JP5713638B2 - セパレータ及び該セパレータを用いた固体電解コンデンサ - Google Patents

セパレータ及び該セパレータを用いた固体電解コンデンサ Download PDF

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Description

本発明は、平滑度を制御することにより生産性を高めたセパレータ及び該セパレータを用いた固体電解コンデンサに関するものである。
巻回型アルミ電解コンデンサは、陽極アルミ箔と陰極アルミ箔との間にセパレータを介在させて巻付け形成してコンデンサ素子を作成し、このコンデンサ素子を電解液中に浸漬して電解質を含浸させ、封口して製作していた。
上記電解液としては、通常エチレングリコール(EG)、ジメチルホルムアミド(DMF)又はγ−ブチロラクトン(GBL)等を溶媒とし、これらの溶媒に硼酸やアジピン酸アンモニウム、マレイン酸水素アンモニウム等の溶質を溶解したものを用いてコンデンサ素子の両端から浸透させて製造している。
近年、デジタル化された業務用及び民生用の各種電子機器は、動作周波数の高速化が飛躍的に進み、電子機器全体としての省電力化も強く求められている。そこでこれらの電子機器を構成する部品である電解コンデンサにも、動作周波数の高速化及び省電力化のために、インピーダンス特性、特に等価直列抵抗(以下「ESR」と略称する)の低いものが求められている。
これらの要求に対応して、近時はポリピロールやポリチオフェン等の導電性を有する導電性高分子を電解質に使用した固体電解コンデンサが開発されている。これは、導電性高分子の比抵抗が電解液よりも小さく、電解コンデンサ自体のESRが良好なものを製作することが可能であるためである。なお、導電性高分子とは、ドーパントを共役系高分子にドープすることによって導電性を有した高分子のことを指している。
従来、このような導電性高分子を電解質に使用した固体電解コンデンサは、主にパソコン用途などのデジタル家電の10WV以下の低電圧に使用されてきたが、近年更なる用途展開として、例えば車載用途等にも用いられるようになっており、車載用途の固体電解コンデンサでは高温で50WV以上の高耐電圧が要求されている。ハイブリッドカーや電気自動車等の車の電化が進む中で、今後も車載用途の電解コンデンサの耐電圧はますます高くなることが期待される。
このため、50WV以上といった高耐電圧化に適した導電性高分子電解質を用いる固体コンデンサが各社から提案されている。その中には、電解質として高耐電圧化に適した導電性高分子と電解液を使用する電解コンデンサも提案されている(特許文献1)。
また、化学重合に使用されるセパレータとして、高耐熱性繊維をフィブリル化したセパレータが提案されている(特許文献2)。
非フィブリル化繊維としてポリエステル繊維を使用したセパレータも提案されている(特許文献3)。
さらに、セパレータの表面状態を変化させて、電解液の含浸性を改善する技術としては、セパレータの抄紙後の二次加工により、一方面に凸部を非連続して適数形成し、他方面には前記凸部に対応して凹部を形成することにより、抄紙時よりも厚さを実質的に厚くするとともに密度を低くする技術(エンボス加工)が提案されている(特許文献4)。
特開2009−111174号公報 特許4163523号公報 特許3878421号公報 特開昭61−29118号公報
しかしながら、この特許文献1に記載されている導電性固体層は、導電性高分子のポリチオフェン及びその誘導体の粒子又は凝集体を水に分散させた分散液を含浸・乾燥させて形成しているが、この導電性高分子分散液(以下「分散液」と称す。)は従来の導電性高分子コンデンサで提案されている化学繊維系のセパレータでは十分に含浸できない課題があった。
その原因は、粒子状の導電性高分子を水や有機溶媒といった液体に分散した分散液であるため、分散媒である液体はセパレータに含浸しても分散質の導電性高分子はセパレータがフィルターとして働くことによって均一に含浸できなかった為である。このため、導電性高分子をコンデンサ素子中で重合する従来の電解コンデンサと比較して、耐電圧は良好なもののESRや静電容量に課題があり改善が求められていた。
また、これらの高圧用途のコンデンサに用いられる電極箔は、これまでの低圧用途で使用されてきた電極箔と異なり、耐電圧を高くする必要があるので、酸化アルミニウム皮膜の厚さも厚く、箔バリも大きい。このような電極箔を用いる場合、通常セパレータはショート不良を防ぐため厚さが厚いものや、密度が高いものが選定される。しかし、厚さが厚いセパレータは素子を作成した場合のESRが悪化し、密度が高いセパレータは分散液の含浸性が劣るという問題がある。そこでセパレータのフィルター効果を下げ、分散液の含浸性を改善するために、非フィブリル化繊維を用いたセパレータで構成しても、繊維径が大きく密度が低いセパレータでは粗になりすぎてショート不良率悪化の問題があった。
この問題を解決するために、フィブリル化繊維を混抄したセパレータとするとセパレータは密になり、ショート不良率は改善されるが、フィブリル化繊維の配合量の増加と共に分散液の含浸性が悪化して、セパレータが均一に電解質を含浸・保持することができず、静電容量やESRが悪化する課題があった。
