JP2004321194A - 茶飲料用原料 - Google Patents

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正巳 笹目
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和則 岡野谷
Shuhei Kuribayashi
修平 栗林
Kenji Shimaoka
謙次 島岡
Yoko Ueno
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Abstract

【課題】 長期保存しても二次オリを発生しない容器詰め茶飲料を製造するのに適した茶飲料用原料を提供する。
【解決手段】 茶葉に対して所定割合・所定pHの沸騰イオン交換水で所定時間抽出し、冷却後イオン交換水を加えて所定量とし、この抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定し、この測定値から求めた茶葉中のストリクチニン含有濃度が所定数値以下であることを特徴とする容器詰め茶飲料用原料を提供する。この原料を用いれば、長期保存しても二次オリを発生しない容器詰め茶飲料を提供できる。

Description

本発明は、長期保存してもオリを発生しない茶飲料を製造するのに適した茶飲料用原料に関する。
近頃、缶やプラスチック容器等に密封充填してなる茶飲料が次々に製品化されているが、このような茶飲料に用いる原料茶の選定は、従来、茶葉を抽出して得られた抽出液の官能検査及び近赤外分光光度計による品質評価に基づいて選択するのが一般的であった。
ところで、茶飲料は保存中にフロック状、浮遊物状或いは白濁状の懸濁・沈殿物、すなわち所謂「オリ」が発生するという課題を抱えており、このようなオリが発生すると、特に透明容器詰め茶飲料の場合には視覚的に商品価値を失うことにもなる。
一概に「オリ」と言っても、飲料製造直後から析出し始める「一次オリ」と、飲料製造後保存中に経時的に発生する「二次オリ」とに分けることができる。このうちの「一次オリ」については、カフェインとタンニンやタンパク質などとが結合して生成することが既に明らかとされ、その防止方法についても茶抽出液を遠心分離した後に珪藻土濾過や膜濾過にかけることで確実に防止できることが確かめられている。
ところが、「二次オリ」の発生メカニズムに関しては様々な見解があり、確立した見解は未だ存在していない。主要な見解として例えば次のようなものが知られていた。
すなわち、「緑茶を抽出すると、当初は抽出液中に高濃度のフラボノールを酸化していない状態で含む。このフラボノール(中でもカテキン成分)は抽出液中のカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛及び鉄などの金属イオン及び溶存酸素によって次第に酸化され、高分子ポリフェノールとなる。このような酸化ポリフェノールが経時的に金属イオンの触媒作用によってカフェイン、タンパク質、ペクチン及び多糖類などと結合して複合体を形成し、この複合体の形成に伴って緑茶は透明薄緑色から茶色に変化し、次第に懸濁を生じ始め、やがて目に見えるフロック状の二次オリを形成する。」などの見解が知られていた。
また、二次オリの発生防止を目的として従来提案された「茶飲料の製造方法」は、大きく下記a)〜d)の4つに分類することができた。
a)限外濾過、微細濾過、珪藻土濾過などの濾過によってオリの原因物質を除去する方法、b)その際、濾過前にアスコルビン酸や重曹などの添加、或いは急冷によってオリの原因物質を積極的に析出させ、その後濾過する方法、c)化学薬剤や酵素試薬を添加して不溶性複合体を可溶化或いは安定化させる方法、d)イオン交換処理によって茶抽出液中の金属イオンを吸着除去する方法。
a)限外濾過、微細濾過、珪藻土濾過などの濾過によってオリの原因物質を除去する方法としては、例えば、茶抽出液を液温5〜15℃に調製し、限外濾過膜(分子量1〜10万)を用いてティークリームを除去する茶抽出液の処理方法(特許文献1:特開昭63−36745号)や、緑茶又は生鮮乃至乾燥茶葉を抽出して得た水溶性茶成分を限外濾過法により分画し、分子量約1万以上の高分子成分をほぼ除去することにより清澄緑茶飲料を製造する方法(特許文献2:特開平4−45744号)などが開示されている。
b)オリの原因物質を積極的に析出させて濾過する方法としては、例えば、緑茶を抽出した抽出液にアスコルビン酸を加えて酸性にした後、急冷した上で遠心分離し、次いで珪藻土濾過を行って清澄化する方法(特許文献3:特公平7−97965号)、茶を温水抽出し、得られた抽出液を冷却した後タンニン酸を添加静置し、次いで遠心分離等によって微細な茶粒子を除去し、その後珪藻土濾過により清澄化させる方法(特許文献4:特開平6−269246号)、茶葉を抽出した原液にアスコルビン酸ナトリウムを添加し、さらに精密濾過膜を用いるクロスフロー方式で茶飲料を製造する方法(特許文献5:特開平11−56241号)、緑茶の水溶性茶成分にキトサンを添加し、高分子ポリフェノール類を吸着させ、吸着させたキトサンと残余のキトサンを珪藻土により吸着回収することにより沈殿物の晶出を無くす方法(特許文献6:特開平6−311847号)などが開示されている。
c)化学薬剤や酵素試薬を添加して不溶性複合体を可溶化或いは安定化させる方法としては、例えば、緑茶の温水抽出液を遠心分離又は濾布濾過し、更にヘミセルラーゼ活性を有する酵素を添加処理する工程を組合わせて緑茶飲料の二次沈殿の発生を有効に抑制する方法(特許文献7:特開平8−228684号)、緑茶抽出液にα−アミラーゼを添加処理することで飲料におけるフロックの発生を抑制する方法(特許文献8:特開2001−45973号)などが開示されているほか、特許文献9:米国特許第4,501,261号(Jongeling)なども参考になる。
d)イオン交換処理によって茶抽出液中の金属イオンを吸着除去する方法としては、例えば、茶葉の温水又は熱水抽出液を、予めカリウムイオンを結合させたスルホン酸基を有する陽イオン交換樹脂により陽イオン交換処理することを特徴とする茶の製造方法(特許文献10:特許第3152416号)などが開示されている。
特開昭63−36745号公報 特開平4−45744号公報 特公平7−97965号公報 特開平6−269246号公報 特開平11−56241号公報 特開平6−311847号公報 特開平8−228684号公報 特開2001−45973号公報 米国特許第4,501,261号 特許第3152416号
