JP4765631B2 - 大豆たん白含有小麦粉生地の製造法 - Google Patents

大豆たん白含有小麦粉生地の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物として添加する大豆たん白含有小麦粉生地の製造法及び当該生地を加熱する小麦粉製品の製造法に関する。
近年大豆食品、豆乳等の健康効果が注目され、大豆たん白を使用した健康を加味した焼き菓子類、パン類等の小麦粉製品に対する要望が増えている。焼き菓子類の一つであるクッキー類はハンデーで色々な場面で手軽に食すことが出来る菓子であり、このクッキー類に大豆たん白を応用する試みがなされている。クッキー類の生地は可塑性を有し、例えば絞り成型、包あん機成型等各種の形状に成型され焼成される。
菓子製造の段階で生地の可塑性が安定していることは重要であり、例えば生地の可塑性が経時的に大きく変化すると製造が不安定となり生産に支障をきたす。クッキー類の生地に大豆たん白を使用する場合、大豆たん白は小麦粉と予め混合された状態で生地製造の最終段階で生地に練り込み使用される方法が一般的である。又、生地中の卵等の水分類と大豆たん白との接触機会を遅らせる方法としてフラワーバッター法がある。 フラワーバッター法はマーガリン、ショートニング等の油脂類と大豆たん白とを予め混合し、次いで糖類、卵類、小麦粉を混合する方法である。しかしながら、これらの何れの方法に於いても大豆たん白が使用された生地は大豆たん白の有する強い吸水性の影響を受け、生地は経時的に固さが増し作業性の低下がみられ、この生地の可塑性の変化を低減することは難しく、大豆たん白の使用量に制限を受け、これを回避することが課題であった。
大豆たん白の焼き菓子への利用としては、特許文献1では、大豆蛋白及び凝固剤を含む小麦粉ドウを焼成することを特徴とする焼き菓子の製造法が提案され、凝固剤としてアルカリ土類金属を用い風味の改善を図ったものである。特許文献2では、比重の軽いバターケーキに酵素分解大豆たん白を用いることで焼き縮みと釜落ちが少ない製法が提案されている。特許文献3では、小麦粉、大豆性蛋白質原料、及び植物性油脂を主たる原料とし、小麦粉100重量部に対して大豆性蛋白質原料約10〜約65重量部、及び植物性油脂約5〜約20重量部を含有し、そして原料全体が主として植物性原料により構成されている焼き菓子が提案されている。これの生地の調製法は、前記したように一般的な方法であって小麦粉と大豆性蛋白質原料を予め混合するものである。特許文献4では、焼き菓子生地に大豆蛋白含有素材、タピオカ澱粉およびトレハロースを用いることを特徴とする焼き菓子の製造法が提案されている。この製造法も、一般的な方法を採用しており、大豆たん白と粉体であるタピオカ澱粉、トレハロースの粉体混合であったり、フラワーバッター法である。
特開平11−169063号公報 特開平6−319434号公報 特開昭61−28347号公報 特開平11−9176号公報
本発明は、大豆たん白が使用された生地に於いても大豆たん白の有する強い吸水性の影響を受け難く、生地の固さの経時的な変化が少なく作業性の良い大豆たん白含有小麦粉生地の製造法を提供することを目的としている。
本発明者は上記の課題に対し、従来の製法にとらわれることなく従来と異なる製法を検討する中で、大豆たん白含有小麦粉生地を調製するに際して、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物を得ることによって、大豆たん白質が液状の糖中の水分を吸収し徐々に大豆たん白が絞まるという知見に基づき、大豆たん白の持つ強い吸水性を緩和できることを見い出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1は、予め粉末状の大豆たん白と液状の糖とを混合した可塑性状態の混合物を調製し、当該混合物中の大豆たん白が大豆たん白質量で無水の固形物換算量として、12〜38重量%であり、液状の糖が60〜80重量%であって、その後小麦粉又は小麦粉を含む、油脂類、粉末状の糖類及び卵類から選択される原料を混合することを特徴とする小麦粉生地の製造法である。第2は、混合物に用いる液状の糖の水分活性値が0.95以下である、第1記載の小麦粉生地の製造法である。