JP3035691B2 - 水性濃縮ワックス組成物 - Google Patents

水性濃縮ワックス組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性濃縮ワックス組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動洗車装置、例えば門型洗車機を用い
て自動車の塗装面にワックス掛けを行なう場合には、通
常、水性のワックス組成物を水で希釈し、この希釈した
ワックスを自動的に所定量吸い上げて自動車の塗装面に
吹き付けることによって、ワックス被膜を形成してい
る。この様な方法において用いられるワックス組成物と
しては、降雨時の撥水性能、洗車後のふきあげ性等を考
慮して種々の組成のものが市販されているが、使用時に
水で希釈して用いるために希釈性をよくする必要があ
り、水に安定に溶解、分散又は可溶化した状態であっ
て、しかも低粘度でなければならない。
【0003】この様な用途に用いられるワックス組成物
は、保管場所や運搬時のコストを考えると、できるだけ
ワックス成分の濃度が高いものが好ましいが、従来のワ
ックス組成物では、ワックス成分の濃度は最高でも5重
量%程度が限度であり、ワックス成分濃度がこれを上回
ると、増粘、ゲル化、固形化等を生じやすく、使用時に
水で希釈した場合にも、ワックス分が均一に分散せず、
自動洗車装置を用いたワックス掛けそのものが困難とな
り、これを用いてワックス掛けを行なったとしても十分
な撥水性能を得ることができないという問題点がある。
更に、この様なワックス分の多い濃縮ワックスを得よう
としても、製造時に、増粘、ゲル化やワックス分の固化
等が生じて、均一な濃縮ワックスの製造は困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
ワックス成分の配合量が多い場合にも均一で安定な低粘
度の水性組成物とすることができ、保管時の安定性が良
好で、水による希釈が容易であり、自動洗車装置による
ワックス掛けを行なった場合に良好なワックス性能を発
揮できる水性の濃縮ワックス組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如
き目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、溶剤とし
て、一定量のエステル系溶剤とアルコール系溶剤を併用
し、更に、これにカチオン系界面活性剤を組み合わせて
用いという従来にはない特有の組成とする場合に、ワッ
クス成分の濃度が6重量%程度以上という高濃度であっ
ても、低粘度で安定な水性の濃縮ワックス組成物とする
ことができ、これを水で希釈することにより、自動洗車
装置、特に門型洗車機におけるワックス掛けに適したも
のとなることを見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0006】 即ち、本発明は、ワックス成分4〜20
重量%、カチオン系界面活性剤5〜15重量%、エステ
ル系溶剤0・5〜重量%、アルコール系溶剤0.1〜
5重量%及びエチレングリコール5〜20重量%を含有
することを特徴とする水性濃縮ワックス組成物に係る。
【0007】本発明の水性濃縮ワックス組成物におい
て、ワックス成分は、自動車の塗装面に形成される保護
膜の中心となる成分であり、撥水性を向上させて降雨時
の水はじきを良好にすると共に、洗車後のふきあげ性を
よくする働きをするものである。ワックス成分は、従来
の同種のワックス組成物に用いられているものと同様の
ものから、使用目的に応じて適宜選択して用いればよ
く、例えば、カルナバワックス、パラフィンワックス、
ポリエチレンワックス、モンタンワックス、セレシン、
ミツロウ、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリ
ンワックス等を用いることができ、これらを単独又は適
宜混合して配合すればよい。
【0008】ワックス成分の配合量は、水性濃縮ワック
ス組成物中に4〜20重量%程度とすることができ、こ
れを上回るとワックス成分を可溶化するためにその他の
添加物を多量に配合することが必要となり、相対的に水
の含有量が少なくなるために使用時に水で希釈すること
が困難になる。本発明では、ワックス成分の濃度は、従
来と同様の5重量%程度やそれ以下とすることも勿論可
能であるが、高濃度のワックス組成物を得るという本発
明の目的からして、ワックス成分の濃度は、6〜20重
量%程度とすることが好ましく、8〜16重量%程度と
することがより好ましい。
【0009】本発明では、ワックス成分を水に均一に溶
解乃至分散させるために、カチオン系界面活性剤を用い
る。カチオン系界面活性剤としては、例えば、炭素数1
