JP4787865B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

本発明は、画像形成装置、より具体的には、原稿画像を読み取った画像データを画像形成前にプレビューする機能を備えた画像形成装置に関する。

従来から、複写機等の画像形成装置において、画像形成を行う画像データを画像形成前にプレビュー表示する機能が備わっているものがある。
例えば、スキャナによって読み取った原稿の画像データや、外部機器から送信された画像データを画像形成（印刷）させる際に、画像形成しようとする画像データをプレビュー表示させ、その表示をユーザが確認してから画像形成を行うことができるようにしたものがある。

また、画像形成装置で画像データを画像形成させる際に、ユーザの設定に応じて様々な仕上げ処理を行うことができるようにしたものがある。例えば、用紙の両面に画像形成する両面印刷処理や、画像形成を行う用紙に対して異なる種類の用紙を所定の位置に挿入していく合い紙処理、あるいはＯＨＰ用紙の間にあて紙を挿入していくＯＨＰ合い紙処理などがあり、さらには、画像形成する用紙に対して他の用紙を先頭の頁位置に表表紙として挿入する処理や、他の用紙を最後の頁位置に裏表紙として挿入する処理などもある。また、画像形成を行う用紙に施すステープルやパンチ、あるいはヘッダフッタの設定に係わる処理などある。

このような仕上がり状態を確認するために、画像形成を行う前に事前に仕上がり状態を示すプレビュー表示を行わせるようにする手法が提案されている。例えば、ユーザが仕上がり状態として両面印刷処理を設定したときに、その設定した仕上がり状態をプレビュー画面に表示させるようにしたものがある。

例えば、特許文献１には、 印字媒体にヘッダフッタ情報を割り付けるプリンタ制御技術が開示されている。ここではプリンタ制御装置は、表示した画面からヘッダフッタに関する情報を入力指定させる割付情報入力処理部と、割付情報入力処理部からの割付情報に基づいて用紙にヘッダフッタ印字領域を設定するヘッダフッタ印字領域設定部と、割付情報に基づいてヘッダフッタ印字領域に割り付けるヘッダフッタ情報を生成するヘッダフッタ情報生成部とを有している。ヘッダフッタ情報付加機能が搭載されていないアプリケーションが作成した印刷データを印刷する際にヘッダフッタ情報の割付情報が指定されると、ヘッダフッタ割付制御処理部は、印刷データにヘッダフッタ情報を付加してプリンタへ出力する。

また、特許文献２には、媒体に施される後処理のイメージを画像とあわせてプレビュー表示する仕上がりイメージを生成するようにした画像形成装置が開示されている。ここでは、画像を形成する媒体に対し、画像が形成された後の後処理を行う画像形成装置が、後処理を行う後処理手段を制御する制御手段と、画像が形成され前記後処理が行われた後の媒体の、仕上がりイメージを生成する仕上がりイメージ生成手段とを有している。

また、特許文献３では、綴じ位置の設定誤りを簡単な操作で防ぐようにした画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、原稿読み取り画像をプレビュー画面に表示する。ここではステープル位置を設定し、ステープル位置をプレビュー画面で確認する。プレビュー画面では、画像領域を簡易的に示して、ステープル位置と画面領域を同時に表示すると高速に表示できる。そして、ステープル位置が画像領域上にあった場合には、表示色を変えて警告し、あるいは、プレビュー画面では、非画像領域を示して、ステープル位置と非画像領域を同時に表示する。ステープル位置が非画像領域をはずれた場合には、表示色を変えて警告する。また、ステープル位置が画像領域に設定された場合には、画像データ領域を縮小する。ステープル位置を基点に、プレビュー画面をページめくりすれば、ステープル位置の誤りが印刷前にわかる。

また、特許文献４では、選択した設定処理項目の設定ができなかったときの理由を知ることができるようにした画像処理装置が開示されている。ここでは、プレビュー画像に対して設定する設定処理項目が選択され、選択された設定処理項目が当該プレビュー画像に既に設定されている設定処理項目と排他的な関係にあると判定された場合、排他的な関係にある設定処理項目の処理を施す位置について、他の設定処理項目の処理を施す位置とは異なる表示態様で表示部に表示する。そして、他の設定処理項目の処理を施す位置とは異なる表示態様で表示部に表示された設定処理項目の処理を施す位置が選択された場合、選択された設定処理項目を設定することができない理由が記述されたダイアログを表示する。
特開２００３−８０７９１号公報 特開２００８−７０８３５号公報 特開２００４−３６８０９号公報 特開２００８−４２４１７号公報

印刷条件として画像形成を行う用紙に対して、例えばステープル等の物理的な処理が施される後処理については、全ての頁に対して同じ処理が施されるため、頁毎の縮小画像に対して一律に仕上がり状態を表示させても視覚的に容易に認識することが可能であるが、印刷条件として、用紙の両面に画像形成を行う両面印刷処理や、画像形成を行う用紙に対して異なる種類の用紙を所定の位置に挿入していく合い紙処理、ＯＨＰ用紙の間にあて紙を挿入していくＯＨＰ合い紙処理、画像形成する用紙に対して異なる種類の用紙を先頭の頁位置に表表紙として挿入する処理や、異なる種類の用紙を最後の頁位置に裏表紙として挿入する処理が設定されている場合は、印刷条件が適切に設定されているのか、またそれにより、どのような状態で印刷物として仕上がってくるのか、全体の印刷物としてどうようにレイアウトされるのかについて認識する必要があり、ユーザが視覚的に確認することが困難となってしまうという問題があった。
これらのことから、プレビュー画像における仕上げの状態をより確実に確認できる技術が望まれている。

本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、仕上げの状態をプレビュー画面にて確実に確認できるようにすることで、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成処理を防止できるようにした画像形成装置を提供することを目的とするものである。

上述の課題を解決するために、本発明の第１に技術手段は、表示部と、表示部の表示に応じた操作入力を行うための操作入力部と、画像データを画像形成する画像形成手段と、画像形成を行う前に画像データのプレビュー画像を表示部に表示する表示制御部とを備えた画像形成装置において、画像データのプレビュー画像が表示されている状態で、操作入力部により画像形成の仕上がり状態を表示させる操作入力を可能とし、表示制御部は、操作入力部に対して仕上がり状態を表示させる操作入力が行われたときに、画像形成装置に設定されている仕上がり条件に従って、画像データのプレビュー画像とは別に、仕上がり状態を示す情報を表示部に表示させ、仕上がり状態を示す情報は、文字情報により仕上がり状態を示す情報と、仕上がり条件に応じて予め用意された仕上がり状態を示すアイコンであって、仕上がり状態を示すアイコンは、画像形成後の頁の重なり状態を示すアイコンと、プレビュー画像として表示されている頁を示すアイコンと、頁の重なり状態を示すアイコンに対して現在プレビュー画像として表示されている頁を指示する矢印とからなることを特徴としたものである。

第２の技術手段は、第１の技術手段において、表示制御部が、仕上がり状態を示す情報を表示部に表示しているときに、再度、操作入力部より仕上がり状態を表示させる操作入力が行われた場合、表示部に表示している仕上がり状態を示す表示を消去することを特徴としたものである。

第３の技術手段は、第１または第２の技術手段において、表示制御部が、仕上がり状態を示す情報を表示部に表示しているときに、再度、操作入力部より仕上がり状態を表示させる操作入力が行われた場合、画像データのプレビュー画像が表示され、かつ仕上がり状態を示す情報が表示されていない状態の表示に戻すことを特徴としたものである。

第４の技術手段は、第１〜３のいずれか１の技術手段において、表示制御部が、仕上がり状態を示す情報を表示部に表示させる際に、プレビュー画像として画像形成を行う画像データの１頁の頁全体を示す縮小画像を表示し、仕上がり状態を示す情報として、縮小画像に対応する頁の頁情報を縮小画像と同時に表示することを特徴としたものである。

第５の技術手段は、第４の技術手段において、上記の頁情報が、画像形成する用紙に対して、用紙を合い紙として所定の位置に挿入する合い紙処理に関する情報を含むことを特徴としたものである。

第６の技術手段は、第１〜第５のいずれか１の技術手段において、画像データを外部機器に送信する送信手段を有し、表示制御部は、送信手段により画像データを送信する前に、画像形成装置に設定されている仕上がり条件に従って、画像データのプレビュー画像と、プレビュー画像とは別に仕上がり状態を示す情報とを表示部に表示させることを特徴としたものである。

本発明によれば、仕上げの状態をプレビュー画面にて確実に確認できるようにすることで、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成処理を防止できるようにした画像形成装置を提供することができる。

以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。以下、本発明に係る画像送信装置をプリント機能、コピー機能、ファクシミリ送受信機能等を有するデジタル複合機に適用した形態について、その実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。

＜装置構成＞
図１は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのデジタル複合機を用いて構築される画像処理システムの構成例を示す模式図である。図１において、１はデジタル複合機、２、３は外部コンピュータ、４はインターネットファクシミリ装置（インターネットＦＡＸ装置）、５はファクシミリ装置である。

デジタル複合機１は、本発明の画像形成装置の実施形態の１つであり、プリント機能、コピー機能の他に、画像データをファックスで送受信する機能（ファクシミリ機能）及び／又は画像データをインターネットＦＡＸで送受信する機能（インターネットＦＡＸ機能）を有する。このデジタル複合機１には、通信網を介して各種の外部機器が接続される。例えば、ローカルな通信網として敷設されている通信ネットワークＬＮには、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）等の外部コンピュータ２が接続されおり、図に示していないゲートウェイ等を介して接続されているインターネット網ＩＮには外部コンピュータ３及びインターネットＦＡＸ装置４が接続される。また、デジタル複合機１には、公衆電話回線網ＰＮを介して外部のファクシミリ装置５が接続される。

以下、このデジタル複合機１の構成及び動作について説明する。図２は、図１のデジタル複合機の構成例を示す概略ブロック図で、図３は、図２のデジタル複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。

図２で例示するデジタル複合機１は、タッチパネル１０、パネル制御部１１、記録部１２、読取部１３、フォーマット変換部１４、画像記憶部１５、画像処理部１６、符号化／復号部１７、メイン制御部１８、制御用メモリ１９、キー操作部２０、ＬＡＮ（Local Area Network）制御部２１、制御用バッファ２２、網制御部（ＮＣＵ：Network Control Unit）２３、モデム２４及びＵＳＢ（Universal Serial Bus）インターフェース（Ｉ／Ｆ）２５を備えている。

メイン制御部１８は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）又はＤＳＰ（Digital Signal Processor）などで構成される。制御用メモリ１９は、ＲＯＭ（Read Only Memory）やＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable and Programmable ROM）等の不揮発性メモリなどで構成される。制御用メモリ１９内には、メイン制御部１８から読み出し可能なように、プログラム（ファームウェア）と各種設定データとが格納されている。このうち少なくとも各種設定データは書き換え可能なメモリに格納されている。また、これらのプログラムや各種設定データは、画像記憶部１５に記憶してもよい。また、制御用バッファ２２はＲＡＭ（Random Access Memory）等の揮発性メモリで構成される。