その他の手段として、セパレータの製造方法を最適化して繊維の配向性を変更し、含浸性を改善する試みがあげられるが、この方法では分散媒の含浸性は改善するが分散質は依然としてセパレータによりフィルタリングされ、分散液の含浸性は改善されなかった。
また、特許文献2の様に、フィブリル化するとセパレータ自体が緻密になり、粘度の高い分散液を均一に含浸できない課題があった。そのため、分散液を使用する固体電解コンデンサにおいて静電容量やESRの更なる改善が求められていた。
更に、特許文献3のポリエステル繊維を使用したセパレータは、平滑度が高く緻密であるため、分散液の含浸性がよくない課題がある。また、融点が260℃とハンダリフローピーク温度の270℃に対応できず、十分な極間距離を保つことができなくショートが起こりやすいという課題があった。
また、化学繊維を使用するセパレータに特許文献4のエンボス加工を施すと、エンボス箇所がフィルム化してしまい、この部分に導電性高分子を含浸・保持できない課題があった。これはセパレータの凹部はある程度形成されるのに対し、凸部は化学繊維のクッション性のために形成され難く、エンボス箇所の密度が上がるためと考えられる。
このように分散液を使用する電解コンデンサの更なる高耐圧化について、その開発が試みられているが、静電容量の改善や100kHz以上の高周波域でのESRの改善を実現するためには、分散液の含浸性や乾燥後の導電性高分子の保持性あるいはショート不良率に課題があった。
本発明者らが、分散液の含浸性について着目し、鋭意検討の結果、分散液の含浸性はセパレータの平滑度に影響していることが判明した。
すなわち、セパレータの平滑度を適切な範囲に制御することにより、セパレータと分散液との接触界面だけでなく、箔とセパレータとの境界面にも分散液が吸い上げ含浸されるため、容易に分散液を含浸することが可能となった。
本発明は、上述した従来の導電性高分子を用いる固体電解コンデンサが有している課題を解決することを目的としてなされたもので、かかる目的を解決する一手段として例えば以下の構成を備える。
すなわち、少なくとも繊維径が異なる2種類の非フィブリル化繊維を主体とし、前記2種類の非フィブリル化繊維の繊維径の差を5μm以上とし、繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を制御することを特徴とするセパレータとする。
そして例えば前記2種類の非フィブリル化繊維の繊維径の差を10μm以上とすることを特徴とする。また例えば、前記2種類の非フィブリル化繊維の繊維径の差を15μm以上とすることを特徴とする。
更に例えば、繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を50秒以下に制御することを特徴とする。また例えば、繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を35秒以下に制御することを特徴とする。あるいは、繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を15秒以下に制御することを特徴とする。
また例えば、繊維径の大きい繊維として分解温度270℃以上の耐熱繊維を用いることを特徴とする。あるいは、前記耐熱繊維を、アラミド繊維、ホモアクリル繊維、ポリアリレート繊維、ポリケトン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維のいずれかの非フィブリル化繊維とすることを特徴とする。
または、陽極箔と陰極箔との間に上記したいずれかのセパレータを介在させることを特徴とする固体電解コンデンサとする。
あるいはまた、前記セパレータに電解質として分散液を含浸後乾燥させ、保持させて導電性高分子層を形成することを特徴とする固体電解コンデンサとする。
本発明によれば、セパレータについて分散液の含浸性を改善し、ESR、静電容量を向上するとともにセパレータの耐熱性を高めることにより生産性を高めたセパレータ、及び該セパレータを用いた固体電解コンデンサを提供できる。
本発明に係る一発明の実施の形態例におけるセパレータの吸液度の測定方法を説明するための図である。 繊維径の異なる繊維の配合量と平滑度の関係を示す図である。
本発明に係る一発明の実施の形態例は、陽極箔と陰極箔との間にセパレータを介在させ、該セパレータに電解質として分散液を含浸後乾燥させ、保持させて導電性高分子層を形成する電解コンデンサにかかり、特には非フィブリル化繊維を主体とするセパレータであって、非フィブリル化繊維の繊維径が異なる2種類から構成され、セパレータの平滑度を制御することによって、該セパレータについて電解質の含浸性や保持性を改善し、該セパレータを用いることによってESRや静電容量の改善をするとともにショート不良率を改善し生産性を高めた電解コンデンサを提供するものである。
なお、本セパレータを構成する主体とは、繊維本来の形状を保つ繊維を指し、バインダー繊維のように熱溶融や変性をしない繊維のことをいう。
