JP4791518B2 - 密着蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、丼、椀、皿、その他の食品容器等の被着体に対して、該被着体を上から被うように載せるだけで密着被蓋することができ、密封状態で食品の保存を可能とする密着蓋及びその製造方法に関する。
従来、丼、椀、皿、その他の容器に食品を収納した状態で冷蔵庫等により保存する際には、乾燥等を防止するため、薄いラップフィルムが使用されている。ラップフィルムは、密着性に優れており、ラップしたフィルム内の空間を密封する。
ラップフィルムは、極薄であるため、必ずしもラップ作業が容易でなく、迅速なラップ作業を行うためには、経験が必要である。しかも、ラップ作業が失敗するとフィルムが無駄となる。
そこで、ラップフィルムに代えて、弾性材により成形した下向き皿状の密着蓋を提供するのが好ましい。密着蓋は、容器等の被着体の被着面に対して上から密着蓋の吸着縁部を当接した状態で、該密着蓋の変形自在部を下向きに変形させると、内部に負圧空間が形成され、これにより前記吸着縁部が被着面に密着する。従って、簡単容易に容器等を密封状態となるように被蓋することができ、食品を冷蔵庫等で保存する際に便利である。
特開2001−287764号公報
密着蓋の比較例を図8ないし図10に基づいて説明する。密着蓋1は、シリコン系のエラストマにより一体成形され、下面に凹入部2を形成した下向き皿状の円盤体3を構成しており、該円盤体3の周縁に吸着縁部4を形成すると共に、該吸着縁部4から中心に向けて変形自在部5を形成している。円盤体3の上部中心部には摘み部6が設けられ、吸着縁部4の近傍上部には舌片7が設けられている。
この密着蓋1を使用することにより、食品を収納した容器等の被着体8を密封状態で被蓋するときは、図9(A)に示すように、吸着縁部4を被着体8の被着面9に当接した状態で、矢印P1で示すように、摘み部6を押し下げる等して、変形自在部5を下向きに変形させれば良い。これにより、凹入部2に負圧空間が形成されるので、吸着縁部4が被着面9に吸着され、密着した状態で被着体8を密封する。
密着蓋1を被着体8から取外すときは、指先で舌片7を引き上げれば、吸着縁部4が被着面9から離反して外気を凹入部2に進入させるので、密着状態が解除され、密着蓋1を自由に持ち上げることができる。
しかしながら、比較例に示す密着蓋1は、図9(B)に示すように、例えば、冷蔵庫等に収容する際に、図示矢印P2で示すように、ユーザが意図せずに摘み部6を引き上げると、その引き上げ力が小さい力であっても、簡単に吸着縁部4と被着面9の間から外気が凹入部2に進入し、ユーザの意思に反して密着状態を解除してしまう問題がある。
図10に示すように、比較例に示す密着蓋1は、円盤体3の全体を変形容易となるように構成しているため、摘み部6に引き上げ方向P2の力が作用すると、持ち上げられた円盤体3の中心部と吸着縁部4を結ぶ線に沿って変形自在部5が求心方向の張力Tを生じ、これにより、吸着縁部4を被着面9に沿って内側に摺動させるように作用する。そして、吸着縁部4が僅かでも摺動すると、簡単に外気の進入を許すので、凹入部2の負圧状態が解除され、密着蓋1が外れてしまう。
本発明は、内部を負圧空間とすることにより、吸着縁部を被着面に密着させ、被着体を密封被蓋した状態で、摘み部に引き上げ力を作用させても、吸着縁部が被着面から簡単には離反せず、密着状態を維持できるようにした密着蓋とその製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明の密着蓋が手段として構成したところは、弾性材で成形されることにより下面に凹入部(12)を形成した下向き皿状の円盤体(13)であり、前記円盤体(13)の周縁近傍に形成した吸着縁部(14)と、該吸着縁部から中心に向けて形成した変形自在部(15)と、前記円盤体の上部中心部に設けた摘み部(16)とから構成され、前記吸着縁部(14)を被着体(