JP4169870B2 - 撥水処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撥水処理剤(以下コーティング剤も含む)に関し、さらに詳しくは今まで下地処理としてワックス噴霧・塗布または物理的擦り込みなどの予備処理を必要としていた被処理物品である自動車車両の塗装面、建材関連(木材およびコンクリート材など)、鉄道車両、大型重機器などの各種物品の撥水処理に有用な撥水処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記被処理物品に撥水処理する際にはスポンジ、タオル、モップ等の道具を使用した物理的作業のみ、または撥水処理剤のみの噴霧・塗布作業だけでは充分な撥水処理が行なわれなかった。例えば、自動車車両の塗装面を撥水処理する場合は、門型洗車機、連続洗車機、スプレー洗車機、ハンドスプレーでの噴霧、タオルやスポンジなどでの手拭作業が行なわれており、さらにいずれも下地処理を必要としており、一液の処理剤のみでの単純な噴霧・塗布作業では充分な撥水処理を成し遂げることはできなかった。
【0003】
また、洗車機で使用される撥水処理剤としては、パラフィンワックス、カルナウバワックスおよびカチオン系界面活性剤を配合した水性ワックスタイプ、特定のアニオン系界面活性剤、シリコーンおよびカルナウバワックスを配合し、乾燥後白色状に析出したワックス分を手拭きして使用するエマルジョンワックスタイプ、およびシリコーンエマルジョンを単に水で希釈してなる水性シリコーンエマルジョンタイプが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の撥水処理剤のうちで、水性ワックスタイプについては、スプレー直後にある程度の撥水性を有するが、その撥水性に持続性を付与する場合には、門型洗車機でいえばブラッシングという物理的効果による車両の塗装面へのワックスの擦り込みを行わねばならず、さらにその前にアニオン界面活性剤を噴霧させる下地処理が必要であり、このようにしても撥水持続日数は3〜7日間程度であった。また、この処理方法ではワックス分がブラシにも展着してしまうため、次に処理する車両の汚染物質が、このワックス分が展着したブラシに取り込まれ易くなり、さらに処理を重ねる毎に汚染物質が蓄積されるというブラシ汚染を引き起こすという欠点がある。また、逆にブラシに付着した汚染物質が車両に付着してしまい、車両の塗装面の仕上がり状態を悪化するという欠点がある。このような撥水処理剤および撥水方法は、車両の塗装面に擦り込んでワックスの皮膜を形成する車両の艶出し方法として公知である(例えば、特公昭58−4657号公報参照)。
【0005】
また、前記エマルジョンワックスタイプについては、先に挙げた水性ワックスを下地処理剤として噴霧した直後に処理しなければ、エマルジョンワックスが処理面に均一に展着されないという点において、ブラシ汚染を免れることができない。また、2種類の化学薬剤をを多量に噴霧するということでコスト的にも高めとなっていた。また、このタイプは、ブロー(乾燥)終了後に白色状のワックス分を析出させてから、車両の塗装面全体に塗り延ばすという作業(手拭き作業)を要することから、この作業自体がガソリンスタンドでのスタッフの手を煩わせてしまうために、処理時間を要してしまうことから、1日当たりの処理台数が極めて少なくなるという欠点がある。形成された皮膜の撥水性の持続性の点では、ワックス分が手拭き作業により車両の塗装面に厚めに擦り込まれるため、水性ワックスに比べて長く、3〜6週間は保たれるが、その分撥水性皮膜に水垢などが付着しやすくしてしまうため、車両の美観を損ねるという欠点がある。このような撥水処理剤および撥水方法は、門型洗車機を用いてカチオン界面活性剤を含有する下地処理剤に、アニオン界面活性剤を含有する水性ワックスを塗布する車両の艶出し方法として公知の技術である(特許第2562070号参照)。
【0006】
