JP4344802B2 - 防汚性塗膜形成剤及びそれを用いた防汚性塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基材の表面、中でも車両、航空機又は船舶用、特に自動車等の車両用に好適であり、洗車、例えば門型洗車機等の洗車機による洗車に用いて好適な防汚性塗膜形成剤及びそれを用いた防汚性塗膜形成方法に関するものである。
従来、基材の表面、中でも車両の表面、特に自動車の車体の表面に撥水性を付与する撥水剤とし、フッ素化合物、ジメチルポリシロキサンのようなアルキルポリシロキサンに代表される不活性なシリコーンオイル、長鎖アルキル基を有するワックス、カルナバロウや蜜ロウ等に代表される不活性なエステル系ワックスとを組み合わせたワックス剤が知られ、例えば自動車の塗膜用保護撥水剤として種々のものが提案されている(特許文献1〜7参照)。
特開平5−112776号公報(特許請求の範囲その他) 特開平5−148454号公報(特許請求の範囲その他) 特開平5−339560号公報(特許請求の範囲その他) 特開平6−25609号公報(特許請求の範囲その他) 特開平7−216260号公報(特許請求の範囲その他) 特開2000−212547号(特許請求の範囲その他) 特開2001−207162号(特許請求の範囲その他)
一般に、汚れの付着する機構としては、(1)被洗浄面の表面分子と汚れ分子との間に働く分子間引力(ファンデルワールス力)によるもの、(2)両者の静電気的性質によるもの、(3)被洗浄面の表面分子との弱い化学結合力によるもの、(4)被洗浄物の表面組織中への汚れの浸透、拡散によるもの等がある。
しかしながら、従来の上記撥水剤の組成成分である、フッ素化合物、ジメチルポリシロキサンのようなアルキルポリシロキサンに代表される不活性なシリコーンオイルは主鎖が長鎖であるし、また、長鎖アルキル基を有するワックスはこれが複合化して汚れやすいため、長期間撥水性を維持することができて塗装面を保護しうるようになったとしても、その上に汚れが付着しやすく、清浄状態を保つことが困難であった。
本発明の課題は、このような事情の下、長期間にわたって、基材の表面に良好な撥水性を付与しうる上に、汚れが付着しにくく、清浄状態を保持させることができるため、防汚性に優れる防汚性塗膜形成剤を提供することにある。
本発明者らは防汚性塗膜形成剤を開発するために種々研究を重ねた結果、特定の変性ポリジメチルシロキサン、シリコーンオイル及び界面活性剤を含有する水性系組成物が従来の撥水剤がもつ欠点を克服し、撥水性を付与する上に、防汚性も付与し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基の中から選ばれた少なくとも1種の親水性基を有するポリジメチルシロキサン7〜8質量%、(B)アミノ変性シリコーンオイル11〜12質量%の範囲であって、(A)成分の量の1.8倍量以下の量、(C)ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤の中から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤10〜11.5質量%、(D)グリコール系溶剤及びアルコール系溶剤の中から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤15〜17質量%及び(E)残部水からなる防汚性塗膜形成剤、及びそれを洗車機により車両表面に塗被することを特徴とする防汚性塗膜形成方法を提供するものである。
本発明組成物において(A)成分として用いられる変性ポリジメチルシロキサンは、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基中から選ばれた少なくとも1種の親水性基を有する置換基でポリジメチルシロキサンが変性されたものであり、この置換基はさらにカルボン酸エステル構造を有していてもよい。
この(A)成分は、主鎖となるポリジメチルシロキサン部位では親油性で撥水性に優れる一方で、油性汚れを付着させやすいところ、所定の親水性基で変性させることで、撥水性と親水性のバランスを改善したものである。
この置換基の好ましい例としては、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基を有するアルキル基や、該アルキル基を、その末端の水酸基について脂肪酸エステル化したものが挙げられ、この脂肪酸としては炭素数10〜18のもの好ましい。
この脂肪酸1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明組成物において(B)成分として用いられるアミノ変性シリコーンオイルとしては、アミノ当量が1,000〜2,000、中でも1,200〜1,800の範囲にあるものが好ましく、またそのベースシリコーンオイルの動粘度が50〜2000cSt、中でも100〜1,500cStの範囲にあるものが好ましく、特にそのアミノ当量が1,300〜1,700の範囲にあるとともに、そのベースシリコーンオイルの動粘度が200〜1,200cStの範囲にあるものが好ましい。
上記動粘度が50cSt未満では十分な撥水性が得られにくいし、また2000cStを超えてもその粘性のため均一に塗布しにくく、塗布跡がカタとなって残りやすい。また、上記アミノ当量が1,000未満では水性系としての十分な安定性が得られにくいし、また2,000を超えると車体等の硬表面への塗布時の付着性が弱くなり、十分な撥水性が得られにくくなる。