24)の被着面(25)に当接した状態で、変形自在部(15)を下向きに変形させることにより前記凹入部(12)に負圧空間を形成し、吸着縁部(14)を被着面(25)に吸着させるように構成した密着蓋において、直径R1とされた円盤体(13)の中心から直径R2とされた同心円で区成される中央領域に準剛性部(18)を形成し、該準剛性部(18)の周縁から吸着縁部(14)に向けて弾性変形容易なダイヤフラム部(19)を形成しており、前記準剛性部(18)は、直径R2の円形シート(20)を下面から円盤体(13)に埋入状に一体化することにより形成され、該円形シート(20)とその上に積層一体化された円盤体(13)の肉部(13a)による2層構造を構成して成る点にある。
前記円盤体の直径R1と準剛性部の直径R2は、R2>R1/2となるように構成するのが好ましい。
準剛性部に引き上げ方向の力が作用したとき、ダイヤフラム部を同様に引き上げ方向に弾性変形させ、吸着縁部が被着面に沿って摺動しないように構成するためには、円盤体の下面に、準剛性部の周縁に沿って環状方向に延びる溝部を形成するのが好ましい。
吸着縁部が部分的に偏位した状態で被着面から離反することを防止し、全周にわたり吸着縁部が均等に被着面に密着する状態を保持させるためには、円盤体の上面に、ダイヤフラム部に位置して、準剛性部と同心円状に延びるリブを設けるのが好ましい。
更に、前記ダイヤフラム部を含む円盤体と、前記円形シートは、それぞれエラストマにより形成し、前記円形シートのエラストマに顔料を混入させて弾性を低下させることにより、準剛性部の弾性率をダイヤフラム部の弾性率よりも低く形成することが好ましい。
本発明の密着蓋11により、食品を収納した容器等の被着体24を密封状態で被蓋するときは、吸着縁部14を被着体24の被着面25に当接した状態で、矢印Q1のように摘み部16を押し下げる等して、ダイヤフラム部19の弾性変形を介して準剛性部18を下降させれば、凹入部12に負圧空間が形成され、これにより、吸着縁部14が被着面25に吸着され、密着状態で被着体24を密封することができる。従って、従来のようにラップフィルム等を必要とせず、簡便に食品等を密封状態で冷蔵庫等に保管できる。
その後、密着蓋11を被着体24から取外すときは、指先で吸着縁部14の一部を引き上げれば、吸着縁部14が被着面25から離反して外気を凹入部12に進入させ、密着状態を解除するので、密着蓋11を自由に持ち上げて取外すことが可能であり、作業性が頗る良い。
そして、請求項1に記載の本発明によれば、直径R1とされた円盤体13の中心から直径R2とされた同心円で区成される中央領域に準剛性部18を形成し、該準剛性部18の周縁から吸着縁部14に向けて弾性変形容易なダイヤフラム部19を形成しているので、例えば、密着蓋11により密封被蓋した被着体24を冷蔵庫等に収容するに際して、ユーザが意図せずに矢印Q2のように摘み部16を引き上げるような場合があっても、摘み部16と共に準剛性部18が平行移動方向に引き上げられ、該準剛性部18の周囲でダイヤフラム部19を好適に弾性変形させることにより、吸着縁部14を求心方向に摺動させることはないので、吸着縁部14が被着面25から簡単に離反されることはなく、密着状態を維持できるという効果がある。
この際、円盤体13の直径R1と準剛性部18の直径R2をR2>R1/2となるように構成しておけば、準剛性部18の周縁から吸着縁部14までの距離が短くなり、前記引き上げ力を受けたときにおける吸着縁部14の求心方向への摺動を防止する。
特に、本発明によれば、直径R2の円形シート20を下面から円盤体13に埋入状に一体化することにより準剛性部18を形成し、準剛性部18を該円形シート20とその上に積層一体化された円盤体13の肉部13aによる2層構造により構成しているので、該円形シート20の弾性素材や混合物を選択することにより、所望の弾性率を得ることができ、準剛性部18の準剛性(弾性変形困難性)を自由に設定できるという利点がある。
