JP4791316B2 - 車載用ナビゲーション装置及び車両進行方向検出方法 - Google Patents

車載用ナビゲーション装置及び車両進行方向検出方法 Download PDF

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本発明は車載用ナビゲーション装置に関し、特に、衛星航法を利用した測位機能と自立航法を利用した測位機能を併用して自車位置を決定する機能を備えた車載用ナビゲーション装置及び車両進行方向検出方法に関する。
典型的な車載用ナビゲーション装置においては、ナビゲーションに係る一切の処理を制御するCPU等の制御装置、地図データを格納したCD−ROMやDVD−ROM等の記憶装置、LCDモニタ等の表示装置、自車の現在位置を検出するためのGPS受信機、自車の方位や走行速度等を検出するためのジャイロ等の角度センサ、加速度センサ、距離センサなどが設けられている。そして、制御装置により、自車の現在位置を含む地図データを記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて自車位置の周囲の地図画像を表示装置の画面に描画すると共に、自車の現在位置を指示する自車位置マークを画面上に重ね合わせて表示し、自車の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して自車位置マークを移動させたりして、自車が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
また、車載用ナビゲーション装置には、ユーザが目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能(経路誘導機能)が搭載されている。この経路誘導機能によれば、制御装置により、地図データを用いて出発地(典型的には自車位置)から設定された目的地までを結ぶ最適な経路を、横型探索法やダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に(例えば、色を変えたり、線幅を太くして)表示したり、また誘導経路上で接近中の交差点まで所定距離に達したときに、音声案内と共に地図画像上にその交差点の拡大図(交差点での進行方向を示す矢印、交差点までの距離、交差点名などを含む)を表示したりすることで、目的地に向けた最適な経路をユーザが把握できるようになっている。
かかるナビゲーション装置においては、各種センサ等から取得した車両信号をナビゲーションに係る種々の処理に利用している。車両信号には、GPS受信機から出力されるGPS信号、ジャイロや距離センサ等の自立航法センサから出力される信号(方位角信号、車速パルス(信号)等)、シフト位置センサから出力されるバック信号、ウィンカ(方向指示灯)の起動時に出力されるウィンカ信号などがある。特に車速パルスは、自立航法には不可欠の信号であり、GPS信号を受信していない状況もしくは受信できないような状況下でもジャイロを使用した自立航法で自車位置を決定する際に重要な役割を果たす。ただし、車速パルスはあくまでも車両の走行速度(スピード)を指示する信号であり、この信号だけでは車両の進行方向(前進しているのか後進しているのか)は分からない。この進行方向を判断するためにはバック信号を取得する必要があり、かかるバック信号を利用したナビゲーション装置は現に市場に出回っている。
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、特許文献1に記載されるように、移動体にGPSと地磁気センサを搭載し、GPSにより当該移動体の地球上の位置を検出すると共に、地磁気センサにより当該移動体の方位を検出し、GPSと地磁気センサの各出力に基づいて当該移動体の運動状態(停止、前進、後進、加速、定速、直進、旋回)を判定するようにしたものがある。
特開2004−301650号公報
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置においては、車速パルスやバック信号等の車両信号を取得して自立航法等の処理に利用するものが実現されている。これら車両信号のうち車速パルス(信号)については、その信号線をナビゲーション装置本体に結線する方法は市場において比較的情報が流通しているため、純正製品でない他社製品のナビゲーションユニットを後で追加装備した場合でも、車速パルスの信号線を結線して自立航法の精度を高めることが可能である。
