JP4794914B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させ、該セパレータに電解質として導電性高分子を、含浸・重合させる電解コンデンサにかかり、特にはフィブリル化アクリル繊維を含有させたセパレータを用いることによって、該セパレータの緻密性を高め、セパレータの厚さを減少させても必要な強度を維持してショート不良率を改善するとともに、耐電圧や生産性を高めた電解コンデンサに関するものである。
一般に電解コンデンサ、具体的には巻回型アルミ電解コンデンサは、陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間にセパレータを介在させて巻付け形成してコンデンサ素子を作成し、このコンデンサ素子を液状の電解液中に浸漬して電解質を含浸させ、封口して製作している。上記電解液としては、通常エチレングリコール(EG)、ジメチルホルムアミド(DMF)又はγ−ブチロラクトン(GBL)等を溶媒とし、これらの溶媒に硼酸やアジピン酸アンモニウム、マレイン酸水素アンモニウム等の溶質を溶解したものを用いてコンデンサ素子の両端から浸透させて製造している。
近年、デジタル化された業務用及び民生用の各種電子機器は動作周波数の高速化が飛躍的に進み、電子機器全体としての省電力化も強く求められている現状にある。そこでこれらの電子機器を構成する部品である電解コンデンサにも、動作周波数の高速化及び省電力化のために、インピーダンス特性,特に等価直列抵抗(以下ESRと略称する)の低いものが求められている。
しかしながら、前記した電解液を電解質に使用した電解コンデンサでは、高周波域でESRの低減を十分にはかることが困難である。これは電解液そのものの比抵抗を低くすることができないためである。そのため、より比抵抗の小さい電解質として、二酸化マンガンやTCNQ錯体を使用した電解コンデンサが開発されている。
更に近時はポリピロールやポリチオフェン等の導電性を有する導電性高分子を電解質に使用した電解コンデンサが開発されている。これらの導電性高分子の比抵抗は、二酸化マンガンやTCNQ錯体の比抵抗よりも小さく、電解コンデンサ自体のESRが良好なものを製作することが可能であるため注目を集めている。なお、導電性高分子とは導電性を有して電解コンデンサの電解質として利用することができる高分子を指している。
従来、このような導電性高分子を電解質に使用した電解コンデンサは、主にパソコン用途などのデジタル家電の10WV以下の低電圧に使用されてきたが、近年更なる用途展開として例えば車載用途等にも用いられるようになっており、車載用途では高温で25WVの高耐電圧が要求されている。ハイブリットカーや電気自動車等の車の電化が進む中で今後も車載用途の電解コンデンサの耐電圧はますます高くなることが予測される。
一方で近年ハンダ中の鉛が環境に悪影響を及ぼすことから、鉛フリーハンダの導入が進められている。これに伴ってハンダリフロー温度が従来の180℃から260℃程度まで上がっており、必然的に電子機器に使用される各種電子部品の耐熱性を今まで以上に高くすることが必須の要件となっている。
しかしながら、電解質として導電性高分子を使用して電解コンデンサ、特には巻回型の導電性高分子アルミ電解コンデンサを製造しようとした場合、従来の電解質として電解液を使用するアルミ電解コンデンサにおいて用いられているセルロースを原料とするセパレータをそのまま使用することができないという問題がある。これはセパレータ中のセルロースが導電性高分子の重合溶液の含浸、あるいは導電性高分子の重合を阻害するためである。
このようなセルロースの影響を抑制するため、巻回したコンデンサ素子を熱処理し、セパレータを炭化して使用する試みが行われている。しかしながらコンデンサ素子中のセパレータを炭化することは工程が複雑になり、使用する部材に耐熱性、耐酸化性が要求される上、炭化により素子の形状が崩れたり、加熱によるストレスからコンデンサのLC(漏れ電流)が増大する弊害があるため、改善が求められている。
そこで、セルロース繊維の代わりにガラス繊維を用いたセパレータを使用することも提案されているが、ガラス繊維紙は厚みを薄くすることが困難であり、そのためコンデンサ素子が大きくなったり巻回が難しくなるという問題が生じる。
また、セパレータの原材料として化学繊維を用いたセパレータを使用することも提案されており、ビニロン繊維をセパレータに使用した電解コンデンサ(特許文献1)やポリエステル繊維をセパレータに使用した固体電解コンデンサ(特許文献2)、アクリル繊維をセパレータに使用した巻回型電解コンデンサ(特許文献3)が提供されている。これらの特許文献1,2,3に記載されたセパレータによれば上記のような問題は解決することができる。
