JP4358566B2 - 車両塗装面の艶出し方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両塗装面、特に自動車の塗装面に撥水性、滑り性および艶などを付与するための車両塗装面の艶出し方法、特に門型洗車機やスプレー洗車機などの自動式洗車機に使用するのに好適な車両塗装面の艶出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの塗装面に対して自動式洗車機で噴霧または塗付工程のみで撥水性を付与するコーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイルを乳化またはマイクロエマルション化した液剤を使用することは公知である。例えば、アミノ変性シリコーンオイルを非イオン系界面活性剤で乳化し、さらに四級アンモニウム塩の陽イオン系界面活性剤を配合した自動塗布方法によるコーティング剤(特許文献1)、アミノ変性シリコーンオイルと非イオン系界面活性剤とを含むことを特徴とする車両の艶出し方法および艶出し装置(特許文献2)などがある。これらのコーティング剤は、撥水性付与においては満足し得るが、処理後の処理面の滑り性、光沢および艶などにおいては必ずしも満足されていない。
【0003】
また、車両などの塗装面に塗布するシリコーンエマルションとしては、反応性および/または非反応性シリコーンと水溶性溶剤などを含有する撥水処理剤(特許文献3)、反応性シリコーンオイルおよびポリアルキレンオキサイド変性反応性シリコーンオイルなどからなるシリコーンエマルション組成物(特許文献4)などが公知であるが、これらのシリコーンエマルションは、前記と同様に撥水性付与においては満足し得るが、滑り性、艶出し効果などにおいては必ずしも満足されていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−188745号公報
【特許文献2】
特開2001−294133公報
【特許文献3】
特開2001−11435公報
【特許文献4】
特開2003−26922公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の通り、従来の車両塗装面のコーティング剤に使用されているアミノ変性シリコーンオイルは、撥水性皮膜の塗装面に対する吸着性から必須成分ではあるが、撥水性においては満足し得るものの、滑り性、光沢および艶出し効果において不十分であった。また、これらのコーティング剤を2回以上重ねて塗布することにより、滑り性や艶出し効果はやや向上するものの、満足し得るレベルではなく効果的な方法ではない。
【0006】
従って本発明の目的は、従来のコーティング剤の撥水性能を満たしつつ、かつ滑り性、光沢および艶出し効果が、従来の手掛けのワックス処理やコート剤処理と比べて遜色の無い性能を有し、特に自動式洗車機において簡便に処理できる車両塗装面の艶出し方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記した課題を解決するために種々の検討および実験を重ねた結果、ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルとを必須成分として含有する水性エマルションからなる艶出し剤が、上記課題を解決し得ることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
発明で用いる車輛塗装面の艶出し剤は、ジメチルシリコーンオイルおよびアミノ変性シリコーンオイルを含有する水性エマルションからなることを特徴とする。該艶出し剤においては、上記ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルの配合比(質量比)が、10/90〜90/10であること;およびアミノ変性シリコーンオイルのアミノ当量が、4,000〜14,000g/molであることが好ましい。
【0009】
発明は、車両塗装面に、ジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤を塗布および乾燥後に、前記本発明の艶出し剤を重ねて塗布および乾燥することを特徴とする車両塗装面の艶出し方法を提供する。
【0010】
