JP4786821B2 - 洗車剤及びそれを用いた洗車方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗車剤、中でも門型洗車機やスプレー型洗車機等の洗車機用に好適な洗車剤及び該洗車剤を用いた洗車方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで門型洗車機によるワックスがけ方法としては、門型走行フレームの往行又は復行時にクリーナー処理、フォーム剤処理、ワックス掛け、乾燥処理を行うなどの2往復ワックス洗車方式が一般的であり、この洗車方式には水に可溶性であるか或いは乳化分散しうるワックスや界面活性剤が使用されている。
【0003】
しかしながら、この洗車方式ではワックスや界面活性剤が洗車後排水中に流入するため、水質汚濁防止法の水質基準、特に懸濁物質(サスペンデッド ソリッド)、n‐ヘキサン抽出物質(鉱物油、動植物油等)、化学的酸素要求量(COD)、生物化学的酸素要求量(BOD)についての基準を満たさず、該基準を上回る汚染排水が排出されることになり、そのため前記基準をクリアするには凝集沈殿法、凝集浮上法、活性炭吸着法等による排水処理を施す必要があるが、このような排水処理は手間とコストがかかり、実際には利用されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、このような事情の下、洗車排水について、排水処理を施さなくても排水ピット内でワックスや界面活性剤を含むフロックを水相から分離させ、水質を改善しうる洗車剤及びそれを用いた洗車方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記した良好な特性を示す洗車剤やそれを用いた洗車方法を開発するために鋭意研究を重ねた結果、特定脂肪酸塩と特定アニオン界面活性剤とを洗浄剤に併用した特定配合組成のフォーム剤と、特定配合組成のワックス剤とをセットに組み合わせた洗車剤及び該洗車剤の各剤をそれぞれ所定洗車行程に用いた洗車方法が、課題解決に資することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、
(1)(A)脂肪酸カリウム5〜30質量%、(B)アルカンスルホン酸塩、アルキルサルフェート塩及びアルキルエーテルサルフェート塩の中から選ばれた少なくとも1種のアニオン界面活性剤3〜35質量%、(C)キレート剤0.2〜5質量%、(D)飽和脂肪族ジカルボン酸塩0.2〜5質量%を含有してなるフォーム剤と、(E)パラフィンワックス0.5〜5質量%、(F)植物性ワックス0.1〜5質量%、(G)カチオン界面活性剤2〜10質量%、(H)石油系溶剤0.5〜8質量%及び(J)エチレングリコール、グリセリン及びプロピレングリコールの中から選ばれた少なくとも1種の水溶性溶剤3〜15質量%を含有してなるワックス剤とのセットからなる洗車剤、
及び
(2)車両の車体面に各種洗車剤塗布装置により該洗車剤を希釈、塗布する行程を含む洗車方法において、前記(1)記載のフォーム剤を用いた行程後、前記(1)記載のワックス剤を用いた行程を施行することを特徴とする洗車方法、
を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい態様としては、
(3)洗車機用である前記(1)記載の洗車剤、
(4)洗車機が門型洗車機又はスプレー型洗車機である前記(1)又は(3)記載の洗車剤、
(5)洗車剤を希釈、塗布する行程を、停車又は移動している車両を跨いでその前後方向に往復走行する門型走行フレームの往行又は復行時に該走行フレームに設けた各種洗車剤塗布装置により行う請求項4記載の洗車方法、
(6)第一往行時にフォーム剤を用い、第一復行時にワックス剤を用いる前記(5)記載の洗車方法、
(7)第一往行時及び第一復行時にフォーム剤を用い、第二往行時にワックス剤を用いる前記(5)記載の洗車方法、
が挙げられる。
【0008】
本発明の洗車剤は、前記フォーム剤と前記ワックス剤とのセットからなる。
前記フォーム剤において(A)成分として用いられる脂肪酸カリウムの例としては、炭素数8〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸例えばオクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和酸や、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和酸のカリウム塩が挙げられる。
【0009】
また、(B)成分については、アルキル基が直鎖状でも分岐鎖状でもよく、また第1級のものでも第2級のものでもよい炭素数8〜22、好ましくは10〜18のものであって、塩を形成する塩基又は塩基残基がナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、モルホリンなどのアミンであるものなどが挙げられ、中でも前記塩基又は塩基残基がカリウム又はアミン、特にカリウムであるものが好ましい。
(B)成分のうち、アルキルサルフェート塩は硫酸のモノアルキルエステルの塩であり、また、アルキルエーテルサルフェート塩はアルカノールのアルキレンオキシド付加物と硫酸とのモノエステルの塩であって、アルキレンオキシドとしては例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが挙げられる。
