JP2013215173A - 複合パン生地、複合ベーカリー製品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面が硬い食感でその食感が経日的に失われることがなく、且つ、比重が軽く、体積の大きなメロンパン、及び、そのような特徴を有するメロンパンを簡単な方法で安定して製造することのできる製造方法を提供すること。
【解決手段】餅様生地を上掛け生地、パン生地を内生地としたことを特徴とする複合パン生地、及び該複合パン生地を加熱することを特徴とする複合ベーカリー製品の製造方法。上記餅様生地は、穀類、水分及び糖類からなる求肥生地であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、餅様生地を上掛け生地、パン生地を内生地とした複合パン生地、及び該複合パン生地を加熱してなる複合ベーカリー製品に関する。
ビスケット生地やタルト生地等のベーカリー用上掛け生地を、菓子パン生地やデニッシュ生地等の内生地の上に積載してなる複合生地、あるいはベーカリー用上掛け生地で内生地を包餡してなる複合生地を焼成したパンは、メロンパンと称され、バラエティーに富み、見た目も美しく、また、上掛け生地部分は硬い食感で、内生地部分はしっとりしてソフトな食感で、これらの2種の異なる食感を同時に楽しめることから、古くから人気の高い菓子パンの一つである。
なかでも、上掛け生地にショートペーストを使用したメロンパンは、生地水分が少ないため、表面に割れ目を生じ、そのひび状の割れ目が外観上極めて特徴的であり、その食感も特にカリカリ感に優れることから古来親しまれている。
しかし、上掛け生地にショートペーストを使用したメロンパンは、ショートペーストの比重が重いことから、とくにソフトなパン生地を内生地に使用した場合などは、その重みによりホイロ時や焼成時につぶれやすく、その場合、得られるメロンパンは比重が低く、形状も不整で、商品価値が低いものになってしまうという問題があった。
そのために、上掛け生地に使用するショートペーストの重量を削減する、すなわち積載するショートペーストの層の厚みを減じると、ひび割れが均質に発生せず、見た目が悪く、しかも内生地との結着性が低下するため、極めて剥れやすく、そのため食する際にこぼれ落ちて食べにくく、また、メロンパンの保存中にちょっとしたショックで表面が割れたり剥れ落ちるなどして商品価値を大きく損ねてしまうという問題があった。
そのために、上掛け生地に使用する生地をシュー生地やケーキ生地のようなバッター生地とすることも行われる。(例えば特許文献1〜3参照)
しかし、上掛け生地にバッター生地を使用すると、体積の大きなメロンパンを得ることができるが、焼成しても割れ目の全くない平滑な表面のメロンパンになってしまうという問題に加え、表面がソフトな食感になってしまい、さらには経日的にべとついてしまう問題があった。
このように、表面が硬い食感でその食感が経日的に失われることがなく、且つ、比重が軽く、体積の大きなメロンパン、及び、そのような特徴を有するメロンパンを簡単な方法で安定して製造することのできる製造方法は得られていなかった。
特開2007−267670号公報 特開2004−057018号公報 特開平08−191657号公報
従って、本発明の目的は、表面が硬い食感でその食感が経日的に失われることがなく、且つ、比重が軽く、体積の大きなメロンパン、及び、そのような特徴を有するメロンパンを簡単な方法で安定して製造することのできる製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、パン生地表面に、ショートペーストや、流動状の水分の多いバッター状の生地ではなく、水分が少ない餅様生地、とくに求肥生地を上掛けして焼成することで上記問題が解決可能であることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、餅様生地を上掛け生地、パン生地を内生地としたこと特徴とする複合パン生地を提供するものである。
また、本発明は、上記複合パン生地を加熱してなる複合ベーカリー製品を提供するものである。
また、本発明は、上記複合ベーカリー製品の好ましい製造方法として、餅様生地を上掛け生地、パン生地を内生地とした複合パン生地を、加熱することを特徴とする複合ベーカリー製品の製造方法を提供するものである。