アミノ変性シリコーンオイルのベースシリコーンオイルとしては、アルキルポリシロキサンが好ましく、アルキルポリシロキサンとしては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジプロピルポリシロキサン、ジブチルポリシロキサンなどのジ低級アルキルポリシロキサン、中でもジメチルポリシロキサンが好ましい。
本発明組成物において(C)成分として用いられる界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤又はカチオン界面活性剤であり、これらは(A)成分及び(B)成分を水性媒体中に分散あるいは可溶化させるとともに、固体表面に塗布した際に塗布液を塗面上に均一に広げるという作用を示す。
ノニオン性界面活性剤については特に制限されないが、好ましくは脂肪酸ジエタノールアミドなどのアルキロールアミド;ラウリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシドなどのアルキルアミンオキシド;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられる。
両性界面活性剤については特に制限されないが、好ましくはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタインなどのアミドアルキルベタインが挙げられる。
カチオン界面活性剤については特に制限されず、例えば四級化アンモニウム塩、アルキレンオキシド付加型の四級化アンモニウム塩、脂肪族アミン塩などが挙げられ、中でも一般式
Figure 0004344802
[式中、R1、R2は同一であるか或いは互いに異なる炭素数1〜3のアルキル基、R3は炭素数8〜30の脂肪族基又は−A3−O−R5(ここで、A3は水酸基を有していてもよい、炭素数2〜4のアルキレン基、R5は炭素数8〜30の脂肪族基を示す)で表わされる基、R4は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数8〜30の脂肪族基、X-は適当なアニオンを示す]
又は一般式
Figure 0004344802
[式中、A4は炭素数2〜4のアルキレン基、YはO又はNH、R6は炭素数1〜3のアルキル基、R7は炭素数1〜3のアルキル基又は−(A5−O)m−H(ここでA5は炭素数2〜4のアルキレン基、mは2〜20の整数を示す)、R8は炭素数8〜30の脂肪族基、R9は炭素数1〜3のアルキル基又は−A4−Y−CO−R8(ここでA4、Y及びR8は前記したと同じ意味を有する)で表わされる基、X-は適当なアニオンを示す]
で表わされる脂肪族アンモニウム塩、又は一般式
8−NH3 +- (III)
(式中、R8及びX-は前記したと同じ意味を有する)
で表わされる脂肪族アミン塩が好ましく挙げられる。これらは1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これら一般式中のX-としては、例えばハロゲンイオン、酢酸イオン、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン、アルキルスルホネートイオンなど、中でもハロゲンイオン特に塩素イオン、酢酸イオンが挙げられる。
上記一般式(I)で表わされる脂肪族アンモニウム塩としては、例えばデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(セチルトリメチルアンモニウムクロリド)、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド(ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド)、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドなどのモノ高級アルキルトリ低級アルキルアンモニウム塩や、オレイルトリメチルアンモニウムクロリドなどのモノ高級アルケニルトリメチルアンモニウム塩や、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジエイコシルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロリド、ジテトラコシルジメチルアンモニウムクロリドなどのジ高級アルキルジ低級アルキルアンモニウム塩や、ジオレイルジメチルアンモニウムクロリドなどのジ高級アルケニルジ低級アルキルアンモニウム塩や、N‐(3‐ドデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、N‐(3‐ヘキサデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)モノメチルモノエチルヘキサデシルアンモニウムクロリドのようなN‐(3‐高級アルコキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジ低級アルキルモノ高級アルキルアンモニウム塩などのN‐〔高級アルコキシ(ヒドロキシ低級アルキル)〕ジ低級アルキルモノ高級アルキルアンモニウム塩などが挙げられ、上記一般式(II)で表わされる脂肪族アンモニウム塩としては、例えばN,N‐ジ(パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート、N,N‐ジ(ステアロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート等のN,N‐ジ(高級アルカノイルオキシ低級アルキル)ジ低級アルキルアンモニウム塩や、N,N‐ジ(パルミトイルオキシエチル)‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐メチルアンモニウムメトサルフェート、N,N‐ジ(ステアロイルオキシエチル)‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐メチルアンモニウムメトサルフェート等のN,N‐ジ(高級アルカノイルオキシ低級アルキル)‐N‐ヒドロキシ低級アルキル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩や、N,N‐ジ(ドデカノイルアミノエチル)モノメチルエタノールアンモニウムクロリド、N,N‐ジ(オクタデカノイルアミノエチル)モノメチルエタノールアンモニウムクロリドなどのN,N‐ジ(高級アルカノイルアミノエチル)‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩等のN,N‐ジ(高級アルカノイルアミノアルキル)‐N‐ヒドロキシ低級アルキル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩又はそのヒドロキシ低級アルキル基を−(CH2CH2−O)m−H等の−(A5−O)m−H(ここでA5及びmは前記した意味を有する)で表わされる基で置き換えたもの、例えばエチレンオキシド付加物に代表されるアルキレンオキシド付加物などが挙げられる。
これらの中でもジ高級アルキルジ低級アルキルアンモニウム塩、モノ高級アルキルトリ低級アルキルアンモニウム塩、N‐(3‐高級アルコキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジ低級アルキルモノ高級アルキルアンモニウム塩等のN‐〔高級アルコキシ(ヒドロキシ低級アルキル)〕ジ低級アルキルモノ高級アルキルアンモニウム塩、N,N‐ジ高級アルカノイルオキシエチル‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩等のN,N‐ジ(高級アルカノイルオキシ低級アルキル)‐N‐ヒドロキシ低級アルキル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩、N,N‐ジ(高級アルカノイルアミノエチル)‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩等のN,N‐ジ(高級アルカノイルアミノアルキル)‐N‐ヒドロキシ低級アルキル‐N‐低級アルキルアンモニウム塩などが好ましく、具体的化合物を例示すると、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、N‐(3‐ドデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、N‐(3‐ヘキサデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)モノメチルモノエチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、N,N‐ジ(パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート、N,N‐ジ(ステアロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート、N,N‐ジ(パルミトイルオキシエチル)‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐メチルアンモニウムメトサルフェート、N,N‐ジ(ステアロイルオキシエチル)‐N‐ヒドロキシエチル‐N‐メチルアンモニウムメトサルフェート、N,N‐ジ(ドデカノイルアミノエチル)モノメチルエタノールアンモニウムクロリド、N,N‐ジ(オクタデカノイルアミノエチル)モノメチルエタノールアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
上記一般式(III)で表わされる脂肪族アミン塩としては、例えばデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、ヘキサデシルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、エイコシルアミン酢酸塩などのアルキルアミン酢酸塩や、デシルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、テトラデシルアミン塩酸塩、ヘキサデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、エイコシルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩酸塩や、オレイルアミン酢酸塩などのアルケニルアミン酢酸塩や、オレイルアミン塩酸塩などのアルケニルアミン塩酸塩等が挙げられる。特にドデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩とへキサデシルアミン酢酸塩の混合物が好ましい。
これらの各種界面活性剤は1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの界面活性剤の中でもアルキロールアミド、アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルベタイン、アミドアルキルベタインが好ましい。
このような(C)成分として用いられる所定界面活性剤の市販品としては、例えば川研ファインケミカル社製のアミゾールCDEやアミゾールLDE、ライオン社製のアロモックスDMC−W、アロモックスDM12D−W、アロモックスDM14D−N、エナジコールC30−B及びエナジコールL−30B、花王社製のアンヒトール20BS、アンヒトール24Bなどが挙げられる。