上述のプログラムは、本発明に係る後述のプレビュー画像の生成や表示に係る命令をはじめ、ファクシミリ画像や電子メール等の生成・送信・受信等に係る命令、原稿の読み取りに係る命令、印刷に係る命令、原稿の読み取り及び印刷（つまりコピー）に係る命令などを、メイン制御部１８が他の部位に対して行うためのものである。このプログラムは、メイン制御部１８により、制御用バッファ２２上に展開され、制御用バッファ２２を一時保存（作業）用のデータ領域として、後述の各種設定データを適宜参照しながら実行される。

読取部１３は、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）を利用したスキャナで、原稿を所定の解像度のＲＧＢ（Ｒ：赤、Ｇ：緑、Ｂ：青）のビットマップ画像として読み取り、読み取ったＲＧＢの画像データ（ドットイメージデータ）を画像処理部１６に出力する。画像処理部１６は、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）などで構成され、対象となる画像データに対して様々な画像処理を施す。上述のＡＳＩＣには符号化／復号部１７等の他の部位も組み込んでよい。

画像記憶部１５は、ハードディスク等で構成され、読取部１３で読み取り画像処理部１６を経た画像データや、ＬＡＮ制御部２１やＮＣＵ２３等を介して外部から受信した画像データなどを記憶する。画像記憶部１５に画像データを記憶する際には、符号化／復号部１７で符号化したデータを記憶することもできる。また、画像記憶部１５は、画像処理部１６での画像処理中に発生する中間データの一時的な保存も行ってもよい。

符号化／復号部１７は、画像データを符号化により圧縮すると共に、符号化画像データを元の画像データに復号（伸張）する。例えば、符号化／復号部１７は原稿を読み取った画像データの符号化、その符号化データの復号、外部から受信した符号化画像データの復号などを行う。符号化／復号部１７では、ファイリングで一般的に使用されているＪＰＥＧ（Joint Photographic Experts Group）や、ファクシミリ通信で一般に使用されているＭＨ（Modified Huffman）、ＭＲ（Modified READ）、及びＭＭＲ（Modified Modified READ）など、用途に応じた符号化方式を用いることができる。また、符号化方式として、ＩＰファクシミリ通信ではＭＨを採用することができ、インターネットファクシミリ通信ではＭＨ、ＭＲ、ＭＭＲの他にＪＰＥＧやＪＢＩＧ（Joint Bi-level Image Experts Group）を採用することができる。

フォーマット変換部１４は、読み取られた画像データや外部から受信した画像データを、ＰＤＦ（Portable Document Format）、ＧＩＦ（Graphics Interchange Format）、ＴＩＦＦ（Tag Image File Format）等の所定のファイルフォーマットに変換する。

記録部１２は、電子写真方式やインクジェット方式などの印刷方式を採用したプリンタ装置を備え、画像記憶部１５に記憶された画像データなどを、記録用紙に記録（つまり印刷）する画像形成手段として機能する。また、ＵＳＢ Ｉ／Ｆ２５は、ＵＳＢメモリ等のＵＳＢ機器に接続するためのＩ／Ｆであり、画像記憶部１５に記憶された原稿読み取り後の画像データ等をＵＳＢ機器に出力したり、ＵＳＢ機器からファイルを読み込んだりする。

モデム２４は、ファクシミリ通信が可能なファクシミリモデムから構成されており、電話回線と接続され、またＮＣＵ２３と直接的に接続されている。ＮＣＵ２３は、電話回線と接続され、回線の制御を行う。すなわち、ＮＣＵ２３は、アナログの公衆電話回線網（ＰＳＴＮ）との回線の閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム２４を公衆電話回線網と接続する。このような構成により、画像記憶部１５に記憶された画像データを外部へファクシミリ送信することや、電話回線からファクシミリ画像データを受信して、画像記憶部１５に記憶したり記録部１２で直接印刷したりすることが可能となる。

ＬＡＮ制御部２１は、ＬＡＮと接続され、インターネット経由による電子メールデータの通信及びインターネットＦＡＸの通信を行う。インターネットＦＡＸは、ＬＡＮインターフェース等を用いてＬＡＮ等のコンピュータネットワークを介して、電子メールを送受信するものである。

タッチパネル１０またはキー操作部２０は、原稿の読み取り処理、画像データ送信、印刷等の処理の中から所望の処理を選択するための操作、その処理を開始するための操作、各処理を実行する際に必要となる設定を行うための操作（選択操作又は入力操作）などを受け付ける操作入力部である。

キー操作部２０は、操作するために必要なキー群を備えている。タッチパネル１０は、表示部とタッチセンサ等の操作受付部とを有する。タッチパネル１０は、パネル制御部１１によってその表示制御及び操作受け付けの制御がなされる。つまり、パネル制御部１１は、タッチパネル１０における表示部の表示制御や操作受付部の操作受付制御を行う。

タッチパネル１０の表示部には、現在の動作状態や設定情報などが表示される。この表示は、ＧＵＩ（Graphical User Interface）画像を表示させるように、パネル制御部１１が制御することで実現される。ＧＵＩにより、ユーザ操作に応じてその表示及び操作受付位置を変更することができる。各ＧＵＩ及びその画像は、パネル制御部１１の内部メモリまたは制御用メモリ１９に、読み出し可能に格納しておけばよい。また、表示部としては、液晶ディスプレイや有機ＥＬ（Electroluminescence）ディスプレイなど、様々な表示形式の表示装置を採用することができる。

タッチパネル１０上で受けたユーザ操作は、パネル制御部１１で解釈され、操作信号としてメイン制御部１８に伝送される。キー操作部２０で受けたユーザ操作は、キー操作部２０自身で解釈され、操作信号としてメイン制御部１８に伝送される。メイン制御部１８は、このようにして得た操作信号に応じた命令を他の部位に発することで、ユーザ操作に応じた処理を他の部位に実行させる。なお、表示装置及び操作部が一体となったタッチパネル１０を挙げて説明したが、タッチパネル１０の代わりに単に表示装置のみを設けても良く、その場合、キー操作部２０のみでユーザ操作を受け付ける。

タッチパネル１０及びキー操作部２０は、図３で例示するような操作パネル３０として構成される。この例では、操作パネル３０は、各種ハードウェアキーを備えるキー操作部３１（キー操作部２０に相当する）と、液晶ディスプレイ及びタッチセンサにより構成されるタッチパネル３２（タッチパネル１０に相当）とにより構成される。以下、図３の構成においてタッチパネル１０及びキー操作部２０の代わりにタッチパネル３２及びキー操作部３１を当てはめて、本発明の詳細について説明する。

キー操作部３１は、ハードウェアキーとして、数値入力のためのテンキー３１ａ、入力した設定値をクリアするためのクリアキー３１ｂ、入力した各種設定を全解除するための全解除キー３１ｃ、コピー開始、送信開始等の指示を受付けるスタートキー３１ｄの他、プリント機能、送信機能、及びコピー機能を切替える機能切替キー３１ｅ，３１ｆ，３１ｇ、並びに、ユーザによる設定を受付けるシステム設定キー３１ｈを備えている。

上述した構成例のデジタル複合機１における動作例について説明する。
＜原稿読み取り動作＞
原稿読み取り動作は、読み取った原稿の画像データを画像記憶部１５に記憶（ファイリング）する場合、読み取った原稿の画像データを外部に送信する場合、読み取った原稿の画像データを印刷する場合（つまりコピーする場合）などに行われる。

原稿読み取りを必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル３０で受け付けられたとき、メイン制御部１８は、読取部１３、画像記憶部１５、画像処理部１６、及び符号化／復号部１７などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。

読取部１３は、原稿台又は自動原稿送り装置に載置された原稿の画像を光学的に読み取り、読み取った結果であるＲＧＢ画像データ（ＲＧＢのビットマップデータ）を画像処理部１６に渡す。画像処理部１６は、そのＲＧＢ画像データに対して、Ａ／Ｄ変換、シェーディング補正、γ補正などの各種画像処理（以下、原稿画像処理という）を実行する。ここで、シェーディング処理は、読取部１３の照明系・結像系・撮像系で生じる各種歪みを取り除く処理である。

原稿画像処理としては、Ａ／Ｄ変換、シェーディング補正、γ補正に続き、原稿判別処理、領域分離処理を実行するとよい。原稿判別処理は、入力された画像データ（ここではγ補正後の画像データ）から、原稿の種別を判別する処理と原稿がカラー原稿であるのか白黒原稿であるのかを判別する処理とを含む。原稿の種別としては、例えば文字原稿、印刷写真原稿、それらが混在した文字印刷写真原稿などが挙げられる。画像処理部１６は、これらの原稿判別処理及び白黒／カラー原稿判別処理の結果として、判別信号（以下、原稿判定データという）を出力する。

領域分離処理とは、入力された画像データ（ここではγ補正後の画像データ）の各画素がどのような種類の領域に属するのかを判定する処理であり、例えば、各画素が黒文字の領域、色文字の領域、網点の領域などのいずれの領域に属する画素であるのかを判定する処理である。画像処理部１６は、この判定結果として領域分離データを出力する。なお、この領域分離処理は、上述の原稿判別処理及び白黒／カラー判別処理の結果に基づき実行してもよい。

原稿判定データ及び領域分離データは、対応する画像データ（原稿画像処理後の画像データ）に関連付けられて、画像記憶部１５に記憶される。このとき、符号化／復号部１７で原稿判定データ及び領域分離データを符号化した後、各符号化データを対応する画像データ関連付けて画像記憶部１５に記憶する。なお、画像記憶部１５へ記憶する際の符号化は必須ではないが、以下の説明では符号化した状態で画像データが記憶されるものとして説明する。原稿読み取り動作以外の動作についても同様とする。

＜印刷動作＞
上述した原稿読み取り動作により、読み取った原稿の画像データのファイリングまでは完了する。次に、読み取った原稿の画像データを印刷（画像形成）する場合（つまり原稿をコピーする場合）の印刷動作について説明する。印刷を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル３０で受け付けられたとき、メイン制御部１８は、記録部１２、画像記憶部１５、画像処理部１６、及び符号化／復号部１７などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部１８は、例えばコピー操作がなされたときには読取部１３への指示（原稿読み取り指示）も行うことになる。

符号化／復号部１７は、画像記憶部１５から印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを読み出して復号し、画像処理部１６に渡す。画像処理部１６は、復号後の画像データ（ＲＧＢ画像データ）に対して各種画像処理（以下、印刷用画像処理という）を実行する。印刷用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、二色化処理、色補正処理、黒生成／下色除去処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。黒生成／下色除去処理、空間フィルタ処理、及び中間調生成処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理となる。

画質調整処理としては、復号後の画像データから下地の検出を行って下地除去を行う。また、画質調整処理としては、操作パネル３０によりユーザ設定された設定情報に基づいて、下地除去後の画像データについてＲＧＢの調整（カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整）、明るさの調整、及び鮮やかさの調整も行う。このとき、原稿判定データが示す原稿種別に応じた調整を行ってもよい。