なお、アクリル繊維については、近年、易フィブリル化アクリル繊維,熱接着性バインダー繊維としてアクリロニトリルを含んだ共重合体あるいはアクリロニトリル単独重合体のポリアクリロニトリル系重合体からなる繊維が提供されている(特許文献4,特許文献5参照)。
特許第3319501号公報 特開2001−155967号公報 特開2001−332451号公報 特開2000−73229号公報 特開2002−69744号公報
このように高周波域でのESRの低減を実現するためには、比抵抗の小さい導電性高分子を電解質として使用することが有効な手段であり、その開発が試みられているが、従来のセルロースを原料とするセパレータでは導電性高分子を含浸・重合させるためコンデンサ素子を熱処理した後に炭化して使用することが必要不可欠であって、そのために生産性が悪く、実用性に欠けている。更に、炭化によってセルロース繊維が細り、セパレータが粗になりショート不良や耐電圧向上に問題がある。
一方、前記ビニロン繊維を使用した固体電解コンデンサ(特許文献1)は、面実装型電解コンデンサに使用した際に製品が膨張する問題が発生する。前記ポリエステル繊維を使用した固体電解コンデンサ(特許文献2)は、近年ハンダリフロー温度が260℃程度まで上昇してきており、融点が260℃のポリエステルでは耐熱性の面での問題がある。
表1はビニロン繊維(特許文献1)とポリエステル繊維(特許文献2)及びアクリル繊維(特許文献3)の引張伸度(JIS L 1015 7.7.1)・分解温度・融点及び耐酸性について5%沸騰硫酸中での強度保持率をまとめた表である。
表1に示すように、ビニロン繊維は分解温度が240℃と耐熱性が低く、耐酸性についても48時間後には強度保持率が47.3%となり、120時間後には測定不能となるように耐酸性の問題がある。即ち、ビニロン繊維は240℃以上の温度での空気中で水分子の脱離現象が起こり、ガスを発生して高分子の主鎖が切断、分離して熱分解する。従ってハンダリフロー後にケースが膨張する問題がある。また、ポリエステル繊維も融点が260℃と耐熱性が低く、耐酸性についても120時間後には強度保持率が77.8%に劣化してしまい、酸性度の高い重合液でのセパレータを構成する繊維としては耐酸性が不足して使用は不向きである。
これに対して、アクリル繊維は融点を持たない耐熱性繊維であって、その分解温度は300℃であり、260℃のハンダリフロー温度に耐える耐熱性を保持しているとともに、一つ一つの繊維の引張伸度も10〜14%の低伸度で、かつ、耐酸性においても168時間経過後の強度保持率が95.0%と優れており、ポリエステル繊維で問題のあったセパレータの伸びによる生産性の低下や260℃のハンダリフローでの使用も可能となる。
しかしながら、アクリル繊維は繊維自体が剛直で繊維径の大きな繊維であるため、細繊度化に限界があり、セパレータを製作した場合に粗になりやすく、セパレータを緻密化することが困難である。このためショート不良が発生してコンデンサの耐電圧を上げることが困難であるという課題がある。
また、アクリル繊維とバインダーとしてのポバール(ポリビニルアルコール)を使用した巻回型電解コンデンサ(特許文献3)は、バインダーとしてポバールを使用しているため、十分な強度のセパレータを得るためには、少なくとも30重量%以上のポバールを配合することが必要であるが、ポバールを30重量%以上配合すると逆に耐熱性やコンデンサの静電容量に悪影響を及ぼす欠点が生じてしまう。
一方、化学繊維を使用したセパレータの伸度(電気絶縁紙試験法:JIS C2111)は巻回時の生産性に大きな影響があり、伸度が大きいと巻回時にセパレータが伸びて素子の大きさにばらつきが発生する。巻回性能に優れる天然セルロース繊維100%から構成されるセパレータと比較調査した結果、天然セルロースセパレータの伸度が1%以下であるのに対して、ビニロン繊維を使用したセパレータ(ビニロン繊維70重量%,バインダー:ポリビニルアルコール30重量%)が8.5%、ポリエステル繊維を使用したセパレータ(ポリエステル繊維40重量%,バインダー:実延伸ポリエステル繊維60重量%)が8.9%と伸度が大きい。一方、アクリル繊維を使用したセパレータ(アクリル繊維70重量%,バインダー:ポリビニルアルコール30重量%)は伸度4.5%であり、天然セルロース繊維100%から構成されるセパレータには及ばないが他の化学繊維を使用したセパレータより低伸度を実現できる。生産性を考慮するとセパレータは低伸度、少なくとも5%以下が好ましい。