第3は、油脂類が大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、カカオ脂、乳脂、ラード、魚油、鯨油の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油の加工油脂(融点10〜40℃程度のもの)並びにマーガリン、ショートニングから選択されたものである、第1又は第2記載の小麦粉生地の製造法である。第4は、第1乃至第3何れか1の方法において、小麦粉生地中の大豆たん白が大豆たん白質量で無水の固形物換算量として、3.5〜13重量%である、小麦粉生地の製造法である。第5は、第1乃至第4何れか1に記載の小麦粉生地の製造方法について、さらに小麦粉生地を加熱することを特徴とする小麦粉製品の製造法である。
大豆たん白が使用された小麦粉生地に於いても大豆たん白質の有する強い吸水性の影響を受け難く、生地の固さの経時的な変化が少なく作業性の良い大豆たん白含有小麦粉生地の製造法を提供することが可能になった。
本発明の大豆たん白含有小麦粉生地の製造法としては、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物として、小麦粉に添加することが必要であってそれ以外は通常の小麦粉生地の調製法に準じて行えば良い。その際に小麦粉生地原料に一般に使用している油脂類、卵類等も適宜選択使用することが出来る。このように調製することによって、大豆たん白の有する強い吸水性の影響を受け難く、生地の固さの経時的な変化が少なく作業性に優れた大豆たん白含有小麦粉生地を得ることが出来る。本発明で使用する液状の糖としては、一般に市販されている液状の糖が例示できる。水分含量の少ない顆粒状又は粉末状の糖の場合はこれらの含水糖が適用でき、保存性の点から水分活性値(Aw)が0.95以下のもの、更に0.90以下のものが好ましい。糖の種類としてはグルコース、フルクトース、マンノース、キシロース等の単糖類、ショ糖、マルトース、乳糖、トレハロース、マルトトリオース、等のオリゴ糖類、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール類が提示出来る。
本発明においては、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物として、小麦粉に添加するのであるが、大豆たん白と液状の糖との可塑物である場合において、液状の糖の使用量としては、60〜80重量%、更に65〜80重量%が好ましい。液状の糖が下限より少ない場合はソボロ状となり均一な練り込み作業が困難となる。また、上限を超える場合は流動性が出過ぎ可塑性が低下し練り込み作業に於いて分離現象が発生することがある。
本発明で使用する大豆たん白としては、分離大豆たん白、濃縮大豆たん白、加水分解大豆たん白、調整豆乳粉末、大豆粉、脱脂大豆粉、黄粉等が提示出来、単独又は2種以上を混合使用することが出来る。これらの大豆たん白質の含有量は無水の固形分換算量であって、分析は「新食品分析ハンドブック、平成12年11月20日初版発行、発行所(株)KENPAKUSHA」のp24記載のケルダール法により測定した。
本発明においては、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物として、小麦粉に添加するのであるが、大豆たん白と液状の糖との可塑物である場合において、可塑物中の大豆たん白が大豆たん白質量で無水の固形物換算量として、12〜38重量%が好ましく、更に18〜33重量%が好ましい。大豆たん白質の量が下限未満の場合は、生地が柔らかくなり可塑性が得にくくなる。上限を超える場合は、生地が固くなったり、ソボロ状となり均一な練り込み作業が困難となり、大豆たん白含有小麦粉生地が得にくくなる。
大豆たん白を予め液状の糖と混合することによって、大豆たん白質が液状の糖中の水分を吸収し徐々に大豆たん白が絞まってくる。絞まりに必要な時間は、調製方法によって変化するが30分〜1時間程度で充分である。
上記の方法において得られた大豆たん白含有小麦粉生地にあっては、小麦粉生地中の大豆たん白が大豆たん白質量で無水の固形物換算量として、1〜13重量%、更に3.5〜13重量%であるのが好ましい。大豆たん白質の量が下限未満の場合は、本願発明の課題とする栄養価に必要な大豆たん白質が得難くなる。上限を超える場合は、生地の流動性が悪くなり作業性が低下する。