色補正処理としては、画質調整処理後のＲＧＢデータから、ＲＧＢの補色であるＣＭＹ（Ｃ：シアン、Ｍ：マゼンタ、Ｙ：イエロー）を構成要素とするＣＭＹデータを生成し、色再現性を高める処理を行う。黒生成／下色除去処理としては、色補正後のＣＭＹデータから黒（Ｋ）データを生成する黒生成処理と、元のＣＭＹデータから黒生成で得たＫデータを差し引いて新たなＣＭＹデータを生成する下色除去処理とを行う。

空間フィルタ処理としては、これら４色のデータであるＣＭＹＫデータに対して強調処理や平滑化処理を行う。画像データを二色（例えば赤と黒）で出力する二色カラーモードが選択された場合には、二色化処理が実行される。
二色化処理としては、ＲＧＢデータから指定の二色（この場合、赤色と黒色）を表現するようなＣＭＹデータに変換する処理を行う。二色カラーモードの場合、黒生成／下色除去処理は二色化処理後のＣＭＹデータに対して実行され、空間フィルタ処理も実行されるが、色補正処理は実行されない。

変倍処理としては、空間フィルタ処理後のＣＭＹＫデータに対し、操作パネル３０でユーザ操作により設定された印刷倍率に基づいて画像拡大処理又は画像縮小処理を行う。印刷倍率とは、読み取られ記憶された画像データが示す画像に対する印刷後の画像の倍率である。勿論、印刷倍率はユーザ操作により得られた倍率に限らず、印刷倍率に対する操作がなかった場合にはデフォルト設定の倍率となる。

出力階調補正処理としては、ＣＭＹＫデータに対し、記録用紙等の記録媒体に出力するための出力γ補正処理を行う。中間調生成処理としては、出力階調補正処理後のＣＭＹＫデータに対して、誤差拡散処理やディザ処理により、画像を出力するための階調再現処理を行う。出力階調補正処理や中間調生成処理では、例えば文字領域とそれ以外で処理内容を異ならせるなど、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。

中間調生成処理後のＣＭＹＫデータは記録部１２に渡される。記録部１２は、このようにして画像処理部１６で印刷用画像処理が施された画像データ（この例ではＣＭＹＫの画像データ）を受け取り、電子写真方式やインクジェット方式などによりハードコピー（プリントアウト）する。なお、ここで説明した印刷動作の対象データは、読取部１３で読み取られた画像データに限ったものではなく、例えば、外部記録媒体やネットワーク接続されたＰＣなどから事前に転送され画像記憶部１５に記憶された画像データ（画像ファイル）についても、同様に適用できる。ファクシミリ受信し画像記憶部１５に記憶された画像データの印刷動作については後述する。

＜印刷する画像データのプレビュー表示動作＞
次に、原稿読み取りの結果として画像記憶部１５に記憶された画像データを、印刷前にタッチパネル３２でプレビュー表示する動作（プレビュー表示動作）について説明する。
プレビュー表示動作は、プレビュー表示を必要とするような処理を行うユーザ操作が操作パネル３０で受け付けられたときに行われる。例えば、原稿読み取り後の画像データに対して印刷実行前にまずプレビュー表示を行う設定になっているときなどにも、プレビュー表示動作がなされる。
本発明に係る実施形態では、印刷対象となる画像データをプレビュー表示するときに、さらに画像形成する用紙の仕上がり状態を表示させるための操作入力を受け付け可能とし、画像データをプレビュー表示している画面にて、仕上がり状態を表示させる操作入力が行われたときに、デジタル複合機に設定されている仕上がり条件に従って、画像データのプレビュー画像とは別に、仕上がり状態を示す情報をタッチパネル３２に表示させる。

プレビュー表示動作において、メイン制御部１８は、画像記憶部１５、画像処理部１６、符号化／復号部１７、及びパネル制御部１１などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部１８は、例えば原稿をコピーする操作がなされたときには読取部１３への指示（原稿読み取り指示）も行うことになる。

符号化／復号部１７は、画像記憶部１５からプレビュー対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを読み出して復号し、画像処理部１６に渡す。画像処理部１６は、復号後の画像データ（ＲＧＢ画像データ）に対して各種画像処理（以下、プレビュー用画像処理という）を実行する。
プレビュー用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、二色化処理、色補正処理、空間フィルタ処理、変倍処理、及び出力階調補正処理などが挙げられる。空間フィルタ処理、及び出力階調補正処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理となる。

ここでの画質調整処理は、印刷用画像処理での画質調整処理と同様である。色補正処理としては、タッチパネル３２の表示特性に基づいて、画質調整処理後の画像データ（ＲＧＢデータ）をＲ′Ｇ′Ｂ′データに変換する処理を行う。空間フィルタ処理としては、このＲ′Ｇ′Ｂ′データに対して強調処理や平滑化処理を行う。

変倍処理としては、空間フィルタ処理後のＲ′Ｇ′Ｂ′データに対し、印刷倍率に応じた画像拡大処理／画像縮小処理を施し、さらにそのＲ′Ｇ′Ｂ′データの画素数をタッチパネル３２の画素数（表示解像度）に変換する処理を行うと共に、操作パネル３０でユーザ操作により設定されたプレビュー表示倍率に基づいて画像拡大処理や画像縮小処理を行う。プレビュー表示倍率とは、例えば２倍、４倍等の固定倍率であって、プレビュー表示時の画像の倍率である。勿論、プレビュー表示倍率はユーザ操作により得られた倍率に限らず、プレビュー表示倍率に対する操作がなかった場合にはデフォルト設定の倍率となる。

画像処理部１６に設けたプレビュー画像生成部１６ａは、主にこのようなプレビュー表示用の変倍処理によりプレビュー表示用の画像（プレビュー画像）を生成する。

出力階調補正処理としては、プレビュー画像のＲ′Ｇ′Ｂ′データに対し、タッチパネル３２で画像データを表示するための出力γ補正処理を行う。出力階調補正処理では、例えば文字領域とそれ以外で処理内容を異ならせるなど、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。

二色化処理は、画像データを例えば赤と黒の二色で出力する二色カラーモードが選択された場合のみに実行される。二色化処理としては、画質調整処理後のＲＧＢデータから指定の二色（この場合、赤色と黒色）を表現するＣＭＹデータに変換する処理を行う。
生成されたＣＭＹＫは、後段の色補正処理において、タッチパネル３２の表示特性に基づいてＲ′Ｇ′Ｂ′データに変換される。

プレビュー画像生成部１６ａで生成され出力階調補正処理されたＲ′Ｇ′Ｂ′データは、タッチパネル３２に渡される。パネル制御部１１は、このＲ′Ｇ′Ｂ′データに対応する画像をＧＵＩ画像に組み込んで表示させる制御を、タッチパネル３２に対して行い、タッチパネル３２でこのＧＵＩ画像を表示する。
なお、ここで説明したプレビュー表示動作の対象データは、読取部１３で読み取られた画像データに限ったものではなく、例えば、外部記録媒体やネットワーク接続されたＰＣなどから事前に転送され画像記憶部１５に記憶された画像データ（画像ファイル）についても、同様に適用できる。

＜原稿読み取り・プレビュー表示・印刷についての補足＞
プレビュー表示動作について印刷動作と別個に説明したが、まず印刷動作として出力階調補正処理を施した後の画像データ（ＣＭＹＫデータ）を、タッチパネル３２の表示特性に基づいてＲ′Ｇ′Ｂ′データに変換し、タッチパネル３２の画素数（表示解像度）に合わせた変換処理及びプレビュー表示時の縮小／拡大率に応じた変倍処理を行って、タッチパネル３２に表示してもよい。印刷動作がある程度完了しておりプレビュー表示後の印刷動作が素早く完了できるため、例えばコピー操作がなされたときに事前にプレビュー表示を行うような設定となっている場合などに有用である。

また、原稿読み取り動作として、符号化した画像データと原稿種別データと領域分離データとを対応付けて画像記憶部１５に格納する例を挙げ、この例に基づき印刷動作時やプレビュー表示動作についても説明した。この代替方法として、読取部１３で読み込んだ画像データのみを対象として符号化して、一旦、画像記憶部１５に格納しておいてもよい。この場合、印刷動作時やプレビュー表示動作時に、画像記憶部１５から読み出し符号化／復号部１７で復号した画像データに対して、画像処理部１６が原稿種別判別処理や領域分離処理を施すように構成すればよい。また、このような代替方法は、ファクシミリ送信やインターネットＦＡＸ送信等の画像データ送信時にも適用することができる。

＜ファクシミリ送信動作＞
次に、読み取った原稿の画像データをファクシミリ送信する場合の送信動作について説明する。ファクシミリ画像データは、タッチパネル３２又はキー操作部３１でのユーザ操作により設定された相手先（送信先）情報に対して送信される。相手先情報（この例では電話番号）は制御用メモリ１９に記憶され、必要に応じて読み出される。通常、相手先情報は、アドレス帳データとして複数の相手先の情報が閲覧可能に且つ選択可能に格納されているか、或いは送信前に直接入力される。

ファクシミリ送信を実行するためのユーザ操作が操作パネル３０で受け付けられたとき、メイン制御部１８は、画像記憶部１５、画像処理部１６、符号化／復号部１７、ＮＣＵ２３、及びモデム２４などに指示を行い、次に説明するような処理を実行させる。なお、メイン制御部１８は、例えば原稿をファクシミリ送信する操作がなされたときには読取部１３への指示（原稿読み取り指示）も行うことになる。なお、画像記憶部１５に記憶された画像データについてプレビュー表示を実行しながら、送信対象の画像データを選択し、その画像データについてファクシミリ送信を開始することも可能である。

符号化／復号部１７は、印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを画像記憶部１５から読み出して復号し、画像処理部１６に渡す。画像処理部１６は、復号後の画像データ（ＲＧＢ画像データ）に対して各種画像処理（以下、ファクシミリ送信用画像処理という）を実行する。ファクシミリ送信用画像処理としては、以下にその概略を説明するように、画質調整処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。空間フィルタ処理及び中間調生成処理は、領域分離データが示す各種領域に応じた処理とすればよいが、領域分離データを用いなくてもよい。さらに、ファクシミリ送信に伴う原稿読み取り動作では、読み取った画像データに対する領域分離処理やその領域分離データの符号化及び記憶を実行しなくてもよい。

画質調整処理としては、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてＫデータに変換する。このとき、原稿判定データが示す原稿種別に応じたマトリクス係数を用いてもよい。空間フィルタ処理としては、このＫデータに対して強調処理や平滑化処理を行う。変倍処理としては、空間フィルタ処理後のＫデータに対し、操作パネル３０で設定された送信解像度又はデフォルト設定の送信解像度に応じて画像拡大処理や画像縮小処理を行う。出力階調補正処理としては、変倍処理後のＫデータに対し、例えば送信先における記録用紙等の記録媒体に出力することを目的とした出力γ補正処理を行う。実際には、送信先の機器を考慮した出力γ補正でなく一般的な機器に対する出力γ補正を行えばよい。中間調生成処理としては、出力階調補正処理後のＫデータに対して、例えば誤差拡散処理により二値化を行う。出力階調補正処理や中間調生成処理では、原稿判定データが示す原稿種別に応じた処理を行ってもよい。

