JP2006098530A - カラーフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、インクジェット法により着色層が形成されたカラーフィルタにおいて、色ムラや白抜け等のない高品質なカラーフィルタを提供することを主目的としている。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、基材と、前記基材上に複数本が所定の間隔をおいて等間隔に形成された線状遮光部および隣接する2本の前記線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部からなる遮光部と、各前記線状遮光部間に形成され、かつ前記連結遮光部を覆うように形成された着色層とを有するカラーフィルタであって、
前記連結遮光部は、隣接する2本の前記線状遮光部間の中心部における前記連結遮光部の太さより、前記線状遮光部側部側における前記連結遮光部の太さの方が細くなるように形成されている、もしくは、前記線状遮光部と前記連結遮光部とが接しないように形成されており、
さらに前記着色層がインクジェット法により形成されたものであることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置に使用可能な、白抜け等のない、高品質なカラーフィルタに関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、このカラー液晶ディスプレイが高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンの要求が高い。
このようなカラーフィルタにおいては、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備え、R、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
従来より行われているカラーフィルタの製造方法としては、例えば染色法や顔料分散法等が挙げられる。しかしながら、いずれの方法も、R、G、およびBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。
そこで、基材上に、光触媒と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化する材料とを含有する光触媒含有層形成用塗工液を用いて光触媒含有層を形成し、パターン状に露光することにより、特性が変化したパターンを形成する方法等が本発明者等において検討されてきた(特許文献1)。この方法によれば、上記光触媒含有層の特性の差を利用して、容易に着色層を形成することが可能である。
また、このような方法を応用して、透明な基材と、その基材上に形成された遮光部と、この遮光部を覆うように形成された光触媒含有層とを有するパターニング用基板に、基材側からエネルギーを照射し、遮光部が形成されていない領域のみの光触媒含有層の特性を変化させる方法についても、本発明者等により検討されている(特許文献2)。この方法によれば、フォトマスク等を用いることなく、特性が変化したパターンを形成することができる、という利点を有し、例えばストライプ型カラーフィルタに用いられるストライプ状の着色層やIPS型のカラーフィルタに用いられるジグザグ状の着色層を形成する際に利用する方法も検討されている。
ここで、ストライプ状の着色層や、IPS型のカラーフィルタに用いられる着色層を有するカラーフィルタにおいては、例えば図10(a)に示すように、各着色層8と交差するように遮光部4が形成されることから、通常、着色層形成用塗工液を、着色層を形成するパターン状、すなわち着色層を形成する遮光部により区画された開口部だけでなくパターンと交差する遮光部上にも塗布し、着色層が形成される。しかしながら、上述した半導体光触媒含有層を基材側から露光する方法を用いた場合には、遮光部により区画された開口部のみの半導体光触媒含有層の特性が変化し、各パターンと交差する遮光部上の半導体光触媒含有層の特性は変化しない。そのため、着色層形成用塗工液を塗布した場合、上記着色層と交差する遮光部上の半導体光触媒含有層に着色層形成用塗工液が付着せず、例えば図10(b)に示すように、遮光部4により区画された開口部の端部に着色層形成用塗工液10がきれいに濡れ広がらず、着色層にムラや白抜けが発生してしまう場合等があった。
また、カラーフィルタの製造方法の他の例として、基材上に着色層を形成する着色層形成用塗工液を留めるためのバンクを形成し、このバンクにフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ処理をし、バンクを撥液性としてインクジェット法により着色層を形成する方法も提案されている(特許文献3)。しかしながら、この場合においても、ストライプ状の着色層等と交差する撥液性のバンク上に着色層形成用塗工液が付着せず、上記と同様に、遮光部により区画された開口部の端部で着色層形成用塗工液がきれいに濡れ広がらず、着色層にムラや白抜けが発生する場合があった。
特開2001−074928号公報 特開2004−212900号公報 特開2000−187111号公報
そこで、インクジェット法により着色層が形成されたカラーフィルタにおいて、色ムラや白抜け等のない高品質なカラーフィルタの提供が望まれている。
本発明は、基材と、上記基材上に複数本が所定の間隔をおいて等間隔に形成された線状遮光部および隣接する2本の上記線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部からなる遮光部と、各上記線状遮光部間に形成され、かつ上記連結遮光部を覆うように形成された着色層とを有するカラーフィルタであって、上記連結遮光部は、隣接する2本の上記線状遮光部間の中心部における上記連結遮光部の太さより、上記線状遮光部側部側における上記連結遮光部の太さの方が細くなるように形成されている、もしくは、上記線状遮光部と上記連結遮光部とが接しないように形成されており、さらに上記着色層がインクジェット法により形成されたものであることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、隣接する開口部間に形成される連結遮光部の形状が、上記のような形状に形成されていることから、一般的なカラーフィルタにおいて着色層に白抜け等が発生しやすい部分に、着色層を形成する着色層形成用塗工液が濡れ広がりやすいものとすることができる。これにより、着色層に色ムラや白抜け等のない、高品質なカラーフィルタとすることができるのである。
上記発明においては、上記基材および上記遮光部を覆うように、半導体光触媒およびオルガノポリシロキサンを含有する半導体光触媒含有層が形成されているものとしてもよい。上記半導体光触媒含有層は、半導体光触媒およびオルガノポリシロキサンを含有していることから、エネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用により、液体との接触角が低下したものとすることができる。したがって、上記半導体光触媒含有層を用い、上記基材側からエネルギーを照射することにより、容易に上記開口部上を親液性領域、上記遮光部上を撥液性領域とすることができ、この濡れ性の差を利用して、容易に着色層が形成されたものとすることができるのである。
また、上記発明においては、上記遮光部が、フッ素を含有しているものとしてもよい。上記遮光部上を撥液性とすることにより、開口部と遮光部上との濡れ性の差を利用して、容易に着色層が形成されたものとすることができるからである。