本発明においては、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物とするのであるが、本発明で言う可塑性とは、適度な粘稠性と滑らかな組織を有し、油脂類、粉末状の糖類、卵類等小麦粉生地原料に一般に使用する原料と均一に混合が出来る物性を意味し、可塑性はレオメーターによる固さで表すことが出来る。 本願の明細書に記載した方法において、固さの指数が20℃にて0.1cm2〜49cm2/0.785cm2が好ましく、更に0.4cm2〜38cm2/0.785cm2が好ましい。
本発明で使用する小麦粉としては、薄力粉、中力粉、強力粉が例示できる。また、その他の原料として、卵類が例示でき、全卵、卵黄、卵白、またはこれらの加糖卵、冷凍卵が例示でき、これらの単独または2種以上を混合使用することができる。
本発明で使用する油脂類としては、動植物性油脂及びそれらの硬化油脂の単独又は2種以上の混合物或いはこれらのものに種々の化学処理又は物理処理を施したものが例示できる。かかる油脂としては、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、カカオ脂、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂(融点10〜40℃程度のもの)が例示でき、マーガリン、ショートニングのような加工油脂も使用できる。更に油脂の融点としては20〜38℃のものが生地の風味、可塑性という点で好ましい。
本発明の小麦粉製品の製造法としては、上記の方法によって得られた大豆たん白含有小麦粉生地を加熱することによって得ることが出来る。加熱方法が焼成、蒸し、フライ、マイクロ波照射から選択された方法により多様な小麦粉製品を得ることができる。具体的には、本発明の大豆たん白含有小麦粉生地を使用し焼成加熱された製品としては、ジャム、餡等の耐熱フィリングを包み通常の方法で焼成することによってしっとりとした食感のフルーツクッキー、或いはソフトな食感の西洋風の和菓子を得ることができる。又蒸しもの、フライものとしては外層に可塑性糖大豆たん白生地を練り込み使用したパン様生地と中心層には餡等の甘味系のフィリングを配し、蒸し加熱、或いはフライ加熱を行うことでしっとりとした蒸し饅頭、フライ菓子を得ることができる。
以下に本発明の実施例を示し本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は、いずれも重量基準を意味する。
固さの測定は、レオメーター(不動工業株式会社)にて行った。 測定条件は、サンプル容器;58mm内径、高さ31mm、プランジャー;10mm直径、送り速度台5cm/分、25mm進入したときのプランジャーにかかる加重を1ボルトの信号としてプリンター(RIKADENKI KOGYO社 ELECTRONIC RECORDER MODEL FR-31)にて測定(チャートスピード5cm/分)し得られたピークの面積を固さを表す指数とし用いた。 温度は品温20℃で実施し、特に柔らかい場合はスケール200g(測定範囲0〜200g)、その他の場合はスケール(0〜2000g)で測定し、スケール200gの測定ピーク
面積はスケール(0〜2000g)の面積に対し10倍に拡大され出力される為十分の一に補正した。
実験例1〜3
還元麦芽糖水飴(東和化成工業株式会社製、「アマルティーシロップ」、固形分75重量%、水分活性値Aw0.79)80部、70部、60部、調製豆乳粉末(不二製油株式会社製、「ソヤフィット2000」、固形分換算でのたん白質含量63重量%)20部、30部、40部を20℃の室温下でケンウッドミキサー(アイコー社製)、混合羽根ビーターを使用し中速で2分間混合し実験例1〜3の大豆たん白/液状の糖の可塑物を得表1にまとめた。更にこれらの可塑物を室温下で0分〜1時間静置し糖と調製豆乳粉末を十分に親和させた。これらの可塑物の固さの指数の結果を表2にまとめた。
実験例4〜8
実験例1〜3と同様な方法で、表1記載の配合において、ソルビトール液(東和化成工業株式会社製、「フードル70」、D・ソルビトール54%、還元澱粉糖化物16%、水30%、水分活性値Aw0.75)、還元麦芽糖水飴(東和化成工業株式会社製、「アマルティーシロップ」、固形分75重量%、水分活性値Aw0.79)、粉末状の分離大豆たん白(不二製油株式会社製、「ニューフジプロ1200」、固形分換算でのたん白質含量93重量%)を使用して、実験例4〜8の大豆たん白/液状の糖の可塑物を得表1にまとめた。同様に室温下で0分〜1時間静置し固さの指数の結果を表2にまとめた。
