JP2006153714A - カーナビゲーション装置のマップマッチング方法およびカーナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 道路形状に特徴がない場合でも、表示装置の地図上の自車両の現在位置を実際の現在位置に補正することができる
【解決手段】 道路の形態が車両に上下方向の振動を発生させる地点(例えば踏み切り通過地点)を振動地点として地図データに記憶しておき、振動センサが車両の上下方向の振動を検出したとき、表示装置の地図上に表示された自車位置を、地図データに記憶された振動地点に補正する。このため、道路形状に特徴がない場合でも、表示装置の地図上の自車両の現在位置を実際の現在位置に補正することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 道路の形態が車両に上下方向の振動を発生させる地点(例えば踏み切り通過地点)を振動地点として地図データに記憶しておき、振動センサが車両の上下方向の振動を検出したとき、表示装置の地図上に表示された自車位置を、地図データに記憶された振動地点に補正する。このため、道路形状に特徴がない場合でも、表示装置の地図上の自車両の現在位置を実際の現在位置に補正することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、表示装置の地図上に自車両の現在位置(自車位置)を表示するカーナビゲーション装置において、自車位置が地図上の道路からずれた場合に、自車位置の補正を行うカーナビゲーション装置のマップマッチング方法およびカーナビゲーション装置に関する。
カーナビゲーション装置では、自車位置を検出するために、自立航法と電波航法とを採用している。自立航法は、測位センサとして、方位センサと距離センサとを組み合わせ、或る位置を基準としてその基準位置からの走行方向と走行距離とで自車位置を求める方法である。電波航法は、GPS受信機により受信したGPS衛星からの測位用電波によって自車両の絶対位置(緯経度)を検出するものである。そして、自立航法で求めた相対位置と、電波航法で求めた絶対位置とから自車位置を推測して表示装置の地図画面上に表示するようにしている。
しかしながら、自立航法では、距離センサは、車軸の回転数にタイヤ径を乗じて走行距離を求めているため、タイヤの空気圧などによって実際の走行距離とは誤差が出る。また、電波航法では、GPS衛星からの測位用電波の受信状況や測位用電波の精度などによって数百mの誤差が出る。このため、推測した自車位置を表示装置の地図上に表示した場合、地図上の道路からずれを生ずることがある。
このずれを修正するために、マップマッチング処理が行われる。従来のマップマッチング処理は、車両の走行距離と走行方向とから車両の走行軌跡を求め、その走行軌跡と地図データから得られる道路形状とを比較することにより、最も適切な道路上に自車位置を補正するというものである。
このずれを修正するために、マップマッチング処理が行われる。従来のマップマッチング処理は、車両の走行距離と走行方向とから車両の走行軌跡を求め、その走行軌跡と地図データから得られる道路形状とを比較することにより、最も適切な道路上に自車位置を補正するというものである。
尚、本発明とは直接関係はないが、特許文献1には、車両に振動検出手段を搭載し、車両の走行中に振動検出手段が振動を検出したとき、その地図上の位置を記録しておいて次にその振動地点を自車両が通過すると予想された場合、その振動地点を回避する経路を探索することが記載されている。
特開2001−4382
従来のマップマッチングでは、走行軌跡と道路形状とを比較して位置補正をするため、直線道路を走行している場合には、表示装置の地図画面上に表示された自車位置が実際の位置とずれを生じていても、これを補正することはできない。
そこで、本発明の目的は、道路形状に特徴がない場合でも、表示装置の地図上の自車両の現在位置を補正することができるカーナビゲーション装置におけるマップマッチング方法およびカーナビゲーション装置を提供することにある。
そこで、本発明の目的は、道路形状に特徴がない場合でも、表示装置の地図上の自車両の現在位置を補正することができるカーナビゲーション装置におけるマップマッチング方法およびカーナビゲーション装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、道路の形態が車両に上下方向の振動を発生させる地点を振動地点として振動地点記憶手段に記憶し、振動検出手段が車両の上下方向の振動を検出したとき、表示装置の地図上に表示された自車両の現在位置を、振動地点記憶手段に記憶された振動地点に補正するので、道路形状に特徴がない場合でも、表示装置の地図上の自車両の現在位置を実際の現在位置に補正することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1はカーナビゲーション装置1の電気的構成を示すブロック図である。この図1に示すように、カーナビゲーション装置1は、位置検出手段としての位置検出装置2、地図データ入力装置3、操作スイッチ群4、リモコンセンサ5、例えば液晶ディスプレイからなる表示装置6、外部メモリ7、VICSなどの送受信機8、音声制御部9、これらが接続された制御装置10、音声制御部9に接続された音声出力手段としてのスピーカ11、リモコンセンサ5と対をなすリモコン12を備えている。