従来提案されていた茶飲料の製造方法のうち、主要なものを実際に試験したところ、いずれもそれなりの効果を発揮したものの、多くの方法は、実施例に示された原料茶葉とは異なる茶葉(産地や摘採時期)を使用したり、或いは香味とのバランスの中で飲料の濃度を実施例よりも高くしたりすると「二次オリ」を生じることがあった。
また、製造した茶飲料が二次オリを発生するか否かを確かめるには、従来、製造した茶飲料を室温或いは加温条件下で長期間(例えば6ヶ月)保存し、その間、二次オリの発生を継続して観察する必要があった。このため、仮に二次オリの発生が認められると、原料の選定や製造条件の設定等に立ち戻って再度試験を行わなければならず、多くの労力と時間が必要であった。しかも、同種の茶葉であっても、産地や摘採時期等が異なると二次オリが発生したり、しなかったりすることがあり、二次オリが発生しない安定した品質の茶飲料を製造するためには度重なる試験と厳格な製造管理とが必要であった。
そこで本発明は、二次オリの原因を究明すると共に二次オリと原料茶との関係についても研究を進め、その結果得られた新たな知見に基づき新たな原料茶の選定方法を提供せんとするものである。
本発明者は、研究の結果、1)茶抽出液又は茶調合液中の「ストリクチニン」が加熱殺菌によって「エラグ酸」に分解され、この「エラグ酸」が「タンパク質」等と結合して二次オリを形成すること。更に、2)原料茶の品種、産地、摘採時期、摘採方法、栽培方法などが異なれば茶葉中のストリクチニン含有濃度が異なり、原料茶のストリクチニン含有濃度と二次オリとの間には密接な相関があること。などの様々な知見を得、かかる知見に基づいて本発明を想到した。
「ストリクチニン」とは、下記化学式で示される物質(1-O-galloyl-4,6-O -(S)-hexahydroxydiphenoyl-β-D-glucose)であって、茶から抽出されるタンニン、詳しくはエラジタンニン(ellagitannins)の一種である(「Casuariin,Stachyurin and Strictinin, new Ellagitannins from Casuarina Stricta and Stachyurus Praecox」、Chem.Pharm.Bull.30(2)766-769(1982))。なお、ストリクチニンは、抗アレルギー作用成分としても注目されている茶抽出成分であり(中日新聞、2001年7月8日掲載)、ストリクチニンの抽出・精製方法については、茶葉を熱水抽出し、得られた抽出物をアセトン及び水で分別抽出し、そのアセトン相を液体クロマトグラフィー等で分取して得る方法(「Casuariin,Stachyurin and Strictinin, new Ellagitannins from Casuarina Stricta and Stachyurus Praecox」、Chem.Pharm.Bull.30(2)766-769(1982)。)や、茶葉を熱水抽出し、得られた抽出物を酢酸エチル及び水で分別抽出し、その水相を液体クロマトグラフィー等で分取して得る方法(「Tannins of Casuarina andStachyurus Species. Part1. Structures of Pendunculagin,Casuarictin Strictinin, ,Casuarinin,Casuariin,and Stachyurin」、J.CHEM. SOC. PERKIN TRNS.I No.8 1765-1772(1983))などが知られていた。
本発明が提案する茶飲料用原料の選定方法は、茶葉中のストリクチニン含有濃度を指標として原料茶を選択するという方法である。すなわち、茶飲料用原料を選定する段階において、茶葉中のストリクチニン含有濃度を測定し、当該ストリクチニン含有濃度が所定値を超えないことを基準として原料茶を選択する方法である。
上述のように、従来は、官能検査及び近赤外分光光度計による品質評価に基づいて選択した原料茶から実際に茶飲料を試作し、それを長期保存して継続観察しなければ、茶飲料が二次オリを発生するか否かを確かめることができなかった。しかも、同種の茶葉であっても二次オリが発生したり、しなかったりすることがあったため、二次オリを発生しない茶飲料を安定して製造することは困難であった。これに対し、本発明によれば、原料茶のストリクチニン含有濃度を測定し、当該ストリクチニン含有濃度を指標として原料茶を選定するだけで、二次オリの発生を予想することができ、更には、二次オリを生じない原料茶を選定することができる。
なお、本発明において「茶飲料用原料」又は「原料茶」とは、茶飲料を製造するための原料としての茶(葉や茎を含む)の意であって、生茶葉、荒茶、仕上茶のいずれも包含する意である。また、本発明で「二次オリ」とは、微粉の沈殿を含まず、フロック状(綿状)の懸濁・沈殿物を意図しており、「一次オリ」とは区別されるべきである。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施形態について説明する。
(本発明が対象とする原料茶)
本発明が選定の対象とする「茶」は、茶樹(学名:Camellia sinensis )から摘採した葉や茎であればその品種、産地、摘採時期、摘採方法、栽培方法などを限らず、どのような茶種も包含する。生茶葉等(葉や茎を含む)を原料茶とすることも可能である。また、これらの生茶葉等を蒸すか或いは炒るかなどの手段で酵素活性を停止させる荒茶加工を施した荒茶であれば、煎茶、釜炒り茶、かぶせ茶、玉露、てん茶、抹茶、番茶、焙じ茶、蒸製玉緑茶、釜炒製玉緑茶等のいずれの種類も原料茶として用いることができる。これらの不発酵茶を二種類以上組合わせてもよいし、香料を入れて作製してもよい。加えて、ジャスミン茶などの弱発酵茶も対象とすることができる。なお、ジャスミン茶と言っても、緑茶に人工香料を入れて作製するものは不発酵茶に分類するのが好ましい。但し、烏龍茶などの半発酵茶、紅茶などの発酵茶並びにプーアル茶などの後発酵茶は含まない。烏龍茶や紅茶で発生するクリームダウンは、緑茶などで発生する不可逆性のフロック状のオリ(すなわち二次オリ)とは異なる原因によるものである。また、仕上茶としては、上記の荒茶に現在公知の仕上加工を施したものであればいずれも原料茶とすることができる。
