JP4793543B2 - 自立袋 - Google Patents

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Description

本発明は、自立袋に関し、更に詳しくは、底部をガセット形式で形成して自立性を付与したスタンディングパウチ形式の自立袋において、自立安定性を一層向上させると共に、充填シール機で内容物を充填シールする際に、底部ガセット部下端の切断面に前後のフィルムの密着がなく、容易に底部が前後に開いて内容物の充填シールを行えるようにした自立袋に関する。
従来、自立袋としては、底部をガセット形式で形成して自立性を付与したスタンディングパウチ形式の自立袋が、自立性に優れると共に、立体容器としての特徴も一部備え、外観にも優れることから、固形物や、粒状、粉状等の内容物のほか、液状の内容物まで広範囲の内容物の密封包装用に汎用されるようになっている。
これらのうち、特に液状の内容物を密封包装する場合は、袋の自立性を一層安定化させると同時に、漏れを防止し、また、落下などの衝撃に対する強度を付与する必要があり、そのために袋の底部の形状などを種々工夫すると共に、袋の積層フィルムのシーラント層に、例えば、厚みが80μm以上のような比較的厚めの直鎖状低密度ポリエチレンなどを用いる対策が採られてきた。
前記スタンディングパウチ形式の自立袋の自立性を一層安定化させた自立性袋として、例えば、(1)袋の前後両面の壁面の下端に、ガセット部の前後のフィルムを延長してなる突出部を設けた構成の自立性袋、また、前記突出部が、袋の下辺全体から円弧状に突出する形状に設けられた構成の自立性袋、また、前記突出部が、袋の下辺の中央部を含む一部の領域に、該突出部の先端が円弧状となる形状に設けられた構成の自立性袋、そして、前記突出部が、袋の下辺の中央部、または下辺の複数箇所にタブ状の形状に設けられた構成の自立性袋がある(特許文献1参照)。
また、(2)スタンディングパウチ形式の自立袋の下部のガセット部をヒートシールする船底形のヒートシール部に縦方向の波状の凹凸が型付けされた構成の自立性袋、また、前記(1)に記載した自立性袋と同様に、袋の前後両面の壁面の下端に、ガセット部の前後のフィルムを延長してなる突出部を設け、その突出部にも前記縦方向の波状の凹凸を型付けした構成の自立性袋がある(特許文献2参照)。
特開2001−72080号公報(第2〜3頁、図1〜4) 特開2001−72081号公報(第2〜3頁、図1〜5)
前記特許文献1、2に記載された発明によれば、いずれの場合もスタンディングパウチ形式の自立性袋の自立性を一層安定化させることができる。しかし、このような自立性袋でも、液状の内容物を密封包装する場合は、前述したように、袋の積層フィルムのシーラント層として比較的厚めの直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)等を用いており、また、袋の前後両面の壁面の下端に前記突出部を設けているため、袋の製袋工程において、袋の下部のガセット部や側部などをヒートシールした後、袋の周囲をトリミングする際に、少なくとも袋の下辺は直線状にカットすることができず必然的にダイセットなど押し切り方式の打ち抜き手段でカットされていた。
このため、特にフィルムの重なりが多く、且つ、シーラント層の総厚みが大きくなる袋の下部のガセット部においては、その下端をカットした時、主にシーラント層の樹脂が押し切り方式の切断刃に沿って引き伸ばされ、ガセット部の前後の襞状部同士がその切断面で仮着された状態となり、内容物の充填の際に袋の底開き性が悪化し、袋の充填機適性が損なわれる問題があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その課題は、底部をガセット形式で形成して自立性を付与したスタンディングパウチ形式の自立袋において、袋の自立安定性が一層優れると共に、底部ガセット部下端の切断面に前後のフィルムの密着がなく、充填シール機で内容物を充填する際に、袋の底部が容易に前後に開いて内容物の充填を支障なく行えるようにした自立袋を生産性よく提供することである。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、少なくとも袋の底部が、前後の壁面フィルムの下部の間に底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、該ガセット部が内側の中央部が低くその両側が袋の側部に向かって徐々に高くなる船底形のシールパターンでヒートシールして形成され、胴部が、該前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成されると共に、前記底部ガセット部の下側端部の中央部が水平な直線でカットされ、その両側が内側から外側に向かって斜め上向きにカットされてなる自立袋であって、前記自立袋の各部をヒートシールした後、袋の周囲をトリミングする際に、水平な直線部の切断面が仮着されないように、少なくとも前記底部ガセット部の下側端部の前記直線部を、フィルムの流れ方向と逆向きに刃先がくるように斜めに立てた厚みの薄い刃物、またはロールカッターでカットし、前記直線部以外の部分を一括して押し切る打ち抜き装置で打ち抜く製造方法で製造されたことを特徴とする自立袋からなる。