分散液としては以下を用いることができる。分散質として用いる導電性高分子は、ドーパントを共役系高分子にドープすることによって導電性を有し、電解コンデンサの電解質として利用できる高分子のことであり、該特性を有する高分子であれば使用可能である。
具体的にはポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン又はこれらの誘導体の少なくとも1種を使用することができる。分散質に含まれるドーパントは、ポリスチレンスルホン酸をはじめ高分子に導電性をもたらすものであれば使用できる。分散媒については液体であること以外特に指定は無く水やアルコール類等の有機系溶媒でも良い。
前記分散質としての導電性高分子を分散させた分散液は、複数のメーカーから製造・販売されているが、例えばエイチ・シー・スタルク株式会社のクレビオスK Nano GNS−50(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の高分子錯体水分散液)などの高分子錯体水分散液を電解質として使用することができる。
本実施の形態例のセパレータとしては、厚さ30μm〜60μmの範囲とし、その平滑度がJIS P 8119 紙及び板紙―ベック平滑度試験機による平滑度試験方法で50秒以下、好ましくは35秒以下、より好ましくは15秒以下のセパレータとする。
本実施の形態例のセパレータを構成する繊維としては、繊維径が大きい繊維として、リフロー工程での温度を考慮すると融点や分解温度が270℃以上の耐熱繊維が望ましく、繊維径の小さい繊維との差が5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは15μm以上とする。
セパレータの横方向(以下「cross direction」を「CD」と称する。)の分散液の吸液度が8mm/10分以上、好ましくは15mm/10分以上のセパレータとする。
融点や分解温度が高い耐熱繊維としては、以下の繊維が考えられる。すなわち、アラミド繊維は分解温度400℃以上、ホモアクリル繊維は分解温度300℃、ポリアリレート繊維は融点280℃以上、ポリケトン繊維は融点271℃〜273℃、ポリエチレンナフタレート繊維は融点272℃、半芳香族ポリアミド繊維は融点265℃、ポリエチレンテレフタレート繊維は融点260℃である。
本実施の形態例では、平滑度を制御することによって、該セパレータについて分散液の含浸性や電解質の保持性を改善することを目的としている。平滑度が含浸性に及ぼす影響を調べるため、以下に検証をしている。
本実施の形態例では、セパレータの吸液度の測定にあたって、実際の製造工程に近い吸液性の測定結果を得るために各種の方法を検証した結果、図1に示す方法で吸液度を測定することとしている。
図1に示す吸液度の測定方法は、ポリエステルフィルムでセパレータを挟み、このポリエステルフィルムで挟み込んだセパレータを円筒状の例えばプラスチック製の筒の外周部に貼着する。そして、この外周部にセパレータの貼着された筒を分散液が入った容器(例えばシャーレ)の中に置き、分散液がセパレータに含浸していく状態を導電性高分子の暗青色部分の上昇状態の確認により測定する方法である。
なお、吸液度の測定時にセパレータに確実に分散液が含浸するように、筒側のポリエステルフィルムに比べ外側のポリエステルフィルムがややずれており、下部のセパレータ表面を露出させて分散液が確実に浸透するようになっている。
図1に示す方法で分散液の吸液度を測定することにより、セパレータを電解コンデンサに組み込んだ実際の製造工程に近い吸液性の測定結果が得られる。また、吸液度の測定時間は実際の製造工程の含浸時間より長い10分とする。この時間内に少なくとも目的のコンデンサ高さまで吸液しない場合は、真空含浸や他の含浸方法を用いても素子内に含浸不足な部分が生じて、容量は減少し、ESRは悪化する結果を生じる。
次に、導電性高分子粒子が分離して含浸できなかった特許文献2、3に記載されたセパレータについて、それぞれ配向性をCD方向により多く配向するように揃えた場合の平滑度と吸液度、更にエンボス加工した場合の平滑度と吸液度について測定した結果を表1に示す。
Figure 0005713638
表1に従来の種々の繊維でセパレータを作成した場合の平滑度と吸液度との関係を示す。表5において、従来例5及び従来例6の5*は、凸部分に導電性高分子を含浸出来るが、凹部分がフィルム状になり含浸出来ない状態であった。
測定に際して陽極アルミ箔と陰極アルミ箔を所望の寸法を持つスリット状に形成した後、各陽極アルミ箔と陰極アルミ箔にリード棒を取り付け、表1に示すセパレータを介して巻付け形成してコンデンサ素子を作成した。なお、従来例のアラミドセパレータ3種には、プラズマ放電処理(13.3Pa、13.56MHz、100W・min/m2)を行った。
従来例1は特許文献2に記載されているセパレータに対応するフィブリル化耐熱繊維で構成されたセパレータの例であり、フィブリル化パラアラミド50質量%、繊維径3μmのポリエチレンテレフタレート20質量%、繊維径12.6μmのポリエチレンテレフタレートバインダー25質量%、フィブリル化セルロース5質量%のセパレータとする。