また、本発明は、車両塗装面に、ジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤を塗布し、次に乾燥することなく前記本発明の艶出し剤を重ねて塗布および乾燥することを特徴とする車両塗装面の艶出し方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、車両塗装面を予め水洗乾燥後に、該車両の乾燥塗装面にジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤を塗布し、次に乾燥し、または乾燥することなく前記本発明の艶出し剤を重ねて塗布および乾燥することを特徴とする車両塗装面の艶出し方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の艶出し剤は、ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルとを必須成分とし、これを界面活性剤で水中に乳化して水性エマルションにすることにより得られる。
【0013】
本発明で使用するジメチルシリコーンオイルとしては、市販されているものを使用することができるが、動粘度が100〜5,000mm2/sであるジメチルシリコーンオイルを用いることが好ましい。より好ましくは、動粘度が300〜3,000mm2/sのジメチルシリコーンオイルである。これらの範囲のジメチルシリコーンオイルを1種、または異なる動粘度のジメチルシリコーンオイルを2種以上併用してもよい。ジメチルシリコーンオイルの動粘度が低すぎると十分な艶出し効果が得られず、また、動粘度が高すぎると塗装面にしみやムラなどが発生するので好ましくない。前記条件を満たす限り、市販のジメチルシリコーンオイルエマルションはいずれも本発明において使用することができ、これらの市販エマルションのイオン性は、非イオン性、陰イオン性および陽イオン性のいずれでもよい。
【0014】
また、本発明で使用するアミノ変性シリコーンオイルとしては、市販されているいずれのアミノ変性シリコーンオイルも使用することができる。これらのアミノ変性シリコーンオイルは、動粘度が200〜3,000mm2/sの範囲のものを1種、または異なる動粘度のものを2種以上併用してもよい。低い動粘度のアミノ変性シリコーンオイルと高い動粘度のアミノ変性シリコーンオイルとをブレンドし、その動粘度の組成平均値が、300〜1,500mm2/sの範囲にしたアミノ変性シリコーンオイルを使用すると、自動式洗車機においては塗装面にしみやムラが生じにくいので好ましい。
【0015】
本発明で使用するアミノ変性シリコーンオイルのアミノ当量は、4,000〜14,000g/molの範囲のものがよく、より好ましくは、アミノ当量が6,000〜12,000g/molのアミノ変性シリコーンオイルである。従来のコート剤のアミノ変性シリコーンオイルの好ましいアミノ当量は、1,000〜3,000g/molであるのに対し、本発明で使用するアミノ変性シリコーンオイルは、かなり高いアミノ当量を有するものである。アミノ変性シリコーンオイルのアミノ当量が4,000g/molより低いと、塗装面において十分な滑り性や光沢が得られにくい。逆にアミノ当量が14,000g/molより高いと、塗装面に対する艶出し皮膜の吸着性が弱いため、艶出し皮膜の定着性が悪くなる。前記条件を満たせば、市販のアミノ変性シリコーンオイルエマルションも使用することができる。これらの市販エマルションのイオン性は、非イオン性および陽イオン性のいずれも使用することができる。
【0016】
本発明の艶出し剤において、前記ジメチルシリコーンオイル(A)と上記アミノ変性シリコーンオイル(B)の配合比(質量比)は、A/B=10/90〜90/10の範囲であることが、塗装面に対する塗布性、撥水皮膜の吸着性、撥水性、滑り性および光沢などの総合的な艶出し剤の性能を満足させるので好ましい。ジメチルシリコーンオイルの配合比が10/90より小さい(すなわち、ジメチルシリコーンオイルが少ない)と艶出し処理面の滑り性や光沢が不十分であり、90/10より大きい(すなわち、ジメチルシリコーンオイルが多い)と艶出し処理面にしみやムラが発生し易くなり、また、塗装面に対する艶出し皮膜の定着性に影響を与える。より好ましい上記配合質量比は、A/B=60/40〜80/20である。
【0017】
本発明の艶出し剤は、以上の如きジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルを水中に乳化して得られる。乳化に用いる乳化剤としては、界面活性剤が使用され、特に限定はされないが、非イオン系界面活性剤が好ましい。これらの界面活性剤は1種または2種以上組み合わせて用いてよいが、2種以上用いることがより望ましい。また、ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルとを各々市販のエマルションとして用いて、本発明の艶出し剤を調製する場合は、それぞれの配合質量比が前記の範囲を満たすように配合する。また、各エマルションのイオン性は限定はされないが、イオン性が陰イオン性と陽イオン性の組み合わせ、すなわち、配合した際反応する組み合わせは避けるのが望ましい。
