JP4788203B2 - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スペーサが均一な高さで所定の場所に形成された、高品質なカラーフィルタおよびその製造方法に関するものである。
液晶表示装置は、カラーフィルタと液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶化合物を封入して薄い液晶層を形成し、液晶駆動側基板により液晶層内の液晶配列を電気的に制御してカラーフィルタの透過光または反射光の量を選択的に変化させることによって表示を行う。
このような液晶表示装置には、スタティック駆動方式、単純マトリックス方式、アクティブマトリックス方式など種々の駆動方式があるが、近年、パーソナルコンピューターや携帯情報端末などのフラットディスプレーとして、アクティブマトリックス方式又は単純マトリックス方式の液晶パネルを用いたカラー液晶表示装置が急速に普及してきている。
図8は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置パネルの一例である。液晶表示装置101は、カラーフィルタ11と液晶駆動側基板であるTFTアレイ基板12とを対向させて1〜10μm程度の間隙部13を設け、この間隙部13内に液晶Lを充填し、その周囲をシール材14で密封した構造をとっている(例えば特許文献1等)。カラーフィルタ11は、基材15上に、着色層17間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された遮光部16と、複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した着色層17と、オーバーコート層18と、透明電極膜19とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。
一方、TFTアレイ基板12は、透明基板上にTFT素子を配列し、透明電極膜を設けた構造をとっている(図示せず)。また、カラーフィルタ11及びこれと対向するTFTアレイ基板12の内面側には配向膜20が設けられる。そして、着色層の背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
ここで、間隙部13の厚さ、すなわちセルギャップ(カラーフィルタと液晶駆動側基板の間隙距離)は液晶層の厚さそのものであり、色ムラやコントラストムラといった表示ムラを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能をカラー液晶表示装置に付与するためには、セルギャップを一定且つ均一に維持する必要がある。
セルギャップを維持する方法としては、例えば図8に示すように、間隙部13内にスペーサとしてガラス、アルミナ又はプラスチック等からなる一定サイズの球状又は棒状粒子のビーズスペーサ21を多数散在させ、カラーフィルタ11とTFTアレイ基板12とを貼り合わせ、液晶を注入する方法がある。この方法においては、ビーズスペーサの大きさをもってセルギャップが決定され、維持される。しかしながら、上記方法では、カラーフィルタ全面にビーズスペーサが散布されることから、着色層上にもビーズスペーサが散布され、この部分での光の透過率が低くなり、液晶表示装置の輝度が低くなる、という問題があった。
また、例えば図9に示すように、カラーフィルタ11の内面側であって遮光部16上(非表示領域)に、セルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサ22を形成する方法も一般的に行われている(例えば特許文献2等)。このような柱状スペーサ22は、カラーフィルタの透明基板上に光硬化性樹脂を均一な厚みに塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィーによってパターン露光して硬化させることにより、液晶表示装置の非表示領域に形成される。しかしながら、この方法においては、液晶表示装置が大面積化された場合等、柱状スペーサの高さを一定に形成することが難しく、液晶表示装置の表示ムラや表示不良が発生する場合がある、という問題があった。
特許公開平8−194216号公報 特許公開2001−159707号公報
そこで、大面積の液晶表示装置を製造する場合であっても、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つことが可能なスペーサを有するカラーフィルタ、およびその製造方法の提供が望まれている。
本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有し、上記オーバーコート層は、上記遮光部上に積層された一部の領域が撥液性物質を含有する撥液性領域とされており、上記撥液性領域上に、ビーズおよび樹脂を含有するビーズ組成物層が形成されていることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明においては、上記オーバーコート層が撥液性領域をパターン状に有しており、この撥液性領域上にビーズ組成物層が形成されている。このため、ビーズ組成物層がインクジェット法等により形成される際、塗布されたビーズ組成物層形成用塗工液等がオーバーコート層上で濡れ広がってしまうことが少なく、目的とする範囲にのみビーズ組成物層が形成されたものとすることができる。またこれにより、ビーズ組成物層の形状を制御することが容易となり、均一な高さにビーズ形成層が形成されたものとすることができる。また、上記ビーズ組成物層は、上記遮光部が形成されている領域、すなわち非表示領域上に形成されていることから、本発明のカラーフィルタを液晶表示装置に用いた際、輝度が低下すること等のないものとすることができるという利点も有する。またさらに、本発明においては、上記ビーズ組成物層が形成されている領域のみのオーバーコート層が撥液性とされていることから、本発明のカラーフィルタ上に、例えば配向膜等を形成する際、オーバーコート層が配向膜形成用塗工液等をはじいてしまうこと等のないものとすることができる。
上記発明においては、上記オーバーコート層が、透明樹脂層のみからなり、上記撥液性領域を、上記透明樹脂層表面がフッ素を含有する領域としてもよい。この場合、上記撥液性領域の撥液性を高いものとすることができ、上記ビーズ組成物層が、より均一な膜厚で目的とする形状に形成されたものとすることができる。
また上記発明においては、上記オーバーコート層が、平坦化層と、上記平坦化層上に形成され、光触媒およびバインダを含有する光触媒含有層とを有し、上記撥液性領域を、上記光触媒含有層が撥液性物質を含有する領域としてもよい。この場合、上記光触媒含有層の液体との接触角を利用して上記ビーズ組成物層を形成した後、上記光触媒含有層にエネルギーを照射することによって、ビーズ組成物層が形成された領域以外の光触媒含有層表面の液体との接触角を容易に低下させることができるという利点を有する。
また本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、上記オーバーコート層表面を撥液化処理する撥液化処理工程と、上記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、上記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂含有液を塗布する硬化性樹脂含有液塗布工程と、上記硬化性樹脂含有液上にビーズを散布するビーズ散布工程と、上記硬化性樹脂含有液を硬化させる硬化工程と、上記オーバーコート層表面を洗浄する洗浄工程と、上記オーバーコート層表面を親液化処理する親液化処理工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記撥液化処理工程により、オーバーコート層上を撥液化処理することから、上記硬化性樹脂含有液塗布工程において、上記硬化性樹脂含有液が濡れ広がることを防止することができる。これにより、目的とする領域にのみ高精細なパターン状に硬化性樹脂含有液を塗布することができ、この硬化性樹脂含有液上にビーズが散布されたスペーサの高さや形状を均一なものとすることができる。したがって、ビーズが散布された後、硬化性樹脂含有液を硬化させることにより形成されたスペーサの高さを均一なものとすることができ、液晶表示装置に用いられた際、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを均一に保つことが可能なカラーフィルタとすることができるのである。またさらに、本発明においては、上記洗浄工程後、オーバーコート層表面を親液化する親液化処理工程を行うことから、上記カラーフィルタ上に例えば配向膜を形成する際、配向膜形成用塗工液等が上記オーバーコート層上ではじかれてしまうこと等がないものとすることができ、これらの層を均一に形成することができる、という利点も有する。