そこで本発明は従来の電解コンデンサが有している各種の課題を解消して、フィブリル化アクリル繊維を含有したセパレータを用いることによって、該セパレータの緻密性を高め、セパレータの厚さを減少させても必要な強度を維持してショート不良率を改善するとともに耐電圧や生産性を高めた電解コンデンサを得ることを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させ、該セパレータに電解質として導電性高分子を、含浸・重合させる電解コンデンサにおいて、前記セパレータとして、CSFの値を300ml以下まで叩解したフィブリル化アクリル繊維を30重量%〜90重量%含有させたセパレータを用いた電解コンデンサを基本として提供する。
また、フィブリル化アクリル繊維は製紙用パルプのふるい分け試験において、第2そう残が13%未満である構成を提供する。
そして、フィブリル化アクリル繊維に、融点又は熱分解温度が265℃以上の耐熱性樹脂からなる繊維を配合した構成、具体的には耐熱性樹脂からなる繊維として、ホモアクリル,芳香族ポリアミド,半芳香族ポリアミド,フェノール・ホルムアルデヒド,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリアリレート(全芳香族ポリエステル),ポリフェニレンサルファイド(PPS),パラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリエーテルイミド(PEI),ポリ‐p‐フェニレンベンズスチアゾール(PBZT),ポリベンゾイミダール(PBI),ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はこれらの誘導体のうち、一種又は複数の繊維を使用した構成を提供する。
更に、セパレータに、バインダーとして湿熱融着樹脂を含有させた構成、湿熱融着樹脂の含有率を30重量%以下とした構成、湿熱融着樹脂としてポリビニルアルコールを用いた構成、セパレータの伸度が5%以下である構成、電解質としての導電性高分子として、ポリピロール,ポリチオフェン,ポリアニリン又はこれらの誘導体の少なくとも1種類を使用した構成を提供する。
本発明によって得られた電解コンデンサによれば、CSFの値を300ml以下まで叩解したフィブリル化アクリル繊維を30重量%〜90重量%含有させたセパレータを用いることにより、セパレータを緻密化して気密度を高め、セパレータの厚さを減少させても必要な強度を維持してショート不良率を改善するとともに、高温下で25WVの高耐電圧が可能になり、同一サイズでも容量をアップしてESRを改善した電解コンデンサを得ることができる。
しかもセパレータが導電性高分子の重合溶液の含浸と重合を阻害することがなく、電解質の保持性、ハンダリフロー後の高周波特性が優れており、更にセパレータ自体の強度が大きく低伸度で巻回性と耐熱性に優れ、鉛フリーハンダを導入したことによってハンダリフロー温度が高くなっても耐熱性及び特性上の問題が生じないので、従来のハンダに用いられている鉛による環境への悪影響をなくすとともに面実装品に使用した場合でも他の電子部品と同等のリフローが可能となって電子工業分野での汎用性が高くなるという効果が得られる。
また、本発明で使用したセパレータ自体は密度が高く、強度も大であるため、低伸度で巻回性にも優れており、酸性度の高い導電性高分子重合液での使用が可能でESR特性を改良するとともに生産性を高めた電解コンデンサを提供することができる。
以下本発明にかかる電解コンデンサの最良の実施形態を説明する。本発明者等は種々の検討を重ねた結果、アクリル繊維をフィブリル化して得られるフィブリル化アクリル繊維をセパレータに含有させることで、これまで困難であったセパレータの緻密性を高め、セパレータの厚さを減少させても必要な強度を維持してショート不良率を改善するとともに耐電圧が高められ、同一サイズのコンデンサの容量をアップするとともにESRの改善が可能になるという知見を得た。そこで、本発明は陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させ、該セパレータに電解質として導電性高分子を、含浸・重合させる電解コンデンサにおいて、前記セパレータとして、CSFの値を300ml以下まで叩解したフィブリル化アクリル繊維を30重量%〜90重量%含有させたセパレータを用いた電解コンデンサを基本としている。これにより、260℃のハンダリフロー温度に耐えるフィブリル化アクリル繊維の耐熱性を前提として、厚さ30μm〜50μm,密度0.33g/cm〜0.56g/cmの範囲内において、4秒/100ml以上の気密度と、10.8N/15mm以上の引張強度を実現したセパレータを使用した電解コンデンサを提供する。
アクリル繊維とは、通常アクリロニトリルが85%以上からなる合成繊維をいうが、本発明では耐熱性,耐薬品性の観点からアクリロニトリルが90%以上のものを使用することが適当であり、更にはアクリロニトリルが96%以上のものが好ましい。