本発明によれば、インクジェット法により白抜けや色ムラ等がなく着色層が形成されたものとすることができ、高品質なカラーフィルタとすることができるという効果を奏するものである。
本発明は、高精細なパターンを有し、白抜け等のない高品質なカラーフィルタに関するものである。以下、本発明のカラーフィルタについて詳しく説明する。
本発明のカラーフィルタは、基材と、上記基材上に複数本が所定の間隔をおいて等間隔に形成された線状遮光部および隣接する2本の上記線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部からなる遮光部と、各上記線状遮光部間に形成され、かつ上記連結遮光部を覆うように形成された着色層とを有するカラーフィルタであって、上記連結遮光部は、隣接する2本の上記線状遮光部間の中心部における上記連結遮光部の太さより、上記線状遮光部側部側における上記連結遮光部の太さの方が細くなるように形成されている、もしくは、上記線状遮光部と上記連結遮光部とが接しないように形成されており、さらに上記着色層がインクジェット法により形成されたものであるであることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタは、例えば図1に示すように、基材(図示せず)と、その基材上に複数本が等間隔αをおいて形成された線状遮光部1および基材上に形成され隣接する2本の上記線状遮光部1を連結する連結遮光部2からなる遮光部と、隣接する2本の線状遮光部1間に形成され、かつ連結遮光部2を覆うようにインクジェット法により形成された着色層3とを有するものである。上記連結遮光部は、例えば図2に示すように、隣接する2本の線状遮光部間の中心(図中aで示される部分)側における連結遮光部2の太さsより、線状遮光部1の側部側(図中bで示される側)における連結遮光部2の太さtが細く形成されている、もしくは例えば図3に示すように、線状遮光部1と連結遮光部2とが接しないように形成されている。
なお、通常、例えば図1に示されるように、着色層3が形成されている領域の外側の領域には、額縁遮光部6が形成されることとなる。
一般的なカラーフィルタにおいて、遮光部を撥液性、開口部を親液性とした親疎水のパターンを利用し、インクジェット法により着色層を形成する場合、隣接する開口部間の遮光部が撥液性となる。したがって、例えば図11に示されるように、遮光部4により区画された開口部5間で着色層形成用塗工液10が濡れ広がりづらく、開口部5の角の頂端部a付近に着色層形成用塗工液が塗布されにくいものとなる。そのため、形成された着色層に色ムラや白抜けが発生する等の問題があった。
しかしながら、本発明においては、上記着色層形成用塗工液が濡れ広がりにくい遮光部の各開口部の角付近において、上記連結遮光部の太さが細く形成されているか、連結遮光部が形成されていないものとされる。すなわち、上記開口部の角付近において、開口部どうしが近接している、または開口部が連続しているものとすることができる。したがって、インクジェット法により着色層を形成した際、例えば連結遮光部表面が撥液性であっても、上記遮光部により区画された開口部の角付近において、着色層形成用塗工液が均一に濡れ広がることが可能となる。これにより、着色層に色ムラや白抜け等のない、高品質なカラーフィルタとすることができるのである。
以下、本発明のカラーフィルタの各構成ごとに詳しく説明する。
1.遮光部
まず、本発明のカラーフィルタに用いられる遮光部について説明する。本発明のカラーフィルタに用いられる遮光部は、基材上に形成された線状遮光部および連結遮光部からなるものである。本発明における線状遮光部は、基材上に複数本が所定の間隔をおいて等間隔に形成されているものであれば特に限定されるものではなく、例えば図1に示すように、線状遮光部1が所定の間隙αをおいて等間隔に直線状に複数本形成されたものであってもよく、また例えば図4に示すように、線状遮光部1が、所定の間隙αをおいて等間隔にジグザグ形状に複数本形成されたもの等であってもよい。また、この際、上記線状遮光部は幅方向に凹凸を有していてもよいものとする。また、複数本が等間隔に形成されているとは、各線状遮光部の中心線どうしが、等間隔となるように形成されていることをいう。
一方、上記連結遮光部は、隣接する2本の上記線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結するものであって、隣接する2本の線状遮光部間の中心部における連結遮光部の太さより、線状遮光部の側部側における連結遮光部の太さが細くなるように形成されている、もしくは、線状遮光部と接しないように形成されているものである。なお、上記線状遮光部が直線状である場合には、連結遮光部は通常、線状遮光部と直交するように形成される。
隣接する2本の線状遮光部間の中心部における連結遮光部の太さより、線状遮光部の側部側における連結遮光部の太さが細くなるように形成されている場合、遮光部により区画された開口部の角近辺において、隣接する開口部どうしが近くなる。したがって、連結遮光部により着色層形成用塗工液が上記開口部に濡れ広がることが阻害されにくく、一般的なカラーフィルタにおいて白抜け等が生じやすい開口部の角においても、着色層の白抜けや色ムラ等が生じにくくなるのである。ここで、隣接する2本の線状遮光部間の中心部とは、隣接する線状遮光部間の距離を4等分した際の、内側の2つの領域をいうこととする。また、上記線状遮光部の側部側とは、隣接する2本の線状遮光部間の中心部より線状遮光部に近い領域、すなわち、隣接する2本の線状遮光部間の距離を4等分した際の外側の2つの領域をいうこととする。
ここで、隣接する2本の線状遮光部間の中心部における連結遮光部の太さより、線状遮光部の側部側における連結遮光部の太さが細くなるように形成されているとは、上記中心部における連結遮光部の太さの平均より、上記線状遮光部の側部側における連結遮光部の太さの平均が細くなることをいう。具体的には、隣接する2本の線状遮光部間の中心部における連結遮光部の太さの平均を1とした際に、線状遮光部の側部側に形成されている連結遮光部の太さの平均が0.05〜0.95の範囲内、中でも0.1〜0.9の範囲内、特に0.1〜0.7の範囲内とされていることが好ましい。またこの際、上記線状遮光部の側部側に形成されている連結遮光部の太さの平均は、5μm〜200μmの範囲内、中でも10μm〜150μmの範囲内、特に10μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。このような範囲内とすることにより、着色層を形成する際、隣接する開口部間に形成されている連結遮光部の撥液性に影響を受けることなく、上記開口部において着色層を形成する着色層形成用塗工液が均一に濡れ広がることができるからである。
また、上記隣接する2本の線状遮光部間の中心部に形成される連結遮光部の太さの平均は、5μm〜300μmの範囲内、中でも10μm〜200μmの範囲内、特に10μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より広い場合には、隣接する2本の線状遮光部間の中心部において、着色層形成用塗工液が濡れ広がることが困難となり、着色層に白抜けが生じる可能性があるからである。
またこの際、上記連結遮光部の形状としては、例えば図5に示すように、複数段階、階段状に太さが変化するものであってもよく、また例えば図6に示すように、なだらかに太さが変化するものであってもよい。なお、本発明において、上記階段状に太さが変化する場合、上記開口部の形状が、例えば図5のαで示されるような直角や、鋭角とされている部分において、着色層形成用塗工液が濡れ広がりにくい場合がある。したがって、本発明においては特に、例えば図7に示すように、開口部の角の形状が鈍角または曲線となるように、連結遮光部の形状が調整されていることが好ましい。