なお、茶葉の品種、産地、摘採時期、摘採方法、栽培方法などが異なれば茶葉中のストリクチニン含有濃度が異なること、同品種の茶(Camellia sinensis)であっても茶期、熟度が増すにつれ、言い換えれば茶葉繊維量が増すにつれてストリクチニン含有濃度は減少する傾向があることを本発明者は確かめている。
(茶葉のストリクチニン含有濃度の測定法)
ストリクチニンはタンニンの一種であるから、茶葉のストリクチニン含有濃度を測定するには、茶のタンニン定量法或いはカテキン定量法における公定分析法(農林水産省野菜・茶業試験場「茶の分析法」茶業研究報告 第71号(1990))に従って測定するのが好ましい。ところが、本発明者が種々の試験をした結果、上記の公定分析法において定められた測定用試料溶液調製法に従って茶を熱水抽出するよりも、酸性熱水を用いて茶を抽出した方が茶葉からストリクチニンを多量かつ容易に抽出することができ、しかも、酸性熱水抽出によって得られた抽出液のストリクチニン含有濃度の方が二次オリ発生との相関性がより一層高いことが判明した。そこで、本発明では、茶葉のストリクチニン含有濃度の測定方法として、公定分析法で定められた測定用試料溶液調製法に基づく方法、すなわち茶葉を熱水で抽出し、得られた抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定する「熱水抽出法」と、前記熱水抽出法における熱水抽出を酸性熱水抽出に置き換えた方法、すなわち茶葉を酸性熱水で抽出し、得られた抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定する「酸性熱水抽出法」とを提案する。
熱水抽出法では、茶葉を熱水、例えば約60〜100℃、好ましく70〜100℃の熱水で約5〜60分間、好ましくは10〜30分間抽出し、冷却後濾過し、この抽出液から茶のタンニン定量法(比色定量法)或いはカテキン定量法における公定分析法(HPLC法)(農林水産省野菜・茶業試験場「茶の分析法」茶業研究報告 第71号p52-55(1990))の測定用試料溶液を調製し、ストリクチニンを測定するのが好ましい。なお熱水に代えて、親水性有機溶媒、含水親水性有機溶媒で抽出することも可能である。他方、酸性熱水抽出法では、茶葉を酸性熱水、例えばpH約4.5以下、約60〜100℃、好ましく70〜100℃の酸性熱水で、約5〜60分間好ましくは10〜30分間抽出し、冷却後濾過し、この抽出液から茶のタンニン定量法(比色定量法)或いはカテキン定量法における公定分析法(HPLC法)(農林水産省野菜・茶業試験場「茶の分析法」茶業研究報告 第71号p52-55(1990))の測定用試料溶液を調製し、ストリクチニンを測定するのが好ましい。なお、酸性熱水に代えて、親水性有機溶媒、含水親水性有機溶媒を酸性にして抽出することも可能である。
具体的には、例えば、茶(生茶葉、荒茶、仕上茶)をミルなどで粉砕し、得られた茶葉(1.0mm目を通過させたもの)を100mlメスフラスコに秤量する。これにリン酸などの酸を添加してpH7以下、好ましくはpH4.5以下に調製した約60〜100℃、好ましくは70〜100℃の酸性熱水で約5〜60分間、必要に応じて攪拌しながら抽出する。そして、得られた抽出液を室温まで冷却後、イオン交換水或いは前記リン酸添加イオン交換水を加えて全量を100mlに定量し、これをフィルターで濾過し、得られた濾液を測定用試料溶液とするのが好ましい。
(原料茶選定の指標)
二次オリが発生しない可能性の高い原料茶を選定するためには、測定した茶葉中ストリクチニン含有濃度が所定の範囲に入るか否かを基準に選定すればよいが、この際、熱水抽出法によって測定したストリクチニン含有濃度か、酸性熱水抽出法によって測定したストリクチニン含有濃度か、有機溶媒並びに含水有機溶媒抽出法によって測定したストリクチニン含有濃度か、或いは有機溶媒並びに含水有機溶媒酸性抽出法によって測定したストリクチニン含有濃度かによってその基準を変更するのが好ましい。
すなわち、熱水抽出法によって得られた抽出液のストリクチニン含有濃度を指標とする場合、緑茶などの不発酵茶においては、ストリクチニン含有濃度が0.10〜0.14%以下の範囲の茶を原料茶として選択すれば二次オリが発生する可能性を低くすることができ、中でも特に0.10%以下の範囲の茶を選択すれば二次オリ発生の可能性を極めて低くすることができる。ジャスミン茶などの弱発酵茶においては、ストリクチニン含有濃度が0.33〜0.49%以下の範囲の茶を選択すれば二次オリ発生の可能性を低くすることができ、中でも特に0.33%以下の範囲の茶を選択すれば二次オリ発生の可能性を極めて低くすることができる。
他方、酸性熱水抽出法によって得られた抽出液のストリクチニン含有濃度を指標とする場合は、緑茶などの不発酵茶においては、ストリクチニン含有濃度が0.37〜0.43%以下の範囲の茶を原料茶として選択すれば二次オリが発生する可能性は低くすることができ、中でも特に0.37%以下の範囲の茶を選択すれば二次オリ発生の可能性を極めて低くすることができる。ジャスミン茶などの弱発酵茶においては、ストリクチニン含有濃度が0.61〜0.90%以下の範囲の茶を選択すれば二次オリ発生の可能性を低くすることができ、中でも特に0.61%以下の範囲の茶を選択すれば二次オリ発生の可能性を極めて低くすることができる。
(茶飲料の製造方法)
以下、上記の如く選定した茶を用いて、二次オリを発生しない茶飲料を製造するための方法の一例について説明する。なお、ここでは緑茶飲料の製造方法について説明するが、その他の不発酵茶、或いはジャスミン茶などの弱発酵茶の場合も、通常行われている製造方法に供することによって二次オリを発生しない茶飲料を製造することができる。
上記の如く選定した茶は、現在行われている茶飲料の製造方法、一例を挙げれば、原料茶葉を抽出する抽出工程、抽出液を濾過する濾過工程、抽出液の濃度及びpHを調製する調合工程、調合液を加熱殺菌する殺菌工程を備えた茶飲料の製造方法に供することにより二次オリを生じない茶飲料を製造することができる。この際、加熱殺菌前の茶抽出液又は茶調合液のストリクチニン含有量を、約6ppm以下、特に5ppm以下とするように製造管理するのが好ましい。加熱殺菌前の茶抽出液又は茶調合液のストリクチニン含有量が約5〜6ppm以下であれば二次オリを発生しないことが確かめられているからである。また、加熱殺菌前の茶抽出液又は茶調合液中の茶固形分に対するストリクチニン含有量を約0.2〜0.5%以下、特に0.2〜0.4%以下とするように管理してもよい。但し、本発明の茶飲料の製造方法をこの例に限定するものではない。以下、各工程について詳しく説明する。