そのうち位置検出装置2は、測位センサとして、GPS衛星からの送信電波に基づいて自車両の位置を検出(測位)するGPS(Global Positioning System )のためのGPS受信機13、自車両の回転角速度を検出するジャイロスコープ14、自車両の走行距離を検出する距離センサ15、方位を検出する地磁気センサ16、振動検出手段としての振動センサ17を備えている。
前記地図データ入力装置3は、道路地図データや、位置検出の精度向上のための所謂マップマッチング用データ等を含む各種データを記憶した記憶媒体からデータを入力するためのドライブ装置からなり、その記憶媒体として、例えばCD−ROMやDVD等の大容量記憶媒体が用いられる。このとき、上記データには、後述する経路案内等のための音声データも含まれている。なお、前記道路地図データは、道路形状、道路幅、道路名、建造物、各種施設、それらの電話番号、地名、地形等のデータを含むと共に、その道路地図を前記表示装置6の表示画面上に再生するためのデータを含んで構成されている。
前記操作スイッチ群4は、ユーザが、目的地の指定や、表示装置6に表示される道路地図の選択等の各種のコマンドを入力するための各種のメカニカルスイッチ、表示装置6の画面上に設けられたタッチパネルから構成されている。前記外部メモリ7には、経路案内時に制御装置10が設定した目的地までの経路のデータ等が記憶されるようになっている。
前記表示装置6の画面には、各種縮尺の道路地図が表示されると共に、その表示に重ねて、自車両の現在位置(自車位置)および走行方向を示すポインタ(図4〜図6にPで示す。)が表示されるようになっている。また、ユーザが目的地などを入力するための各種の入力用画面や、各種のメッセージやインフォメーション等も表示されるようになっている。さらには、目的地までの案内を行なう経路案内機能の実行時には、道路地図に重ね合わせて進むべき経路等が表示されるようになっている。
前記制御装置10は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主体として構成されており、上述のように、地図データ入力装置3からの道路地図データに基づいて表示装置6に道路地図を表示させると共に、位置検出装置2の検出に基づいて車両の現在位置および走行方向を示すポインタPを表示させるようになっている。このとき、自車位置を表示装置6に表示された道路地図の道路上にのせるマップマッチングが行なわれるようになっている。また、ユーザのコマンド入力に基づいて、表示装置6に表示させる地図の種類(縮尺)の切替え等を行なうようになっている。
さらに、制御装置10は、ユーザによる目的地の入力に基づいて、自動経路探索及び経路案内の機能を実行するようになっている。自動経路探索の機能は、車両の現在位置からユーザにより入力された目的地までの推奨する走行経路を自動的に算出するものであり、経路案内の機能は、上述のように、表示装置6の画面にその走行経路を表示して目的地まで案内すると共に、音声制御部9の音声合成機能を用いて、例えば「200m先の交差点を左です。」といった案内音声を前記スピーカ11から出力させるものである。
さて、前記位置検出装置2において、ジャイロスコープ14は、自車両の回転角速度(ヨーレート)、つまり自車両の回転速度を検出することによって或る方位を基準にした自車両の相対的な進行方位を検出する。従って、ジャイロスコープ14は、自車両の相対的な進行方位を検出する方位センサとして機能する。地磁気センサ16も絶対方位を検出する方位センサとして機能している。そして、ジャイロスコープ14と地磁気センサ16とは、それぞれ性質が異なる誤差を持っているため、制御装置10は、各々の検出方位を補完しながら自車両の進行方位を推定するように構成されている。振動センサ17は、車両の上下方向の振動を検出できるように設けられた加速度センサなどから構成されている。
制御装置10は、自立航法と電波航法とによって自車位置を検出する。自立航法とは、自車両の走行前の位置と方位(自車両が向いている方位)が分かっているので、そこから走行した距離と変化した方位量とによって現在位置を検出する方法である。つまり、制御装置10は、自車両の走行距離を距離センサ15から取得し、方位変化量をジャイロスコープ14と地磁気センサ16とから取得し、図5に示すように、走行前の絶対位置T1からどの方向にどれだけ走行したかを逐次検出することによって現在位置を検出する。また、電波航法とは、GPS受信機13が受信したGPS衛星からの測位信号によって自車両の現在位置を緯経度で検出するものである。そして、制御装置10は、自立航法で検出した位置と電波航法で検出した位置とから自車位置を推測し、表示装置6の地図上に表示する。
上記のようにして求めた自車位置は、センサの検出誤差などによって実際の自車位置との間にずれを生ずることがある。この補正を行うのがマップマッチングである。制御装置10は、マップマッチングのために2つの方法を採用している。そのうちの一つの方法は、現在位置の情報を元に、今まで走行してきた軌跡の形状を把握し、この走行軌跡の形状と、地図データをもとに該当する道路の形状とを比較し、最も適切(近似)な道路上に現在地を補正する。つまり、図6に示すように、現在位置が道路からずれていた場合、今までの走行軌跡L1と、地図データから検索した道路形状とを比較し、走行軌跡L1の形状に一致する道路の上に現在位置を補正するのである。