一方、上記連結遮光部と線状遮光部とが接触しないように形成されている場合、着色層の白抜けや色ムラ等が発生しやすい開口部の角近辺において、開口部が連続しているものとすることができる。したがって、インクジェット法により着色層形成用塗工液が塗布された際、上記開口部の角近辺においても、着色層形成用塗工液が、均一に濡れ広がることができ、着色層に白抜けや色ムラ等が生じにくいものとすることができるのである。なお、上記連結遮光部と線状遮光部とが接触しないように形成されているとは、上記連結遮光部と線状遮光部との間に間隙が設けられていることをいう。この場合、上記連結遮光部は、その連結遮光部の両側に位置するいずれの線状遮光部とも接触しないように形成されていてもよく、また片側の線状遮光部とのみ接触しないように形成されていてもよい。
上記連結遮光部と線状遮光部との間隙の距離としては、開口部の大きさ等により、適宜選択されるものであるが、片側の線状遮光部のみと接触しないように上記連結遮光部が形成されている場合には、隣接する2本の線状遮光部間の距離を1とした場合に、0.01〜0.99の範囲内、中でも0.05〜0.75の範囲内とされていることが好ましい。また、上記間隙の距離は、5μm〜400μmの範囲内、中でも10μm〜250μmの範囲内、特に20μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
一方、上記連結遮光部が、その連結遮光部の両側に位置するいずれの線状遮光部とも接触しないように形成されている場合には、上記連結遮光部と線状遮光部との距離は、隣接する2本の線状遮光部間の距離を1とした場合に、0.01〜0.49の範囲内、中でも0.03〜0.48の範囲内とされていることが好ましい。また、上記間隙の距離は、5μm〜200μmの範囲内、中でも10μm〜175μmの範囲内、特に20μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
また、この際、上記連結遮光部の形状は特に限定されるものではなく、例えば矩形状であってもよく、また楕円状等であってもよい。本発明において、上記連結遮光部の形状が矩形状である場合には、連結遮光部と線状遮光部とに挟まれた領域において、上記着色層形成用塗工液が濡れ広がりにくい場合があることから、上記連結遮光部の形状が、例えば図8に示すように、矩形状の各角を鈍角、または曲線としたような形状に連結遮光部2が形成されていることが好ましい。
なお、本発明においては、例えば図9に示すように、隣り合う2本の線状遮光部1間の中心部における連結遮光部2の太さより、片側の線状遮光部1の側部における連結遮光部2の方が細く形成されており、もう一方の線状遮光部1と連結遮光部2とが接触しないような形状に、連結遮光部2が形成されていてもよい。
上述したような線状遮光部および連結遮光部からなる遮光部の形成方法としては、一般的なストライプ型カラーフィルタやIPS型カラーフィルタに用いられる遮光部と同様の材料を用いて同様の形成方法により形成されたものとすることができる。
例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより、それぞれ上記形状となるように線状遮光部および連結遮光部が形成されたものであってもよい。このパターニングの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方法を用いることができる。
また、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層をパターン状に形成する方法であってもよい。用いられる樹脂バインダとしては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セルロース等の樹脂を1種または2種以上混合したものや、感光性樹脂、さらにはO/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を用いることができる。このような樹脂製遮光部の厚みとしては、0.5〜10μmの範囲内で設定することができる。このような樹脂製遮光部のパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。
またさらに本発明においては、上述したような遮光部が熱転写法により形成されたものとすることもできる。遮光部を形成する熱転写法とは、通常、透明なフィルム基材の片面に光熱変換層と遮光部転写層を設けた熱転写シートを基材上に配置し、遮光部を形成する領域にエネルギーを照射することによって、遮光部転写層が基材上に転写されて遮光部が形成されることとなるものである。このような熱転写法により形成される遮光部の膜厚としては、通常0.5μm〜10.0μm、特に0.8μm〜5.0μm程度とすることができる。
熱転写法により転写される遮光部は、通常、遮光材料と結着剤により構成されるものであり、遮光性材料としては、カーボンブラック、チタンブラック等の無機粒子等を用いることができる。このような遮光性材料の粒子径としては、0.01μm〜1.0μm、中でも0.03μm〜0.3μmの範囲内であることが好ましい。
また、結着剤としては、熱可塑性と熱硬化性とを有する樹脂組成とすることが好ましく、熱硬化性官能基を有し、かつ軟化点が50℃〜150℃の範囲内、中でも60℃〜120℃の範囲内である樹脂材料および硬化剤等により構成されることが好ましい。このような材料として具体的には、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物またはエポキシ樹脂とその潜在性硬化剤との組み合わせ等が挙げられる。またエポキシ樹脂の潜在性硬化剤としては、ある一定の温度まではエポキシ基との反応性を有さないが、加熱により活性化温度に達するとエポキシ基との反応性を有する分子構造に変化する硬化剤を用いることができる。具体的には、エポキシ樹脂との反応性を有する酸性または塩基性化合物の中性塩や錯体、ブロック化合物、高融点体、マイクロカプセル封入物が挙げられる。また、上記遮光部中に、上記の材料の他に、離型剤、接着補助剤、酸化防止剤、分散剤等を含有させることもできる。
ここで、本発明においては、上記遮光部上が撥液性領域、上記遮光部により区画された開口部上が親液性領域とされることが好ましい。これにより、後述する着色層を例えばインクジェット法により、親液性および撥液性のパターンを利用して形成されたものとすることができ、隣接する異なる色の着色層が混色等することなく、高品質なカラーフィルタとすることができるのである。またこの場合、上記着色層形成用塗工液が濡れ広がりにくい遮光部の各開口部の角付近において、撥液性領域が狭く、隣接する親液性領域どうしが近接しているもの、または撥液性領域が形成されておらず、親液性領域が連続しているものとすることができ、上記各開口部の角付近においても、より均一に着色層形成用塗工液が濡れ広がることが可能となるのである。
ここで、撥液性領域とは、液体との接触角が大きい領域であり、後述する着色層を形成する着色層形成用塗工液に対する濡れ性が悪い領域をいうこととする。
なお、本発明においては、隣接する領域の液体との接触角より、液体との接触角が1゜以上低い場合には親液性領域、隣接する領域の液体との接触角より、液体との接触角が1゜以上高い場合には撥液性領域とすることとする。