前記水性シリコーンエマルジョンタイプは、貯蔵安定性などを高めるためにノニオン、アニオンまたはカチオン界面活性剤が高濃度に配合されており、酸性物質またはアルカリ性物質による中和も行われている。このため、車両の塗装面に噴霧直後は、上記界面活性剤の残留により車両の塗装面が濡れ状態となってしまい、シリコーン自体の塗装面に対する吸着力が充分に発揮されず、強固な皮膜の吸着を成し得る前に車両の塗装面上から流されてしまい、瞬間初期撥水性、撥水持続性および吸着力が期待できず、撥水持続性については2〜3週間程度である。また、吸着という面においては、カチオン界面活性剤を配合する方がノニオンまたはアニオン界面活性剤に比べ寄与率は高いが、シリコーン本来の吸着力が損なわれ、上記の水性ワックスのような性質が強く現れてくるため、瞬間撥水性と撥水持続性を有効に発揮することができない。また、シリコーンと界面活性剤との限られた配合においてのみでしか充分な効果を発揮せず、任意の割合にて適宜調節して希釈することが難しく汎用性に乏しい。このような撥水処理剤および撥水方法は、アミノ変性シリコーンオイルをノニオン界面活性剤で乳化した乳化液に、カチオン界面活性剤を含有してなるコーティング剤およびコーティング方法として公知の技術である(特開平8−188745号公報参照)。
【0007】
その他、市販されている多くのシリコーン配合の撥水処理剤は、製品安定性の目的で酸性またはアルカリ性物質で中和されている。使用する酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸、塩酸、硫酸、燐酸などの無機酸が用いられている。また、使用するアルカリ性物質としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの無機塩、トリエタノールアミンやジエタノールアミンなどのアミン塩が用いられている。これらの酸性またはアルカリ性物質による中和は、シリコーン自体の親水性を増してしまうために、撥水性皮膜の瞬間初期撥水性、撥水持続性および吸着力が低下するという欠点がある。
【0008】
従って本発明は、瞬間的初期撥水性、撥水持続性および吸着力に優れ、上記いずれの撥水処理剤よりも簡便で、上記下地処理作業を必要とせずに、噴霧・塗装のみで撥水処理が可能であり、そのために被処理物品の再汚染を引き起こすこともなく、速い瞬間的撥水速度により高い乾燥性を引き出すことができる撥水処理剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、撥水処理剤全量を100重量部とした場合、その0.5〜5.0重量部の反応性および/または非反応性シリコーン(成分A)を、撥水処理剤全量を100重量部とした場合、その1〜20重量部のエタノールまたはイソプロピルアルコールまたはグリコールエーテル系溶剤(成分B)に分散または溶解した溶液を撥水処理剤全量を100重量部とした場合、その5〜50重量部の、界面活性剤で乳化されたシリコーンエマルジョン(成分C)に添加することを特徴とする撥水処理剤の製造方法を提供する。
【0010】
上記本発明によれば、本発明の撥水処理剤を、例えば、スプレー法により、車両の塗装面、建材関連(木材およびコンクリート材など)、鉄道車両、大型重機器などの各種物品に塗布すると、塗布直後から水をかけても水玉を形成することが可能となり、被処理物品に残留する水分を抑制し、乾燥性も高くなることから、被処理物品上に生じるウォータースポットの発生をも抑制することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の撥水処理剤を構成する反応性および/または非反応性シリコーンとしては、好ましくはシリコーンオイルが挙げられ、具体的には、例えば、エポキシ変性シリコーンオイルとして、商品名SF8411、SF8413(以上東レ・ダウコーニング社)、KF−105、KF−101、KF−102(以上信越シリコーン社)、カルボキシ変性シリコーンオイルとして、商品名SF8418(東レ・ダウコーニング社)、X−22−161A、X−22−162C(以上信越シリコーン社)、アミノ変性シリコーンオイルとして、商品名SF8417(東レ・ダウコーニング社)、KF−393、KF−864、KF−868(以上信越シリコーン社)、アルキル変性シリコーンオイルとして、商品名SF8416(東レ・ダウコーニング社)、KF−412(信越シリコーン社)、アルコキシ変性シリコーンオイルとして、商品名FZ−3704(日本ユニカー社)、KF−851(信越シリコーン社)などが挙げられ、いずれも本発明で使用できる。これらの反応性および非反応性シリコーンオイルは、1種または2種以上混合して使用しても構わない。また、これらのシリコーンオイルのうちでは反応性シリコーンオイルが好ましい。