また、本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、上記オーバーコート層表面を撥液化処理する撥液化処理工程と、上記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、上記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂およびビーズを含有するビーズ分散液を塗布するビーズ分散液塗布工程と、上記ビーズ分散液を硬化させる硬化工程と、上記オーバーコート層表面を親液化処理する親液化処理工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記撥液化処理工程により、オーバーコート層表面を撥液化処理することから、上記ビーズ分散液塗布工程において、上記ビーズ分散液が濡れ広がることを防止することができる。これにより、目的とする形状や高さにビーズ分散液を塗布することが可能となり、ビーズ分散液を硬化させることにより形成されるスペーサの高さを均一なものとすることができるのである。またさらに、本発明においては、上記オーバーコート層表面を親液化する親液化処理工程を行うことから、上記カラーフィルタ上に例えば配向膜を形成する際、配向膜形成用塗工液等が上記オーバーコート層上ではじかれてしまうこと等がないものとすることができ、均一にこれらの層を形成することが可能なものとすることができる、という利点も有する。
上記発明においては、上記撥液化処理工程を、オーバーコート層にフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射し、フッ素を導入する工程としてもよい。この場合、上記オーバーコート層表面に均一にフッ素を導入することができ、オーバーコート層表面を高い撥液性を有するものとすることができる。これにより、上記硬化性樹脂含有液や上記ビーズ分散液を目的とするパターン状に塗布することが可能となり、均一な高さを有するスペーサが所定の領域に形成されたカラーフィルタを製造することができるのである。またこの場合、上記親液化工程において、紫外光や窒素ガスを導入ガスとしてプラズマ照射すること等によって、容易にオーバーコート層上を親液性とすることが可能となる。
また上記発明においては、上記撥液化処理工程を、オーバーコート層上に、少なくとも光触媒およびバインダを含有し、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下する光触媒含有層を形成する工程としてもよい。この場合、上記光触媒含有層の撥液性によって、上記硬化性樹脂含有液や上記ビーズ分散液を目的とするパターン状に塗布することが可能となる。またこの場合、上記親液化処理工程において、上記光触媒含有層にエネルギー照射することにより、光触媒の作用を利用して容易にオーバーコート層表面を容易に親液化することができるという利点を有している。
本発明によれば、ビーズ組成物層が均一な高さで、非表示領域にのみ形成されたカラーフィルタとすることができ、色ムラや光漏れ等がなく、輝度の高い液晶表示装置を製造可能なカラーフィルタとすることができる。またさらに本発明によれば、カラーフィルタ上に形成される配向膜等にムラが生じること等の少ないものとすることができる、という効果も奏する。
本発明は、スペーサが均一な高さで所定の場所に形成された、高品質なカラーフィルタおよびその製造方法に関するものである。以下、それぞれについてわけて説明する。
A.カラーフィルタ
まず、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、オーバーコート層の構成によって、2つの実施態様がある。以下、それぞれの実施態様ごとにわけて説明する。
1.第1実施態様
本発明のカラーフィルタの第1実施態様は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有し、上記オーバーコート層は、上記遮光部上に積層された一部の領域が撥液性物質を含有する撥液性領域とされており、上記撥液性領域上に、ビーズおよび樹脂を含有するビーズ組成物層が形成されていることを特徴とするものであって、上記オーバーコート層が、透明樹脂層のみからなり、上記撥液性領域は上記透明樹脂層表面がフッ素を含有する領域とされているものである。
本実施態様のカラーフィルタは、例えば図1に示すように、基材1と、その基材1上にパターン状に形成された遮光部2と、上記基材1上であって、上記遮光部2により区画された開口部上に形成された着色層3と、上記遮光部2および着色層3を覆うように形成された透明樹脂層からなるオーバーコート層4と、そのオーバーコート層4上にパターン状に形成されたビーズ組成物層5とを有しているものである。またこの際、上記オーバーコート層4は透明樹脂層のみからなり、このオーバーコート層4のうち、遮光部2と積層されている領域には、透明樹脂層表面がフッ素を含有する撥液性領域(図中、aで示される領域)がパターン状に形成されている。また上記ビーズ組成物層5は、この撥液性領域(図中、aで示される領域)上に形成されている。なお、本実施態様のカラーフィルタにおいては、液晶表示装置に用いられた際、上記ビーズ組成物層5が、カラーフィルタと液晶駆動側基板との間隙を一定に保つスペーサとして用いられることとなる。
本実施態様においては、上記オーバーコート層上に撥液性領域が形成されていることから、例えばビーズ組成物層形成用塗工液を所定の位置にインクジェット法等により滴下してビーズ組成物層が形成される際、上記オーバーコート層上でビーズ組成物層形成用塗工液が濡れ広がらないものとすることができる。したがって、目的とする領域にのみ高精細にビーズ組成物層が形成されたものとすることができ、またビーズ組成物層の高さを容易に制御することができる。これにより、本実施態様のカラーフィルタを液晶表示装置に用いた際、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つことが可能となり、色ムラや光漏れ等のない高品質なものとすることができるのである。
また、本実施態様においては、上記ビーズ組成物層が、上記遮光部が形成されている領域、すなわち非表示領域上に形成されていることから、カラーフィルタが液晶表示装置に用いられた際、ビーズ組成物層によって着色層の光透過性が低下すること等がないものとすることができる、という利点も有している。またさらに、本実施態様においては、上記ビーズ組成物層が形成されている領域のみに撥液性領域が形成されていることから、本実施態様のカラーフィルタ上に、例えば配向膜等を形成する際、オーバーコート層が配向膜形成用塗工液等をはじいてしまうこと等のないものとすることもできる。
以下、本実施態様のカラーフィルタの各構成ごとに詳しく説明する。
a.オーバーコート層
まず、本実施態様に用いられるオーバーコート層について説明する。本実施態様に用いられるオーバーコート層は、後述する着色層および遮光部を覆うように形成された透明樹脂層からなるものであって、この透明樹脂層のうち、上記遮光部と積層された一部の領域には、フッ素を含有する撥液性領域が形成されているものである。なお本実施態様において、上記撥液性領域は、後述するビーズ組成物層が形成される領域にのみ形成されることとなる。
このような撥液性領域が形成される位置は、カラーフィルタの種類や、カラーフィルタと対向して配置されることとなる液晶駆動側基板の構造等により適宜選択されることとなる。このような撥液性領域は、例えば図2に示すように、遮光部2が形成されている領域に、カラーフィルタ内の複数箇所(例えば図中、bで示される位置等)に形成されることとなる。またこのような撥液性領域の形状としては、カラーフィルタの種類や、ビーズ組成物層の種類等に応じて適宜選択され、例えば矩形状であってもよく、また円形状であってもよい。
なお本実施態様においては、特に個々の撥液性領域の面積が500μm〜8000μm程度、中でも700μm〜2800μm程度、特に1250μm〜1600μm程度とされていることが好ましい。また上記撥液性領域は、1000μm角に、2000μm〜96000μm程度、中でも5000μm〜13000μm程度の密度となるように、形成されていることが好ましい。このような密度で後述するビーズ組成物層が形成されるものとすることにより、本実施態様のカラーフィルタが液晶表示装置に用いられた際、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つことが可能となるからである。
また本実施態様において、上記撥液性領域は透明樹脂層の表面にフッ素が含有されている領域であり、この領域においては、上記透明樹脂層の最表面から50nm以内の領域に少なくともフッ素が含有されていることが好ましい。この撥液性領域におけるフッ素の存在は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i-XL)による分析において、透明樹脂層の表面より検出される全元素中のフッ素元素の割合を測定することにより確認することができる。またこの際、透明樹脂層に導入されているフッ素の割合としては、透明樹脂層の表面より検出される全元素のうち10%以上とされることが好ましい。これにより、上記撥液性領域の撥液性を高いものとすることができ、ビーズ組成物層が形成される際、ビーズ組成物層形成用塗工液が濡れ広がらないものとすることが可能となるからである。なお、上記撥液性領域以外の領域と上記撥液性領域以外の領域において、上記フッ素の割合は、(撥液性領域以外の領域のフッ素)/(撥液性領域のフッ素)が0.1以下とされていることが好ましい。これにより、撥液性領域以外の領域の撥液性を低いものとすることができ、本実施態様のカラーフィルタ上に、配向膜等を均一に形成することが可能となるからである。