上記遮光部上、すなわち撥液性領域の液体との接触角として具体的には、40mN/mの液体との接触角が、10°以上、中でも表面張力30mN/mの液体との接触角が10°以上、特に表面張力20mN/mの液体との接触角が10°以上であることが好ましい。これは、撥液性領域において上記液体との接触角が小さい場合は、撥液性が十分でなく、着色層を形成する着色層形成用塗工液をインクジェット法により塗布し、硬化させて形成する場合等に、撥液性領域にも着色層形成用塗工液が付着する可能性があるからである。
また、上記開口部、すなわち親液性領域においては、40mN/mの液体との接触角が9°未満、好ましくは表面張力50mN/mの液体との接触角が10°以下、特に表面張力60mN/mの液体との接触角が10°以下となるような層であることが好ましい。開口部、すなわち親液性領域における液体との接触角が高い場合は、上記着色層形成用塗工液を、親液性領域においてもはじいてしまう可能性があり、着色層形成用塗工液を塗布した際に、着色層形成用塗工液が十分に塗れ広がらない等、着色層を形成することが難しくなる可能性があるからである。
なお、ここでいう液体との接触角は、種々の表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得たものである。また、この測定に際して、種々の表面張力を有する液体としては、純正化学株式会社製のぬれ指数標準液を用いた。
上記遮光部上を撥液性領域とし、上記開口部上を親液性領域とする方法としては特に限定されるものではない。例えば遮光部自体を撥液性を有するものとし、後述する基材を親液性を有するものとする方法等としてもよく、また遮光部上に撥液性を有する層を形成して撥液性領域とし、上記基材上に親液性を有する層を形成して親液性領域とする方法等としてもよい。
本発明においては特に、後述する基材および上記遮光部を覆うように、半導体光触媒およびオルガノポリシロキサンを含有する半導体光触媒含有層を形成する方法、または上記遮光部がフッ素を含有するものとする方法を用いることが好ましい。
上記半導体光触媒含有層を用いた場合には、エネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用により、液体との接触角が低下するように変化層とすることができるため、エネルギー照射された領域を親液性領域、エネルギー照射されていない領域を撥液性領域とすることができる。したがって、基材および遮光部を覆うように上記半導体光触媒含有層を形成し、基材側からエネルギーを照射することにより、容易に遮光部が形成されていない開口部のみを親液性領域とすることができ、エネルギーが照射されない、遮光部上を撥液性領域とすることができるからである。なお、このような方法に用いられる上記半導体光触媒含有層については、後で詳しく説明するので、ここでの詳しい説明は省略する。
一方、上記遮光部がフッ素を含有するものとした場合にも、上記遮光部上を撥液性領域として用いることができるからである。ここで、上記遮光部におけるフッ素の存在は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i-XL)による分析において、遮光部の表面より検出される全元素中のフッ素元素の割合を測定することにより確認することができる。また、この際上記フッ素の割合としては、10%以上とされることが好ましい。
このように遮光部にフッ素を導入する方法としては、遮光部として樹脂製遮光部を用い、フッ素化合物を導入ガスとして用いたプラズマを照射する方法が用いられることが好ましい。これにより、容易に上記撥液性領域および親液性領域が形成されたものとすることができるからである。これは、上記プラズマ照射によれば、有機物にのみ上記フッ素化合物を導入することができる。したがって、後述する基材として無機物を用い、全面に上記プラズマを照射することにより、容易に上記遮光部にのみフッ素化合物を導入することができ、フッ素化合物が導入された遮光部上を撥液性領域、基材が露出した領域を親液性領域とすることができるのである。
このような方法に用いられる導入ガスのフッ素化合物としては、例えばフッ化炭素(CF)、窒化フッ素(NF)、フッ化硫黄(SF)等が挙げられる。また、上記プラズマの照射方法は、フッ素化合物を導入ガスとして用いてプラズマを照射し、上記遮光部上を撥液性とすることが可能であれば、特に限定されるものではなく、減圧下でプラズマ照射してもよく、また大気圧下でプラズマ照射してもよいが、本発明においては特に大気圧下でプラズマ照射が行われることが好ましい。これにより、減圧用の装置等が必要なく、コストや製造効率等の面から好ましいものとすることができるからである。このような大気圧プラズマの照射条件としては、以下のようなものとすることができる。例えば、電源出力としては、一般的な大気圧プラズマの照射装置に用いられるものと同様とすることができる。また、この際、照射されるプラズマの電極と、上記遮光部との距離は、0.2mm〜20mm程度、中でも1mm〜5mm程度とされることが好ましい。またさらに、上記導入ガスとして用いられるフッ素化合物の流量は1L/min〜100L/min程度、中でも5L/min〜50L/min程度であることが好ましく、この際の基板搬送速度が0.1m/min〜10m/min程度、中でも0.5m/min〜5m/min程度が好ましい。
2.着色層
次に、本発明のカラーフィルタに用いられる着色層について説明する。本発明のカラーフィルタに用いられる着色層は、隣接する2本の上記線状遮光部間に形成されるものであり、上記連結遮光部を覆うようにインクジェット法により形成されるものであれば、特に限定されるものではない。
このような着色層は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成され、着色面積は任意に設定することができる。
ここで、このような着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液等としては、着色層がインクジェット法により形成される、一般的なカラーフィルタの着色層に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
3.基材
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は上記遮光部および着色層を形成可能なものであれば、特に限定されるものではなく従来よりカラーフィルタに用いられているもの等を用いることができる。具体的には石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材等を挙げることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。本発明において、基材は通常透明なものを用いるが、反射性の基板や白色に着色した基板でも用いることは可能である。また、基材は、必要に応じてアルカリ溶出防止用やガスバリア性付与その他の目的の表面処理を施したものを用いてもよい。また、例えば表面を親液性とするために、酸素ガスを導入ガスとして、上述したプラズマ等を照射する処理を行ったもの等であってよい。
なお、上述したように、上記遮光部に上記フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ照射を行う場合には、上記基材として無機材料からなるものが用いられることが好ましい。有機材料からなるものが用いられた場合には、上記遮光部だけでなく基材にもフッ素化合物が導入されてしまい、開口部を親液性領域とすることが困難となるからである。