アクリル繊維のアクリロニトリル以外の共重合成分としては、アクリル酸,メタクリル酸,クロトン酸,イソクロトン酸,イタコン酸,マレイン酸,メサコン酸,シトラコン酸及びこれらの水溶性塩(アルカリ金属塩,アンモニュウム塩),アリルアルコール,メタアリルアルコール,オキシプロピオンアクリロニトリル,メタアクリロニトリル,α−メチレングルタロニトリル,イソプロペニルアセテート,アクリルアミド,ジメチルマミノエチルメタアクリレート,ビニルピリジン,ビニルヒドリン,アクリル酸メチル,メタアクリル酸メチル,酢酸ビニル,アクリルクロライド,メタアリルスルホン酸ナトリウム,p−スチレンスルホン酸ナトリウム,p−スチレンスルホン酸カリウム等の周知のエチレン系不飽和化合物を挙げることができる。
アクリル繊維にはバインダー機能を有する繊維と、有しない繊維があり、バインダー機能を有する繊維を使用することが、別途バインダーを配合する必要がないため好ましい。即ち、フィブリル化アクリル繊維は主体繊維であるとともに、バインダー繊維としても機能するものである。
そして、このフィブリル化アクリル繊維に融点又は熱分解温度が265℃以上の耐熱性樹脂からなる繊維、具体的にはホモアクリル,芳香族ポリアミド,半芳香族ポリアミド,フェノール・ホルムアルデヒド,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリアリレート(全芳香族ポリエステル),ポリフェニレンサルファイド(PPS),パラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリエーテルイミド(PEI),ポリ‐p‐フェニレンベンズスチアゾール(PBZT),ポリベンゾイミダール(PBI),ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はこれらの誘導体のうち、一種又は複数の繊維を配合する。
これらの耐熱性樹脂を配合するのは、フィブリル化アクリル繊維のみを原料として抄紙した場合は、こしがなくセパレータには適さないため、耐熱性樹脂によってセパレータとしての骨格を形成してフィブリル化アクリル繊維を繋ぎ留めるため、又抄紙時のフィブリル化アクリル繊維の熱収縮を吸収するためでもある。
図1は、フィブリル化アクリル繊維(CSF100ml)とホモアクリル繊維とで構成されたセパレータを使用した電解コンデンサ(25WV/40μF)のエージング時のショート不良率とセパレータに含まれているフィブリル化アクリル繊維含有率(重量%)との関係を示すグラフであり、表2はそのデータである。図1及び表2からフィブリル化アクリル繊維の含有率が30重量%以上あればショート不良率の軽減に顕著な効果があり、緻密なセパレータとなっていることが判り、60重量%〜90重量%で最適であることが判る。一方フィブリル化アクリル繊維の含有率が30重量%に至らない場合には、ショート不良率が高く、セパレータが粗のままであることが判る。
よって、本発明で用いるセパレータは、フィブリル化アクリル繊維を30重量%〜90重量%含有させる。更に好ましくは60重量%〜80重量%含有させる。30重量%未満では、アクリル繊維のフィブリルによる緻密化の効果が得られないためである。また、90重量%を超えてくると、抄紙時の熱収縮が多くなりシワの発生等によってトラブルが発生し量産が困難となり、更にこしがなくなりセパレータとして使用し難くなるので、上限としては90重量%とする。
本発明に係るセパレータは厚さ30μm〜50μm,密度0.33g/cm〜0.56g/cmの範囲内で緻密性の向上を目指すものである。フィブリル化アクリル繊維のように化学繊維を原料とする場合は、密度0.600g/cmを超えるとセパレータがフィルム状となってしまい、又導電性高分子の重合液は粘度が高く含浸性に問題がある。本発明の目的とする緻密性を向上させるためには密度を高くすればよいのであるが、単に密度を高くしただけでは、セパレータがフィルム状となってしまい、電子の流れが阻害されてしまう。また、0.33g/cm未満の密度ではセパレータが粗くなり、緻密性を実現することができなくなるとともに、必要な引張強度10.8N/15mm以上を得ることもできなくなる。
また、巻回型アルミ電解コンデンサにおいてはより多くの陽極箔を巻取り、その面積を広くして容量アップを図るためにセパレータを薄くすることが求められており、又セパレータを薄くすることにより極間距離も短くなってESRも改善される。しかしながら、セパレータが薄すぎると箔バリによるショート不良が発生する。一方セパレータの厚さが、厚すぎると耐バリ性は向上し耐電圧は改善されるが、陽極箔の巻取り量が減少し、その面積が削減され、容量は低下してしまい、又極間距離も長くなってESRも悪化することとなる。そこで、本発明では、これらの前提の基に、近時のセパレータの厚みを薄くするとの要求に応えるため、厚さ30μm〜50μmの範囲内とした。