【0012】
上記反応性および/または非反応性シリコーンは、本発明の撥水処理剤(濃厚物)を100重量部とした場合、その中で0.5〜5.0重量部の割合である。0.重量部未満では撥水処理時に瞬間的初期撥水性が現れず、一方、5.0重量部を超えると前記公知のエマルジョンワックスタイプのように、水垢付着を促進させてしまうので好ましくない。
【0013】
上記の反応性および/または非反応性シリコーンは水溶性有機溶剤中に分散または溶解させて使用する。水溶性有機溶剤としては、反応性および/または非反応性シリコーンを分散または溶解しうる水溶性有機溶剤であればよく、エタノール、イソプロピルアルコールまたはグリコールエーテル系溶剤を使用する。これらの水溶性有機溶剤は、本発明の撥水処理剤(濃厚物)を100重量部とした場合、その中で1〜20重量部の割合である。これらの水溶性有機溶剤は1種または2種以上混合して使用しても構わない。
【0014】
本発明の撥水処理剤を構成するシリコーンエマルジョンとしては、エポキシ変性シリコーンエマルジョンとして、商品名LE−9300、FZ−315(以上日本ユニカー社)、カルボキシ変性シリコーンエマルジョンとして、商品名BY22−840(東レ・ダウコーニング社)、アミノ変性シリコーンエマルジョンとして、商品名SM8702、BY22−819(以上東レ・ダウコーニング社)、ジメチルシリコーンエマルジョンとして、商品名SH7036、SH8710(以上東レ・ダウコーニング社)、メチルハイドロジェンシリコーンエマルジョンとして、商品名SM8707(東レ・ダウコーニング社)などの市販品が挙げられ、若しくは独自にシリコーンを界面活性剤で乳化しても構わず、いずれも本発明で使用できる。これらのシリコーンエマルジョンは、各種シリコーンをノニオン、アニオンおよび/またはカチオン界面活性剤により水中に乳化させたものであり、通常固形分は約5〜90重量%、好ましくは10〜40重量%である。また、これらのシリコーンエマルジョンは1種または2種以上混合して使用しても構わない。また、これらのエマルジョン中のシリコーンのうちでは反応性シリコーンが好ましい。
【0015】
上記シリコーンエマルジョンは、本発明の撥水処理剤(濃厚物)を100重量部とした場合、その中で5〜50重量部の割合である.0重量部未満では十分な撥水持続性が得られず、一方、0.0重量部を超えるとシリコーンエマルジョン中に乳化されている界面活性剤濃度が高くなってしまい、十分な瞬間初期撥水性が発揮されない。上記シリコーンエマルジョンは、固形分換算では前記シリコーン(A成分)100重量部に対して50〜800重量部、好ましくは100〜400重量部の割合で使用する。
【0016】
本発明の撥水処理剤(濃厚物)は、反応性および/または非反応性シリコーンを分散または溶解させた水溶性有機溶剤液を、前記シリコーンエマルジョンに添加して調製する。上記成分を混合する際には、シリコーンエマルジョンおよび反応性および/または非反応性シリコーンのイオン性が、ノニオン−アニオンまたはノニオン−カチオンとの組み合わせにおいては、シリコーンなどが凝集反応などを起こさず、シリコーンなどの分離・沈殿などの問題は起こさないが、アニオン−カチオンという組み合わせにおいては、シリコーンなどが凝集反応を起こしてしまい、形成される皮膜に瞬間初期撥水性、撥水持続性および吸着性といった特性を付与することができない。その他、各種添加成分についても同様に組み合わせには注意を要する。
【0017】