「茶の抽出」は、例えば、常法に従ってニーダーと呼ばれる抽出装置を用いて、原料茶葉に対して20〜50倍量、0〜100℃の抽出水で約1〜20分間、必要に応じて1回〜数回攪拌して、常圧で抽出を行えばよい。但し、抽出方法及び抽出条件等を特に限定するものではなく、例えば加圧抽出を行ってもよい。抽出の際に用いる抽出水としては、硬水、軟水、イオン交換水、天然水、アスコルビン酸含有水溶液及びpH調製水等を例示することができる。この際、抽出によって得られる抽出液中のストリクチニン含有量は抽出水のpHによって左右されるため、抽出水のpHを酸性領域、中でもpH4.5以下にすると、抽出液中のストリクチニン含有量が多くなる。よって、逆に抽出液のpHを高めることによって、抽出液中のストリクチニン含有量を低減させることができる。例えば、加熱殺菌工程前の茶調合液のストリクチニン含有量を測定した結果、ストリクチニン含有量が所定値(約5〜6ppm)を超える場合には、抽出水のpHを5以上、特に6以上に設定することによりストリクチニン抽出量を有効に抑えることができる。但し、弱酸性領域或いは中性領域での抽出は単に抽出液中のストリクチニン含有濃度を低下させる制御手段の一つとして開示するものであり、本発明における茶飲料の製造方法において弱酸性領域或いは中性領域で抽出することを好ましいとするものではない。また、抽出水のpHを高めるとカテキンの変質が問題となってくるため、pH6.5〜7程度を上限値とするのが好ましい。抽出温度すなわち抽出する温水の温度も抽出液中のストリクチニン含有量を左右し得るが、抽出温度は一般的に約45〜100℃、特に60〜90℃の温水で抽出するのが好ましい。
抽出によって得られた抽出液は、必要に応じて5〜40℃程度に冷却する。同時に又はその前後に、必要に応じて、抽出液にアスコルビン酸やアスコルビン酸ナトリウムなどを加えて酸性(pH4〜5)に調製してもよい。抽出液を冷却或いは酸性調製することによって抽出成分の酸化を防ぐことができると共に、一次オリ原因成分を沈殿させて後工程の遠心分離の効率を高めることができる。
「濾過工程」は、例えば、茶葉や大きな微粉などの抽出残渣を除去する粗濾過、並びに、一次オリの原因物質を除去する濾過を行うのが好ましい。但し、これらの粗濾過及び一次オリ原因物質除去濾過を製造工程中のどこに挿入するかは任意である。粗濾過は、ネル、ステンレスフィルター、ストレーナーその他抽出残渣を除去するために現在採用されている濾過方法を任意に採用することができる。一次オリの原因物質を除去する濾過方法としては、遠心分離に続いて珪藻土濾過或いは適当な膜濾過を行うなどの方法がある。ちなみに、遠心分離は、例えば5000〜10000rpmの回転数で行えばよく、遠心分離するに当たっては上記の如く予め抽出液又は調合液を5〜40℃程度に冷却するのが好ましい。なお、珪藻土濾過を行う場合には必ずしも遠心分離を挿入する必要はないが、前工程に遠心分離を挿入することにより珪藻土濾過の負担軽減、例えば透過流量の増加により濾過時間を短縮することができる。膜濾過としては、微細濾過、精密濾過、限外濾過、逆浸透膜濾過、電気透析、生物機能性膜などの膜分離を挙げることができ、上記珪藻土濾過などの濾過助剤を用いた濾過と組合わせて行うようにしてもよい。上記遠心分離、珪藻土濾過及び膜濾過の方法及び条件設定などは任意に調整可能である。なお、遠心分離、珪藻土濾過及び膜濾過の方法及び条件設定を如何に変更させると、ストリクチニン含有量がどのように変化するかまでは明らかになっていないが、遠心分離、珪藻土濾過及び膜濾過の方法及び条件設定を様々に変化させてストリクチニン含有量を測定し、この測定値を指標として遠心分離、珪藻土濾過及び膜濾過の濾過方法の決定及び条件設定などの製造管理を行うのが好ましい。
「調合工程」は、通常の茶飲料の製造方法と同様、水(硬水、軟水、イオン交換水、天然水その他)、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、重曹、糖類、デキストリン、香料、乳化剤、安定剤、或いはその他の呈味原料などのいずれか或いはこれらのうち二種以上の組合わせを添加し、主にpH調製、濃度調製、味の調整を行うようにすればよい。二次オリとの関係で言えば、濃度(Brix値)を低下させると、加熱殺菌によってストリクチニンが分解して生じる「エラグ酸」と結合する相手成分(タンパク質など)の濃度を低下させることができるから、二次オリの発生を防ぐことができる。よって、例えば加熱殺菌工程前の茶調合液のストリクチニン含有量を測定した結果、茶調合液のストリクチニン含有量が所定値(約5〜6ppm)を超えている場合は、茶調合液の濃度(Brix値)を低くすることも製造管理における対処法の選択肢の一つである。但し、茶飲料の香味を考慮すると、茶調合液の濃度(Brix値)は約0.1〜0.4、特に0.2〜0.3に設定するのが好ましい。
「加熱殺菌工程」は、缶飲料であれば、上記調合工程で得られた調合液を必要に応じて再加熱した後、調合液を充填し、加熱殺菌(例えば、適宜加圧下(1.2mmHgなど)の下、121℃で7分間レトルト殺菌する。)を行い、プラスチックボトル飲料の場合にはUHT殺菌(調合液を約120〜150℃で1〜数十秒保持する。)を行うようにすればよい。加熱殺菌の方法及び条件設定を如何に変更させるとストリクチニン含有量がどのように変化するかまでは明らかになっていないが、少なくとも、現在行われているレトルト殺菌やUHT殺菌などの加熱殺菌によって調合液中のストリクチニンはエラグ酸に分解され、そのエラグ酸が二次オリの核となることが以下の試験結果から明らかである。
試験1(沈殿形成試験)
市販の緑茶(仕上茶:伊藤園社製「おーいお茶」高地初摘み1500)20gを70℃の蒸留水(pH5.9)800mlで3.5分間抽出し、遠心分離(7000rpm、10分)により不溶性画分を除去し、その上清をポリスチレン樹脂(商品名:DIAION HP-20(三菱化学社製))を充填したカラムに通して「HP-20非吸着画分」を得た。次いで、蒸留水で当該カラムを洗浄後、80%メタノール水溶液で溶出し、濃縮乾固して「HP-20吸着80%メタノール画分」を得た。