アクリル繊維のフィブリル化方法は、例えば公知のリファイナーやホモジナイザーなどを用いて処理することができる。フィブリル化の程度としては、CSF(Canadian Standard Freeness)の値で300ml以下まで叩解するものとし、この叩解の程度によってセパレータの緻密性を4秒/100ml以上の気密度の範囲に調整することが可能である。なお、本発明の求める緻密性は、同一密度であってもより繊維径の小さい繊維を均一にすることで、セパレータ全体に均一な電圧がかかるようにすることであり、直接的には体積当たりに何本の繊維が存在するか示せばよいが、現実的に数を数えることは困難である。そこで、本発明では緻密性の度合いを示す一つの特性として、前記した気密度を採用した。気密度は、同一密度であっても叩解の進んだ微細繊維を多く含有する方が高い値を示すためである。
図2は、フィブリル化アクリル繊維(含有率70重量%)とホモアクリル繊維とで構成されたセパレータに含まれているフィブリル化アクリル繊維のCSFの値と電解コンデンサ(25WV/40μF)のエージング時のショート不良率についての関係を示すグラフであり、表3はそのデータである。図2及び表3からフィブリル化アクリル繊維のCSFは300ml以下であればショート不良率の軽減に顕著な効果があり、緻密なセパレータとなっていることが判り、200ml〜50mlで最適であることが判る。一方、叩解の程度が400ml以上に留まる場合は、ショート不良率が高く、セパレータが粗のままであることが判る。また、耐電圧についてはフィブリル化アクリル繊維のCSFが低い方がセパレータとしての緻密性が高く、エージング時の耐電圧に優れていることが判明した。
よって、本発明で用いるフィブリル化アクリル繊維の叩解の程度は300ml以下とし、より緻密性を向上させたり、バインダー機能を持たせるためにはCSF100ml以下、或いはCSF50ml程度まで叩解することが好ましく、それ以上の叩解であっても特に制約されるものではない。
また、本発明に用いられるフィブリル化アクリル繊維は、その製紙用パルプのふるい分け試験方法(JIS P8207)による第2そう残が13%未満であることが好ましく、6%未満であれば更によく、4%未満であれば最良である。第2そう残が13%以上であると、繊維塊が発生しやすくなる。これはアクリル繊維のシアノ基の本来有する強いダイポールモーメントが、他繊維に認められないような大きな自己凝集力を発現させ、フィブリル化アクリル繊維の製造時や抄紙時に、繊維が絡まった繊維塊を形成してしまうためである。この繊維塊が存在するとセパレータの均一性が失われ、電解コンデンサの諸特性に悪影響を与える。そして、第2そう残を13%未満にすることにより、フィブリル化アクリル繊維の繊維長を制御して繊維塊をなくすことができ、その悪影響を排除して均質なセパレータを得ることができる。
表4にはフィブリル化アクリル繊維の製紙用パルプのふるい分け試験における第2そう残分と、これらフィブリル化アクリル繊維を使用した紙面における欠点発生状況を示す。
表4に示すように、第2そう残分が少ない、具体的には第2そう残が13%未満のフィブリル化アクリル繊維を使用したセパレータは紙面に欠点の発生が少なく、特に4%未満の場合には、最も好ましい歩留りでセパレータ紙を生産できることが判る。
このようにアクリル繊維をフィブリル化することによって、剛直で繊維径の大きい繊維であるアクリル繊維を原料として使用しても、セパレータ中にアクリル繊維のフィブリルが均一に分散することとなり、セパレータを緻密化することができるため、セパレータ全体に均一な電圧がかかるようにすることができて、耐電圧を向上させることができるとともに、アクリル繊維の持つ耐熱性,低伸度性,耐酸性の利点を有するセパレータを得ることができるのである。
則ち、本発明に係る電解コンデンサは、電解質に導電性高分子を使用する固体コンデンサであり、電子の流れ方は通常の電解液のイオン伝導とは異なり、電子伝導となる。この電子伝導に寄与する部分はセパレータの繊維表面に存在する導電性高分子と思われ、同一密度でもセパレータ中の繊維本数が多い方、則ちフィブリルの多い方が表面積も大きく、より均質な地合が得られ、耐電圧,耐ショートのみならずESRの向上等に寄与するのである。
また、バインダー機能を有しないフィブリル化アクリル繊維を使用する場合、或いは密度0.35g/cm程度以下の低密度のパレータにおいて一定の引張強度(具体的には12N/15mm)を得るためには、別途バインダーを配合する必要がある。そのため本発明では、湿熱融着樹脂、例えばポリビニルアルコール(PVA)をバインダーとして用いることもできる。よって、このポリビニルアルコールはバインダー機能と強度保持の双方の機能を有する。なお、ポリビニルアルコールの配合量はESRに悪影響を与えない30重量%以下とした。