4.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上述した基材、上記形状を有する遮光部、および着色層が形成されたものであれば、その層構成等は特に限定されるものではなく、例えば保護層やITO層等が形成されているもの等であってもよい。また、本発明のカラーフィルタの種類についても特に限定されるものではなく、例えばストライプ状の着色層を有するカラーフィルタであってもよく、またIPS型の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ等であってもよい。
ここで、本発明においては、上述したように、上記基材および遮光部を覆うように半導体光触媒およびオルガノポリシロキサンを含有する半導体光触媒含有層が形成されていてもよい。上記半導体光触媒含有層は、エネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用により、液体との接触角が低下するように変化層とすることができるため、エネルギー照射された領域を親液性領域、エネルギー照射されていない領域を撥液性領域とすることができる。したがって、上記半導体光触媒含有層を形成し、基材側からエネルギーを照射することにより、容易に遮光部が形成されていない開口部のみを親液性領域とすることができ、エネルギー照射されない、遮光部上を撥液性領域とすることができるからである。以下、このような半導体光触媒含有層について説明する。
(半導体光触媒含有層)
本発明に用いられる半導体光触媒含有層は、少なくとも半導体光触媒およびオルガノポリシロキサンを含有する層であり、エネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用により、液体との接触角が低下する半導体光触媒含有層であれば、特に限定されるものではない。
以下、このような半導体光触媒含有層を構成する、半導体光触媒、オルガノポリシロキサン、およびその他の成分について説明する。
a.半導体光触媒
まず、本発明に用いられる半導体光触媒について説明する。本発明に用いられる半導体光触媒としては、光半導体として知られる例えば二酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、および酸化鉄(Fe)を挙げることができ、これらから選択して1種または2種以上を混合して用いることができる。
このような半導体光触媒の作用機構は、必ずしも明確なものではないが、光の照射によって生成したラジカルが、近傍の化合物との直接反応、あるいは、酸素、水の存在下で生じた活性酸素種によって、有機物の化学構造に変化を及ぼすものと考えられている。本発明においては、このラジカルや活性酸素種が半導体光触媒含有層内のオルガノポリシロキサンに作用を及ぼし、その表面の液体との接触角を低下させるものであると考えられる。
本発明においては、特に二酸化チタンが、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用される。二酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本発明ではいずれも使用することができるが、アナターゼ型の二酸化チタンが好ましい。アナターゼ型二酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
このようなアナターゼ型二酸化チタンとしては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
また半導体光触媒の粒径は小さいほど半導体光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、平均粒径が50nm以下であることが好ましく、20nm以下の半導体光触媒を使用するのが特に好ましい。
本発明に用いられる半導体光触媒含有層中の半導体光触媒の含有量は、5〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲で設定することができる。また、半導体光触媒含有層の厚みは、0.05〜10μmの範囲内が好ましい。
b.オルガノポリシロキサン
次に、本発明に用いられるオルガノポリシロキサンについて説明する。本発明に用いられるオルガノポリシロキサンは、エネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用により、半導体光触媒含有層表面の液体との接触角を低下させることが可能なものであれば、特に限定されるものではなく、特に主骨格が上記の半導体光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものであって、半導体光触媒の作用により分解されるような有機置換基を有するものが好ましい。具体的には、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
上記の(1)の場合、一般式:
SiX(4−n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基、クロロアルキル基、イソシアネート基、もしくはエポキシ基、またはこれらを含む有機基であり、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。なお、ここでXで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。また、Yで示される有機基全体の炭素数は1〜20の範囲内、中でも5〜10の範囲内であることが好ましい。
これにより、上記半導体光触媒含有層を形成した際に、オルガノポリシロキサンを構成するYにより表面を撥液性とすることができ、またエネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用により、そのYが分解等されることによって、親液性とすることが可能となるからである。
また、特に上記オルガノポリシロキサンを構成するYがフルオロアルキル基であるオルガノポリシロキサンを用いた場合には、エネルギー照射前の半導体光触媒含有層を、特に撥液性の高いものとすることができることから、高い撥液性が要求される場合等には、これらのフルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサンを用いることが好ましい。このようなオルガノポリシロキサンとしては、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られたものの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、例えば特開2001−074928に記載されているようなものを用いることができる。
また、上記の(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げることができる。
Figure 2006098530
ただし、nは2以上の整数であり、R,Rはそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であり、モル比で全体の40%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルである。また、R、Rがメチル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが好ましい。また、鎖末端もしくは側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基等の反応性基を有する。