しかしながら、バック信号については、その信号線を結線する方法はそれほど情報が出回っておらず、また、バック信号を使用するナビゲーション装置は純正製品(例えば、バック信号をライン入力ではなく、CAN−BUS等のバスを介してナビゲーション装置本体に直接取り込んでいるような車種に搭載された製品)に限られるケースが多いため、ユーザは、このバック信号を簡単に利用することができないといった不都合があった。すなわち、バック信号は車両が後方に移動(バック)したときの位置補正を行うのに利用することができるが、現状は、純正製品でない他社製品のナビゲーションユニットを後で追加装備したときに、技術的な面あるいはコスト面での理由により、バック信号の信号線を容易にナビゲーション装置本体に結線することができない。
このようにナビゲーション装置本体でバック信号を取得できない状況下で実際に車両がバックした場合、従来の技術では、自車の走行速度は検出できても進行方向は判断できないため、自車は前方に移動しているものと仮定して所要のマップマッチング処理を行うようにしている。このため、実際は車両がバックしているにもかかわらず、地図画面上では自車位置が前方に進んでしまい、その結果、その後の自車位置が道路外を走行したり、ミスマッチングにより間違った道路を走行し、自車の走行位置を本来の正しい道路上の位置に復帰させること(位置修正)ができないといった問題が起こり得る。これは、地図画面に表示された自車位置を確認しながら運転を行うユーザにとっては非常に不都合であり、また、案内情報としての信頼性の点からも改善の余地がある。
一方、CAN−BUS等を経由してバック信号を取得する場合には、その信号情報をナビゲーション装置本体に入力するためのアダプタ等の特別なハードウェアが必要であり、そのためにコストが高くなるといった不利がある。
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、バック信号を取得するためのアダプタ等の特別なハードウェアを必要とせずに、バック信号を取得できない場合であっても自車の進行方向を正しく判定可能とし、ひいては自車位置精度の向上に寄与することができる車載用ナビゲーション装置及び車両進行方向検出方法を提供することを目的とする。
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明の一形態によれば、自車の走行速度を検出する車速検出手段と、衛星航法を利用した測位機能によりGPS方位を検出するGPS検出手段と、前記車速検出手段により検出される走行速度と前記GPS検出手段により検出されるGPS方位をモニタし、該走行速度の大きさと該GPS方位の変化量とに基づいて自車の進行方向を判定する制御手段と、前記制御手段により判定された自車の進行方向を指示する情報を格納する記憶手段とを備え、前記制御手段は、自車が走行している状態で前記走行速度が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態にあるものと判定し、自車が走行している状態で前記走行速度が所定のしきい値に達していない場合において前記GPS方位の変化量が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態から後進状態に、あるいは後進状態から前進状態に切り替えられたものと判定することを特徴とする車載用ナビゲーション装置が提供される。
この形態に係る車載用ナビゲーション装置によれば、車速検出手段とGPS検出手段に動作可能に接続された制御手段により、モニタしている自車の走行速度(車速)の大きさとGPS方位の変化量から自車の進行方向を判定している。特定的には、自車が走行している状態で車速が所定の判定基準値を超えたときに自車は前進している(つまり、後進している状況は実際上考えられない)と判断することができ、また、車速が所定の判定基準値に達していない場合においてGPS方位が所定の判定基準値(角度)を超えたときに自車は「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に変化したものと判断することができる。
このように本発明によれば、たとえバック信号を取得できなくても、走行速度(車速)の大きさとGPS方位の変化量とに基づいて自車の進行方向を正しく判定することが可能となる。このようにして判定された結果(進行方向)はマップマッチングに利用することができる。つまり、その車両進行方向から自車が「前方」あるいは「後方」のいずれの方向に進んでいるのかを認識することで、自立航法の処理に有効に活かすことができ、その結果、自車位置の精度を向上させることが可能となる。
また、CAN−BUS等からバック信号情報を入手するためのアダプタ等を設ける必要がないので、コストを低く抑えることができる。