図3は、ホモアクリル繊維とフィブリル化アクリル繊維とポリビニルアルコールで構成されたセパレータに含まれているポリビニルアルコール含有率(重量%)とハンダリフロー後の電解コンデンサ(25WV/40μF)のESR(mΩ)との関係を示すグラフであり、表5はそのデータである。図3及び表5からポリビニルアルコールの含有率は、30重量%以下で最適であることが判る。ESRについてはポリビニルアルコール含有率の低い方が良いことが判明した。
そして該セパレータを陽極箔と陰極箔との間に介在させて巻回することによりコンデンサ素子を作成し、このコンデンサ素子を導電性高分子の重合用溶液に浸漬して素子中に重合用溶液を含浸させ、このコンデンサ素子を重合用溶液から引き上げて乾燥させ、その後加熱をすることによりコンデンサ素子中で導電性高分子が重合してから封口することによって初期の電解コンデンサを得る。
上記導電性高分子とは、導電性を有して電解コンデンサの電解質として利用できる特性を有する高分子を指しており、該特性を有する高分子であれば使用可能である。具体的にはポリピロール,PEDT以外のポリチオフェン,ポリアニリン又はこれらの誘導体の少なくとも1種類を使用することができる。
電解質である導電性高分子の形成方法には特に制限がなく、単一若しくは複数の電解質を化学重合で形成するか、化学重合による電解質層をプレコート層として電解重合により電解質層を形成してもよい。また、電解質を形成したコンデンサ素子をケースに入れて封口する作業を行いやすくするため、電解質を形成したコンデンサ素子に樹脂等を塗布するか含浸してもよい。
導電性高分子の重合用溶液は、チオフェンやポリピロールのモノマー溶液と酸化剤の溶液を混合することで調製する。バイエル株式会社の商品名「バイトロンM」(3、4エチレンジオキシチオフェン)や、「バイトロンC」(パラトルエンスルホン酸鉄のブタノール溶液)がそれぞれモノマー溶液及び酸化剤溶液として広く使用されている。溶剤としては、i−プロパノール,メタノール,エタノール,ブタノール,アセトンが使用可能である。
以下に本発明にかかる電解コンデンサの具体的な実施例を従来例及び比較例とともに説明する。先ず、セパレータの原料として次の各繊維を配合し、円網抄紙機を使用して表6に示す実施例1〜15、表7に示す従来例1〜5及び比較例1〜5に記載したセパレータを抄紙した。フィブリル化アクリル繊維としては、日本エクスラン株式会社製の商品名「ビイパル」をリファイナーを用いて各CSFの値に叩解して用いた。ホモアクリル繊維は同じく日本エクスラン株式会社製の繊度0.4dtex、長さ3mmを使用した。半芳香族ポリアミド繊維は、株式会社クラレ製の商品名「A590」として販売されている繊度0.7dtex,繊維長5mmのものを用いた。PPS繊維は、東洋紡積株式会社製の商品名「プロコン」として販売されている繊度1.0dtex,繊維長3mmのものを用いた。ポリビニルアルコールは、一般に販売されている製紙用のポリビニルアルコール繊維を使用した。
各実施例及び各比較例のフィブリル化アクリル繊維の叩解の程度は、実施例1〜12,15と比較例1〜4がCSF100ml、実施例13がCSF50ml、実施例14がCSF300ml、比較例5がCSF400mlとした。また、実施例1〜8,11〜15と従来例5,比較例1,2,5には、ホモアクリル繊維を配合した。更に、実施例7〜10,12,15と従来例2,3,5及び比較例2〜4のセパレータには湿熱融着樹脂であるポリビニルアルコールをバインダーとして配合した。また、実施例9と比較例3には半芳香族ポリアミド繊維、実施例10と比較例4にはPPS繊維を配合した。
セパレータの評価方法は以下の通りである。セパレータの厚さ,密度,引張強度は旧JIS C2301(電解コンデンサ紙)に規定された方法で測定した。吸液度は旧JIS C2301(電解コンデンサ紙)に規定された吸水度試験方法に従い、水をi−プロパノールに代えて測定した。伸びについてはJIS C2111(電気絶縁紙試験法)に規定された方法で測定した。気密度に関しては、JIS C2111(電気絶縁紙試験法)に規定する「12.1気密度」の項に従い、B型試験機(ガーレーデンソメータ)によって測定した。但し穴の部分の直径が6mmであるアダプターを使用した。