【0010】
(B)成分のアニオン界面活性剤としては、例えばドデシルサルフェートナトリウム塩、ドデシルサルフェートカリウム塩、テトラデシルサルフェートナトリウム塩、テトラデシルサルフェートカリウム塩、ヘキサデシルサルフェートナトリウム塩、ヘキサデシルサルフェートカリウム塩、オクタデシルサルフェートナトリウム塩、オクタデシルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸カリウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、テトラデシルスルホン酸カリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルスルホン酸カリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸カリウム等が挙げられる。これらは1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】
(C)成分として用いられるキレート剤の例としては、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩、ニトリロトリ酢酸ナトリウム塩、L−グルタミン酸二酢酸ナトリウム塩、ヘプトン酸ナトリウム塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸ナトリウム塩、ジヒドロキシエチルグリシンナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム塩、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム塩、トリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウム塩、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩、ニトリロトリ酢酸アンモニウム塩、L−グルタミン酸二酢酸アンモニウム塩、ヘプトン酸アンモニウム塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸アンモニウム塩、ジヒドロキシエチルグリシンアンモニウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸アンモニウム塩、ジエチレントリアミン五酢酸アンモニウム塩、トリエチレンテトラミン六酢酸アンモニウム塩などが挙げられる。
【0012】
(D)成分として用いられる飽和脂肪族ジカルボン酸塩の例としては、炭素数が6〜30、好ましくは8〜25のもの、例えばアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1‐,9‐ノナメチレンジカルボン酸、1‐,10‐デカメチレンジカルボン酸、1‐,11‐ウンデカメチレンジカルボン酸、1‐,12‐ドデカメチレンジカルボン酸、中でも特にアゼライン酸、セバシン酸、1‐,9‐ノナメチレンジカルボン酸、1‐,10‐デカメチレンジカルボン酸であって、塩を形成する塩基又は塩基残基がナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、モルホリンなどのアミンであるものなどが挙げられ、中でも前記塩基又は塩基残基がカリウム又はアミン、特にカリウムであるものが好ましい。
【0013】
前記フォーム剤においては、塩を形成する塩基又は塩基残基全量当り化学当量基準でカリウム量が50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上であるようにするのが好ましい。
【0014】
また、前記フォーム剤には、前記組成成分の他、水を含有させるのが好ましく、エタノールやイソプロパノール等の低級アルコールなどの水性溶媒も用いうるが、その場合には少量を水とともに用いた水系溶媒とするのがよい。
【0015】
次に、本発明の洗車剤において前記フォーム剤とセットで用いられる、前記ワックス剤について説明する。
このワックス剤において(E)成分として用いられるパラフィンワックスは、炭素数20〜30のものが好ましい。
【0016】
また、(F)成分として用いられる植物性ワックスの例としては、カルナウバろう、綿ろう、木ろう、さとうきびろう、ライスワックスなどが挙げられる。
【0017】
また、(G)成分として用いられるカチオン界面活性剤については特に制限されず、例えば四級化アンモニウム塩、アルキレンオキシド付加型の四級化アンモニウム塩、アルキルアミン塩などが挙げられ、中でも一般式
【化1】
Figure 0004786821
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、R′は炭素数8〜30の脂肪族基、R″は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数8〜30の脂肪族基、X-は適当なアニオンを示す)
で表わされるアルキルアンモニウム塩、又は一般式
R′−NH3 +- (II)
(式中、R′及びX-は前記したと同じ意味を有する。)
で表わされるアルキルアミン塩が好ましく挙げられる。