従来例2は特許文献3に記載されているセパレータに対応するセパレータの例であり、0.1dtexのポリエチレンテレフタレート繊維(繊維径3.0μm)35質量%、0.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維(繊維径4.3μm)65質量%のセパレータとする。
従来例3は、従来例1のセパレータの繊維配向をセパレータの抄紙条件変更によって、CD方向により多く配向するように揃えたセパレータ、従来例4は従来例2のセパレータを従来例3と同じくCD方向により多く配向するように揃えたセパレータである。それぞれ繊維の配向を変更した以外は従来例1、2と変更がない。
従来例5は、従来例3のセパレータに対して更に特許文献4の如くエンボス加工を行ったセパレータ、従来例6は従来例4のセパレータに対して更にエンボス加工を行ったセパレータである。それぞれエンボス加工を行った以外は従来例3、4と変更がない。
従来例1のアラミドセパレータ(特許文献2)は、フィブリル化した微細な繊維を配合していることで、セパレータが均一で緻密になってしまい平滑度が高く、分散液の相が分離する(分散媒は吸液するが分散質である導電性高分子粒子は含浸できない)結果であった。
従来例2のポリエステルセパレータ(特許文献3)は非フィブリル化繊維で構成されたセパレータであるが平滑度が高く吸液性に難がある。
次に、構成繊維の配向性を変更した従来例3のポリエステルセパレータと従来例4のアラミドセパレータについても同様に繊維の配向性を変更しても平滑度が高く吸液度を十分に改善できなかった。
ここで配向性とは、JIS C 2300電気用セルロース紙に記載の引張強さ試験でMD方向(セパレータの縦方向)の引張強さ測定値をCD方向の引張強さ測定値で除した数値で示される。配向性はこの値が高いほど繊維がMD方向に配向していることを意味する。
更に、エンボス加工を行った従来例5のポリエステルセパレータと従来例6のアラミドセパレータは、平滑度が低下し、全体として吸液度は改善されるがセパレータの凹部分がフィルム化して、その部分は分散液を含浸できなかった。
そこで、平滑度の異なる試料を得るため、繊維径の異なる2種類の繊維を用いてセパレータを作製して平滑度と吸液度を測定することとした。繊維径の異なる2種類の繊維として、繊維径15μmのポリアリレートと繊維径5μmのレーヨンの混合割合を変えてバインダーにポリビニルアルコール(以下PVA)を使用し、平滑度と吸液度を測定した測定結果を表2に示す。
Figure 0005713638
表2は吸液度から望ましい平滑度の範囲を決めるための測定結果を示す表である。分散液としてエイチ・シー・スタルク株式会社のクレビオスK Nano GNS−50を用いた。表2に明らかなように、繊維径の大きい繊維の配合量が多いほど、平滑度の数値は小さく(セパレータの表面平滑性は粗く)なった。
結果のように平滑度(秒)の数値減少に対して吸液度は増加している。平滑度の数値が減少することはセパレータの表面の凹凸変動が大きくなることに対応している。したがって、この結果はセパレータ表面がより凹凸になることによって、分散液の含浸性が向上することを表している。
この結果から、吸液度の好ましい範囲の目安を探ると、現在、固体電解コンデンサは、高さ8mmまでであり、分散液のクレビオスK Nano GNS−60を用いた場合から、吸液度が8mm/10分以上であれば好ましいと言える。
吸液度が8mm/10分以上であるのは、平滑度が50秒以下であり、この範囲であれば吸液度はよいといえる。一方、平滑度の下限は6秒といえる。6秒未満では、厚さのばらつき、容量やESRといったコンデンサ特性のばらつきが大きいからである。すなわち、平滑度は50秒以下6秒以上が好ましい範囲といえる。例えば、試料1乃至試料5がこの範囲にある。
セパレータのCD吸液度を改善し、且つ高温高電圧条件で極間距離を保つことを目標に、繊維径の異なる2種類以上の非フィブリル化繊維で構成されたセパレータで、且つ、繊維径の大小の差が5μm以上で、大きい繊維が270℃以上の融点や分解温度を持つ耐熱性繊維であり、セパレータの平滑度が6秒〜50秒、吸液度が8mm/10分以上を使用することで、静電容量やESR、ショート不良率を改善できることが判明した。
次に、以上の結果をふまえて、融点・分解温度が270℃を超える繊維として、例えばアラミドやアクリル、ポリアリレート、ポリケトンについて繊維径とその繊維を使用したセパレータの配合量について平滑度との関係を測定した。その測定結果を表3に示す。表3はセパレータの配合量と平滑度との関係を具体的に数値化した例を示す表である。また、表3の測定結果をグラフ化した例を図2に示す。
すなわち、平滑度を適正値に制御するために、繊維径の大きい(太い繊維径の)耐熱繊維の好ましい繊維配合量を、繊維径を10μm〜40μmの範囲内で探った。表3、図2において、繊維径の太い耐熱繊維と繊維径の細いレーヨンにバインダーとしてPVAを用いてセパレータを作製し、対象となる耐熱繊維の配合量を変えて平滑度を測定した。なお、PVAの配合率は20質量%に固定化し、残りの質量%は繊維径の細い繊維径5μmのレーヨン繊維を配合した。