しかも、請求項2に記載の本発明によれば、円盤体13の下面に、準剛性部18の周縁に沿って環状方向に延びる溝部22を形成しているので、準剛性部18に引き上げ方向の力Q2が作用したとき、ダイヤフラム部19を同様に引き上げ方向に弾性変形させることが容易となり、吸着縁部14を被着面25に沿って内向きに摺動させないという本発明の所期目的の達成に貢献する。
また、請求項3に記載の本発明によれば、円盤体13の上面に、ダイヤフラム部19に位置して、準剛性部18と同心円状に延びるリブ23を設けているので、摘み部16に引き上げ力Q2が作用したとき、ダイヤフラム部19が円形環状形から楕円形等のように歪んで変形しないように保形することができ、これにより、吸着縁部14が部分的に偏位した状態で被着面25から離反することを防止し、全周にわたり吸着縁部が均等に被着面に密着した状態を保持できるという効果がある。
更に、請求項4に記載の本発明によれば、ダイヤフラム部19を含む円盤体13を形成するエラストマに対して、円形シート20を形成するエラストマに顔料を混入させて弾性を低下させることにより、ダイヤフラム部19よりも弾性率を低くした準剛性部18を容易に構成することが可能となる。しかも、この際、円盤体13を形成するエラストマを透明にしておけば、肉部13aを透視して円形シート20の上面が視認可能となる
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
図1及び図2に示すように、密着蓋11は、シリコン系のエラストマにより一体成形され、下面に凹入部12を形成した下向き皿状の円盤体13を構成し、該円盤体13の周縁近傍に吸着縁部14を形成すると共に、該吸着縁部14から中心に向けて変形自在部15を形成している。円盤体13の上部中心部には摘み部16が設けられ、吸着縁部14の近傍上部には舌片17が設けられている。尚、摘み部16は、図例ではノブを示しているが、2本の指を挿入して摘むことができる凹部により形成しても良い。
直径R1とされた円盤体13は、中心から直径R2とされた同心円で区成される中央領域に準剛性部18を形成し、該準剛性部18の周縁から吸着縁部14に至る弾性変形容易なダイヤフラム部19を形成している。この際、円盤体13の直径R1と準剛性部18の直径R2は、R2>R1・1/2となるように形成され、R1がR2の1.5倍〜1.8倍とされるのが好ましい。ダイヤフラム部19は、準剛性部18の周縁から吸着縁部14に至り、下向きとなるように断面弧状に湾曲し、次第に肉厚を薄くするように形成されている。
図示実施形態において、準剛性部18は、円盤体13と同心円で直径R2とされた円形シート20を下面から該円盤体13に埋入状に一体化することにより構成されている。従って、準剛性部18は、円形シート20とその上に積層一体化された円盤体13の肉部13aとの2層構造により構成されている。
本発明の好ましい実施形態において、円形シート20は、シリコン系エラストマにより形成されるが、適宜、顔料を混入することにより着色されると共に、上面に転写フィルム又は印刷インキ等により図柄や模様や文字等の表示を施している。これに対して、円盤体13における円形シート20以外の部分は、透明のシリコン系エラストマにより形成され、ダイヤフラム部19の上面を梨子地等の粗面として半透明に形成されるが、円形シート20に積層された肉部13aの上面を滑らかな透明に形成し、上方から肉部13aを透視して前記表示を視認可能としている。
このように、円盤体13は、円形シート20と共に全体がシリコン系エラストマにより形成されているが、ダイヤフラム部19が弾性変形容易であるのに対して、準剛性部18は相対的に弾性変形困難となるように形成されている。例えば、前述のように円形シート20に顔料を混入させれば、エラストマの弾性が低下する。また、準剛性部18の肉厚をダイヤフラム部19の肉厚よりも厚くすれば、弾性変形し難いものとなる。従って、本発明における「準剛性」とは、弾性変形不能とする場合の他、ダイヤフラム部19の弾性率よりも低い弾性率とした場合を含む意味であり、このように弾性変形困難とされた準剛性部18が設けられている。