ここで、本実施態様に用いられる透明樹脂層としては、可視光に対して透過性を有する樹脂を含有し、着色層と遮光部との間の段差等を平坦化することが可能な層であって、上記撥液性領域を形成可能なものであれば特に限定されるものではない。このような透明樹脂層としては、一般的なカラーフィルタに用いられるオーバーコート層と同様とすることができる。具体的には、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等からなる層が挙げられる。
また、上記透明樹脂層の形成は、一般的な塗布方法により行うことができ、このような塗布方法としては、例えばスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等が挙げられる。また、上記透明樹脂層の膜厚は、カラーフィルタの種類等により適宜選択されるものであるが、通常0.5μm〜5μm程度、中でも0.7μm〜2μm程度とされることとなる。
なお、上記透明樹脂層上にフッ素を導入する方法や、上記撥液性領域をパターン状に形成する方法等については、後述する「B.カラーフィルタの製造方法」の項で詳しく説明するので、ここでの説明は省略する。
b.ビーズ組成物層
次に、本実施態様に用いられるビーズ組成物層について説明する。上記ビーズ組成物層は、ビーズおよび樹脂を含有する層であり、上述したオーバーコート層の撥液性領域上に形成されているものであって、本実施態様のカラーフィルタが液晶表示装置に用いられる際、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つためのスペーサとして用いられるものである。
このようなビーズ樹脂層は、本実施態様のカラーフィルタが液晶表示装置に用いられた際、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つことが可能であれば特に限定されるものではなく、例えば図3に示すように、樹脂8上にビーズ7が付着しているようなものであってもよく、また例えば図4に示すように、樹脂8中にビーズ7が包まれているようなものであってもよい。また上記ビーズ組成物層は、透明なものであってもよく、また着色されているものであってもよい。
このようなビーズ組成物層の高さは、カラーフィルタの種類等により適宜選択されるが、通常1.0μm〜8μm程度、中でも2μm〜6μm程度とされることが好ましい。
このようなビーズ組成物層に用いられるビーズとしては、一般的なカラーフィルタにビーズスペーサとして用いられるものと同様のものを用いることができ、例えば、ガラス、シリカ、金属酸化物(MgO、Al23)などの無機化合物の多孔質体や非多孔質体、中空体等や、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリル、ナイロン、シリコーン樹脂などのプラスチック類等を用いることができる。またこのようなビーズの表面は、ビーズ組成物層中に含有される樹脂との接着性を良好なものとするため、表面処理が施されたもの等であってもよい。
ここで上記ビーズの形状についても、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタにビーズスペーサとして用いられるものと同様の形状を有するものを用いることができるが、特にビーズ組成物層の高さの制御の面から球状であることが好ましい。またこの際、粒子径は1.0μm〜8.0μm程度、中でも2.5μm〜5.5μm程度であることが好ましい。これにより、ビーズ組成物層の高さを上述したような範囲とすることができるからである。
また、上記ビーズ組成物層に用いられる樹脂としては、上記ビーズを固定することが可能なものであって、硬化性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば光硬化性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂等であってもよい。このような硬化性樹脂に用いられる材料としては、例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
また、上記樹脂は、上記ビーズ組成物層の固形分中に75重量%〜95重量%程度、中でも85重量%〜90重量%程度含有されていることが好ましい。これにより、上記ビーズを強固に固定することができ、例えばカラーフィルタ上に形成された配向膜のラビングの際にビーズが剥がれてしまうこと等のないものとすることができるからである。
ここで、上述したようなビーズ組成物層の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば上記樹脂およびビーズを、適宜溶媒等と共に混合してビーズ分散液を作製し、インクジェット法によりこのビーズ分散液を塗布して硬化させる方法であってもよく、また上記硬化性樹脂を溶媒等に分散させた硬化性樹脂含有液をインクジェット法により塗布した後、この硬化性樹脂含有液上に上記ビーズを散布して硬化させる方法等であってもよい。このようなビーズ組成物層の形成方法については、後述する「B.カラーフィルタの製造方法」の項で説明するので、ここでの詳しい説明は省略する。
c.着色層
次に、本実施態様に用いられる着色層について説明する。本実施態様に用いられる着色層は、後述する基材上であって、遮光部により区画された開口部上に形成されるものであれば特に限定されるものではない。このような着色層は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。また上記着色層における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
ここで、本実施態様に用いられる着色層については、公知のカラーフィルタの着色層に用いられる材料や形成方法等により、形成することが可能であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
d.遮光部
次に、本実施態様に用いられる遮光部について説明する。本実施態様に用いられる遮光部は、後述する基材上にパターン状に形成されるものであって、一般的なカラーフィルタに遮光部として用いられるものと同様とすることができる。
このような遮光部としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等によって、厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングしたもの等であってもよく、また例えば樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層をフォトリソ法、印刷法等により形成した方法等であってもよい。
本実施態様においては、後述するように、上記オーバーコート層表面にフッ素を導入する際に、プラズマ照射が行われるため、遮光部が絶縁性を有していることが装置等の面から好ましく、上記の中でも特に樹脂バインダを用いて形成された遮光部であることが好ましい。
e.基材
次に、本実施態様に用いられる基材について説明する。本実施態様に用いられる基材としては、通常カラーフィルタに用いられるものであれば特に限定されるものではなく、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
f.カラーフィルタ
本実施態様のカラーフィルタは、上記基材、遮光部、着色層、オーバーコート層、およびビーズ組成物層を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて例えば透明電極層等が形成されたものであってもよい。
2.第2実施態様
次に、本発明のカラーフィルタの第2実施態様について説明する。本実施態様におけるカラーフィルタは、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有し、上記オーバーコート層は、上記遮光部上に積層された一部の領域が撥液性物質を含有する撥液性領域とされており、上記撥液性領域上に、ビーズおよび樹脂を含有するビーズ組成物層が形成されていることを特徴とするものである。またこの際、上記オーバーコート層は、平坦化層と、その平坦化層上に形成され、光触媒およびバインダを含有する光触媒含有層とを有しており、上記撥液性領域は、上記光触媒含有層が撥液性物質を含有している領域とされる。
本実施態様のカラーフィルタは、例えば図5に示すように、基材1と、その基材1上にパターン状に形成された遮光部2と、上記基材1上であって、上記遮光部2により区画された開口部に形成された着色層3と、上記遮光部2および着色層3を覆うように形成され、平坦化層21および光触媒含有層22が積層されたオーバーコート層4と、そのオーバーコート層4上にパターン状に形成されたビーズ組成物層5とを有するものである。またこの際、上記光触媒含有層22のうち、遮光部2と積層されている領域には、撥液性物質を含有する撥液性領域(図中、aで示される領域)が形成されており、上記ビーズ組成物層5は、この撥液性領域(図中、aで示される領域)上に形成されている。なお、本実施態様のカラーフィルタにおいては、上記ビーズ組成物層5が、カラーフィルタと液晶駆動側基板との間隙を一定に保つスペーサとして用いられることとなる。
本実施態様においては、上記オーバーコート層上に撥液性領域が形成されていることから、例えばビーズ組成物層形成用塗工液を所定の位置にインクジェット法等により滴下してビーズ組成物層が形成される際、上記オーバーコート層上でビーズ組成物層形成用塗工液が濡れ広がらないものとすることができる。したがって、目的とする領域にのみ高精細にビーズ組成物層が形成されたものとすることができ、またビーズ組成物層の高さを容易に制御することができる。これにより、本実施態様のカラーフィルタを液晶表示装置に用いた際、カラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つことが可能となり、色ムラや光漏れ等のない高品質なものとすることができるのである。
また、本実施態様においては、上記ビーズ組成物層が、上記遮光部が形成されている領域、すなわち非表示領域上に形成されていることから、カラーフィルタが液晶表示装置に用いられた際、ビーズ組成物層によって着色層の光透過性が低下すること等がないものとすることができる、という利点も有している。またさらに、本実施態様においては、上記ビーズ組成物層が形成されている領域のみに撥液性領域が形成されていることから、本実施態様のカラーフィルタ上に、例えば配向膜等を形成する際、オーバーコート層が配向膜形成用塗工液をはじいてしまうこと等のないものとすることもできる。
以下、本実施態様のカラーフィルタに用いられるオーバーコート層について説明する。なお、本実施態様に用いられるビーズ組成物層、着色層、遮光部、および基材については第1実施態様で用いられるものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
a.オーバーコート層
本実施態様に用いられるオーバーコート層は、平坦化層と光触媒含有層とを有するものであり、上記光触媒含有層の表面に撥液性物質を含有する撥液性領域が形成されているものである。以下、平坦化層および光触媒含有層についてそれぞれわけて説明する。
(光触媒含有層)
本実施態様に用いられる光触媒含有層は、後述する平坦化層上に形成され、光触媒およびバインダを含有する層であって、上記遮光部と積層されている領域に、撥液性物質を含有する撥液性領域がパターン状に形成されているものである。なお本実施態様において、上記撥液性領域は、上記ビーズ組成物層が形成される領域にのみ形成されることとなる。
このような撥液性領域が形成される位置や撥液性領域の形状、撥液性領域の形成される密度等は、カラーフィルタの種類や、カラーフィルタと対向して配置されることとなる液晶駆動側基板の構造等により適宜選択されることとなり、上述した第1実施態様と同様とすることができる。
ここで、上記撥液性領域は、撥液性物質を含有する領域であるが、本実施態様に用いられる撥液性物質とは、一般的に撥水性を有する材料であれば、特に限定されるものではない。このような撥液性物質の有無は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i-XL)による分析により測定することができる。
本実施態様においては、上記の中でも、撥液性物質のみで層を形成した際、水との接触角が100°以上となる物質が用いられることが好ましい。ここで、水との接触角は、水、またはそれと同等の表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得られるものである。
また本実施態様においては、上記撥液性物質が特にフッ素を含む物質であることが好ましい。これにより、上記ビーズ組成物層を形成するために用いられるビーズ組成物層形成用塗工液が濡れ広がることが少ないものとすることができ、形成されるビーズ組成物層の形状等を制御することが可能となるからである。ここで、上記フッ素の存在の有無は、上述した方法により測定することができる。またこの際、光触媒含有層中に含有されているフッ素の割合としては、光触媒含有層より検出される全元素のうち10%以上とされることが好ましい。
ここで、本実施態様においては、光触媒含有層に用いられるバインダが、上記撥液性物質であって、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により撥液性の置換基等が分解または変性されて、光触媒含有層表面の液体との接触角を低下させることが可能なものであることが好ましい。これにより、光触媒含有層中に別途撥液性物質を含有させる必要がないものとすることができるからである。
このようなバインダとしては、特に主骨格が上記の光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものであって、光触媒の作用により分解されるような有機置換基を有するものが好ましい。具体的には、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができ、例えば特開2001−272774号公報等に記載されたものと同様のものを用いることができる。
また、上記光触媒含有層中に含有される光触媒としては、半導体として知られる例えば二酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、および酸化鉄(Fe)を挙げることができる。また半導体以外としては、金属錯体や銀なども用いることができる。本実施態様においては、これらから選択して1種または2種以上を混合して用いることができる。
本実施態様においては、特に二酸化チタンが、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用される。二酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本実施態様ではいずれも使用することができるが、アナターゼ型の二酸化チタンが好ましい。アナターゼ型二酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
このようなアナターゼ型二酸化チタンとしては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
また光触媒の粒径は小さいほど光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、平均粒径が50nm以下であることが好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好ましい。上記光触媒含有層中の光触媒の含有量は、5〜80重量%、好ましくは20〜70重量%の範囲で設定することができる。
ここで、上記光触媒含有層の形成方法としては、上記光触媒とバインダとを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を上述した基材等に塗布することにより形成することができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより、光触媒含有層を形成することができる。また本実施態様において、上記光触媒含有層の膜厚は、0.05〜0.3μmの範囲内とされることが好ましい。
なお、本実施態様において、上述した領域のみ撥液性物質を含有する撥液性領域とする方法等については、後述する「B.パターン形成体の製造方法」で説明するので、ここでの詳しい説明は省略する。
(平坦化層)
次に、本実施態様において、オーバーコート層に用いられる平坦化層について説明する。本実施態様に用いられる平坦化層は、可視光に対して透過性を有する樹脂を含有し、着色層と遮光部との間の段差等を平坦化することが可能な層であって、上記光触媒含有層を形成可能なものであれば特に限定されるものではない。このような平坦化層としては、例えば一般的なカラーフィルタに用いられるオーバーコート層と同様とすることができる。
なお、このような平坦化層については、上述した第1実施態様で用いられる透明樹脂層と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
b.カラーフィルタ
本実施態様のカラーフィルタは、上記基材、遮光部、着色層、オーバーコート層、およびビーズ組成物層を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて例えば透明電極層等が形成されたものであってもよい。
B.カラーフィルタの製造方法
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、2つの実施態様がある。以下、それぞれについてわけて説明する。
1.第1実施態様