Figure 0005713638
表3、図2において、平滑度70秒は、繊維径5μmのレーヨン80質量%とPVA20質量%の配合としたセパレータである。表3の直径10μmから直径40μmまでの各繊維についてその配合率と平滑度について調査したところ、平滑度6秒を達成するためには、以下の質量%が必要であった。
すなわち、PVAを20質量%で固定し、レーヨンの質量%を除いた耐熱性繊維の質量%はそれぞれ直径15μmで40質量%、直径20μmで30質量%、直径30μmで25質量%、直径40μmで20質量%であった。
また、10〜40μmの各繊維の配合率を上げることで更に平滑度は低下するが、平滑度が6秒未満になるとコンデンサ素子製造時における厚さのばらつきが大きくなり、該セパレータを使用すると電極端子の位置ずれも大きくなってしまい、素子製作時に問題が発生する。また該セパレータを使用すると容量やESRといったコンデンサ特性のばらつきも大きく、平滑度は6秒までが良好な結果である。
また、ポリケトン繊維の直径10μmで調査したところ50質量%で最小平滑度20秒であった。50質量%を超えて配合しても平滑度はこれ以下の値は得られなかった。
以上説明したように本実施の形態例によれば、特には非フィブリル化繊維を主体とするセパレータであって、非フィブリル化繊維の繊維径が異なる2種類から構成され、セパレータの平滑度を制御することによって、電解質の含浸性や保持性を改善したセパレータを提供できる。また該セパレータを使用することで、ESRや静電容量を改善するとともに、ショート不良率を改善し生産性を高めた固体電解コンデンサが提供できる。
以上で説明した本発明に係る一発明の実施の形態で特定した線形の異なる2種類の非フィブリル化繊維の配合比率に合致する具体的な実施例を表1に示す従来例及び表5に示す比較例も参照して以下に説明する。表4は実施例1〜21の面実装型固体電解コンデンサ用セパレータの例である。
表4に示す実施例は、平滑度を、望ましい範囲であると特定した平滑度の下限近傍の平滑度6秒から50秒の範囲内に制御した例を示し、表5に示す比較例は、平滑度を6秒未満、及び60秒に変更した例を示している。
以下の実施例及び比較例では、高耐熱繊維としてパラ型アラミド繊維やポリアリレート繊維等を使用し繊維径の細いレーヨン繊維とPVAとからなるセパレータで電解コンデンサを製作し特性の比較を行った。
実施例及び比較例のセパレータの測定に際しても、従来例と同様に陽極アルミ箔と陰極アルミ箔を所望の寸法を持つスリット状に形成した後、各陽極アルミ箔と陰極アルミ箔にリード棒を取り付け、実施例1〜21及び比較例1〜12に記載したセパレータを介して巻付け形成してコンデンサ素子を作成して性能測定を行った。
各固体電解コンデンサ用セパレータについて、各サンプルにおける繊維要素の含有率(質量%)、厚さ(μm)、密度(g/cm3)、引張強さ(N/15mm)、平滑度(秒)、吸水度(mm/10分)、吸液度(mm/10分)及び電解コンデンサとして導電性高分子形成後の素子のショート不良率と初期特性(静電容量、ESR)、リフロー試験後の静電容量、ESR並びにショート不良率を示している。なお、吸液度は分散液を使用する。また、リフロー試験は最高温度270℃にさらされる条件で2回行った。
Figure 0005713638
〔実施例1〕
繊維径40μmのパラアラミドを20質量%、繊維径5μmのレーヨン60質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒、吸水度27mm/10分、吸液度20mm/10分であった。
〔実施例2〕
繊維径40μmのパラアラミドを3質量%、繊維径5μmのレーヨン77質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度26mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例3〕
繊維径30μmのパラアラミドを25質量%、繊維径5μmのレーヨン55質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒、吸水度24mm/10分、吸液度20mm/10分であった。
〔実施例4〕
繊維径30μmのパラアラミドを5質量%、繊維径5μmのレーヨン75質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度25mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例5〕
繊維径20μmのホモアクリルを30質量%、繊維径5μmのレーヨン50質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒、吸水度22mm/10分、吸液度20mm/10分であった。
〔実施例6〕