上記で得られた各画分について次のように沈殿形成試験を行った。「HP-20非吸着画分」は、得られた「HP-20非吸着画分」Bx0.4、200ml、「HP-20吸着80%メタノール画分」は、得られた「HP-20吸着80%メタノール画分」0.5g、また、「HP-20非吸着画分+HP-20吸着80%メタノール画分」は、「HP-20非吸着画分」Bx0.4、200mlに「HP-20吸着80%メタノール画分」0.5gを加えて、それぞれアスコルビン酸、重曹及びイオン交換水を用いてアスコルビン酸500ppm、500ml、pH6.0に調製し、121℃、7分間の加熱殺菌後、37℃で保管して観察した。上記観察の結果を下記表1に示す。
「HP-20非吸着画分+HP-20吸着80%メタノール画分」のみに二次オリ(フロック状の沈殿)の発生が認められた。このことから、「HP-20非吸着画分」「HP-20吸着80%メタノール画分」のそれぞれに二次オリの原因となる物質が少なくとも一成分ずつ含まれているものと考えることができた。
試験2(オリの成分分析試験)
本試験の作業手順の概略を図1に示す。市販の緑茶(仕上茶:伊藤園社製「おーいお茶」高地初摘み1500)20gを70℃の蒸留水(pH5.9)800mlで3.5分間抽出し、遠心分離(7000rpm、10分)により不溶性画分を除去し、その上清をポリスチレン樹脂(商品名:DIAION HP-20(三菱化学社製))を充填したカラムに通し、次いで、蒸留水で当該カラムを洗浄後、20%、40%、60%、80%、100%メタノール水溶液で段階的に溶出させた。
得られた各画分を、試験1と同様、「HP-20非吸着画分」(Brix0.4)に添加して沈殿形成試験を行ったところ、「HP-20吸着20%メタノール画分」及び「HP-20吸着40%メタノール画分」に二次オリ(フロック状の沈殿)の生成が確認された。特に「HP-20吸着20%メタノール画分」での生成量は多かった。
そこで、「HP-20吸着20%メタノール画分」を濃縮乾固後、ODS(:逆相系樹脂(商品名:コスモシール75C18OPN(ナカライテスク社製))を充填したカラムに通し、次いで、蒸留水で当該カラムを洗浄後、10%、20%、30%メタノール水溶液で段階的に溶出させた。
得られた各画分について、HP-20の分画物と同様の沈殿形成試験を行ったところ、「ODS吸着10%メタノール画分」の沈殿生成量が多かったため、この「ODS吸着10%メタノール画分」を更に逆相系カラム(Wakosil-II5C18HG Prep)を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC:LC-908 Recycling Preparative HPLC(JAPAN ANALYTICAL INDUSTRY CO.LTD社製)で分取し、メタノール:水:酢酸=22:78:0.1からなる溶媒で得られた6つのピークのそれぞれについて更に同様の沈殿形成試験を行った。
その結果、そのうちの「ピーク3」に沈殿形成が認められたため、「ピーク3」をLC−MS及びNMRで同定したところ、ストリクチニンであることが分かった。なお、「HP-20吸着40%メタノール画分」についても上記同様試験したところ、やはりストリクチニンが含まれていた。また、この画分中のストリクチニン以外の成分は沈殿形成に関与していないことも分かった。
試験3(ストリクチニンの飲料加工特性)
70℃、800mlのイオン交換水(pH5.9)に市販の緑茶(仕上茶:伊藤園社製「おーいお茶」高地初摘み1500)20gを添加し、攪拌した後1分毎に攪拌しながら3.5分間抽出した。その後、メッシュ(150メッシュ)で粗濾過し、室温まで冷却し、ネル(50μm)により濾過した。得られた抽出液にアスコルビン酸0.4gを添加し、7000rpm、10分遠心分離後、その上清を微細濾過(アドバンテック社製1μmMF膜)し、濾液にアスコルビン酸0.6gを更に加え、イオン交換水と重曹とを用いてBrix0.3、pH6.0に調製して「加熱殺菌前調合液」を得た。この「加熱殺菌前調合液」を97℃まで加熱した後、缶に充填し、急冷後121℃、7分間のレトルト殺菌を行い、その後冷却して「加熱殺菌後調合液」を得た。得られた「加熱殺菌前調合液」及び「加熱殺菌後調合液」を攪拌して0.45μmフィルターで処理した後、下記条件(HPLC条件・表2)の下で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にてストリクチニン濃度を測定した。
(HPLC条件)
装置:日立D−7000アドバンストHPLC、D−7000型アドバンストHPLCシステムマネージャーカラム:Wakosil−II5C18HG φ4.6×(30+250)mmカラム温度:40℃流速:0.6ml/min検出:UV280移動相A:15%MetOH(0.1%リン酸)
移動相B:45%MetOH(0.1%リン酸)
サンプルは5μLインジェクションし、19min付近に現れるピークを、試験2で抽出・精製したストリクチニンを標品として絶対検量線法により定量した。結果を下記表3に示す。
この結果から、ストリクチニンは加熱殺菌によって分解又は沈殿したものと考えることができた。また、茶飲料の製造工程で一般的に行われている加熱殺菌によって飲料中のストリクチニンはほぼ完全に分解するため(UHT殺菌の場合には若干分解されないものがあった。)、通常市販されている茶飲料にはストリクチニンはほとんど含まれないことが分かった。
試験4(ストリクチニンの加熱分解試験)
精製ストリクチニン5mgとアスコルビン酸250mgとをイオン交換水に溶かし、イオン交換水と重曹とを用いてpH6.0、500mlに調製し、この調製液を121℃、7分間のレトルト殺菌に供した。そして、「加熱殺菌前調製液」及び「加熱殺菌後調製液」のそれぞれについて、試験3と同様に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にかけたところ40分付近にピークが現れた。このピークをLC−MS及びNMRで同定したところ、エラグ酸であることが分かった。結果を図2に示す。この結果、ストリクチニンをレトルト殺菌すると、エラグ酸を生成するという結果を得ることができた。
また、精製ストリクチニン5mgを試験1で得た「HP-20非吸着画分」(Brix0.4)200mlに添加し、イオン交換水と重曹とを用いてpH6.0、500mlに調製した後、この調製液を121℃、7分間のレトルト殺菌に供し、上記同様、「加熱殺菌前調製液」及び「加熱殺菌後調製液」のそれぞれについてHPLCでストリクチニン及びエラグ酸を測定した。この結果を図3に示す。ところが、この場合には「加熱殺菌後調製液」中にエラグ酸はほとんど検出されなかった。これより、茶飲料を加熱殺菌すると、飲料中のストリクチニンが分解してエラグ酸を生成し、このエラグ酸が「HP-20非吸着画分」に含まれる成分と結合して沈殿すなわち二次オリを形成するものと考えることができた。