モノクロ画像でのファクシミリ送信について説明したが、カラー画像でのファクシミリ送信の際には、画像処理部１６が上述のファクシミリ送信用画像処理において、画質調整処理として、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてカラー伝送用のＬ^＊ａ^＊ｂ^＊データに変換する処理を行い、その後の処理をこのＬ^＊ａ^＊ｂ^＊データについて行うなどすればよい。

中間調生成処理後の画像データは、必要に応じて回転処理が施され、符号化／復号部１７でファクシミリ送信時の圧縮形式で圧縮符号化されて、画像記憶部１５に一時的に保存される。モデム２４は、ＮＣＵ２３を介して設定された送信先との送信手続きを行い、送信先との通信を確立した段階（送信可能な状態にした段階）で、この一時的に保存されている符号化されたＫデータを読み出し、圧縮形式の変更などの必要な処理の後に公衆回線網を介して送信先に順次送信する。

そして、本発明のデジタル複合機１は、送信対象の画像データに発信元情報等の付加情報を付加して送信することが可能となっている。画像データに付加された付加情報は付加画像であると言える。この付加情報は制御用メモリ１９に格納しておけばよい。また、付加情報を複数、制御用メモリ１９に格納しておくと共に、付加設定情報を制御用メモリ１９に格納しておくとよい。この付加設定情報としては、送信対象の画像データに対して付加する位置（付加位置）を示す情報を少なくとも含み、複数の付加情報が格納されている場合にはそのいずれを選ぶかの情報も含むものとする。

付加情報を付加してファクシミリ送信する場合には、次のような合成処理を行えばよい。メイン制御部１８が付加情報及び付加位置を示す情報を読み出して、メイン制御部１８又は画像処理部１６が画像データに変換し、画像処理部１６が、変換後の画像データ（付加情報の画像データ）を、変倍処理後の画像データである付加先の画像データに対し上記付加位置に合成すればよい。本発明のデジタル複合機１では、付加情報の画像データを変倍処理後の画像データに対して付加する位置は、次に説明するプレビュー表示を行いながら操作パネル３０によりユーザ設定可能とする。この合成後の画像データは、上述した出力階調補正処理や回転処理や圧縮処理などが施された後に、送信先に送信されることになる。

＜ファクシミリ送信する画像データのプレビュー表示動作＞
本発明のデジタル複合機１では、ファクシミリ送信等で送信対象となった画像データについてプレビュー表示を可能にする構成が必須となる。このプレビュー表示動作は、送信前の画像データを事前に確認してから送信を実行するような事前設定やユーザ操作があったときなどに行われる。ファクシミリ送信対象となる画像データのプレビュー表示動作について、同画像データのファクシミリ送信動作に基づき説明する。プレビュー表示動作においてはメイン制御部１８はパネル制御部１１への指示も行う。

このプレビュー表示動作では、画像処理部１６が、画質調整処理、空間フィルタ処理、及び変倍処理まではファクシミリ送信時と同じ処理を行い、プレビュー画像生成部１６ａによるプレビュー画像生成処理を実行し、出力階調補正処理として画像データを表示するための出力γ補正処理を行うとよい。このプレビュー画像生成処理として、プレビュー画像生成部１６ａは、送信解像度に応じた画像拡大処理／画像縮小処理を施した画像データに対して、タッチパネル３２の画素数（表示解像度）に合わせた変換処理及びプレビュー表示時の縮小／拡大率に応じた変倍処理を行うことでプレビュー画像のデータを生成する。なお、このプレビュー表示動作では、空間フィルタ処理は実行されなくてもよく、また中間調生成処理は実行されない。

プレビュー画像生成部１６ａで生成され出力階調補正処理されたＲ′Ｇ′Ｂ′データは、タッチパネル３２に渡される。パネル制御部１１は、このＲ′Ｇ′Ｂ′データに対応する画像をＧＵＩ画像に組み込んで表示させる制御を、タッチパネル３２に対して行い、タッチパネル３２でこのＧＵＩ画像を表示する。

＜インターネット経由による画像データの送信動作＞
次に、読み取った原稿の画像データを、インターネット経由による電子メール又はインターネットＦＡＸで送信する場合の送信動作について説明する。このようなインターネット経由での送信で対象となる画像データについても、タッチパネル３２又はキー操作部３１でのユーザ操作により設定されて制御用メモリ１９に格納された送信先情報（この例では電子メールアドレス）に対して送信される。

インターネット経由による送信に係るユーザ操作が操作パネル３０で受け付けられたとき、メイン制御部１８は、フォーマット変換部１４、画像記憶部１５、画像処理部１６、符号化／復号部１７、及びＬＡＮ制御部２１などに指示を行い、次に説明するようなインターネット経由による送信処理を実行させる。なお、メイン制御部１８は、例えば原稿をインターネット経由で送信する操作がなされたときには読取部１３への指示（原稿読み取り指示）も行うことになる。

符号化／復号部１７は、印刷対象の画像データとそれに対応する原稿判定データ及び領域分離データとを画像記憶部１５から読み出して復号し、画像処理部１６に渡す。画像処理部１６は、復号後の画像データ（ＲＧＢ画像データ）に対して各種画像処理（以下、インターネット送信用画像処理という）を実行する。インターネット送信用画像処理としては、ファクシミリ送信用画像処理において説明した、画質調整処理、空間フィルタ処理、変倍処理、出力階調補正処理、及び中間調生成処理などが挙げられる。

また、カラー画像での送信の際の画像処理もファクシミリ送信用画像処理と同様であり、画像処理部１６がインターネット送信用画像処理において、画質調整処理として、復号後の画像データを、マトリクス係数を用いてカラー伝送用のＬ^＊ａ^＊ｂ^＊データに変換する処理を行い、その後の処理をこのＬ^＊ａ^＊ｂ^＊データについて行うなどすればよい。

符号化／復号部１７は、インターネット送信用画像処理後の画像データを符号化（圧縮）して、圧縮ファイルを得る。この圧縮は、原稿１ページ単位で行われる。次いで、フォーマット変換部１４が、これらの圧縮ファイルを１つのファイルに変換し、このファイルを、例えばＭＩＭＥ（Multipurpose Internet Mail Extension）に従ってマルチパートメールに添付する。ここまでの処理により、読み取られた画像データは電子メールのフォーマットに変換される。この電子メールは、ＬＡＮ制御部２１によりＬＡＮインターフェースを介してＳＭＴＰ（Simple Mail Transfer Protocol）等のメール転送プロトコルを用いて、インターネット経由で送信先に送信される。

ここで、インターネットファクシミリ送信の場合、符号化／復号部１７が例えばＭＨのようなファクシミリ専用の圧縮形式で圧縮し、フォーマット変換部１４が得られたページ単位の圧縮ファイルを例えば１つのＴＩＦＦファイルに変換すればよい。また、電子メールに添付ファイルとして添付するだけの送信の場合（所謂scan to e-mailによる送信の場合）、符号化／復号部１７が例えばＪＰＥＧのような圧縮形式で圧縮し、フォーマット変換部１４が得られたページ単位の圧縮ファイルを例えば１つのＰＤＦファイルに変換すればよい。

また、本発明のデジタル複合機１は、送信対象の画像データがインターネット経由で送信する画像データであっても、ファクシミリ送信画像データの場合と同様に、発信元情報などの付加情報を付加して送信することが可能となっている。付加情報の付加処理としては、ファクシミリ送信時について説明した合成処理を実行すればよく、上述した出力階調補正処理、圧縮処理、フォーマット変換処理などが施された後に、電子メールとして送信先のアドレスに送信されることになる。

＜インターネット経由で送信する画像データのプレビュー表示動作＞
ファクシミリ送信時のプレビュー表示について説明したのと同様に、本発明のデジタル複合機１は、インターネット経由で送信する対象となった画像データも、タッチパネル３２でプレビュー表示可能に構成することができる。

このプレビュー表示動作では、ファクシミリ送信時のプレビュー表示について説明したのと同様に、画像処理部１６が、画質調整処理、空間フィルタ処理、及び変倍処理まではインターネット送信用画像処理と同じ処理を行い、プレビュー画像生成部１６ａによるプレビュー画像生成処理を実行し、出力階調補正処理として画像データを表示するための出力γ補正処理を行うとよい。プレビュー画像生成部１６ａで生成され出力階調補正処理されたＲ′Ｇ′Ｂ′データは、タッチパネル３２に渡され、パネル制御部１１によりＧＵＩ画像に組み込まれてタッチパネル３２に表示されることになる。また、付加位置を示す情報又は付加情報の合成についても、ファクシミリ送信時のプレビュー表示についての説明が援用できる。

＜画像データ送信前のプレビュー表示の説明＞
以上、ファクシミリ送信時やインターネット経由の画像データ送信時についてプレビュー表示動作を説明したように、本発明に係るデジタル複合機１では、少なくとも送信対象となった画像データについて、画像記憶部１５から読み出してそのプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成部１６ａを有する。プレビュー画像生成部１６ａで生成されたプレビュー画像は、メイン制御部１８の制御によりタッチパネル３２に送られ、パネル制御部１１によりＧＵＩ画像に組み込んで表示する制御がなされ、タッチパネル３２に表示される。このように、タッチパネル３２は、送信対象の画像データをプレビュー表示する画像表示部の一例である。

＜本発明に係るプレビュー表示の説明＞
デジタル複合機１は、画像形成を行う画像データを画像記憶部１５から読み出して、そのプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成部１６ａを有している。プレビュー画像生成部１６ａで生成されたプレビュー画像は、メイン制御部１８の制御によりタッチパネル３２に送られ、パネル制御部１１によりＧＵＩ画像に組み込んで表示する制御がなされ、タッチパネル３２の表示部に表示される。ここではタッチパネル３２は、画像形成対象の画像データをプレビュー表示する表示部の一例である。

さらに、上述したように本発明のデジタル複合機１では、メイン制御部１８の制御に基づきパネル制御部１１が、プレビュー表示された画像データに対して、仕上がり状態を示す情報をタッチパネル３２に表示させる制御を行う。ここでは、画像データのプレビュー画像は、頁毎の縮小画像により表示し、その画像データとは別に、仕上がり状態を示す情報を同一画面上に表示させる。
プレビュー画像生成部１６ａは、この仕上がり状態を示す情報と画像形成対象の画像データとからプレビュー画像を生成する。プレビュー画像生成部１６ａ及びパネル制御部１１は、プレビュー表示時に仕上がり状態を示す情報を表示させる制御を行う表示制御部の一例である。

ここで、仕上がり状態を示す情報としては、例えば、画像形成を行う用紙に施すステープルやパンチ穴に関する情報、あるいは、画像形成する用紙に対して異なる種類の用紙等を所定の位置に挿入していく合い紙に関する情報、このときにＯＨＰ用紙の間に異なる種類の用紙（あて紙）を挿入していくＯＨＰ合い紙に関する情報、画像形成する用紙に対して異なる種類の用紙等を先頭の頁位置に挿入する表表紙に関する情報、同じく異なる種類の用紙等を最後の頁位置に挿入する裏表紙に関する情報などがある。

ユーザは、画像データの頁毎の縮小画像と、仕上がり状態を示す情報とが表示されたプレビュー画像を確認し、このまま画像形成を実行するか中止するか、或いは仕上がり設定の変更などを実行するかなどを判断し、それに応じた操作を行うことができる。