繊維径20μmのホモアクリルを8質量%、繊維径5μmのレーヨン72質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度20mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例7〕
繊維径20μmのポリエチレンナフタレートを30質量%、繊維径5μmのレーヨン50質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒、吸水度22mm/10分、吸液度20mm/10分であった。
〔実施例8〕
繊維径20μmのポリエチレンナフタレートを8質量%、繊維径5μmのレーヨン72質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度20mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例9〕
繊維径15μmのポリアリレートを40質量%、繊維径5μmのレーヨン40質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒、吸水度23mm/10分、吸液度20mm/10分であった。
〔実施例10〕
繊維径15μmのポリアリレートを15質量%、繊維径5μmのレーヨン65質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度22mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例11〕
繊維径10μmのポリケトンを50質量%、繊維径5μmのレーヨン30質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は20秒、吸水度19mm/10分、吸液度13mm/10分であった。
〔実施例12〕
繊維径10μmのポリケトンを21質量%、繊維径5μmのレーヨン59質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度17mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例13〕
繊維径16μmのパラアラミドを30質量%、繊維径5μmのレーヨン50質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は18秒、吸水度23mm/10分、吸液度14mm/10分であった。
〔実施例14〕
繊維径12μmのパラアラミドを45質量%、繊維径7μmのレーヨン35質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度19mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例15〕
繊維径15μmのポリアリレートを30質量%、繊維径5μmのレーヨン45質量%、PVA25質量%のセパレータとする。平滑度は20秒、吸水度18mm/10分、吸液度13mm/10分であった。
〔実施例16〕
繊維径10μmのポリエチレンナフタレートを50質量%、繊維径5μmのレーヨン30質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は20秒、吸水度20mm/10分、吸液度13mm/10分であった。
〔実施例17〕
繊維径40μmのパラアラミドを17質量%、繊維径3μmの半芳香族ポリアミド53質量%、PVA30質量%のセパレータとする。平滑度は18秒、吸水度20mm/10分、吸液度14mm/10分であった。
〔実施例18〕
繊維径40μmのパラアラミドを3質量%、繊維径3μmの半芳香族ポリアミド87質量%、PVA10質量%のセパレータとする。平滑度は50秒、吸水度22mm/10分、吸液度8mm/10分であった。
〔実施例19〕
繊維径7μmのホモアクリルを60質量%、繊維径2μmのポリエチレンテレフタレート20質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は35秒、吸水度15mm/10分、吸液度10mm/10分であった。
〔実施例20〕
繊維径15μmのポリアリレートを30質量%、繊維径10μmのレーヨン45質量%、PVA25質量%のセパレータとする。平滑度は23秒、吸水度23mm/10分、吸液度17mm/10分であった。
〔実施例21〕
繊維径10μmのポリエチレンテレフタレートを75質量%、繊維径5μmのレーヨン5質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は20秒、吸水度22mm/10分、吸液度20mm/10分であった。
Figure 0005713638
〔比較例1〕
繊維径40μmのパラアラミドを25質量%、繊維径5μmのレーヨン55質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒未満、吸水度33mm/10分、吸液度22mm/10分であった。
〔比較例2〕
繊維径40μmのパラアラミドを1質量%、繊維径5μmのレーヨン79質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は60秒、吸水度28mm/10分、吸液度4mm/10分であった。
