JP4121680B2 - 洗車方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗車機を用いた洗車方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで門型洗車機を用いた洗車方法としては、非イオン界面活性剤を主成分とした洗浄剤を塗布する第一行程と、陰イオン界面活性剤を主成分としたフォーム剤を発泡装置で発泡させながら塗布する第二行程と、カチオン界面活性剤を含有する水性ワックス剤を塗布する第三行程と乾燥装置により車両の車体や塗装面を乾燥させる第四行程とからなる2往復モードが最も一般的であった。この方法では第一行程で用いるクリーナー中の非イオン界面活性剤が、車両、特に自動車の塗装部に対し浸透性が強いため、膨潤やシミつきや変色の原因となるという問題があり、しかも洗車直前の自動車は、車体、特にボンネットが熱く、第一行程の始めに水洗水をかけるとはいえ充分冷却されないまま、クリーナーがかけられるため塗装を傷めるおそれがあった。また、水性ワックス剤は、塗布するだけでは撥水性が十分ではなく、洗車機ブラシでこすることによってその効果を発揮させていたが、洗車機ブラシはこの水性ワックス剤の付着により汚されるという問題があった。
【0003】
門型洗車機を利用したものとしては、シリコーン化合物、ロウ及びカチオン界面活性剤を加えた乳化液を門型洗車機によってコーティングし、艶を出す方法(特開昭63−112249号公報)、また、ロウ、シリコーン化合物及びアニオン界面活性剤を加えた乳化物を門型洗車機を用いて塗布する艶出し方法(特開昭63−227680号公報)、アミノ変性シリコーンオイルを非イオン界面活性剤で乳化させた乳化液にカチオン界面活性剤を含有してなるコーティング剤(特開平8−188745号公報)等が開示されている。
しかし、不活性なシリコーンオイルやエステル系ワックスを組み合わせたものは、初期の撥水性や光沢性に優れているが、手作業によってきれいに拭き上げなければその効果が発揮されないものであるし、また門型洗車機を用いて艶を出すワックスがけ方法(特開昭63−112249号公報、特開昭63−227680号公報)も洗車機を通した後乾燥行程を経てタオル等で拭き上げる必要があった。
【0004】
近年、アミノ変性シリコーンオイルを非イオン界面活性剤で乳化させた乳化液にカチオン界面活性剤を含有してなるコーティング剤が提案され、これを門型洗車機を用いてコーティングする方法(特開平8−188745号公報)が知られているが、この方法は、作業が煩雑な上に時間がかかりすぎるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の洗車機を用いた洗浄、ワックスがけ、コーティング処理等の洗車処理において、手作業や多くの工程を要するという欠点を克服し、車体面に対するワックス及びコーティング剤の付着性が向上し、タオル等で拭き上げるなどの面倒な手作業を要することなく、洗車機を用いて少ない工程で短時間にワックスがけやコーティング処理等の洗車処理を行うことができる洗車方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、洗車機を用いて効率よく洗車する方法を開発するために種々研究を重ねた結果、所定フォーム剤を塗布し、次いで所定水性ワックス剤を塗布したのち、アミノ変性シリコーンオイルを含有するコーティング剤を塗布し、乾燥することにより、拭き上げ等の手作業を要することなく、少ない工程で短時間に車体洗浄からワックスがけ及びコーティング処理を行いうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、車両に対し、アニオン界面活性剤を含有するフォーム剤を用いる洗浄工程及びカチオン界面活性剤を含有する水性ワックス剤を用いるワックスがけ工程をその順序で施したのち、アミノ変性シリコーンオイルを含有するコーティング剤を塗布し、乾燥することを特徴とする洗車方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明方法は、アニオン界面活性剤を含有するフォーム剤を用いる洗浄工程(以下第一工程という)、カチオン界面活性剤を含有する水性ワックス剤を用いるワックスがけ工程(以下第二工程という)、アミノ変性シリコーンオイルを含有するコーティング剤を塗布する工程(以下第三工程という)及び乾燥工程(以下第四工程という)の4工程からなっている。
本発明方法においては、例えば洗車機を用い、これを車両に対し相対的に往復行させ、往行時に第一工程、第三工程を、復行時に第二工程、第四工程を施したり、洗車機を停車又は移動している車両を跨いでその前後方向に往復行させ、往行時に第一工程、第三工程を、復行時に第二工程、第四工程を施行したり、洗車機と車両とを互いに相対的に一方向に走行させながら第一工程から第四工程を施すのが好ましい。
洗車機を車両に対し相対的に往復行させる場合には、車両を停車させ、洗車機を往復走行させるのが好ましいし、洗車機を車両を跨いでその前後方向に往復行させる場合には、車両を停車させ、洗車機を往復走行させるのが好ましい。
また、洗車機と車両とを互いに相対的に一方向に走行させる場合には、洗車機を固定し、車両を一方向に走行させるのが好ましい。
好ましい洗車機としては、門型洗車機、連続式門型洗車機等が挙げられる。
本発明方法において第一工程ないし第三工程で用いられる各処理剤すなわちフォーム剤、水性ワックス剤及びコーティング剤は、市販品をそのままで、あるいは、従来のように水で適当な濃度、好ましくは100〜150倍に希釈し、スプレーノズル等の器具を用いて塗布することができる。
【0009】
本発明方法において、第一工程で用いられるフォーム剤におけるアニオン界面活性剤については特に制限はないが、脂肪酸塩、アルキルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。特にアルキルベンゼンスルホン酸塩としてはアルキル基が炭素数8〜12のものが、それ以外のものはアルキル基が炭素数12〜18のものが好ましい。
【0010】