本発明において、自立袋の製袋は、通常のスタンディングパウチと同様に、袋が横方向に隣接してつながった形式で一列または二列突き合わせた形態で製袋するものである。
前記袋の周囲をトリミングする際の前記底部ガセット部の下側端部の中央部の水平な直線部以外の部分の切断方法は、特に限定はされず、ダイセットなどの押し切り方式の打ち抜き手段で水平な直線部以外の全体をカットしてもよく、また、袋の側部が直線の場合は、この部分をシェアカット方式で切断することもできる。
また、前記水平な直線部の長さは、袋の全幅の長さに対して30%以上の長さであればよく、30〜80%の範囲の長さであることが好ましい。水平な直線部の長さが30%未満の場合は袋の底開き性が悪化する傾向があり、また、80%を超える場合は両側の斜め上向きにカットされる部分の幅が小さくなり袋の自立安定性の向上効果を得にくくなるため好ましくない。
前記のように自立袋の底部ガセット部の下側端部の中央部の水平な直線部さえ、前記フィルムの流れ方向と逆向きに刃先を立てた厚みの薄い刃物またはロールカッターで切断されていれば、この部分の前後のフィルムが切断面で仮着するようなことはなく、充填シール機で袋に内容物を充填した時、ガセット部の下側端部の中央部は容易に前後に広がるので、その両側の前記内側から外側に向かって斜め上向きにカットされた部分が、押し切り方式で切断されて仮着していたとしても、中央部から両側の側部に向かって徐々に広げられるので大きな抵抗力が働くことはなく、容易に底部全体が前後に広げられ、自立袋の充填シール機適性が損なわれることはない。
請求項2に記載した発明は、前記自立袋の上部のコーナー部にヒートシールパターンにより狭い幅の注出口部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の自立袋からなる。
前記のような構成は、自立袋に充填される内容物が液状などの流動性を有する内容物で、その使用時にはボトルなどの口径の小さい他の容器に移し替えて使用するような場合に好適に使用できる構成であり、前記注出口部の幅および形状、向きなどは、内容物の粘度や、移し替えを行う容器の口部の大きさに応じて適宜に決定することができる。
請求項1に記載した発明によれば、少なくとも袋の底部が、前後の壁面フィルムの下部の間に底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、該ガセット部が内側の中央部が低くその両側が袋の側部に向かって徐々に高くなる船底形のシールパターンでヒートシールして形成され、胴部が、該前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成されると共に、前記底部ガセット部の下側端部の中央部が水平な直線でカットされ、その両側が内側から外側に向かって斜め上向きにカットされてなる自立袋であって、前記自立袋の各部をヒートシールした後、袋の周囲をトリミングする際に、少なくとも前記底部ガセット部の下側端部の中央部の水平な直線部を、フィルムの流れ方向と逆向きに刃先を立てた厚みの薄い刃物またはロールカッターでカットする製造方法で自立袋を製造しているので、少なくともこの水平な直線部は、袋の積層フィルムのシーラント層の厚みが比較的厚い場合でも、前述したように、切断刃でシーラント層の樹脂が引き伸ばされてその切断面で前後のフィルム同士が仮着するようなことがなく、袋の底開き性がよく内容物の充填シール機適性に優れた自立袋とすることができる。
また、自立袋の自立性に関しても、袋の底部を前記ガセット部を有する形式で形成すると共に、そのガセット部の下側端部を、その中央部が水平な直線でカットされ、その両側が内側から外側に向かって斜め上向きにカットされた構成としているので、この自立袋に内容物を充填シールして、自立袋を表面がフラットな台などの上に立てて置いた時、袋の底部外周に形成されているヒートシール部による脚部の先端が、特に浮き上がりやすい袋の前後の中央部においても安定して台面に接するようになり、より広い領域で台面に接地し、自立袋の自立安定性が一層向上される。
請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明の自立袋の構成において、前記自立袋の上部のコーナー部にヒートシールパターンにより狭い幅の注出口部が設けられた構成としているので、請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、自立袋に充填される内容物が、例えば、液状の内容物で、その使用時にはボトルなどの口径の小さい他の容器に移し替えて使用するような場合でも、内容物を外にこぼすことなく安全且つ容易に移し替えて使用できるようになる。
以下に本発明の自立袋の製造に用いるフィルム、および自立袋の構成とその製造方法など実施の形態について一部図面を用いて説明する。