〔比較例3〕
繊維径30μmのパラアラミドを30質量%、繊維径5μmのレーヨン50質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒未満、吸水度24mm/10分、吸液度21mm/10分であった。
〔比較例4〕
繊維径30μmのパラアラミドを2質量%、繊維径5μmのレーヨン78質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は60秒、吸水度22mm/10分、吸液度4mm/10分であった。
〔比較例5〕
繊維径20μmのホモアクリルを35質量%、繊維径5μmのレーヨン45質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒未満、吸水度26mm/10分、吸液度22mm/10分であった。
〔比較例6〕
繊維径20μmのホモアクリルを3質量%、繊維径5μmのレーヨン77質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は60秒、吸水度18mm/10分、吸液度4mm/10分であった。
〔比較例7〕
繊維径20μmのポリエチレンナフタレートを35質量%、繊維径5μmのレーヨン45質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒未満、吸水度18mm/10分、吸液度21mm/10分であった。
〔比較例8〕
繊維径20μmのポリエチレンナフタレートを3質量%、繊維径5μmのレーヨン77質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は60秒、吸水度20mm/10分、吸液度4mm/10分であった。
〔比較例9〕
繊維径15μmのポリアリレートを45質量%、繊維径5μmのレーヨン35質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は6秒未満、吸水度25mm/10分、吸液度22mm/10分であった。
〔比較例10〕
繊維径15μmのポリアリレートを5質量%、繊維径5μmのレーヨン75質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は60秒、吸水度23mm/10分、吸液度4mm/10分であった。
〔比較例11〕
繊維径10μmのポリケトンを80質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は22秒、吸水度19mm/10分、吸液度15mm/10分であった。
〔比較例12〕
繊維径10μmのポリケトンを10質量%、繊維径5μmのレーヨン70質量%、PVA20質量%のセパレータとする。平滑度は60秒、吸水度16mm/10分、吸液度4mm/10分であった。
上述した実施例及び比較例では、太い繊維径の高耐熱繊維としてパラ型アラミド繊維やポリアリレート繊維等を使用し、細い繊維径のレーヨン繊維等とPVAからなるセパレータで電解コンデンサを製作し特性の比較を行った。
融点・分解温度が270℃以上の太い繊維径の高耐熱繊維としてパラアラミド繊維を実施例1〜4、13、14、17、18、21と比較例1〜4に採用し、ホモアクリル繊維を実施例5、6、19と比較例5、6に採用し、ポリエチレンナフタレート繊維を実施例7、8、16、21と比較例7、8に採用し、ポリアリレート繊維を実施例9、10、15、20と比較例9、10に、ポリケトン繊維を実施例11、12と比較例11、12に採用している。
繊維径の異なる細い繊維径の繊維として、レーヨン繊維を実施例1〜16、20、21と比較例1〜12に、半芳香族ポリアミドを実施例17、18に、ポリエチレンテレフタレート繊維を実施例19にそれぞれ採用した。
バインダーとしては、PVAを実施例1〜22と比較例1〜12に、ポリエチレンテレフタレートバインダー繊維を比較例1〜6に用い、フィブリル化セルロース繊維を比較例1、3、5に用いた。
各セパレータは一般の円網抄紙機及び短網抄紙機にてシート化し、具体的な構成繊維としては、以下の繊維を用いた。アラミド繊維は帝人テクノプロダクツ株式会社製「テクノーラ」、ホモアクリル繊維やレーヨン繊維、PVAは汎用品、ポリエチレンナフタレート繊維は、帝人ファイバー株式会社製「テオネックス」、ポリアリレート繊維は株式会社クラレ製「べクトラン」、ポリケトン繊維は旭化成せんい株式会社製サイバロン繊維、半芳香族ポリアミドは商品名「A690」として販売されている株式会社クラレ製品、ポリエチレンテレフタレート繊維やポリエチレンテレフタレートバインダー繊維は、帝人ファイバー株式会社製の繊維を用い、フィブリル化繊維はリンターを叩解して用いた。また、フィブリル化パラアラミド繊維は帝人テクノプロダクツ株式会社製の「トワロン」を用いた。
セパレータの評価方法は以下の通りである。
先ずセパレータの厚さ、密度、引張強さ、吸水度はJIS C 2300 電気用セルロース紙(2010年版)に規定された方法で測定した。吸液度は図1に示す方法で測定した。