本発明組成物においては(D)成分としてグリコール系溶剤やアルコール系溶剤の中から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤を含有させることが必要である。
この有機溶剤としてはグリコール系溶剤が好ましい
このグリコール系溶剤は、一般式
HO−A1−OH
(式中、A1は炭素数3以上の分岐していてもよいアルキレン基を示す)
及び一般式
H−(OA2)n−OH
(式中、A2は直鎖炭素数が2以上の分岐していてもよいアルキレン基、nは2以上の整数を示す)
で表わされるグリコールの中から選ばれた少なくとも1種が好ましく、このようなものとしては、例えばプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3‐プロパンジオール、1,2‐ブタンジオール、1,3‐ブタンジオール、1,4‐ブタンジオール、2,3‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオール、2‐メチル‐2,4‐ペンタンジオール(ヘキシレングリコール)等、中でもプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール及びトリエチレングリコールが挙げられる。
また、アルコール系溶剤としては、例えばイソプロピルアルコール、プロピルアルコール、tert−ブチルアルコール等が挙げられる。
本発明組成物、上記組成成分の他の成分はである。
本発明組成物における上記組成成分の含有割合は、(A)成分の変性ポリジメチルシロキサンについては、7〜8質量%範囲で選ばれる。この割合が質量%未満で防汚効果が十分発揮されない
また、(B)成分のアミノ変性シリコーンオイルについては、11〜12質量%範囲で、かつ(A)成分の量の1.8倍量以下の量で選ばれる。この割合が11質量%未満では撥水効果が十分発揮されないし、また12質量%を超えると水性系としての安定性が良好でなく、塗布時のムラが激しく、塗布後の均一な仕上げが困難となり、硬表面、中でも車両、特に自動車のボディに撥水コート処理後白色跡が残るために拭き上げ作業を要することになる。
また、(C)成分の界面活性剤については10〜11.5質量%範囲で選ばれる。この割合が10質量%未満では水性系への溶解・分散効果が十分発揮されない
本発明組成物においては、(D)成分の含有割合は15〜17質量%範囲で選ばれる
本発明組成物における上記組成成分の含有割合について、(A)成分を基準にした場合には、その100質量部に対し、(B)成分110〜180質量部、(C)成分110〜180質量部の範囲とするのが好ましく、ま(D)成分110〜280質量部の範囲とするのが好ましく、特に(A)成分100質量部に対し、(B)成分120〜170質量部、(C)成分120〜170質量部、(D)成分120〜250質量部の範囲とすものが好ましい。
本発明組成物を調製するには所要成分を水系媒体中で混合すればよい。
また、先ず、変性ポリジメチルシロキサンとアミノ変性シリコーンオイルと水を、適宜溶剤を存在させ、界面活性剤を用いて乳化又はミクロエマルション化させたのち、さらに水を加えて適当な濃度のものとしてもよい。
この乳化又はミクロエマルション化においては、変性ポリジメチルシロキサンとアミノ変性シリコーンオイルをこれらと水の合計量に対し10〜50質量%の割合で用い、撹拌等で機械的に乳化を行うのが好ましい。
本発明組成物は、硬表面、例えば硬質基材表面等に適用するのが好ましい。硬表面としては、例えばガラス、ステンレスや鋼材等の金属、プラスチック、金属やプラスチックや木材の塗装物又はメッキ物の表面等が挙げられ、具体的には、住居内・外の壁、床、天井、屋根、台所のレンジ周り、換気扇、家具、各種工業製品、その他汚れた硬表面全般、中でも自動車、鉄道車両等の車両、航空機、船舶、特に自動車のボディが挙げられる。
本発明組成物は車両の表面自動塗布方法、特に門型洗車機、連続式門型洗車機、スプレー洗車機等の洗車機を用いて塗被するのが好ましい
このような洗車機による塗被方法において、本発明組成物を有利に使用するには、その塗布前にあらかじめ車両にカチオン界面活性剤を含有する水性ワックスを塗布しておくのがよい。
カチオン界面活性剤を含有する水性ワックスについては、これまで慣用されているものが用いられ、このようなものとしては、例えばパラフィンワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ビーズワックス、ライスワックス、流動パラフィン、石油系溶剤、カチオン界面活性剤、水溶性溶剤等の配合成分を適宜組み合わせて含有させて成るものが挙げられるが、好ましくはパラフィンワックス、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、α‐オレフィン、エチレングリコール、脂肪族アミン酢酸塩を含有させて成る水性ワックス、中でもパラフィンワックス、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド(ここでアルキル基は炭素数16〜18のものである)、α‐オレフィン(炭素数16〜18のもの)、エチレングリコール、脂肪族アミン酢酸塩(ここで脂肪族基は炭素数16〜18のものである)を含有させて成る水性ワックスであり、これら配合成分の含有割合については、好ましくはパラフィンワックス0.5〜8質量%、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド好ましくはそのアルキル基が炭素数16〜18であるもの3〜15質量%、α‐オレフィン好ましくは炭素数が16〜18のもの2〜10質量%、エチレングリコール5〜15質量%、脂肪族アミン酢酸塩好ましくはその脂肪族基が炭素数16〜18であるもの1〜10質量%の範囲であり、これら配合成分の他は通常水が用いられる。