上記オルガノポリシロキサンは、半導体光触媒含有層中に、5重量%〜90重量%、中でも30重量%〜60重量%程度含有されることが好ましい。
c.その他の物質
また、本発明に用いられる半導体光触媒含有層中には、上記のオルガノポリシロキサンとともに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしない安定なオルガノシリコン化合物をバインダに混合してもよい。またさらに、バインダとして、主骨格が上記半導体光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有する、有機置換基を有しない、もしくは有機置換基を有するポリシロキサンを挙げることができ、具体的にはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を加水分解、重縮合したものを含有させてもよい。
またさらに、上記オルガノポリシロキサンの濡れ性を変化させる機能を補助するため等に、エネルギー照射に伴い、分解される分解物質を含有させてもよい。このような分解物質としては、半導体光触媒の作用により分解し、かつ分解されることにより半導体光触媒含有層表面の液体との接触角を低下させる機能を有する界面活性剤を挙げることができる。具体的には、日光ケミカルズ(株)製NIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系、デュポン社製ZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−141、144、ネオス(株)製フタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製ユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることができ、また、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いることもできる。
また、界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等を挙げることができる。
d.フッ素の含有
また、本発明においては、半導体光触媒含有層がフッ素を含有し、さらにこの半導体光触媒含有層表面のフッ素含有量が、半導体光触媒含有層に対しエネルギーを照射した際に、上記半導体光触媒の作用によりエネルギー照射前に比較して低下するように上記半導体光触媒含有層が形成されていることが好ましい。これにより、エネルギーを照射することにより、後述するように容易にフッ素の含有量の少ない部分からなるパターンを形成することができる。ここで、フッ素は極めて低い表面エネルギーを有するものであり、このためフッ素を多く含有する物質の表面は、臨界表面張力がより小さくなる。したがって、フッ素の含有量の多い部分の表面の臨界表面張力に比較してフッ素の含有量の少ない部分の臨界表面張力は大きくなる。これはすなわち、フッ素含有量の少ない部分はフッ素含有量の多い部分に比較して親液性領域となっていることを意味する。よって、周囲の表面に比較してフッ素含有量の少ない部分からなるパターンを形成することは、撥液性域内に親液性領域のパターンを形成することとなる。
したがって、このような半導体光触媒含有層を用いた場合は、エネルギーを照射することにより、撥液性領域内に親液性領域のパターンを容易に形成することができるので、インクジェット法により、着色層形成用塗工液を塗布した場合に、高精細な着色層を形成することが可能となるからである。
上述したような、フッ素を含む半導体光触媒含有層中に含まれるフッ素の含有量としては、エネルギーが照射されて形成されたフッ素含有量が低い親液性領域におけるフッ素含有量が、エネルギー照射されていない部分のフッ素含有量を100とした場合に10以下、好ましくは5以下、特に好ましくは1以下である。
このような範囲内とすることにより、エネルギー照射部分と未照射部分との親液性に大きな違いを生じさせることができる。したがって、このような半導体光触媒含有層に、例えば着色層形成用塗工液を付着させることにより、フッ素含有量が低下した親液性領域である開口部に正確に着色層を形成することが可能となり、精度の良いカラーフィルタを得ることができるからである。なお、この低下率は重量を基準としたものである。
このような半導体光触媒含有層中のフッ素含有量の測定は、一般的に行われている種々の方法を用いることが可能であり、例えばX線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy, ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)とも称される。)、蛍光X線分析法、質量分析法等の定量的に表面のフッ素の量を測定できる方法であれば特に限定されるものではない。
また、本発明においては、半導体光触媒として上述したように二酸化チタンが好適に用いられるが、このように二酸化チタンを用いた場合の、半導体光触媒含有層中に含まれるフッ素の含有量としては、X線光電子分光法で分析して定量化すると、チタン(Ti)元素を100とした場合に、フッ素(F)元素が500以上、このましくは800以上、特に好ましくは1200以上となる比率でフッ素(F)元素が半導体光触媒含有層表面に含まれていることが好ましい。
フッ素(F)が半導体光触媒含有層にこの程度含まれることにより、半導体光触媒含有層上における臨界表面張力を十分低くすることが可能となることから表面における撥液性を確保でき、これによりエネルギーを照射してフッ素含有量を減少させた開口部における表面の親液性領域との濡れ性の差異を大きくすることができ、最終的に得られるカラーフィルタの精度を向上させることができるからである。
さらに、このようなカラーフィルタにおいては、エネルギーをパターン照射して形成される親液領域におけるフッ素含有量が、チタン(Ti)元素を100とした場合にフッ素(F)元素が50以下、好ましくは20以下、特に好ましくは10以下となる比率で含まれていることが好ましい。
半導体光触媒含有層中のフッ素の含有率をこの程度低減することができれば、カラーフィルタを形成するためには十分な親液性を得ることができ、上記エネルギーが未照射である遮光部上の撥液性との濡れ性の差異により、カラーフィルタを精度良く形成することが可能となり、利用価値の高いカラーフィルタを得ることができる。
e.半導体光触媒含有層の形成方法
上述したような半導体光触媒含有層の形成方法としては、上記半導体光触媒とオルガノポリシロキサンとを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を上記遮光部が形成された基材上に塗布することにより形成することができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより、半導体光触媒含有層を形成することができる。なお、上記いずれのコート法を用いた場合であっても、コーティング後の乾燥は、風乾によるものではなく、自然乾燥を行った後、残りの溶媒を赤外線等のヒート乾燥で形成することが好ましい。これにより、感度の安定性や感度自体を向上させることができる、という利点を有するからである。
f.開口部を親液性領域とする方法