先ず、本発明の自立袋の製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、各種パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用できる。
簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層した構成の積層フィルムが用いられるが、袋に充填される内容物やその量、或いは、内容物充填後の加熱処理の有無などの使用条件、更には水蒸気その他のガスバリヤー性、遮光性、各種の機械的強度など必要とされる性能に応じて、上記基材フィルム層とシーラント層との間などに水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層した構成の積層フィルムを使用することができる。
上記基材フィルム層、水蒸気その他のガスバリヤー層、遮光層、強度向上層、シーラント層などは、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成することもできる。
前記基材フィルム層としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルの二軸延伸フィルムのほか、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などのポリアミドの二軸延伸フィルム、そして、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどを好適に使用することができる。
これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
前記ガスバリヤー層としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、MXD6、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔、或いは、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ITOなどの無機酸化物やアルミニウムなどの金属の蒸着層、またはPVDCやポリビニルアルコール(PVA)などの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。
前記無機酸化物や金属の蒸着層は、蒸着やスパッタリング、イオンプレーティングなどの手段で、前記基材フィルム上に厚みが200〜1200Å程度になるように堆積させて形成することができる。
前記無機酸化物の蒸着層は、単独の層で形成してもよいが、複数の層で形成することにより一層優れたガスバリヤー性を得ることができる。
また、前記無機酸化物の蒸着層は、その接着性を向上させ、或いは亀裂などの損傷を防止して優れたガスバリヤー性を有効に発揮させるため、その上下の面に接着性向上層、保護層、ガスバリヤー性向上層などの目的で、反応型アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シランカップリング剤を含有させたアクリル系樹脂、金属アルコキシドを含有させた水溶性高分子、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物などの樹脂層を設けて複合層としてガスバリヤー層を形成することができる。
前記ガスバリヤー層のうち、アルミニウム箔、またはアルミニウムの蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。
前記強度向上層としては、前記基材フィルムのいずれかを適宜追加積層してもよく、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを防湿層を兼ねて積層することもできる。
前記基材フィルム層とガスバリヤー層、遮光層、強度向上層との積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
前記シーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーのほか、ポリプロピレン(PP)またはその共重合体、ポリエステル系樹脂などを使用することができる。
シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層する方法、或いは、上記の樹脂を押し出しコートして積層する方法などを採ることができる。但し、内容物がシーラント層に浸透しやすいものの場合は、ドライラミネーション法で積層することが好ましい。
前記直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)は、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れており、ポリプロピレン(PP)は、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