試験5(抽出時pHの比較試験)
酸性水溶液又は塩基性水溶液で茶を抽出した場合のストリクチニン抽出量を比較した。
70℃、800mlのイオン交換水(pH5.9)、酸性水溶液又は塩基性水溶液を用意し、これに市販の緑茶(仕上茶:伊藤園社製「おーいお茶」高地初摘み1500)20gを添加し、攪拌した後1分毎に攪拌しながら3.5分間抽出した。その後、メッシュ(150メッシュ)で粗濾過し、室温まで冷却し、ネル(50μm)により濾過した。得られた塩基性抽出液及びイオン交換水抽出液にアスコルビン酸0.5gを加え、酸性抽出液は無添加のまま7000rpm、10分の遠心分離にかけ、その上清を微細濾過(アドバンテック社製1μmMF膜)し、濾液にアスコルビン酸0.5gを加え、更にイオン交換水を用いて最終液量2000mlに調製して調合液を得、当該調合液のストリクチニン濃度を試験3と同様にHPLCで定量した(表4)。
なお、上記酸性水溶液は、イオン交換水(pH5.9)800mlにアスコルビン酸0.5gを加えてpH3.4に調製し、塩基性水溶液は、イオン交換水(pH5.9)800mlに重曹0.5gを加えてpH8.5に調製した。
この結果、酸性抽出するとストリクチニン抽出量が多くなることが分かった。
試験6(酸性抽出でのストリクチニン抽出量の比較)
イオン交換水(pH5.9)800mlにアスコルビン酸0.5gを添加してpH3.4とし、90℃、70℃、50℃、30℃の各温度で10分間抽出し、試験5の酸性水溶液と同様に調製した調合液を得、当該調合液のストリクチニン濃度を試験3と同様にHPLCで定量した(表5)。
この結果、70℃以上でストリクチニンの抽出量が多いことが分かった。
試験7(抽出時間の比較)
イオン交換水(pH5.9)800mlにアスコルビン酸0.5gを添加してpH3.4、抽出時間を3分、5分又は20分間とし、試験5の酸性水溶液と同様に調製した調合液を得、当該調合液のストリクチニン濃度を試験3と同様にHPLCで定量した(表6)。
試験6に示した70℃、10分の抽出と、試験7に示した70℃、20分での抽出は、ストリクチニン濃度の比較で差は見られなかった。従って、試験5から試験7よりストリクチニン抽出量を多くするには70℃以上、pH4.5以下の酸性水溶液で5分以上抽出するのが好ましいと考えられる。
試験8(エラグ酸添加試験)
試験1で得た「HP-20非吸着画分」にエラグ酸を添加して沈殿形成を確認した。
試験1で得た「HP-20非吸着画分」(Brix0.4)200mlに市販エラグ酸(シグマ社製)2.1mg及びアスコルビン酸250mgを添加し、イオン交換水と重曹とを用いてpH6.0、500mlに調製し、この調製液を121℃、7分間のレトルト殺菌に供し、得られた「エラグ酸+HP-20非吸着画分」溶液を37℃で保管し経時変化を観察した。また、市販エラグ酸(シグマ社製)2.1mg及びアスコルビン酸250mgをイオン交換水に添加し、イオン交換水と重曹とを用いてpH6.0、500mlに調製し、この調製液を121℃、7分間のレトルト殺菌に供し、得られた「エラグ酸のみ」溶液を上記同様に観察した。この結果を下記表7に示す。
上記の試験結果を総合して考察すると、茶抽出液中のストリクチニンは加熱殺菌によって分解されてエラグ酸を生成し、このエラグ酸が「HP-20非吸着画分」に含まれる成分と結合することにより茶飲料でフロック状の沈殿物すなわち二次オリを生成することが解明された。
試験9(「HP-20非吸着画分」中の沈殿生成に関与する成分の分析)
茶飲料で生成したフロック状の沈殿物(オリ)を塩酸−メタノール処理し、当該沈殿物に含まれるエラグ酸を溶解させて当該沈殿物の成分分析を行った。
試験1の方法で製造した茶飲料(「HP-20非吸着画分+HP-20吸着80%メタノール画分」)を5日間、37℃にて保管して沈殿物を生成させ、MSfilter(0.45μm)を用いて当該沈殿物を回収した。次いで当該filterをメタノールで洗浄後、遠心分離にかけて沈殿物を回収し、更に1%塩酸−メタノールで洗浄後、再び遠心分離にかけ風乾した後、SDS−PAGE用サンプルとした。
SDS−PAGEで沈殿物に含まれる成分を分析した結果、当該沈殿物中にはタンパク質が多く含まれることが判明した。また、当該沈殿物中の糖質分析を行ったところ、糖質はほとんど検出されなかった。
試験10(アミノ酸、タンパク質を用いたモデル試験)
試験管にエラグ酸1mg、下記表8に示す各アミノ酸標品(協和発酵社製)及び牛血清アルビミン(シグマ社製)をそれぞれ表8に示す添加量にて投入し、イオン交換水を加えて10mlにした。その後、121℃、15分の加熱殺菌を行い、室温にて保管して観察した。また、コントロール(エラグ酸1mgにイオン交換水を加えて10ml溶解したもの)も同様に加熱殺菌及び保管して観察した。
各アミノ酸標品は、室温にて18日間保管するとフロック状の沈殿が観察された。加熱殺菌前の牛血清アルビミン添加溶液はフロック状の沈殿を生成することはなかったが、加熱殺菌した当該溶液にはフロック状の沈殿の生成が見られた。以上の結果から、エラグ酸と結合してフロック状の沈殿(二次オリ)を形成する物質は、アミノ酸、ペプチド及びタンパク質であり、これらの成分が加熱処理或いは長期保存によって変性するためフロック状の沈殿を形成するものと考えることができた。
試験11(茶中ストリクチニン濃度とオリ形成の相関性1)
14種類の茶葉(静岡産荒茶)のそれぞれについてストリクチニン含有濃度を試験3と同様にHPLCで測定した。
原料茶葉中のストリクチニン濃度を測定するために、茶のタンニン定量における公定分析法の測定用試料溶液調製法(農林水産省野菜・茶業試験場「茶の分析法」茶業研究報告 第71号p52(1990))で採用されている「熱水抽出法」によって測定用試料溶液を調製する一方、当該熱水抽出法を酸性熱水抽出に変更した「酸性熱水抽出法(本発明独自の方法)」によっても測定用試料溶液を調製した。
熱水抽出法では、緑茶のミル粉砕物0.5gを100mlメスフラスコに秤量し、これを、沸騰イオン交換水約80ml(pH5.9)で10分間、3分毎に攪拌しながら抽出して「熱水抽出液」を得た。