もう一つのマップマッチング法は、振動センサ17によって振動を検出したとき、その振動を発するような道路上の地点を現在位置として補正する方法である。つまり、地図データ入力装置3の地図データに、車両が通過したとき、その車両に上下方向の振動を発生させるような地点、例えば踏み切りを横切る地点を振動地点として記憶させておくと共に、その振動地点を通過したとき、自車両がどのような上下の振動を発生するかという振動特性も併せて記憶させておく。従って、地図データ入力装置3の地図データ記憶媒体は、振動地点記憶手段として機能する。そして、振動センサ17が上下方向の振動を検出したとき、自車両の現在位置を踏み切り地点に補正するというものである。
ここで、マップマッチングを図2のフローチャートをも参照しながら説明する。図2のフローチャートに示すマップマッチング処理に入ると、制御装置10は、まず位置検出装置2の各種センサ13〜17からの検出信号を取得する(ステップS1)。そして、制御装置10は、今までの現在位置から今までの走行軌跡の形状を取得し、地図データから取得した道路形状と比較し、走行軌跡形状と一致する道路形状の道路上に現在位置を補正する(ステップS2:補正手段)。
次に、制御装置10は、地図データから現在位置候補の位置とその特徴とを取得し(ステップS3)、その位置と特徴を制御装置10が有するRAMなどの記憶手段に記憶する(ステップS4)。ここで現在位置候補の特徴とは、走行軌跡形状と道路形状との比較によって現在位置として定められた位置から所定半径内(例えば電波航法の誤差範囲内)に存在する踏切などの振動地点の振動特性をさす。そして、制御装置10は、振動センサ17の検出信号から、自車両の上下方向の振動を算出し、分析する(ステップS5)。
次に、制御装置10は、算出した振動に特徴があるか否かを判断する(ステップS6:特徴検出手段)。算出した自車両の上下方向の振動が所定値未満の場合、制御装置10は、道路の特徴を検出しないと判断し(ステップS6で「NO」)、ステップS1に戻って次のマップマッチング処理に入る。算出した自車両の上下方向の振動が所定値以上の場合、制御装置10は、道路の特徴を検出したと判断し(ステップS6で「YES」)、次いで、算出した自車両の上下方向の振動特性をRAMに記憶した振動特性と比較する(ステップS7)。
その後、制御装置10は、ステップS7での比較の結果、一致する振動特性を持った現在地候補(RAMに記憶)があるか否かを判断する(ステップS9)。一致する現在地候補を見出し得なかった場合(ステップS8で「NO」)、制御装置10は、ステップS1に戻って次のマップマッチング処理に入る。一致する現在地候補を見出した場合(ステップS8で「YES」)、制御装置10は、一致する現在地候補の位置をRAMから取得してその位置に現在位置を補正し(ステップS9;補正手段)、最初のステップS1に戻る。
このようなマップマッチングによれば、図3に示すように、車両が踏み切りを横切った場合、車両はその踏み切りの凹凸によってその踏み切り特有の上下方向振動を発するので、その特有の特徴ある振動特性が地図データから取得した振動地点の振動特性と比較され、一致する振動特性を持った現在地候補の位置に現在位置が補正される。このため、走行している道路が直線であるなど、形状に特徴のない道路であっても、自車位置を実際の位置に補正することができる。
例えば、図4(a)は、実際の自車位置が踏み切り上であるにもかかわらず、表示装置6の地図上の自車両の表示位置が図4(a)で示すように実際の位置と違っていた場合、自車両が踏み切りを通過することで振動センサ17が上下方向の振動を検出すると、図4(b)に示すように表示装置6の地図上の自車位置が実際の位置に補正されるのである。
尚、本発明は上記し、且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、次のような拡張或は変更が可能である。
振動発生地点は、踏み切りに限らず、滑り止めのために路面に設けられた凹凸形成地点であっても良い。
路面材の違いから車両の上下振動特性が異なる場合、その使用路面材が変化する地点を振動発生地点としても良い。
振動発生地点は、踏み切りに限らず、滑り止めのために路面に設けられた凹凸形成地点であっても良い。
路面材の違いから車両の上下振動特性が異なる場合、その使用路面材が変化する地点を振動発生地点としても良い。
図中、2は位置検出装置(位置検出手段)、3は地図データ入力装置(振動地点記憶手段)、6は表示装置、10は制御装置(補正手段)、17は振動センサ(振動検出手段)である。
Claims (2)
- 表示装置に地図を表示すると共に、位置検出手段により検出した自車両の現在位置を前記表示装置の地図上に表示するようにしたカーナビゲーション装置において、
道路の形態が車両に上下方向の振動を発生させる地点を振動地点として振動地点記憶手段に記憶し、振動検出手段が車両の上下方向の振動を検出したとき、前記表示装置の地図上に表示された自車両の現在位置を、前記振動地点記憶手段に記憶された振動地点に補正することを特徴とするカーナビゲーション装置のマップマッチング方法。 - 表示装置に地図を表示すると共に、位置検出手段により検出した自車両の現在位置を前記表示装置の地図上に表示するようにしたカーナビゲーション装置において、
道路の形態が車両に上下方向の振動を発生させる地点を振動地点として記憶した振動地点記憶手段と、
車両の上下方向の振動を検出する振動検出手段と、
前記振動検出手段により車両の上下方向の振動が検出されたとき、前記表示装置に表示された地図上の自車両の現在位置を、前記振動地点記憶手段に記憶された振動地点となるように補正する補正手段とを具備してなるカーナビゲーション装置。
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