本発明の複合パン生地を使用すれば、表面が硬い食感でその食感が経日的に失われることがなく、且つ、比重が軽く、体積の大きなメロンパンに代表される複合ベーカリー製品を、簡単な方法で安定して得ることができる。
以下、本発明の複合パン生地について好ましい実施形態に基づき詳述する。
本発明の複合パン生地は、上掛け生地としての餅様生地と内生地としてのパン生地からなるものである。
先ず、本発明で使用する餅様生地について述べる。
本発明でいう餅様生地とは、餅や求肥に代表される、穀類と水分を必須成分として用いて得られた粘弾性に富む生地を広く指す。
上記穀類としては、米、小麦、とうもろこし、大麦、栗、粟、タピオカ、じゃがいも、甘藷、サゴ、大豆等が挙げられ、これらの穀類そのものをはじめ、該穀類から得られる穀粉や、該穀類から得られる澱粉や化工澱粉を使用することができる。これらの穀類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明では、上記穀類としてアミロペクチン含量の高いものを穀類中の50質量%以上、特に70〜100質量%となるように使用することが、内生地との接着性が高く、また、焼成後には歯切れ良く、硬い食感を呈する複合ベーカリー製品が得られやすい点で好ましい。このような穀類としては、餅米、ワキシーコーン、餅大麦、タピオカ等が挙げられ、これらの穀類そのものをはじめ、該穀類から得られる穀粉や、該穀類から得られる澱粉や化工澱粉を使用することができる。これらの穀類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
また、本発明では、上記穀類として、米、米粉、米澱粉のうちの1種又は2種以上を穀類の50質量%以上、特に70〜100質量%となるように使用することが特に好ましい。米粉にはその原料とする米の種類や製粉方法により様々な名称のものがあるが、餅米粉としてはもち粉や白玉粉等、うるち米粉としては上新粉や上用粉等が、粒度が細かく餅様生地の製造が容易である点で好ましく使用される。
上記餅様生地に使用される上記水分としては、水を使用することができるほか、後述のその他の原材料として挙げるもののうち、例えば、牛乳、クリーム、果汁等の水分を多く含有する原材料を使用することもできる。これらの水分は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。上記水分の使用量は、最終的に粘弾性に富む餅様生地を得ることができる量であれば特に制限されるものではないが、上記穀類100質量部に対して70〜300質量部が好ましい。
上記餅様生地は糖類を含有することが、ソフトで伸展性が高いため扱いやすいこと、また、内生地との接着性も高く、ホイロ時や焼成時に内生地の膨張にあわせて自在に伸展するため、均質な厚さの上掛け生地層を設けることができること、さらには得られる複合ベーカリー製品の上掛け生地部分が良好な焼き色で、剥がれにくく、硬い食感であり、その食感が経日的に失われにくい点で好ましい。
上記糖類としては、例えば上白糖、グラニュー糖、粉糖、液糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、酵素糖化水飴、酸糖化水飴、水あめ、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖等が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記糖類の添加量は、穀類100質量部に対し、固形分として好ましくは30〜500質量部、より好ましくは70〜300質量部、さらに好ましくは100〜300質量部である。
このように、本発明では上記餅様生地として、穀類としてアミロペクチン含量の高い穀類であって米由来の穀類を多く使用し、且つ、糖類を添加した餅様生地、すなわち求肥生地を使用することが好ましい。中でも、糖類を添加してから更に加熱して練り上げ、水分をとばした求肥生地を使用することがさらに好ましい。
また、本発明では上記餅様生地として、市販の餅生地や求肥生地を使用することもできる。このような市販の餅様生地としては、例えば、ぎゅうひクレープ(株式会社タヌマ製)や、生八ツ橋(株式会社おたべ製)等を挙げることができる。