次に、これらのセパレータを用い素子を製作後、次の方法で電解コンデンサを製作し評価した。先ず陽極アルミ箔と陰極アルミ箔を所望の寸法を持つスリット状に形成した後、各陽極アルミ箔と陰極アルミ箔にリード棒を取り付け、各セパレータを介して巻付け形成してコンデンサ素子を作成した。そして、コンデンサ素子のアルミ箔端面には酸化被膜が形成されていないので、60℃,1.0重量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で化成処理を行った。次に3,4エチレンジオキシチオフェンとp−トルエンスルホン酸鉄(3)とをi−プロパノールに溶解した重合溶液(モノマー:酸化剤=1:1.5,モル比)に浸漬した後、100℃,60分間保持して化学重合によるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)の電解質層を形成した。この電解質層形成方法を2回繰返して得られた電解質層を有するコンデンサ素子を乾燥・加熱した後にケースに入れ、開口部を封口部剤で封止し、封口部剤側に面実装用座板を取り付けた。その後に、125℃、120分間電圧印加を0から徐々に上昇させ定格電圧の25Vで電圧印加を行ないエージング処理し、定格電圧25WV、定格静電容量40μFの面実装型電解コンデンサを各1000個作製した。
得られた電解コンデンサの評価方法は以下の通りである。先ず導電性高分子重合後の素子のショート不良率は、コンデンサ素子に電解質を形成した後、両極間のショートによる導通をテスターで確認した。ショート不良率は1000個の素子について検査し、ショート素子の全素子数に対する割合をショート不良率とした。また、エージングでのショート不良についても同様に行った。リフロー試験は、最高温度260℃にさらされる条件で2回行った。ESRは20℃,100kHzの周波数でLCRメータによってリフロー試験前後について測定した。静電容量は20℃,120Hzの周波数でLCRメータによって測定した。
表6中には実施例1〜15の、表7中には従来例1〜5及び比較例1〜5にかかる面実装型電解コンデンサを構成する各要素の含有率(重量%),厚さ(μm),密度(g/cm),引張強度(N/15mm),気密度(秒/100ml),伸度(%),吸液度(i−プロパノール,mm/min),導電性高分子重合後の素子のショート不良率の外に初期特性(静電容量,ESR(等価直列抵抗))とエージング時のショート不良率、リフロー試験後のESR並びに外観の異常有無を示してある。
表6及び表7に記載したように、実施例1〜15は融点を持たない耐熱性繊維であるフィブリル化アクリル繊維及び融点又は熱分解温度が265℃以上の耐熱性樹脂からなる繊維を原料としているため、260℃のハンダリフロー温度に耐える耐熱性を有しており、しかもフィブリル化アクリル繊維を含有しているため、密度0.334g/cm(実施例10)〜0.560g/cm,厚さ31.4μm(実施例11)〜49.1μmの範囲内において、4.1秒/100ml(実施例10)〜22.3秒/100mlの気密度の緻密な耐電圧性に優れたセパレータを実現しており、従来例1〜5や比較例1〜5に比べて大幅に耐熱性及び耐電圧性を向上させている。また、初期特性とリフロー試験後の特性が何れも優れており、重合溶液の溶媒であるi−プロパノールの吸液度から重合溶液に対する馴染みがよい。更に、実施例1〜15にかかるセパレータの伸度は1.0%〜4.4%の範囲にあり、従来例3,4のセパレータの伸度8.5%,8.9%の約50%以下に改善されており、巻回時の素子の大きさにばらつきはなかった。
また、ビニロン繊維70重量%とポリビニルアルコール30重量%を原料としたセパレータを使用した従来例3(特許文献1)では、製品が膨張する問題が発生し、エージング時のショート不良率も65%と高く、伸度も8.5%と大きかった。また、ポリエステル繊維40重量%と未延伸ポリエステル繊維60重量%を原料としたセパレータを使用した従来例4(特許文献2)では、略同一厚さの従来例3の密度0.290g/cmからは密度0.311g/cmと高密度化できるものの融点が260℃のポリエステルでは耐熱性の面で実用性に欠ける。更に、ホモアクリル繊維70重量%とポリビニルアルコール30重量%を原料としたセパレータを使用した従来例5(特許文献3)では、アクリル繊維は繊維自体が剛直な繊維で細繊度化に限界があり、セパレータを製作した場合に粗になりやすく、セパレータを緻密化することが困難であるため、従来例3,4と略同一厚さではありながら、密度0.235g/cmと低密度となってしまう。そのため、導電性高分子重合後の素子のショート不良率が1.7%、エージング時のショート不良率が80%となってしまい、コンデンサの耐電圧を上げることが困難である。
これに対して、本発明に係る実施例では、導電性高分子重合後の素子のショート不良率が0〜0.2%、エージング時のショート不良率が0〜0.6%と格段に改善できて、耐電圧を向上させることができる。