また、上記の従来技術の課題を解決するため、本発明の他の形態によれば、衛星航法を利用した測位機能と自立航法を利用した測位機能を併用して自車位置を決定する機能を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記自立航法を利用した測位機能に基づいて検出した自車の走行速度と、前記衛星航法を利用した測位機能に基づいて検出したGPS方位をモニタし、前記走行速度の大きさが所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態にあるものと判定し、前記走行速度の大きさが所定のしきい値に達していない場合において前記GPS方位の変化量が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態から後進状態に、あるいは後進状態から前進状態に切り替えられたものと判定することを特徴とする車両進行方向検出方法が提供される。
本発明に係る車載用ナビゲーション装置等の他の構成上の特徴及びそれに基づく具体的な処理態様等については、後述する発明の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成をブロック図の形態で示したものである。
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置20は、地図データベースとしてのDVDドライブ1(DVD−ROM1aを含む)と、操作部2と、GPS受信機3と、自立航法センサ4と、通信機5と、表示装置6と、スピーカ7と、ナビゲーション装置本体10とを備えている。ナビゲーション装置本体10はマイクロコンピュータ等により構成され、基本的には、地図や自車位置マーク等の描画処理、経路探索処理、マップマッチング及びそれに基づいた自車位置修正処理などを行うものであり、特に本発明に関連する処理として、後述するようにバック信号を取得できない場合の車両進行方向検出に係る処理を制御する。
DVDドライブ1によって駆動されるディスク(DVD−ROM)1aには地図データが格納され、この地図は、1/12500、1/25000、1/50000、1/ 100000等の各縮尺レベルに応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られており、道路等は経緯度で表現された点(ノード)の座標集合で表されている。道路は2以上のノードの連結からなり、2つのノードを連結した部分はリンクと呼ばれる。地図データは各種のレイヤから構成され、例えば、道路リスト、ノードテーブル、交差点構成ノードリスト、交差点ネットリスト等からなるマップマッチング用及び経路探索用の道路レイヤ、地図画面上に道路、建物、施設、公園、河川等を表示するための背景レイヤ、行政区画名、道路名、交差点名、建物や施設等の名称や住所等の文字、地図記号等を表示するための文字・記号レイヤ等から構成されている。本実施形態では、地図データを格納する記録媒体としてDVDドライブ1(DVD−ROM1a)を使用しているが、これに代えて、CDドライブ(CD−ROM)やハードディスクドライブ(HDD)レコーダ等の他の記録媒体を使用してもよい。
操作部2はナビゲーション装置本体10を操作するためのものであり、例えば、赤外線通信等によりナビゲーション装置本体10に接続されるリモコン送信器の形態を有している。特に図示はしないが、かかるリモコン送信器には、表示装置6に各種操作画面を表示させたり、画面上の各種メニュー、各種項目等を選択したり、選択したメニュー等を実行させるための各種操作ボタン、ジョイスティック等が設けられている。操作部2の形態としては、リモコン送信器以外にも、センターコンソール上に固定的に設けられた「操作パネル」であってもよい。
GPS受信機3は、複数のGPS衛星から送られてくる電波をアンテナで受信して自車の現在位置の経度及び緯度を検出し、3次元測位処理等を行って自車の絶対位置(GPS位置)及び方位(GPS方位)を算出する。GPS方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間(例えば、1秒)前の自車位置とに基づいて算出することができる。自立航法センサ4は、自車の方位を検出するためのジャイロ等の角度センサや一定の走行距離毎にパルス(車速パルス)を発生する距離センサなどからなり、これらのセンサによって自車の相対位置及び方位を算出する。通信機5は、外部と通信するための車載電話機や携帯電話機(この場合は専用のモデムが付属する)等からなり、例えば、地図データの配信サービスを行う情報センタ等と通信して所要の最新の地図情報を取得したり、各都道府県警から指定されている「重点取締り区域・時間帯」の情報を取得したりする場合などに使用される。
表示装置6はLCDモニタ等からなり、センターコンソール上で操作部2の上方に設置されている。この表示装置6の画面には、ナビゲーション装置本体10からの制御に基づいてナビゲーションに係る案内情報(自車の現在位置の周囲の地図、自車位置マーク、自車位置から目的地までの誘導経路、施設検索に基づいた案内情報など)が表示される。スピーカ7は、車室内の所定の場所に所要の個数(例えば、フロント席の左右の近傍とリア席(1列)の左右の近傍にそれぞれ2個ずつ)設置されており、ナビゲーション装置本体10からの制御に基づいて上記のナビゲーションに係る案内情報を音声出力する。