【0018】
以上の如き成分からなる本発明の艶出し剤は、水性エマルション型であり、該艶出し剤中の総シリコーン濃度は、製造時(または出荷時)と使用時において同一でも異なってもよいが、通常は製造時(出荷時)の総シリコーン濃度は、約5〜40質量%の範囲であることが好ましく、また、使用時にはこれを任意の方法で水、好ましくはイオン交換水で希釈し、総シリコーン濃度を0.05〜0.3質量%程度にすることが好ましい。
【0019】
本発明の艶出し剤には、本発明の目的を損なわない範囲で、前記必須成分に加えて、必要に応じ、希釈溶剤、安定化剤、凍結防止剤、防錆剤、防腐剤、紫外線吸収剤、研磨剤、色素などを配合することができる。
【0020】
以上の如き本発明の艶出し剤は、自動式洗車機、例えば、門型洗車機、連続式門型洗車機、スプレー式洗車機などを用いて、容易に車両塗装面の艶出し処理を行うことができる。また、自動車のユーザー個人が、洗車時に手作業で塗布および乾燥することもできる。車両塗装面に噴霧または塗布する時の艶出し剤の濃度は特に制限はされないが、通常、ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルの合計の濃度が、前記使用時の濃度になるように本発明の艶出し剤の総シリコーン濃度と自動洗車機の自動希釈倍率とを設定するとよい。
【0021】
車両塗装面に対する本発明の艶出し剤の塗布量(総シリコーン塗布量)は特に限定されないが、通常は約1〜5g/m2が適当である。該塗布量が少な過ぎると所望の艶出し効果が得られず、一方、多過ぎると不経済である。本発明の艶出し剤により処理された車両塗装面は、撥水性、滑り性および光沢などにおいて長期にわたり持続性のある艶出し効果を有している。
【0022】
本発明の車両塗装面の艶出し方法の1例は、車両塗装面に、ジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤(以下「A液」という)を塗布および乾燥後に、前記の本発明の艶出し剤(以下「B液」という)を重ねて塗布および乾燥する。この例では、A液塗布面が乾燥しているので、B液の掛かり(塗布適性)が良好であるが、洗車機などの洗車工程において時間がかかるという問題がある。
【0023】
上記方法において、A液塗布後の乾燥工程を省略し、A液塗布後に、A液を乾燥することなく、あるいは乾燥不十分な状態で、直ちに、あるいは多少の時間をおいてB液を塗布および乾燥してもよい。この例では、B液の掛かりが多少劣るが、洗車工程が連続化でき、洗車速度が向上し、経済性に優れる。
【0024】
上記何れの方法においても、A液の塗布前に、例えば、洗車用ブラシなどにより車体塗装面を水洗し、塗装面の汚れを充分に除去した後、付着している水分を乾燥除去し、塗装面を乾燥状態(前乾燥)にして、前記の通りA液およびB液を塗布および乾燥することが好ましい。上記前乾燥を行なうことによって、塗装面に対するA液の掛かりが良好であり、A液の掛かりが良好であることから、B液の掛かりもさらに良好になる。
【0025】
上記方法で使用するA液は、前記の本発明のB液の構成において、ジメチルシリコーンオイルを除いた以外は同様の構成であることが好ましいが、市販のA液をそのまま使用してもよい。このA液におけるアミノ変性シリコーンの濃度は、0.02〜0.2質量%程度であることが好ましい。また、該A液の塗装面に対する塗布量(総シリコーン塗布量)は特に限定されないが、通常は約0.3〜1g/m2が適当である。
【0026】
本発明の方法では、上記A液の塗布後、塗布液が乾燥した状態または未乾燥の状態で、その上に、前記本発明のB液を塗布および乾燥して艶出し処理を行う。この際の本発明のB液の塗布量は、前記と同様に約1〜5g/m2が適当である。
【0027】
上記本発明の艶出し方法によれば、A液の塗布によって、塗装面の下地が整った上に、本発明のB液が塗布および乾燥されるため、艶出し成分がより効率良く、均一に塗装面に定着される。その結果、撥水性はもとより、滑り性、光沢、艶などにおいて手掛けワックス処理と同等の仕上がりを得ることができる。手掛けワックス処理では、塗布した後、丁寧な拭き上げ作業が必要とされるが、本発明の艶出し方法によれば、拭き上げ作業をせずとも十分な滑り性、光沢および艶などを得ることができる。
【0028】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。尚、文中の「%」は特に断りのない限り質量基準である。
【0029】
参考例1]