このアニオン界面活性剤としては、例えばラウリル酸ナトリウム、ラウリル酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ドデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ドデシルエーテルサルフェートカリウム塩、テトラデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、テトラデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ヘキサデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ヘキサデシルエーテルサルフェートカリウム塩、オクタデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、オクタデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸カリウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、テトラデシルスルホン酸カリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルスルホン酸カリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸カリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸カリウム、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、デシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム等が挙げられる。特にラウリル酸ナトリウム、ラウリル酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ドデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ドデシルエーテルサルフェートカリウム塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテルサルフェートカリウム塩、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムが好ましい。これらは1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】
第二工程で用いられる水性ワックス剤においては、主成分にワックスが用いられる。このワックスとしては、例えばパラフィンワックス、カルナバワックス、流動パラフィンなどが挙げられる。これらは1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】
この水性ワックス剤にはカチオン界面活性剤が含有されているが、このカチオン界面活性剤については特に制限されず、例えば四級化アンモニウム塩、エチレンオキシドなどのアルキレンオキシド付加型の四級化アンモニウム塩、アルキルアミン塩などが挙げられ、特に一般式(I)
【化1】
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、R´は炭素数8〜30の脂肪族基、R″は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数8〜30の脂肪族基、X- はアニオンを示す)
で表わされるアルキルアンモニウム塩、又は一般式(II)
【化2】
(式中、R´及びX-は前記と同じ意味を有する。)
で表わされるアルキルアミン塩が好ましい。
これら一般式中のX- のアニオンとしては、例えばハロゲンイオン、酢酸イオン、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、ナイトレートイオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、スルホネートイオン、アルキルスルホネートイオンなどを挙げることができ、ハロゲンイオン特に塩素イオン、酢酸イオンが好ましい。
【0013】
上記一般式(I)で表わされるアルキルアンモニウム塩としては、例えばジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジエイコシルジメチルアンモニウムクロリド、ジテトラコシルジメチルアンモニウムクロリドなどのジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロリドなどのジアルケニルジメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリドなどのモノアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、オレイルトリメチルアンモニウムクロリドなどのモノアルケニルトリメチルアンモニウムクロリド、N‐(3‐ドデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、N‐(3‐トリデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)モノメチルモノエチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、N,N‐ジドデシルアミドエチルモノメチルエタノールアンモニウムクロリド、N,N‐ジオクタデシルアミドエチルモノメチルエタノールアンモニウムクロリド等が挙げられ、中でもジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、モノアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、特に、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリドが好ましい。