本発明組成物を門型洗車機に使用する場合、このようなカチオン界面活性剤を含有する水性ワックスを前以て塗布するとともに、洗車行程の最終塗布行程の段階で該撥水コート剤処理を行うのが外観良好で優れた撥水効果が得られるので好ましい。
本発明組成物は、このような行程、例えば2往復四行程方式の門型洗車機に用いる際には、第三行程でエゼクター等の吸い上げ装置又はポンプにて10〜200倍に希釈されて塗装面にスプレー塗布される。本発明組成物は、スプレー塗布するだけで塗装面に十分付着し、良好な撥水効果を発現し、また残余の水滴は送風機で飛散されるので拭き取る必要もない。
本発明組成物を門型洗車機使用して洗車する方法の1例としては、停車又は移動している車両を跨いでその前後方向に往復走行する門型走行フレームを有する門型洗車機を用いた2往復洗車において、1往行時に、門型走行フレームに設けたリンス装置から清水を車体面に散布して車体面を洗浄し、1復行時にフォーム剤を該フレームに設けた塗布装置により適当に希釈して起泡状で車体面に塗布しながら、該フレームに設けた回転ブラシによりその車体面をポリッシングし、2往行時に本発明組成物を該フレームに設けた塗布装置により車体面に掛け、それに続いてリンス装置から清水をそれぞれ車体面に散布してその車体面の余剰撥水コート剤を流し落としてリンスし、2復行時に、送風機により乾燥する方法が挙げられる。
本発明組成物は、硬表面、中でも車両の表面、特に自動車のボディに均一に塗布でき、撥水性に優れ、かつ防汚性に優れる塗膜を形成することができ、特に自動塗布方法、中でも門型洗車機等の自動式洗車機を使用した撥水コート処理に好適に用いられる。
次に、実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明する。
実施例1、2
表1に示す処方で各種防汚撥水剤組成物を調製した。この各種組成物の0.5%水溶液を、補修用アクリルメラミン系塗料を塗工した自動車用鋼板に、その塗装表面の汚れを研磨剤で除去してから、スプレー塗布し、試験片を作成した。この試験片について、接触角と色差を測定した。これらの測定には協和界面科学社製接触角計、CA−Z150型及びミノルタ社製色彩色差計、CR200を用い、測定値は5回測定の平均値をとった。撥水性を、接触角についての下記の評価基準により判定した。その結果も表1に示す。
さらに、この試験片を屋外に1ヶ月間放置したのち、洗剤で軽く洗い流して上記と同じ測定器を用いて再び色差を測定し、この色差と先の試験片作成時に測定の色差との間の数値差ΔEを求め、このΔEについての下記の評価基準により防汚性を判定した。その結果も表1に示す。
比較例1〜
表1に示す処方で比較のための各種組成物を調製した。この各種組成物について、実施例1と同様にして試験片を作成し、試験片について、接触角と色差を測定し、また、試験片を屋外に放置し、撥水性、防汚性を判定した。その結果も表1に示す。
撥水性:
接触角についての次の評価基準で判定した。
◎:100°以上
○:95以上100°未満
△:90°以上95°未満
×:90°未満
防汚性:
ΔEについての次の評価基準で判定した。
◎:0.6未満(汚れがないか或いはほとんどない)
○:0.6以上0.8未満(汚れが多小ある)
△:0.8以上1.0未満(汚れがかなりある)
×:1.0以上(汚れがひどい)
Figure 0004344802
これより、各比較例では撥水性に劣ったり、防汚性に劣るなどの欠点を有しているのに対し、各実施例では少なくとも撥水性及び防汚性のいずれも劣るということはなく、共に良好なものもかなりあり、これら特性の総合的バランスがよいことが分る。

Claims (4)

  1. (A)ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基の中から選ばれた少なくとも1種の親水性基を有するポリジメチルシロキサン7〜8質量%、(B)アミノ変性シリコーンオイル11〜12質量%の範囲であって、(A)成分の量の1.8倍量以下の量、(C)ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤の中から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤10〜11.5質量%、(D)グリコール系溶剤及びアルコール系溶剤の中から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤15〜17質量%及び(E)残部水からなる防汚性塗膜形成剤。
  2. (A)成分が炭素数10〜18の脂肪酸でエステル化されたポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基によりメチル基の一部が置換されたポリジメチルシロキサンである請求項1記載の防汚性塗膜形成剤。
  3. (B)成分が、アミノ当量1,000〜2,000、ベースシリコーンオイルの動粘度が50〜2,000cStのアミノ変性シリコーンオイルである請求項1又は2記載の防汚性塗膜形成剤。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の防汚性塗膜形成剤を洗車機により車両表面に塗被することを特徴とする防汚性塗膜形成方法。
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