また、特に、エチレン・αオレフィン共重合体でシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、スタンディングパウチなどヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層にはシール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の自立袋の構成と、その製造方法について図面を用いて説明する。但し、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの図面に限定されるものではない。
図1、図2は、それぞれ本発明の自立袋の一実施例の構成を示す正面図である。
図3は、本発明の自立袋の製造方法の一例を説明する要部の概念図である。
図4は、本発明の自立袋の周囲、特に底部をトリミングする際の手順を説明する要部の平面図である。
図1は、本発明の自立袋の第1の実施例の構成を示す正面図である。
図1に示した自立袋100は、袋の底部が前後の壁面フィルム1、1′の下部の間に、底面フィルムを内側に折り込んで底面フィルム折り返し部2まで挿入してなるガセット部4を有する形式で形成され、内側に折り込まれた底面フィルムの両側下端近傍には、この場合、半円形の底面フィルム切り欠き部3a 、3b が設けられ、ガセット部4が、内側が両側から中央部にかけて湾曲線状に凹状となる船底形の底部シール部5でヒートシールして形成され、胴部が前後の壁面フィルム1、1′の左右両側の端縁部を側部シール部6a 、6b でヒートシールして形成されると共に、底部のガセット部4の下側端部は、その中央部が水平な直線部13でカットされ、その両側が内側から外側に向かって斜め上向きにカットされた斜めカット部14a 、14b を有する形状とし、前記ガセット部4の下側端部の中央部の水平な直線部13は、袋のフィルムの流れ方向と逆向きに刃先を立てた厚みの薄い刃物またはロールカッターでカットするようにしたものである。
また、自立袋100の上部は、所定幅の上部シール部7でヒートシールするが、この部分を内容物の充填口に使用するため、内容物の充填前は未シールの開口部とし、内容物の充填後にヒートシールして密封するものである。そして、上部シール部7の下側には袋の開封手段として、ハーフカット線11とその端部にノッチ12を設けて構成したものである。
前記水平な直線部13の長さwは、前述したように、自立袋100の全幅の長さに対して30%以上の長さであればよく、30〜80%の範囲の長さであることが好ましい。
また、水平な直線部13の両側の斜めカット部14a 、14b のそれぞれの外側端部における最大高さhは、自立袋100の寸法、特にガセット部4の幅と高さ(底面フィルムの折り込み長さ)などにより適宜に設定できるが、容量が300〜1200ml程度の一般的な寸法の自立袋の場合、最大高さhは2〜6mm程度の範囲が好ましい。但し、この最大高さhは、斜めカット部14a 、14b の角部に丸みを付けた場合は、丸み部を除いた部分の最大高さとする。
前記のような構成および製造方法を採ることにより、自立安定性に一層優れ、且つ、内容物の充填の際に底開き性がよく、内容物の充填シール機適性に優れた自立袋を提供することができる。
図2は、本発明の自立袋の第2の実施例の構成を示す正面図である。
図2に示した自立袋200は、前記図1に示した自立袋100の構成において、袋の上部の一方のコーナー部に、狭い幅で先細り形状の注出口部10をその外側周囲をヒートシールして設けると共に、該注出口部10の上側の側部に切り欠き部9b を設け、また、下側の側部に切り欠き部9a を設けて注出口部10を突出した形状とし、更に、注出口部10の開封位置に開封手段として、ハーフカット線11とその上側の端部にノッチ12を設けて構成したものであり、袋の上部のうち、注出口部10を設けた部分以外は内容物の充填口に使用するため、図1に示した自立袋100と同様に、内容物の充填後に上部シール部7でヒートシールするが、上部シール部7の下側に袋の開封手段として設けたハーフカット線11とその端部のノッチ12とは、不要となるため取り除いた構成とし、袋の上部以外の胴部および底部は、図1に示した自立袋100と同様に形成して構成したものである。
このような構成および製造方法を採ることにより、自立袋200に充填、密封される内容物が液状などの流動性を有する内容物で、内容物を使用する際に、ボトルなどの口径の小さい他の容器に移し替えて使用するような場合でも、内容物を安全且つ容易に移し替えて使用できると共に、袋の自立安定性にも一層優れ、また、内容物の充填の際に底開き性がよく、内容物の充填シール機適性にも優れた自立袋を提供することができる。
図3は、本発明の自立袋の製造方法の一例を説明する要部の概念図である。