他方、酸性熱水抽出法では、緑茶のミル粉砕物0.5gを100mlメスフラスコに秤量し、この緑茶粉砕物を沸騰イオン交換水に0.1%リン酸を添加した水溶液約80ml(pH2.0)で10分間、3分毎に攪拌しながら抽出して「酸性抽出液」を得た。
そして、「熱水抽出液」「酸性抽出液」をそれぞれ冷却し、「熱水抽出液」にはイオン交換水(pH5.9)を加え、「酸性抽出液」には前記リン酸添加水溶液を加え、それぞれ全量を100mlとし、これをフィルター(アドバンテック社製No.2フィルター使用)で濾過した後、試験3と同様にHPLCでストリクチニン濃度を測定した。結果は下記表9に示す。
また、上記の各茶葉(静岡産荒茶)20gを、それぞれ70℃、800mlのイオン交換水(pH5.9)に添加し、攪拌した後1分毎に攪拌しながら3.5分間抽出を行い、得られた抽出液をメッシュ(150メッシュ)で濾過し、室温まで急冷した後ネル濾過(50μm)した。この抽出液にアスコルビン酸0.4gを添加し、これを7000rpmで10分間遠心分離し、上清を微細濾過(アドバンテック社製1μmMF膜)し、アスコルビン酸を加えてイオン交換水と重曹とによりアスコルビン酸500ppm、pH6.0、Brix0.1(茶固形量換算0.03)〜0.3(茶固形量換算0.23)に調製し、この調合液中のストリクチニン濃度を試験3と同様にHPLCで測定した。そして更に、オリ観察用に上記調合液を97℃まで加熱して耐熱広口ビンに充填した後、急冷し、121℃、7分の条件でレトルト殺菌を行い、冷却後に37℃で保管し、経時変化を観察した。結果は下記表9〜表11、図4及び図5に示した。
なお、表9中の茶固形量中のストリクチニン固形量比とは、調合液中の全茶固形分に対するストリクチニンの含有割合(%)を示した値である。表10は、表9のデータを熱水抽出による茶葉中ストリクチニン濃度が高い順に並べ替えた表であり、表11は、表9のデータを酸性抽出による茶葉中ストリクチニン濃度が高い順に並べ替えた表である。図4は、横軸:熱水抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中ストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上に二次オリ発生の有無をプロットしたグラフである。図5は、横軸:酸性抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中ストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上に二次オリ発生の有無をプロットした図である。
茶のタンニン定量の公定法で採用されている熱水抽出法ではストリクチニンの抽出量が少なかったが、酸性熱水抽出法によればストリクチニンの抽出量を有効に増加させることができた。しかも、図4及び図5を見ると明らかなように、酸性熱水抽出法による方が二次オリ発生との相関がより一層大きいことが判明した。このような点からすると、原料茶葉中のストリクチニン含有濃度の測定には、酸性熱水抽出法、好ましくはpH2〜4、70〜100℃で行う酸性熱水抽出法を採用するのが好ましいと考えることができる。
表10及び図4を見ると、熱水抽出法によって測定した茶中ストリクチニン含有濃度が0.14%以下であれば二次オリをほとんど発生せず、更に茶中ストリクチニン含有濃度が0.10%以下になると二次オリを全く生じないことが分かった。表11及び図5より、酸性抽出法によって測定した茶中ストリクチニン含有濃度が0.43%以下であれば二次オリをほとんど発生せず、更に茶中ストリクチニン含有濃度が0.37%以下になると二次オリを全く生じないことが分かった。
表11より、調合液中のストリクチニン含有量が6ppm以下、より確実には5ppm以下であれば二次オリが発生しないことが判明した。茶固形分に対するストリクチニン含有量比という観点から考察すると、緑茶飲料の場合、調合液濃度(Brix)約0.2(茶固形量換算0.13)〜0.3(茶固形量換算0.23)が一般的であるから、茶抽出液又は茶調合液中の茶固形分に対するストリクチニン含有量が約0.2〜0.5%、特に約0.2〜0.4%以下となるように管理すれば二次オリの発生を無くすことができる。詳しく言えば、調合液の茶固形分濃度(Brix)によって指標とする茶固形分に対するストリクチニン含有量の上限値を調整するのが好ましく、茶抽出液又は茶調合液の茶固形量換算濃度(Brix)が0.23の場合には0.27%、0.18の場合には0.34%、0.13の場合には0.48%を茶固形分に対するストリクチニン含有量比の上限とするのが好ましい。
試験12(茶中ストリクチニン濃度とオリ形成の相関性2)
13種類の中国産釜炒り茶(ジャスミン茶)それぞれについて、ストリクチニン含有濃度を試験3と同様にHPLCで測定し、各茶葉毎に各段階でのストリクチニン濃度を観察結果と共に下記表12に示した。
また、上記13種類の各茶葉(中国産釜炒り茶葉(ジャスミン茶))40gを、それぞれ80℃、1000mlのイオン交換水(pH5.9)に添加し、攪拌した後1分毎に攪拌しながら3.5分間抽出を行い、得られた抽出液をメッシュ(150メッシュ)で粗濾過し、室温まで急冷した後ネル濾過(50μm)した。これを7000rpmで10分間遠心分離し、上清を微細濾過(アドバンテック社製1μmMF膜)し、アスコルビン酸を加えてイオン交換水と重曹とによりアスコルビン酸500ppm、pH6.0、Brix0.1(茶固形量換算0.03)〜0.3(茶固形量換算0.23)に調製し、この調合液中のストリクチニン濃度を試験3と同様にHPLCで測定した。そして更に、オリ観察用に調合液を97℃まで加熱して耐熱広口ビンに充填した後、急冷し、121℃、7分の条件でレトルト殺菌を行い、冷却後に37℃で保管し、経時変化を観察した。結果は下記表12〜14、図6及び図7に示した。
なお、表12中の茶固形量中のストリクチニン固形量比とは、調合液中の全茶固形分に対するストリクチニンの含有割合(%)を示した値である。表13は、表12のデータを熱水抽出による茶葉中ストリクチニン濃度が高い順に並べ替えた表であり、表14は、表12のデータを酸性抽出による茶葉中ストリクチニン濃度が高い順に並べ替えた表である。図6は、横軸:熱水抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中ストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上にオリ発生の有無をプロットしたグラフである。図7は、横軸:酸性抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中ストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上にオリ発生の有無をプロットした図である。