このように、本発明に係る実施形態では、画像形成を行う画像データのプレビュー表示を実行する際に、画像形成の仕上がり状態を示す情報を、画像データのプレビュー画像とは別に表示させることができる。従って、ユーザは、仕上がり状態の内容を正確に確認してから画像形成を行うことができるので、ユーザの設定誤りによる無駄な画像形成（印刷）を行ってしまうことを防止することができる。

＜プレビュー表示の具体例＞
以下、画像データのプレビュー画像とともに表示する仕上がり状態を示す情報について、またそのプレビュー表示の流れについて、その具体例を挙げながら説明する。以下の画面表示例は、本発明の一実施形態である上記のデジタル複合機１におけるタッチパネル３２の表示例を示している。

図４は、デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。標準画面４０は、デジタル複合機１の電源がＯＮになったりリセットされたときに、デジタル複合機１のタッチパネル３２に表示されるものである。この標準画面４０では、コピーを行うための各種の条件設定が可能となっている。そしてこの標準画面４０には、プレビュー確認キー４１が表示され、ユーザは、タッチパネル３２を使用してプレビュー確認キー４１を操作することによって、画像データのプレビューを表示させることができる。

このときにプレビュー表示される画像データは、読取部１３（図２）によって読み取られ、画像記憶部１５に記憶された原稿画像の画像データである。また、この他、ファクシミリやインターネットＦＡＸ等により外部機器から受信し、画像記憶部１５に記憶した画像データをプレビューの対象とすることもできる。
例えばユーザは、原稿をコピーしようとするときに、読取部１３に原稿をセットして、まずプレビュー確認キー４１を操作する。そしてその後、コピーを開始するスタートキー３１ｄ（図３）を押すことにより、原稿画像の読み取りが行われ、画像記憶部１５に記憶された画像データがプレビュー表示される。あるいは、外部機器から受信した画像データを印刷させる操作をするときに、プレビュー確認キー４１を操作した後、スタートキー３１ｄを押すことにより、その画像データをプレビュー表示させることができる。

図５は、図４の標準画面においてプレビュー確認キーを操作したときの表示画面の一例を示す図である。ユーザが標準画面４０においてプレビュー確認キー４１を操作すると、図５に示すごとくのプレビュー画面５０が表示される。このプレビュー画面５０には、印刷対象となっている画像データのプレビュー画像５１が表示される。このプレビュー画像５１は、画像データに対して上述のようなプレビュー用の画像処理を行って表示したもので、縮小した画像データを頁毎に示すものである。プレビュー画像５１は、このように頁毎に表示され、ユーザは、頁切換キー５２を適宜操作することによって、任意の頁のプレビュー画像を表示させることができる。また、現在表示されている画像データの頁は、頁表示５９によっても確認することができる。

また、プレビュー画面５０には、設定確認キー５３、拡大／縮小キー５４、表示の回転キー５５などが表示されていて、ユーザはこれらを適宜操作することによって、プレビュー画像５１の設定を確認したり、プレビュー画像５１を拡大もしくは縮小、あるいは回転させて確認することができる。また、プレビュー画像５１を確認することで印刷条件を再設定する必要が生じた場合など、ユーザは再設定キー５６を操作することにより、印刷条件を再設定するための画面を開くことができる。そして再設定画面を使用して印刷条件を再設定し、再設定した印刷条件に基づくプレビュー画像５１を表示させることができる。
そして図５に示すプレビュー画面５０には、コピー開始キー５７が表示されていて、ユーザがこのコピー開始キー５７を操作することによって、プレビュー表示された画像データを画像形成（印刷）する処理が開始される。

また、図５に示すプレビュー画面５０には、本発明に係る実施形態の特徴である仕上がり状態の表示を行わせるための仕上がり表示キー５８が表示される。
ユーザは、プレビュー画面５０により画像データのプレビュー画像５１が表示されている状態で、仕上がり表示キー５８を操作することによって、印刷後の仕上がり状態をプレビューとして確認することができる。この仕上がり状態のプレビュー情報は、画像データのプレビュー画像５１とは別の情報として表示される。仕上がり状態の具体的な表示例は後述する。

デジタル複合機１は、プレビュー画面５０において、画像データのコピージョブ（画像形成のジョブ）に対して所定の仕上げ処理が設定されているときのみ、仕上がり表示キー５８をアクティブな状態にして表示する。所定の仕上げ処理とは、例えば、両面印刷処理、ステープル処理、パンチ処理、合い紙挿入処理、ＯＨＰ合い紙挿入処理などを設定しておくことができる。
この場合、例えば、アクティブな状態であれば、ユーザによる選択操作が可能であり、非アクティブのときには、その表示をグレーアウトしたり消去したりすることで、アクティブな状態であることを識別できるようにすることができる。

また、アクティブな状態の仕上がり表示キー５８をユーザが操作することで、仕上がり状態を示す情報を表示させた後、再度、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図５に示すような元のプレビュー画面５０に戻すことができる。
つまりデジタル複合機１の表示制御部（プレビュー画像生成部１６ａ、パネル制御部１１）は、画像データのプレビュー画像とともに、仕上がり状態を示す情報をタッチパネル３２の表示部に表示しているときに、再度、仕上がり表示キー５８を選択する操作が行われた場合、画像データのプレビュー画像が表示され、かつ仕上がり状態を示す情報が表示されていない表示状態に戻す制御を行う。

あるいは表示制御部は、仕上がり状態を示す表示を表示手段に表示しているときに、再度、仕上がり表示キー５８を選択する操作が行われた場合、タッチパネル１０の表示部に表示している仕上がり状態を示す表示を少なくとも消去する制御を行う。

図６は、上記実施形態のデジタル複合機におけるプレビュー表示の処理の一例を説明するためのフローチャートである。ここでは、印刷（画像形成）対象となる原稿画像を読み取ってプレビュー表示を行うときの処理例について、図５のプレビュー画面を参照しながら説明する。
まず、デジタル複合機では、印刷対象となる原稿がセットされると（ステップＳ１−Ｙｅｓ）、印刷条件を設定する（ステップＳ２）。この場合、すでに設定されている印刷条件の変更がなければその印刷条件に従って印刷を行うことができ、また、ユーザによる設定の変更が行われれば、変更された印刷条件を設定する。

次にデジタル複合機は、プレビュー確認キーの設定を行う（ステップＳ３）。ここでは、コピーが開始される前にプレビュー確認キー４１がユーザにより操作された場合に、デジタル複合機では、画像データの読み取り後にプレビュー画像を表示させるように設定する。そして、ユーザにより読取動作の開始指示があれば（ステップＳ４−Ｙｅｓ）、原稿画像の読み取り動作を開始する（ステップＳ５）。
次いでデジタル複合機では、読み取った画像データによるプレビュー画像の生成処理を行い（ステップＳ６）、画像データのプレビュー表示を行う（ステップＳ７）。

さらにデジタル複合機は、プレビュー画像を表示している状態で、仕上がり表示キー５８による指示があるかどうかを判断する（ステップＳ８）。ここで仕上がり表示キー５８の指示がない場合には、次にコピー開始キー５７によるコピー開始の指示があるかどうかを判別し（ステップＳ９）、コピー開始の指示があれば画像データの印刷処理を開始する（ステップＳ１０）。また、コピー開始の指示がなければ、ステップＳ８に戻って、仕上がり表示キー５８の指示があるかどうかを判別する。

ステップＳ８で、仕上がり表示キー５８の指示があった場合には、デジタル複合機は、印刷物としての仕上がり状態についてプレビュー表示を行う（ステップＳ１１）。そして、仕上がり状態を示す情報を表示しているときに、再設定キー５６の指示があれば（ステップＳ１２−ＹＥＳ）、それに続くユーザ操作に応じて印刷条件の再設定を行って（ステップＳ１４）、ステップＳ８に戻る。また、再設定キー５６の指示がなく（ステップＳ１２−Ｎｏ）、再度仕上がり表示キー５８の指示があった場合には（ステップＳ１３−Ｙｅｓ）、ステップＳ７に戻ってプレビュー表示を行う。
また、仕上がり表示キー５８の指示がなく（ステップＳ１３−Ｎｏ）、コピー開始キー５７によるコピー開始指示があった場合には（ステップＳ１５−Ｙｅｓ）、ステップＳ１０に進んで読み込んだ画像データの印刷処理を行う。コピー開始の指示がない場合には、ステップＳ１２に戻る。

次にプレビュー画面に表示させる仕上がり状態を示す情報の具体的な表示例を説明する。
図７は、デジタル複合機における両面印刷の設定画面例を示す図である。上記図４に示すようなデジタル複合機の標準画面４０において、両面コピーキー４２を操作すると、図７に示すような両面コピーの設定画面６０を開くことができる。ここでユーザは、片面原稿からの自動両面コピーを設定するための「片面→両面」キー６３、両面原稿からの自動両面コピーを設定するための「両面→両面」キー６４、両面原稿からの片面コピーを設定するための「両面→片面」キー６５などを操作することで、所望の両面コピーの設定を行うことができる。

図８は、仕上がり状態の一例として両面印刷処理に関する情報の表示例を示す図である。ユーザは、図４に示す標準画面４０において、印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー画像を表示させることができる。このときの表示画面は、例えば図５に示したようなプレビュー画面５０である。そしてこのプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図８に示すような仕上がり状態を示す情報（以下、仕上がり状態情報とする）７１をプレビュー表示させることができる。

ここでは、プレビュー画面５０には、両面印刷処理に係わる仕上がり状態情報７１がプレビュー画像５１とともに表示される。プレビュー画像５１は、上述したように印刷対象となっている画像データの縮小画像で、頁毎に表示されるものである。仕上がり状態情報７１は、この頁毎のプレビュー画像５１とは別に、同一画面内に表示される。

図８（Ａ）は、両面印刷時に１頁目となる表（おもて）面の画像データを表示する画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、両面印刷時に１頁目となる表面側の画像データが示される（ここでは「Ａ」としている）。そして仕上がり状態情報７１として、「両面：おもて１」という表示が行われる。ユーザは、この表示により、両面印刷設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、その両面設定の１頁目の表（おもて）面であることが認識できる。また、現在の頁数は、頁表示５９によっても確認することができる。

図８（Ｂ）は、両面印刷時に２頁目となる裏面の画像データ（ここでは「Ｂ」としている）を表示する画面である。例えば、図８（Ａ）の状態で、ユーザが頁切換キー５２を操作することで、次の頁（２頁目）のプレビュー画像５１を表示させることができる。この場合には、仕上がり状態情報７１として、「両面：うら２」という表示が行われる。ユーザは、この表示により、両面印刷設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、その両面設定の２頁目の裏面であることが認識できる。

図９は、仕上がり状態の一例として両面印刷に関する情報の他の表示例を示す図である。図９の表示例は、両面印刷設定に係わる図８の表示例と同様のものであるが、両面印刷設定が図８の例と異なっていて、プレビュー画像５１がそれに対応した表示となっている。つまりここでは、両面印刷の方向切換がＯＮになっていて、仕上がり時に裏面の印刷方向が表面と天地が逆になる設定がなされている。この場合、図９（Ａ）の表面側のプレビュー画面５０は図８（Ａ）と同様であるが、図９（Ｂ）に示す裏面のプレビュー画面５０では、プレビュー画像５１が天地逆になる。これにより、ユーザは方向切換がＯＮになっていることを確認でき、かつ仕上がり状態情報７１によって仕上がり状態を確認することができる。