【0014】
上記一般式(II)で表わされるアルキルアミン塩としては、例えばデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、ヘキサデシルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、エイコシルアミン酢酸塩などのアルキルアミン酢酸塩や、デシルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、テトラデシルアミン塩酸塩、ヘキサデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、エイコシルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩酸塩や、オレイルアミン酢酸塩などのアルケニルアミン酢酸塩や、オレイルアミン塩酸塩などのアルケニルアミン塩酸塩等が挙げられる。特にドデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン塩酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩とへキサデシルアミン酢酸塩の混合物が好ましい。
これらのカチオン界面活性剤は1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】
第二工程で用いられる水性ワックス剤には、ケロシンなどの石油系溶剤等の溶剤を多少、好ましくは水性ワックス剤全量当り重量基準で10%を超えない量の範囲で含有させることができる。
【0016】
第三工程で用いられるコーティング剤におけるアミノ変性シリコーンオイルについては特に限定されないが、アミノ当量が200〜7000、中でも300〜4000の範囲にあるものが好ましく、またそのベースシリコーンオイルの動粘度が100〜20000センチストークス、中でも200〜2000の範囲にあるものが好ましい。特にそのアミノ当量が200〜7000の範囲にあるとともに、そのベースシリコーンオイルの動粘度が100〜20000センチストークスの範囲にあるもの、中でもそのアミノ当量が300〜4000の範囲にあるとともに、そのベースシリコーンオイルの動粘度が200〜2000の範囲にあるものが好ましい。
【0017】
アミノ変性シリコーンオイルのベースシリコーンオイルとしては、アルキルポリシロキサンが好ましく、アルキルポリシロキサンとしては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジプロピルポリシロキサン、ジブチルポリシロキサンなどのジ低級アルキルポリシロキサン、中でもジメチルポリシロキサンが好ましい。
また、このアルキルポリシロキサンとしては、動粘度が200〜2000センチストークスの範囲にあるものが好ましく、このようなものの中でもジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサンなどのジ低級アルキルポリシロキサン、特にジメチルポリシロキサンが好ましい。
【0018】
また、アミノ変性シリコーンオイルとして化学構造的にみて好ましいのは、ジ低級アルキルポリシロキサンのアルキル基の一部にアミノアルキル基又はアミノアルキル置換アミノアルキル基を導入したポリシロキサンのアミノ変性物、中でもジメチルポリシロキサンのメチル基の一部にアミノアルキル基又はアミノアルキル置換アミノアルキル基を導入したポリシロキサンのアミノ変性物である。
これらは1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
上記コーティング剤として好ましいのは、アミノ変性シリコーンオイル、カチオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤及び水を含有する乳化液又はマイクロエマルションを含有するものあるいはこれに炭素数8〜30の脂肪族基を少なくとも1個有する脂肪族アンモニウム塩、好ましくは前記一般式(I)又は(II)で表わされるカチオン界面活性剤を配合したものである。
【0020】
このカチオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤については特に制限はないが、好ましくは、カチオン界面活性剤としては、例えば前述のカチオン界面活性剤や、エチレンオキサイド付加型の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
また、非イオン界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、中でもポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
これらの界面活性剤は1種用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
上記コーティング剤の好ましい組成割合は、上記乳化液又はマイクロエマルション0.1〜20重量%、必要に応じ用いられる炭素数8〜30の脂肪族基を少なくとも1個有する脂肪族アンモニウム塩、好ましくは前記一般式(I)又は(II)で表わされるカチオン界面活性剤0.01〜10重量%、残量の水の範囲で選ばれ、例えば乳化液又はマイクロエマルション0.1〜20重量%と水99.9〜80重量%などが挙げられる。本発明コーティング剤において、この乳化液又はマイクロエマルションの含有量が0.1重量%未満では撥水性に劣るし、また20重量%を超えると車両の表面、特に自動車の塗装面に洗車後白色が残るために拭き上げ作業を要することになる。
【0022】
上記コーティング剤は次のようにして調製される。
先ず、アミノ変性シリコーンオイルと水を、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤又はそれらの混合物を用いて乳化又はマイクロエマルション化させる。
この乳化又はマイクロエマルション化においては、アミノ変性シリコーンオイルをそれと水の合計量当たり5〜50重量%の割合で用い、機械乳化あるいは乳化重合を行うのが好ましい。