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法における第1実施態様について説明する。本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、上記オーバーコート層表面を撥液化処理する撥液化処理工程と、上記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、上記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂含有液を塗布する硬化性樹脂含有液塗布工程と、上記硬化性樹脂含有液上にビーズを散布するビーズ散布工程と、上記硬化性樹脂含有液を硬化させる硬化工程と、上記オーバーコート層表面を洗浄する洗浄工程と、上記オーバーコート層表面を親液化処理する親液化処理工程とを有することを特徴とする方法である。
本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、例えば図6に示すように、基材1と、その基材1上にパターン状に形成された遮光部2と、上記基材1上であって、上記遮光部2により区画された開口部に形成された着色層3と、その着色層3および遮光部2を覆うように形成されたオーバーコート層4とを有するカラーフィルタ用基板23の(図6(a))、上記オーバーコート層4表面を、撥液化する撥液化処理工程(図6(b))と、表面が撥液化処理されたオーバーコート層4のうち、遮光部2と積層されている領域上にパターン状に硬化性樹脂含有液6を塗布する硬化性樹脂含有液塗布工程(図6(c))と、上記硬化性樹脂含有液6上にビーズ7を散布するビーズ散布工程(図6(d))と、上記硬化性樹脂含有液を硬化させる硬化工程(図示せず)と、上記オーバーコート層4表面を洗浄する洗浄工程(図6(e))と、上記オーバーコート層4の表面を親液化処理する親液化処理工程(図6(f))とを有するものである。
本実施態様によれば、上記撥液化処理工程により、オーバーコート層上を撥液化処理することから、上記硬化性樹脂含有液塗布工程において、上記硬化性樹脂含有液が濡れ広がることを防止することができる。これにより、目的とする領域にのみ高精細なパターン状に硬化性樹脂含有液を塗布することができ、この硬化性樹脂含有液上にビーズを散布して硬化させることにより形成されるスペーサの高さや形状を均一なものとすることができるのである。またさらに、本実施態様においては、上記洗浄工程後、オーバーコート層表面を親液化する親液化処理工程を行うことから、上記カラーフィルタ上に例えば配向膜を形成する際、配向膜形成用塗工液等が上記オーバーコート層上ではじかれてしまうこと等がないものとすることができ、これらの層を均一に形成することができる、という利点も有する。
以下、本実施態様のカラーフィルタの製造方法の各工程について説明する。
a.撥液化処理工程
まず、本実施態様における撥液化処理工程について説明する。本実施態様における撥液化処理工程は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、上記オーバーコート層表面を撥液化処理する工程である。
ここで、本実施態様においては、後述する硬化性樹脂含有液塗布工程において硬化性樹脂含有液が塗布される領域のみが撥液化処理されるものであってもよいが、通常、オーバーコート層全面が撥液化処理されることとなる。
また本実施態様においては、上記オーバーコート層表面の水との接触角が100°以上、中でも102°以上、特に105°以上となるようにオーバーコート層表面が処理されることが好ましい。これにより、後述する硬化性樹脂含有液塗布工程において、硬化性樹脂含有液が濡れ広がることの少ないものとすることができ、目的とする領域のみに、均一に硬化性樹脂含有液を塗布することが可能となるからである。上記水との接触角の測定方法は、上述した方法と同様とすることができる。
なお、本工程において上記オーバーコート層表面を撥液化処理する方法については、特に限定されるものではなく、例えば撥液性を有する材料を上記オーバーコート層表面に塗布する方法等であってもよいが、本実施態様においては特にオーバーコート層にフッ素化合物を用いてプラズマを照射し、オーバーコート層表面にフッ素を導入する方法(以下、第1の態様とする。)、または上記オーバーコート層上に光触媒およびバインダを含有し、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下する光触媒含有層を形成する方法(以下、第2の態様とする。)を用いることが好ましい。これらの方法によれば、効率よく上記オーバーコート層表面を撥液化処理することが可能となり、また後述する親液化処理工程において、オーバーコート層表面を親液化処理することが可能となるからである。以下、それぞれの態様について説明する。なお、上記カラーフィルタ用基板に用いられる基材、遮光部、着色層については、上述した「A.カラーフィルタ」の項で説明したものと同様とすることができる。また上記カラーフィルタ用基板に用いられるオーバーコート層としては、上述した「A.カラーフィルタ」の第1実施態様で説明した透明樹脂層と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
(第1の態様)
まず、本工程における撥液化処理方法の第1の態様について説明する。第1の態様における撥液化処理方法としては、上記オーバーコート層に、フッ素化合物を導入ガスとしてプラズマを照射し、オーバーコート層表面にフッ素を導入する方法である。これは、フッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射をした場合、有機物にフッ素を導入することができることを利用したものである。本態様において上記プラズマ照射は、例えば真空中で行われるものであってもよく、また大気圧下で行われるものであってもよい。
上記プラズマを照射する際に用いられる導入ガスのフッ素化合物としては、例えばフッ化炭素(CF)、窒化フッ素(NF)、フッ化硫黄(SF)、CCl、C、C等が挙げられる。また、照射されるプラズマの照射条件としては、照射装置等により適宜選択されるものである。
ここで、本態様においては、上記プラズマ照射が大気圧下でのプラズマ照射であることが好ましい。これにより、減圧用の装置等が必要なく、コストや製造効率等の面から好ましいものとすることができるからである。このような大気圧プラズマの照射条件としては、以下のようなものとすることができる。例えば、電源出力としては、一般的な大気圧プラズマの照射装置に用いられるものと同様とすることができる。また、この際、照射されるプラズマの電極と、上記オーバーコート層との距離は、0.2mm〜20mm程度、中でも1mm〜5mm程度とされることが好ましい。またさらに、上記導入ガスとして用いられるフッ素化合物の流量は1L/min〜100L/min程度、中でも5L/min〜50L/min程度であることが好ましく、この際の基板搬送速度が0.1m/min〜10m/min程度、中でも0.5m/min〜5m/min程度が好ましい。
なお本工程においてオーバーコート層に導入されたフッ素の存在は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i-XL)による分析において、オーバーコート層の表面より検出される全元素中のフッ素元素の割合を測定することにより確認することができる。また、この際上記フッ素の割合としては、10%以上とされることが好ましい。
(第2の態様)
次に、オーバーコート層表面を撥液化処理する方法の第2の態様について説明する。第2の態様における撥液化処理方法としては、オーバーコート層上に、光触媒およびバインダを含有し、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下する光触媒含有層を形成する方法である。なお、本態様による撥液化処理を行った場合、以後の工程において、上記光触媒含有層は、オーバーコート層の一部として取り扱われる。
上記光触媒含有層はエネルギー照射に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下するものであることから、本態様によれば、後述する親液化処理工程において、光触媒含有層中に含有される光触媒の作用によって、容易に光触媒含有層表面、すなわちオーバーコート層表面を親液化することが可能となる、という利点を有している。
なお、本態様に用いられる光触媒含有層としては、上述したような水との接触角を有し、上記光触媒およびバインダを含有しているものであって、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により液体との接触角が低下するものであれば、特に限定されるものではなく、上述した「A.カラーフィルタ」の第2実施態様で説明したような光触媒およびバインダを含有するものとすることができる。また、上記光触媒およびバインダ以外にも、必要に応じて適宜添加剤等を含有するものとしてもよく、このような添加剤等としては、例えば特開2001−272774号公報等に記載されたものと同様のものを用いることができる。
b.硬化性樹脂含有液塗布工程
次に、本実施態様における硬化性樹脂含有液塗布工程について説明する。本実施態様における硬化性樹脂含有液塗布工程は、上記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、上記遮光部と積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂含有液を塗布する工程である。