なお、各成分の混合に際しては、各成分の配合量は、本発明の撥水処理剤による瞬間初期撥水性、撥水持続性および吸着性を、使用条件および環境により調整が可能であることから、前記添加量の範囲において適宜調節可能である。また、本発明の撥水処理剤は他の助剤として防腐剤、腐食抑制剤、低温安定剤、pH調節剤、染料などを含有しても構わないが、pH調節剤は多量には配合しない方が好ましい。また、本発明の撥水処理剤は、従来技術のように酸性物質またはアルカリ性物質を多量に配合する必要はなく、pH調整剤と同様に多量には配合しない方が好ましい。
【0018】
このようにして構成される本発明の撥水処理剤は濃厚物であり、現場で実際に使用する場合には、通常の水で約2〜1000重量倍程度に希釈して使用する。希釈した撥水処理剤を、車両の塗装面、建材関連(木材およびコンクリート材など)、鉄道車両、大型重機器などの各種物品に塗布することによって、撥水処理剤が被処理物品に塗布された直後から、水をかけても直ちに水玉を形成し、比較的簡単に充分な撥水処理皮膜を形成することができる。
【0019】
本発明の希釈された撥水処理剤の各種被処理物品に対する塗布方法としては、何れの方法でもよいが、好ましい方法はスプレー方法であり、特に、門型洗車機、連続洗車機、スプレー洗車機などでスプレーによる使用が可能である。また、ハンドスプレーで吹き付けることもでき、撥水性が弱い部分なども簡単に修正することができるというメンテナンス性をも兼ね備えている。希釈された撥水処理剤の塗布量は、被処理物品の種類によっても異なるが、一般的には約20〜100g/m2程度である。塗布後、自然乾燥、風乾、加熱乾燥することで塗布物品の表面には優れた瞬間初期撥水性、撥水持続性、吸着性および耐汚染性などを有する撥水性皮膜が形成される。
【0020】
これに対して、本発明の撥水処理剤以外の製品において、本発明品と同レベルの効果を得ようとした場合、処理時間と手間を要するため、洗車処理台数が多く、人手が少ないガソリンスタンドなどでは敬遠されがちであった。従って本発明によれば、充分な瞬間初期撥水性、撥水持続性および吸着性などを発揮し、ブロー効果(乾燥性)、耐再汚染性を高めるのに極めて良好であり、且つ本発明以外の製品において成し得なかった処理時間と被処理物品の残留水分を手拭き作業する煩わしさまでをも解消することが可能である。
【0021】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中「部」または「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
<実施例1>
下記成分のうち、水を除く成分を先に混合して本発明の撥水処理剤(濃厚物)を得、これを下記の如く水で希釈して希釈撥水処理剤とした。以下の実施例および比較例も同様である。
Figure 0004169870
【0022】
<実施例2>
Figure 0004169870
【0023】
<実施例3>
Figure 0004169870
【0024】
<実施例4>
Figure 0004169870
【0025】
<実施例5>
実施例2の組成の水溶性有機溶剤を、グリコールエーテル系溶剤であるジエチレングリコールモノメチルエーテルの15.0部に置き換えた以外は、実施例2と同様にして撥水処理剤を得た。
【0026】
<比較例1>
実施例2の組成に酸性物質(酢酸)を新たに1.5部添加して、撥水処理剤とした。
Figure 0004169870
【0028】
Figure 0004169870
【0029】
Figure 0004169870
【0030】
次に上記の実施例および比較例の撥水処理剤を表1に記載の希釈倍率に水で希釈して用いて以下の試験を行なった。
<試験例1(瞬間(1回のみ)スプレー時の接触角測定)>
試験方法:各実施例および各比較例の液剤をそれぞれの倍率に希釈し、希釈液剤をハンドスプレーガンに投入する。油分が完全に除去され、垂直に立てかけられた塗装板に1回スプレーし、その時にできあがった水滴の接触角を測定する。
<試験例2(水玉形成までのスプレー回数)>
試験方法:各実施例および各比較例の液剤をそれぞれの倍率に希釈し、希釈液材をハンドスプレーガンに投入する。油分が完全に除去され、垂直に立てかけられた塗装板に水玉が形成されるまでスプレーし、その時のスプレー回数をカウントする。