動粘度350mm2/sのジメチルシリコーンオイルを約55%含有する弱陰イオン性の市販のジメチルシリコーンオイルエマルション(以下エマルションAとする)を22g、動粘度450mm2/s、アミノ当量9,000g/molのアミノ変性シリコーンオイルを約36%含有する非イオン性の市販のアミノ変性シリコーンオイルエマルション(以下エマルションBとする)を300gおよびイオン交換水678gを混合し、本発明で用いる艶出し剤を得た。ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルからなる有効成分の配合比(質量比)は、10/90であり、総シリコーン濃度は12%である。
【0030】
参考例2]
エマルションAを153g、エマルションBを100gおよびイオン交換水747gを混合し、本発明で用いる艶出し剤を得た。ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルからなる有効成分の配合比(質量比)は、70/30であり、総シリコーン濃度は12%である。
【0031】
参考例3]
エマルションAを196g、エマルションBを33gおよびイオン交換水771gを混合し、本発明で用いる艶出し剤を得た。ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルからなる有効成分の配合比(質量比)は、90/10であり、総シリコーン濃度は12%である。
【0032】
参考例4]
エマルションAを153g、動粘度650mm2/s、アミノ当量1,800g/molのアミノ変性シリコーンオイルを約30%含有する非イオン性のアミノ変性シリコーンエマルションを120gおよびイオン交換水727gを混合し、本発明で用いる艶出し剤を得た。ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルからなる有効成分の配合比(質量比)は、70/30であり、総シリコーン濃度は12%である。
【0033】
[実施例
動粘度1,000mm2/s、アミノ当量1,800g/molのアミノ変性シリコーンオイルを約10%含有する非イオン性のアミノ変性シリコーンオイルマイクロエマルションを、所定の条件で門型洗車機にて車体の塗装面に塗布(総シリコーン塗布量0.6g/m2)および乾燥した後、参考例2の艶出し剤を重ねて塗布(総シリコーン塗布量1.5g/m2)および乾燥した。
【0034】
[実施例
動粘度1,000mm2/s、アミノ当量1,800g/molのアミノ変性シリコーンオイルを約10%含有する非イオン性のアミノ変性シリコーンオイルマイクロエマルションを、所定の条件で門型洗車機にて、水洗および乾燥後の車体の塗装面に塗布(総シリコーン塗布量0.6g/m2)し、これを乾燥することなく、直ちに参考例2の艶出し剤を重ねて塗布(総シリコーン塗布量1.5g/m2)および乾燥した。
【0035】
[比較例1]
エマルションAを218gとイオン交換水782gとを混合し、比較例1の艶出し剤を得た。シリコーン濃度は12%である。
【0036】
[比較例2]
エマルションBを333gとイオン交換水667gとを混合し、比較例2の艶出し剤を得た。シリコーン濃度は12%である。
【0037】
[比較例3]
実施例に記載のアミノ変性シリコーンオイルマイクロエマルションを、所定の条件で門型洗車機にて車体の塗装面に塗布(総シリコーン塗布量0.6g/m2)および乾燥した。
【0038】
[比較例4]
実施例に記載のアミノ変性シリコーンオイルマイクロエマルションを、所定の条件で門型洗車機にて車体の塗装面に二度重ねて塗布(総シリコーン塗布量1.2g/m2)および乾燥した。
【0039】
[比較例5]
固形ワックス(シュアラスター(株)製・インパクト)を自動車(ホンダシビック黒色ソリッド塗装)の塗装面に塗布し、タオルで丁寧に拭き上げた。
【0040】
[試験方法]
自動車(ホンダシビック黒色ソリッド塗装)の塗装面をワックス除去剤で洗浄し、完全に水濡れする状態にする。門型洗車機に前記参考例1〜4および比較例1〜2の艶出し剤をそれぞれセットし、ノズル先から水道水で約100倍に自動希釈された液約10Lを車体の塗装面に噴霧および乾燥(シリコーンオイルの塗布量:約1.5g/m2)した後、約10Lの水で水洗後、洗車機の送風機にて艶出し皮膜面を乾燥させた。この処理による撥水性は、水洗後乾燥前の状態を目視観察により比較評価した。滑り性、艶および光沢性は、乾燥後の艶出し処理面にて比較評価した。
【0041】