2〜18程度のアルキル基を有するジアルキルジメチル
アンモニウム塩、炭素数12〜18程度のアルキル基を
有するモノアルキルトリメチルアンモニウム塩、炭素数
12〜18程度のアルキル基を有するアルキルアミン塩
等を用いることができ、これらの界面活性剤において、
塩の種類としては、クロライド、ブロマイド、ヨーダイ
ド、アセテート等を挙げることができる。この様なカチ
オン系界面活性剤の具体例としては、ジラウリルジメチ
ルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアン
モニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウム
クロライド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロ
ライド等のジアルキルジメチルアンモニウム塩;モノラ
ウリルトリメチルアンモニウムクロライド、モノステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド、モノヘキサデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド等のモノアルキ
ルトリメチルアンモニウム塩;ステアリルアミンアセテ
ート、ラウリルアミンアセテート、オレイルアミンアセ
テート、ステアリルアミンクロライド、ラウリルアミン
クロライド等のアルキルアミン塩等を挙げることができ
る。
【0010】カチオン系界面活性剤の使用量は、水性濃
縮ワックス組成物中に5〜15重量%程度とすればよ
い。カチオン系界面活性剤量が5重量%未満ではワック
ス成分の濃度が高い場合に安定に溶解乃至分散させるこ
とができず、一方、15重量%を上回るとワックス組成
物の粘度が高くなり過ぎるので好ましくない。
【0011】本発明では、カチオン系界面活性剤として
は、上記した各種のものを単独又は適宜混合して用いる
ことが可能であるが、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩を単独又は他のカチオン系界面活性剤と組み合わせて
用いることが好ましく、ジアルキルジメチルアンモニウ
ム塩とアルキルアミン塩を組み合わせて用いることが特
に好ましい。ジアルキルジメチルアンモニウム塩を他の
カチオン系界面活性剤と組み合わせて用いる場合には、
ジアルキルジメチルアンモニウム塩の配合量は、水性濃
縮ワックス組成物中に4〜9重量%程度とすることが好
ましく、ジアルキルジメチルアンモニウム塩とアルキル
アミン塩を組み合わせて用いる場合には、前者を4〜9
重量%程度と後者を1〜3重量%程度含有することが好
ましい。本発明では、この様な組み合わせにおいて、特
に、ジアルキルジメチルアンモニウム塩としてジステア
リルジメチルアンモニウムクロライドを用い、アルキル
アミン塩としてステアリルアミンアセテートを用いるこ
とが好ましい。
【0012】本発明の水性濃縮ワックス組成物では、溶
剤成分として、エステル系溶剤とアルコール系溶剤を組
み合わて用いることが必要である。この様な特定の二種
類の溶剤を組み合わせて用いることによって、ワックス
成分の凝集が防止され、ワックス成分が水に均一に溶解
乃至分散し易くなって、ワックス成分の濃度が高い場合
にも、安定な水性の濃縮ワックス組成物とすることがで
きる。
【0013】エステル系溶剤としては、脂肪族又は芳香
族系モノカルボン酸エステル、脂肪族又は芳香族系ジカ
ルボン酸のモノ又はジエステル、芳香族系トリカルボン
酸のモノ、ジ又はトリエステル、芳香族系テトラカルボ
ン酸のモノ、ジ、トリ又はテトラエステル等を用いるこ
とができる。上記したエステル系溶剤において、エステ
ルを形成するカルボン酸成分については、脂肪族モノカ
ルボン酸としては、炭素数8〜22程度の飽和又は不飽
和の炭化水素基を有するカルボン酸、脂肪族ジカルボン
酸としては、炭素数6〜22程度の二価の飽和又は不飽
和の炭化水素基を有するジカルボン酸を例示できる。ま
た、芳香族系モノカルボン酸としては、安息香酸、p−
t−ブチル安息香酸、クミン酸、トルイル酸等を例示で
き、芳香族系ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフ
タル酸等を例示でき、芳香族系トリカルボン酸として
は、トリメリット酸等を例示でき、芳香族系テトラカル
ボン酸としては、ピロメリット酸等を例示できる。
【0014】また、上記エステル系溶剤において、エス
テルを形成するアルコール成分としては、炭素数1〜2
2程度の飽和又は不飽和の炭化水素基を有する一価アル
コールが適当である。
【0015】本発明において使用し得るエステル系溶剤
の具体例としては、カプリン酸メチル、ラウリン酸メチ
