JP4786609B2 - シュー皮の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シュー皮の製造方法に関する。更に詳しくは、動物の顔等の複雑な形状のシュー皮を作製可能なシュー皮の製造方法に関する。
シュークリームは、水にバター等の油脂類を入れて沸騰させた後、小麦粉を混ぜて攪拌し、生地の状態を把握しながら全卵を何回かに分けて添加して得られたシュー生地を焼成して内部が空洞のシュー皮を製造し、このシュー皮の内部の空洞にカスタードクリーム等を詰めることによりなるものである。このシュークリームは、子供から大人までの広い範囲が好んで食する洋菓子の一つであり、また、シュークリームを構成するシュー皮(単に「シュー」とも呼ばれる。)は、シュー生地を絞り出し袋から平滑な天板や皿の上に絞り出し、オーブン等で焼くことにより製造されていた(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2005−168416号公報([0008])
ところで、平滑な天板の上にシュー生地を絞り出した状態で焼き上げるような、いわゆる開放式のシュー皮の製造方法にあっては、絞り出したシュー生地は加熱することにより内部の水分が水蒸気となって膨らみ、シュー皮は全体的に丸っこい形状となる。一方、かかる膨れ上がる挙動は制御することが難しいこともあり、シュー皮の表面に任意の突起や窪みを形成させる等、シュー皮を複雑な形状に作り上げることはできなかった。
本発明の目的は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、例えば動物の顔の形状等、シュー皮の表面に任意の突起や窪みを形成させるような複雑な形状に作り上げることが可能なシュー皮の製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に係るシュー皮の製造方法は、開口部を上方に向け、内部に窪み及び/または突起が形成された凹部を備えた焼成型の前記開口部からシュー生地を充填し、前記シュー生地を充填した後、前記凹部の内部における前記シュー生地の上方の空間に板状の蓋体を載置し、膨張する前記シュー生地を前記蓋体で下方に押圧しながら加熱して前記シュー生地を焼成することを特徴とする。
本発明の請求項2に係るシュー皮の製造方法は、前記請求項1において、前記蓋体が網目状であることを特徴とする。
本発明の請求項に係るシュー皮の製造方法は、前記請求項1または請求項2において、前記窪み及び/または突起が前記凹部の底部に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項に係るシュー皮の製造方法は、前記請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、前記シュー生地の充填量と前記凹部の全体の容積との比が、充填量/凹部=1/4〜1/2であることを特徴とする。
本発明の請求項に係るシュー皮の製造方法は、前記請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、前記押圧の押圧力が、0.5〜1.0kgf/cm(49.1〜98.1kPa)であることを特徴とする。
本発明の請求項6に係るシュー皮の製造方法は、前記請求項1ないし請求項のいずれかにおいて、前記窪みに外部と空気的に連通する小孔を配設したことを特徴とする。
本発明の請求項1のシュー皮の製造方法は、開口部を上方に向け、内部に窪みや突起が形成された凹部を備えた焼成型の前記開口部からシュー生地を充填し、加熱してシュー生地を焼成するようにしている。これにより、製造されるシュー皮の形状は、当該凹部の形状を主構成として、窪みや突起がシュー皮の表面にそのまま突起や窪みとして形成されるため、犬、猫、狸、ウサギ、豚等の動物の顔の形状や各種キャラクターの顔の形状等、表面に任意の突起や窪みを形成させるような複雑な形状に作り上げることができる。
また、かかるシュー皮の製造方法は、シュー生地を充填した後、焼成型の凹部の内部におけるシュー生地の上方の空間に網目状の蓋体を載置し、加熱されて上方に膨張するシュー生地を蓋体で下方に押圧しながら焼成するようにしているので、窪みあるいは突起にシュー生地が入り込みやすくなり、窪みあるいは突起の形状がそのまま突起あるいは窪みとして形成されるシュー皮を製造することができる。また、シュー生地の上方の空間に蓋体を載置しているので、できあがるシュー皮の底部の周縁もエッジが立たず、角が取れた状態で焼成されるので、シュー皮の外観がより一層良好となる。