円盤体13の下面には、準剛性部18の周縁に沿って環状方向に延びる溝部22が形成されている。図示のように、該溝部22は、円形シート20の周縁に臨むように形成されている。溝部22は、円形シート20の全周に沿って環状に延びることが好ましいが、断続的に形成されたものでも良い。
円盤体13の上面には、ダイヤフラム部19に位置して、円形シート20と同心円状に延びるリブ23が設けられている。リブ23は、近接して同心円を描く複数(図例では3本)の環状リブにより構成するのが好ましい。
密着蓋11を使用することにより、食品を収納した容器等の被着体24を密封状態で被蓋するときは、図3(A)に示すように、吸着縁部14を被着体24の被着面25に当接した状態で、矢印Q1で示すように、摘み部16を押し下げる等して、ダイヤフラム部19の弾性変形を介して準剛性部18を下降させれば良い。これにより、凹入部12に負圧空間が形成されるので、吸着縁部14が被着面25に吸着され、密着した状態で被着体24を密封する。
図2及び図3(A)に示す実施形態の場合、被着面25に密着される吸着縁部14は、円盤体13の周縁に形成した下向き凸縁14aにより形成されているが、図3(C)に示すように、円盤体13の周縁近傍の下面14bにより吸着縁部14を構成し、容器等の開口縁25aに形成された被着面25を該下面14bに密着させるように構成しても良い。
密着蓋11を被着体24から取外すときは、指先で舌片17を引き上げれば、吸着縁部14が被着面25から離反して外気を凹入部12に進入させるので、これにより密着状態が解除され、密着蓋11を自由に持ち上げることができる。
ところで、例えば密着蓋11により密封被蓋した被着体24を冷蔵庫に収容するに際して、図3(B)に図示矢印Q2で示すように、ユーザが意図せずに摘み部16を引き上げるような場合がある。この場合、本発明によれば、摘み部16と共に準剛性部18が引き上げられても、該準剛性部18の周囲でダイヤフラム部19が好適に弾性変形し、吸着縁部14を被着面25から簡単に離反させることはない。
図10に示した比較例の密着蓋1の場合、上述のように、引き上げ方向P2の力を受けたとき、求心方向の張力Tにより吸着縁部4が被着面9に沿って内側に摺動させられ、容易に外気の進入を許してしまう。これに対して、本発明の密着蓋11は、引き上げ方向Q2の力を受けたとき、準剛性部18がダイヤフラム部19を上向き方向に引っ張るので、吸着縁部14が被着面25に沿って摺動させられることはない。このため、本発明において吸着縁部14と被着面25の間から外気の進入を許すために摘み部16に必要とされる引き上げ力Q2は、比較例の場合の摘み部6に必要とされる引き上げ力P2よりも、Q2>P2となり、従って、ユーザが意図せずに摘み部16に引き上げ力Q2を与えたときでも、密着蓋11が簡単に外れることはない。
この点に関する本発明の作用を図4に示すと、鎖線で示すように、被着体24の被着面25に吸着縁部14を吸着させた状態から、摘み部16に引き上げ力Q2を作用させ、実線で示すように持ち上げたとき、直径R2にわたる中央領域の準剛性部18が矢印q2で示すように、上方にほぼ平行移動する。即ち、持ち上げられた準剛性部18は、湾曲方向に弾性変形しない、又は、弾性変形しても変形量が僅かとされる。そこで、ダイヤフラム部19も矢印q3で示すように上方に引っ張られ、曲率半径を小さくするように弾性変形する。
準剛性部18を設けていない場合、つまり、円盤体13が摘み部16から吸着縁部14に至る全体を弾性変形させる構成とされている場合に、吸着縁部14に作用する張力の方向を矢印t1で示している。これに対して、本発明のように弾性変形せず又は弾性変形困難とされた準剛性部18を設けた場合に、吸着縁部14に作用する張力の方向を矢印t2で示している。