実施例および比較例3〜4に記載のアミノ変性シリコーンマイクロエマルションの所定の条件とは、門型洗車機のノズル先から水道水で約200倍に自動希釈された液約10Lを車体の塗装面に噴霧し、約10Lの水で水洗後、洗車機の送風機にて塗装面を乾燥させる条件である(総シリコーン塗布量0.6g/m2)。撥水性、滑り性、艶および光沢を上記と同様に比較評価した。比較例5の固形ワックスを用いた試験は、処理後の塗装面の滑り性、艶および光沢を評価し、その後水道水をスプレー噴霧し、撥水性を評価した。
【0042】
[評価基準]
(撥水性)
○:水滴が球形に近く、水滴の流れる線が直線状である。
△:水滴がやや球形に近く、水滴の流れる線がほぼ直線状である。
×:水滴が楕円状で、水滴の流れる線が不連続で乱れている。
(滑り性)
○:固形ワックス(シュアラスター(株)製・インパクト)を用いた場合とほぼ同等の滑り性である。
△:上記固形ワックスを用いた場合より劣るが、滑り性はある。
×:上記固形ワックスを用いた場合よりかなり劣り、やや滑り性がある。
(艶・光沢性)
○:固形ワックス(シュアラスター(株)製・インパクト)を用いた場合とほぼ同等の艶・光沢である。
△:上記固形ワックスを用いた場合より劣るが、艶・光沢がある。
×:艶・光沢は無処理に比べてややある。
【0043】
以上の試験結果を下記表1に示した。
Figure 0004358566
【0044】
表1に示す実施例および比較例の試験結果から次のことが確認された。すなわち、ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルとの有効成分の配合比(質量比)は、10/90〜90/10の範囲(参考例1〜4、実施例1、2)において、従来のアミノ変性シリコーンオイル単独配合のコーティング剤(比較例3および4)と比較して、滑り性および艶・光沢性において優れている。
【0045】
参考例2と4とは、アミノ変性シリコーンオイルのアミノ当量が大きく異なっているが、アミノ当量が大きいほうが滑り性は優れていることが判る。比較例1のジメチルシリコーンオイル単独配合のエマルションでは、吸着を助けるアミノ変性シリコーンオイルが配合されていないため、ジメチルシリコーンオイルが殆ど塗装面に吸着されず、艶出し剤の効果が殆ど認められない。
【0046】
また、比較例2のアミノ変性シリコーンオイル単独配合のエマルションでは、ジメチルシリコーンオイルが配合されていないため、艶および光沢が劣っている。従来のアミノ変性シリコーンオイル単独配合のコーティング剤は、二度重ねて塗布および乾燥しても滑り性および艶・光沢が劣っている(比較例4)。
【0047】
また、本発明の方法によれば、本発明の艶出し剤を、従来のアミノ変性シリコーンオイル単独配合のコーティング剤の上に重ねて処理すると、撥水性、滑り性および艶・光沢性において、手掛けの固形ワックス処理に相当する効果が得られる(実施例)。
【0048】
【発明の効果】
本発明の艶出し方法は、車両塗装面の表面や塗装面などに対して優れた撥水性、滑り性および艶・光沢性の皮膜を形成することができる。特に、自動式洗車機を用いた本発明の艶出し方法によれば、固形ワックスに匹敵する効果を短時間に、簡便な方法により得ることができる。

Claims (5)

  1. 車両塗装面に、ジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤を塗布および乾燥後に、ジメチルシリコーンオイルおよびアミノ変性シリコーンオイルを含有する水性エマルションからなる艶出し剤を重ねて塗布および乾燥することを特徴とする車両塗装面の艶出し方法。
  2. 車両塗装面に、ジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤を塗布し、次に乾燥することなくジメチルシリコーンオイルおよびアミノ変性シリコーンオイルを含有する水性エマルションからなる艶出し剤を重ねて塗布および乾燥することを特徴とする車両塗装面の艶出し方法。
  3. 車両塗装面を予め水洗乾燥後に、該車両の乾燥塗装面にジメチルシリコーンオイルを実質的に含まないアミノ変性シリコーンオイルを主成分とするコーティング剤を塗布し、次に乾燥し、または乾燥することなくジメチルシリコーンオイルおよびアミノ変性シリコーンオイルを含有する水性エマルションからなる艶出し剤を重ねて塗布および乾燥することを特徴とする車両塗装面の艶出し方法。
  4. ジメチルシリコーンオイルとアミノ変性シリコーンオイルの配合比(質量比)が、10/90〜90/10である請求項1〜3の何れか1項に記載の車両塗装面の艶出し方法
  5. アミノ変性シリコーンオイルのアミノ当量が、4,000〜14,000g/molである請求項1〜4の何れか1項に記載の車両塗装面の艶出し方法
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