本工程において、上記硬化性樹脂含有液が塗布される領域としては、上記オーバーコート層が遮光部と積層されている領域であって、スペーサが形成される領域とされる。このような硬化性樹脂含有液が塗布される位置や、形成密度等は、カラーフィルタの種類や、カラーフィルタと対向して配置されることとなる液晶駆動側基板の構造等により適宜選択され、例えば「A.カラーフィルタ」の第1実施態様のオーバーコート層の項で説明したものと同様とすることができる。
また、本工程において塗布される硬化性樹脂含有液としては、インクジェット法により塗布されることが可能であり、かつ後述するビーズ散布工程により散布されたビーズを固定することが可能な硬化性樹脂を含有するものであれば、特に限定されるものではない。上記硬化性樹脂含有液には、通常、硬化性樹脂と、溶媒、その他添加剤等が含有されることとなる。このような硬化性樹脂含有液に用いられる硬化性樹脂としては、光硬化性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂であってもよい。このような硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。また、上記硬化性樹脂含有液に用いられる溶媒や、添加剤等としては、一般的にインクジェット用インクに用いられるものと同様とすることができる。
また、上記硬化性樹脂含有液中に含有される硬化性樹脂の固形分濃度としては、通常5重量%〜20重量%程度、中でも10重量%〜15重量%程度とされる。
また、本工程により塗布される硬化性樹脂含有液の膜厚としては、後述するビーズ散布工程において散布されるビーズの粒径に対して20%〜60%の範囲内、中でも25%〜40%の範囲内とされることが好ましい。これにより、ビーズ散布工程により散布されるビーズを硬化性樹脂含有液中の硬化性樹脂によって固定することが可能となり、また上記硬化性樹脂含有液を硬化させて形成されるスペーサの膜厚を、目的とする高さとすることが可能となるからである。
c.ビーズ散布工程
次に、本実施態様におけるビーズ散布工程について説明する。本実施態様におけるビーズ散布工程は、上記硬化性樹脂含有液上にビーズを散布する工程であり、その散布位置等は特に限定されるものではない。例えば上記硬化性樹脂含有液上にのみビーズを散布する方法等であってもよいが、本実施態様においては特に、上記オーバーコート層上全面にビーズを散布する方法であることが好ましい。これにより、効率よくビーズ散布工程を行うことができ、カラーフィルタの製造効率等の面から好ましいものとすることができるからである。またビーズの散布方法としては、一般的なカラーフィルタの製造の際に用いられる乾式法と同様とすることができる。このようなビーズの散布方法としては、一般的なカラーフィルタの製造の際に、ビーズを散布する方法と同様とすることができる。
また、本工程に用いられるビーズとしては、上述した「A.カラーフィルタ」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
d.硬化工程
次に、本実施態様における硬化工程について説明する。本実施態様における硬化工程は、上記硬化性樹脂含有液を硬化させる工程であり、硬化性樹脂含有液の硬化方法については、上記硬化性樹脂含有液の種類等により適宜選択される。
例えば上記硬化性樹脂含有液が光硬化性樹脂である場合には、上記硬化性樹脂含有液に光照射が行われ、上記熱硬化性樹脂含有液が熱硬化性樹脂である場合には、加熱が行われることとなる。なお、このような硬化性樹脂含有液の硬化方法については、一般的な方法と同様とすることができる。
e.洗浄工程
本実施態様における洗浄工程は、上記オーバーコート層表面を洗浄する工程である。本実施態様によれば、上記ビーズ散布工程により全面にビーズが散布された場合等、着色層が形成されている領域にもビーズが付着している可能性があり、この場合、着色層上に付着したビーズによって、液晶表示装置の輝度が低下するおそれがある。そこで、本工程により、オーバーコート層の表面を洗浄し、上記硬化性樹脂によってビーズが固着されている領域、すなわちスペーサとして用いられる領域以外に付着したビーズを除去し、液晶表示装置に用いられた際、輝度の高い高品質なカラーフィルタとするのである。
本工程において、上記オーバーコート層表面を洗浄する方法としては、上記オーバーコート層上に付着した余剰なビーズを除去可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば上記オーバーコート層上に洗浄剤を塗布した後、ブラシ等によりオーバーコート層表面を掃き取る方法等とすることができる。
f.親液化処理工程
次に、本実施態様における親液化処理工程について説明する。本実施態様における親液化処理工程は、上記オーバーコート層表面を親液化処理する工程である。本実施態様においては、上述した撥液化処理工程により、上記オーバーコート層表面は、撥液性を有するものとされている。そのため、このオーバーコート層上に、配向膜等を形成する場合、オーバーコート層が配向膜等をはじいてしまい、均一に形成することが困難となる場合がある。そこで、本工程により、上記オーバーコート層が露出している領域を親液化処理し、カラーフィルタ上に均一に配向膜等を形成可能なものとするのである。
ここで、本実施態様においては、本工程により上記オーバーコート層表面の水との接触角が20°以下、中でも15°以下、特に10°以下とされることが好ましい。これにより、カラーフィルタ上に形成される配向膜を形成する配向膜形成用塗工液等の濡れ性が良好なものとすることができ、配向膜を均一に形成すること等が可能となるからである。上記水との接触角の測定方法は、上述した方法と同様とすることができる。
本工程において、上記オーバーコート層の表面を親液化する方法としては特に限定されるものではなく、通常、上記オーバーコート層表面の撥液化処理方法によって適宜選択されることとなる。そこで、上述した撥液化処理工程において、プラズマ照射により、オーバーコート層表面にフッ素が導入されている場合(第1の態様の場合)、および上記撥液化処理工程により、オーバーコート層上に光触媒含有層が形成されている場合(第2の態様の場合)について説明する。
(第1の態様)
上述した撥液化処理工程において、上記プラズマ照射により、オーバーコート層表面にフッ素が導入されている場合には、上記オーバーコート層表面に紫外光を照射して上記フッ素を除去し、オーバーコート層表面を親液性とする方法、または窒素ガスを導入ガスとして、再度プラズマ照射して上記フッ素を除去し、オーバーコート層表面を親液性とする方法が用いられることが好ましい。これらの方法によれば、特別な装置等を用いることなく、効率よくオーバーコート層表面を親液化することが可能となるからである。
ここで、紫外光の照射により上記フッ素を除去する場合に照射される紫外光の波長としては、通常150nm〜380nm、中でも172nm〜266nmの範囲内とされることが好ましい。このような範囲内の紫外光を照射することにより、効率よく上記オーバーコート層表面のフッ素を除去することができるからである。
また、窒素ガスを導入ガスとしてプラズマ照射し、上記フッ素を除去する場合には、窒素を導入ガスとして用いること以外は上述した撥液化処理工程で説明した方法と同様に、プラズマ照射を行うことにより、オーバーコート層の表面を親液化することが可能となる。
(第2の態様)
また、上述撥液化処理工程により、オーバーコート層上に光触媒含有層が形成されている場合(第2の態様の場合)には、上記光触媒含有層にエネルギーを照射する方法が用いられることが好ましい。この方法によれば、光触媒含有層中に含有される光触媒の作用を利用して、効率よく撥液性物質を分解または変性等することができ、オーバーコート層表面を親液化することができるからである。
なお、本態様でいうエネルギー照射(露光)とは、上記光触媒含有層の表面の液体との接触角を低下させることが可能ないかなるエネルギー線の照射をも含む概念であり、可視光の照射に限定されるものではない。通常このようなエネルギー照射に用いられる光の波長は、400nm以下の範囲、好ましくは150nm〜380nmの範囲から設定される。これは、上述したように光触媒含有層に用いられる好ましい光触媒が二酸化チタンであり、この二酸化チタンにより光触媒作用を活性化させるエネルギーとして、上述した波長の光が好ましいからである。
このようなエネルギー照射に用いることができる光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、その他種々の光源を挙げることができる。またエキシマ、YAG等のレーザも用いることも可能である。
ここで、エネルギー照射に際してのエネルギーの照射量は、光触媒含有層の表面の水との接触角が、上述したようなものとなるのに必要な照射量とする。またこの際、光触媒含有層を加熱しながらエネルギー照射することにより、感度を上昇させることが可能となり、効率的な濡れ性の変化を行うことができる点で好ましい。具体的には30℃〜80℃の範囲内で加熱することが好ましい。またこの際、エネルギー照射方向は、上記基材側からであってもよく、またオーバーコート層側からであってもよい。