実験例9、10
実験例1〜3と同様な方法で、表1記載の配合において、還元麦芽糖水飴(東和化成工業株式会社製、「アマルティーシロップ」、固形分75重量%、水分活性値Aw0.79)、水、粉末状の分離大豆たん白(不二製油株式会社製、「ニューフジプロ1200」、固形分換算でのたん白質含量93重量%)を使用して、実験例9、10の大豆たん白/液状の糖の可塑物を得表1にまとめた。同様に室温下で0分〜1時間静置し固さの指数の結果を表2にまとめた。
Figure 0004765631
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実験例1〜10の結果
実験例1の大豆たん白質の量が12.6重量%の大豆たん白/液状の糖の可塑物は低粘度のペースト状であり柔らかい方向で許容できた。実験例7の大豆たん白質の量が37.2重量%は固い方向で許容できた。又、液状の糖の水分活性値は日持ちの点で0.95以下が好ましい。また、同様に日持ちの点で、大豆たん白/液状の糖の可塑物の水分活性値は0.95以下のもの、更に0.90以下のものが好ましい。大豆たん白/液状の糖の可塑物の大豆たん白含有小麦粉生地への練り込みのし易い固さの範囲から大豆たん白/液状の糖の可塑物の大豆たん白質の量が重量%で12〜38重量%が好ましく、更に18〜33重量%が好ましい結果であった。
実施例1〜3
表3に示した配合に従って、実験例2で得られた大豆たん白/液状の糖の可塑物を室温で1時間静置したもの7.7部、18.6部、36.3部、ショートニング(不二製油株式会社製、「パンパスLB」)19.1部、18.5部、18.2部を混合し、更に上白糖の27.4部、18.5部、18.2部(生地中の糖分を近似させる為上白糖の量を増減)を混合、表3記載の食塩、卵、水(生地の固さを調製する為量を増減)を混合、更に薄力粉36.4部、35.2部、34.5部と脱脂粉乳1.9部、1.9部、1.8部、ベーキングパウダー0.4部を混合し大豆たん白含有小麦粉生地を得表3にまとめた。同様に室温下で0分〜1時間静置し固さの指数の結果を表4にまとめた。
比較例1、2
実施例と同様の材料を同様な量用い生地を調製するが、予め大豆たん白/液状の糖の可塑物を調製せず通常の方法で試作を行なった。表3に示した配合に従って、ショートニング18.4部、17.3部、上白糖18.4部、4.8部、還元麦芽糖水飴12.9部、24.3部、更に食塩を混合し、卵、水を混合、最後に薄力粉35部、32.8部、脱脂粉乳1.8部、1.7部、ベーキングパウダー0.4部、調製豆乳粉末5.5部、10.4部を混合して生地を調製し表3にまとめた。これら生地の固さ結果を表4にまとめた。
Figure 0004765631
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実施例4、5
表5に示した配合に従って、実験例1、実験例7で得られた大豆たん白/液状の糖の可塑物を室温で1時間静置したもの7.9部、33.2部、ショートニング(不二製油株式会社製、「パンパスLB」)19.7部、16.6部を混合し、更に上白糖の27部、8.3部(生地中の糖分を近似させる為上白糖の量を増減)を混合、表5記載の食塩、卵、水(生地の固さを調製する為量を増減)を混合、更に薄力粉37.2部、31.4部と脱脂粉乳2部、1.7部、ベーキングパウダー0.4部、0.3部を混合し大豆たん白含有小麦粉生地を得表5にまとめた。同様に室温下で0分〜1時間静置し固さの指数の結果を表6にまとめた。
比較例3、4
実施例と同様の材料を同様な量用い生地を調製するが、予め大豆たん白/液状の糖の可塑物を調製せず通常の方法で試作を行なった。表5に示した配合に従って、ショートニング19.8部、16.9部、上白糖27.3部、8.4部、還元麦芽糖水飴6.3部、或いは還元麦芽糖水飴14.8部とソルビトール液5.4部、更に食塩を混合し、卵、水を混合、最後に薄力粉37.6部、32部、脱脂粉乳2部、1.7部、ベーキングパウダー0.4部、0.3部、調製豆乳粉末1.6部、或いは粉末状の分離大豆たん白13.5部を混合して生地を調製し表5にまとめた。これら生地の固さ結果を表6にまとめた。