得られたコンデンサ素子のアルミニウム箔端面には酸化被膜が形成されていないので、温度60℃の1.0質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で化成処理を行った。
次いで、エイチ・シー・スタルク株式会社のクレビオスK Nano GNS−50に浸漬した後、180℃、30分間保持して固体電解質層を形成した。得られた固体電解質層を有するコンデンサ素子を乾燥・加熱した後にケースに入れ、開口部を封口部剤で封止し、封口部剤側に面実装用座板を取り付け、定格電圧63V、定格静電容量40μFの面実装型固体電解コンデンサを各1000個作製した。
[コンデンサの評価]
短絡試験により各サンプルコンデンサを評価した。
ショート不良率は、両極間のショートによる導通をテスターで確認した。ショート不良率は1000個の素子について検査し、ショート素子の全素子数に対する割合をショート不良率とした。
コンデンサのESRは温度20℃、周波数100kHzの条件でLCRメータによってリフロー試験前後について測定した。静電容量は20℃、120Hzの周波数でLCRメータによって測定した。
その結果、表1に示すように、アラミド繊維はフィブリル化繊維の配合により、ショート不良率は改善されるが、セパレータが緻密になりすぎて分散液の含浸性が悪く、結果としてコンデンサの容量は低下しESRは上昇する。
また、ポリエステル繊維は耐熱性が低く軟化して、極間距離を保つことができず且つ導電性高分子を保持することができないため、ショート不良率や静電容量、ESRはハンダリフロー後に悪化する。
また、比較例に示す平滑度6秒未満のセパレータでは、何れも初期特性リフロー後特性共に厚さばらつきが大きく、容量、ESR等のコンデンサ特性もばらついた。また、平滑度60秒のセパレータは緻密になりすぎて容量は低下しESRは上昇した。
これらのセパレータと比較して、各実施例のセパレータは繊維径の大きな耐熱繊維で十分に極間距離が保たれ、且つ平滑度を適正な範囲内に制御することで、導電性高分子の含浸性を改善し、得られたコンデンサの静電容量やESRが良好で、ショート不良率の改善が可能となる。
以上説明したように本実施例によれば、非フィブリル化繊維を主体とするセパレータであって、非フィブリル化繊維の繊維径が異なる2種類以上から構成され、繊維の配合比率によりセパレータの平滑度を適正範囲内に制御することによって、該セパレータについて分散液の含浸性を改善し、ESR、静電容量を改善するとともに生産性を高めた電解コンデンサを得ることができる。

Claims (10)

  1. 少なくとも繊維径が異なる2種類の非フィブリル化繊維を主体とし、
    前記2種類の非フィブリル化繊維の繊維径の差を5μm以上とし、繊維の配合割合により平滑度を適正範囲内に制御することを特徴とするセパレータ。
  2. 前記2種類の非フィブリル化繊維の繊維径の差を10μm以上とすることを特徴とする請求項1記載のセパレータ。
  3. 前記2種類の非フィブリル化繊維の繊維径の差を15μm以上とすることを特徴とする請求項1記載のセパレータ。
  4. 繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を50秒以下に制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセパレータ。
  5. 繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を35秒以下に制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセパレータ。
  6. 繊維の配合割合によりセパレータの平滑度を15秒以下に制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセパレータ。
  7. 繊維径の大きい繊維として融点または分解温度270℃以上の耐熱繊維を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセパレータ。
  8. 前記耐熱繊維を、アラミド繊維、ホモアクリル繊維、ポリアリレート繊維、ポリケトン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維のいずれかの非フィブリル化繊維とすることを特徴とする請求項7記載のセパレータ。
  9. 陽極箔と陰極箔との間に請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のセパレータを介在させることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  10. 前記セパレータに導電性高分子の分散液を含浸後乾燥させ、保持させて導電性高分子層を形成することを特徴とする請求項9記載の固体電解コンデンサ。
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