g.その他
本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、上述した工程以外に、例えば透明電極層を形成する透明電極層形成工程や、上記カラーフィルタ形成用基板を形成するカラーフィルタ形成用基板形成工程等を有していてもよい。
2.第2実施態様
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法の第2実施態様について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法の第2実施態様は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記基材の上記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、上記遮光部および上記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、上記オーバーコート層表面を撥液化処理する撥液化処理工程と、上記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、上記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂およびビーズを含有するビーズ分散液を塗布するビーズ分散液塗布工程と、上記ビーズ分散液を硬化させる硬化工程と、上記オーバーコート層表面を親液化処理する親液化処理工程とを有することを特徴とする方法である。
本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、例えば図7に示すように、基材1と、上記基材1上にパターン状に形成された遮光部2と、上記基材1上であって、遮光部2により区画された開口部に形成された着色層3と、上記着色層3および遮光部2を覆うように形成されたオーバーコート層4とを有するカラーフィルタ用基板23(図7(a))のオーバーコート層4表面を撥液化処理する撥液化処理工程(図7(b))と、上記オーバーコート層4のうち、上記遮光部2と積層されている領域に、ビーズ分散液8を塗布するビーズ分散液塗布工程(図7(c))と、上記ビーズ分散液8を硬化させる硬化工程(図示せず)と、上記オーバーコート層4表面を親液化処理する親液化処理工程(図7(d))とを有するものである。
本実施態様によれば、上記撥液化処理工程により、オーバーコート層上を撥液化処理することから、上記ビーズ分散液塗布工程において、上記ビーズ分散液が濡れ広がることを防止することができる。これにより、目的とする形状や高さにビーズ分散液を塗布することが可能となり、ビーズ分散液を硬化させて形成されるスペーサの高さを均一なものとすることができるのである。またさらに、本実施態様においては、上記オーバーコート層表面を親液化する親液化処理工程を行うことから、上記カラーフィルタ上に例えば配向膜を形成する際、配向膜形成用塗工液等が上記オーバーコート層上ではじかれてしまうこと等がないものとすることができ、均一にこれらの層を形成することが可能なものとすることができる、という利点も有する。
以下、本実施態様のカラーフィルタの製造方法のビーズ分散液塗布工程および硬化工程について説明する。なお、上記撥液化処理工程および親液化処理工程については、上述した第1実施態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
a.ビーズ分散液塗布工程
本実施態様におけるビーズ分散液塗布工程は、上記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、上記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂およびビーズを含有するビーズ分散液を塗布する工程である。
本工程において、上記ビーズ分散液が塗布される領域としては、上記オーバーコート層が遮光部と積層されている領域であって、スペーサが形成される領域とされる。このようなビーズ分散液が塗布される位置や、形成密度等は、カラーフィルタの種類や、カラーフィルタと対向して配置されることとなる液晶駆動側基板の構造等により適宜選択され、例えば「A.カラーフィルタ」の第1実施態様のオーバーコート層の項で説明したものと同様とすることができる。
また、本工程において塗布されるビーズ分散液としては、インクジェット法により塗布されることが可能でありビーズおよび硬化性樹脂を含有するものであって、硬化してスペーサとして用いられることが可能なものであれば、特に限定されるものではない。通常、硬化性樹脂、ビーズ、溶媒、およびその他添加剤等を含有するものとすることができる。
このようなビーズ分散液中に含有されるビーズとしては、例えば「A.カラーフィルタ」で説明したものと同様とすることができる。また、上記硬化性樹脂としては、上記ビーズを固定することが可能なものであって、硬化性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば光硬化性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂等であってもよい。硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。また、上記ビーズ分散液に用いられる溶媒や、添加剤等としては、一般的にインクジェット用インクに用いられるものと同様とすることができる。
なお、上記ビーズ分散液中におけるビーズと上記硬化性樹脂との固形分比は、ビーズの含有量1に対して硬化性樹脂の含有量が3〜20の範囲内、中でも6〜10の範囲内とされることが好ましい。これにより、硬化性樹脂がビーズを固定することが可能となり、カラーフィルタ上に形成された配向膜がラビングされる際等に、ビーズが剥がれてしまうこと等のないものとすることができるからである。
b.硬化工程
次に、本実施態様における硬化工程について説明する。本実施態様における硬化工程は、上記ビーズ分散液を硬化させる工程であり、ビーズ分散液の硬化方法については、ビーズ分散液中に含有される硬化性樹脂の種類等により適宜選択される。
例えば上記硬化性樹脂が光硬化性樹脂である場合には、上記硬化性樹脂に光照射が行われ、上記熱硬化性樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、加熱が行われることとなる。なお、このような硬化性樹脂の硬化方法については、一般的な方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
c.その他
本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、上述した工程以外に、例えば透明電極層を形成する透明電極層形成工程や、上記カラーフィルタ形成用基板を形成するカラーフィルタ形成用基板形成工程等を有していてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
<実施例1>
(カラーフィルタ用基板の準備)
ガラス基板からなる基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部および着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板を準備した。
(撥液化処理工程)
続いて、上記オーバーコート層表面に、下記の条件で大気圧プラズマ照射することにより、撥液化処理を行った。
・導入ガス : CF…15l/min.
・電極−基板間距離 : 2mm
・電源出力 : 160V − 5A
その後、上記オーバーコート層表面の純水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定した結果、105°であった。
(硬化性樹脂含有液塗布工程)
上記撥液化処理されたオーバーコート層に、インクジェット法により、下記の硬化性樹脂含有液を1滴ずつ(液量15pl)、150μm間隔で塗布し、塗布後基板をホットプレートで80℃10分乾燥させた。結果、直径45μmの円形状に硬化性樹脂含有液のドットが形成された。
[硬化性樹脂含有液]
・熱硬化型樹脂:アクリル樹脂(主成分グリシジルメタクリレート) 20wt%
・希釈溶剤 : ブチルカルビトールアセテート 80wt%
(ビーズ散布工程および硬化工程)
次に、上記カラーフィルタ形成用基板上に散布装置を用いて、ビーズ(積水化学製ミクロパール5μm)を均一に散布した。上記散布は、硬化性樹脂のドット上だけでなく、オーバーコート層全面とした。続いて上記カラーフィルタ用基板をオーブンにて230℃で30分熱し、上記硬化性樹脂含有液を硬化させた。この熱硬化の過程でビーズが硬化性樹脂内に沈み込むことが確認された。その後、エアナイフにより上記硬化性樹脂に付着した以外の余剰ビーズを除去し、硬化性樹脂中にビーズが固定されたビーズ組成物層を得た。1ドット中のビーズ個数は平均5個であった。
(親液化処理工程)
上記ビーズ組成物層が形成された基板に、下記の条件で大気圧プラズマを照射し、親液化処理を行った。
・導入ガス : N…42l/min.