ル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、
ミリスチン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸オクチルド
デシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプ
ロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン
酸メチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチ
ルヘキシル、ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン
酸ステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸イソブチ
ル、オレイン酸オクチル、オレイン酸ラウリル、オレイ
ン酸オレイル、オレイン酸2−エチルヘキシル、オレイ
ン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、エルカ酸オ
クチルドデシル、ベヘニン酸オクチルドデシル、ベヘニ
ン酸ベヘニン、2−エチルヘキセン酸セチル、ヤシ脂肪
酸メチル、パーム脂肪酸メチル、牛脂脂肪酸メチル等の
脂肪族モノカルボン酸エステル;アジピン酸モノメチ
ル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソデシ
ル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジオレイル、セ
バシン酸モノエチル、セバシン酸ジエチル、ドデカン二
酸ジブチル等の脂肪族ジカルボン酸エステル;安息香酸
ブチル、p−t−ブチル安息香酸エチル等の芳香族系モ
ノカルボン酸エステル;フタル酸ジ2−エチルヘキシ
ル、フタル酸ジノルマルアルキル(炭素数8のアルキル
基、炭素数10のアルキル基)、フタル酸ジアルキル
(炭素数10〜12程度のアルキル基)、フタル酸ジデ
シル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジステアリル、
テレフタル酸モノメチル等の芳香族系ジカルボン酸エス
テル;トリメリット酸ジブチル、トリメリット酸トリ2
−エチルヘキシル、トリメリット酸トリノルマルアルキ
ル(炭素数8のアルキル基、炭素数10のアルキル
基)、トリメリット酸トリアルキル(炭素数9のアルキ
ル基)、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット
酸モノエチル等の芳香族系トリカルボン酸エステル;ピ
ロメリット酸テトラエチル、ピロメリット酸テトラメチ
ル、ピロメリット酸1,4−ジメチルエステル等の芳香
族系テトラカルボン酸エステル等を例示できる。
【0016】上記したエステル系溶剤のうちで、脂肪族
ジカルボン酸ジエステル、芳香族ジカルボン酸ジエステ
ル、及び芳香族系トリカルボン酸トリエステルから選ば
れた溶剤を用いることが好ましく、特に、アジピン酸ジ
イソデシル等のアジピン酸ジエステル、トリメリット酸
トリ2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリアルキル
(炭素数8〜10程度のアルキル基)等のトリメリット
酸トリエステルが好ましい。
【0017】エステル系溶剤の配合量は、水性濃縮ワッ
クス組成物中に0.5〜5重量%程度とし、好ましくは
1〜3重量%程度とする。この様な配合量の範囲におい
てワックス成分の凝集を有効に防止することができる
が、この配合量を上回るとエステル系溶剤が水に溶解し
難くなるので好ましくない。
【0018】アルコール系溶剤としては、平均炭素数が
3〜50程度の飽和炭化水素を主鎖とした1価アルコー
ルを用いることができる。この様なアルコール系溶剤の
具体例としては、n−プロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、n−オクタノール、n−デシルアルコ
ール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セ
チルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアル
コール、ベヘニルアルコール、カルナービルアルコー
ル、セリルアルコール、コリヤニルアルコール、ミリシ
ルアルコール、メリシルアルコール、ラクセリルアルコ
ール、セロメリシルアルコール、テトラトリアコンタノ
ール、ヘプタトリアコンタノール、テトラテトラコンタ
ノール、ユニリンアルコール(平均炭素数28〜48の
直鎖飽和炭化水素を主鎖とした第1級アルコール、平均
