秒で行った。この抽出液を100メッシュのステンレスフィルターに通して茶葉を分離した後、濾紙(No.26、東洋濾紙(株)製)を用いて濾過し、2700gの茶抽出液を得た。この茶抽出液のタンニン濃度が、緑茶の場合は55mg/100ml、若しくはその2倍、4倍濃度となるように、ジャスミン茶の場合は50mg/100ml、若しくはその2倍、4倍濃度になるようにイオン交換水で希釈した後、L−アスコルビン酸と炭酸水素ナトリウムを希釈後の茶抽出液1000gあたり0.3gずつ加え、調合を行った。
この調合済み茶抽出液を約80℃に加熱した後、耐熱性ガラス容器に300gずつホットパック充填して密封し、レトルト殺菌処理(121℃、10分間)を行って容器詰め茶飲料とした。このようにして製造した容器詰め茶飲料を室温まで冷却後、55℃の恒温機中に保存し、フロックの発生を保存14日目まで経日的に目視観察した。
この観察において、保存5日以前にフロックが発生した場合を「不適」、保存5日後から14日以前にフロックが発生した場合を「適」、保存14日目の時点でもフロックの発生が見られなかった場合を「好適」と評価した。また、抽出液、容器詰め茶飲料の各段階においてタンニン濃度およびテオガリン濃度を測定した。測定はサンプル溶液又はその希釈液を0.45μmメンブランフィルター(DISMIC−13HP、東洋濾紙(株)製)で濾過した後、上記条件で行った。これらフロック発生確認と成分測定の結果を表1に示す。
試験例2:
試験例1でフロックの発生が認められた茶葉とフロックの認められなかった茶葉とを、当該茶葉抽出液のタンニン濃度に対するテオガリン濃度を指標として製造実施例1乃至3に記載のブレンド方法により、茶葉原料(R11、R12、J11)を作製した。これら茶葉原料を用いて試験例1と同様に容器詰め茶飲料を作製し、フロック確認試験を行った。これらフロック発生確認と成分測定の結果を表1に示す。
製造実施例1:
茶葉R1と茶葉R5と茶葉R7をそれぞれ等量ずつブレンドし、緑茶葉原料R11とした。
製造実施例2:
茶葉R2と茶葉R4と茶葉R8をそれぞれ等量ずつブレンドし、緑茶葉原料R12とした。
製造実施例3:
茶葉J1と茶葉J2と茶葉J6と茶葉J9をそれぞれ等量ずつブレンドし、ジャスミン茶葉原料J11とした。
試験例3:
試験例1でフロックの発生が認められた茶葉と市販の茶抽出物であるポリフェノンG(三井農林(株)製、成分組成:タンニン(A)=37.4%含有、テオガリン(B)=1.42%)とを、当該茶葉抽出液のタンニン濃度に対するテオガリン濃度を指標として製造実施例4から6に記載のブレンド方法により、茶葉原料(R13、R14、J12)を作製した。これら茶葉由来原料を用いて試験例1と同様に容器詰め茶飲料を作製し、フロック確認試験を行った。これらフロック発生確認と成分測定の結果を表1に示す。
製造実施例4:
茶葉R9の試験例1におけるタンニン含量とポリフェノンGのタンニン含量を参考に、各々からの抽出タンニン量が1:1となるように計算し、これら茶葉原料を重量比として茶葉R9:ポリフェノンG=7:1の割合で混合し、茶葉原料R13とした。
製造実施例5:
茶葉R3及びR10の試験例1におけるタンニン含量とポリフェノンGのタンニン含量を参考に、茶葉R3とR10の等量混合物とポリフェノンGからの抽出タンニン量が2:1となるように計算し、これら茶葉原料を重量比として茶葉R3:茶葉R10:ポリフェノンG=7:7:1の割合で混合し、茶葉原料R14とした。
製造実施例6:
茶葉J3、J4、及びJ10の試験例1におけるタンニン含量とポリフェノンGのタンニン含量を参考に、茶葉J3、J4、及びJ10の等量混合物とポリフェノンGからの抽出タンニン量が3:1となるように計算し、これら茶葉原料を重量比として茶葉J3:茶葉J4:茶葉J10:ポリフェノンG=7:7:7:1の割合で混合し、茶葉原料J12とした。