・電極−基板間距離 : 2mm
・電源出力 : 125V − 2.5A
上記プラズマ照射後、オーバーコート層の純水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定した結果、10°であった。
<実施例2>
(カラーフィルタ用基板の準備)
ガラス基板からなる基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部および着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板を準備した。
(光触媒含有層形成用塗工液の準備)
下記材料を24時間常温にて攪拌し、撥液性付与剤を作製した。
・フルオロアルキルシラン(TSL8233 GE東芝シリコーン製)
:15.8wt%
・テトラメトキシシラン(TSL8114 GE東芝シリコーン製):52.6wt%
・0.1N塩酸 :31.6wt%
次に、チタニアゾル(STS−01 石原産業製)を水とイソプロパノールとの混合液(重量比1:1)にてTiO濃度が0.5wt%となるように希釈した。この希釈液と1,3ブタンジオールを重量比2:1で混合し、10分間攪拌し、さらにこの液と撥液性付与剤を重量比15:1となるように添加して、10分間攪拌し光触媒含有層形成用塗工液とした。
(光触媒含有層形成工程)
上記光触媒含有層塗工液を、上述したカラーフィルタ用基板のオーバーコート層上にダイコート法により塗布し、150℃10分乾燥させた。これにより、厚さ0.15μmの光触媒含有層を得た。
(ビーズ組成物層形成工程)
実施例1と同様に、硬化性樹脂含有液塗布工程、ビーズ散布工程、硬化工程、および洗浄工程を行い、光触媒含有層上にビーズ組成物層を形成した。その結果、硬化性樹脂中にビーズが固定されたビーズ組成物層を得た。1ドット中のビーズ個数は平均5個であった。
(親液化処理工程)
低圧水銀灯の下をコンベアにて、上記ビーズ組成物層が形成されたカラーフィルタ形成用基板を搬送した。この際、700mJ/cmの露光量の紫外線を照射して、光触媒の作用により光触媒含有層中に含有される撥液性付与剤を分解した。その結果、ビーズ組成物層が形成されている領域以外のオーバーコート層表面の純水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA-Z型)を用いて測定したところ10°であった。
<実施例3>
(カラーフィルタ用基板の準備および撥液化処理工程)
実施例1と同様に、カラーフィルタ用基板を準備し、撥液化処理をおこなった。
(ビーズ分散液塗布工程および硬化工程)
続いて、撥液化処理されたオーバーコート層上に、下記の組成を有するビーズ分散液を、1滴ずつ(液量15pl)、間隔150μmで塗布した。その後、カラーフィルタ用基板をホットプレートで80℃で10分乾燥させた。続いてオーブンにて230℃で30分熱した。その結果、直径45μmの円形状にビーズ分散液のドットが形成され、そのドット中には平均5個のビーズが含有されていた。また熱硬化の過程でビーズはドット中央部に集合したことが確認された。
[ビーズ分散液]
熱硬化型樹脂:アクリル樹脂(主成分グリシジルメタクリレート)18.5wt%
希釈溶剤:ブチルカルビトールアセテート 80wt%
ビーズ:積水化学製 ミクロパール 1.5wt%
なお、このビーズ分散液は、1滴15pl当り平均5個のビーズが含有されるビーズ濃度とされた。
(親液化処理工程)
実施例1と同様に、親液化処理を行った。オーバーコート層の純水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定した結果、10°であった。
<実施例4>
(カラーフィルタ用基板の準備および撥液化処理工程)
実施例2と同様に、カラーフィルタ用基板を準備し、オーバーコート層上に光触媒含有層を形成した。
(ビーズ分散液塗布工程および硬化工程)
実施例3と同様に、ビーズ分散液を塗布し、硬化させた。その結果、直径45μmの円形状にビーズ分散液のドットが形成され、そのドット中には平均5個のビーズが含有されていた。また熱硬化の過程でビーズはドット中央部に集合したことが確認された。
(親液化処理工程)
実施例2と同様に、親液化処理を行った。オーバーコート層の純水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定した結果、10°であった。
本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタにおいてビーズ組成物層が形成される位置を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタに用いられるビーズ組成物層について説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタに用いられるビーズ組成物層について説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 従来のカラーフィルタを説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタを説明するための説明図である。
符号の説明
1 …基材
2 …遮光部
3 …着色層
4 …オーバーコート層
5 …ビーズ組成物層
6 …硬化性樹脂含有液
7 …ビーズ
8 …ビーズ分散液

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された遮光部と、前記基材の前記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、前記遮光部および前記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有し、前記オーバーコート層は、前記遮光部上に積層された一部の領域が撥液性物質を含有する撥液性領域とされており、前記撥液性領域上に、ビーズおよび樹脂を含有するビーズ組成物層が形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記オーバーコート層が、透明樹脂層のみからなり、前記撥液性領域は前記透明樹脂層表面がフッ素を含有する領域であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記オーバーコート層が、平坦化層と、前記平坦化層上に形成され、光触媒およびバインダを含有する光触媒含有層とを有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  4. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された遮光部と、前記基材の前記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、前記遮光部および前記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、前記オーバーコート層表面を撥液化処理する撥液化処理工程と、
    前記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、前記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂含有液を塗布する硬化性樹脂含有液塗布工程と、
    前記硬化性樹脂含有液上にビーズを散布するビーズ散布工程と、
    前記硬化性樹脂含有液を硬化させる硬化工程と、
    前記オーバーコート層表面を洗浄する洗浄工程と、
    前記オーバーコート層表面を親液化処理する親液化処理工程と
    を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  5. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された遮光部と、前記基材の前記遮光部により区画された開口部上に形成された着色層と、前記遮光部および前記着色層を覆うように形成されたオーバーコート層とを有するカラーフィルタ用基板の、前記オーバーコート層表面を撥液化処理する撥液化処理工程と、
    前記撥液化処理されたオーバーコート層のうち、前記遮光部上に積層されている領域に、パターン状にインクジェット法により硬化性樹脂およびビーズを含有するビーズ分散液を塗布するビーズ分散液塗布工程と、
    前記ビーズ分散液を硬化させる硬化工程と、
    前記オーバーコート層表面を親液化処理する親液化処理工程と
    を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記撥液化処理工程が、オーバーコート層にフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射し、フッ素を導入する工程であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記撥液化処理工程が、オーバーコート層上に、少なくとも光触媒および撥液性を有するバインダを含有する光触媒含有層を形成する工程であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。
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