次に、上記半導体光触媒含有層にエネルギーを照射して、上記開口部を親液性領域とする方法について説明する。上述したように上記半導体光触媒含有層は、エネルギー照射に伴う半導体光触媒の作用によって液体との接触角が低下する。したがって、上記半導体光触媒含有層が形成された側と反対側の基材側からエネルギーを照射することにより、開口部のみにエネルギーを照射して半導体光触媒含有層の液体との接触角を低下させることができ、上記遮光部が形成されている領域においては、半導体光触媒含有層の液体との接触角が変化しないものとすることができるのである。
ここで、上記半導体光触媒含有層に照射されるエネルギーとしては、上記半導体光触媒含有層の液体との接触角を低下させることが可能なエネルギーを照射する方法であれば、その方法は特に限定されるものではない。本発明でいうエネルギー照射(露光)とは、半導体光触媒含有層表面の液体との接触角を低下させることが可能ないかなるエネルギー線の照射をも含む概念であり、可視光の照射に限定されるものではない。
通常このようなエネルギー照射に用いる光の波長は、400nm以下の範囲、好ましくは150nm〜380nm以下の範囲から設定される。これは、上述したように半導体光触媒含有層に用いられる好ましい半導体光触媒が二酸化チタンであり、この二酸化チタンにより半導体光触媒作用を活性化させるエネルギーとして、上述した波長の光が好ましいからである。
このようなエネルギー照射に用いることができる光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、その他種々の光源を挙げることができる。また、上述したような光源を用い、エネルギーを照射する方法の他、エキシマ、YAG等のレーザを用いてエネルギーを照射する方法を用いることも可能である。
なお、エネルギー照射に際してのエネルギーの照射量は、半導体光触媒含有層中の半導体光触媒の作用により半導体光触媒含有層表面の液体との接触角を低下させるのに必要な照射量とする。
この際、半導体光触媒含有層を加熱しながらエネルギー照射することにより、より感度を上昇させることが可能となり、効率的に半導体光触媒含有層表面の液体との接触角を低下させることができる点で好ましい。具体的には30℃〜80℃の範囲内で加熱することが好ましい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について、実施例を通じてさらに詳述する。
[実施例1]
1.遮光部の形成
下記組成の混合物を90℃に加熱して溶解し、12000rpmで遠心分離を行い、その後、1μmのグラスフィルタでろ過した。得られた水性着色樹脂溶液に、架橋剤として重クロム酸アンモニウムを1重量%添加して、遮光部用塗料を調製した。
・カーボンブラック(三菱化学(株)製#950) … 4重量部
・ポリビニルアルコール … 0.7重量部
(日本合成化学(株)製ゴーセノールAH−26)
・イオン交換水 …95.3重量部
得られた遮光部用塗料を用いて、以下の如く遮光膜(レジスト)パターンを形成し、評価を行った。まず、上記遮光部用塗料をスピンコーターにてソーダガラス製の透明な基材上に塗布し、ホットプレートで80℃、1分間乾燥した。乾燥後のレジストの膜厚を触針式膜厚計(α−ステップ、テンコール社製)で測定したところ1μmであった。次に、このサンプルをマスクを通して水銀ランプで像露光した。続いて、温度25℃、濃度0.05%の水酸化カリウム及び0.1%のノニオン系界面活性剤(エマルゲンA−60 花王社製)を含有する現像液に浸漬現像し、遮光パターンを得た。その後、60℃、3分間の乾燥を行い、水銀ランプで露光することにより、遮光部用塗料を硬化させ、さらに、150℃、30分間の加熱処理を施して遮光部を形成した。この際、遮光部の形状としては、複数本が所定の間隙(幅=200μm)をおいて等間隔に形成された線状遮光部(幅=20μm)と、この線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部とを有するものとされた。上記連結遮光部の形状としては、図2に示すような形状とされ、隣接する線状遮光部間の距離を4等分した際の内側の2つの領域、すなわち中心部における連結遮光部の平均太さが50μmであり、上記線状遮光部間の距離を4等分した際の外側の2つの領域、すなわち線状遮光部側部側における連結遮光部の平均太さが20μmとなるように形成された。
2.光触媒含有層の形成
イソプロピルアルコール30gとフルオロアルキルシランが主成分であるMF−160E(トーケムプロダクツ(株)製)0.4gとトリメトキシメチルシラン(東芝シリコーン(株)製、TSL8113)3gと、光触媒である酸化チタン水分散体であるST−K01(石原産業(株)製)20gとを混合し、100℃で20分間撹拌した。これをイソプロピルアルコールにより3倍に希釈し光触媒含有層用組成物とした。
上記組成物を上記遮光部が形成されたソーダガラス製の透明な基材上にスピンコーターにより塗布し、150℃で10分間の乾燥処理を行うことにより、透明な光触媒含有層(厚み0.2μm)を形成した。
3.露光による親液性領域の形成の確認
上記光触媒含有層を用い、基材側から水銀灯(波長365nm)により70mW/cmの照度で50秒間エネルギーを照射し、非露光部及び露光部の液体との接触角を測定した。上記非露光部においては、表面張力30mN/mの液体(純正化学株式会社製、エチレングリコールモノエチルエーテル)との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)した結果、30度であった。また上記露光部においては、表面張力50mN/mの液体(純正化学株式会社製、ぬれ指数標準液No.50)との接触角を同様にして測定した結果、7度であった。このように、露光部が親液性領域となり、露光部と非露光部との濡れ性の相違によるパターン形成が可能なことが確認された。
4.着色層の形成
次に、上記遮光部および光触媒含有層が形成された基材を、上記基材側から上記と同様のエネルギーを用いて全面露光し、上記遮光部により区画された開口部を親液性とした。次に、インクジェット装置を用いて、顔料5重量部、溶剤20重量部、重合開始剤5重量部、UV硬化樹脂70重量部を含むRGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインクを、上記隣接する2本の線状遮光部間に、上記連結遮光部を覆うように付着させ着色し、これにUV処理を行い硬化させた。ここで、赤色、緑色、および青色の各インクについて、溶剤としてはポリエチレングリコールモノメチルエチルアセテート、重合開始剤としてはイルガキュア369(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、UV硬化樹脂としてはDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を用いた。また、顔料としては、赤色インクについてはC. I. Pigment Red 177、緑色インクについてはC. I. Pigment Green 36、青色インクについてはC. I. Pigment Blue 15 + C. I. Pigment Violet 23をそれぞれ用いた。
5.保護層の形成
次に、保護層として、2液混合型熱硬化剤(日本合成ゴム(株)製SS7265)をスピンコーターにより塗布し、200℃、30分間の硬化処理を施し保護層を形成し、カラーフィルタを得た。得られたカラーフィルタは、着色層の色ぬけや色むらのない高品質のものであった。
[実施例2]
1.光触媒含有層の形成