表1に示した結果のとおり、茶抽出液中のテオガリン含有濃度(B1)がフロックの発生の有無に関係することが明らかであり、さらに、タンニン濃度(A1)に対するテオガリン濃度(B1)との比率(B1/A1)は容器詰め茶飲料におけるフロック発生と非常に強い相関が認められ、緑茶では(B1/A1)=0.06以下、ジャスミン茶では(B1/A1)=0.10以下でフロックの発生が抑制乃至防止されたことから、前記比率を茶葉鑑定における良品の指標として利用することで、フロックの発生を未然に回避できることが確認された。茶抽出液中のテオガリン含有濃度は緑茶に比べて、ジャスミン茶では2〜3倍程度高い値を示しており、テオガリン濃度とタンニン濃度の比率によるフロック発生との関係においても異なる挙動を示していた。
また、加熱殺菌後の容器詰め茶飲料の状態においても、当該溶液中のタンニン濃度(A2)とテオガリン濃度(B2)との比率(B2/A2)が緑茶では0.02以下、ジャスミン茶では0.04以下を良品の指標とした茶葉鑑定方法でフロック発生の可能性を事前に判定することができ、これら鑑定方法が非常に有用な手段となることは明らかである。
さらに、試験例2及び3の結果に示したとおり、試験例1でタンニン濃度に対するテオガリン濃度が多く結果的にフロックが発生し、飲料原料用には「不適」と判断された茶葉でも、「適」又は「好適」と判断された茶葉や市販の茶抽出物などを用いて本発明の茶葉鑑定方法の判定基準値を満たすようにブレンドすることで、フロックの発生が抑制乃至防止された茶飲料用原料に調製可能であることが確認された。
また、本発明の茶葉鑑定方法によって選ばれた茶葉、又はブレンドによって抽出液中のタンニン濃度に対するテオガリン濃度を鑑定の基準を満たすように調合された茶葉を使用して調製された容器詰め茶飲料は、常温保存で6ヶ月間に相当する55℃で5日間保存した場合でもフロックの発生が抑制乃至防止されており、極めて保存性に優れたものであることが確認された。
本発明の茶飲料用原料茶葉の鑑定方法は、長期保存時におけるフロックが抑制され、かつ風味に優れた容器詰め茶飲料用原料用茶葉を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (5)

  1. 茶抽出液中のタンニン濃度(A)に対するテオガリン濃度(B)の濃度比(B/A)が加熱殺菌前に0.1以下、及び/又は加熱殺菌後に0.04以下であるものを良品とする容器詰め茶飲料用原料茶葉の鑑定方法。
  2. 茶抽出液が加熱殺菌前の状態であって、当該抽出液が緑茶抽出液の場合にはタンニン濃度(A1)に対するテオガリン濃度(B1)の濃度比(B1/A1)が0.06以下、ジャスミン茶抽出液の場合には(B1/A1)が0.1以下であるものを良品とする請求項1記載の鑑定方法。
  3. 茶抽出液が加熱殺菌後の状態であって、当該抽出液が緑茶抽出液の場合にはタンニン濃度(A2)に対するテオガリン濃度(B2)の濃度比(B2/A2)が0.02以下、ジャスミン茶抽出液の場合には(B2/A2)が0.04以下であるものを良品とする請求項1記載の鑑定方法。
  4. 茶抽出液が、茶葉1重量部を40〜98℃の水5〜200重量部に加え、攪拌しながら1〜60分間抽出することにより調製されるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の鑑定方法。
  5. 茶抽出液が、茶葉1重量部を40〜98℃の水5〜200重量部に加え、攪拌しながら1〜60分間抽出した後、121℃・1〜30分(F=1〜30)の加熱殺菌を行うことにより調製されるものであることを特徴とする請求項1又は3記載の鑑定方法。
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