本発明の請求項のシュー皮の製造方法は、窪み及び/または突起が前記凹部の底部に形成されているので、できあがるシュー皮の頂部に窪みや突起を形成させることができるため、顔の頂部に耳や角等の突起等を備えた動物の顔の形状を作成するのに最適な製造方法となる。
本発明の請求項のシュー皮の製造方法は、シュー生地の充填量と前記凹部の全体の容積との比を特定の範囲内としているので、肉痩せ等もなく、形成される突起や窪みの形が整ったシュー皮を作り上げることが可能となる。
本発明の請求項のシュー皮の製造方法は、押圧の押圧力を特定の範囲内としているので、加熱されたシュー生地の膨張力と押圧力のバランスが取れた状態で焼成が進行し、凹部内部の窪み等にシュー生地がよりいっそう入り込みやすくなる。
本発明の請求項のシュー皮の製造方法は、焼成型の凹部内部に形成された窪みに、外部を空気的に連通可能な小孔を配設しているので、加熱によりシュー生地が膨張するにつれて、凹部に溜まっていた空気を外部に追い出すことができるため、窪みの形状がそのまま突起として形成され、外観に優れるシュー皮を簡便かつ効率よく製造することが可能となる。
[第1実施形態]
以下、本発明のシュー皮の製造方法の一態様について、図面を用いて説明する。
図1ないし図を用いて、本発明のシュー皮の製造方法の一態様を説明する。本発明のシュー皮の製造方法(以下、単に、「本発明の製造方法」とする場合がある。)は、開口部を上方に向け、内部に窪み及び/または突起が形成された凹部を備えた焼成型の開口部からシュー生地を充填し、焼成型を加熱してシュー生地を焼成することによりなる。ここで、図1は、本発明の製造方法で使用される焼成型の一態様を示した斜視図、図2は図1のII−II断面図、図3はシュー生地を充填した焼成型内部の状態を示した概略図、図4は、加熱してシュー生地が膨張した焼成型内部の状態を示した概略図、図5は本発明の製造方法で製造されるシュー皮の一態様を示す斜視図、図6は、図5のシュー皮を備えたシュークリームを示した斜視図、をそれぞれ示す。また、図1ないし図6中、1は焼成型、2はシュー皮、3はシュークリーム、10はシュー生地、11は凹部、12は凹部の窪み、13は開口部、14は凹部の底部、をそれぞれ示す。
(1)焼成型1の構成:
図1ないし図4に示すように、焼成型1は、本実施形態にあっては、開口部13を上にした、略カップ形状の凹部11を備え、当該凹部の底部14(開口部13を上方に向けたときに底に位置する部分のこと。以下同。)には2つの窪み12が形成されている。本発明の製造方法にあっては、かかる凹部11の形状がそのまま製造されるシュー皮の形状となるため、できあがるシュー皮2(シュークリーム3)には、図5及び図6に示すように、当該2つの窪み12がそのまま2つの突起21として形成されることとなり、かかる2つの突起21を動物の耳に見立てれば、動物の顔の形状のシュー皮2とすることができる。なお、かかる焼成型1により製造されるシュー皮2については、開口部13に対応する部分が底部22(図4、図5参照)となる。
凹部11の具体的な形状については、任意に決定することができ、一般的な形状とする場合にあっては、例えば、お椀型、カップ型、丸型等の公知の形状を採用することができる。なお、シュー皮2(シュークリーム3)の形状を犬、猫、狸、ウサギ、豚等の動物の顔の形状とする場合にあっては、製造しようとする動物の輪郭を凹部11で形成するようにし、窪み12や突起(図示しない)により、耳、鼻、目、口等、顔の形状を特徴付ける部位を形成するようにすればよい。
凹部11の内部に形成される窪み12は、本実施形態にあっては、頂点が丸みがかった略円錐形とすることにより、動物の耳に見立てるようにしているが、窪み12の形状は、特に制限はなく、角錐形、半円形、半楕円形、方形等といった任意の形状とすることができる。また、窪み12の深さdは、概ね1.0〜3.0cm程度とすることが好ましく、1.0〜2.0cm程度とすることが特に好ましい。
焼成型1の材質は、200〜240℃程度の高熱で加熱されることに鑑みれば、金属製のものを使用することが好ましく、その他、セラミックス製等の耐熱性に優れた材料を使用することができる。なお、図1ないし図4にあっては、焼成型1としては、シュー皮2を1個取りすることができるタイプのものを示しているが、これには限定されず、2個またはそれ以上を取ることができるいわゆる型展板の焼成型としてもよい。
(2)シュー生地10の構成:
次に、本発明の製造方法で使用されるシュー生地10(図3等参照)は、特に制限はなく、従来公知のシュー生地に使用される、小麦粉類、油脂類、卵類及び水分等の成分を主体とした材料で構成するようにすればよい。
小麦粉類としては、例えば、強力粉、薄力粉、フランス粉、全粒粉等が挙げられる。こ
れらは一種を単独で使用してもよく、また、これらの二種以上を組み合わせて使用しても
よい。
油脂類としては、例えば、バター、マーガリン、ショートニング等が挙げられる。これ
らは一種を単独で使用してもよく、また、これらの二種以上を組み合わせて使用してもよ
い。
卵類としては、例えば、全卵、卵黄、卵白、加塩全卵、加塩卵黄、加塩卵白、加糖全卵
、加糖卵黄、加糖卵白、乾燥全卵、乾燥卵黄、凍結全卵、凍結卵黄、凍結卵白、凍結加糖
全卵、凍結加糖卵黄、凍結加糖卵白、酵素処理全卵、酵素処理卵黄などを用いることがで
きる。これらは一種を単独で使用してもよく、また、これらの二種以上を組み合わせて使
用してもよい。
水分としては、天然水、水道水等を使用することができ、また、水に加えて、あるいは
水の代わりに、牛乳等を使用するようにしてもよい。
前記の成分を主体とするシュー生地10には、シュークリームの口溶けをさらに向上さ
せ、時間の経過に伴う食感の変化を抑制するために、更に可溶性糖類を添加することが好
ましい。可溶性糖類としては、特に限定されるものではないが、含蜜や分蜜、あるいは、精製や非精製にかかわらず、単糖、オリゴ糖、デキストリン、多糖類、これらの異性化、分解、転移、重合等による加工品等が挙げられる。具体的には、上白糖、双目糖、グラニュー糖、粉糖、蔗糖、液糖、はちみつ、ブドウ糖、果糖、黒糖、麦芽糖、乳糖、シクロデキストリン、酵素糖化水飴、酸糖化水飴、還元澱粉糖化物、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、キシロース、トレハロース、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、アラビノース、パラチノースオリゴ糖、アガロオリゴ糖、キチンオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ヘミセルロース、モラセス、イソマルトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、カップリングシュガー、ラフィノース、ラクチュロース、テアンデオリゴ糖、ゲンチオリゴ糖等が挙げられる。これらの可溶性糖類は、一種を単独で用いることもでき、また、これらの二種以上を組み合わせて使用してもよい。
なお、本発明にあっては、本発明の効果を妨げない範囲内で、例えば、コーンスターチ、小麦澱粉等の澱粉類、澱粉に対し糊化、リン酸架橋等の処理を施した加工澱粉類、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳等の乳製品、岩塩、精製塩、天塩等の食塩、デキストリン類、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム等の乳蛋白、アミラーゼ、プロテアーゼ、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、ペントサナーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ホスフォリパーゼ、カタラーゼ、リポキシゲナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、スルフィドリルオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム等の乳化剤、重炭酸アンモニウム、重曹、バーキングパウダー、イスパタ等の膨張剤、アスコルビン酸、シスチン等の酸化剤や還元剤、トコフェロール、茶抽出物、アスコルビン酸脂肪酸エステル等の酸化防止剤、β−カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料類、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、塩化カリウム等の呈味料、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、酒類、魚介類等の食品素材、着香料等を添加物として適宜添加することができる。