上記餅様生地には、上記穀類、水分、糖類以外にも、通常餅や求肥に使用することができるその他の原材料を使用することができる。該その他の原材料としては、例えば、グアーガム・ローカストビーンガム・カラギーナン・アラビアガム・アルギン酸類・ペクチン・キサンタンガム・プルラン・タマリンドシードガム・サイリウムシードガム・結晶セルロース・CMC・メチルセルロース・寒天・グルコマンナン・ゼラチン等の増粘安定剤、生乳・牛乳・特別牛乳・生山羊乳・殺菌山羊乳・生めん羊乳・部分脱脂乳・脱脂乳・加工乳・クリーム・チーズ・濃縮ホエイ・濃縮乳・脱脂濃縮乳・無糖練乳・無糖脱脂練乳・加糖練乳・加糖脱脂練乳・全粉乳・脱脂粉乳・クリームパウダー・ホエイパウダー・蛋白質濃縮ホエイパウダー・バターミルクパウダー・加糖粉乳・調製粉乳・発酵乳・乳酸菌飲料・乳飲料等の乳や乳製品、カゼインカルシウム・カゼインナトリウム・ホエープロテインコンセートレート等の乳蛋白、卵及び各種卵加工品、食塩や塩化カリウム等の塩味剤、アミラーゼ・ヘミセルラーゼ・プロテアーゼ・アミログルコシダーゼ・プルラナーゼ・ペントサナーゼ・セルラーゼ・リパーゼ・ホスフォリパーゼ・カタラーゼ・リポキシゲナーゼ・アスコルビン酸オキシダーゼ・スルフィドリルオキシダーゼ・ヘキソースオキシダーゼ・グルコースオキシダーゼ等の酵素、トコフェロール・茶抽出物等の酸化防止剤、β―カロチン・カラメル・紅麹色素等の着色料類、酢酸・乳酸・グルコン酸等の酸味料、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、シナモン等の香辛料、カカオマス、ココアパウダー、野菜類・肉類・魚介類等の食品素材、着香料等が挙げられる。上記その他の原材料を使用する場合、その使用量は合計で、上記穀類100質量部に対し100質量部以下とすることが好ましい。
上記餅様生地の製造方法について以下に述べる。
上記餅様生地の製造方法は、通常の餅や求肥の製造方法と同一でよく、例えば、穀類に水分を添加してなる混合物を加熱して糊化させた後、練り合わせることによって得ることができる。ここでいう加熱としては、炊く、蒸す、茹でる等の餅や求肥の製造方法で一般的に用いられる加熱方法と同一の方法を採ることができる。なお、穀類として糊化済みの穀粉や澱粉を使用した場合は特に加熱する必要はない。
上記餅様生地が糖類を含有する場合、すなわち求肥生地である場合は、糊化させた後に糖類を添加する方法であっても、糊化前の混合物に糖類を添加する方法であってもよい。
また、糖類を添加してから更に加熱して練り上げ、水分をとばした求肥生地を製造する場合は、混合物に糖類を添加して加熱しながら練り上げる方法であっても、糊化させた後に糖類を添加して更に加熱して練り上げる方法であってもよい。すなわち、水練り法、茹で練り法、蒸し練り法のいずれの方法であってもよい。
なお、本発明では、上記餅様生地製造のために、上述の原材料を適宜配合済みのミックス粉を使用することももちろん可能である。
次に本発明で使用するパン生地について述べる。
本発明で使用するパン生地としては、一般にメロンパンに使用されるパン生地であれば問題なく使用することができ、例えば、フランスパン生地、食パン生地、菓子パン生地、ブリオッシュ生地、スイートロール生地、バラエティブレッド生地、ドーナツ生地、ワッフル生地などを使用することができるが、本発明のパン生地にはロールイン油脂を使用して得られたデニッシュやパイなどの積層状生地は含めないこととする。これは、これらの積層状生地の浮きの主作用は、通常のパン生地のイーストの発酵によるものではなく、ロールイン油脂によって得られた層状構造のパフ性によるものであるため、体積の大小を決定する要因が全く異なるためである。
本発明では、中でも、ソフト性が良好である複合ベーカリー製品が得られる点において糖分や油脂分を多く含有する菓子パン生地、ブリオッシュ生地及びスイートロール生地のうちの1種又は2種以上を使用することが好ましい。
なお、上記パン生地の好ましい油分含量は、5〜35質量%、より好ましくは5〜20質量%である。5質量%未満であると、経日的にぱさついた食感となってしまう。また、35質量%を超えると、油性感の強く油っぽい食感となることに加え、上掛け生地部分が保存中に剥れやすくなってしまうおそれもある。
なお上記パン生地の製造方法はとくに限定されず、公知の方法によって得ることができる。
本発明の複合パン生地は、上記餅様生地を上掛け生地とし、上記パン生地を内生地としたものである。
ここで、上掛け生地と内生地を複合パン生地とする方法は、特に限定されるものではなく、例えば、上記パン生地を成型後、その上面に板状に成形した餅様生地を積置する方法、あるいは、上記パン生地の上面に板状に成形した餅様生地を積置し、押圧により圧延を行ったのち成型を行う方法、また、手成形又は自動包餡機により、餅様生地を外包材、パン生地を内包材として包餡する方法等が挙げられる。なお、積置する場合は、複合させる際に、パン生地及び/又は餅様生地は冷凍されたものであってもよい。