これら一般式中のX-としては、例えばハロゲンイオン、酢酸イオン、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン、アルキルスルホネートイオンなど、中でもハロゲンイオン特に塩素イオン、酢酸イオンが挙げられる。
【0018】
上記一般式(I)で表わされるアルキルアンモニウム塩としては、例えばジドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド、ジエイコシルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラコシルジメチルアンモニウムクロライドなどのジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライドなどのジアルケニルジメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライドなどのモノアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウムクロライドなどのモノアルケニルトリメチルアンモニウムクロライド、N‐(3‐ドデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、N‐(3‐トリデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)モノメチルモノエチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、N,N‐ジドデシルアミドエチルモノメチルエタノールアンモニウムクロライド、N,N‐ジオクタデシルアミドエチルモノメチルエタノールアンモニウムクロライド等が挙げられ、中でもジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、モノアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、特に、ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロライドが好ましい。
【0019】
上記一般式(II)で表わされるアルキルアミン塩としては、例えばデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、ヘキサデシルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、エイコシルアミン酢酸塩などのアルキルアミン酢酸塩や、デシルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、テトラデシルアミン塩酸塩、ヘキサデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、エイコシルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩酸塩や、オレイルアミン酢酸塩などのアルケニルアミン酢酸塩や、オレイルアミン塩酸塩などのアルケニルアミン塩酸塩等が挙げられる。特にドデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩とへキサデシルアミン酢酸塩の混合物が好ましい。
これらの中でもジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、モノアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、N‐(3‐ドデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、N‐(3‐トリデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)モノメチルモノエチルへキサデシルアンモニウムクロライド、N,N‐ジアルキルアミドエチルモノメチルエタノールアンモニウムクロライド、アルキルアミン酢酸塩、アルキルアミン塩酸塩が好ましい。
これらのカチオン界面活性剤は1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
また、(H)成分として用いられる石油系溶剤の例としては、ケロシン、α‐オレフィン、ミネラルスピリット等が挙げられる。
【0021】
また、前記ワックス剤には、前記組成成分の他、水を含有させるのが好ましく、エタノールやイソプロパノール等の低級アルコールなどの水性溶媒も用いうるが、その場合には少量を水とともに用いた水系溶媒とするのがよい。
【0022】
本発明の洗車剤において、フォーム剤の組成成分の含有割合は、(A)成分の脂肪酸カリウムについては5〜30質量%、好ましくは8〜25質量%の範囲で選ばれる。この割合が5質量%未満では発泡効果が十分でなくなるし、また30質量%を超えると排水時水で希釈されても脂肪酸塩が溶存しやすく、そのまま排水しにくくなる。
また、(B)成分については、3〜35質量%、好ましくは5〜30質量%の範囲で選ばれる。この割合が3質量%未満では起泡効果が十分ではなくなるし、また35質量%を超えると起泡力が強すぎ、洗浄後の泡、特に洗車機を用いた場合の洗車後の泡を取り除くことが困難になり、しかも排水時水で希釈されても脂肪酸塩を水に溶解させやすく、そのまま排水しにくくなる。