シュー生地10は、これらの成分を用いて常法により製造すればよく、例えば、油脂に水等を加え、好ましくは可溶性糖類をさらに加えて、加熱煮沸し、この中に小麦粉を添加して加熱混合して糊状にした後、卵類をミキシングしながら数回に分けて加え、シュー生地を得る。なお、前記の添加剤を必要に応じて用いる場合は、当該添加剤は、卵類に溶解して加えてもよい。
(3)シュー皮2(シュークリーム3)の製造:
本発明のシュー皮の製造方法を実施するには、前記のようにして得られるシュー生地10を、図1等に示す焼成型1の開口部13から凹部11の内部に充填し(図3参照)、焼成型1をオーブン等の加熱装置に入れ、加熱することによりシュー生地10が焼成される。シュー生地10の加熱温度は、特に制限はないが、200〜240℃程度とすることが好ましく、200〜230℃程度とすることが特に好ましい。また、加熱時間は、特に制限はないが、20〜50分間とすることが好ましく、30〜50分間とすることがより好ましく、40〜50分とすることが特に好ましい。また、二度焼きするようにしてもよい。
図3及び図4に示すように、凹部11に充填されたシュー生地10は加熱されることにより膨張し、内部に適度な空洞を形成しつつ、凹部11の形状どおりに成形され、また、膨張したシュー生地10は、凹部11に形成された2つの窪み12にも入り込むため、製造されるシュー皮2には、図5及び図6に示すように、窪み12の形状に対応した突起21が形成されることになる。
焼成時のシュー生地10の膨張を考慮し、シュー生地10の充填量(体積換算)は、凹部11全体の容積と比較して、シュー生地/凹部=1/4〜1/2とすることが好ましい。シュー生地/凹部の比をかかる範囲にすることにより、肉痩せ等もなく、形成される突起21や窪み(図示しない)の形が整ったシュー皮2を作り上げることが可能となる。一方、シュー生地/凹部が1/4より小さいと(凹部11全体の容積が大きいと)、肉痩せや焼き痩せが発生する場合があり、シュー生地/凹部が1/2を超えると(シュー生地10の充填量が大きいと)、膨張によりシュー生地10が焼成型1から飛び出して、整った形状のシュー皮2を得ることができなくなる場合がある。シュー生地10の充填量(体積換算)は、凹部11全体の容積と比較して、シュー生地/凹部=1/4〜1/3とすることが特に好ましい。
また、シュー皮2を製造するにあって、側面等の肉痩せの発生を防止したり、焼成型1の窪み12に対応した突起21を形よく作り、窪み12等が形成された凹部11の形状を好適に再現させる方法を、図7及び図8を用いて説明する。
は、図1の焼成型1の凹部11内部におけるシュー生地10の上方(図、図の矢印方向。以下同じ。)の空間19に蓋体16を載置した状態を示す斜視図、図は、図の焼成型1の内部の状態を示す概略図である(なお、図及び図において、固定板18を固定する部材については図示していない。)。図及び図に示すように、凹部11内部におけるシュー生地10の上方の空間19に載置されている蓋体16は、上方に存在する、鋼板等で構成される固定板18と4つのバネ17(コイルバネ)を介して連結固定され、加熱されて膨張するシュー生地10の膨張力に対応するように下方に押圧する。
このように、上方に膨張しようとするシュー生地10に対して、蓋体16が下方に押圧することにより、凹部の窪み12にもシュー生地10が十分に入り込んでいくことになる。そして、蓋体16の押圧とシュー生地10の膨張力とのバランスが取れたところで蓋体16が動かなくなり、シュー生地10の焼成が進行する。よって、窪み12の形状がそのままシュー皮の突起21として形成されるシュー皮2を製造することができるとともに、凹部11の開口部13側は製造されるシュー皮の底部22となるところ、シュー生地10の上方の空間19に蓋体16を載置して製造することにより、できあがるシュー皮2の底部22の周縁221もエッジが立たず、角が取れた状態で焼成される。従って、かかる点においても製造されるシュー皮2の外観が良好となる。
蓋体16による押圧力は、加熱されて膨張するシュー生地10の膨張力に対応するものであるから、加熱条件、シュー生地10の構成材料の種類や含有量によって適宜決定すればよいが、概ね、0.1〜1.0kgf/cm(9.81〜98.1kPa)程度としておけばよく、0.5〜1.0kgf/cm(49.1〜98.1kPa)程度とすることが好ましい。押圧力をかかる範囲とすることにより、加熱されたシュー生地10の膨張力と押圧力のバランスが取れた状態で焼成が進行し、凹部の窪み12にもシュー生地10が入り込みやすくなり、窪み12を含めた凹部11の形状がそのまま再現されるシュー皮2を製造することができる。蓋体16による押圧力は、0.5〜0.8kgf/cm(49.1〜78.5kPa)程度とすることが更に好ましく、0.6〜0.7kgf/cm(58.9〜68.7kPa)とすることが特に好ましい。