分子量425〜700、東洋インキ製造(株)製)等を
例示でき、これらを単独又は適宜組み合わせて用いるこ
とができる。本発明では、これらの内で、C3 〜C50
度の飽和炭化水素を主鎖とした第1級アルコールが好ま
しい。特に、好ましいアルコール系溶剤は、n−ブタノ
ール、n−オクタノール、ミリスチルアルコール、セタ
ノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、
ユニリンアルコール(平均分子量375,425、55
0、700等)等である。
【0019】アルコール系溶剤の配合量は、水性濃縮ワ
ックス組成物中に0.1〜5重量%程度とし、好ましく
は0.1〜1重量%程度とする。アルコールの配合量が
0.1重量%未満では、ワックス成分の水に対する溶解
性が劣るものとなり、一方、5重量%を上回ると、アル
コール系溶剤が水に溶解し難くなるので好ましくない。
【0020】本発明の水性濃縮ワックス組成物に配合す
るエチレングリコールは、ワックス成分やカチオン系界
面活性剤を水に溶解するための助剤としての働きと、水
性濃縮ワックス組成物の凍結防止剤としての働きをする
ものである。エチレングリコールは、水性濃縮ワックス
組成物中に5〜20重量%程度配合すればよく、配合量
がこの範囲を下回ると溶解助剤、不凍液等としての効果
が不足し、この範囲を上回ると全体のバランスが崩れて
ワックス成分の分散乃至可溶化が不十分となるので好ま
しくない。
【0021】本発明の水性濃縮ワックス組成物では、上
記した成分に加えて、必要に応じて、非イオン性界面活
性剤を添加することができ、これによって、ワックス成
分の凝集などが生じにくくなり、安定性がより向上す
る。非イオン性界面活性剤としては、アルキルアミンエ
チレンオキサイド付加物、アルキルジエタノールアミ
ド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル等を用いることがで
きる。アルキルアミンエチレンオキサイド付加物として
は、炭素数10〜20程度のアルキル基を有し、エチレ
ンオキサイド付加モル数1〜15程度のものが好まし
く、具体例としては、ステアリルアミンエチレンオキサ
イド付加物(EO付加モル数4)、オレイルアミンエチ
レンオキサイド付加物(EO付加モル数2)等を例示で
きる。アルキルジエタノールアミドとしては、炭素数1
2〜18程度のアルキル基を有するものが好ましく、具
体例としては、ラウリルジエタノールアミド、オレイル
ジエタノールアミド等を例示できる。ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルとしては、炭素数12〜18程度の
アルキル基を有し、エチレンオキサイド付加モル数1〜
5程度のものが好ましく、具体例としては、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル(EO付加モル数4)、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル(EO付加モル数2)
等を例示できる。ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルとしては、炭素数8〜12程度のアルキル基を
有し、エチレンオキサイド付加モル数1〜5程度のもの
が好ましく、具体例としては、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル(EO付加モル数3)、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル(EO付加モル数
2)等を例示できる。非イオン性界面活性剤の配合量
は、水性濃縮ワックス組成物中に2重量%程度以下とす
ることができ、安定性向上の効果を十分発揮するために
は、0.1〜2重量%程度とすることが好ましい。配合
量が2重量%を上回ると、水性濃縮ワックス組成物にお
いて、白濁、固形化等が生じやすく、しかもしかもワッ
クス掛けをした後の撥水性が低下するので好ましくな
い。
【0022】本発明の水性濃縮ワックス組成物では、更
に、必要に応じて、石油系溶剤、芳香族系溶剤、オレフ
イン系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロ
ラクタム、2−ピリジノン、γ−ブチロラクトン等から
選ばれた溶剤成分を単独又は適宜組み合わせて配合する
ことによって、濃縮ワックス組成物の安定性、撥水性等
を向上させることができる。石油系溶剤としては、ケロ
シン、フォグソルベント(日本石油(株)製)等を例示
でき、芳香族系溶剤としては、メチルナフタリン、ドデ
シルベンゼン、ソルベッソ150(出光興産(株)製)