矢印t1と矢印t2を比較すれば明らかなように、本発明の密着蓋11は、摘み部16に引き上げ力Q2が与えられたとき、ダイヤフラム部19を介して吸着縁部14に作用する張力方向t2は、張力方向t1よりも、被着面25に対して垂直方向q3に近くなるので、吸着縁部14が被着面25に沿って内側に摺動する可能性を低減する。
この点に関して、円盤体13の直径R1と準剛性部18の直径R2をR2>R1/2となるように構成しておけば、準剛性部18の周縁(溝部22)から吸着縁部14までの距離が短くなり、被着面25に対する張力方向t2の角度が垂直方向q3に更に近くなるので、前記引き上げ力Q2を受けたときにおける吸着縁部14の求心方向への摺動がいっそう好適に防止される。
そして、準剛性部18とダイヤフラム部19の間には、溝部22が設けられており、ダイヤフラム部19があたかも溝部22をヒンジとするように内側に向けて容易に変形するので、矢印t2の方向に生じる張力が緩和され、この点でも吸着縁部14の吸着状態を維持するために貢献する。尚、反対に、舌片17を持ち上げたときは、溝部22により、ダイヤフラム部19が容易に上動することを可能にする。
更に、ダイヤフラム部19は、溝部22と吸着縁部14の間に位置して円周方向に延びるリブ23を設けており、これにより、摘み部16に引き上げ力Q2が作用したとき、ダイヤフラム部19が円形から楕円形等のように歪み変形することを防止する。例えば、図4に矢印Q3で示すように、摘み部16が軸線から傾いた方向に引き上げ力Q3を受けることにより、準剛性部18の周囲の円環状のダイヤフラム部19が楕円形のように歪んで変形するときは、吸着縁部14の周方向に部分的な歪み変形を生じ、部分的に被着面25から捲れ上がるおそれがある。これに対して、リブ23を設けた構成によれば、ダイヤフラム部19を円環状に保形することにより、吸着縁部14の部分的な捲れ上がりを好適に防止する。
図5ないし図7は、上記構成とされた密着蓋11の製造方法の実施形態を示している。密着蓋11を成形するために、金型装置31が使用され、該金型装置31は、前記円盤体13の上面形状に沿うキャビティ上面34aを形成する上型32と、前記円盤体13の下面形状に沿うキャビティ下面34bを形成する下型33を備え、型締めされる上下型32、33のキャビティ34の内部で弾性材により密着蓋11を成形する。このため、図示省略しているが、上下型32、33を開閉する駆動機構が設けられている。
前記下型33は、キャビティ下面34bの中心から直径R2の内径を描いて環状に延びる環状突起35を設けている。
予め金型装置31の外部で合成樹脂により直径R2の円形シート20が成形される(予備工程)。上述したように顔料を混入し、表面に表示を施された円形シート20は、図示しない別の金型装置により、シリコン系エラストマ等の弾性材料により成形されている。
図6に示すように、金型装置31の上下型32、33を離型した状態で、下型33の環状突起35の内側に前記円形シート20が嵌入される(インサート工程)。
その後、前記円形シート20を含むキャビティ下面34bの上にエラストマ素材を装入した状態で、図7に示すように、上下型32、33を型締めすることにより、円形シート30を埋入した円盤体13がキャビティ34の内部で成形される。シリコン系エラストマ等のエラストマ素材は、液状のものを使用することによりキャビティ34に向けて射出成形しても良いが、本実施形態の場合、適宜シート状等のエラストマ片を必要量だけ、円形シート20を含むキャビティ下面34bの上に積層させ、その状態で、上下型32、33を型締めすることにより前記エラストマ片を塑性変形させながら加硫し、円形シート20を埋入状に一体化した円盤体13を成形する。この際、円形シート20は、環状突起35により保持されているので塑性変形されるエラストマ片の流動圧により位置ずれすることはなく、円盤体13と同心円状に一体化される。
上下型32、33の型締めにより成形された密着蓋11は、前記環状突起35により円形シート20の周縁に臨む環状の溝部22を形成される。