このようにして調製された乳化液又はマイクロエマルションはそのままでも用いられるが、必要に応じてそれにさらに炭素数8〜30の脂肪族基を少なくとも1個有する脂肪族アンモニウム塩、好ましくは前記一般式(I)又は(II)で表わされるカチオン界面活性剤を添加したものが用いられる。
次いで、この乳化液又はマイクロエマルション、又はこれに上記のように添加したものにさらに水を加えることにより適当な濃度の所望コーティング剤が調製される。
上記の必要に応じて用いられる脂肪族アンモニウム塩、好ましくは前記一般式(I)又は(II)で表わされるカチオン界面活性剤の添加量はアミノ変性シリコーンオイルに対し10〜200重量%の範囲とするのが好ましい。
【0023】
上記コーティング剤組成物には、必要に応じ、本発明の目的を損なわない範囲で希釈溶剤、安定化溶剤、凍結防止剤、防腐剤、研磨剤、紫外線吸収剤、着色剤などを配合することができる。
【0024】
上記コーティング剤は、スプレー塗布するだけで十分車体に付着し、撥水性を示し、さらに洗車機の送風機等の乾燥装置により水滴が飛ばされるなどして容易に乾燥しうるので水を拭き取る必要もない。
【0025】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、各例で用いられる門型洗車機は各処理剤の塗布のため各スプレーノズルを備え、また第一ないし第三工程で塗布される各処理剤の濃度については、スプレーノズルを出た点では水で100〜150倍に希釈されている。
【0026】
実施例1
門型洗車機を用い、その第一往行程(第一工程)でオレイン酸ナトリウム10重量%水溶液からなるフォーム剤を塗布し、第一復行程(第二工程)でパラフィンワックス5重量%、カルナバワックス0.5重量%、石油系溶剤8重量%、エチレングリコール10重量%、及びジステアリルジメチルアンモニウムクロリド6重量%を含有する水性ワックス剤を塗布し、第二往行程(第三工程)で以下のコーティング剤を塗布し、第二復行程(第四工程)でブロワーで乾燥した。
上記コーティング剤は、動粘度が350センチストークスのジメチルポリシロキサンをベースオイルとし、アミノ当量300にアミノ化したアミノ変性シリコーンオイル10重量部にポリオキシエチレンアルキルエーテル3重量部、水5重量部を加えて15分間撹拌し、得られた混合物に水を加えて全量を100重量部とし、高圧乳化機を用いて乳化し、次いで得られた乳化液の20重量部にジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド1重量部を加え、さらに水を加えて全量を100重量部とすることによって調製した。
【0027】
実施例2
門型洗車機を用い、その第一往行程(第一工程)でラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩10重量%水溶液からなるフォーム剤を塗布し、第一復行程(第二工程)でパラフィンワックス5重量%、カルナバワックス0.5重量%、石油系溶剤8重量%、エチレングリコール10重量%、ステアリルアミン酢酸塩5重量%を含有する水性ワックス剤を塗布し、第二往行程(第三工程)で以下のコーティング剤を塗布し、第二復行程(第四工程)でブロワーで乾燥した。
上記コーティング剤は、動粘度が500センチストークスのジメチルポリシロキサンをベースオイルとし、アミノ当量1000にアミノ化したアミノ変性シリコーンオイル10重量部にポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル4重量部、水5重量部を加えて15分間撹拌し、得られた混合物に水を加えて全量を100重量部とし、高圧乳化機を用いて乳化し、次いで得られた乳化液の15重量部にオクタデシルアミン酢酸塩1重量部、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド1重量部を加え、さらに水を加えて全量を100重量部とすることによって調製した。
【0028】
実施例3
門型洗車機を用い、その第一往行程(第一工程)でオクタデシルスルホン酸ナトリウム塩15重量%水溶液からなるフォーム剤を塗布し、第一復行程(第二工程)でパラフィンワックス5重量%、カルナバワックス0.5重量%、石油系溶剤8重量%、エチレングリコール10重量%、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド3重量%、ヘキサデシルアミン酢酸塩4重量%を含有する水性ワックスを塗布し、第二往行程(第三工程)で以下のコーティング剤を塗布し、第二復行程(第四工程)でブロワーで乾燥した。
上記コーティング剤は、動粘度が1000センチストークスのジメチルポリシロキサンをベースオイルとし、アミノ当量2000にアミノ化したアミノ変性シリコーンオイル10重量部にポリオキシエチレン脂肪酸エステル5重量部に水5重量部を加えて15分間撹拌し、得られた混合物に水を加えて全量を100重量部とし、高圧乳化機を用いて乳化し、次いで得られた乳化液の10重量部にオクタデシルアミン酢酸塩1.5重量部、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド0.5重量部を加え、さらに水を加えて全量を100重量部とすることによって調製した。
【0029】
実施例4
門型洗車機を用い、その第一往行程(第一工程)でドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩15重量%水溶液からなるフォーム剤を塗布し、第一復行程(第二工程)でパラフィンワックス5重量%、カルナバワックス0.5重量%、石油系溶剤8重量%、エチレングリコール10重量%、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド3重量%、ドデシルアミン酢酸塩4重量%を含有する水性ワックス剤を塗布し、第二往行程(第三工程)で以下のコーティング剤を塗布し、第二復行程(第四工程)でブロワーで乾燥した。