図１０は、仕上がり状態の一例として両面印刷に関する情報の更に他の表示例を示す図である。図１０の表示例では、図８及び図９のような仕上がり状態情報７１に加えて、仕上がり状態を示すアイコン７２を同時に表示させるようにしている。
図１０（Ａ）は、両面印刷の表面のプレビュー表示画面であるが、ここでは、プレビュー画像５１として、両面印刷時に１頁目となる表面側の画像データ（「Ａ」）が示され、仕上がり状態情報７１として、「両面：おもて１」という表示が行われる。そしてこれらに加えて、両面印刷の表面側であることを示すアイコン７２が同時に表示される。アイコン７２は、印刷設定に応じて予め用意されデジタル複合機に保持されているもので、表示制御部は、プレビューされる画像データとその印刷設定に応じてアイコン７２を選択して表示する。
ユーザは、この表示により、両面印刷設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、その両面設定の１頁目の表面であることを認識することができる。

図１０（Ｂ）は、両面印刷時に２頁目となる裏側の画像データ（「Ｂ」）を表示する画面で、仕上がり状態情報７１として、「両面：うら２」という表示が行われる。そしてさらに両面印刷の裏面側であることを示すアイコン７２が同時に表示される。
ユーザは、この表示により、両面印刷設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、その両面設定の２頁目の裏面であることを認識できる。

図１１は、仕上がり状態の一例として両面印刷に関する情報の更に他の表示例を示す図である。図１１の表示例では、図１０と同様に仕上がり状態情報７１に加えて、仕上がり状態を示すアイコン７２を同時に表示させるようにしているが、その表示形態が異なる。
図１１（Ａ）は、両面印刷の表面のプレビュー表示画面であるが、ここでは、プレビュー画像５１として、両面印刷時に１頁目となる表面側の画像データ（「Ａ」）が示され、仕上がり状態情報７１として、「両面：おもて１」という表示が行われる。そしてこれらに加えて、両面印刷の表面側であることを示すアイコン７２が同時に表示される。この例では、アイコン７２は、仕上がり状態情報７１の横に並べて表示される。
ユーザは、この表示により、両面印刷設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、その両面設定の１頁目の表面であることを認識することができる。

図１１（Ｂ）は、両面印刷時に２頁目となる裏側の画像データ（「Ｂ」）を表示する画面で、仕上がり状態情報７１として、「両面：うら２」という表示が行われる。そしてさらに両面印刷の裏面側であることを示すアイコン７２が同時に表示される。ユーザは、この表示により、両面印刷設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、その両面設定の２頁目の裏面であることを認識できる。

上記各例のように、プレビュー画像５１とともに仕上がり状態を示す仕上がり状態情報７１やアイコン７２を表示させることにより、ユーザは、仕上がりの状態をプレビュー画面にて確実に確認できるようになる。そしてこのときに、プレビュー画像５１に対して直接に仕上がり状態を表示することなく、プレビュー画像５１とは別に仕上がり状態情報７１及びアイコン７２を表示させるため、プレビュー画像５１に誤解や混乱が生じることなく、ユーザによる確認が可能となる。さらに、仕上がり状態情報７１には、現在の頁を示す頁情報が含まれていて、ユーザは確実に頁の情報を認識することができる。このような処理により、ユーザの設定の誤りによる無駄な画像形成処理を確実に防止することができるようになる。以下の他の実施形態においても、同様の効果が得られる。

図１２は、デジタル複合機における表紙設定を説明するための図である。表紙設定とは、画像データを印刷（画像形成）する際に、異なる種類の用紙等を先頭または最後の頁位置に挿入する処理を設定するものである。先頭の頁に挿入する場合には表（おもて）表紙となり、最後の頁に挿入する場合には裏表紙となる。表表紙や裏表紙には、印刷を行うことも可能であり、また印刷を行わずに用紙だけ挿入することも可能である。図示する例では、５頁の原稿のうち、１頁目を異なる用紙の表表紙に印刷し、５頁の後に印刷を行わない裏表紙を挿入する場合を示している。

図１３は、デジタル複合機における表紙設定用の表示画面を示す図である。
上記図４に示すようなデジタル複合機の標準画面４０において、特別機能キー４３を操作すると、図１３（Ａ）に示すような所定の特別機能の設定画面８０を開くことができる。ここでユーザは、表紙／合い紙キー８１を押すことで、図１３（Ｂ）に示すような表紙／合い紙設定画面９０を開くことができる。

ここでは表表紙及び裏表紙の各種の設定が可能である。例えば、図１３（Ｂ）の画面では、表表紙を挿入する設定キー９１と、裏表紙を挿入する設定キー９２とがそれぞれ設けられ、表表紙の設定と裏表紙の設定とが個別に可能になっている。例えば図１３（Ｂ）で、表表紙の設定キー９１を操作すると、図１３（Ｃ）に示すような表表紙設定画面１００が開かれる。ここでは、表表紙自体にコピーをするか否かを設定するコピー設定キー１０１、表表紙には片面でコピーするか両面でコピーするかを設定する片面／両面設定キー１０２、表表紙の用紙を給紙するトレイを選択するトレイ選択キー１０３が設けられていて、適宜、表表紙の印刷に関する設定を行うことができる。
図１３（Ｂ）で裏表紙挿入を選択した場合にも同様の設定を行うことができる。

図１４は、仕上がり状態の他の例として表表紙／裏表紙の挿入処理に関する情報の表示例を示す図である。上記の例と同様に、ユーザは、図４の標準画面４０から印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー表示を行わせることができる。そしてプレビューを表示するプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図１４に示すような仕上がり状態情報７１を表示させることができる。
ここでは、プレビュー画面５０には、表表紙の挿入処理に係わる仕上がり状態情報７１がプレビュー画像５１とともに表示される。プレビュー画像５１は、上述したように印刷対象となっている画像データの縮小画像で、頁毎に表示される。

図１４（Ａ）は、表表紙のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、印刷時に１頁目となる表表紙の画像データが示される（ここでは「見積書」としている）。そして仕上がり状態情報７１として、「表表紙」という表示が行われる。
また、プレビュー画面５０には、仕上がり状態情報７１とともに、仕上がり状態を示すアイコン７２が表示される。アイコン７２は、印刷設定に応じて予め用意されデジタル複合機に保持されているもので、ここでは表表紙を示すアイコン７２が表示される。
ユーザは、これらの表示により、表表紙の挿入設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、表表紙面であることが認識できる。表表紙は当然に１頁目であるから、「表表紙」という表現自体が頁情報を表していることになる。

図１４（Ｂ）は、表表紙挿入時に２頁目となる画像データ（ここでは「Ｂ」としている）を表示する画面である。この場合には、仕上がり状態情報７１として、「本文１」という表示が行われる。また、仕上がり状態を示すアイコン７２として、本文であることを示すアイコン７２が表示される。
ユーザは、この表示により、表表紙の挿入設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、表表紙の後に続く本文の１頁目であることを認識できる。

図１４（Ｃ）は、裏表紙の画像データ（ここでは印刷されない）を表示する画面である。この場合には、仕上がり状態情報７１として、「裏表紙」という表示が行われる。また、仕上がり状態を示すアイコン７２として、裏表紙であることを示すアイコン７２が表示される。ユーザは、これらの表示により、裏表紙の挿入設定がなされていることが認識できる。裏表紙は、当然に最後の頁に挿入されるものであるから、「裏表紙」という表現自体が頁情報を表していることになる。

なお、上記のプレビュー画面では、仕上がり状態情報７１に加えて仕上がり状態を示すアイコン７２を表示しているが、仕上がり状態情報７１のみをプレビュー画像５１とともに表示してもよい。
また、仕上がり状態情報を示すアイコン７２としては、例えば図１５に示すように、頁情報が記載されたアイコンとしてもよい。この例では、本文の１頁目、あるいは表表紙を含めた１頁目であることが示される。これらの表示規則は予め定めておくものとする。

図１６は、仕上がり状態の他の例として表表紙／裏表紙の挿入処理に関する情報の他の表示例を示す図である。上記の例と同様に、ユーザは、標準画面４０で印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー表示を行わせることができる。このプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図１６に示すような仕上がり状態を示すアイコン７２をプレビュー表示させることができる。
ここでは、プレビュー画面５０には、表表紙の挿入に係わる仕上がり状態情報を示すアイコン７２がプレビュー画像５１とともに表示される。

図１６（Ａ）は、表表紙のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、印刷時に１頁目となる表表紙の画像データ（「見積書」）が示される。そして仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から現在表表紙が示されていることを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、表表紙と裏表紙の挿入設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、表表紙面であることを認識できる。表表紙の表示によって頁情報も認識できる。

図１６（Ｂ）は、表表紙挿入時に２頁目となる画像データ（「Ｂ」）を表示する画面である。この場合、仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から現在本文の１頁目が示されていることを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、表表紙と裏表紙の挿入設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、本文の１頁目であることを認識できる。

なお、上記のプレビュー画面では、仕上がり状態を示すアイコン７２を表示しているが、これに加えて上記図１４に示すような仕上がり状態情報７１を表示してもよい。

図１７は、デジタル複合機における合い紙設定を説明するための図である。合い紙設定とは、画像データを印刷（画像形成）する際に、異なる種類の用紙等を所定の頁位置に挿入する処理を設定するものである。上記のように異なる用紙等を先頭の頁に挿入する場合には表（おもて）表紙となり、最後の頁に挿入する場合には裏表紙となるが、本文の途中に挿入していく場合には合い紙処理となる。合い紙には、印刷を行うことも可能であり、また印刷を行わずに用紙だけ挿入することも可能である。図示する例では、６頁の原稿の３頁の後、及び５頁の後に合い紙（Ａ，Ｂ）を挿入する場合を示している。

図１８は、デジタル複合機における合い紙設定用の表示画面を示す図である。
上記図４に示すようなデジタル複合機の標準画面４０において、特別機能キー４３を操作すると、図１８（Ａ）に示すような所定の特別機能の設定画面８０を開くことができる。ここでユーザは、表紙／合い紙キー８１を押すことで、図１８（Ｂ）に示すような表紙／合い紙設定画面９０を開くことができる。

ここでは合い紙の各種の設定が可能である。例えば、図１８（Ｂ）の画面では、合い紙Ａ設定キー９３と、合い紙Ｂ設定キー９４とがそれぞれ設けられ、合い紙Ａ（一番目の合い紙）の設定と合い紙Ｂ（２番目の合い紙）の設定とが個別に可能になっている。例えば図１８（Ｂ）で、合い紙Ａ設定キー９３を操作すると、図１８（Ｃ）に示すような合い紙Ａ設定画面１１０が開かれる。ここでは、合い紙自体にコピーをするか否かを設定するコピー設定キー１１１、合い紙には片面でコピーするか両面でコピーするかを設定する片面／両面設定キー１１２、合い紙の用紙を給紙するトレイを選択するトレイ選択キー１１３が設けられていて、適宜、合い紙に関する設定を行うことができる。
図１８（Ｂ）で合い紙Ｂを選択した場合にも同様の設定を行うことができる。