等を例示でき、オレフイン系溶剤としては、ダイアレン
124、ダイアレン168、ダイアレン208(三菱化
成(株)製)、リニアレン168(出光石油化学(株)
製)等を例示できる。
【0023】これらの溶剤の配合量は、5重量%程度以
下とすることができ、これを上回るとワックス組成物に
おいて、粘度上昇、ゲル化、白濁、固形化等の弊害が生
じやすくなるので好ましくない。溶剤成分の添加による
効果を充分生じさせるためには、配合量は、0.1〜5
重量%程度とすることが好ましい。
【0024】本発明の水性濃縮ワックス組成物は、上記
した各成分を加熱して均一にした後、水と混合し、撹拌
することによって得ることができ、得られた濃縮ワック
ス組成物は、各成分が水中に溶解、分散、又はマイクロ
エマルジョン等の状態で可溶化したものとなる。
【0025】本発明の水性濃縮ワックス組成物では、ワ
ックス成分の濃度が6重量%程度以上という従来に比べ
て高濃度のものであっても、各成分が水に均一に溶解乃
至分散した状態となっており、使用時に水を加えて希釈
することによって、容易に使用に適したワックス濃度と
することができる。本発明の水性濃縮ワックス組成物
を、例えば門型洗車機用のワックスとして用いる場合に
は、通常、該水性濃縮ワックス組成物を5〜30容量倍
程度、好ましくは18〜22容量倍程度の水で希釈し、
常法に従って、この希釈したワックス組成物の所定量を
門型洗車機で吸い上げて使用すればよい。
【0026】
【発明の効果】本発明の水性濃縮ワックス組成物は、ワ
ックス成分の濃度が6重量%を上回るような従来のもの
と比べて高濃度のワックス組成物としても、低粘度で安
定であり、保存安定性に優れ、保管時に粘度上昇、ゲル
化、白濁、固形化等の弊害が生じることがない。また、
簡単に水で希釈することができ、自動洗車装置、特に門
型洗車機によるワックス掛けに適したものであり、形成
されるワックス膜は良好な撥水性を有する保護膜とな
る。よって、本発明の濃縮ワックス組成物によれば、高
濃度のワックス組成物として、容器を小形化して運送、
保管等を行なうことが可能となり、運送、保管等に要す
るコストを大きく軽減することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0028】実施例1〜8及び比較例1〜3 下記表1に示す配合の水性濃縮ワックス組成物を調製し
た。表1において、各成分の配合量は重量%で表し、残
部は水である。濃縮ワックス組成物の調製は、水以外の
成分を混合し、100℃に加熱したものに、90℃に加
熱した水を徐々に滴下しつつ撹拌することによって行な
った。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1において、ユニリンアルコール#55
0は東洋インキ製造(株)製の直鎖飽和炭化水素を主鎖
とした平均分子量550の第1級アルコール、ユニリン
アルコール#700は東洋インキ製造(株)製の直鎖飽
和炭化水素を主鎖とした平均分子量700の第1級アル
コール、POEステアリルアミンは、エチレンオキサイ
ド付加モル数4のステアリルアミン、オレフィン系溶剤
は、三菱化成(株)製の炭素数16〜18のα−オレフ
ィン化合物(ダイアレン168)、フォグソルベント
は、日本石油(株)の石油系溶剤である。
【0032】得られた各濃縮ワックス組成物について、
外観、透明性及び粘度の評価結果を下記表2に示す。ま
た、各濃縮ワックス組成物1リットルを水19リットル
で希釈し、この希釈ワックス350mlを用いて、門型
洗車機により自動車の塗装面のワックス掛けを行ない、
目視判定により撥水性を評価した結果も表2に併記す
る。比較例1〜3の組成物については、水による希釈が
できないために、門型洗車機によるワックス掛けには使
用できなかった。
【0033】尚、濃縮ワックス組成物の透明性は、識別
板をサンプル容器の反対側におき、その文字の見え方で
評価し、以下の5段階で表わした。
【0034】5:文字がはっきり見える 4:文字がかすんで見える 3:文字は読めないが、文字の存在はわかる 2:褐色を呈して文字が見えない 1:白濁。
【0035】
【表3】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワックス成分4〜20重量%、カチオン系
    界面活性剤5〜15重量%、アジピン酸ジエステル及び
    トリメリット酸トリエステルから選ばれた少なくとも一
    種のエステル系溶剤0.5〜5重量%、アルコール系溶
    剤0.1〜5重量%、並びにエチレングリコール5〜2
    0重量%を含有することを特徴とする水性濃縮ワックス
    組成物。
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