上記コーティング剤は、動粘度が350センチストークスのジメチルポリシロキサンをベースオイルとし、アミノ当量1200にアミノ化したアミノ変性シリコーンオイル10重量部にジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、重合開始剤等を加えて乳化重合させ、次いで得られた乳化液の10重量部にオクタデシルアミン酢酸塩0.5重量部、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド0.5重量部を加え、さらに水を加えて全量を100重量部とすることによって調製した。
【0030】
比較例1
門型洗車機を用い、その第一往行程(第一工程)で水又は、ノニオン界面活性剤を主成分としたクリーナーを塗布し、第一復行程(第二工程)でラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩を主成分としたフォーム剤を塗布し、第二往行程(第三工程)でパラフィンワックス、カルナバワックス、カチオン界面活性剤、石油系溶剤を含有させた水性ワックス剤を塗布して、第二復行程(第四工程)でブロワーで乾燥させた。
この例は、実施例2におけるアミノ変性シリコーンオイル含有コーティング剤の塗布を省き、かつノニオン界面活性剤を主成分としたクリーナーの塗布工程を付加した場合の例である。
【0031】
比較例2
比較例1と同様に処理したのち、さらに第三往行程(第五工程)で以下のコーティング剤を塗布し、第三復行程(第六工程)で再度乾燥させた。
上記コーティング剤は、動粘度が350センチストークスのジメチルポリシロキサンをベースオイルとし、アミノ当量1200にアミノ化したアミノ変性シリコーンオイル10重量部にジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、重合開始剤等を加えて乳化重合させ、次いで得られた乳化液の10重量部にオクタデシルアミン酢酸塩0.5重量部、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド0.5重量部を加え、さらに水を加えて全量を100重量部とすることによって調製した。
この例は、実施例2においてノニオン界面活性剤を主成分としたクリーナーの塗布工程を付加した場合の例である。
【0032】
(試験方法)
門型洗車機を用いた2往復洗車モード及び3往復洗車モードの前記各実施例及び比較例について、以下のとおり試験評価した。その結果を表1に示す。
【0033】
(1)撥水性
再度車体面に水をかけ、付着した水滴について、目視にて観察し、また接触角を測定することにより、以下の各判定基準で評価した。なお、接触角は撥水性を図る指標の一つで、接触角の高いもの程撥水性が良好である。
(イ)<目視観察>
◎:水滴が玉のようになっている。
○:水滴が大きく半円状より球形状に近くなっている。
△:水滴が半円状である。
(ロ)<接触角>
◎:95°以上で撥水効果が優れている。
○:90〜94°で撥水効果がかなりある。
△:84〜89°で撥水効果が多少ある。
【0034】
(2)光沢性
車体又は車両の塗装面の光沢度を本発明の処理前と処理後とでそれぞれ測定し、その差を求め、次の基準で判定した。
◎:16以上で光沢性が優れている。
○:10以上16未満で光沢性がかなりある。
△:10未満で光沢性が劣っている。
【0035】
【表1】
【0036】
これより、実施例の方が、撥水性及び光沢性のいずれにおいても、各比較例よりも優れていることが分る。
【0037】
【発明の効果】
本発明方法によれば、従来の門型洗車機を用いたワックスがけやコーティング処理等の洗車処理において手作業や多行程を要するという欠点を克服し、洗車機を用いて、車体に対するワックス及びコーティング剤の付着性を向上させ、タオル等で拭き上げるなどの面倒な手作業を要することなく、少ない工程で短時間にワックスがけやコーティング処理等の洗車処理を行うことができる。
Claims (7)
- 車両に対し、アニオン界面活性剤を含有するフォーム剤を用いる洗浄工程及びカチオン界面活性剤を含有する水性ワックス剤を用いるワックスがけ工程をその順序で施したのち、アミノ変性シリコーンオイルを含有するコーティング剤を塗布し、乾燥することを特徴とする洗車方法。
- 洗車機を用いて、車両に対し相対的に2往復させ、往行時にフォーム剤を用いる洗浄工程と、コーティング剤の塗布を行い、復行時にワックスがけ工程と乾燥を行う請求項1記載の洗車方法。
- 洗車機が車両を跨いでその前後方向に往復行する門型洗車機である請求項2記載の洗車方法。
- 洗車機が車両と対向して一方向に走行する洗車機である請求項2記載の洗車方法。
- 洗浄工程で用いられるアニオン界面活性剤が、脂肪酸塩、アルキルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、アルカンスルホン酸塩又はアルキルベンゼンスルホン酸塩である請求項1記載の洗車方法。
- ワックスがけ工程で用いられるカチオン界面活性剤が、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、モノアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、N‐(3‐ドデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロリド、N‐(3‐トリデシルオキシ‐2‐ヒドロキシプロピル)モノメチルモノエチルへキサデシルアンモニウムクロリド、N,N‐ジアルキルアミドエチルモノメチルエタノールアンモニウムクロリド、アルキルアミン酢酸塩又はアルキルアミン塩酸塩である請求項1記載の洗車方法。
- コーティング剤が、アミノ変性シリコーンオイルとカチオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤と水を含有する乳化液又はマイクロエマルションあるいはさらに炭素数8〜30の脂肪族基を少なくとも1個有する脂肪族アンモニウム塩を含有するものである請求項1記載の洗車方法。
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