この結果、ジャスミン茶の場合も、茶のタンニン定量の公定法で採用されている熱水抽出法ではストリクチニンの抽出量が少なかったが、酸性熱水抽出法によればストリクチニンの抽出量を有効に増加させることができた。しかも、酸性熱水抽出法による方が二次オリ発生との相関がより一層大きいことが判明した。このような点からすると、ジャスミン茶の場合においても、原料茶葉中のストリクチニン含有濃度の測定は酸性熱水抽出法、例えばpH約4.5以下、約60〜100℃、約5〜60分間、好ましくはpH2.0〜4.0、70〜100℃の酸性熱水で、10〜30分間抽出を行う酸性熱水抽出法を採用するのが好ましいと考えることができる。
表13及び図6を見ると、熱水抽出法によって測定した茶中ストリクチニン含有濃度が0.49%以下であれば二次オリをほとんど発生せず、更に茶中ストリクチニン含有濃度が0.33%以下になると二次オリを全く生じないことが分かった。表14及び図7より、酸性抽出法によって測定した茶中ストリクチニン含有濃度が0.90%以下であれば二次オリをほとんど発生せず、更に茶中ストリクチニン含有濃度が0.61%以下になると二次オリを全く生じないことが分かった。
表14より、調合液中のストリクチニン含有量が14ppm以下、より確実には13ppm以下であれば二次オリが発生しないことが判明した。茶固形分に対するストリクチニン含有量比という観点から考察すると、ジャスミン茶飲料の場合、調合液濃度(Brix)約0.2(茶固形量換算0.13)〜0.3(茶固形量換算0.23)が一般的であるから、茶抽出液又は茶調合液中の茶固形分に対するストリクチニン含有量が約0.5〜1.1%、特に約0.6〜0.8%以下となるように管理すれば二次オリの発生を無くすことができる。詳しく言えば、調合液の茶固形分濃度(Brix)によって指標とする茶固形分に対するストリクチニン含有量の上限値を調整するのが好ましい。茶抽出液又は茶調合液の茶固形量換算濃度(Brix)が0.23の場合には0.62%、0.18の場合には0.80%、0.13の場合には1.11%を茶固形分に対するストリクチニン含有量比の上限とするのが好ましい。
試験2(オリの成分分析試験)の作業手順の概略を示した図である。 試験4(ストリクチニンの加熱分解試験)において、精製ストリクチニン溶液をレトルト殺菌に供し、「加熱殺菌前調製液」及び「加熱殺菌後調製液」のストリクチニン含有量及びエラグ酸含有量をHPLCで測定した結果を示すグラフである。 試験4(ストリクチニンの加熱分解試験)において、試験1で得た「HP−20非吸着画分」に精製ストリクチニンを添加した調整液をレトルト殺菌に供し、、「加熱殺菌前調製液」及び「加熱殺菌後調製液」のストリクチニン含有量及びエラグ酸含有量をHPLCで測定した結果を示すグラフである。 試験11(茶葉中ストリクチニン濃度とオリ形成の相関性1)において、横軸:熱水抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中のストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上にオリ発生の有無をプロットしたグラフである。 試験11において、横軸:酸性抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中のストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上にオリ発生の有無をプロットしたグラフである。 試験12(茶葉中ストリクチニン濃度とオリ形成の相関性2)において、横軸:熱水抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中のストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上にオリ発生の有無をプロットしたグラフである。 試験12において、横軸:酸性抽出による茶葉中ストリクチニン濃度(重量%)、縦軸:Brix0.3(茶固形量換算0.23)に調製した場合の調合液中のストリクチニン濃度(ppm)からなる座標上にオリ発生の有無をプロットしたグラフである。

Claims (4)

  1. 茶葉0.5gに対して80mLの割合のpH5.9の沸騰イオン交換水で10分間抽出し、冷却後イオン交換水(pH5.9)を加えて全量100mLとし、この抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定し、この測定値から求めた茶葉中のストリクチニン含有濃度が0.14重量%以下であることを特徴とする容器詰め不発酵茶飲料用原料。
  2. 茶葉0.5gに対して80mLの割合のpH5.9の沸騰イオン交換水で10分間抽出し、冷却後イオン交換水(pH5.9)を加えて全量100mLとし、この抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定し、この測定値から求めた茶葉中のストリクチニン含有濃度が0.49重量%以下であることを特徴とする容器詰め弱発酵茶飲料用原料。
  3. 茶葉0.5gに対して80mLの割合のpH2.0の沸騰イオン交換水で10分間抽出し、冷却後イオン交換水(pH2.0)を加えて全量100mLとし、この抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定し、この測定値から求めた茶葉中のストリクチニン含有濃度が0.43重量%以下であることを特徴とする容器詰め不発酵茶飲料用原料。
  4. 茶葉0.5gに対して80mLの割合のpH2.0の沸騰イオン交換水で10分間抽出し、冷却後イオン交換水(pH2.0)を加えて全量100mLとし、この抽出液中のストリクチニン含有濃度を測定し、この測定値から求めた茶葉中のストリクチニン含有濃度が0.90重量%以下であることを特徴とする容器詰め弱発酵茶飲料用原料。




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