ナビゲーション装置本体10において、11はDVDドライブ1を介してディスク1aから読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、12はナビゲーション装置本体10の中枢をなす制御部を示す。この制御部12は、特に図示はしないが、実行すべき処理を規定した各種プログラム(経路探索に係るプログラム、マップマッチング及び自車位置修正に係るプログラム、車両進行方向検出に係るプログラムなど)を格納したROM等のメモリを内蔵している。
制御部12は、メモリに格納された各種プログラムに従い、基本的には、GPS受信機3から出力される自車の絶対位置(GPS位置)及び方位(GPS方位)のデータを格納し、自立航法センサ4から出力される自車の相対位置及び方位のデータに基づいて自車の推定車両位置を算出したり、DVDドライブ1を制御して表示させたい範囲(自車の現在位置を含む所要の範囲)の地図データをDVD1aからバッファメモリ11に読み出し、その地図データを用いて設定された探索条件で出発地(自車位置)から目的地までの誘導経路を探索したり、その地図データと自立航法センサ4から出力されるデータとを用いて所定走行距離毎あるいは所定時間毎にマップマッチング処理を行い自車位置を走行道路上に位置修正したりするなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。さらに制御部12は、本発明に関連する処理として、後述するように本装置20において行うバック信号を取得できない場合の車両進行方向検出に係る処理を制御する。
13はフラッシュメモリ等からなる車両状態記憶部を示し、制御部12における演算処理に基づいて算出もしくは判定された情報を格納しておくためのものである。本発明に関連する情報としては、後述するように、自車が走行状態(「前進」もしくは「後進」の状態)から停車状態に切り替わる直前のGPS方位の情報、停車状態から走行状態に切り替わった直後のGPS方位の情報、所定の条件に基づいて判定された自車の走行状態(進行方向)を指示する情報が格納される。
14は制御部12からの制御に基づいてバッファメモリ11に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、15は動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)及び自車位置マーク、カーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、16は制御部12によって探索された誘導経路の出発地(自車位置)から目的地までの全てのノードに関するデータを格納しておくための誘導経路記憶部、17は制御部12からの制御に基づいて誘導経路記憶部16から誘導経路のデータを読み出し、当該誘導経路を他の道路とは異なる表示態様(例えば、色を変える、線幅を太くするなど)で描画する誘導経路描画部を示す。
18は画像合成部を示し、制御部12からの制御に基づき、地図描画部14で描画された地図画像に、誘導経路描画部17で描画された誘導経路、操作画面・マーク発生部15で生成された各種メニュー画面や各種マーク等を重ね合わせて、表示装置6の画面に表示させる機能を有している。19は音声出力部を示し、制御部12からの制御に基づいて上記のナビゲーションに係る案内情報(デジタル情報)をアナログ音声信号に変換してスピーカ7に出力する。
以上のように構成された本実施形態の車載用ナビゲーション装置20において、GPS受信機3は「GPS検出手段」に、自立航法センサ4は「車速検出手段」に、制御部12は「制御手段」に、車両状態記憶部13は「記憶手段」に、それぞれ対応している。
以下、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置20において行うバック信号を取得できない場合の車両進行方向検出に係る処理について、その一例を示す図2を参照しながら説明する。併せて、車速及びGPS方位変化と車両の状態との関係を示す図3も参照しながら補足説明する。
先ず初期状態として、図3に例示するように自車は「前進」状態にあるものとする。すなわち、イグニションキーを「オン」にして本装置20を起動させた後、制御部12において、自車は「前進」もしくは「後進」のいずれの走行状態にあるかの判定処理(この場合、「前進」状態にあるとの判定処理)が1回終了しているものとする。この判定処理の結果は、自車の走行状態(進行方向)を指示する情報として、車両状態記憶部13にいったん記憶される。