上下型32、33は離型され、成形品としての密着蓋11を金型装置31から取出され、製品として提供される。
本発明の密着蓋の1実施形態を示す斜視図である。 本発明の密着蓋を示す中央中断面図である。 本発明の密着蓋の作用を示しており、(A)は密着蓋を被着体に被蓋させた状態を示す断面図、(B)は密着蓋の摘み部に意図しない引き上げ力が作用した状態を示す断面図、(C)は凸縁の内側に形成された吸着縁部により密着蓋を被着体に被蓋させるように構成した例を示す断面図である。 本発明の密着蓋を被着体に被蓋させた状態で摘み部に意図しない引き上げ力が与えられた場合の作用を示す断面図である。 密着蓋を成形するための金型装置を示す断面図である。 金型装置の上下型を開いて円形シートを嵌入した状態を示す断面図である。 金型装置の上下型を型締めすることにより円形シートと共に円盤体を成形した状態を示す断面図である。 比較例としての密着蓋を示す斜視図である。 比較例の作用を示しており、(A)は密着蓋を被着体に被蓋させた状態を示す断面図、(B)は密着蓋の摘み部に意図しない引き上げ力が作用した状態を示す断面図である。 比較例の密着蓋を被着体に被蓋させた状態で摘み部に意図しない引き上げ力が与えられた場合の作用を示す断面図である。
符号の説明
11 密着蓋
12 凹入部
13 円盤体
14 吸着縁部
15 変形自在部
16 摘み部
18 準剛性部
19 ダイヤフラム部
20 円形シート
22 溝部
23 リブ
24 被着体
25 被着面
31 金型装置
32 上型
33 下型
34 キャビティ
34a キャビティ下面
34b キャビティ上面
35 環状突起

Claims (4)

  1. 弾性材で成形されることにより下面に凹入部(12)を形成した下向き皿状の円盤体(13)であり、前記円盤体(13)の周縁近傍に形成した吸着縁部(14)と、該吸着縁部から中心に向けて形成した変形自在部(15)と、前記円盤体の上部中心部に設けた摘み部(16)とから構成され、前記吸着縁部(14)を被着体(24)の被着面(25)に当接した状態で、変形自在部(15)を下向きに変形させることにより前記凹入部(12)に負圧空間を形成し、吸着縁部(14)を被着面(25)に吸着させるように構成した密着蓋において、
    直径R1とされた円盤体(13)の中心から直径R2とされた同心円で区成される中央領域に準剛性部(18)を形成し、該準剛性部(18)の周縁から吸着縁部(14)に向けて弾性変形容易なダイヤフラム部(19)を形成しており、
    前記準剛性部(18)は、直径R2の円形シート(20)を下面から円盤体(13)に埋入状に一体化することにより形成され、該円形シート(20)とその上に積層一体化された円盤体(13)の肉部(13a)による2層構造を構成して成ることを特徴とする密着蓋。
  2. 前記円盤体(13)の下面に、準剛性部(18)の周縁に沿って環状方向に延びる溝部(22)を形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の密着蓋。
  3. 前記円盤体(13)の上面に、ダイヤフラム部(19)に位置して、準剛性部(18)と同心円状に延びるリブ(23)を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の密着蓋。
  4. 前記ダイヤフラム部(19)を含む円盤体(13)と、前記円形シート(20)は、それぞれエラストマにより形成されており
    前記円形シート(20)のエラストマに顔料を混入させて弾性を低下させることにより、準剛性部(18)の弾性率をダイヤフラム部(19)の弾性率よりも低く形成して成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の密着蓋
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