Figure 0004765631
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実施例1〜5の結果
大豆たん白含有小麦固生地の固さ測定データーの如く、大豆たん白/液状の糖の可塑物を予め調製し大豆たん白含有小麦粉生地に用いた実施例1〜5は予め調製しなかった比較例1〜4に対し生地の固さの変化が緩やかで固さの変化が抑制された生地が得られたことが理解できる。
混合直後の生地の固さの指数値cm2が大きい程、生地は固く、逆に小さい程生地は柔らかいことを示す。生地は混合直後に比較して、室温下での保管時間が長い程固くなる傾向にあつた。特に比較例で示した通常の製造法においては、生地の固さの変化は大きかった。これに対し、実施例の大豆たん白/液状の糖の可塑物を予め調製する製造法においては、生地の固さの変化は緩やかであり、本発明の製造法にて生地の調製を行い大豆たん白を多く使った配合であっても生地の固さの変化を少なく出来、作業性が改善された。
大豆たん白は水分を吸収すると時間と共に絞まり、固くなるが、この系に多量の食塩が存在すると絞まりが緩やかとなる。 本願発明人は糖も同様な絞まり抑制機能があるのではないかと考え種々の実験を行った。その結果、大豆たん白と水の混合品は滑らかさのないボソボソ状態になるが、大豆たん白とある水分活性値の範囲の液状の糖との混合物は練り込みに最適な滑らかな状態を保持しながら糖液中の水分を吸収し徐々に絞まり、約1〜2時間程で絞まりが平衡状態に近づくことを見い出した。
実施例6
実施例2で得られた大豆たん白含有小麦粉生地の15gを外層生地に用い、内材にフルーツフィリング(株式会社うめはら、「ピーチカット7ミリ、白桃」)を10g用い、内材を外生地で包み饅頭様の二層構造とし、170℃の電気オーブンにて15分間焼成しフルーツクッキーを得た。
比較例5
比較例1で得られた生地15gを外層生地に用い、内材にフルーツフィリング(株式会社うめはら、「ピーチカット7ミリ、白桃」)を10g用い、内材を外生地で包み饅頭様の二層構造とし、170℃の電気オーブンにて15分間焼成しフルーツクッキーを得た。
実施例6、比較例5の結果
比較例5の生地は混合を終えた直後に対し、30分後、60分後の生地の固さの変化が大きく手作業での包み作業で生地にひび割れが生じた。実施例6の生地は固さの変化が少なく滑らかで良好な可塑性状態を長時維持した。又、実施例6のクッキーはウエット感が強くしっとりとした食感で差別化されたフルーツクッキーであった。
本発明は、大豆たん白を予め液状の糖と混合した可塑物として添加する大豆たん白含有小麦粉生地の製造法及び当該生地を加熱する小麦粉製品の製造法に関し、当該生地を使用した栄養価と作業性に優れたクッキー類、焼き菓子類、パン類、蒸し物類の製造法に関するものである。

Claims (5)

  1. 予め粉末状の大豆たん白と液状の糖とを混合した可塑性状態の混合物を調製し、当該混合物中の大豆たん白が大豆たん白質量で無水の固形物換算量として、12〜38重量%であり、液状の糖が60〜80重量%であって、その後小麦粉又は小麦粉を含む、油脂類、粉末状の糖類及び卵類から選択される原料を混合することを特徴とする小麦粉生地の製造法。
  2. 混合物に用いる液状の糖の水分活性値が0.95以下である、請求項1記載の小麦粉生地の製造法。
  3. 油脂類が大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、カカオ脂、乳脂、ラード、魚油、鯨油の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油の加工油脂(融点10〜40℃程度のもの)並びにマーガリン、ショートニングから選択されたものである、請求項1又は請求項2記載の小麦粉生地の製造法。
  4. 請求項1乃至請求項3何れか1項の方法において、小麦粉生地中の大豆たん白が大豆たん白質量で無水の固形物換算量として、3.5〜13重量%である、小麦粉生地の製造法。
  5. 請求項1乃至請求項4何れか1項に記載の小麦粉生地の製造方法について、さらに小麦粉生地を加熱することを特徴とする小麦粉製品の製造法。
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