このように自車が「前進」している状態で、最初のステップS1では、制御部12において、自立航法センサ4から出力される車速パルス情報から自車の走行速度(車速)を算出し、この車速が0km/hである(YES)か否(NO)かを判定する。つまり、自車が停車状態にあるか、「前進」もしくは「後進」の走行状態にあるかを判定する。この場合、停車状態であるかどうかを判断するためには、車速=0km/hの状態が相当の期間に亘って継続している必要があるため、例えば、その状態が5秒間以上継続したときに停車状態にあるものと判断し、それよりも短い場合(5秒経過する前に車速≠0km/hの状態になった場合)には走行状態にあるものと判断する。そして、判定結果がYESの場合にはステップS2に進み、判定結果がNOの場合にはステップS3に進む。
ステップS2では(車速=0km/hの状態が相当の期間継続した場合)、制御部12において、自車は「停車」状態にあるものと判定する。そして、本処理フローは「終了」となる。
一方、ステップS3では(走行状態にある場合)、制御部12において、自立航法センサ4から出力される車速パルス情報から求めた車速が所定のしきい値(本実施形態では、20km/hに設定)以上になったかどうか、すなわち、車速≧20km/hの条件を満たす(YES)か否(NO)かを判定する。このとき、制御部12において、車速パルス情報から当該走行状態での走行距離を算出し、この走行距離が所定のしきい値(本実施形態では、1kmに設定)以上になったかどうか、すなわち、走行距離≧1kmの条件を満たす(YES)か否(NO)かの判定も同時に行う。ただし、この走行距離についての判定処理は必ずしも行う必要はない。
これらのしきい値(車速:20km/h、走行距離:1km)は、一般的な運転者であればこの速度(20km/h)で車両をバック(後進)させることは実際上考えられないであろうし、まして、この速度で1km以上も車両をバックさせることは到底考えられないという認識に基づいて設定されている。つまり、本ステップS3では、所定の車速しきい値(20km/h)を判定基準として自車が「前進」状態にあると見なすことができるかどうかを判断し、さらに補助的な条件として、所定の走行距離しきい値(1km)以上になったかどうかを判断している。そして、判定結果がYESの場合にはステップS4に進み、判定結果がNOの場合にはステップS6に進む。
ステップS4では(車速≧20km/hの場合、さらに必要に応じて走行距離≧1kmの場合)、制御部12において、自車は「前進」状態にあるものと判定する。
次のステップS5では、制御部12において判定した走行状態を指示する情報(この場合、「前進」状態を指示する情報)を車両状態記憶部13に記憶する。そして、本処理フローは「終了」となる。
一方、ステップS6では(車速が20km/h未満の場合、さらに必要に応じて走行距離が1km未満の場合)、制御部12において、GPS受信機3から出力されるGPS位置情報から算出したGPS速度及びGPS方位の変化量がそれぞれ所定のしきい値(本実施形態では、それぞれ1km/h、150degに設定)以上になったかどうか、すなわち、GPS速度≧1km/h、かつ、GPS方位変化≧150degの条件を満たす(YES)か否(NO)かを判定する。GPS速度のしきい値(1km/h)については、ステップS3で説明したような特別な認識に基づいて設定されるわけではなく、車両が走行状態にあるとみなすことができる程度の値であれば十分であり、必ずしも1km/hに限定されない。制御部12では、このGPS速度が所定のしきい値(1km/h)以上になったときに、自車は走行状態にあるとみなして、GPS方位の変化をモニタしている。
GPS方位の変化量のしきい値(150deg)については、以下の理由に基づき設定されている。すなわち、GPS方位は、自車の中心線に沿った前方方向を基準にして時計回り方向で算出された自車の方位によって表される。例えば、自車が前進している状態で十字路を右折したときは右折直後のGPS方位は90°、左折したときは左折直後のGPS方位は270°、後進状態に切り替わったときはその切替直後のGPS方位は180°である。ただし、車両は道路の中心線に沿って正確に右折、左折、バック等を行うわけではないので、実際には若干の誤差はある。従って、自車が「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に切り替わったときは、GPS方位は最大で180deg変化していることになる。本実施形態では、上記の誤差を考慮して、制御部12においてGPS方位が150deg以上変化したことを検出したときに、自車は「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に切り替えられたものと判定している。