図3は、例えば、スタンディングパウチ用の製袋機で自立袋を製造する際のヒートシールから袋の周囲のトリミングまでの加工工程の順序を示したものであり、前工程で前後の壁面フィルムの下部の間に、内側に折り返され底面フィルム切り欠き部が設けられた底面フィルムが挿入された状態の袋のフィルム20がヒートシール装置21に送られて、袋の底部(ガセット部)及び両側の側部、そして、必要な場合、上部の注出口部などのヒートシールが行われる。図ではヒートシール装置21を1ブロックで示したが、底部と両側の側部、注出口部、そして、底部と両側の側部との接続部のスポットシール部など適宜複数のセクションに分割してヒートシールされる。また、図には示していないが、ヒートシール装置21の後には、通常、冷却圧着装置が配置され、ヒートシール部の冷却圧着が行われる。
前記各部のヒートシールを行った後、袋のフィルム20はカッティング工程に送られ、袋の周囲のトリミングが行われるが、本発明の自立袋では、少なくとも袋の底部ガセット部の下側端部の中央部の水平な直線部とその他の部分とを、別々のセクションでカットするようにして、先ず、第1のカッティング装置22で袋の底部ガセット部の下側端部の中央部の水平な直線部を、図示したような袋のフィルム20の流れ方向と逆向きに刃先を立てた厚みの薄い刃物で連続的にカットし(この時、カットされた袋のフィルム20の端部は、ブロワーなどで下方に吸引除去される。)、次いで、第2のカッティング装置23に送って、前記水平な直線部以外の部分を、ダイセットなどの押し切り方式の打ち抜き装置で打ち抜いて袋の全周をトリミングするようにしたものであり、袋の周囲をトリミングした後は、図には示していないが、個々の袋に切り離され集積部に搬送されて集積される。
尚、前記袋の底部ガセット部の下側端部の中央部の水平な直線部をカットする第1のカッティング装置22として、図では袋のフィルム20の流れ方向と逆向きに刃先を立てた厚みの薄い刃物(刃先が直線状の刃物)を示したが、これをロールカッターに換えることもできる。
図4は、本発明の自立袋の周囲、特に底部をトリミングする際の手順を説明する要部(袋の下半分)の平面図であり、前記図3に示した自立袋の製造方法において、袋が横方向に隣接してつながった形式で各部のヒートシールが行われた袋のフィルム20が矢印で示した方向に送られて、最初に、第1のカッティング装置22に入り、「〔1〕第1のカッティング装置(22)でカットされる水平な直線部」で示した部分が連続的にカットされ、次いで、第2のカッティング装置23に送られて、「〔2〕第2のカッティング装置(23)で打ち抜かれる水平な直線部以外の打ち抜きライン」で示した部分、即ち、前記水平な直線部の両側の内側から外側に向かって斜め上向きにカットされる部分、及びそれに続いて袋の左右の側部の垂直にカットされる部分が打ち抜かれる形状を示したものである。
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
図2に示した構成の自立袋を、以下の構成の壁面フィルムと底面フィルムとを用いて、以下の寸法で、図3、図4に示した製造方法で製造して実施例1の自立袋とした。
(1)壁面フィルム1、1′の構成
(外側)ONフィルム(厚み15μm)・印刷層/接着剤/アルミニウム蒸着層(厚み400Å)・PETフィルム(厚み12μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み120μm)
(2)底面フィルムの構成
(外側)ONフィルム(厚み15μm)・印刷層/接着剤/アルミニウム蒸着層(厚み400Å)・PETフィルム(厚み12μm)/接着剤/L・LDPEフィルム(厚み100μm)
上記各フィルムの貼り合わせは、いずれもドライラミネーション法で行い、各フィルムの間の接着剤は、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤(乾燥時の塗布量3g/m2 )を使用したものである。
(3)自立袋の各部の寸法
自立袋の外形寸法は、幅が110mmで、長さが190mmとし、底部ガセット部4の長さ、即ち、袋の底辺から底面フィルム折り返し部2までの長さは35mmとした。
底部ガセット部4の下側端部の中央部の水平な直線部13の長さwは70mmとし、その両側各20mmの長さの部分に、内側から外側に向かって斜め上向きにカットされ、外側端部における最大高さhが、それぞれ3mmとなるように斜めカット部14a 、14b を設けた。
また、自立袋の上部の一方のコーナー部(図において左側のコーナー部)に設けた注出口部10は、図示したように、その先端側のヒートシール部の外周が袋の上辺および左側の側辺よりもそれぞれ内側となる位置に設け、注出口部の先細り角度は64°とし、その開封位置、即ち、ハーフカット線11を設けた位置の全幅が19mmとなるように設けた。また、ハーフカット線11自体はレーザー光照射により袋の前後の壁面フィルムの重なる位置に設け、その上側の端部にV字形のノッチ12を設けた。
尚、自立袋の周囲のトリミングに際して、前記底部ガセット部4の下側端部の中央部の水平な直線部13は、図3の第1のカッティング装置22に示したような袋のフィルム20の流れ方向と逆向きに刃先を立てた厚みの薄い刃物(刃先が直線状の刃物)でカットしたものであり、その他の部分は一括して押し切り方式の打ち抜き装置で打ち抜いたものである。