なお、蓋体16は、記の網目状の蓋板と同じメッシュ数、及び材質のものを使用することができる。
蓋体16となる蓋板は、網目状の蓋板を用いることにより、通気性が良好であり、シュー生地10の膨張時に発生する水蒸気等も上方に逃がすことができるため好ましい。蓋板の網目のメッシュ数は、特に制限はなく、通気性を維持できる程度のメッシュ数を適宜選択すればよい。また、蓋板の材質は、強度、耐熱性等を考慮して、金属とすることが好ましく、例えば、ステンレス、ニッケル、チタン、銅、真鍮、アルミニウム及び同合金線、鉄線、亜鉛めっき鉄線等を使用することができる。
前記のようにして得られた、図5に示すシュー皮2は、適当な位置に穴を開け、空洞となっている内部にカスタードクリーム31等を充填し、粉砂糖等(図示しない)を振りかけてシュークリーム3(図6参照)とすればよい。また、適当な位置で切断して、空洞となっている内部にカスタードクリーム31等を充填するようにしても問題はない。なお、シュークリーム3には、生クリーム等からなるホイップクリーム(図示しない)を載せるようにしてもよい。図6に示すように、シュークリーム3は、チョコレート等により目等を付けることにより、更に動物の顔に似ることとなる。
(4)本発明の効果:
本発明のシュー皮の製造方法によれば、開口部13を上方に向け、内部に窪み12等が形成された凹部11を備えた焼成型1を用いてシュー皮2を製造するようにしているので、製造されるシュー皮2の形状は、当該凹部11の形状を主構成として、窪み12等がシュー皮2の表面にそのまま突起21等として形成されるため、犬、猫、狸、ウサギ、豚等の動物の顔の形状や各種キャラクターの顔の形状等、表面に任意の突起や窪みを形成させるような複雑な形状に作り上げることができる。
[実施形態の変形]
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本発明に含まれるものである。
例えば、前記した実施形態においては、本発明のシュー皮の製造方法で使用する焼成型1について、図1等に示す、内部に2つの窪み12が形成された凹部11を備えた焼成型1を例に挙げて説明したが、これには限定されず、窪み12の数は1つでもよく、また、3つ以上としてもよい。また、窪み12が形成された位置についても、前記した実施形態にあっては、凹部の底部14に形成した態様を示したが、窪み12が形成される位置については任意に決定することができる。
また、凹部11の内部には、窪み12の代わりに、あるいは窪み12と一緒に、突起(図示しない)を形成するようにしてもよく、凹部11に突起を形成することにより、できあがるシュー皮2には突起がそのまま窪みとして形成されることになる。ここで、凹部11の内部に突起を形成する場合における当該突起の形状は、前記した窪み12と同様特に制限はなく、円錐形、角錐形、半円形、半楕円形、方形等といった任意の形状とすることができる。また、突起の高さは、概ね1.0〜3.0cm程度とすることが好ましく、1.0〜2.0cm程度とすることが特に好ましい。
前記した実施形態では、図及び図に示すように、焼成型1の凹部11内部におけるシュー生地10の上方の空間19に蓋体16を載置し、加熱されて膨張するシュー生地10の膨張力に対応するように下方に押圧するに際し、蓋体16を固定板18と4つのバネ17を介して連結固定した、当該4つのバネ17の付勢力で下方に押圧するような態様を示したが、蓋板による下方に押圧する手段としてはこれには限定されない。
また、本態様のようにバネ17を用いて押圧する場合には、バネ17の本数を図等に示すように4本にすればバランスがよいが、これには限定されず、1〜3本、あるいは5本以上としてもよい。また、バネ17の種類についても、前記した実施形態では、コイルバネを使用した態様を示したが、例えば、蓋体16に向かって径が広がる円錐バネ(図示しない)を使用するようにしてもよい。なお、本発明にあっては、網目状の蓋体16を水平に保持することにより、凹部11に形成された窪み12等にシュー生地10が好適に入り込みやすくなる等、窪み12を含めた凹部11の形状が安定して再現されるので、シュー生地10の膨張する挙動に対応して、バネの本数や種類を適宜決定するようにすればよい。