具体的には、制御部12により、自立航法センサ4から出力される車速パルス情報から求めた車速を参照して、当該走行状態から停車状態に切り替わる直前(例えば、1秒前)のGPS方位の情報とその停車状態から走行状態に切り替わった直後(例えば、1秒後)のGPS方位の情報とを車両状態記憶部13に記録し、両GPS方位の情報から、GPS方位が150deg以上変化したかどうかを判断し、150deg以上の変化があった場合に、「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に切り替えられたものと判定している。つまり、本ステップS6では、所定の方位変化しきい値(150deg)を判定基準として自車が「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に切り替えられたかどうかを判断している。そして、判定結果がYESの場合にはステップS7に進み、判定結果がNOの場合にはステップS8に進む。
ステップS7では(自車の状態が「前進」から「後進」、あるいはその逆の状態に切り替えられた場合)、制御部12により、車両状態記憶部13に記憶されている前回の走行状態を反転する。この場合、自車の初期状態として「前進」状態を指示する情報が記憶されているので、ステップS6での判定結果(YES)に基づき、自車は「後進」状態に切り替えられたものと判断して、その旨の情報(「後進」状態を指示する情報)に書き換える(ステップS5)。そして、本処理フローは「終了」となる。
一方、ステップS8では(自車の状態が「前進」から「後進」、あるいはその逆の状態に切り替えられていない場合)、制御部12により、車両状態記憶部13に記憶されている前回の走行状態をそのまま維持する。この場合、自車の初期状態として「前進」状態を指示する情報が記憶されているので、ステップS6での判定結果(NO)に基づき、自車は「前進」状態のままであると判断して、既に記憶されている情報(「前進」状態を指示する情報)を維持する(ステップS5)。そして、本処理フローは「終了」となる。
上述した処理フローでは、自車が「前進」状態にある時から車両進行方向検出に係る処理を開始するようにしたが、自車の初期状態としては「後進」状態あるいは「停車」状態のいずれの状態にあってもよいことはもちろんである。
図2の処理フローにおいて各ステップで行う処理を図3に示す時間の流れに沿って説明すると、先ず、ステップS1(判定結果:NO)→ステップS3(判定結果:YES)を介して自車が「前進」している状態にあり、次に、ステップS1(判定結果:NO)→ステップS3(判定結果:NO)→ステップS6(判定結果:YES)を介して自車の状態が「前進」から「後進」に切り替えられ、さらに同様のステップ(S1→S3→S6)を介して自車の状態が「後進」から「前進」に切り替えられ、次に、ステップS1(判定結果:YES)を介して自車の状態が「停車」状態となり、次に、ステップS1(判定結果:NO)→ステップS3(判定結果:NO)→ステップS6(判定結果:NO)を介して前回の走行状態(この場合、「前進」状態)が維持される。
以上説明したように、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置20(図1)において行う車両進行方向検出に係る処理(図2)によれば、GPS受信機3と自立航法センサ4に動作可能に接続された制御部12により、モニタしている自車の走行速度(車速)の大きさとGPS方位の変化量から、自車の進行方向を判定している。すなわち、車速が所定のしきい値(20km/h)以上になったときに自車は前進状態にあるものと判定し、また、自車が走行している状態(GPS速度≧1km/h)でGPS方位の変化量が所定のしきい値(150deg)以上になったときに、自車は「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に変化したものと判定している。
このように本実施形態によれば、たとえバック信号情報を入手できない場合でも、車速とGPS方位変化(図3参照)に基づいて自車の進行方向を正しく判定することが可能となる。このようにして判定された結果(進行方向)はマップマッチングに利用することができる。つまり、その判定結果から自車が「前方」あるいは「後方」のいずれの方向に進んでいるのかを認識することで、自立航法の処理に有効に活かすことができ、自車位置の精度を向上させることが可能となる。
また、CAN−BUS等を経由してバック信号情報を取得する場合に従来必要としていたアダプタ等の特別なハードウェアを設置する必要がないので、低コスト化を図ることができる。