なお、上記パン生地の成型の際に、餡、クリーム、ジャム等のフィリング類を包餡してもよい。
また、本発明の複合パン生地の成型方法は、通常のメロンパンの成型法と同一の方法を採ることができる。
ただし、本発明においては、より体積の大きな複合ベーカリー製品が得られる点において、内生地はホイロをとった、ホイロ済みのパン生地であることが好ましい。
上掛け生地を板状とする場合、上掛け生地の厚さは好ましくは1mm〜7mm、より好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。1mm未満であると、割れ目がほとんど見られない滑らかな均質な表面が得られにくく、7mmを超えると膨張が阻害されて体積の小さな複合ベーカリー製品となってしまったり、つぶれた形状の複合ベーカリー製品になってしまう等、保型性が悪化するおそれがある。
また、包餡する場合は、包餡方法は特に限定されず、手包み成形や、各種の自動包餡機を使用した方法等を適宜選択使用することができる。なお、自動包餡機としては、例えばレオン自動機製のCN200、CN208、CN500等が挙げられる。
ここで包餡する場合の上掛け生地(外包材)と内生地(内包材)との生地質量比は、前者:後者が好ましくは10:90〜70:30、より好ましくは15:85〜60:40、さらに好ましくは20:80〜50:50である。上掛け生地が10質量%未満であると、内生地を被う際に上掛け生地部分が薄くなりすぎ、加熱時に複合ベーカリー製品の表面を覆う層が薄くなりすぎるため、本発明の効果が得られにくい。また、70質量%を超えると、上掛け生地部分が厚くなりすぎ、その重量によって複合ベーカリー製品の体積が抑えられてしまうおそれがある。 包餡する場合においても、上掛け生地の厚さは好ましくは1mm〜7mm、より好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。1mm未満であると、均質な表面になりにくく、7mmを超えると膨張が阻害されたり、つぶれた形状の複合ベーカリー製品になってしまうおそれがある。
また、ショートペーストを使用したメロンパンのような、表面に割れ目のある複合ベーカリー製品を得る目的のためには、その上掛け生地の表面に粉体を付着させることが好ましい。
ここで使用可能な粉体としては、水に不溶〜難溶性である粉末であればよく、例えば、小麦粉等の穀粉類、コーンスターチ等の澱粉類、抹茶粉、チョコ粉末、アーモンド粉などの製菓製パン用粉末素材などを挙げることができるが、好ましくは小麦粉を使用する。
付着方法については、粉末の散布前又は散布後に水をスプレーする方法が挙げられるが、上掛け生地の表面がある程度湿った状態であればそのまま散布するだけでもよい。
本発明の複合パン生地は、必要に応じ、解凍、ホイロ、レスト等をとった後、加熱する。加熱方法としては焼成するのが一般的であるが、蒸しやフライでもよく、また、フライと焼成、あるいは、蒸しと焼成を組み合わせてもよい。
焼成する際は、通常、展板上あるいはコンベア上に積置するが、焼型に入れて焼成してもよい。焼成する際の温度は、通常の複合ベーカリー製品同様、好ましくは160℃〜250℃、より好ましくは170℃〜220℃である。160℃未満であると火どおりが悪く、焼成時間が延びてしまうことに加え、焼き落ちが発生するおそれがある。また250℃を超えると、焦げを生じ、食味が悪く、また体積も劣ったものとなってしまうおそれがある。
以上のようにして得られた本発明の複合ベーカリー製品は、比重が軽く、体積の大きなものであり、上掛け生地部分の食感もカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は経日的に失われることがない、という特徴を有する。
以下に本発明の実施例等を挙げるが、本発明は以下の実施例等によって限定されるものではない。
<餅様生地の製造>
〔製造例1〕
白玉粉120質量部に上白糖100質量部及び水100質量部を添加し、蒸練機を用いて90℃にて混練した。更に、上白糖40質量部及び水40質量部を加えて、粘弾性を呈するまで混練し、30℃に冷却して、求肥生地である餅様生地Aを得た。
〔製造例2〕