(C)成分のキレート剤については、0.2〜5質量%、好ましくは0.3〜4質量%の範囲で選ばれる。この割合が0.2質量%未満では脂肪酸カリウムの安定性が悪くなるし、また5質量%を超えると、脂肪酸カリウムの安定性が良すぎて洗浄後の泡、特に洗車機を用いた場合の洗車後の泡をすみやかに取り除くことが困難になり、しかも脂肪酸塩を析出させにくく、そのまま排水しにくくなる。
(D)成分の飽和脂肪族ジカルボン酸塩については、0.2〜5質量%、好ましくは0.3〜4質量%の範囲で選ばれる。この割合が0.2質量%未満では脂肪酸カリウムの可溶化効果が十分ではなく、5質量%を超えると脂肪酸カリウムの安定性が良すぎて洗浄後の泡、特に洗車機を用いた場合の洗車後の泡をすみやかに取り除くことが困難になり、しかも脂肪酸塩を析出させにくく、そのまま排水しにくくなる。
【0023】
また、ワックス剤の組成成分の含有割合は、(E)成分のパラフィンワックスについては0.5〜5質量%、好ましくは1〜4質量%の範囲で選ばれる。この割合が0.5質量%未満ではワックス付与効果が十分でなくなるし、また5質量%を超えるとワックスの排水中の残留量が増えてそのまま排水しにくくなる。
また、(F)成分の植物性ワックスについては、0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜4質量%の範囲で選ばれる。この割合が0.1質量%未満ではワックス付与効果が十分ではなくなるし、また5質量%を超えるとワックスの排水中の残留量が増えてそのまま排水しにくくなる。
(G)成分のカチオン界面活性剤については、2〜10質量%、好ましくは3〜8質量%の範囲で選ばれる。この割合が2質量%未満では前記(A)成分や(B)成分のアニオン界面活性剤との反応性が低下するし、また10質量%を超えるとワックス剤の安定性が低下することになる。
(H)成分の石油系溶剤については、0.5〜8質量%、好ましくは1〜6質量%の範囲で選ばれる。この割合が0.5質量%未満ではワックス成分を十分には溶解しえないし、また8質量%を超えるとワックス剤の安定性が低下することになる。
(J)成分の所定溶剤については、3〜15質量%、好ましくは4〜13質量%の範囲で選ばれる。この割合が3質量%未満ではワックス成分を安定には溶解しえなくなるし、また15質量%を超えると排水時のCOD、BODが高くなってそのまま排水しにくくなる。
【0024】
前記フォーム剤とワックス剤との洗車時における使用割合については、重量基準でフォーム剤:ワックス剤が通常3:2ないし1:10、好ましくは1:1ないし1:7、より好ましくは2:3ないし1:5の範囲で選ばれる。
【0025】
本発明の洗車剤を門型洗車機にて使用して洗車する方法について以下説明する。
1例としては、停車又は移動している車両を跨いでその前後方向に往復走行する門型走行フレームの往行又は復行時に、前記車両の車体面に、該走行フレームに設けたフォーム剤塗布装置によりフォーム剤を100〜200倍に希釈して起泡状で塗布しながら該走行フレームに設けた回転ブラシによりその車体面をポリッシングし、次いで該走行フレームに設けたリンス装置により清水を車体面に噴射してリンスし、その後の別の往行又は復行時に、該走行フレームに設けたワックス剤塗布装置によりワックス剤を100〜200倍に希釈して塗布しながら該走行フレームに設けた回転ブラシによりその車体面をポリッシングし、次いで該走行フレームに設けたリンス装置により清水を車体面に噴射してリンスしたのち、該走行フレームに設けた空気噴射装置により空気を車体面に噴射させて乾燥する方法が挙げられる。
また、別の例としては、門型洗車機を用いた2往復洗車において、第一往行時にフォーム剤を用い、第一復行時にワックス剤を用いる洗車方法、第一往行時及び第一復行時にフォーム剤を用い、第二往行時にワックス剤を用いる洗車方法が挙げられる。
さらに、第一復行時にフォーム剤を用い、第二往行時にワックス剤を用いる洗車方法も挙げられる。この場合、第一往行時に、門型走行フレームに設けたリンス装置から清水を車体面に散布して車体面を洗浄したり、それに先立ってクリーナーをその塗布装置により100〜200倍に希釈して塗布するのが好ましい。
例えば、第一往行時に、門型走行フレームに設けたリンス装置から清水を車体面に散布して車体面を洗浄し、第一復行時にフォーム剤塗布装置により該洗車剤を100〜200倍に希釈して起泡状で車体面に塗布しながら、該フレームに設けた回転ブラシによりその車体面をポリッシングし、第二往行時に、該フレームに設けたワックス塗布装置から水性ワックスを車体面に掛け、それに続いてリンス装置から清水をそれぞれ車体面に散布してその車体面の余剰ワックスを流し落としてリンスし、2復行時に、送風機により乾燥する方法が挙げられる。
【0026】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、各例中の処方における組成成分の割合は質量%基準である。また、洗車される自動車には同程度に汚れた、走行距離1万km〜2万kmの同車種(カローラ)の中古車をそれぞれ用いた。
【0027】
実施例1〜3