また、自車が「前進」状態にあるかどうかを判定するための条件として、上記の車速しきい値(20km/h)に加えて走行距離しきい値(1km)も併せて判断することで、その判定精度を高めることができる。つまり、仮に20km/h以上の速度で車両をバックさせることが考えられたとしても、その速度で1km以上もバックし続けることは到底考えられないからであり、このような場合に両しきい値を考慮することで、「前進」状態かどうかをより正しく判定できるからである。
なお、本実施形態では、「前進」状態から「後進」状態に、あるいはその逆の状態に切り替えられたかどうかを判定するのに約2秒(走行状態から停車状態に切り替わる直前の1秒と、その停車状態から走行状態に切り替わった直後の1秒)要しており、この判定に要する時間分だけ自車位置精度は誤差を生ずることになるが、この誤差は高々、GPS速度(1km/h)×2秒=56cmにすぎず、自車位置精度に重大な影響を及ぼす程度のものではない。
本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。 図1のナビゲーション装置において行うバック信号を取得できない場合の車両進行方向検出に係る処理の一例を示すフロー図である。 図2の処理フローを補足説明するための図である。
符号の説明
1…DVDドライブ(地図データベース)、
3…GPS受信機(GPS検出手段)、
4…自立航法センサ(車速検出手段)、
10…ナビゲーション装置本体、
12…制御部(制御手段)、
13…車両状態記憶部(記憶手段)、
20…車載用ナビゲーション装置。

Claims (6)

  1. 自車の走行速度を検出する車速検出手段と、
    衛星航法を利用した測位機能によりGPS方位を検出するGPS検出手段と、
    前記車速検出手段により検出される走行速度と前記GPS検出手段により検出されるGPS方位をモニタし、該走行速度の大きさと該GPS方位の変化量とに基づいて自車の進行方向を判定する制御手段と
    前記制御手段により判定された自車の進行方向を指示する情報を格納する記憶手段とを備え、
    前記制御手段は、自車が走行している状態で前記走行速度が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態にあるものと判定し、
    自車が走行している状態で前記走行速度が所定のしきい値に達していない場合において前記GPS方位の変化量が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態から後進状態に、あるいは後進状態から前進状態に切り替えられたものと判定することを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
  2. 前記制御手段は、さらに前記走行速度の情報から当該走行状態での走行距離を算出し、前記走行速度が所定のしきい値以上で、かつ前記走行距離が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態にあるものと判定することを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
  3. 前記制御手段は、前記走行速度を参照して、当該走行状態から停車状態に切り替わる直前のGPS方位の情報と当該停車状態から走行状態に切り替わった直後のGPS方位の情報とを前記記憶手段に格納し、該格納された両GPS方位の情報から、前記GPS方位の変化量が所定のしきい値以上になったかどうかを判断することを特徴とする請求項に記載の車載用ナビゲーション装置。
  4. 前記制御手段は、前記GPS方位の変化量が所定のしきい値に達していないときは、当該走行状態が維持されているものと判定することを特徴とする請求項に記載の車載用ナビゲーション装置。
  5. 衛星航法を利用した測位機能と自立航法を利用した測位機能を併用して自車位置を決定する機能を備えた車載用ナビゲーション装置において、
    前記自立航法を利用した測位機能に基づいて検出した自車の走行速度と、前記衛星航法を利用した測位機能に基づいて検出したGPS方位をモニタし、
    前記走行速度の大きさが所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態にあるものと判定し、
    前記走行速度の大きさが所定のしきい値に達していない場合において前記GPS方位の変化量が所定のしきい値以上になったときに、自車は前進状態から後進状態に、あるいは後進状態から前進状態に切り替えられたものと判定することを特徴とする車両進行方向検出方法。
  6. 前記GPS方位の変化量が所定のしきい値に達していないときは、当該走行状態が維持されているものと判定することを特徴とする請求項5に記載の車両進行方向検出方法。
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