上記餅様生地Aを、厚さ2mmとなるように圧延し、直径60mmの円形にうちぬき成形を行い、求肥生地である餅様生地Bを得た。
〔製造例3〕
「冷凍ぎゅうひクレープ(白)12cm角」(株式会社タヌマ製)(35g/1枚・厚さ実測値=1.5mm)を60mm角に4等分し、常温(20℃)で2時間解凍し、餅様生地Cとした。
〔製造例4〕
「生八つ橋にっき」(株式会社おたべ製)(厚さ2mm、幅30mm、長さ80mm)をそのまま、餅様生地Dとした。
〔製造例5〕
ミキサーボウルに白玉粉100質量部を入れ、水300質量部のうちの一部を少しずつ加えてよく混合し、ダマがなくなったところで、残りの水全量を添加してよく混合した。ここへ、さらに上白糖400質量部と上用粉200質量部を加えてよく混合した。この混合物を蒸し器で15分間蒸したのち、練りを加え、滑らかな生地を作った。バットにシナモン400質量部を敷き詰め、その上に該生地を載せ、麺棒で伸ばしながら混ぜ込み均一な生地とした。この生地を厚さ2mmに圧延し、60mm角に切り出し、求肥生地である餅様生地Eを得た。
<パン生地の製造>
強力粉70質量部、イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部及び水40質量部をミキサーボウルに投入して縦型ミキサーにセットし、フックを使用して低速で3分、中速で2分ミキシングして中種生地を得た。この中種生地を醗酵室で28℃にて2時間中種発酵させた。次いで、この生地に、さらに強力粉30質量部、上白糖15質量部、食塩1.5質量部、全卵(正味)15質量部及び水10質量部を添加し、低速で4分、中速で4分ミキシングした。ここで、練込用マーガリン10質量部を投入し、低速で4分、中速で4分ミキシングして菓子パン生地を得た(捏ね上げ温度28℃)。この菓子パン生地の油分含量は12.5質量%であった。
<複合パン生地及び複合ベーカリー製品の製造>
〔実施例1〕
上記菓子パン生地を内生地、上記餅様生地Bを上掛け生地とし、下記の製法に従い、本発明の複合パン生地A、さらに本発明の複合ベーカリー製品Aを得た。
上記菓子パン生地をフロアタイム20分をとった後に60gに分割して丸めなおしをおこない、さらにベンチタイム20分をとった後、小倉餡25gを包餡した。この餡パン生地を、温度38℃、相対湿度70%で50分ホイロをとった後、その上面に上記餅様生地Bを上掛け生地として積置し、水をスプレー後、小麦粉(薄力粉)を散布し、本発明の複合パン生地Aを得た。
この複合パン生地Aを、固定オーブンで180℃で13分焼成し、本発明の複合ベーカリー製品Aを得た。
得られた複合ベーカリー製品Aは、焼き落ちがなく十分な体積を有しており、表面にメロンパン様の割れ目模様を有しており、またその食感もカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は、25℃で3日保管後も失われなかった。
〔実施例2〕
上記菓子パン生地を内生地、上記餅様生地Bを上掛け生地とし、下記の製法に従い、本発明の複合パン生地B、さらに本発明の複合ベーカリー製品Bを得た。
上記菓子パン生地をフロアタイム20分をとった後に60gに分割して丸めなおしをおこない、さらにベンチタイム20分をとった後、小倉餡25gを包餡した。この餡パン生地の上面に上記餅様生地Bを上掛け生地として積置し、水をスプレー後、小麦粉(薄力粉)を散布し、本発明の複合パン生地Bを得た。
この複合パン生地Bを、温度38℃、相対湿度70%で50分ホイロをとった後、固定オーブンで180℃で13分焼成し、本発明の複合ベーカリー製品Bを得た。
得られた複合ベーカリー製品Bは、複合ベーカリー製品Aに比べてやや体積は小さいが十分な体積を有しており、表面にメロンパン様のうすい割れ目模様があり、食感はカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は、25℃で3日保管後も失われなかった。
〔実施例3〕
上記菓子パン生地を内生地、上記餅様生地Aを上掛け生地とし、下記の製法に従い、本発明の複合パン生地C、さらに本発明の複合ベーカリー製品Cを得た。
上記菓子パン生地をフロアタイム20分をとった後に60gに分割して丸めなおしをおこない、さらにベンチタイム20分をとった後、小倉餡25gを包餡した。この餡パン生地を内生地、上記餅様生地Aを上掛け生地として包餡成型し、水をスプレー後、小麦粉(薄力粉)を散布し、本発明の複合パン生地Cを得た。