更には、焼成型1の凹部11内部に形成された窪み12と外部を空気的に連通可能としてもよい。図は、図1の焼成型において、凹部11内部の窪み12に小孔40を配設した態様を示す斜視図であり、図にあっては、窪み12の先端に、外部と空気的に連通する小孔40を配設した態様を示している。窪み12に、外部と空気的に連通する小孔40を配設することにより、加熱によりシュー生地10が膨張するにつれて、凹部11に溜まっていた空気を外部に追い出すことができ、また、それによって、シュー生地10が膨張する空気に押されて窪み12から浮き上がることにより生じる意図しない変形の可能性が低くなるため、窪み12の形状がそのまま突起21として形成されるシュー皮2を製造することが簡便に実施される。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範
囲で他の構造等としてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[実施例1]
常法により得られたシュー生地を用いて、図及び図に示す構成の焼成型1(窪み12の数=2つ)を用いて、下記の製造条件によりシュー皮を製造した。
(製造条件)
シュー生地10の充填量: 焼成型1の凹部11全体の容積に対して1/3
加熱温度 : 200℃
加熱時間 : 40分
蓋体16による押圧力 : 0.5kgf/cm(49.1kPa)
10及び図11は、実施例1で得られたシュー皮の外観写真を示した図である。図10等に示すように、図及び図に示した焼成型を用いて、前記の製造条件で得られたシュー皮は、窪みの形状がそのままシュー皮の突起として現れている。また、シュー皮の底部の周縁もエッジが立たず、角が取れた状態で焼成されており、外観の良好なシュー皮を製造することができた。
本発明は、例えば、動物や各種キャラクターの顔の形状を現したシュークリームを構成
するシュー皮の製造方法として有利に使用することができる。
本発明の製造方法で使用される焼成型の斜視図である。 図1のII−II断面図である。 シュー生地を充填した焼成型内部の状態を示した概略図である。 加熱してシュー生地が充填した焼成型内部の状態を示した概略図である。 本発明の製造方法で製造されるシュー皮の一態様を示した斜視図である。 図5のシュー皮を備えたシュークリームの一態様を示した斜視図である。 図1の焼成型の凹部内部におけるシュー生地の上方の空間に蓋体を載置した状態を示す斜視図である。 の焼成型の内部の状態を示した概略図である。 図1の焼成型において、凹部内部の窪みに小孔を配設した態様を示す斜視図である。 実施例1で得られたシュー皮の外観写真を示した図である。 実施例1で得られたシュー皮の外観写真を示した図である。
1 焼成型
2 シュー皮
3 シュークリーム
10 シュー生地
11 凹部
12 凹部の窪み
13 開口部
14 凹部の底部
16 蓋体
17 バネ
18 固定板
19 空間
21 シュー皮の突起
22 シュー皮の底部
221 シュー皮の底部の周縁
31 カスタードクリーム
40 小孔

Claims (6)

  1. 開口部を上方に向け、内部に窪み及び/または突起が形成された凹部を備えた焼成型の前記開口部からシュー生地を充填し、前記シュー生地を充填した後、前記凹部の内部における前記シュー生地の上方の空間に板状の蓋体を載置し、膨張する前記シュー生地を前記蓋体で下方に押圧しながら加熱して前記シュー生地を焼成することを特徴とするシュー皮の製造方法。
  2. 前記蓋体が網目状であることを特徴とする請求項1に記載のシュー皮の製造方法。
  3. 前記窪み及び/または突起が前記凹部の底部に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシュー皮の製造方法。
  4. 前記シュー生地の充填量と前記凹部の全体の容積との比が、充填量/凹部=1/4〜1/2であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシュー皮の製造方法。
  5. 前記押圧の押圧力が、0.5〜1.0kgf/cm(49.1〜98.1kPa)であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシュー皮の製造方法。
  6. 前記窪みに外部と空気的に連通する小孔を配設したことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のシュー皮の製造方法。
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