下記処方のクリーナー9ml、表1に示す各組成成分及び配合割合の処方のフォーム剤10ml及び下記処方のワックス剤30mlを各洗車剤試料として調製した。これら各試料の各剤すなわちクリーナー、フォーム剤、ワックス剤を水で10倍に希釈して門型洗車機の洗車機タンクに各塗布液として貯留し、上記各剤順の各塗布液を門型洗車機の2往復行中の第二復行時の乾燥行程を除く往復行の3行程で順に洗車機タンクから供し、エゼクターを用いてさらに20倍に希釈された濃度の噴射液として車体面に噴射し、各噴射処理に続いて該処理と同じ行程中でリンス装置から清水を散布して洗浄した。このようにして車体を洗浄したのち、車体を乾燥して、洗車処理を行った。この洗車処理に用いた水量はトータルで140リットルであった。
【0028】
[クリーナー]
ポリオキシエチレン(p=7)ドデシルエーテル 15.0%
エチレングリコール 3.0%
イソチアゾリン系防腐剤 0.05%
水 残量
【0029】
[フォーム剤]
【表1】
Figure 0004786821
【0030】
表中の略称した組成成分は次のとおりである。
・アルキルエーテルサルフェート塩:ポリオキシエチレン(p=3)C18アルキルエーテルサルフェートのトリエタノールアミン塩。
・DI−1550塩:ハリマ化成社製のダイアシッド1550のジエタノールアミン塩。
・IPU−22塩:岡村製油社製の炭素数22のジカルボン酸のジエタノールアミン塩。
【0031】
[ワックス剤]
パラフィンワックス(m.p.=115°F) 5.0%
カルナバワックス 1.0%
ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド 7.5%
オレイルアミン酢酸塩 1.0%
α‐オレフィン(炭素数16〜18) 3.0%
プロピレングリコール 10.0%
水 残量
【0032】
洗車処理後の排水を撹拌したところ、フロックが生成した。フロックをろ過分離した後の排水の水質を調べた結果を表2に示す。
【0033】
比較例1
実施例1のフォーム剤を下記処方のものとした以外は実施例1と同様にして洗車処理を行った。
【0034】
[フォーム剤]
18アルキルエーテルサルフェートNa塩 20.0%
エチレングリコール 3.0%
IPU−22塩 2.0%
EDTA−4Na 1.0%
イソチアゾリン系防腐剤 0.05%
水 残量
【0035】
比較例2
比較例1のワックス剤を下記処方のものとした以外は比較例1と同様にして洗車処理を行った。
【0036】
[ワックス剤]
パラフィンワックス(m.p.=115°F) 6.0%
モンタンワックス 1.5%
ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド 8.3%
ラウリルアミン酢酸塩 2.0%
α‐オレフィン(炭素数16〜18) 5.0%
エチレングリコール 10.0%
水 残量
【0037】
比較例1及び比較例2の洗車処理後の各排水について、それぞれ撹拌してもフロックは生成しなかった。各排水をろ過処理に付した後の各処理水の水質を調べた結果を表2に示す。
【0038】
[水質結果]
【表2】
Figure 0004786821
【0039】
これより、比較例の洗車処理による排水は水質基準より大きく悪化し、別途その排水処理の必要を免れないのに対し、実施例の洗車処理による排水は水質基準を満たし、そのまま排水することができることが分かる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の洗車剤によれば、それを使用して洗車した排水について、格別排水処理を施さなくても排水ピット内で適度に撹拌するだけでワックスや界面活性剤を含むフロックを形成させ、これを水相から分離させて水質を改善しうるという顕著な効果を奏し、従って本発明の洗車剤は洗車機用、中でも門型洗車機用として好適である。

Claims (7)

  1. (A)脂肪酸カリウム5〜30質量%、(B)アルカンスルホン酸塩、アルキルサルフェート塩及びアルキルエーテルサルフェート塩の中から選ばれた少なくとも1種のアニオン界面活性剤3〜35質量%、(C)キレート剤0.2〜5質量%、(D)飽和脂肪族ジカルボン酸塩0.2〜5質量%を含有してなるフォーム剤と、(E)パラフィンワックス0.5〜5質量%、(F)植物性ワックス0.1〜5質量%、(G)カチオン界面活性剤2〜10質量%、(H)石油系溶剤0.5〜8質量%及び(J)エチレングリコール、グリセリン及びプロピレングリコールの中から選ばれた少なくとも1種の水溶性溶剤3〜15質量%を含有してなるワックス剤とのセットからなる洗車剤。
  2. 洗車機用である請求項1記載の洗車剤。
  3. 洗車機が門型洗車機又はスプレー型洗車機である請求項2記載の洗車剤。
  4. 車両の車体面に各種洗車剤塗布装置により該洗車剤を希釈、塗布する行程を含む洗車方法において、請求項1記載のフォーム剤を用いた行程後、請求項1記載のワックス剤を用いた行程を施行することを特徴とする洗車方法。
  5. 洗車剤を希釈、塗布する行程を、停車又は移動している車両を跨いでその前後方向に往復走行する門型走行フレームの往行又は復行時に該走行フレームに設けた各種洗車剤塗布装置により行う請求項4記載の洗車方法。
  6. 第一往行時にフォーム剤を用い、第一復行時にワックス剤を用いる請求項5記載の洗車方法。
  7. 第一往行時及び第一復行時にフォーム剤を用い、第二往行時にワックス剤を用いる請求項5記載の洗車方法。
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