前記実施例1の自立袋の構成において、底部ガセット部4の下側端部の中央部の水平な直線部13の長さwを60mmに変更し、その両側各25mmの長さの部分に、内側から外側に向かって斜め上向きにカットされ、外側端部における最大高さhが、それぞれ5mmとなるように変更して斜めカット部14a 、14b を設けた他は、総て実施例1と同様に加工して実施例2の自立袋を製造した。
〔比較例1〕
前記実施例1の自立袋の製造において、自立袋の周囲をトリミングする際に、底部ガセット部4の下側端部の中央部の水平な直線部13を含む全周を、押し切り方式の打ち抜き装置で打ち抜く方法に変更して打ち抜いた他は、総て実施例1と同様に加工して比較例1の自立袋を製造した。
以上のように製造した実施例1、2および比較例1の自立袋について、特に、充填シール機で内容物を充填する際の自立袋の底開き性の良否と、内容物充填シール後の自立袋の自立安定性の良否を評価するため、スタンディングパウチ用の充填シール機を用いてそれぞれの自立袋100個に、未シールの上部の開口部(上部シール部7の部分)から内容物として水350mlを充填シールして、底開き不良の有無を調べると共に、自立安定性については充填シール後の自立袋をフラットな台上に並べて、自立袋の底部外周に形成された脚部の台面への接地状況、特に浮き上がりを生じやすい自立袋の前後の中央部の下端の接地状況を目視により調べた。
上記の試験の結果、充填シール機における自立袋の底開き性については、実施例1、2の自立袋はいずれも底開き性がよく、充填シール機適性が良好であった。
これに対して比較例1の自立袋は全体的に底部下端の切断面に前後のフィルムの仮着現象が認められ、底開き性が悪く充填時に液面の上昇があり、著しい場合は上部シール部7のシール時に液が溢れるものもあり、充填シール機適性に劣っていた。
また、内容物の充填シール後の自立袋の自立安定性については、実施例1、2および比較例1の各自立袋とも、特に浮き上がりの生じやすい自立袋の前後の中央部の下端が台面に安定して接地しており、自立安定性に一層優れていた。
因みに、電子レンジのターンテーブルを想定して、同様な回転台上に自立袋を立てて回転させてみたが、転倒する自立袋は皆無であった。
本発明の自立袋は、底部をガセット形式で形成したスタンディングパウチ形式の自立袋において、自立安定性に一層優れると共に、底部ガセット部下端の特に中央部の切断面に前後のフィルムの密着がなく、充填シール機で内容物を充填する際に、底開き性がよく充填シール機適性に優れるものであり、特に液状の内容物を密封包装する自立袋として好適に使用できるが、充填される内容物など用途面に関しては特に制限はない。
本発明の自立袋の第1の実施例の構成を示す正面図である。 本発明の自立袋の第2の実施例の構成を示す正面図である。 本発明の自立袋の製造方法の一例を説明する要部の概念図である。 本発明の自立袋の周囲、特に底部をトリミングする際の手順を説明する要部の平面図である。
符号の説明
1、1′ 壁面フィルム
2 底面フィルム折り返し部
3a 、3b 底面フィルム切り欠き部
4 ガセット部
5 底部シール部
6a 、6b 側部シール部
7 上部シール部
8 注出口部シール部
9a 、9b 切り欠き部
10 注出口部
11 ハーフカット線
12 ノッチ
13 水平な直線部
14a 、14b 斜めカット部
w 水平な直線部の長さ
h 斜めカット部の最大高さ
20 袋のフィルム
21 ヒートシール装置
22 第1のカッティング装置
23 第2のカッティング装置
100、200 自立袋

Claims (2)

  1. 少なくとも袋の底部が、前後の壁面フィルムの下部の間に底面フィルムを内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式で形成され、該ガセット部が内側の中央部が低くその両側が袋の側部に向かって徐々に高くなる船底形のシールパターンでヒートシールして形成され、胴部が、該前後の壁面フィルムの左右両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成されると共に、前記底部ガセット部の下側端部の中央部が水平な直線でカットされ、その両側が内側から外側に向かって斜め上向きにカットされてなる自立袋であって、前記自立袋の各部をヒートシールした後、袋の周囲をトリミングする際に、水平な直線部の切断面が仮着されないように、少なくとも前記底部ガセット部の下側端部の前記直線部を、フィルムの流れ方向と逆向きに刃先がくるように斜めに立てた厚みの薄い刃物、またはロールカッターでカットし、前記直線部以外の部分を一括して押し切る打ち抜き装置で打ち抜く製造方法で製造されたことを特徴とする自立袋。
  2. 前記自立袋の上部のコーナー部にヒートシールパターンにより狭い幅の注出口部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の自立袋。
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