この複合パン生地Cを、温度38℃、相対湿度70%で50分ホイロをとった後、固定オーブンで180℃で13分焼成し、本発明の複合ベーカリー製品Cを得た。
得られた複合ベーカリー製品Cは、焼き落ちがなく十分な体積を有しており、表面にメロンパン様のうすい割れ目模様があり、食感はカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は、25℃で3日保管後も失われなかった。
〔実施例4〕
上記菓子パン生地を内生地、上記餅様生地Cを上掛け生地とし、下記の製法に従い、本発明の複合パン生地D、さらに本発明の複合ベーカリー製品Dを得た。
上記菓子パン生地をフロアタイム20分をとった後に60gに分割して丸めなおしをおこない、さらにベンチタイム20分をとった後、小倉餡25gを包餡した。この餡パン生地を、温度38℃、相対湿度70%で50分ホイロをとった後、その上面に上記餅様生地Cを上掛け生地として積置し、水をスプレー後、小麦粉(薄力粉)を散布し、本発明の複合パン生地Dを得た。
この複合パン生地Dを、固定オーブンで180℃で13分焼成し、本発明の複合ベーカリー製品Dを得た。
得られた複合ベーカリー製品Dは、焼き落ちがなく十分な体積を有しており、表面にメロンパン様の割れ目模様を有しており、またその食感もカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は、25℃で3日保管後も失われなかった。
〔実施例5〕
上記菓子パン生地を内生地、上記餅様生地Dを上掛け生地とし、下記の製法に従い、本発明の複合パン生地E、さらに本発明の複合ベーカリー製品Eを得た。
上記菓子パン生地をフロアタイム20分をとった後に60gに分割して丸めなおしをおこない、さらにベンチタイム20分をとった後、小倉餡25gを包餡した。この餡パン生地を、温度38℃、相対湿度70%で50分ホイロをとった後、その上面に上記餅様生地Dを上掛け生地として積置し、水をスプレー後、小麦粉(薄力粉)を散布し、本発明の複合パン生地Eを得た。
この複合パン生地Eを、固定オーブンで180℃で13分焼成し、本発明の複合ベーカリー製品Eを得た。
得られた複合ベーカリー製品Eは、焼き落ちがなく十分な体積を有しており、表面にメロンパン様の割れ目模様を有しており、またその食感もカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は、25℃で3日保管後も失われなかった。
〔実施例6〕
上記菓子パン生地を内生地、上記餅様生地Eを上掛け生地とし、下記の製法に従い、本発明の複合パン生地F、さらに本発明の複合ベーカリー製品Fを得た。
上記菓子パン生地をフロアタイム20分をとった後に60gに分割して丸めなおしをおこない、さらにベンチタイム20分をとった後、小倉餡25gを包餡した。この餡パン生地を、温度38℃、相対湿度70%で50分ホイロをとった後、その上面に上記餅様生地Eを上掛け生地として積置し、水をスプレー後、小麦粉(薄力粉)を散布し、本発明の複合パン生地Fを得た。
この複合パン生地Fを、固定オーブンで180℃で13分焼成し、本発明の複合ベーカリー製品Fを得た。
得られた複合ベーカリー製品Fは、焼き落ちがなく十分な体積を有しており、表面にメロンパン様の割れ目模様を有しており、またその食感もカリカリした硬い食感を呈するものであり、その食感は、25℃で3日保管後も失われなかった。

Claims (5)

  1. 餅様生地を上掛け生地、パン生地を内生地としたことを特徴とする複合パン生地。
  2. 上記餅様生地が求肥生地である請求項1に記載の複合パン生地。
  3. 請求項1又は2に記載の複合パン生地を加熱してなる複合ベーカリー製品。
  4. 餅様生地を上掛け生地、パン生地を内生地とした複合パン生地を、加熱することを特徴とする複合ベーカリー製品の製造方法。
  5. 上掛け生地の表面に粉体を付着させてから加熱することを特徴とする請求項4に記載の複合ベーカリー製品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101718435B1 (ko) * 2016-12-08 2017-04-05 (주)미나미 와송을 함유하는 타르트 제조방법 및 이로부터 제조된 타르트
JP2021090389A (ja) * 2019-12-11 2021-06-17 協和化成株式会社 包餡生地の製法

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