図１９は、仕上がり状態の他の例として合い紙の挿入に関する情報の表示例を示す図である。上記の例と同様に、ユーザは標準画面４０で印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー表示を行わせることができる。このプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図１９に示すような仕上がり状態情報７１及び仕上がり状態を示すアイコン７２をプレビュー表示させることができる。

ここでは、プレビュー画面５０には、合い紙の挿入に係わる仕上がり状態情報７１及びアイコン７２がプレビュー画像５１とともに表示される。プレビュー画像５１は、上述したように印刷対象となっている画像データの縮小画像で、頁毎に表示される。そして仕上がり状態情報７１は、この頁毎のプレビュー画像５１とともに表示される。

図１９（Ａ）は、１ページ目のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、合い紙設定時に１頁目となる本文の画像データが示される（ここでは「Ａ」としている）。そして仕上がり状態情報７１として、「本文１」という表示が行われる。
また、図１９（Ａ）のプレビュー画面５０には、仕上がり状態情報７１とともに、仕上がり状態を示すアイコン７２が表示されている。ここでは本文の１頁目を示すアイコン７２が表示される。ユーザは、この表示により、現在のプレビュー画像５１の画像データは、本文の１頁目であることを認識できる。

図１９（Ｂ）は、合い紙設定時の合い紙部分の頁を表示する画面である。この場合には、合い紙に印刷を施さない設定になっているため、プレビュー画像５１として表示される画像データはなく、仕上がり状態情報７１として、「合い紙」という表示が行われる。また、仕上がり状態を示すアイコン７２として、合い紙であることを示すアイコン７２が表示される。ここでアイコン７２として、合い紙を複数挿入する場合には、アイコン７２に頁番号を付与したものを用いてもよい。
ユーザは、これらの表示により、合い紙設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１により合い紙に対する画像データがないことを認識できる。

図１９（Ｃ）は、６頁目のプレビュー表示画面である。この場合には、仕上がり状態情報７１として、「本文６」という表示が行われる。また、仕上がり状態を示すアイコン７２として、本文の６頁目であることを示すアイコン７２が表示される。ユーザは、これらの表示により、現在のプレビュー画像５１が本文の６頁目であることが認識できる。
なお、上記のプレビュー画面では、仕上がり状態情報７１に加えて仕上がり状態を示すアイコン７２を表示しているが、仕上がり状態情報７１のみをプレビュー画像５１とともに表示してもよい。

図２０は、仕上がり状態の他の例として合い紙に関する情報の他の表示例を示す図である。上記の例と同様に、ユーザは標準画面４０で印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー表示を行わせることができる。このプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図２０に示すような仕上がり状態を示すアイコン７２をプレビュー表示させることができる。
ここでは、プレビュー画面５０には、合い紙設定に係わる仕上がり状態を示すアイコン７２がプレビュー画像５１とともに表示される。

図２０（Ａ）は、本文１頁目のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、１頁目となる本文の画像データ（「Ａ」）が示される。そして仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から現在本文の１頁目が示されていることを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、合い紙を２枚挿入する設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、本文の１頁目であることを認識できる。

図２０（Ｂ）は、合い紙設定時の１番目の合い紙のプレビューを表示する画面である。この場合には、合い紙に相当する画像データがない。そして、仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から現在１枚目の合い紙が示されていることを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、合い紙を２枚挿入する設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、１枚目の合い紙であることが認識できる。

図２１は、仕上がり状態の他の例として合い紙に関する情報の更に他の表示例を示す図で、図２１（Ａ）は、本文１頁目のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、１頁目となる本文の画像データ（「Ａ」）が示される。そして仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から現在本文の１頁目が示されていることを示すアイコン７２ｂとが表示される。

そしてこれに加えて、「本文１」と表示された仕上がり状態情報７１が表示される。ユーザは、この表示により、合い紙を２枚挿入する設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、本文の１頁目であることが認識できる。また、この例ではアイコン７２ａに対して現在の表示位置を示すための矢印７２ｃが表示される。これにより、ユーザは、現在のプレビュー表示位置が、全体のどの程度の位置にあるのかを概略的に知ることができる。例えばこの例では、現在の表示位置が、最初の合い紙の前であることを知ることができる。

図２１（Ｂ）は、合い紙設定時の１番目の合い紙のプレビューを表示する画面である。この場合には、合い紙に相当する画像データがない。そして、仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、１枚目の合い紙であることを示すアイコン７２ｂとが表示される。矢印７２ｃは、１番目の合い紙を指示している。そしてこれに加えて、「合い紙」と表示された仕上がり状態情報７１が表示される。ユーザは、この表示により、合い紙を２枚挿入する設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、１枚目の合い紙であることが認識できる。

図２２は、デジタル複合機におけるＯＨＰ合い紙設定を説明するための図である。ＯＨＰ合い紙設定とは、画像データを印刷（画像形成）する際に、ＯＨＰ（Overhead Projector）用の用紙間に異なる種類の用紙（合い紙）を挿入していく処理を設定するものである。この場合、透明フィルムによるＯＨＰ用紙と合い紙とがセットとなり、これらが交互に積層されて出力される。合い紙は、ＯＨＰ用紙に対するあて紙として使用され、例えば普通紙が使用される。この合い紙には印刷を行うことも可能であり、また印刷を行わずに合い紙だけを挿入することも可能である。図示する例では、３頁の原稿（Ａ，Ｂ，Ｃ）をＯＨＰ用紙に印刷し、各ＯＨＰ用紙の後に合い紙を入れる場合を示している。

図２３は、デジタル複合機におけるＯＨＰ合い紙設定用の表示画面を示す図である。
上記図４のようなデジタル複合機の標準画面４０において、特別機能キー４３を操作すると、図２３（Ａ）に示すような所定の特別機能の設定画面８０を開くことができる。ここでユーザは、ＯＨＰ合い紙キー８２を押すことで、図２３（Ｂ）に示すようなＯＨＰ合い紙設定画面１２０を開くことができる。

ここではＯＨＰ合い紙の各種の設定が可能である。例えば図２３（Ｂ）の画面では、合い紙自体にコピーをするか否かを設定するコピー設定キー１２１、合い紙を給紙するトレイを選択するトレイ選択キー１２２が設けられていて、適宜、ＯＨＰ合い紙に関する設定を行うことができる。

図２４は、仕上がり状態の更に他の例としてＯＨＰ合い紙に関する情報の表示例を示す図である。上記の例と同様に、ユーザは標準画面４０において印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー表示を行わせることができる。このプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図２４に示すような仕上がり状態情報７１、及び仕上がり状態を示すアイコン７２をプレビュー表示させることができる。

プレビュー画像５１は、上述したように印刷対象となっている画像データの縮小画像で、頁毎に表示される。そして仕上がり状態情報７１及びアイコン７２は、この頁毎のプレビュー画像５１とともに表示される。

図２４（Ａ）は、１ページ目のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、ＯＨＰ合い紙設定時に１頁目となる画像データが示される（ここでは「Ａ」としている）。そして仕上がり状態情報７１として、「ＯＨＰ」という表示が行われる。ユーザは、この表示により、現在のプレビュー画像５１の画像データは、ＯＨＰ用紙に印刷する１ページ目の画像データであることが認識できる。
また、図２４（Ａ）のプレビュー画面５０には、仕上がり状態情報７１とともに、仕上がり状態を示すアイコン７２が表示されている。アイコン７２は、印刷設定に応じて予め用意されデジタル複合機に保持されているもので、ここではＯＨＰであることを示すアイコン７２が表示される。

図２４（Ｂ）は、ＯＨＰ合い紙設定時の２頁目を表示する画面である。この場合には、合い紙に印刷を施す設定になっているため、プレビュー画像５１として表示される画像データは１ページ目と同じく「Ａ」になる。そして、仕上がり状態情報７１として、「本文」という表示が行われる。また、仕上がり状態を示すアイコン７２として、合い紙であることを示すアイコン７２が表示される。
また、この例で、仕上がり状態情報７１には、頁情報を含む表示としてもよく、例えば「ＯＨＰ１」、「本文１」のような表示としてもよい。また同様に、アイコン７２に対しても頁情報を含むものとしてもよい。

図２５及び図２６は、仕上がり状態の更に他の例としてＯＨＰ合い紙に関する情報の他の表示例を示す図である。上記の例と同様に、ユーザは標準画面４０において印刷条件を設定してプレビュー確認キー４１を操作することで、画像データのプレビュー表示を行わせることができる。このプレビュー画面５０において、仕上がり表示キー５８を操作することにより、図２５に示すような仕上がり状態を示すアイコン７２をプレビュー表示させることができる。ここでは、プレビュー画面５０には、ＯＨＰ合い紙設定に係わる仕上がり状態を示すアイコン７２が、頁毎のプレビュー画像５１とともに表示される。

図２５（Ａ）は、１頁目のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、１頁目となる画像データ（「Ａ」）が示される。そして仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から１頁目のＯＨＰ用紙用の画像データを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、ＯＨＰ合い紙の設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、ＯＨＰ用紙に印刷する１頁目の原稿の画像データであることを認識できる。

図２５（Ｂ）は、２頁目のプレビュー表示画面である。この場合には、合い紙（あて紙）に対しても印刷を行う設定になっているため、プレビュー画像７１には、１頁目と同じ「Ａ」が表示される。そして、仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から現在本文の１頁目が示されていることを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、ＯＨＰ合い紙の設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、１枚目の合い紙（あて紙）に印刷する１頁目の原稿の画像データであることを認識できる。

図２６（Ａ）は、３頁目のプレビュー表示画面である。ここでは、プレビュー画像５１として、３頁目となる画像データ（「Ｂ」）が示される。この画像データは原稿の２頁目の画像データとなる。そして仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から２枚目のＯＨＰ用紙用の画像データを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、ＯＨＰ合い紙の設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、ＯＨＰ用紙に印刷する２頁目の原稿の画像データであることを認識できる。

図２６（Ｂ）は、４頁目のプレビュー表示画面である。この場合には、合い紙（あて紙）に対しても印刷を行う設定になっているため、プレビュー画像５１には、３頁目と同じ「Ｂ」が表示される。そして、仕上がり状態を示すアイコン７２として、印刷後の頁の重なり状態をモデル的に示すアイコン７２ａと、その中から２頁目の本文であることを示すアイコン７２ｂとが表示される。ユーザは、この表示により、ＯＨＰ合い紙の設定がなされていて、現在のプレビュー画像５１の画像データは、合い紙（あて紙）に印刷する２頁目の原稿の画像データであることを認識できる。