スパッタリング法によりクロムで遮光部が形成された透明な基材上に、実施例1と同様の光触媒含有層を同様にして形成した。この際、遮光部の形状としては、複数本が所定の間隙(幅=200μm)をおいて等間隔に形成された線状遮光部(幅=20μm)と、この線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部とを有するものとされた。上記連結遮光部の形状としては、図3に示すように連結遮光部と線状遮光部とが接しないように形成され、連結遮光部の太さが25μm、2本の線状遮光部間における連結遮光部の端部から端部までの長さが150μmであり、この連結遮光部2の両端部と線状遮光部端部との間隔がそれぞれ25μmとなるように形成された。
2.着色層の形成
次に、上記基材側から、メタルハライドランプ(波長365nm、1000mJ)により全面露光を行い、上記遮光部により区画された開口部を親液性領域(表面張力50mN/mの液体との接触角に換算して7度以下)とした。続いて、インクジェット装置を用いて、上記隣接する2本の線状遮光部間に、上記連結遮光部を覆うように、実施例1で用いたものと同様RGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインクを付着させ着色し、これにUV処理を行い硬化させた。
3.保護層の形成
保護層として、2液混合型熱硬化剤(日本合成ゴム(株)製SS7265)をスピンコーターにより塗布し、200℃、30分間の硬化処理を施し保護層を形成し、カラーフィルタを得た。得られたカラーフィルタは、実施例1のものと同様に着色層の色ぬけや色むらのない高品質のものであった。
[実施例3]
1.樹脂製遮光層の形成
樹脂カーボンブラック(三菱化学(株)製#950)を用い、実施例1と同様の方法により、透明ガラスからなる基材上に遮光部を形成した。この際、遮光部の形状としては、複数本が所定の間隙(幅=200μm)をおいて等間隔に形成された線状遮光部(幅=20μm)と、この線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部とを有するものとされた。上記連結遮光部の形状としては、図2に示すような形状とされ、隣接する線状遮光部間の距離を4等分した際の内側の2つの領域、すなわち中心部における連結遮光部の平均太さが50μmであり、上記線状遮光部間の距離を4等分した際の外側の2つの領域、すなわち線状遮光部側部側における連結遮光部の平均太さが20μmとなるように形成された。
2.大気圧プラズマによる着色層の形成
次に、下記条件にて、上記遮光部が形成された基材を大気圧プラズマで処理した。これにより、上記遮光部上にフッ素が導入されて撥液性領域(表面張力30mN/mの液体との接触角に換算して27度)とされ、基材が露出した上記遮光部により区画された開口部においては、フッ素が導入されず、親液性領域(表面張力50mN/mの液体との接触角に換算して7度以下)として用いることが可能となった。
(大気圧プラズマ照射条件)
・導入ガス : CF4 …10(l/min.)
・電極と基板の間隔 : 2mm
・ 電源出力 : 200V‐5A
・ 搬送速度 :0.25m/min.
続いて、インクジェット装置を用いて、上記隣接する2本の線状遮光部間に、上記連結遮光部を覆うように、実施例1で用いたものと同様RGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインクを付着させ着色し、これにUV処理を行い硬化させた。
3.保護層の形成
保護層として、2液混合型熱硬化剤(日本合成ゴム(株)製SS7265)をスピンコーターにより塗布し、200℃、30分間の硬化処理を施し保護層を形成し、カラーフィルタを得た。得られたカラーフィルタは、実施例1のものと同様に着色層の色ぬけや色むらのない高品質のものであった。
[比較例1]
1.樹脂製遮光層の形成
実施例1と同様に樹脂カーボンブラック(三菱化学(株)製#950)を用い、透明ガラスからなる基材上に遮光部を形成した。この際、遮光部の形状としては、複数本が所定の間隙(幅=200μm)をおいて等間隔に形成された線状遮光部(幅=20μm)と、この線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部とを有するものとされた。上記連結遮光部の形状としては、太さが25μmであり、2本の線状遮光部間における連結遮光部の端部から端部までの長さが250μmとされた。上記連結遮光部は、線状遮光部と交差するように形成され、これらの遮光部により区画された開口部は矩形状(200μm×600μm)であった。
2.光触媒含有層の形成
続いて、実施例1と同様に上記遮光部が形成された基材上に光触媒含有層を形成した。
3.着色層の形成
次に、遮光部上に光触媒含有層が形成された基材において、実施例1と同様に基材側から全面露光し、上記遮光部により区画された開口部を親液性とした。続いて、インクジェット装置を用いて、上記隣接する2本の線状遮光部間に、上記連結遮光部を覆うように、実施例1で用いたものと同様RGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインクを付着させ着色し、これにUV処理を行い硬化させた。
4.保護層の形成
保護層として、2液混合型熱硬化剤(日本合成ゴム(株)製SS7265)をスピンコーターにより塗布し、200℃、30分間の硬化処理を施し保護層を形成し、カラーフィルタを得た。得られたカラーフィルタを光学顕微鏡観察したところ、開口部の角近傍で上記UV硬化型多官能アクリレートモノマーインクがきれいに濡れ広がらず、図8に示すように、遮光部4により区画された開口部5の角近傍において、白抜けが確認された。
本発明のカラーフィルタの一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの遮光部により区画された開口部を説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタを説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタを説明するための説明図である。
符号の説明
1 …線状遮光部
2 …連結遮光部
3 …着色層
4 …遮光部
5 …開口部

Claims (3)

  1. 基材と、前記基材上に複数本が所定の間隔をおいて等間隔に形成された線状遮光部および隣接する2本の前記線状遮光部間を所定の間隔をおいて連結する連結遮光部からなる遮光部と、各前記線状遮光部間に形成され、かつ前記連結遮光部を覆うように形成された着色層とを有するカラーフィルタであって、
    前記連結遮光部は、隣接する2本の前記線状遮光部間の中心部における前記連結遮光部の太さより、前記線状遮光部側部側における前記連結遮光部の太さの方が細くなるように形成されている、もしくは、前記線状遮光部と前記連結遮光部とが接しないように形成されており、
    さらに前記着色層がインクジェット法により形成されたものであることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 前記基材および前記遮光部を覆うように、半導体光触媒およびオルガノポリシロキサンを含有する半導体光触媒含有層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記遮光部が、フッ素を含有していることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
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