【0031】
<試験例3(処理塗装板を水洗した時の水分がはけるまでの時間)>
試験方法:試験例2でそれぞれの実施例および比較例のスプレー回数にて処理された塗装板を、45°に傾斜させてから60秒間シャワーリング後、塗装板上の水分がほぼ完全にはけるまでの時間を計測する。
<試験例4(撥水持続性)>
試験方法:試験例2でそれぞれの実施例および比較例のスプレー回数にて処理された塗装板を、水洗後38°に傾斜させた屋外の暴露試験台に設置し、1ヶ月後に塗装板表面にハンドスプレーで水をかけ、生じる水玉の状態を目視にて判定する。上記判定後に、塗装板表面を中性洗剤で洗浄および乾燥後接触角を測定する。
【0032】
<試験例5(再汚染性)>
試験方法:試験例3で処理した塗装板に付着した汚れの度合いを未処理塗装板と目視にて比較判定する。
上記試験の結果は下記表の通りであった。
【0033】
Figure 0004169870
【0034】
<評価方法および評価基準>
試験例1(接触角)
◎:90°以上 ○:70°以上〜90°未満
△:50°以上〜70°未満 ×:50°未満
試験例2(スプレー回数)
◎:1〜3回 ○:4〜10回 △:11〜20回 ×:21回以上
試験例3(時間)
◎:5秒以内 ○:6〜10秒以内 △:1〜30秒以内
×:31秒以上
【0035】
試験例4(接触角)
◎:90°以上 ○:70°以上〜90°未満
△:50°以上〜70°未満 ×:50°未満
試験例5(汚染度)
◎:未処理塗装板より汚れが目立たない。
○:未処理塗装板よりわずかに薄汚れたレベル。
△:未処理塗装板より汚れがはっきりとわかるレベル。
×:未処理塗装板よりかなり汚れが目立つレベル。
上記の結果から明らかであるように、本発明の撥水処理剤は、撥水持続性を長く保ちつつ、再汚染をも低く抑え、且つ瞬間初期撥水性に対し極めて優れ、作業効率を格段に高めたことが明らかである。
【0036】
【発明の効果】
本発明の撥水処理剤(コーティング剤)は、瞬間的初期撥水性を阻害する余分な界面活性剤や酸性物質またはアルカリ性物質が配合されていないため、今まで下地処理としてワックス噴霧・塗布または物理的擦り込みなどの予備処理を必要としていた被処理物品である自動車車両の塗装面、建材関連(木材およびコンクリート材など)、鉄道車両、大型重機器などの各種物品の撥水処理に有用である。さらに自動車車両の塗装面においては、門型洗車機、連続洗車機などでの高速洗車に対応することが可能となり、手拭き作業を要するエマルジョンワックスに比べ、短い時間内に同レベルの撥水持続性および吸着性を付与することか可能となることから、限られた時間内で処理台数を多くこなし、収益向上に繋ぐことができる。
また、自動スプレー方式による処理が可能であるため、余分な物理的効果を与えなくても済むことからも設備的費用をも軽減可能となり、水性ワックスのようなブラッシングによる物理的効果を与えないことから、本発明の撥水処理剤に起因するブラシ汚染の発生は起こり得ない。従って、汚れたブラシを他の洗浄剤などによって洗浄するなどといった手間を省くこともできるので産業上極めて有用である。

Claims (3)

  1. 撥水処理剤全量を100重量部とした場合、その0.5〜5.0重量部の反応性および/または非反応性シリコーン(成分A)を、撥水処理剤全量を100重量部とした場合、その1〜20重量部のエタノールまたはイソプロピルアルコールまたはグリコールエーテル系溶剤(成分B)に分散または溶解した溶液を撥水処理剤全量を100重量部とした場合、その5〜50重量部の、界面活性剤で乳化されたシリコーンエマルジョン(成分C)に添加することを特徴とする撥水処理剤の製造方法
  2. A成分およびC成分の少なくとも一方のシリコーンが反応性である請求項1に記載の撥水処理剤の製造方法
  3. さらに水によって2〜1000重量倍に希釈されている請求項1または2に記載の撥水処理剤の製造方法
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