次に、ともにフィブリル化アクリル繊維70重量%とホモアクリル繊維30重量%を配合し、叩解の程度や厚さ,密度を異にする実施例5,11,13,14と比較例5のデータを検討する。先ず、実施例5と実施例11のフィブリル化アクリル繊維の叩解の程度はCSF100mlであるが、実施例5の厚さ40.8μmに対して実施例11は厚さ31.4μmと薄くしてはいるが、気密度5.9秒/100mlを実現して、導電性高分子重合後の素子のショート不良率が0%、エージング時のショート不良率が0.1%と高い耐電圧性を有している。一方実施例5は厚さを40.8μmとすることによって、更に高い15.7秒/100mlの気密度を実現し、導電性高分子重合後の素子のショート不良率、エージング時のショート不良率はともに0%である。
実施例13,14は、実施例5と略同一厚さであるが、フィブリル化アクリル繊維の叩解の程度が、実施例5の100mlに対してそれぞれ50mlと300mlと異にしている。実施例13に示すようにCSF50mlと叩解の程度を高めることによって、気密度は22.3秒/100mlと上げることができる。また、実施例14のようにCSF300mlと叩解の程度を浅くしても、5.5秒/100mlと厚さが31.4μmの実施例11と同程度の気密度を実現できる。
一方、CSF400mlの叩解に留まる比較例5では、略同一厚さであっても気密度は1.4秒/100mlに留まり、導電性高分子重合後の素子のショート不良率が1.2%、エージング時のショート不良率が25%となって、本発明の目的を達成することができない。
以上説明したように、本発明によればCSFの値を300ml以下まで叩解したフィブリル化アクリル繊維を30重量%〜90重量%含有したセパレータを使用することにより、セパレータを緻密化して気密度を高め、セパレータの厚さを減少させても必要な強度を維持して耐ショート性を改善するとともに高耐電圧が実現され、ESRに悪影響を与えず、素子ショート不良率を改善することができるとともにインピーダンス特性にも優れ、動作周波数の高速化が要求されるデジタル化された業務用及び民生用の各種電子機器を構成する部品である電解コンデンサ及び車載用コンデンサなどの分野において有効に使用可能な電解コンデンサを提供することができる。
セパレータに含まれているフィブリル化アクリル繊維含有率とエージング時のショート不良率の関係を示すグラフ。 フィブリル化アクリル繊維のCSFとエージング時の電解コンデンサのショート不良率の関係を示すグラフ。 セパレータのポリビニルアルコール含有率とハンダリフロー後の電解コンデンサのESRの関係を示すグラフ。

Claims (9)

  1. 陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させ、該セパレータに電解質として導電性高分子を、含浸・重合させる電解コンデンサにおいて、
    前記セパレータとして、CSFの値を300ml以下まで叩解したフィブリル化アクリル繊維を30重量%〜90重量%含有させたセパレータを用いたことを特徴とする電解コンデンサ。
  2. フィブリル化アクリル繊維は製紙用パルプのふるい分け試験において、第2そう残が13%未満である請求項に記載の電解コンデンサ。
  3. フィブリル化アクリル繊維に、融点又は熱分解温度が265℃以上の耐熱性樹脂からなる繊維を配合した請求項1又は2に記載の電解コンデンサ。
  4. 耐熱性樹脂からなる繊維として、ホモアクリル,芳香族ポリアミド,半芳香族ポリアミド,フェノール・ホルムアルデヒド,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリアリレート(全芳香族ポリエステル),ポリフェニレンサルファイド(PPS),パラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリエーテルイミド(PEI),ポリ‐p‐フェニレンベンズスチアゾール(PBZT),ポリベンゾイミダール(PBI),ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はこれらの誘導体のうち、一種又は複数の繊維を使用した請求項に記載の電解コンデンサ。
  5. セパレータに、バインダーとして湿熱融着樹脂を含有させた請求項1,2,3又は4に記載の電解コンデンサ。
  6. 湿熱融着樹脂の含有率を30重量%以下とした請求項に記載の電解コンデンサ。
  7. 湿熱融着樹脂としてポリビニルアルコールを用いた請求項に記載の電解コンデンサ。
  8. セパレータの伸度が5%以下である請求項1,2,3,4,5,6又は7に記載の電解コンデンサ。
  9. 導電性高分子として、ポリピロール,ポリチオフェン,ポリアニリン又はこれらの誘導体の少なくとも1種類を使用した請求項1,2,3,4,5,6,7又は8に記載の電解コンデンサ。
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