上記の例では、プレビュー画面にて表示する所定の仕上がり状態として、両面印刷処置、表表示／裏表示挿入処理、合い紙挿入処理、ＯＨＰ合い紙処理、などを設定したが、プレビュー表示する仕上がり状態としては、これらに限定されることなく、適宜設定することができる。例えば、画像データに対して、日付やスタンプ、あるいは頁や文字情報を加える印字メニュー機能、あるいは、ファクシミリ送信やインターネットＦＡＸによる発信元を印字させる機能、印刷した用紙を複数重ねて用紙端部をステープルで綴じる機能、印刷した用紙を複数重ねて中央で折りたためるようにステープルで綴じる中綴じ機能、ブック原稿をコピーするときのブックコピー機能、印刷した用紙にパンチ穴を開ける機能、などを適宜適用してもよい。図２７にステープル機能設定時の表示例、図２８にパンチ機能設定時の表示例を示す。

例えば図２７の例では、図８と同様のプレビュー画面５０において、印刷した用紙にステープルを施した状態を示すステープル情報６１が、プレビュー画像５１とともに表示される。これにより、ユーザは、仕上がり状態としてステープルが施されることと、そのステープルの位置を認識することができる。
また図２８の例では、図８と同様のプレビュー画面５０において、印刷した用紙にパンチ穴を開けた状態を示すパンチ情報６２が、プレビュー画像５１とともに表示される。これにより、ユーザは、仕上がり状態としてパンチ穴が開けられることと、そのパンチ穴の位置を認識することができる。

図２９は、複数の仕上がり状態を同時に表示する表示例を示す図である。画像データの印刷に対して複数項目の仕上げが設定されていれば、その全てを上述のような手法で表示させることも可能である。例えば図２９の例では、３つの仕上がり状態情報と、４つのアイコン７２がプレビュー画面５０に表示されている。
ここでは、現在のカラーモードの情報７３である「Full Color」を表示するとともに、仕上がり状態情報７１として、プレビュー画像５１が両面印刷の表面であることを示す「両面：おもて１」と、ＯＨＰ合い紙処理によるＯＨＰの画像であることを示す「ＯＨＰ」と、表紙挿入処理による表紙であることを示す「表紙」を表示している。

また、アイコン７２として、「両面：おもて」に対応して両面印刷の表面であることを示すアイコンと、「ＯＨＰ」対応してＯＨＰ合い紙処理によるＯＨＰの画像であることを示すアイコンと、「表紙」に対応して表紙挿入処理による表紙であることを示すアイコンとが表示され、さらに印字メニューの設定を示すアイコンが表示されている。この場合、印字メニューの設定を示すアイコンには、仕上がり状態情報７１が表示されていないが、印字メニューに対しても所定の仕上がり状態情報を表示するようにしてもよい。
また、１つの仕上げ項目における仕上がり状態情報７１とアイコン７２との組み合わせは、適宜いずれか１方のみを表示したり、両方の情報を表示したりするような設定が可能である。

図３０は、画像データを送信する際のプレビュー表示における仕上がり状態情報の表示例を示す図である。
上述した各例では、画像形成を行う際の画像データのプレビュー表示に関する実施形態を示したが、本例のデジタル複合機は、上述のように読取部で読み取った原稿の画像データをファクシミリやインターネット経由で外部機器に対して送信することができる。そしてこのときに、送信する画像データをプレビューすることができる。

この送信画像のプレビュー画面１３０においては、送信する画像データのプレビュー画像１３１が表示される。そしてこの画面において、仕上がり状態情報の１つとして、発信元を示す情報を印字することを示す仕上がり状態情報１３２を表示している。これにより、ユーザは、ファクシミリやインターネットで送信する画像データに対して、送信元の情報を付加し、送信先で送信元情報を付加して印字する設定となっていることを認識できる。また、この例においても、仕上がり状態情報１３２とともに、もしくは仕上がり状態情報１３２に替えて、所定のアイコンを表示させるようにしてもよい。また、ここでも、現在のカラーモードの情報１３３である「Full Color」が表示されている。

このように、プレビュー画像とともに表示する仕上がり状態を示す情報は、画像形成手段による画像形成時のみならず、ファクシミリやインターネットによる画像データの送信時のプレビュー画面にも適用することができる。

本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのデジタル複合機を用いて構築される画像処理システムの構成例を示す模式図である。 図１のデジタル複合機の構成例を示す概略ブロック図である。 図２のデジタル複合機におけるタッチパネル及びキー操作部の一例を示す外観図である。 デジタル複合機の標準画面の例を示す図である。 図４の標準画面においてプレビュー確認キーを操作したときの表示画面の一例を示す図である。 デジタル複合機におけるプレビュー表示の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 デジタル複合機における両面印刷の設定画面例を示す図である。 仕上がり状態の一例として両面印刷処理に関する情報の表示例を示す図である。 仕上がり状態の一例として両面印刷に関する情報の他の表示例を示す図である。 仕上がり状態の一例として両面印刷に関する情報の更に他の表示例を示す図である。 仕上がり状態の一例として両面印刷に関する情報の更に他の表示例を示す図である。 デジタル複合機における表紙設定を説明するための図である。 デジタル複合機における表紙設定用の表示画面を示す図である。 仕上がり状態の他の例として表表紙／裏表紙の挿入処理に関する情報の表示例を示す図である。 仕上がり状態を示すアイコンの他の例を示す図である。 仕上がり状態の他の例として表表紙／裏表紙の挿入処理に関する情報の他の表示例を示す図である。 デジタル複合機における合い紙設定を説明するための図である。 デジタル複合機における合い紙設定用の表示画面を示す図である。 仕上がり状態の他の例として合い紙の挿入に関する情報の表示例を示す図である。 仕上がり状態の他の例として合い紙に関する情報の他の表示例を示す図である。 仕上がり状態の他の例として合い紙に関する情報の更に他の表示例を示す図である。 デジタル複合機におけるＯＨＰ合い紙設定を説明するための図である。 デジタル複合機におけるＯＨＰ合い紙設定用の表示画面を示す図である。 仕上がり状態の更に他の例としてＯＨＰ合い紙に関する情報の表示例を示す図である。 仕上がり状態の更に他の例としてＯＨＰ合い紙に関する情報の他の表示例を示す図である。 仕上がり状態の更に他の例としてＯＨＰ合い紙に関する情報の他の表示例を示す図である。 仕上がり状態の更に他の例としてステープル機能に関する情報の表示例を示す図である。 仕上がり状態の更に他の例としてパンチ機能に関する情報の表示例を示す図である。 複数の仕上がり状態を同時に表示する表示例を示す図である。 画像データを送信する際のプレビュー表示における仕上がり状態情報の表示例を示す図である。

符号の説明

１…デジタル複合機、２…外部コンピュータ、３…外部コンピュータ、４…インターネットＦＡＸ装置、５…ファクシミリ装置、１０…タッチパネル、１１…パネル制御部、１２…記録部、１３…読取部、１４…フォーマット変換部、１５…画像記憶部、１６…画像処理部、１６ａ…プレビュー画像生成部、１７…復号部、１８…メイン制御部、１９…制御用メモリ、２０…キー操作部、２１…ＬＡＮ制御部、２２…制御用バッファ、２３…ＮＣＵ、２４…モデム、３０…操作パネル、３１…キー操作部、３１ａ…テンキー、３１ｂ…クリアキー、３１ｃ…全解除キー、３１ｄ…スタートキー、３１ｅ，３１ｆ，３１ｇ…機能切替キー、３１ｈ…システム設定キー、３２…タッチパネル、４０…標準画面、４１…プレビュー確認キー、４２…両面コピーキー、４３…特別機能キー、５０…プレビュー画面、５１…プレビュー画像、５２…頁切換キー、５３…設定確認キー、５４…縮小キー、５５…回転キー、５６…再設定キー、５７…コピー開始キー、５８…仕上がり表示キー、５９…頁表示、６０…両面コピーの設定画面、６１…ステープル情報、６２…パンチ情報、６３…「片面→両面」キー、６４…「両面→両面」キー、６５…「両面→片面」キー、７１…仕上がり状態情報、７２…アイコン、７２ａ…アイコン、７２ｂ…アイコン、７２ｃ…矢印、８１…表紙／合い紙キー、８２…ＯＨＰ合い紙キー、９２…設定キー、９３…合い紙Ａ設定キー、９４…合い紙Ｂ設定キー、１０１…コピー設定キー、１０２…両面設定キー、１０３…トレイ選択キー、１１１…コピー設定キー、１１２…両面設定キー、１１３…トレイ選択キー、１２２…トレイ選択キー、１３１…プレビュー画像、１３２…仕上がり状態情報、１３３…カラーモード情報。

Claims (6)

1. 表示部と、該表示部の表示に応じた操作入力を行うための操作入力部と、画像データを画像形成する画像形成手段と、前記画像形成を行う前に前記画像データのプレビュー画像を前記表示部に表示する表示制御部とを備えた画像形成装置において、
   前記画像データのプレビュー画像が表示されている状態で、前記操作入力部により画像形成の仕上がり状態を表示させる操作入力を可能とし、
   前記表示制御部は、前記操作入力部に対して前記仕上がり状態を表示させる操作入力が行われたときに、前記画像形成装置に設定されている仕上がり条件に従って、前記画像データのプレビュー画像とは別に、仕上がり状態を示す情報を前記表示部に表示させ、
   前記仕上がり状態を示す情報は、文字情報により前記仕上がり状態を示す情報と、前記仕上がり条件に応じて予め用意された前記仕上がり状態を示すアイコンであって、
   該仕上がり状態を示すアイコンは、画像形成後の頁の重なり状態を示すアイコンと、前記プレビュー画像として表示されている頁を示すアイコンと、前記頁の重なり状態を示すアイコンに対して現在プレビュー画像として表示されている頁を指示する矢印とからなることを特徴とする画像形成装置。
2. 請求項１に記載の画像形成装置において、前記表示制御部は、前記仕上がり状態を示す情報を前記表示部に表示しているときに、再度、前記操作入力部より仕上がり状態を表示させる操作入力が行われた場合、前記表示部に表示している前記仕上がり状態を示す表示を消去することを特徴とする画像形成装置。
3. 請求項１または２に記載の画像形成装置において、前記表示制御部は、前記仕上がり状態を示す情報を前記表示部に表示しているときに、再度、前記操作入力部より仕上がり状態を表示させる操作入力が行われた場合、前記画像データのプレビュー画像が表示され、かつ前記仕上がり状態を示す情報が表示されていない状態の表示に戻すことを特徴とする画像形成装置。
4. 請求項１〜３のいずれか１に記載の画像形成装置において、前記表示制御部は、前記仕上がり状態を示す情報を前記表示部に表示させる際に、前記プレビュー画像として画像形成を行う画像データの１頁の頁全体を示す縮小画像を表示し、
   前記仕上がり状態を示す情報として、前記縮小画像に対応する頁の頁情報を前記縮小画像と同時に表示することを特徴とする画像形成装置。
5. 請求項４に記載の画像形成装置において、前記頁情報は、画像形成する用紙に対して、用紙を合い紙として所定の位置に挿入する合い紙処理に関する情報を含むことを特徴とする画像形成装置。
6. 請求項１〜５のいずれか１に記載の画像形成装置において、
   画像データを外部機器に送信する送信手段を有し、
   前記表示制御部は、前記送信手段により画像データを送信する前に、前記画像形成装置に設定されている仕上がり条件に従って、前記画像データのプレビュー画像と、該プレビュー画像とは別に仕上がり状態を示す情報とを前記表示部に表示させることを特徴とする画像形成装置。

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